JPH0995591A - シラン架橋ポリオレフィンの製造方法 - Google Patents
シラン架橋ポリオレフィンの製造方法Info
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- JPH0995591A JPH0995591A JP25212495A JP25212495A JPH0995591A JP H0995591 A JPH0995591 A JP H0995591A JP 25212495 A JP25212495 A JP 25212495A JP 25212495 A JP25212495 A JP 25212495A JP H0995591 A JPH0995591 A JP H0995591A
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- polymer
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- density polyethylene
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 押出加工性に優れ、又架橋特性、機械的特
性、耐熱性に優れたシラン架橋ポリオレフィンを得る。 【解決手段】 (i)密度が0.910〜0.945g/
cm3でメルトインデックスが1〜5g/10minの
直鎖状中低密度ポリエチレン(L−LDPE)10〜1
00重量%と、密度が0.915〜0.935g/cm
3でメルトインデックスが0.5〜4g/10minの
低密度ポリエチレン(LDPE)又はエチレン−不飽和
エステル共重合体90〜0重量%からなるベースポリマ
ーと、(ii)有機不飽和シラン及び遊離ラジカル発生剤を
含有させた実質的に水の存在しないキャリヤーポリマー
A、及び(iii)シラノール縮合触媒及び酸化防止剤を含
有させたキャリヤーポリマーBとをベースポリマーの結
晶融点より高い温度において溶融混合して反応させ、次
いで水分と接触させて架橋させるシラン架橋ポリオレフ
ィンの製造方法である。
性、耐熱性に優れたシラン架橋ポリオレフィンを得る。 【解決手段】 (i)密度が0.910〜0.945g/
cm3でメルトインデックスが1〜5g/10minの
直鎖状中低密度ポリエチレン(L−LDPE)10〜1
00重量%と、密度が0.915〜0.935g/cm
3でメルトインデックスが0.5〜4g/10minの
低密度ポリエチレン(LDPE)又はエチレン−不飽和
エステル共重合体90〜0重量%からなるベースポリマ
ーと、(ii)有機不飽和シラン及び遊離ラジカル発生剤を
含有させた実質的に水の存在しないキャリヤーポリマー
A、及び(iii)シラノール縮合触媒及び酸化防止剤を含
有させたキャリヤーポリマーBとをベースポリマーの結
晶融点より高い温度において溶融混合して反応させ、次
いで水分と接触させて架橋させるシラン架橋ポリオレフ
ィンの製造方法である。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ポリオレフィンの
シラン架橋において、有機不飽和シラン等を高濃度に含
有したキャリヤーポリマーA及びシラノール縮合触媒等
を含有したキャリヤーポリマーBにより一工程でシラン
架橋ポリオレフィンを製造するシラン架橋方法に関する
ものである。
シラン架橋において、有機不飽和シラン等を高濃度に含
有したキャリヤーポリマーA及びシラノール縮合触媒等
を含有したキャリヤーポリマーBにより一工程でシラン
架橋ポリオレフィンを製造するシラン架橋方法に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】従来ポリオレフィンを架橋させる簡便な
方法としては、該ポリオレフィンに遊離ラジカル発生剤
の存在下で有機不飽和シランをグラフト反応させてシラ
ングラフト化した後、このシラングラフトマーをシラノ
ール縮合触媒の存在下で水分と接触させて架橋させる所
謂シラン架橋法が一般に知られている。例えば特公昭4
8−1711号公報、特開昭57−49109号公報等
に開示されている。しかし、この方法は少なくとも二工
程を伴う。即ちシラングラフト化反応工程及びシラノー
ル縮合反応工程である。従って少なくとも二回の押出工
程を経る事となり、最終製品としての経済的な問題が避
けられない。又一工程プロセスとしてはモノシール法が
ある。しかし、この方法は有機不飽和シランを液状で押
出機に注入する液添装置が必要であるが、滑りや計量不
良の問題がある。又押出機も少量添加物を均一分散する
為にL/Dの大きな高価で特殊なタイプが必要であり、
経済的な問題が避けられない。更に押出においても非常
に高度な技術が必要である。更に一工程プロセスとして
は、シランを固体キャリヤーポリマーに導入したシラン
架橋方法が特開平3−167229公報に開示されてい
る。しかし、この方法は固体キャリヤーポリマーとして
は多孔質ポリマー或いはEVAであり、シラン及び遊離
