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JPH1010714A - 感光性組成物 - Google Patents

感光性組成物

Info

Publication number
JPH1010714A
JPH1010714A JP16164696A JP16164696A JPH1010714A JP H1010714 A JPH1010714 A JP H1010714A JP 16164696 A JP16164696 A JP 16164696A JP 16164696 A JP16164696 A JP 16164696A JP H1010714 A JPH1010714 A JP H1010714A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
photosensitive composition
methacrylate
acrylate
sensitizing dye
photosensitive
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP16164696A
Other languages
English (en)
Inventor
Shinji Matsumoto
晋治 松本
Takaaki Kuroki
孝彰 黒木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Konica Minolta Inc
Original Assignee
Konica Minolta Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Konica Minolta Inc filed Critical Konica Minolta Inc
Priority to JP16164696A priority Critical patent/JPH1010714A/ja
Publication of JPH1010714A publication Critical patent/JPH1010714A/ja
Pending legal-status Critical Current

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Landscapes

  • Non-Silver Salt Photosensitive Materials And Non-Silver Salt Photography (AREA)
  • Photosensitive Polymer And Photoresist Processing (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 488nm又は532nm付近の光で書き込
みができ、保存性が高く、外的要因によっても析出しな
い増感色素を含有する感光性組成物の提供。 【解決手段】 下記(a)(b)(c)の化合物を含有
することを特徴とする感光性組成物。(a)少なくとも
2種類の増感色素例えば下式の化合物を含有し、かつそ
れらの増感色素は、少なくとも1種類の同一の主たる構
造を有する増感色素(b)エチレン性不飽和結合を有す
る化合物(c)ラジカル発生剤

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、新規な増感色素と
ラジカル発生剤を用いた光重合開始剤、光重合性組成
物、ラジカル発生方法、新規なラジカル発生剤、平版印
刷版作成用感光性材料及び平版印刷版の作成方法に関
し、更に詳しくは、少なくとも2種類の増感色素を添加
することにより保存性に優れ、外的要因によっても析出
しないことを特徴とする488nm、532nm付近の
光で書き込み可能な感光性組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】488nm用のアルゴンレーザや532
nm用のD−YAGレーザの光源に対応した増感色素と
ラジカル発生剤の組み合わせ(以下、開始剤系と称
す。)も様々なものが、知られている。例えば、USP
2,850,445号には、ある種の光還元性染料が効
果的な増感色素として記載されている。又、特公昭44
−20189号には染料とアミンの複合開始剤系、特公
昭45−37377号にはビイミダゾールとラジカル発
生剤及び染料の系、特公昭47−2528号、特開昭5
4−155292号には、ビイミダゾールとジアルキル
アミノベンジリデンケトンの系、特開昭58−1550
3号にはケト置換クマリン化合物と活性ハロゲン化物の
系、特開昭54−15102号には置換トリアジンとメ
ロシアニン色素の系が提案されているが、いずれも感度
が低く、保存性が悪いという問題があった。
【0003】特に、これらの増感色素は、π共役系をも
つものが多く、平面構造をとることが多いことや、これ
らの感光性組成物はモノマー、ポリマー樹脂、ラジカル
発生剤、可視画剤などからなり、多種類の化合物を同一
層中に添加することが多いため、それらの化合物の全て
の相溶性を向上させようとすることは、かなり困難であ
る。特に増感色素は、モノマーやポリマー樹脂とは溶解
度パラメーターが極端に異なる場合が多く、また、分子
量が低いことから表面に析出しやすいことが問題となっ
ていた。
【0004】特に、感光性組成物を作成した直後では、
一時的に相溶していても保存時の温度、湿度、圧力、異
物の接触、摩擦などの外的な要因によって、色素が経時
で表面に析出することがあり、このことにより、色素の
