Nothing Special   »   [go: up one dir, main page]

JPH09505057A - 白内障を予防または制御するための方法 - Google Patents

白内障を予防または制御するための方法

Info

Publication number
JPH09505057A
JPH09505057A JP7514102A JP51410295A JPH09505057A JP H09505057 A JPH09505057 A JP H09505057A JP 7514102 A JP7514102 A JP 7514102A JP 51410295 A JP51410295 A JP 51410295A JP H09505057 A JPH09505057 A JP H09505057A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
tgfβ
explants
cells
lens
cataract
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP7514102A
Other languages
English (en)
Inventor
マカヴォイ、ジョンストン・ウィリアム
チェインバレン、コラル・グウェンダ
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
University of Sydney
Original Assignee
University of Sydney
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by University of Sydney filed Critical University of Sydney
Publication of JPH09505057A publication Critical patent/JPH09505057A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07KPEPTIDES
    • C07K16/00Immunoglobulins [IGs], e.g. monoclonal or polyclonal antibodies
    • C07K16/18Immunoglobulins [IGs], e.g. monoclonal or polyclonal antibodies against material from animals or humans
    • C07K16/22Immunoglobulins [IGs], e.g. monoclonal or polyclonal antibodies against material from animals or humans against growth factors ; against growth regulators
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K38/00Medicinal preparations containing peptides
    • A61K38/16Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof
    • A61K38/17Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof from animals; from humans
    • A61K38/39Connective tissue peptides, e.g. collagen, elastin, laminin, fibronectin, vitronectin, cold insoluble globulin [CIG]
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K38/00Medicinal preparations containing peptides
    • A61K38/16Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof
    • A61K38/55Protease inhibitors
    • A61K38/57Protease inhibitors from animals; from humans
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P27/00Drugs for disorders of the senses
    • A61P27/02Ophthalmic agents
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P27/00Drugs for disorders of the senses
    • A61P27/02Ophthalmic agents
    • A61P27/12Ophthalmic agents for cataracts
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P43/00Drugs for specific purposes, not provided for in groups A61P1/00-A61P41/00

Landscapes

  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Bioinformatics & Cheminformatics (AREA)
  • Veterinary Medicine (AREA)
  • Public Health (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Pharmacology & Pharmacy (AREA)
