JPH0329635Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案はカメラ等に取着されるストラツプを結
束させるストラツプコネクターに関する。

（従来技術） 従来、カメラ等に取着されるストラツプの端を
結束させる方法として、熱溶着やカシメ等が知ら
れている。しかしながら、このような方法では第
１図のようにカメラ本体１の側面に形成された通
し環１ａにストラツプ２を通す構成のものでは、
工場の製造ラインの途中でカメラ本体１にストラ
ツプ２を組込み、さらにストラツプ２の端を熱溶
着等によつて結束させる工程を必要としてしま
う。このことは、、カメラの組立工程にストラツ
プ２の結束工程を入れなくてはならないことと、
ストラツプ２の取着後にはストラツプ２が取着し
たカメラを扱わなくてはならないことを意味して
おり、作業性の問題を生じてしまう。

そこで、上記従来の問題を解決する方法とし
て、第２図に示すようなストラツプコネクター５
０が提案された。このコネクター５０はストラツ
プ２が挿入される開口を有するコネクター本体５
２と、該コネクター本体５２の溝５２ａをスライ
ドするコア５４とから構成され、コア５４をスラ
イドさせてストラツプ２をコネクター本体５２の
内面に押しつけ、実質的にストラツプ２をコネク
ター本体５２の内面とコア５４とによつて挟持す
ることによつてストラツプ２を結束させるもので
ある。この改良された提案によれば、カメラ１等
の完成後にストラツプ２を取着することができ、
作業工程上の問題を解決できると共に、ストラツ
プ２の結束端の長さを任意に調節することができ
るという効果が生まれる。しかしながら、この第
２図のストラツプコネクター５０においては、小
さな衝撃においてもコア５４がゆるむ方向にスラ
イドしてしまい、確実なストラツプ２の結束がで
きない問題があつた。

（考案の概略） 本考案は上記の従来提案の問題を解決するため
に為されたものであつて、多少の衝撃にも外れな
い確実なストラツプの結束を可能とするストラツ
プコネクターを提供することを目的とする。

本考案は上記目的を達成する為に、コネクター
本体とコアから成るストラツプコネクターにおい
て、コネクター本体は中空な略四角柱状に形成す
ることによつて、対向する２面に開口を形成し、
コアはストラツプ２本分の径と略同幅な溝部と、
該溝部の開口方向に略ストラツプ径の間隔をあけ
て溝部幅より少許大幅で端面を有する基部を形成
したストラツプコネクターを特徴とする。

（実施例） 第３図〜第７図は本考案の第１実施例を示す。
この本考案に係るストラツプコネクターは、コネ
クター本体３とコア４とから構成され、ここでの
コネクター本体３は中空な略四角柱状に形成され
ることによつて、対向する２面に開口３ａ，３ｂ
が形成されている。コア４はストラツプ２の２本
分の径と同幅かもしくは若干小幅の溝４ａと、こ
の溝４ａの開口方向に溝４ａの幅より大きい幅の
基部４ｂが形成されている。この基部４ｂの両側
面はくし歯状に形成されていると共に、この基部
４ｂの幅h₂は上記コネクター本体３の内面の幅h₁
からストラツプ２の２本分の径h₃を差引いた幅と
同幅か若干大幅に設定されている。なお、コア４
の溝部４ａはコネクター本体３の開口３ａと一致
し、又、蓋部４ｃは開口３ｂと一致するように設
定されている。又、コア４の溝部４ａと基部４ｂ
との間隔はほぼストラツプ２の径と一致させてあ
る。

第３図はカメラ本体１の通し環１ａにストラツ
プ２を通して、その後に本考案に係るストラツプ
コネクターにてストラツプ２の端を結束した状態
を示している。次に第４図〜第７図にて、ストラ
ツプ２の結束状態を説明する。

ストラツプ２はまずコネクター本体３に開口３
ａから挿入され、開口３ｂより出される。そし
て、その後にストラツプ２の端近傍をコア４の溝
部４ａに嵌入する（第４図及び第５図参照）。そ
して、この状態からコア４をコネクター本体３に
差込むと、第６図及び第７図にて示されるように
ストラツプ２の端はコネクター本体３及びコア４
によつて結束される。具体的には第７図に示すよ
うに、ストラツプ２の端はコネクター本体３の内
面とコア４の基部４ｂとによつて挟持され、しか
も、溝４ａの幅と基部４ｂとの幅の差によりスト
ラツプ２のＢ部がほぼ直角に折曲されることによ
り、特にこのＢ部分のストラツプ２が基部４ｂの
端面Ａに喰込み、極めて強い挟持力を受ける。
又、基部４ｂの両側面はくし歯状に形成されてい
るので、この部分のストラツプ２も複数のエツジ
によりコア４の基部４ｂと接触して、強い挟持力
を発生させることができる。