光吸収率が極端にさがり、保存後の色素の感度が極端に
減少する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記のような問題に対
して、本発明の第1の課題は、488nm又は532n
m付近の光で書き込みができ、保存性が高く、外的要因
によっても析出しないことを特徴とする増感色素を含有
する感光性組成物の提供であり、本発明の第2の課題
は、感度の非常に高い開始剤系を含む感光性組成物を含
有する感光性組成物である。第3の課題は、488nm
又は532nm付近の光により、高感度にラジカルを発
生するラジカル発生方法の提供にある。第4の課題は4
88nm又は532nm付近の波長域に高い感光性を有
し、かつ保存安定性優れた平版印刷版作成用感光材料及
びそれを用いた平版印刷版の作成方法を提供することに
ある。第5の課題は新規な高感度の光重合開始剤を提供
することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の上記課題は下記
手段により達成される。
【0007】 下記(a)(b)(c)の化合物を含
有することを特徴とする感光性組成物。
【0008】(a)少なくとも2種類の増感色素を含有
し、かつそれらの増感色素は、少なくとも1種類の同一
の主たる構造を有する増感色素 (b)エチレン性不飽和結合を有する化合物 (c)ラジカル発生剤 少なくとも1種類の同一の主たる構造をもつ、少な
くとも2種類の増感色素が、クマリン系、スチリル系、
ベンゾピラン系、ベンゾロアゾールメチン、ベンゾロア
ゾールジメチン、シアニン系、メロシアニン系、キサン
テン系のいずれかの色素であることを特徴とする上記
項記載の感光性組成物。
【0009】 増感色素の主たる構造が下記構造のい
ずれか一つで表されることを特徴とする上記項記載の
感光性組成物
【0010】
【化2】
【0011】〔上記E、F式中、Z1、Z2及びZ3は各
々、−N=又−C(R2)=を表し、R1及びR2は各
々、水素原子又は1価の置換基を表し、L1及びL2は各
々メチン基を表し、B1及びB2は各々、5〜6員の芳香
族環残基又は複素環残基を表す。〕 下記の(d)、(e)、(f)を含有することを特
徴とする感光性組成物。
【0012】(d)上記項記載の化合物から選ばれる
少なくとも一つの増感色素 (e)エチレン性不飽和結合を有する化合物 (f)ラジカル発生剤 前記ラジカル発生剤が下記(g)〜(k)のいずれ
かで表されることを特徴とする上記項記載の感光性組
成物。
【0013】(g)有機過酸化物 (h)ハロゲン化トリアジン (i)ビスイミダゾール (j)オニウム塩 (k)鉄アレーン錯体 以下、本発明について詳細に説明する。
【0014】上記、項又は項において、少なくとも
2種類の増感色素は、できるだけ類似の構造を持つ方が
好ましい。構造式中の原子数の60%以上の個数の原子
が同じ、原子配列を持つことが好ましい。好ましい2種
類の増感色素の構造式の例としては、下記のような化合
物を挙げることができる。
【0015】
【化3】
【0016】
【化4】
【0017】
【化5】
【0018】
【化6】
【0019】
【化7】
【0020】
【化8】
【0021】また、本発明で用いることができる有機過
酸化物としては、特開昭59−1504号ならびに特開
昭61−243807号記載の有機過酸化物を用いるこ
とができる。分子中に酸素−酸素混合結合を一個以上有
する有機過酸化物である。具体的な化合物としては、メ
チルエチルケトンパーオキサイド、メチルイソブチルケ
トンパーオキサイド、シクロヘキサノンパーオキサイ
ド、メチルシクロヘキサノンパーオキサイド、メチルシ
クロヘキサノンパーオキサイド、3,3,5−トリメチ
ルシクロヘキサノンパーオキサイドなどのケトンパーオ
キサイド、アセチルパーオキサイド、プロピオニルパー
オキサイド、イソブチルパーオキサイド、オクタノイル
パーオキサイド、3,5,5−トリメチルヘキサノイ
ル、デカノイルパーオキサイド、ウラロイルパーオキサ
イド、ベンゾイルパーキサイド、ベンゾイルパーオキサ
イド、2,4−ジクロロベンゾイルパーオキサイド、ア
セチルシクロヘキサンスルホニルパーオキサイドなどの
ジアシルパーオキサイド類、tert−ブチルヒドロパ
ーオキサイド、クメンヒドロパーオキサイドジイソプロ
ピルベンゼンヒドロパーオキサイド、p−メタンヒドロ
パーオキサイド、2,5−ジメチルヘキサン−2,5−
ジヒドロパーオキサイド、1,1,3,3テトラメチル
ブチルヒドロパーオキサイドなどのヒドロパーオキサイ
ド類、ジ−tert−ブチルパーオキサイド、tert
−ブチルクミルパーオキサイド、1,3−ビス(ter
t−ブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼン、2,5
−ジメチル−2,5−ジ(tert−ブチルパーオキシ
−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、n−ブチル
−4,4′−ビス(tert−ブチルパーオキシ)ブタ
ンなどのパーオキシケタール類、tert−ブチルパー
オキシアセテート、tert−ブチルパーオキシイソブ
チレート、tert−ブチルパーオキシオクトエート、
tert−ブチルパーオキシピバレート、tert−ブ
チルパーオキシネオデカネート、tert−ブチルパー
オキシ−3,5,5−トリメチルヘキサノエート、te
rt−ブチルパーオキシベンゾエートジ−tert−ブ
チルパーオキシフタレート、tert−ブチルパーオキ
シイソフタレート、tert−ブチルパーオキシラウレ