  • Animal Behavior & Ethology (AREA)
  • Immunology (AREA)
  • Proteomics, Peptides & Aminoacids (AREA)
  • Epidemiology (AREA)
  • Zoology (AREA)
  • Gastroenterology & Hepatology (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Nuclear Medicine, Radiotherapy & Molecular Imaging (AREA)
  • Ophthalmology & Optometry (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Genetics & Genomics (AREA)
  • Molecular Biology (AREA)
  • Biochemistry (AREA)
  • Biophysics (AREA)
  • Biomedical Technology (AREA)
  • Medicines That Contain Protein Lipid Enzymes And Other Medicines (AREA)
  • Medicines Containing Material From Animals Or Micro-Organisms (AREA)
  • Acyclic And Carbocyclic Compounds In Medicinal Compositions (AREA)
  • Micro-Organisms Or Cultivation Processes Thereof (AREA)
  • Prostheses (AREA)
  • Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 本発明は、哺乳類の眼において白内障の形成に伴って生じる病理的変化を、形質転換成長因子β(TGFβ)量を減少することまたはTGFβの作用を阻害することにより予防または制御するための方法に関する。また、本発明は「続発性白内障」を予防または最小化するためのTGFβ阻害剤の使用にも関する。

Description

【発明の詳細な説明】 白内障を予防または制御するための方法 技術分野 本発明は、哺乳類の眼において白内障の形成に伴って生じる病理的変化を、形 質転換成長因子β(TGFβ)量を減少することまたはTGFβの作用を阻害す ることにより予防または制御するための方法に関する。また、本発明は「続発性 白内障」を予防または最小化するためのTGFβ阻害剤の使用にも関する。 背景技術 白内障は、視力を損なう、水晶体の混濁である。これは最も一般的な眼科疾患 の1つであり、生涯のどの時期にも起こり得るものの、しばしば加齢に伴い生じ るものである。例えば米国においては、74〜89歳の範囲の年齢の45%まで の人々が白内障に罹患している。現在、白内障に最も一般的に用いられる治療は 、水晶体細胞の外科的除去およびそれに続く、残った水晶体包(lens capsule) 内への合成置換水晶体の移植である。しかし、合成水晶体の移植は視力を一時的 に回復させるだけにすぎない可能性がある。それは、水晶体包に付着した残余水 晶体細胞がしばしば急速に生長して新たに混濁を形成するからである。このよう な新たな混濁の形成は「続発性白内障」または手術後の水晶体包性混濁化として 知られている。 TGFβ類は関連する蛋白質の群からなるが、最も広く研究されているTGF β類の仲間は、TGFβ1、TGFβ2およびTGFβ3であり、これらは全て 眼内に存在すると報告されている。 発明の開示 1つの態様において、本発明は、1種またはそれ以上のTGFβ阻害剤の有効 量を被験者に投与することを包含する、哺乳類被験者の眼における白内障または 白内障様障害を予防または制御するための方法を提供する。 上記哺乳類被験者はヒトであることが好ましいが、本発明は、例えばウマ、ネ コおよびイヌ等の他の動物における白内障または白内障様障害の治療にも適して いる。 典型的には、TGFβ阻害剤は、蛋白質、糖蛋白質およびプロテオグリカンか ら選択される。 適切な蛋白質は、FGFのようなペプチド「成長因子」、抗体およびその他を 包含する。 適切な糖蛋白質は、α2−マクログロブリン、ラミニン、コラーゲンまたはそ の他を包含する。 適切なプロテオグリカンは、デコリン(decorin)、ヘパラン硫酸プロテオグリ カン、ビグリカン(biglycan)またはその他を包含する。 別の態様において、本発明は、医薬学的に許容され得る担体中に1種またはそ れ以上のTGFβ阻害剤を含む眼科製剤を提供する。 さらなる態様において、本発明は、水晶体移植手術後の哺乳類被験者の眼にお ける「続発性白内障」形成を予防または制御するための方法を提供するが、その 方法は、1種またはそれ以上のTGFβ阻害剤で被覆された水晶体を被験者の眼 の中に移植することを包含する。 さらに別の態様において、本発明は、1種またはそれ以上のTGFβ阻害剤で 被覆された水晶体移植片を提供する。 他の態様において、本発明は、白内障または白内障様障害を予防または制御す るための眼科製剤の製造におけるTGFβ阻害剤の使用を提供する。 図面の簡単な説明 図1は、TGFβ2と非免疫IgG(A、B)、またはTGFβと抗TGFβ IgG(C、D)と共に培養した、21日齢ラット由来水晶体上皮外植片の位相 差顕微鏡像を示している。外植片は、培養3日目(A、C)および5日目(B、 D)に撮影された。 発明を実施するための態様 TGFβの生物学的活性は種々の方法により阻害され得る。その生物学的活性 を阻害する1つの方法は、TGFβ分子の活性領域に対する抗体の使用によるも のである。TGFβの生物学的活性は、TGFβをマスクするか、阻害するか、 あるいは不活性化する、他の分子の使用によっても阻害され得る。