ラジカル発生剤の他にシラノール縮合触媒、酸化防止剤
等の添加剤も固体キャリヤーポリマーに導入している。
この為シランの縮合によるオリゴマー化或いはラジカル
捕捉による架橋阻害により架橋効率や保存性が劣るとい
う問題があった。
方法としては、該ポリオレフィンに遊離ラジカル発生剤
の存在下で有機不飽和シランをグラフト反応させてシラ
ングラフト化した後、このシラングラフトマーをシラノ
ール縮合触媒の存在下で水分と接触させて架橋させる所
謂シラン架橋法が一般に知られている。例えば特公昭4
8−1711号公報、特開昭57−49109号公報等
に開示されている。しかし、この方法は少なくとも二工
程を伴う。即ちシラングラフト化反応工程及びシラノー
ル縮合反応工程である。従って少なくとも二回の押出工
程を経る事となり、最終製品としての経済的な問題が避
けられない。又一工程プロセスとしてはモノシール法が
ある。しかし、この方法は有機不飽和シランを液状で押
出機に注入する液添装置が必要であるが、滑りや計量不
良の問題がある。又押出機も少量添加物を均一分散する
為にL/Dの大きな高価で特殊なタイプが必要であり、
経済的な問題が避けられない。更に押出においても非常
に高度な技術が必要である。更に一工程プロセスとして
は、シランを固体キャリヤーポリマーに導入したシラン
架橋方法が特開平3−167229公報に開示されてい
る。しかし、この方法は固体キャリヤーポリマーとして
は多孔質ポリマー或いはEVAであり、シラン及び遊離
ラジカル発生剤の他にシラノール縮合触媒、酸化防止剤
等の添加剤も固体キャリヤーポリマーに導入している。
この為シランの縮合によるオリゴマー化或いはラジカル
捕捉による架橋阻害により架橋効率や保存性が劣るとい
う問題があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、これらの問
題を解決したもので、ポリオレフィンのシラン架橋にお
いて、有機不飽和シラン等を高濃度に含有したキャリヤ
ーポリマーA及びシラノール縮合触媒等を含有したキャ
リヤーポリマーBにより一工程でシラン架橋ポリオレフ
ィンを製造するシラン架橋方法の提供を目的としたもの
である。
題を解決したもので、ポリオレフィンのシラン架橋にお
いて、有機不飽和シラン等を高濃度に含有したキャリヤ
ーポリマーA及びシラノール縮合触媒等を含有したキャ
リヤーポリマーBにより一工程でシラン架橋ポリオレフ
ィンを製造するシラン架橋方法の提供を目的としたもの
である。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、(i)密度が
0.910〜0.945g/cm3でメルトインデック
スが1〜5g/10minの直鎖状中低密度ポリエチレ
ン(L−LDPE)10〜100重量%と、密度が0.
915〜0.935g/cm3でメルトインデックスが
0.5〜4g/10minの低密度ポリエチレン(LD
PE)又はエチレン−不飽和エステル共重合体90〜0
重量%からなるベースポリマーと、(ii)一般式RR’S
iY2(Rは1価のオレフィン性不飽和炭化水素基、Yは
加水分解しうる有機基、R’は脂肪族不飽和炭化水素以
外の1価の炭化水素基あるいはYと同じもの)で表され
る有機不飽和シラン及び遊離ラジカル発生剤を含有させ
た実質的に水の存在しないキャリヤーポリマーA、及び
(iii)シラノール縮合触媒及び酸化防止剤を含有させた
キャリヤーポリマーBとをベースポリマーの結晶融点よ
り高い温度において溶融混合して反応させ、次いで水分
と接触させて架橋させることを特徴とするシラン架橋ポ
リオレフィンの製造方法であり、好ましくは、密度が
0.910〜0.945g/cm3でメルトインデック
スが1〜5g/10minの直鎖状中低密度ポリエチレ
ン(L−LDPE)25〜65重量%と、密度が0.9
15〜0.935g/cm3でメルトインデックスが
0.5〜4g/10minの低密度ポリエチレン(LD
PE)75〜35重量%との混合物からなるベースポリ
マーであり、キャリヤーポリマーAがエチレン−エチル
アクリレート共重合体(EEA)、エチレン−メチルメ
タクリレート共重合体(EMMA)、少なくとも1個の
ビニル芳香族化合物を主体とする重合体ブロックと、少
なくとも1個の共役ジエン化合物を主体とする重合体ブ
ロックよりなるブロック共重合体を水素添加して得られ
る水添ブロック共重合体及びこれらの混合物からなる群
より選ばれたポリマーであり、キャリヤーポリマーBが
ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレンとα−オレフ
ィンの共重合体及びこれらの混合物からなる群より選ば
れたポリマーであり、キャリヤーポリマーAとBの合計
量が3〜15重量%であるシラン架橋ポリオレフィンの
製造方法である。
0.910〜0.945g/cm3でメルトインデック
スが1〜5g/10minの直鎖状中低密度ポリエチレ
ン(L−LDPE)10〜100重量%と、密度が0.