次に第８図及び第９図にて本考案の第２実施例
を説明する。この第２実施例は上述第１実施例の
コア４を一部変更したもので、他の構成及び効果
は第１実施例と同様である。

第２実施例の特徴は、コア４の蓋部４ｄがコネ
クター本体３の開口３ｂより小幅に設定され、ス
トラツプ２を外に取り出すことができることであ
る。したがつてストラツプコネクターにて結束す
る位置を選択することによりストラツプ２の基部
から結束端までの長さは任意に調節が可能とな
る。

次に第１０図〜第１２図にて本考案の第３実施
例を説明する。この実施例は上述第１実施例のコ
ア４をカメラ１に例えば一体成形等にて取着した
もので、他の構成及び効果は第１実施例と同様で
ある。

この第３実施例の特徴は、コア４をカメラ本体
１の一側面に例えば一体成形、スナツプフイツト
等にて取着して、その位置にストラツプ２の端を
結束させるものであり、ここにおいてコネクター
本体３の一方側の開口３ｃは、内面の幅と同幅に
設定されている。したがつて、カメラ本体１には
上述第１実施例での通し環１ａが必要ないことに
なる。

（考案の効果） 以上説明したように本考案は、コネクター本体
及びコアとから成るストラツプコネクターにおい
て、コアを溝部と、この溝部の延び出す方向にス
トラツプの径と略等しい間隔をあけて配設された
基部とから形成し、該溝部の幅をストラツプの２
本分の径と略同幅とし、該基部の溝部側の端面の
幅を該溝部の幅より大きくし、更に該コネクター
本体に該コアを嵌入したときに、該コネクター本
体の内面の幅と該基部の幅との差が、該基部の両
側で該ストラツプの径と略等しくなるようにして
いる。それによつて、ストラツプが挿入されたコ
ネクター本体にコアを嵌入させると、ストラツプ
は上記溝部と上記基部との間で略直角に曲げら
れ、更に該基部の上記端面の位置で再度略直角に
曲げられることによつて、強い保持力を受けるこ
とになり、多少の衝撃にも外れないストラツプコ
ネクターが提供できた。

【図面の簡単な説明】

第１図はカメラにストラツプを取着した状態を
示す斜視図。第２図は従来のストラツプコネクタ
ーを示す斜視図。第３図〜第７図は本考案の第１
実施例を示し、、第３図はカメラのストラツプを
結束した状態を示す斜視図。第４図は第３図のス
トラツプコネクター部分を拡大したストラツプ結
束前の斜視図。第５図は第４図の中央断面図。第
６図は第３図のストラツプコネクター部分を拡大
したストラツプ結束後の斜視図。第７図は第６図
の中央断面図。第８図及び第９図は本考案の第２
実施例を示し、第８図はストラツプコネクター部
分を拡大したストラツプ結束前の中央断面図。第
９図はストラツプコネクター部分を拡大したスト
ラツプ結束後の中央断面図。第１０図〜第１２図
は本考案の第３実施例を示し、第１０図はカメラ
のストラツプを結束した状態を示す斜視図。第１
１図は第１０図でのストラツプコネクター部分を
拡大したストラツプ結束前の中央断面図。第１２
図は第１０図でのストラツプコネクター部分を拡
大したストラツプ結束後の中央断面図。 １……カメラ本体、２……ストラツプ、３……
コネクター本体、３ａ，３ｂ，３ｃ……開口、４
……コア、４ａ……コアの溝部、４ｂ……コアの
基部。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) ストラツプ２が挿入されたコネクター本体３
   にコア４が嵌入して構成されるストラツプコネ
   クターにおいて、前記コネクター本体３は中空
   な略四角柱状に形成することによつて、対向す
   る２面に開口３ａ，３ｂを形成し、前記コア４
   はストラツプ２の２本分の径と略同幅な溝部４
   ａと、該溝部４ａの延び出す方向に該ストラツ
   プ２の径と略等しい間隔をあけて配設された基
   部４ｂとから形成され、該基部４ｂはその溝部
   ４ａ側の端面Ａの幅h₂を該溝部４ａの幅より大
   きくしたとともに、該コネクター本体３に該コ
   ア４を嵌入したときに、該コネクター本体３の
   内面の幅h₁と該基部４ｂの幅h₂との差が、該基
   部４ｂの両側で該ストラツプ２の径と略等しく
   なるように形成したことを特徴とするストラツ
   プコネクター。 (2) 実用新案登録請求の範囲第１項記載におい
   て、上記コア４の基部４ｂの両側面をくし歯状
   に形成したストラツプコネクター。