例えば、デコ リン等のプロテオグリカン類は特異的TGFβ結合蛋白質として作用する。 本発明者らは、眼の水晶体を取り囲む房水(aqueous)と硝子体(vitreous) がTGFβにより水晶体細胞において誘導される白内障変化を阻害する分子を含 有していることを示した。また、上記した阻害性分子の1種またはそれ以上は上 記の眼の媒質(occular media)中に存在することが報告されている。 本発明によれば、TGFβ阻害剤は、典型的な施用方法、即ち眼の1つまたは それ以上の房(例えば前眼房)内に導入する方法によって投与されるか、あるい は阻害剤が循環器系を介して眼に容易に移送され得る部位において血管内注射と して投与されるか、どちらか一方の手法により投与されることができる。TGF β阻害剤がα2−マクログロブリンであるときには、これは、経口で投与される か、または眼科調剤の方法を除く他の適切な経路により投与されることもできる 。例えば、α2−マクログロブリンの合成または分解に影響するか、あるいは眼 の媒質内へのα2−マクログロブリンの移送程度を強めることでα2−マクログロ ブリンの血清レベルの増加をもたらす物質を投与することによって、水晶体細胞 に上昇したレベルのα2−マクログロブリンを提供することも可能であろう。α2 −マクログロブリンに関連する分子、即ち、α2−マクログロブリンから誘導さ れた分子、またはα2−マクログロブリンのTGFβ阻害特性を擬態するが細胞 膜または腸をより良く通過し得るように特に設計された分子が、典型的な施用方 法 によって、あるいは経口またはその他の経路によって、投与されることができる 。 本発明による治療での使用に要するTGFβ阻害剤の有効量は、使用する阻害 剤、投与経路、治療対象の病期状況および治療される眼の持ち主によって変化す るものであり、そして究極的には医師の裁量によるものである。典型的には、T GFβ阻害剤は医薬学的製剤または眼科製剤として与えられる。本発明による治 療は、例えば合成水晶体物質の移植に続く「続発性白内障」の形成において生じ 得るような、手術的干渉の結果として生じ得る白内障に関連した変化を阻害する ために、眼の手術の補助として用いられることができる。また、本発明は、他の 理由から通常よりも高い白内障形成の危険を有する人々の治療、または水晶体近 傍の上昇したTGFβレベルに晒されている人々の治療にも適している。 上記TGFβ阻害剤の多くは商業的に入手可能である。 デコリンとビグリカンは、コイら(Choi et al.)による精製により得ること ができる。PGIおよびPGIIはそれぞれビグリカンおよびデコリンに対する別 名である。 ヘパラン硫酸プロテオグリカン類は、ヤナギシタら(Yanagishitaetal.)の方 法に従い得ることができる。 本発明の眼科製剤は、従来の医薬学的製剤技法に従い調製される。担体は、投 薬に望ましい調剤形態に応じた如何なる形態であってもよく、そして製剤は他の 治療成分を付加的に含有していてもよい。典型的には、TGFβ阻害剤の1種ま たはそれ以上が、従来の灌注溶液または粘弾性溶液内に包含されることができる 。1種またはそれ以上のTGFβ阻害剤で被覆された水晶体移植片は他の治療剤 を含有することができ、そして従来の技法に従い調製されることができる。実施例 1 TGFβ単独およびFGFと組合わせたTGFβの、水晶体上皮外植片に対す る影響。方法 水晶体外植片を、生後ラットと成熟ラットの双方から調製し、成長因子との5 日間の培養中の変化を、光学および電子顕微鏡観察;ラミニン、ヘパラン硫酸プ ロテオグリカンおよび繊維特異的クリスタリンの免疫位置決定法(immuno-local isation);およびクリスタリンエライザ法(ELISA)によりモニターした 。 それぞれの実験は外植片を5日間まで培養することを包含していたが、培養は 次の条件で行った:成長因子添加せず(対照)、TGFβ添加、TGFβおよび FGFの組合せを添加(TGFβ/FGF)、またはFGFを単独で添加。FG Fは、水晶体細胞の振る舞いに影響を与える別の成長因子である(Chamberlain and McAvoy,1989; McAvoyetal.,1991)。幾つかの実験において、外植片は、 接着包(adhering capsule)が細胞の基層として働く、本発明者らの研究室で用 いられる標準方法により調製した。あるいは、外植片をラミニン基層上で裏返し て培養した。後者の方法は、モニターされるべき細胞の接着、拡散および遊走、 ならびに個々の細胞の良好な視覚化を提供することを可能にする。 チャンバーラインとマクアボイの文献(Chamberlain and McAvoy,1989)に記 載のように、ウシ脳の塩基性FGFを調製し、そして−20℃で貯蔵した。高純 度天然ヒトTGFβ1をジーンザイム(Genzyme,Cambridge,MA)より入手し、 −80℃で貯蔵した。TGFβおよびFGFの作業用貯蔵溶液を、(それぞれ培 養培地中、またはリン酸緩衝生理食塩水内の1%ウシ血清アルブミン−0.5M 塩化ナトリウム中に)調製し、使用直前に、4℃、10,000gで10分間の 遠心分離に供した。水晶体上皮外植片の調製および培養:標準方法 滅菌条件下に10日齢および14週齢のウイスター(Wistar)ラットから眼を 除去し、培地中に設置した。その培地は、ホールズらの文献(Hales et al.,19 92)に記載されたようにウシ血清アルブミンおよび抗菌剤を含有した、5%二酸 化炭素/空気中、37℃で予備培養された培地199であった。水晶体を除去し 、2mlの培地中で45〜90分間(生後)または1〜2時間(成熟)インキュ ベーションを行った。次いで、上皮を繊維から剥離し、マクアボイとフェーノン の文献(McAvoy and Fernon,1984)に記載のように、細胞表面を上向きにして 、 2mlの培地の入った培養皿内に留めた。特に断らない限り全ての上皮を使用し 、それぞれの培養皿には2〜3片の外植片を入れた。 