915〜0.935g/cm3でメルトインデックスが
0.5〜4g/10minの低密度ポリエチレン(LD
PE)又はエチレン−不飽和エステル共重合体90〜0
重量%からなるベースポリマーと、(ii)一般式RR’S
iY2(Rは1価のオレフィン性不飽和炭化水素基、Yは
加水分解しうる有機基、R’は脂肪族不飽和炭化水素以
外の1価の炭化水素基あるいはYと同じもの)で表され
る有機不飽和シラン及び遊離ラジカル発生剤を含有させ
た実質的に水の存在しないキャリヤーポリマーA、及び
(iii)シラノール縮合触媒及び酸化防止剤を含有させた
キャリヤーポリマーBとをベースポリマーの結晶融点よ
り高い温度において溶融混合して反応させ、次いで水分
と接触させて架橋させることを特徴とするシラン架橋ポ
リオレフィンの製造方法であり、好ましくは、密度が
0.910〜0.945g/cm3でメルトインデック
スが1〜5g/10minの直鎖状中低密度ポリエチレ
ン(L−LDPE)25〜65重量%と、密度が0.9
15〜0.935g/cm3でメルトインデックスが
0.5〜4g/10minの低密度ポリエチレン(LD
PE)75〜35重量%との混合物からなるベースポリ
マーであり、キャリヤーポリマーAがエチレン−エチル
アクリレート共重合体(EEA)、エチレン−メチルメ
タクリレート共重合体(EMMA)、少なくとも1個の
ビニル芳香族化合物を主体とする重合体ブロックと、少
なくとも1個の共役ジエン化合物を主体とする重合体ブ
ロックよりなるブロック共重合体を水素添加して得られ
る水添ブロック共重合体及びこれらの混合物からなる群
より選ばれたポリマーであり、キャリヤーポリマーBが
ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレンとα−オレフ
ィンの共重合体及びこれらの混合物からなる群より選ば
れたポリマーであり、キャリヤーポリマーAとBの合計
量が3〜15重量%であるシラン架橋ポリオレフィンの
製造方法である。
【0005】
【発明の実施の形態】以下本発明を詳細に説明する。本
発明のベースポリマーの直鎖状中低密度ポリエチレンと
は、チーグラー系触媒、クロム系触媒等の各種触媒を用
い、中低圧下又は高圧下において、気相法、溶液法、懸
濁重合法等の各種の重合法によるエチレンを主成分とす
るα−オレフィンとの共重合体で、密度が0.910〜
0.945g/cm3でメルトインデックスが1〜5g
/10minのものである。上記α−オレフィンとして
はC3〜C12の例えばプロピレン、ブテン−1、ペン
テン−1、オクテン−1、4−メチルペンテン−1、4
−メチルヘキセン−1、4,4−ジメチルペンテン−
1、ノネン−1、デセン−1、ウンデセン−1、ドデセ
ン−1等を挙げることができる。又低密度ポリエチレン
とは、チューブラー法、又はオートクレーブ法による高
圧ラジカル重合で製造される低密度ポリエチレンの単独
重合体で、密度が0.915〜0.935g/cm3で
メルトインデックスが0.5〜4g/10minのもの
である。
発明のベースポリマーの直鎖状中低密度ポリエチレンと
は、チーグラー系触媒、クロム系触媒等の各種触媒を用
い、中低圧下又は高圧下において、気相法、溶液法、懸
濁重合法等の各種の重合法によるエチレンを主成分とす
るα−オレフィンとの共重合体で、密度が0.910〜
0.945g/cm3でメルトインデックスが1〜5g
/10minのものである。上記α−オレフィンとして
はC3〜C12の例えばプロピレン、ブテン−1、ペン
テン−1、オクテン−1、4−メチルペンテン−1、4
−メチルヘキセン−1、4,4−ジメチルペンテン−
1、ノネン−1、デセン−1、ウンデセン−1、ドデセ
ン−1等を挙げることができる。又低密度ポリエチレン
とは、チューブラー法、又はオートクレーブ法による高
圧ラジカル重合で製造される低密度ポリエチレンの単独
重合体で、密度が0.915〜0.935g/cm3で
メルトインデックスが0.5〜4g/10minのもの
である。
【0006】エチレン−不飽和エステル共重合体として
は、エチレン−エチルアクリレート共重合体(EE
A)、エチレン−メチルメタクリレート共重合体(EM
MA)、エチレン−ビニルアセテート共重合体(EV
A)及びこれらの混合物を挙げることができる。ベース
ポリマー中の直鎖状中低密度ポリエチレンの添加量は1
0重量%以上、好ましくは25〜65重量%である。1
0重量%を下回ると加熱変形等の耐熱性の低下を引き起
こす。ベースポリマーのメルトインデックスは、直鎖状
中低密度ポリエチレンでは1〜5g/10min、好ま
しくは2〜4g/10minであり、低密度ポリエチレ
ンでは0.5〜4g/10min、好ましくは1〜3g
/10minである。それぞれにおいて下限を下回ると
押出加工性が悪くなり、上限を上回ると架橋度の低下を
引き起こす。又ベースポリマーの密度は、直鎖状中低密
度ポリエチレンでは0.910〜0.945g/cm3
であり、低密度ポリエチレンでは0.915〜0.93
5g/cm3であるが、それぞれにおいて下限を下回る
と加熱変形等の耐熱性の低下を引き起こす。又直鎖状中
低密度ポリエチレンでは0.945g/cm3を上回る
と押出加工性が悪くなり、高圧ラジカル重合で製造され
る低密度ポリエチレンでは0.935g/cm3を上回
るものは工業的に製造し難い。
は、エチレン−エチルアクリレート共重合体(EE
A)、エチレン−メチルメタクリレート共重合体(EM
MA)、エチレン−ビニルアセテート共重合体(EV
A)及びこれらの混合物を挙げることができる。ベース
ポリマー中の直鎖状中低密度ポリエチレンの添加量は1
