JPH0222489A - 高純度銅の電解精製方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は電子材料等に用いられる高純度銅の電解精製方
法に関するものである。

〔従来の技術とその課題〕

電気銅は通常不純物として、Ｐｂ、Ｓｎ、Ａｇ、Ｆｅ、
Ｎｉ等の重金属およびＳ、Ｃ，Ｏ等の各元素をそれぞれ
１〜２０ｐｐｍ程度含有しており、これらの不純物はボ
ンディングワイヤー、スパッターターゲットなどの電子
材料に用いる際に有害であり、できる限り低い方が望ま
しく、このため多くは高純度銅が使用されている。

高純度銅の製造方法には、一般に工業的に製造された電
気ｗ４（純度９９．９９％）をさらに各種の電解精錬等
の温式処理に加えてゾーンメルティング或いはフローテ
ィングメルティング等の乾式処理を行なって９９．９９
９〜９９．９９９９％程度の高純度銅を得ている。

上記の電解精錬は通常、銅分４０〜５５　ｇ／Ｉｔ、遊
離硫酸１００〜２２０　ｇ／ｌの酸性硫酸銅溶液を電解
液として用い、陽極に電気銅を使用し陰極として純銅、
チタンまたはステンレスの薄板を用いて液温４０〜７０
°Ｃ２電流密度１〜５Ａ／ｄｍ”で電気分解し、陰極に
高純度鋼を析出させて精製させる方法である。そしてこ
の際銅の結晶を微細化し、表面の平滑な電解銅を得るた
めに、ニカワ、カゼイン、ゼラチン、チオ尿素、ポリビ
ニルアルコール、脂肪族スルホン化物等の何れか１種以
上、特にニカワとチオ尿素の両者を添加することにより
表面が平滑美麗な銅を得ている。また同時に塩酸を２０
〜３０ｐｐ−添加することにより液中の銀を塩化銀とし
沈降させて銀の含有量の少ない高純度銅を得ることが行
なわれている。

しかし上記の電解液中に種々の有機物質を添加すると析
出、結晶の微細化は可能となるが有機物質中の硫黄が電
解銅に析出して硫黄の含有量が数ｐｐｍ　−１０ｐｐｍ
と多くなり、また上記の塩酸を添加すると銀は塩化Ａｇ
の溶解度以下には下がらず溶解しているイオン状態のも
のが電気化学的な還元により、析出し、銀の含有量は２
〜１ｏｐｐｌｅとなり、したがって純度９９．９９９％
以上の高純度の銅は得られない問題があった。

〔発明が解決しようとする課題〕

本発明は上記の問題について検討の結果、Ｓの混入原因
となる有機物質、特にチオ尿素、およびＡｇの含有原因
となる塩酸を電解液に添加しない電解液を使用して、Ｓ
およびＡｇの含有量が著しく少なく、かつ表面が平滑美
麗な高純度銅の電解精製方法を開発したものである。

〔課題を解決するための手段および作用〕本発明は、隔
膜内に電気銅を陽極とし、高純度ｗ４板を陰極として配
置し、電解液に銅濃度４０〜６０ｇ／ｌ、遊離硫酸濃度
１００〜２００ｇ／ｌの液を用い、液温を４０〜６０°
Ｃとし、電流密度１〜３Ａ／ｄａ”として、電解液を濾
過、循環しながら電気分解すること特徴とする高純度銅
の電解精製方法である。

本発明において陽極として使用する電気銅は市販の電気
銅を使用するものであり、Ｓ、Ａｇ、０などをそれぞれ
６〜ｔｏｐｐｍ含有している。陰極板としては高純度銅
板が使用できる。電解液の遊離硫酸濃度は１００　ｇ／
１未満では電着銅の表面の緻密性および平滑性が不良と
なり、２００　ｇ／２を越えると硫酸銅の溶解度が減少
するので好ましくない。また銅濃度は４０ｇ／１未満で
は良好な析出が得られず６０ｇ／ｆを越えると平滑性が
損なわれる。電流密度はＩＡ／ｄａ”未満では生産性が
低下し、３Ａ／ｄ１１ｚを越えると、緻密性、平滑性が
低下する。電解時の液温は低い程、電着銅の緻密性、平
滑性が良好となるが４０°Ｃ未満では生産性が悪く、６
０”Ｃを越えると緻密性、平滑性が悪くなり、瘤あるい
はデンドライト状結晶が生成する。