外植片の調製からほぼ3時間後、培地(1ml/培養皿)を交換し、そしてT GFβおよび/またはFGFの貯蔵溶液の試料を10μl添加し、必要に応じて 、それぞれ20および40ng/mlの最終濃度とした。外植片を、位相差顕微 鏡により毎日モニターしながら5日間培養した。適当なときに、外植片を、下記 に記載するように光学および電子顕微鏡観察のために処理した。または、繊維特 異的クリスタリンの蓄積を評価するため、培養期の終わりに、外植片を10mM EDTA−0.02%トリトンX−100(pH10)内に入れ(200μl 中に2つの外植片)、−20℃にて貯蔵した後、0〜20ng/ウエルの範囲の 対照を用いて、β−およびγ−クリスタリンエライザ法に使用した。水晶体上皮外植片の調製および培養:ラミニン基層上 この方法は、ホールズらの文献(Hales et al.,1992)に記載されたとおりで ある。 簡単に述べれば、まず実験前日に培養皿をラミニンで予め被覆した。そして全 ての外植片を上述の通り調製したが、ラミニンに向かい合わせるように細胞表面 を下向きにし、そして21日齢ラット由来水晶体を使用した。この齢のラット由 来外植片はFGFに対し強い遊走反応を示す(未発表観察)。それぞれの培養皿 には3つの外植片を入れた。成長因子処理および培養条件は、標準外植片につい て上述した通りであったが、より低いFGF濃度である2ng/mlを使用して 単独のFGFに対する主反応が繊維分化よりもむしろ細胞遊走であることを確認 した。反応を位相差顕微鏡観察によって毎日モニターした。顕微鏡観察 免疫蛍光位置決定法に用いる外植片を培養期の終わりに収集し、室温下に20 分間かけてカルノワ固定液中で固定し、70%エタノールに移した後、エタノー ル中で脱水する前に溶融した2.5%寒天の滴で覆い、そしてパラフィン内に包 埋した。外植片表面周辺の切片を切り出し、ヘマトキシリン−フロキシンで染色 するか、あるいはラミニン、ヘパラン硫酸プロテオグリカン(HSPG)または β−およびγ−クリスタリンの免疫位置決定法に使用した。それぞれの抗体およ びそれぞれの外植片ごとに、中央領域から切り出した切片を試験し、そしてそれ ぞれの成長因子処理毎に少なくとも2つの外植片を処理した。通常行われる通り 、非特異的蛍光のための対照、即ち、特異的抗体の代わりに非免疫ウサギ血清で 処理した切片を含んだ実験を行った。全ての検鏡板のために、外植片を100% エタノールの入った培養皿内で固定し、ヘマトキシリン−フロキシンで染色した 。 超微構造研究のため、ロビクとマクアボイの文献(Lovicu and MuAvoy,1992 )に記載のように、10日齢ラット由来外植片を透過電子顕微鏡観察(TEM) および走査電子顕微鏡観察(SEM)用に処理したが、外植片は培養3日目また は5日目に収集した。成熟ラット由来外植片を、5日目のものだけSEM用に処 理した。SEMおよびTEM双方のために、それぞれの処理毎に少なくとも2つ の外植片を観察し、そしてTEMのために外植片当たり20〜30グリッドを観 察した。結果 (10日齢および21日齢の)生後ラット由来上皮外植片を最初の詳細な研究 のために使用した。TGFβに対する反応の異常な性質が観察されたために、成 熟ラット由来外植片を用いて簡単な比較研究を実施した。10日齢ラット由来水晶体外植片:標準方法 位相差顕微鏡観察およびSEM 対照およびTGFβ処理外植片において、細胞は培養期を通じて特徴的な上皮 細胞形態を保持した。即ち、これらの細胞は栗石様填塞を伴う単層の状態で存在 した。双方の場合において、単層表面上に幾らかの細胞砕片を検出した。TGF β処理した外植片のみにおいては、単独細胞または細胞の小さな群も、単層表面 上で時々検出した。5日間培養した外植片のSEMは、TGFβ処理した外植片 において、幾つかの細胞の上部表面が隣り合う細胞とオーバーラップしていたこ とを示した。 TGFβ/FGF処理外植片およびFGF処理外植片は、培養第一日目の内か ら対照と明確に区別することができ、そしてこの段階では互いには区別不可能で あった。細胞は不規則に群がりそして細胞間隙は普通であったが、外植片の形態 学は一般的に活性な細胞遊走と関連しているものである(McAvoy and Chamberla in,1989; McAvoy,1988)。2日間の培養後、TGFβ処理細胞の幾つかにおい て外植片は大きく伸展したが、FGF処理細胞においては伸展しなかった。伸展 した細胞の数は外植片の間で違っていた。これらは、通常細胞群落の小さな割合 を形成するにすぎないが、しばしば規則的な列を形成するので、FGF処理外植 片の細胞と似て見える、外植片内の他の細胞とは明瞭に区別できる。処理間での この顕著な相違は、培養3日目にはさらにより明らかであるが、それはTGFβ /FGF処理外植片内でより多くの細胞が大きく伸展したからである。この段階 におけるSEMは、伸展した細胞の多くがその長さに沿って複数の部位で隣り合 う細胞と接着していたことを示した。 4日間および5日間の培養により、TGFβ/FGF処理外植片内の細胞の多 くは複層の状態となり、これらの外植片全てが幾つかの領域を発達させていたが 、その領域においては、環状に配列して焦点から外へ放射する伸展細胞によるバ ラ文様(rosette)内に細胞が並んでいた。これらの文様の外では、それは外植 片表面の約50%までを占めていたが、同様に広く伸展した細胞が平行な配列で 並んでいた。残りの細胞は、より少なく伸展し、そしてFGF処理外植片におけ ると同様に不規則に配列しているように見えた。 SEMは、バラ文様の外側であって広く伸展した細胞が平行に配列した領域に おいて、細胞が多くの絡み合った突起を有し、FGF単独で処理した外植片にお いて見られる分化初期の繊維に似ているように見えたことを示した。この濃度の FGFに反応して繊維分化が進行中の10日齢ラット由来外植片における形態学 的変化が、他の文献(Lovicu and McAvoy,1992)にて詳細に報告されており、 多層となることおよび多くの絡み合った突起の形成がこのプロセスの特徴である ことがよく判っている(Lovicu and McAvoy,1992; Lovicu and McAvoy,1989)。 