0重量%以上、好ましくは25〜65重量%である。1
0重量%を下回ると加熱変形等の耐熱性の低下を引き起
こす。ベースポリマーのメルトインデックスは、直鎖状
中低密度ポリエチレンでは1〜5g/10min、好ま
しくは2〜4g/10minであり、低密度ポリエチレ
ンでは0.5〜4g/10min、好ましくは1〜3g
/10minである。それぞれにおいて下限を下回ると
押出加工性が悪くなり、上限を上回ると架橋度の低下を
引き起こす。又ベースポリマーの密度は、直鎖状中低密
度ポリエチレンでは0.910〜0.945g/cm3
であり、低密度ポリエチレンでは0.915〜0.93
5g/cm3であるが、それぞれにおいて下限を下回る
と加熱変形等の耐熱性の低下を引き起こす。又直鎖状中
低密度ポリエチレンでは0.945g/cm3を上回る
と押出加工性が悪くなり、高圧ラジカル重合で製造され
る低密度ポリエチレンでは0.935g/cm3を上回
るものは工業的に製造し難い。
【0007】本発明の有機不飽和シランは、ベースレジ
ン相互の架橋点となるべくベースレジンにグラフト化さ
れるものである。本発明において使用される有機不飽和
シランとしては、一般式RR’SiY2(Rは1価のオ
レフィン性不飽和炭化水素基、Yは加水分解しうる有機
基、R’は脂肪族不飽和炭化水素以外の1価の炭化水素
基あるいはYと同じもの)で表される化合物が使用され
る。R’がYと同一で一般式RSiY3で表される有機
不飽和シランを使用するのが望ましく、例えばビニルト
リメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニル
トリブトキシシラン、アリルトリメトキシシラン、アリ
ルトリエトキシシラン等が挙げられる。これらの添加量
としてはポリマーの全重量を基準にして0.1〜5重量
%、好ましくは0.7〜3重量%である。0.1重量%
を下回ると充分なグラフト化が起こらず、又5重量%を
上回ると成形不良を起こすとともに経済的でなくなる。
ン相互の架橋点となるべくベースレジンにグラフト化さ
れるものである。本発明において使用される有機不飽和
シランとしては、一般式RR’SiY2(Rは1価のオ
レフィン性不飽和炭化水素基、Yは加水分解しうる有機
基、R’は脂肪族不飽和炭化水素以外の1価の炭化水素
基あるいはYと同じもの)で表される化合物が使用され
る。R’がYと同一で一般式RSiY3で表される有機
不飽和シランを使用するのが望ましく、例えばビニルト
リメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニル
トリブトキシシラン、アリルトリメトキシシラン、アリ
ルトリエトキシシラン等が挙げられる。これらの添加量
としてはポリマーの全重量を基準にして0.1〜5重量
%、好ましくは0.7〜3重量%である。0.1重量%
を下回ると充分なグラフト化が起こらず、又5重量%を
上回ると成形不良を起こすとともに経済的でなくなる。
【0008】本発明の遊離ラジカル発生剤は、シラング
ラフト化反応の開始剤として働く。本発明において使用
される遊離ラジカル発生剤には、重合開始作用の強い種
々の有機過酸化物及びパーエステル、例えばジクミルパ
ーオキサイド、α,α′−ビス(t−ブチルパーオキシ
ジイソプロピル)ベンゼン、ジ−t−ブチルパーオキサ
イド、t−ブチルクミルパーオキサイド、ジ−ベンゾイ
ルパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ビス
(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、t−ブチルパーオ
キシピバレート、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘ
キサノエート等が挙げられる。これらの添加量としては
ポリマーの全重量を基準にして0.01〜0.5重量
%、好ましくは0.05〜0.2重量%である。0.0
1重量%を下回ると充分なシラングラフト化反応が進行
せず、また0.5重量%を上回ると押出加工性が低下す
るとともに成形表面が悪くなる。
ラフト化反応の開始剤として働く。本発明において使用
される遊離ラジカル発生剤には、重合開始作用の強い種
々の有機過酸化物及びパーエステル、例えばジクミルパ
ーオキサイド、α,α′−ビス(t−ブチルパーオキシ
ジイソプロピル)ベンゼン、ジ−t−ブチルパーオキサ
イド、t−ブチルクミルパーオキサイド、ジ−ベンゾイ
ルパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ビス
(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、t−ブチルパーオ
キシピバレート、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘ
キサノエート等が挙げられる。これらの添加量としては
ポリマーの全重量を基準にして0.01〜0.5重量
%、好ましくは0.05〜0.2重量%である。0.0
1重量%を下回ると充分なシラングラフト化反応が進行
せず、また0.5重量%を上回ると押出加工性が低下す
るとともに成形表面が悪くなる。
【0009】遊離ラジカル発生剤を有機不飽和シランに
溶解した液体混合物で本発明のキャリヤーポリマーAを
膨潤させることにより、遊離ラジカル発生剤と有機不飽
和シランをキャリヤーポリマーAに加入することができ
る。この時シランを高濃度に加入させる為にはキャリヤ
ーポリマーAの予熱が必要であるが、ポリマーが溶融し