ート、2,5−ジメチル−2,5−ジベンゾイルパーオ
キシヘキサンなどのアルキルパーエステル類、ジ−2−
エチルヘキシルパーオキシジカーボネート、ジ−イソプ
ロピルパーオキシジカーボネート、ジ−sec−ブチル
パーオキシカーボネート、ジ−n−プロピルパーオキシ
ジカーボネート、ジ−メトキシイソプロピルパーオキシ
ジカーボネート、ジ−3−メトキシブチルパーオキシジ
カーボネート、ジ−2−エトキシエチルパーオキシジカ
ーボネート、ビス−(4−tert−ブチルシクロヘキ
シル)パーオキシジカーボネートなどのパーオキシカー
ボネート類、コハク酸パーオキシキサイドに代表される
水溶性パーオキサイド類が挙げられる。
【0022】好ましくは、特に、下記の構造の有機過酸
化物を用いることができる。
【0023】
【化9】
【0024】本発明で用いることができる金属アレーン
錯体としては、以下のようなチタノセン化合物と鉄アレ
ーン錯体を用いることが可能である。鉄アレーン錯体と
しては下記の構造のものがある。
【0025】
【化10】
【0026】本発明では以下のオニウム塩を用いること
ができる。オニウム塩としては、ヨードニウム塩、スル
フォニウム塩、ホスフォニウム塩、スタンノニウム塩な
どがあげられる。特公昭55−39162号、特開昭5
9−14023号ならびに「マクロモレキュルス(Ma
crom oleules)、第10巻、第1307頁
(1977年)記載の各種オニウム化合物を用いること
が可能である。
【0027】ヨードニウム塩としては、好ましくは、ジ
アリールヨードニウム塩を用いることができる。例え
ば、ジフェニルヨードニウム塩、ジトリルヨードニウム
塩、フェニル(p−メトキシフェニル)ヨードニウム
塩、ビス(m−ニトロフェニル)ヨードニウム塩、ビス
(p−tert−ブチルフェニル)ヨードニウム塩、ビ
ス(p−シアノフェニル)ヨードニウム塩等のクロリ
ド、ブロミド、四フッ化ホウ素塩、六フッ化ホウ素塩、
六フッ化リン塩、六フッ化ヒ素塩、六フッ化アントモン
塩、過塩素酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、p−トルエン
スルホン酸塩、p−トリフルオロメチルベンゼンスルホ
ン酸塩、n−ブチルトリフェニルホウ素塩等が例示され
る。また、さらに下記構造の芳香族化合物を添加するこ
ともできる。
【0028】本発明では2,4,5−トリアリールイミ
ダゾール2量体を用いることが可能である。特開昭55
−127550号、特開昭60−202437号に記載
されている。下記の構造のものを用いることが好まし
い。
【0029】
【化11】
【0030】本発明の光重合性組成物におけるラジカル
重合可能なエチレン性不飽和結合を有する化合物とは、
分子中にラジカル重合可能なエチレン性不飽和結合を少
なくとも一つ以上有する化合物であればどのようなもの
でもよく、モノマー、オリゴマー、ポリマー等化学形態
をもつものである。これらはただ一種のみ用いても、目
的とする特性を向上するために任意の比率で、二種以上
混合した系でもかまわない。
【0031】このようなラジカル重合可能なエチレン性
不飽和結合を有する化合物の例としては、アクリル酸、
メタクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、イソクロトン
酸、マレイン酸等の不飽和カルボン酸及びそれらの塩、
エステル、ウレタン、アミドや無水物、アクリロニトリ
ル、スチレン、さらに種々の不飽和ポリエステル、不飽
和ポリエーテル、不飽和ポリアミド、不飽和ウレタン等
のラジカル重合性化合物が挙げられる。具体的には、2
−エチルヘキシルアクリレート、2−ヒドロキシエチル
アクリレート、ブトキシエチルアクリレート、カルビト
ールアクリレート、シクロヘキシルアクリレート、テト
ラヒドロフルフリルアクリレート、ベンジルアクリレー
ト、ビス(4−アクリロキシポリエトキシフェニル)プ
ロパン、ネオペンチルグリコールジアクリレート、1,
6−ヘキサンジオールジアクリレート、エチレングリコ
ールジアクリレート、ジエチレングリコールジアクリレ
ート、トリエチレングリコールジアクリレート、テトラ
エチレングリコールジアクリレート、ポリエチレングリ
コールジアクリレート、ポリプロピレングリコールジア
クリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、
ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエ
リスリトールテトラアクリレート、トリメチロールプロ
パントリアクリレート、テトラメチロールメタンテトラ
アクリレート、オリゴエステルアクリレート、N−メチ
ロールアクリルアミド、ジアセトンアクリルアミド、エ
ポキシアクリレート等のアクリル酸誘導体、メチルメタ
クリレート、n−ブチルメタクリレート、2−エチルヘ
キシルメタクリレート、ラウリルメタクリレート、アリ
ルメタクリレート、グリシジルメタクリレート、ベンジ
ルメタクリレート、ジメチルアミノメチルメタクリレー
ト、1,6−ヘキサンジオールジメタクリレート、エチ
レングリコールジメタクリレート、トリエチレングリコ
ールジメタクリレート、ポリエチレングリコールジメタ
クリレート、ポリプロピレングリコールジメタクリレー
ト、トリメチロールエタントリメタクリレート、トリメ
チロールプロパントリメタクリレート、2,2−ビス
(4−メタクリロキシポリエトキシフェニル)プロパン
等のメタクリル誘導体、その他、アリルグリシジルエー
テル、ジアリルフタレート、トリアリルトリメリテート
等のアリル化合物の誘導体が挙げられ、さらに具体的に