FGF/TGFβ処理外植片において、繊維性細胞外マトリックス(ECM)様 物質の特殊な斑(occasional patches)が外植片表面上に認められた。このマト リックスは密であり、かつ細胞をその下に覆い隠した。TEM 5日間に亘ってFGFおよびTGFβ/FGFと共に培養した外植片内の細胞 は、多層となり、そして、伸展、少ない細胞質小器官および核小体RNA粒子の 凝集を包含する初期繊維分化の特徴を呈した。また、繊維分化に典型的な球関節 も検出された。さらに、TGFβ/FGF処理外植片においては、クロマチン辺 縁趨向および細胞質凝集を呈した細胞が一般的であり、そして膜結合細胞断片お よび二次リソゾームに似た高電子密度体が、正常と思われたもの以外の細胞の多 くに見られた。これらの特徴は、アポプトシスまたはプログラムされた細胞死の 特質である(Wyllie et al.,1980; Williams et al.,1992)。また、3日間T GFβ/FGFで処理した外植片においても、アポプトシスに類似の変化が検出 された。 TGFβ/FGF処理外植片においてECM様顆粒物質のポケットが細胞間に 広く検出された(また、ときには細胞内に存在するように思われた)。しばしば、 この物質は細胞膜近傍に層状に存在し、そのような領域においては被覆された穴 および小胞が一般的であった。通常はマイクロフィラメントの豊富な配列を示す 、隆起した粗面小胞体およびゴルジ体を有する細胞がこれらの外植片に高頻度に 見られた。 単独のTGFβと共に培養した外植片において、上皮細胞は、単層を維持して おり、対照に類似していたが、TGFβの存在下では細胞間にしばしば空間が存 在していた。このことは、細胞がオーバーラップすることと共に、TGFβが細 胞−細胞相互作用の障害を引き起こし得ることを示唆している。ラミニンおよびHSPGの免疫組織化学的位置決定法 ECM分子であるラミニンおよびHSPGは共に正常水晶体包内で見つかって おり(Parmigiani and McAvoy,1991; Mohan and Spiro,1986)、そして期待通 り、処理にかかわらず全ての外植片の水晶体包においてラミニンおよびHSPG 双方に対する反応性が検出された。 TGFβ/FGF処理外植片において、ラミニンおよびHSPG双方に対する 反応性も、外植片内の、TEMにより見られたECM様物質のポケットとほぼ類 似した大きさおよび分布の部位であると位置決定された。FGF処理外植片にお いて、そのような領域は僅かに検出されたものの、両方の成長因子で処理した外 植片に見られたよりも一般的に小さく、その数も少なかった。ラミニンに対する 反応性を示した部位がHSPGに対する反応性を示した部位よりも多く、そして 一般的にラミニン反応性のほうが強かった。 対照およびTGFβ処理外植片においては、細胞層内にラミニンまたはHSP Gに対して反応性であるポケットは検出されなかった。即ちTGFβ処理細胞に おいてTEMにより明らかにされた細胞間隙はECMを含有していなかった。β−クリスタリン蓄積 繊維分化を評価するため、本発明者らは5日間の培養期の終わりにエライザ法 により、外植片の繊維特異的β−およびγ−クリスタリン含有量を測定した。T GFβ/FGF処理またはFGF処理外植片においてのみ、有意なβ−クリスタ リン蓄積が生じていた(P=0.001、対照と比較)。TGFβ/FGF処理外 植片におけるβ−クリスタリン蓄積はFGF処理外植片に比べて見掛け上増大し ていたが、この増大は統計的に有意なところまでは達していなかった。どの処理 も、5日間以内の培養期ではγ−クリスタリンの有意な蓄積を導かなかった。 免疫位置決定の補足研究は、これらの知見を確認し、そしてβ−クリスタリン がTGFβ/FGF処理およびFGF処理外植片の双方において多くの細胞に亘 って分布しているらしいことを明らかにした。21日齢ラット由来水晶体外植片:ラミニン基層上 成長因子無しに、ラミニン基層に向かい合うように細胞表面を下向きにして培 養した外植片において、細胞は拡散し、そして水晶体包から基層上に遊走して外 植片の周りに環を形成した。このプロセスは5日間の培養期に亘って継続し、F GF処理により有意に強調された(Hales et al.,1992)。しかし、TGFβの 添加はFGFの存在下または不存在下に拡散および遊走を阻害して、細胞の完全 な環を発達させなかった。即ち、外植片週界の周りに細胞の孤立した外植が僅か に存在しただけであり、拡散および遊走は2日間の培養後に絶えたように思われ た。これらの外植の最外辺縁部の細胞が、2日間培養したFGF処理外植片に見 られる素早い遊走細胞の特質である偽足を僅かに有していたことは、観察におい て一貫して変わらなかった。培養期を通じて、TGFβ処理外植片とTGFβ/ FGF処理外植片との間では明らかな相違はなかった。 培養初日の間、(FGFの有無に関わらず)TGFβ処理外植片内の全ての細 胞は、対照における形態と非常に類似した形態であったが、2日目までには、ラ ミニン基層上に拡散した細胞の多くが実質的に伸展し、幾つかの細胞は紡錘形ま たは針状にまでなっていた。幾つかの領域において、水晶体包下に留まった細胞 も伸展して列をなしていた。これらの領域は、上皮様細胞の島の間に広がる傾向 があった。培養3日目までに、TGFβで処理した外植片は大部分、伸展した細 胞からなるようになっており、そして、水晶体包下において、外植片の周縁領域 と中心領域との間の相違は検出可能となった。周縁部は、多層の、列をなした伸 展細胞がよく集まっていたが、一方で、中心領域の細胞は裸の水晶体包の網状配 列顕在(exposing)領域内に存在した。 これらの外植条件下にTGFβと共に培養された全ての外植片において、水晶 体包にしわが寄ったことが記録された。これらのしわは、網状配列を有し、最初 は外植片の中央領域内に位置していた。