ないように結晶融点以下の温度でなければならない。又
キャリヤーポリマーAは、粒状形であり且つ架橋するベ
ースポリマー及びシランと相溶性の個体でなければなら
ない。相溶性とは、キャリヤーポリマーAがシランと容
易に反応してはならず、且つベースポリマーに分散可能
或いは可溶性でなければならないことを意味する。適し
たキャリヤーポリマーAは非吸湿性である。即ちシラン
の早期加水分解及び縮合の可能性を最小にする為に水分
の吸収が比較的遅いのが好ましい。何れにしても、キャ
リヤーポリマーAは実質的に水が存在すべきでない。本
発明のキャリヤーポリマーAはグラニュール、或いはペ
レットの形の粒状物にするのが普通であり、好ましい形
はペレットである。本発明において使用されるキャリヤ
ーポリマーAとしては、例えばエチレン−エチルアクリ
レート共重合体(EEA)、エチレン−メチルメタクリ
レート共重合体(EMMA)、少なくとも1個のビニル
芳香族化合物を主体とする重合体ブロックと、少なくと
も1個の共役ジエン化合物を主体とする重合体ブロック
よりなるブロック共重合体を水素添加して得られる水添
ブロック共重合体、例えば水添スチレン−イソプレンブ
ロック共重合体(SEPS)、水添スチレン−ブタジエ
ンブロック共重合体(SEBS)等であり、及びこれら
の混合物を挙げることができる。
溶解した液体混合物で本発明のキャリヤーポリマーAを
膨潤させることにより、遊離ラジカル発生剤と有機不飽
和シランをキャリヤーポリマーAに加入することができ
る。この時シランを高濃度に加入させる為にはキャリヤ
ーポリマーAの予熱が必要であるが、ポリマーが溶融し
ないように結晶融点以下の温度でなければならない。又
キャリヤーポリマーAは、粒状形であり且つ架橋するベ
ースポリマー及びシランと相溶性の個体でなければなら
ない。相溶性とは、キャリヤーポリマーAがシランと容
易に反応してはならず、且つベースポリマーに分散可能
或いは可溶性でなければならないことを意味する。適し
たキャリヤーポリマーAは非吸湿性である。即ちシラン
の早期加水分解及び縮合の可能性を最小にする為に水分
の吸収が比較的遅いのが好ましい。何れにしても、キャ
リヤーポリマーAは実質的に水が存在すべきでない。本
発明のキャリヤーポリマーAはグラニュール、或いはペ
レットの形の粒状物にするのが普通であり、好ましい形
はペレットである。本発明において使用されるキャリヤ
ーポリマーAとしては、例えばエチレン−エチルアクリ
レート共重合体(EEA)、エチレン−メチルメタクリ
レート共重合体(EMMA)、少なくとも1個のビニル
芳香族化合物を主体とする重合体ブロックと、少なくと
も1個の共役ジエン化合物を主体とする重合体ブロック
よりなるブロック共重合体を水素添加して得られる水添
ブロック共重合体、例えば水添スチレン−イソプレンブ
ロック共重合体(SEPS)、水添スチレン−ブタジエ
ンブロック共重合体(SEBS)等であり、及びこれら
の混合物を挙げることができる。
【0010】シラノール縮合触媒及び酸化防止剤等を本
発明のキャリヤーポリマーBと混練し造粒することによ
りキャリヤーポリマーBに加入することができる。又キ
ャリヤーポリマーBは粒状形であり且つ架橋するベース
ポリマーと相溶性の固体でなければならない。本発明の
キャリヤーポリマーBはグラニュール、或いはペレット
の形の粒状物にするのが普通であり、好ましい形はペレ
ットである。本発明において使用されるキャリヤーポリ
マーBとしては、例えばポリエチレン、ポリプロピレ
ン、エチレンとα−オレフィンの共重合体、α−オレフ
ィンとしてはC3〜C12の例えばプロピレン、ブテン
−1、ペンテン−1、オクテン−1、4−メチルペンテ
ン−1、4−メチルヘキセン−1、4,4−ジメチルペ
ンテン−1、ノネン−1、デセン−1、ウンデセン−
1、ドデセン−1等であり、及びこれらの混合物を挙げ
ることができる。
発明のキャリヤーポリマーBと混練し造粒することによ
りキャリヤーポリマーBに加入することができる。又キ
ャリヤーポリマーBは粒状形であり且つ架橋するベース
ポリマーと相溶性の固体でなければならない。本発明の
キャリヤーポリマーBはグラニュール、或いはペレット
の形の粒状物にするのが普通であり、好ましい形はペレ
ットである。本発明において使用されるキャリヤーポリ
マーBとしては、例えばポリエチレン、ポリプロピレ
ン、エチレンとα−オレフィンの共重合体、α−オレフ
ィンとしてはC3〜C12の例えばプロピレン、ブテン
−1、ペンテン−1、オクテン−1、4−メチルペンテ
ン−1、4−メチルヘキセン−1、4,4−ジメチルペ
ンテン−1、ノネン−1、デセン−1、ウンデセン−
1、ドデセン−1等であり、及びこれらの混合物を挙げ
ることができる。
【0011】本発明のシラノール縮合触媒としては、ジ
ブチル錫ジラウレート、酢酸第一錫、ジブチル錫ジアセ
テート、ジブチル錫ジオクトエート、ナフテン酸鉛、カ
プリル酸亜鉛、ナフテン酸コバルト、チタン酸テトラブ
チルエステル、ステアリン酸鉛、ステアリン酸亜鉛、ス
テアリン酸カドミウム、ステアリン酸バリウム、ステア
リン酸カルシウム等の有機金属化合物が挙げられる。こ
れらの添加量としては、ポリマーの全重量を基準として
0.01〜0.2重量%、好ましくは0.02〜0.1
重量%である。0.01重量%を下回ると十分な架橋反
応が進まず、又0.2重量%を上回ると押出時に押出機
内で局部的に架橋が進行し外観が著しく悪化する。又シ
ラノール縮合触媒はキャリヤーポリマーBに加入しなけ
ればならない。これはキャリヤーポリマーAに加入する