は、山下晋三ら編、「架橋剤ハンドブック」、(198
1年大成社)や加藤清視編、「UV・EB硬化ハンドブ
ック(原料編)」、(1985年、高分子刊行会)、ラ
ドテック研究会編、「UV・EB硬化技術の応用と市
場」、79頁、(1989年、シーエムシー)、滝山栄
一郎著、「ポリエステル樹脂ハンドブック」、(198
8年、日刊工業新聞社)に記載の市販品もしくは業界で
公知のラジカル重合性ないし架橋性のモノマー、オリゴ
マー、ポリマーが挙げられる。
【0032】また、本発明の光重合性組成物は下記のラ
ジカル発生剤を用いてもよい。また、さらに感度向上の
目的で他のラジカル発生剤と併用することが可能であ
る。本発明の光重合性組成物と混合して、併用可能な他
の光重合開始剤としては、特公昭59−1281号、特
公昭61−9621号、ならびに特開昭60−6010
4号記載のトリアジン誘導体、特開昭59−1504号
ならびに特開昭61−243807号記載の有機過酸化
物、特公昭43−23684号、特公昭44−6413
号、特公昭44−6413号、特公昭47−1604号
ならびにUSP第3,567,453号記載のジアゾニ
ウム化合物、USP第2,848,328号、USP第
2,852,379号ならびにUSP2,940,85
3号記載の有機アジド化合物、特公昭36−22062
号、特公昭37−13109号、特公昭38−1801
5号ならびに特公昭45−9610号記載のオルト−キ
ノンジアジド類、特公昭55−39162号、特開昭5
9−14023号ならびに「マクロモレキュルス(Ma
cromoleules)」、第10巻、第1307頁
(1977年)記載の各種オニウム化合物、特開昭59
−142205号記載のアゾ化合物、特開平1−544
40号、ヨーロッパ特許第109,851号、ヨーロッ
パ特許第126,712号、「ジャーナル・オブ・イメ
ージング・サイエンス(J.Imag.Sci.)」、
第30巻、第174頁(1986年)記載の金属アレン
錯体、特願平4−56831号および特願平4−895
35号記載の(オキソ)スルホニウム有機ホウ素錯体、
特開昭61−151197号記載のチタノセン類、「コ
ーディネーション・ケミストリー・レビュー(Coor
dinantion Chemistry Revie
w)」、第84巻、第85〜第277頁)(1988
年)ならびに特開平2−182701号記載のルテニウ
ム等の遷移金属を含有する遷移金属錯体、特開平3−2
09477号記載、2,4,5−トリアリールイミダゾ
ールに量体、四臭化炭素や特開昭59−107344号
記載の有機ハロゲン化合物等があげられる。
【0033】また、ほう素塩を用いることもでき、構造
式を下記に示す。
【0034】
【化12】
【0035】〔式中、R1からR4は各々同一でも異なっ
てもよいアルキル基(例えばエチル、ブチル)、アリー
ル基(例えばフェニル、ナフチル)、アラルキル基(例
えばベンジル、フェネチル)、アルケニル基(例えばビ
ニル、アリル)、アルキニル基(例えばプロペニル)、
シクロアルキル基(たとえばシクロペンチル、シクロヘ
キシル)、複素環基(例えばチエニル、ピリジル)を表
し、各基は更に置換基を有していてもよい。特に好まし
くは、R1〜R4の少なくとも一つがアリール基であり、
少なくとも一つがアルキル基である。アリール基として
はフェニルまたはナフチル基が好ましく、アルキル基、
アルコキシ基で置換されてもよい。アルキル基として
は、炭素原子数1〜12のアルキル基が好ましく、例え
ばメチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキ
シル、オクチル、デシル等の各基が挙げられる。これら
のアルキル基はハロゲン原子、アルコキシ基、ヒドロキ
シル基、シアノ基、フェニル基等で置換されてもよい。
【0036】X+はカウンターカチオン(例えばアルカ
リ金属カチオン、アンモニウムカチオン、ホスフォニウ
ムカチオンなどの5A族オニウム化合物、スルホニウ
ム、テルロニウムなどの6A族オニウム化合物等)を表
す。
【0037】該化合物の具体例は特開昭64−1314
2号、特開平2−4804号に記載されている。これら
の重合開始剤はラジカル重合可能なエチレン不飽和結合
を有する化合物100重量部に対して0.01から10
重量部の範囲で含有されるのが好ましい。
【0038】また、本発明の光重合性組成物は保存時の
重合を防止する目的で熱重合防止剤を添加することが可
能である。
【0039】本発明の光重合性組成物に添加可能な熱重
合防止剤の具体例としては、p−メトキシフェノール、
ハイドロキノン、アルキル置換ハイドロキノン、カテコ
ール、tert−ブチルカテコール、フェノチアジン等
をあげることができ、これらの熱重合防止剤は、ラジカ
ル重合可能なエチレン性不飽和結合を有する化合物10
0重量部に対して0.001から5重量部の範囲で添加
されるのが好ましい。
【0040】また、本発明の光重合性組成物はさらに重
合を促進する目的で、アミンやチオール、ジスルフィド
等に代表される重合促進剤や連鎖移動触媒等を添加する
ことが可能である。本発明の光重合性組成物に添加可能
な重合促進剤や連鎖移動触媒の具体例としては、例え
ば、N−フェニルグリシン、トリエタノールアミン、
N,N−ジエチルアニリン等のアミン類、USP4,4
14,312号や特開昭64−13144号記載のチオ
ール類、特開平2−29161号記載のジスルフィド
類、USP3,558,322号や特開昭64−170
48号記載のチオン類、特開平2−291560号記載
のo−アシルチオヒドロキサメートやN−アルコキシピ
リジンチオン類があげられる。