これらのしわは、培養2日目に最も明瞭 となり、一般的には5日間の培養期の残りの間により目立たなくなった。 細胞損失も、TGFβに晒された外植片の主特徴であると思われた。水晶体包 の裸の斑は最初に培養3日目の外植片の中心領域で検出され、そしてラミニン上 に拡散していた細胞内に凝集核が容易に認められた。次いで、細胞数が激減し、 培養5日目までに細胞の過半数が外植片から失われた。残りの細胞は培養3日目 に最初に観察された網状配列を保持していた。成熟ラット由来水晶体外植片:標準方法 位相差顕微鏡観察およびSEM これらの実験において位相差顕微鏡観察により観察された形態学的変化は、ラ ミニン上で培養した21日齢ラット由来外植片について報告した変化と本質的に 類似していたが、これらの培養条件下では水晶体包から遊走して離れた細胞はな かった。培養期を通じてTGFβ処理外植片とTGFβ/FGF処理外植片との 間には明瞭な相違はなかった。培養初日の間、TGFβと共に培養された外植片 は、対照の特質である栗石のような外観を保持していたが、培養2日目までに多 数の細胞が伸展していた。水晶体包の裸の斑が培養3日目に検出され、これらは 培養期の間に急激に増加した。 後者の知見は培養5日目のSEMにより確認されが、このSEMも、TGFβ と共に5日間に亘って培養した外植片内に留まった細胞の形態が変化し得ること を明らかにした。しばしば細胞が網目状配列で存在していたが、この配列は、そ の多くが上皮様細胞である細胞のモザイクから主としてなるように見えた。他の 領域においては多くの細胞が伸展し、明確に紡錘形または針状であった。また、 これらの領域の幾つかにおいて、細胞表面が細かな泡状突起で覆われていた。よ り多くの細胞が生存する傾向のあった外植片周縁部では、細胞はしばしば、多層 の滑面紡錘形細胞であるか、あるいはアポプトシスによる細胞死が進行中の細胞 において典型的である明瞭な表面の泡状突起(Wylie et al.,1980; Williams e t al.,1992)を有するより丸い細胞であるか、そのどちらかとして存在した。 FGF処理外植片において多くの細胞は上皮細胞の形態を保持していたが、周 縁部では幾つかの細胞が初期繊維分化の特質である僅かな伸展(Lovicu and McA voy,1992)を示した。対照は培養期を通じて単層の上皮細胞として留まった。免疫組織化学的位置決定研究 上述したラミニンまたはHSPG反応性のポケットは、処理に関わらず培養期 の終わりに試験した成熟ラット由来外植片内には検出されなかった。β−クリス タリンに対する反応性は、対照外植片とFGF処理外植片に亘って散在した幾つ かの細胞内に検出された。TGFβ処理外植片およびTGFβ/FGF処理外植 片の双方で、5日間の培養を生き抜いた細胞の集塊もβ−クリスタリンに関して 蛍光した細胞を幾つか含んでいた。どの外植片からもγ−クリスタリンは全く検 出されなかった。従って、5日間の培養期の間に何らかのもの(creatments)が ECM産生または繊維特異的クリスタリン蓄積を刺激したという証拠はない。まとめ TGFβは、外植片内の細胞に、FGFが誘導する繊維分化とは区別され得る 特徴を有する、広範かつ急速な伸展の進行を誘導した。また、TGFβは、細胞 外マトリックスの蓄積、水晶体包にしわを寄せること、アポプトシスによる細胞 死および細胞の明確な配列をも誘導した。TGFβにより誘導されるこれらの反 応は、種々のタイプの白内障の形成中に生じることが報告された変化の特質であ る(Novonty and Pau,1984; Eshagian,1982; Eshagian and Streeten,1980; G reen and McDonnell,1985)。10日齢ラット由来の標準方法による外植片はF GFの存在下のみでTGFβに反応した。成熟ラットまたは21日齢ラットに由 来しラミニン基層上で培養した比較用の外植片は、FGFが存在しても存在しな くてもTGFβに対して容易に反応した。実施例 2 TGFβにより誘導される白内障様変化を阻害するためにTGFβに対する抗 体を用いた外植片研究の詳細な記載。方法 21日齢ラットから水晶体上皮外植片(培養皿当たり2つ)を調製し、別記の 通りトリミングして周縁部を除去した(実施例1、標準方法参照)。使用前に、 外植片を5%二酸化炭素/空気中、37℃で約3時間、培養培地中で予備インキ ュベーションした。 TGFβに対する広範特異性(pan-specific)ポリクローナル抗体(ウサギI gG:British Bio-technology,Abingdon,UK; Cat.No.BDA 47)を使用した 。これは、TGFβ1、β1.2、β2、β3およびβ5に対して中立である。 このIgGおよび非免疫ウサギIgGを滅菌リン酸緩衝食塩水中で再構成して3 mg IgG/mlの濃度とした。 TGFβ2(Genzyme,Cambridge,MA)を滅菌培地で0.25ng/10μlの 濃度まで希釈した。滅菌条件下に、33μlの免疫または非免疫のIgG溶液を 20μlのTGFβ2貯蔵溶液および47μlの培地と混合し、5%二酸化炭素 /空気中、37℃で30分間インキュベーションした後、培地を用いて2mlに 希釈した。予備インキュベーション培地を2つの培養皿から取り除き、それぞれ に1mlのTGFβ−IgG混合液を添加した。全ての外植片を、位相差顕微鏡 観察により毎日モニターしながら5日間培養した。非免疫IgGと共に培養した 外植片を、IgG自体がTGFβ活性に与える何らかの影響を見るための対照と して供した。 図1は、TGFβ2と非免疫IgG(A、B)、またはTGFβと抗TGFβ IgG(C、D)と共に培養した、21日齢ラット由来水晶体上皮外植片の位相 差顕微鏡像を示している。外植片は培養3日目(A、C)および5日目(B、D )に撮影された。TGFβは細胞の広範な伸展を誘導し(A、矢印)、続いて多 くの細胞が、しわの寄った水晶体包の顕在領域が失われる(B、矢印)。抗TG Fβはこれらの変化を完全にブロックし、そして上皮細胞は密接して詰められた 栗石配列内に残る(C、D)。