とシランの縮合によるオリゴマー化を促進し外観悪化を
引き起こす為である。本発明の酸化防止剤はポリオレフ
ィンを加工する際に通常用いられるもので特に限定する
ものではないが、キャリヤーポリマーBに加入しなけれ
ばならない。これはキャリヤーポリマーAに加入すると
ラジカル捕捉により架橋を阻害する為である。その他添
加剤を加入する場合においても架橋を阻害する可能性の
ある添加剤はキャリヤーポリマーBに加入しなければな
らない。キャリヤーポリマーの添加量はキャリヤーポリ
マーAとBの合計量が3〜15重量%の範囲で添加され
る。3重量%を下回ると充分なグラフト化が起こらず、
又15重量%を上回ると成形不良を起こすとともに経済
的でなくなる。その他の添加剤としては所望により通常
に使用される添加剤、例えば中和剤、紫外線吸収剤、帯
電防止剤、顔料、分散剤、増粘剤、金属劣化防止剤、防
カビ剤、流動調整剤、その他の無機質充填剤等、または
他の合成樹脂を含有させることもできる。
ブチル錫ジラウレート、酢酸第一錫、ジブチル錫ジアセ
テート、ジブチル錫ジオクトエート、ナフテン酸鉛、カ
プリル酸亜鉛、ナフテン酸コバルト、チタン酸テトラブ
チルエステル、ステアリン酸鉛、ステアリン酸亜鉛、ス
テアリン酸カドミウム、ステアリン酸バリウム、ステア
リン酸カルシウム等の有機金属化合物が挙げられる。こ
れらの添加量としては、ポリマーの全重量を基準として
0.01〜0.2重量%、好ましくは0.02〜0.1
重量%である。0.01重量%を下回ると十分な架橋反
応が進まず、又0.2重量%を上回ると押出時に押出機
内で局部的に架橋が進行し外観が著しく悪化する。又シ
ラノール縮合触媒はキャリヤーポリマーBに加入しなけ
ればならない。これはキャリヤーポリマーAに加入する
とシランの縮合によるオリゴマー化を促進し外観悪化を
引き起こす為である。本発明の酸化防止剤はポリオレフ
ィンを加工する際に通常用いられるもので特に限定する
ものではないが、キャリヤーポリマーBに加入しなけれ
ばならない。これはキャリヤーポリマーAに加入すると
ラジカル捕捉により架橋を阻害する為である。その他添
加剤を加入する場合においても架橋を阻害する可能性の
ある添加剤はキャリヤーポリマーBに加入しなければな
らない。キャリヤーポリマーの添加量はキャリヤーポリ
マーAとBの合計量が3〜15重量%の範囲で添加され
る。3重量%を下回ると充分なグラフト化が起こらず、
又15重量%を上回ると成形不良を起こすとともに経済
的でなくなる。その他の添加剤としては所望により通常
に使用される添加剤、例えば中和剤、紫外線吸収剤、帯
電防止剤、顔料、分散剤、増粘剤、金属劣化防止剤、防
カビ剤、流動調整剤、その他の無機質充填剤等、または
他の合成樹脂を含有させることもできる。
【0012】
【実施例】以下に実施例を挙げて説明する。 《キャリヤーポリマーAの製造》表1に示すような配合
割合に従って、まずキャリヤーポリマーAをスーパーミ
キサーに投入し攪拌混合し80℃に予熱する。次に不飽
和シランに遊離ラジカル発生剤を溶かした液体混合物を
スーパーミキサーに投入し攪拌しながらキャリヤーポリ
マーAに10分間で含浸させた。 《キャリヤーポリマーBの製造》表2に示すような配合
割合に従って、キャリヤーポリマーB、シラノール縮合
触媒、酸化防止剤等を加圧ニーダーを用いて混練、造粒
した。
割合に従って、まずキャリヤーポリマーAをスーパーミ
キサーに投入し攪拌混合し80℃に予熱する。次に不飽
和シランに遊離ラジカル発生剤を溶かした液体混合物を
スーパーミキサーに投入し攪拌しながらキャリヤーポリ
マーAに10分間で含浸させた。 《キャリヤーポリマーBの製造》表2に示すような配合
割合に従って、キャリヤーポリマーB、シラノール縮合
触媒、酸化防止剤等を加圧ニーダーを用いて混練、造粒
した。
【0013】*使用した原材料 (1)EEA:エチレン−エチルアクリレート共重合体(E
A含量;23重量%) (2)SEPS:水添スチレンーイソプレンブロック共重
合体(スチレン含量;30重量%) (3)L−LDPE(1):直鎖状低密度ポリエチレン
(密度;0.924g/cm3、MI;3.0g/10min) (4)VTMOS:ビニルトリメトキシシラン (5)DCP:ジクミルパーオキサイド (6)LDPE(1):低密度ポリエチレン(密度;0.925
g/cm3、MI;1.5g/10min) (7)PP:ポリプロピレン(ホモポリマー、MI(230゜
C);2.0g/10min) (8)DBTDL:ジブチルスズジラウレート (9)酸化防止剤:フェノール系酸化防止剤/イルガノッ
クス1010(チバガイギー製) (10)滑剤:低分子量ポリエチレン/サンワックス171
P(三洋化成工業製) (11)L−LDPE(2):直鎖状中低密度ポリエチレン
(密度;0.930g/cm3、MI;0.3g/10min) (12)L−LDPE(3):直鎖状中低密度ポリエチレン
(密度;0.928g/cm3、MI;10g/10min) (13)L−LDPE(4):直鎖状中低密度ポリエチレン
(密度;0.900g/cm3、MI;3g/10min) (14)L−LDPE(5):直鎖状中低密度ポリエチレン
(密度;0.950g/cm3、MI;2.7g/10min) (15)LDPE(2):低密度ポリエチレン(密度;0.92
5g/cm3、MI;0.3g/10min) (16)LDPE(3):低密度ポリエチレン(密度;0.92
7g/cm3、MI;7g/10min) (17)LDPE(4):低密度ポリエチレン(密度;0.90
5g/cm3、MI;2.5g/10min)