【0041】本発明の重合性組成物はさらに目的に応じ
て、染料、有機及び無機顔料、ホスフィン、ホスホネー
ト、ホスファイト等の酸素除去剤や還元剤、カブリ防止
剤、退色防止剤、ハレーション防止剤、蛍光増白剤、界
面活性剤、着色剤、増量剤、可塑剤、難燃剤、酸化防止
剤、紫外線吸収剤、発泡剤、防カビ剤帯電防止剤、磁性
体やその他種々の特性を付与する添加剤、希釈溶剤等と
混合して使用しても良い。
【0042】本発明の光重合性組成物は、低圧水銀灯、
中圧水銀灯、高圧水銀灯、キセノンランプ、カーボンア
ーク灯、メタルハライドランプ、蛍光灯、タングステン
ランプ、アルゴンイオンレーザ、ヘリウムカドニウムレ
ーザ、ヘリウムネオンレーザ、クリプトンイオンレー
ザ、各種半導体レーザ、YAGレーザ、発光ダイオー
ド、CRT光源、プラズマ光源等の各種光源を用いた露
光により、目的とする重合物や硬化物を得ることができ
る。したがって、バインダーその他とともに基板上に塗
布して各種インキ、各種刷版材料、各種プルーフ材料、
フォトレジスト、電子写真、ダイレクト刷版材料、ホロ
グラム材料等の感光材料やマイクロカプセル等の各種記
録媒体、さらには、接着剤、粘着剤、粘接着剤、封止剤
及び各種塗料に応用することが可能である。
【0043】本発明で用いることが可能なバインダーと
しては、本発明に含有させる有機溶剤に可溶の親油性の
高分子は、バインダーとして機能するものであればその
種類は任意であるが、酸価が20〜250の範囲の親油
性高分子化合物が好ましい。
【0044】これら、高分子重量体としては、例えば、
ポリアミド、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリス
チレン、ポリウレタン、ポリビニルクロライド、及びそ
のコポリマー、ポリビニルブチラール樹脂、ポリビニル
ホルマール樹脂、シェラック、エポキシ樹脂、フェノー
ル樹脂、アクリル樹脂等が挙げられる。これらの中で好
ましい高分子重合体は、下記(1)〜(17)に記載の
モノマーの混合物を共重合して得られた共重合高分子重
量体である。
【0045】上記モノマー混合物には、上記モノマーと
共重合し得る他のモノマーを混合してもよい。また、高
分子重合体は、上記モノマーの共重合体によって得られ
る共重合体を例えば、グリシジルアクリレート、グリシ
ジルメタクリレート等によって修飾したものであっても
よい。
【0046】(1)芳香族水酸基を有するモノマー、例
えば、o−ヒドロキシスチレン、p−ヒドロキシスチレ
ン、m−ヒドロキシスチレン、o−ヒドロキシフェニル
アクリレート、p−ヒドロキシフェニルアクリレート、
m−ヒドロキシフェニルアクリレート等。
【0047】(2)脂肪族水酸基を有するモノマー、例
えば、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロ
キシエチルメタクリレート、N−メチロールアクリルア
ミド、N−メチロールメタクリルアミド、4−ヒドロキ
シブチルメタクリレート、5−ヒドロキシペンチルアク
リレート、5−ヒドロキシペンチルメタクリレート、6
−ヒドロキシヘキシルアクリレート、6−ヒドロキシヘ
キシルメタクリレート、N−(2−ヒドロキシエチル)
アクリルアミド、N−(2−ヒドロキシエチル)メタク
リルアミド、ヒドロキシエチルビニルエーテル等。
【0048】(3)アミノスルホニル基を有するモノマ
ー、例えば、m−アミノスルホニルフェニルメタクリレ
ート、p−アミノスルホニルフェニルメタクリレート、
m−アミノスルホニルフェニルアクリレート、p−アミ
ノフェニルアクリレート、N−(p−アミノスルホニル
フェニル)メタクリルアミド、N−(p−アミノスルホ
ニルフェニル)アクリルアミド等。
【0049】(4)スルホンアミド基を有するモノマ
ー、例えば、N−(p−トルエンスルホニル)アクリル
アミド、N−(p−トルエンスルホニル)メタクリルア
ミド等。
【0050】(5)α,β−不飽和カルボン酸類、例え
ば、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、無水マレ
イン酸、イタコン酸、無水イタコン酸等。
【0051】(6)置換または無置換のアルキルアクリ
レート、例えばアクリル酸メチル、アクリル酸エチル、
アクリル酸プロピル、アクリル酸ブチル、アクリル酸ア
ミル、アクリル酸ヘキシル、アクリル酸ヘプチル、アク
リル酸オクチル、アクリル酸ノニル、アクリル酸デシ
ル、アクリル酸ウンデシル、アクリル酸ドデシル、アク
リル酸ベンジル、アクリル酸シクロヘキシル、アクリル
酸−2−クロロエチル、N,N−ジメチルアミノエチル
アクリレート、グリシジルアクリレート等。
【0052】(7)置換または無置換のアルキルメタク
リレート、例えば、メタクリル酸メチル、メタクリル酸
エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸ブチル、
メタクリル酸アミル、メタクリル酸ヘキシル、メタクリ
ル酸ヘプチル、メタクリル酸オクチル、メタクリル酸ノ
ニル、メタクリルデシル、メタクリル酸ウンデシル、メ
タクリル酸ウンデシル、メタクリル酸ドデシル、メタク
リル酸ベンジル、メタクリル酸シクロヘキシル、メタク
リル酸−2−クロロエチル、N,N−ジメチルアミノエ
チルメタクリレート、グリシジルメタクリレート等。
【0053】(8)アクリルアミド若しくはメタクリル
アミド類、たとえば、アクリルアミド、メタクリルアミ
ド、N−エチルアクリルアミド、N−ヘキシルアクリル
アミド、N−シクロヘキシルアクリルアミド、N−フェ
ニルアクリルアミド、N−ニトロフェニルアクリルアミ