また電解槽内に配置する隔膜は、陽極の電解銅が溶解す
る際に発生する銅粉や亜酸化銅粉が陰極の電気銅に共析
するのを防止するもので成る程度の通気性を有し、かつ
液に対して耐食性のあるものであればよく、例えばテト
ロンなどの布などが使用できる。そして電解液は常時、
電解槽中を循環しており、その一部は珪藻上等の助剤を
使用する濾過器へ導入して液中の？Ａ／ＩＡ物等の不純
物を濾過除去すること桝よび、陽極室の電解液がそのま
ま陰極室に混入しないよう上記の隔膜を通して供給する
などの方法を採るものである。

本発明は上記のようにして電気鋼を再電解することによ
り、従来の有機物質、特にチオ尿素および塩酸を添加す
ることなく、Ａｇ、Ｓおよびその他の重金属不純物が除
去されて純度９９．９９９％以上の高純度銅が得られる
ものである。

〔実施例〕

以下に本発明の一実施例について説明する。

市販の電気銅を陽極とし、高純度銅を陰極として、テト
ロン布を隔膜として電解槽内に対向して配宜し、電解液
を循環濾過しながら第１表に示す電解条件で従来のチオ
尿素、塩酸を含む電解液と本発明のこれらを含まない電
解液を用いて電解を行なった。この結果を第１表に示す
。

第１表から明らかなように本発明によるものは、チオ尿
素および塩酸を添加しないため、Ｓ、Ａｇなどの含有量
は著しく微量で、かつ電解銅の表面が平滑美麗な高純度
銅が得られた。これに対して従来のチオ尿素および塩酸
の両者を添加した電解液の場合はＳ、Ａｇのいずれも高
い値を示し、チオ尿素を含むものはＳ含有値が高く、塩
酸を含むものはＡｇの含有値が高いことが判る。

〔効果〕

以上に説明したように本発明によれば、Ａｇ、Ｓ、その
他の重金属不純物が極めて少ない純度９９、９９９％以
上の高純度銅が得られるもので工業上顕著な効果を奏す
るものである。

特許出願人　　　古河電気工業株式会社手続補正書（自
発） 平成　元年９月ｌｚ日 １、事件の表示 特願昭６３−１７０３９２号 ２、発明の名称 高純度銅の電解精製方法 ３、補正をする者 事件との関係　　特許出願人 住　所　　〒１００東京都千代田区丸の内２丁目６番１
号４、補正の対象 明細書の「特許請求の範囲」の欄および「発明の５、補
正の内容 （１）特許請求の範囲を別紙のように訂正する。

（２）明細書２頁最下行に「２０〜３ｏｐｐｍ」とある
を「２０〜ｌＯＱｐｐｍ」と訂正する。

（３）明細書４頁１行に「４０〜」とあるを「３０〜」
と訂正する。

（４）明細書４頁４〜５行に「１〜３Ａ／ｄｍ２として
、電解液を濾過、循環しなから」とあるを１１〜３Ａ／
’ｄｍ”として陽極室の電解液を濾過し、その−部を陰
極室に循環しながら」と訂正する。

（５）明細書４頁９行に「ら〜ｔｏｐｐｍ」とあるを「
３〜１０ｐｐｍＪと訂正する。

（６）明細書４頁１４行にｒ４０ｇ／／２」とあるをｒ
３０ｇ／β」と訂正する。

（７）明細書４頁１９〜２０行に「４０°Ｃ未満では生
産性が悪く、」とあるを「４０°Ｃ未満および」と訂正
する。

（８）明細書５頁８〜１１行にｒそして電解液は常時、
電解槽中を・・・・・・不純物を濾過除去することおよ
び」とあるを「そして陽極室の電解液は常時、陽極室中
を循環しており、少なくともその一部は珪藻上等の助剤
を使用する濾過器へ導入して液中の懸濁物等の不純物を
ｌＩｔ過除去してから陰極室に供給するか又は」と訂正
する。

特許請求の範囲 「隔膜内に電気銅を陽極とし、高純度銅板を陰極として
配置し、電解液に銅濃度ユ度〜６０　ｇ／ｌ、遊離硫酸
濃度１００〜２００ｇ／／！の液を用い液温を４０〜６
０°Ｃとし、電流密度１〜３Ａ／ｄｍ”として陽極室の
電解液を濾過し、その−合を　極肛循環しながら電気分
解することを特徴とする高純度銅の電解精製方法。」

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 隔膜内に電気銅を陽極とし、高純度銅板を陰極として配
   置し、電解液に銅濃度４０〜６０ｇ／ｌ、遊離硫酸濃度
   １００〜２００ｇ／ｌの液を用い液温を４０〜６０℃と
   し、電流密度１〜３Ａ／ｄｍ＾２として電解液を濾過、
   循環しながら電気分解することを特徴とする高純度銅の
   電解精製方法。