A含量;23重量%) (2)SEPS:水添スチレンーイソプレンブロック共重
合体(スチレン含量;30重量%) (3)L−LDPE(1):直鎖状低密度ポリエチレン
(密度;0.924g/cm3、MI;3.0g/10min) (4)VTMOS:ビニルトリメトキシシラン (5)DCP:ジクミルパーオキサイド (6)LDPE(1):低密度ポリエチレン(密度;0.925
g/cm3、MI;1.5g/10min) (7)PP:ポリプロピレン(ホモポリマー、MI(230゜
C);2.0g/10min) (8)DBTDL:ジブチルスズジラウレート (9)酸化防止剤:フェノール系酸化防止剤/イルガノッ
クス1010(チバガイギー製) (10)滑剤:低分子量ポリエチレン/サンワックス171
P(三洋化成工業製) (11)L−LDPE(2):直鎖状中低密度ポリエチレン
(密度;0.930g/cm3、MI;0.3g/10min) (12)L−LDPE(3):直鎖状中低密度ポリエチレン
(密度;0.928g/cm3、MI;10g/10min) (13)L−LDPE(4):直鎖状中低密度ポリエチレン
(密度;0.900g/cm3、MI;3g/10min) (14)L−LDPE(5):直鎖状中低密度ポリエチレン
(密度;0.950g/cm3、MI;2.7g/10min) (15)LDPE(2):低密度ポリエチレン(密度;0.92
5g/cm3、MI;0.3g/10min) (16)LDPE(3):低密度ポリエチレン(密度;0.92
7g/cm3、MI;7g/10min) (17)LDPE(4):低密度ポリエチレン(密度;0.90
5g/cm3、MI;2.5g/10min)
【0014】*評価方法 (18)シラン含浸性:スーパーミキサーでVTMOS/DCP液体
混合物を加熱攪拌した時の含浸性を評価した。 ○:含浸性良好、×:含浸不可 (19)テープ押出外観:50mmφの押出機 120-150-170-18
0-170℃ L/D:20 圧縮比 3.5 テープダイ:巾 100mm リップ間
隔 1mmt 評価:○>△>×の順とし、○のレベルを合格とした。 (20)ゲル分率(%):120℃、20時間、キシレン浸漬法 (21)引張強さ(MPa)及び伸び(%):JIS K 6760
による。 (22)加熱変形率(%):JIS K 6723 による。 ポリオレフィン系ベースポリマーと得られたキャリヤー
ポリマーA及びBを表3〜5の比率で混合し、押出機を
用いてテープを押出し、更に温水中に浸漬することによ
って架橋処理を行った。この押出テープを用いて、ゲル
分率、引張強さ、伸び、及び加熱変形率の評価を行っ
た。
混合物を加熱攪拌した時の含浸性を評価した。 ○:含浸性良好、×:含浸不可 (19)テープ押出外観:50mmφの押出機 120-150-170-18
0-170℃ L/D:20 圧縮比 3.5 テープダイ:巾 100mm リップ間
隔 1mmt 評価:○>△>×の順とし、○のレベルを合格とした。 (20)ゲル分率(%):120℃、20時間、キシレン浸漬法 (21)引張強さ(MPa)及び伸び(%):JIS K 6760
による。 (22)加熱変形率(%):JIS K 6723 による。 ポリオレフィン系ベースポリマーと得られたキャリヤー
ポリマーA及びBを表3〜5の比率で混合し、押出機を
用いてテープを押出し、更に温水中に浸漬することによ
って架橋処理を行った。この押出テープを用いて、ゲル
分率、引張強さ、伸び、及び加熱変形率の評価を行っ
た。
【0015】 表1 配合剤 A1 A2 A3 A4 A5 A6 A7 EEA 95 100 95 95 95 95 SEPS 5 5 5 5 5 L-LDPE(1) 100 VTMOS 45 40 40 100 2 45 45 DCP 2.16 1.92 1.92 4.8 0.5 0.2 20 シラン含浸性 ○ ○ × × ○ ○ ○
【0016】 表2 配合剤 B1 B2 B3 B4 LDPE(1) 100 100 100 PP 100 DBTDL 5 5 0.5 25 酸化防止剤 16 16 16 16 滑剤 5 5 5 5
【0017】 表3 実施例 比較例 配合剤 1 2 3 1 2 3 4 LDPE(1) 70 50 60 55 50 L-LDPE(1) 23.5 93 42.5 33.5 38.5 43.5 93.5 A1 5 5 A2 5.5 5.5 A5 5 A6 5 A7 5 B1 1.5 2 1.5 1.5 B2 1.5 1.5 B3 1.5 評価項目 テープ押出 ○ ○ ○ × ○ × ○ 外観 ゲル分率(%) 75 74 76 5 10 80 25 引張強さ(MPa) 19 21 23 − 18 − 18 伸び (%) 450 500 470 − 490 − 460 加熱変形率 12 8 7 − − − − 総合評価 ○ ○ ○ × × × × (注) −印は測定不可能を示す。
【0018】 表4 比較例 配合剤 5 6 7 8 9 10 11 LDPE(1) 60 45 L-LDPE(1) 93.5 37.5 36.5 L-LDPE(2) 93.5 L-LDPE(3) 93.5 L-LDPE(4) 93.5 L-LDPE(5) 93.5 A1 1 5 5 A2 5 17 5 5 B1 1.5 1.5 1.5 B2 1.5 1.5 1.5 B4 1.5 評価項目 テープ押出外観 × ○ × × ○ ○ × ゲル分率(%) 78 20 82 75 50 70 73 引張強さ(MPa) − 18 − − 12 14 − 伸び (%) − 460 − − 480 470 − 加熱変形率 − − − − 35 30 − 総合評価 × × × × × × × (注) −印は測定不可能を示す。