ド、N−エチル−N−フェニルアクリルアミド、N−
(4−ヒドロキシフェニル)アクリルアミド、N−(4
−ヒドロキシフェニル)アクリルアミド、N−(4−ヒ
ドロキシフェニル)メタクリルアミド等。
【0054】(9)フッ化アルキル基を含有するモノマ
ー、例えば、トリフルオロエチルアクリレート、トリフ
ルオロエチルメタクリレート、テトラフルオロプロピル
メタクリレート、ヘキサフルオロプロピルメタクリレー
ト、オクタフルオロペンチルアクリレート、オクタフル
オロペンチルメタクリレート、ヘプタデカフルオロデシ
ルメタクリレート、N−ブチル−N−(2−アクリロキ
シエチル)ヘプタデカフルオロオクチルスルホンアミド
等。
【0055】(10)ビニルエーテル類、例えばエチル
ビニルエーテル、2−クロロエチルビニルエーテル、プ
ロピルビニルエーテル、ブチルビニルエーテル、オクチ
ルビニルエーテル、フェニルビニルエーテル類。
【0056】(11)ビニルエステル類、例えばビニル
アセテート、ビニルクロロアセテート、ビニルブチレー
ト、安息香酸ビニル等。
【0057】(12)スチレン類、例えばスチレン、メ
チルスチレン、クロロメチルスチレン等。
【0058】(13)ビニルケトン類、例えば、メチル
ビニルケトン、エチルビニルケトン、プロピルビニルケ
トン、フェニルビニルケトン等。
【0059】(14)オレフィン類、例えば、エチレ
ン、プロピレ、イソブチレン、ブタジエン、イソプレン
等。
【0060】(15)N−ビニルピロリドン、N−ビニ
ルカルバゾール、4−ビニルピリジン等。
【0061】(16)シアノ基を有するモノマー、例え
ばアクリロニトリル、メタクリロニトリル、2−ペンテ
ンニトリル、2−メチル−3−ブテンニトリル、2−シ
アノエチルアクリレート、o−シアノスチレン、m−シ
アノスチレン、p−シアノスチレン等 (17)アミノ基を有するモノマー、例えばN,N−ジ
エチルアミノエチルメタクリレート、N,N−ジメチル
アミノエチルアクリレート、N,N−ジメチルアミノエ
チルメタクリレート、ポリブタジエンウレタンアクリレ
ート、N,N−ジメチルアミノプロピルアクリルアミ
ド、N,N−ジメチルアクリルアミド、アクリロイルモ
ルホリン、N−イソプロピルアクリルアミド、N,N−
ジエチルアクリルアミド等。
【0062】上記、共重合体は、ゲルパーミエーション
クロマトグラフィー(GPC)によって、測定された重
量平均分子量が1万〜20万であるものが好ましいが、
重量平均分子量はこの範囲に限定されるものではない。
【0063】上記高分子重合体には、必要に応じて、ポ
リビニルブチラール樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリアミ
ド樹脂、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、ノボラック
樹脂、天然樹脂等、他の任意の高分子重合体を併用して
もよい。感光性組成物中におけるこれら高分子重合体の
含有量は、20〜90重量%の範囲が好ましく、30〜
70重量%の範囲がさらに好ましい。本発明において、
上記高分子化合物うちアクリル系重合体が好ましい。
【0064】本発明で用いる感光性組成物を用いるとき
の層構成は、例えば下記の様な層構成にすることが可能
である。支持体/感光層、支持体/感光層/保護層、バ
ックコート層/支持体/感光層/保護層などの層構成が
挙げられるが、特にこれに限定されない。
【0065】このとき用いられる支持体としては、本発
明の感光性組成物の用途にもよるが、例えば感光性平版
印刷版として、用いる場合には、アルミニウム支持体を
用いる場合が多い。アルミニウム支持体には、純アルミ
ニウムおよびアルミニウム合金よりなる支持体が含まれ
る。アルミニウム合金としては種種のものが使用でき、
例えば珪素、銅、マンガン、マグネシウム、クロム、亜
鉛、鉛、ビスマス、ニッケル等の金属とアルミニウムの
合金が用いられる。
【0066】アルミニウム支持体は、粗面化に先立って
アルミニウム表面の圧延油を除去するために脱脂処理を
施すことが好ましい。脱脂処理としては、トリクレン、
シンナー等の溶剤を用いる脱脂処理、ケシロンとトリエ
タノール等のエマルジョンを用いたエマルジョン脱脂処
理が用いられる。また、脱脂処理に苛性ソーダ等のアル
カリの水溶液を用いることもできる。脱脂処理に苛性ソ
ーダ等のアルカリの水溶液を用いた場合、上記脱脂処理
のみでは除去できない汚れや酸化皮膜も除去することが
できる。
【0067】感光層との密着性を良好にし、且つ保水性
を改善するために行われる砂目立て処理方法としては、
機械的に表面を粗面化するいわゆる機械的粗面化法、電
解によりエッチングする方法が挙げられる。機械的方法
としては、例えば、ボール研磨法、ブラシ研磨法、液体
ホーニングによる研磨法、バフ研磨法が挙げられる。ア
ルミニウム材の組成等に応じて上述の各種方法を単独も
しくは組合せて用いることができる。好ましいのは、電
解エッチングによる方法である。
【0068】電解エッチングは、燐酸、硫酸、塩酸、硝
酸等の無機酸を単独ないし2種以上混合した電解液中で
交流あるいは直流によって支持体を電解処理する。砂目
立て処理の後、必要に応じて、アルカリあるいは酸の水
溶液によってデスマット処理を行い中和して水洗する。
このような処理としては、例えば特公48−28123
号に記載されているアルカリエッチング法や特開昭53
−12739号に記載されている硫酸デスマット法等の
処理方法が挙げられる。
【0069】陽極酸化処理は、電解液として硫酸、クロ
ム酸、シュウ酸、燐酸、マロン酸等を一種または二種以