TGFβとIgGの最終濃度はそれぞれ0.25 ng/mlおよび50μg/mlであった。結果 非免疫IgGの存在下に、TGFβは培養2〜3日以内に生じた素早い伸展を 誘導し(図1A)、そして培養5日目までに、細胞が下層の水晶体包にしわの寄 った外植片から失われていた。これらの変化は、IgGの不存在下にTGFβと 共に培養した外植片について実施例1において詳細に記述した変化の典型的なも のである。 抗TGFβの存在下ではこれらの変化は完全にブロックされた。5日間の培養 期を通じて、外植片はその生来の上皮様形態を保持し(図1C、D)、そして培 地だけで培養された外植片と区別可能であった。実施例 3 TGFβにより誘導される白内障様変化を阻害するために房水および硝子体と を用いた外植片研究の詳細な記述。方法 房水と硝子体とを、下記の通りにして、屠殺された直後の2〜3歳のウシの眼 から得た。眼を除去した直後に、23ゲージの針を付けた滅菌シリンジを用いて (約1.5mlの)房水を収集し、水晶体への通路を得るために角膜の周りを切 開した。慎重に、付着した虹彩を除去した後、水晶体を持ち上げて取り去り、水 晶体に近接した硝子体(主に硝子体液である)を、針を付けないシリンジを用い て網膜の混入を避けるように注意しながら(2〜3ml)収集した。全ての手順 は動物の死から約1時間以内に完了した。試料を氷詰めにして研究室に持ち帰り 、可能な限り素早く使用した。 既述の通りにして水晶体上皮外植片を21日齢ラットから調製した(実施例1 、標準方法参照)。房水または硝子体の試料を等量の(実施例1で定義した)滅 菌培養培地を用いて希釈したが、このとき混合液を23ゲージ針に繰り返し通し て完全に混合させた。使用前にこれらの混合液を5%二酸化炭素/空気中、37 ℃で30分間かけて平衡させた。25pg/10μlまたは100pg/10μl のTGFβ(Genzyme,Cambridge,MA)を滅菌培地内に含有する貯蔵溶液を調製 した。次いで、外植片の入った培養皿内の培地を、1mlの培地、希釈房水また は希釈硝子体のどれかにTGFβを添加しなかった培地または2種類のTGFβ のどちらかを添加した培地のいずれかと交換することにより、表1に示すとおり 、9つの処理グループを設定した。外植片を培養し、そして位相差顕微鏡観察に より白内障様変化についてモニターした。特に、それぞれの外植片を、TGFβ と共に培養した外植片において特徴的に観察された、紡錘様伸展および細胞死の 程度に従い区分した(実施例1および2参照)。外植片を培養4日目に撮影した。結果 培養初日には、どの処理においても有意な変化は観察されず、外植片は典型的 な上皮細胞形態を保っていた。培地だけで培養された外植片は培養期を通じて変 化しなかった。培養の進行に伴い、TGFβと共に培養された外植片は典型的な 白内障様変化を示し、100pg/mlにおいて25pg/mlよりも多い細胞死 を伴っていた(表1)。房水は、25pg/mlのTGFβの効果を事実上完全 に阻害し、100pg/mlの効果を部分的に阻害した。(TGFβが共存して もしなくても、房水は水晶体包を幾らか縮ませた。)硝子体と共に培養した外植 片は、 TGFβが共存してもしなくても、初期繊維分化の典型的な変化(Schultz et a l.,1993参照)を示したが、白内障様変化の証拠はなく、従って、硝子体はTG Fβにより誘導される白内障様変化を完全に阻害した。 上表に示した通り、外植片を、培地と共にあるいは房水または硝子体と共に、 TGFβを添加してまたは添加せずに、培養した。それぞれの処理当たり4つの 外植片を供した。表中のコードは次のことを表している。「−」は極僅かな変化 を表し、「+〜++++」は紡錘様伸展の程度を示し、「|〜||||」は細胞損失 の程度を示し、「○」は細胞損失のために伸展評価が無効になったことを表し、そ して「fd」は白内障様変化を伴わない初期繊維分化の典型的な変化を表す。意義 本研究は、眼の水晶体を取り囲む房水および硝子体が、TGFβにより水晶体 細胞内に誘導される白内障様変化を阻害する分子を含有することを示している。 この効果は、房水および硝子体内に存在すると報告されている数種類の異なる阻 害性分子の1種またはそれ以上の存在によるものであろうが、そのような阻害性 分子は、例えば、α2−マクログロブリンのような血清蛋白質、デコリンまたは ヘパラン硫酸プロテオグリカン等のプロテオグリカン、またはFGFのような他 のペプチド「成長因子」である。これらの分子は全てTGFβと結合すること、 および/またはTGFβ活性を阻害することが報告されている(LaMarre et al. ,1991; Yamaguchi et al.,1992; McCaffrey et al.,1992; Hales et al.,印 刷中)。α2−マクログロブリンは角膜で合成され(Twining et al.,1994)、そ して房水内に存在する(Ando et al.,1993)。これは恐らく、房水および硝子体 内に見出された他の血清蛋白質と同様にして、これらの媒質内に入るのであろう (例えば、Beebe et al.,1986参照)。デコリンが、硝子体網膜症において、水 晶体近傍に存在することが示されている(Hagedorn et al.,1993)。ヘパラン硫 酸は硝子体内に存在し、恐らくは細胞外マトリックスのプロテオグリカン類と会 合している(Kamei et al.,1992)。FGFは、硝子体内に存在し、かつそれより もかなり少ない量が房水内に存在すること(Schulz et al.,1993)、ならびに水 晶体外植片においてTGFβが誘導する紡錘細胞形態の形成を抑制すること(Ha les et al.,印刷中)が報告されている。TGFβと結合することおよび/また はTGFβ活性を阻害することが知られているその他の分子は、ビグリカン(Ya maguchi et al.,1990)、ラミニンおよびコラーゲン(Paralkar et al.,1991 )を包含するが、そのような分子は房水および/または硝子体の観察された阻害 効果に寄与している可能性がある。