【0019】 (注) −印は測定不可能を示す。
【0020】表から明らかなように、実施例1,2,3
に示す材料は押出加工性が良好で、かつ非常に優れた架
橋特性、機械的特性、及び耐熱性を示している。これに
対し比較例は全て、押出加工性、架橋特性、機械的特
性、及び耐熱性のバランスが取れていない。
に示す材料は押出加工性が良好で、かつ非常に優れた架
橋特性、機械的特性、及び耐熱性を示している。これに
対し比較例は全て、押出加工性、架橋特性、機械的特
性、及び耐熱性のバランスが取れていない。
【0021】
【発明の効果】本発明によれば、押出加工性に優れ、又
架橋特性、機械的特性、耐熱性に優れたシラン架橋ポリ
オレフィンを得ることができる。
架橋特性、機械的特性、耐熱性に優れたシラン架橋ポリ
オレフィンを得ることができる。
Claims (5)
- 【請求項1】 (i)密度が0.910〜0.945g
/cm3でメルトインデックスが1〜5g/10min
の直鎖状中低密度ポリエチレン(L−LDPE)10〜
100重量%と、密度が0.915〜0.935g/c
m3でメルトインデックスが0.5〜4g/10min
の低密度ポリエチレン(LDPE)又はエチレン−不飽
和エステル共重合体90〜0重量%からなるベースポリ
マーと、(ii)一般式RR’SiY2(Rは1価のオレ
フィン性不飽和炭化水素基、Yは加水分解しうる有機
基、R’は脂肪族不飽和炭化水素以外の1価の炭化水素
基あるいはYと同じもの)で表される有機不飽和シラン
及び遊離ラジカル発生剤を含有させた実質的に水の存在
しないキャリヤーポリマーA、及び(iii)シラノール
縮合触媒及び酸化防止剤を含有させたキャリヤーポリマ
ーBとをベースポリマーの結晶融点より高い温度におい
て溶融混合して反応させ、次いで水分と接触させて架橋
させることを特徴とするシラン架橋ポリオレフィンの製
造方法。 - 【請求項2】 ベースポリマーが、密度が0.910〜
0.945g/cm3でメルトインデックスが1〜5g
/10minの直鎖状中低密度ポリエチレン(L−LD
PE)25〜65重量%と、密度が0.915〜0.9
35g/cm3でメルトインデックスが0.5〜4g/
10minの低密度ポリエチレン(LDPE)75〜3
5重量%との混合物からなる請求項1記載のシラン架橋
ポリオレフィンの製造方法。 - 【請求項3】 キャリヤーポリマーAがエチレン−エチ
ルアクリレート共重合体(EEA)、エチレン−メチル
メタクリレート共重合体(EMMA)、少なくとも1個
のビニル芳香族化合物を主体とする重合体ブロックと、
少なくとも1個の共役ジエン化合物を主体とする重合体
ブロックよりなるブロック共重合体を水素添加して得ら
れる水添ブロック共重合体及びこれらの混合物からなる
群より選ぶ請求項1又は2記載のシラン架橋ポリオレフ
ィンの製造方法。 - 【請求項4】 キャリヤーポリマーBがポリエチレン、
ポリプロピレン、エチレンとα−オレフィンの共重合体
及びこれらの混合物からなる群より選ぶ請求項1、2又
は3記載のシラン架橋ポリオレフィンの製造方法。 - 【請求項5】 キャリヤーポリマーAとBの合計量が3
〜15重量%である請求項1、2、3又は4記載のシラ
ン架橋ポリオレフィンの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP25212495A JPH0995591A (ja) | 1995-09-29 | 1995-09-29 | シラン架橋ポリオレフィンの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP25212495A JPH0995591A (ja) | 1995-09-29 | 1995-09-29 | シラン架橋ポリオレフィンの製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0995591A true JPH0995591A (ja) | 1997-04-08 |
Family
ID=17232813
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP25212495A Pending JPH0995591A (ja) | 1995-09-29 | 1995-09-29 | シラン架橋ポリオレフィンの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0995591A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002097324A (ja) * | 2000-09-25 | 2002-04-02 | Nippon Unicar Co Ltd | 水架橋性オレフィン系樹脂組成物、これを用いた水架橋オレフィン系樹脂成形体の製造方法および該樹脂成形体 |
-
1995
- 1995-09-29 JP JP25212495A patent/JPH0995591A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002097324A (ja) * | 2000-09-25 | 2002-04-02 | Nippon Unicar Co Ltd | 水架橋性オレフィン系樹脂組成物、これを用いた水架橋オレフィン系樹脂成形体の製造方法および該樹脂成形体 |
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