上含む溶液を用い、アルミニウム板を陽極として電解し
て行われる。陽極酸化では、硫酸および/またはリン酸
等を10〜50%の濃度で含む水溶液を電解液として電
流密度1〜10A/dm2で電解する方法が好ましく、
形成された陽極酸化被覆量は、1〜50mg/dm2
適当であり、好ましくは10〜40mg/dm2であ
る。陽極酸化被覆量は、例えばアルミニウム板を燐酸ク
ロム酸溶液(燐酸85%液35ml、酸化クロム20g
を1lの水に溶解して作製)に浸漬し、酸化被膜を溶解
し、板の被覆溶解前後の重量変化測定等から求められ
る。
【0070】封孔処理は、沸騰水処理、水蒸気処理、ケ
イ酸ソーダ処理、重クロム酸塩水溶液処理等が具体例と
して挙げられる。この他にアルミニウム板支持体に対し
て、水溶性高分子化合物や、フッ化ジルコン酸等の金属
塩の水溶液による下引き処理を施すこともできる。更に
支持体は、陽極酸化処理後(封孔処理を施した場合はさ
らにその後)、親水化処理を施す、即ち、親水性層を設
けることが好ましい。親水性層としては、アルカリ金属
珪酸塩、親水性セルロース、特開昭60−149491
号、同63−165183号に記載のアミノ酸及びその
塩、特開昭60−232998号に記載の水酸基を有す
るアミン類及びその塩、特開昭62−19494号に記
載のりん酸塩、特開昭59−101651号に記載のス
ルホ基を有するモノマー単位を含む高分子化合物等が挙
げられる。
【0071】更に、感光性平版印刷版を重ねたときの感
光層への擦り傷を防ぐために、また現像時の現像液中へ
のアルミニウム成分の溶出を防ぐために、特開昭50−
151136号、同57−63293号、同60−73
538号、同61−67863号、特開平6−3517
4号等に記載されている支持体裏面に保護層を設ける処
理を行うことができる。
【0072】本発明の感光層上に設けることが可能な保
護層としては、下記のようなものを挙げることができ
る。例えば、感光層上に、高分子共重合体の溶剤溶解物
を塗布したり、あるいは、保護層として用いることが可
能なフィルムをラミネートなどの方法で、感光層上に貼
合することによって、保護層として用いることが可能で
ある。また、上記、保護層として、使用可能な樹脂を溶
解した液を別の支持体上に塗布し、そのようにして作成
した保護層貼合用シートから保護層を感光層に転写する
ことにより、設けることができる。
【0073】保護層として用いることができるフィルム
としては、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリブタジ
エン、エバール、ポリビニルピロリドン、塩化ビニリデ
ン、ポリカーボネートフィルムなどがある。特に、これ
らに限定はされない。
【0074】フィルムの膜厚は2〜100μm程度が好
ましい。保護層として、使用可能な樹脂としては、塩化
ビニリデン、エバール、ポリビニルアルコール、ポリビ
ニルピロリドン、ゼラチン、膠、カゼイン、ヒドロキシ
エチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、メチ
ルセルロース、ヒドロキシエチル澱粉、アラビアゴム、
サクローズオクタアセテート、アルギン酸アンモニウ
ム、アルギン酸ナトリウム、ポリビニルアミンポリエチ
レンオキシド、ポリスチレンスルホン酸、ポリアクリル
酸等が挙げられ、特にポリビニルアルコールが好適に用
いられるが、これに限定はされない。
【0075】さらに、必要に応じて、塗布性を向上させ
る目的で界面活性剤等の添加剤を添加することもでき
る。感光層上に保護層を塗布して設ける場合には、保護
層の膜厚は、0.2〜10μm、特に好ましくは、1.
0〜2.0μmである。
【0076】
【実施例】以下、実施例により本発明の効果を例証す
る。
【0077】実施例1 (支持体の作成)厚さ0.24mmのアルミニウム板
(材質1050、調質H16)を65℃に保たれた5%
水酸化ナトリウム水溶液に浸漬し、1分間脱脂処理を行
なった後水洗した。この脱脂したアルミニウム板を25
℃に保たれた10%塩酸水溶液中に1分間浸漬して中和
した後水洗した。
【0078】次いで、このアルミニウム板を0.3重量
%の硝酸水溶液において、温度25℃、電流密度100
A/dm2の条件で交流電流により60秒間電解粗面化
を行なった後、60℃に保たれた5%水酸化ナトリウム
水溶液中で10秒間のデスマット処理を行なった。デス
マット処理を行なった粗面化アルミニウム板を15%硫
酸溶液中で、温度25℃、電流密度10Amp/d
2、電圧15Vの条件で1分間陽極酸化処理を行な
い、更に3%硅酸ソーダ、温度90℃で封孔処理を行な
って支持体を作成した。
【0079】(感光層の作製)上記支持体上に下記処方
の感光層を付き量約1.3g/m2となるように塗布し
た。感光層は塗布後に、80℃で3分間乾燥した。
【0080】 例1)の増感色素 (それぞれ、0.1重量部づつ) M450(ペンタエリスリトールテトラアクリレート :東亜合成(株)社製) 5重量部 化合物B 0.4重量部 化合物C 0.56重量部 フッ素系界面活性(メガファックF179:大日本インキ社製) 0.10重量部 化合物D 3.11重量部 重合禁止剤(スミライザーGS:住友化学社製) 0.02重量部 メチルエチルケトン 72重量部 シクロペンタノン 18重量部 銅フタロシアニン系顔料(0.3μm) 0.58重量部
【0081】
【化13】
【0082】(保護層処方)下記、処方の保護層を付き
量約1.3g/m2となるように塗布した。感光層は塗
布後に、80℃で3分間乾燥した。
【0083】 ポリビニルアルコール(ゴーセノールGL−05) 9.9重量部 フッ素系界面活性剤(メガファックF120,大日本インキ社製) 0.1重量部 水 90.0重量部 実施例2〜26 実施例1の例1)の増感色素を例2)〜例26)に変
え、他は全て実施例1と同様に作成して、感光性樹脂組
成物を作成した。
【0084】比較例 比較例として実施例1の例1)の増感色素の代わりに下
記色素を0.2重量部添加した。
【0085】
【化14】
【0086】このようにして作成した光重合型平版印刷
版について、明室プリンターP−627−HA(大日本
スクリーン(株)社製)を用い露光後、現像液KD−5
2(コニカ(株)社製)を用いて30℃、30秒浸漬し
て未露光部の感光層を溶出したものを、水洗後乾燥して
画像を作成し確認した。
【0087】保存性の評価 保存性については、露光現像処理する前の実施例、比較
例で作成した版を55℃、20%RH、高湿条件下で強
制劣化40℃、80%RHの条件下で恒温槽(TABI
ESPEC CORP社製)に3日間投入した後、下
記と同じように露光、現像を行い感度評価を行った。
【0088】(感度評価)作成した平版印刷用原版を、
保護層側が光源側になるように、ドラムに巻き付け、ド
ラムを回転しながら、488nmの場合はアルゴンレー
ザを使用し、532nmの場合は100mW高調波YA
Gレーザ(DPY315M LD励起SHG YAGレ
ーザADLAS社製)を用いて露光した。感度の評価に
ついては、レーザ光強度はガウス分布していると考え
て、ドラムの回転数を一定にして、レーザ光強度の1/
2に相当するところの線幅と形成された画像の線幅が
等しいところの光強度(μW/cm2)を求め、照射時
間との積からエネルギー値を求めた。
【0089】(色素の析出の評価)実施例1の方法で支
持体上に感光層を塗布した。(保護層は塗布しなかっ
た。) この感光層を用いて以下の方法で外的影響を与
えて、色素の析出を促進した。
【0090】(1)サンプルを積分球を装着した分光光
度計を用いて、488nmの反射濃度を測定した。その
後、55℃、20%の恒温槽中に入れ、72時間放置し
た。放置後のサンプルの488nmの反射濃度を測定し
た。
【0091】(2)サンプルを積分球を装着した分光光
度計を用いて、488nmの反射濃度を測定した。あら
かじめ、感光層に10kg/cm2の圧力を加えたもの
について、55℃、20%の恒温槽中に入れ、72時間
放置した。圧力をかけた後の放置後のサンプルの圧力を
かけた部分の488nmの反射濃度を測定した。
【0092】色素の析出量が多い場合には色素が凝集し
ており、色素の吸収(488nmの吸光度)が低下し、
減感が生じ、保存後の吸光度が低下する。
【0093】結果を表1に示す。
【0094】
【表1】
【0095】表1の結果から本発明の試料は保存後の色
素の析出が少ないことがわかる。
【0096】
【発明の効果】本発明により、488nm又は532n
m付近の光で書き込みができ、保存性が高く、外的要因
によっても析出しないことを特徴とする増感色素を含有
する感光性組成物を提供することができた。さらに、感
度の非常に高い開始剤系を含む感光性組成物を含有する
感光性組成物、488nm又は532nm付近の光によ
り、高感度にラジカルを発生するラジカル発生方法及び
488nm又は532nm付近の波長域に高い感光性を
有し、かつ保存安定性優れた平版印刷版作成用感光材料
及びそれを用いた平版印刷版の作成方法ならびに新規な
高感度の光重合開始剤を提供することができた。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G03F 7/028 G03F 7/028

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記(a)(b)(c)の化合物を含有
    することを特徴とする感光性組成物。 (a)少なくとも2種類の増感色素を含有し、かつそれ
    らの増感色素は、少なくとも1種類の同一の主たる構造
    を有する増感色素 (b)エチレン性不飽和結合を有する化合物 (c)ラジカル発生剤
  2. 【請求項2】 少なくとも1種類の同一の主たる構造を
    もつ、少なくとも2種類の増感色素が、クマリン系、ス
    チリル系、ベンゾピラン系、ベンゾロアゾールメチン、
    ベンゾロアゾールジメチン、シアニン系、メロシアニン
    系、キサンテン系のいずれかの色素であることを特徴と
    する請求項1記載の感光性組成物。
  3. 【請求項3】 増感色素の主たる構造が下記構造のいず
    れか一つで表されることを特徴とする請求項1記載の感
    光性組成物 【化1】 〔上記E、F式中、Z1、Z2及びZ3は各々、−N=又
    −C(R2)=を表し、R1及びR2は各々、水素原子又
    は1価の置換基を表し、L1及びL2は各々メチン基を表
    し、B1及びB2は各々、5〜6員の芳香族環残基又は複
    素環残基を表す。〕
  4. 【請求項4】 下記の(d)、(e)、(f)を含有す
    ることを特徴とする感光性組成物。 (d)請求項3記載の化合物から選ばれる少なくとも一
    つの増感色素 (e)エチレン性不飽和結合を有する化合物 (f)ラジカル発生剤
  5. 【請求項5】 前記ラジカル発生剤が下記(g)〜
    (k)のいずれかで表されることを特徴とする請求項4
    記載の感光性組成物。 (g)有機過酸化物 (h)ハロゲン化トリアジン (i)ビスイミダゾール (j)オニウム塩 (k)鉄アレーン錯体
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