実施例 4 TGFβにより誘導される白内障様変化を阻害するためにα2−マクログロブ リンを用いた外植片研究の詳細な記述。方法 ウシ血漿から調製されたα2−マクログロブリンをボーリンガーマンハイムオ ーストラリア(Boehringer Mannheim Australia,Castle Hill,Nsw; #602 442 )から入手した。(培養皿当たり2つの)水晶体上皮外植片を、既述の通り、2 1日齢ラットから調製した(実施例1、標準方法参照)。α2−マクログロブリ ンを(実施例1で定義した)培養培地に溶解し、最終濃度を400μg/mlと したこの溶液を0.22μmのフィルターに通して滅菌した後小分けして、それ ぞれを等量の滅菌培地で希釈した。これらの溶液を、使用前に5%二酸化炭素/ 空気中、37℃で平衡させた。滅菌培地中に25pg/10μlのTGFβ(Gen zyme,Cambridge,MA)を含有する貯蔵溶液を調製した。次いで、外植片の入っ た培養皿内の培地を、1mlの培地あるいは200または400μg/mlのα2 −マクログロブリンを含有する1mlの培地に、TGFβを添加した培地または 添加しなかった培地のいずれかと交換することにより、表2に示すとおり、6つ の処理グループを設定した。外植片を培養し、そして位相差顕微鏡観察により白 内障様変化についてモニターした。特に、それぞれの外植片を、TGFβと共に 培養した外植片において特徴的に観察された紡錘様伸展および細胞死の程度に従 い区分した(実施例1および2参照)。外植片を培養3〜5日目に撮影した。 上表に示した通り、外植片を、α2−マクログロブリン(α2−MG)および/ またはTGFβを添加したまたは添加しなかった培地と共に培養した。それぞれ の処理当たり4つの外植片を供した。表中のコードは次のことを表している。「 −」は極僅かな変化または上皮細胞形態に優勢に戻ったことを表し、「+〜++ ++」は紡錘様伸展の程度を示し、「|〜||||」は細胞損失の程度を示し、 「○」は細胞損失のために伸展評価が無効になったことを表す。結果 培地だけと共に、またはα2−マクログロブリンを含有する培地と共に培養し た外植片において、有意な変化は観察されなかった。外植片は、培養期を通じて 典型的な上皮細胞形態を保持した。培養2〜5日目に、TGFβと共に培養した 外植片は典型的な白内障様変化を示した(表2参照)。このTGFβにより誘導 された変化は培地中へのα2−マクログロブリンの包含により実質的に阻害され た。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI A61K 39/395 9051−4C A61K 37/04 (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FR,GB,GR,IE,IT,LU,M C,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF,CG ,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE,SN, TD,TG),AP(KE,MW,SD,SZ),AM, AT,AU,BB,BG,BR,BY,CA,CH,C N,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,GB,GE ,HU,JP,KE,KG,KP,KR,KZ,LK, LR,LT,LU,LV,MD,MG,MN,MW,N L,NO,NZ,PL,PT,RO,RU,SD,SE ,SI,SK,TJ,TT,UA,US,UZ,VN

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1. 1種またはそれ以上のTGFβ阻害剤の有効量を投与することを包含する 、哺乳類被験者の眼における白内障または白内障様障害を予防または制御する方 法。 2. 前記1種またはそれ以上のTGFβ阻害剤が蛋白質、糖蛋白質およびプロ テオグリカンから選択される、請求項1に記載の方法。 3. 前記蛋白質TGFβ阻害剤が抗体およびペプチド成長因子から選択される 、請求項2に記載の方法。 4. 前記糖蛋白質TGFβ阻害剤がα2−マクログロブリン、ラミニンおよび コラーゲンから選択される、請求項2に記載の方法。 5. 前記プロテオグリカンTGFβ阻害剤がデコリン、ヘパラン硫酸プロテオ グリカンおよびビグリカンから選択される、請求項2に記載の方法。 6. 医薬学的に許容され得る担体中に1種またはそれ以上のTGFβ阻害剤を 包む、眼科製剤。 7. 前記TGFβ阻害剤が請求項2〜5のいずれかに記載のものである、請求 項6に記載の眼科製剤。 8. 被験者の眼の中に1種またはそれ以上のTGFβ阻害剤で被覆された水晶 体を移植することを包含する、水晶体移植手術後の被験者の眼における「続発性 白内障」形成を予防または制御する方法。 9. 前記TGFβ阻害剤が請求項2〜5のいずれかに記載のものである、請求 項8に記載の方法。 10. 1種またはそれ以上のTGFβ阻害剤で被覆された水晶体移植片。 11. 請求項2〜5のいずれかに記載のTGFβ阻害剤で被覆された、請求項 10に記載の水晶体移植片。 12. 白内障または白内障様障害を予防または制御するための眼科製剤の製造 におけるTGFβ阻害剤の使用。 13. 前記TGFβ阻害剤が請求項2〜5のいずれかに記載のものである、請 求項12に記載の使用。
JP7514102A 1993-11-19 1994-11-11 白内障を予防または制御するための方法 Pending JPH09505057A (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
AUPM254093 1993-11-19
AU2540 1993-11-19
PCT/AU1994/000694 WO1995013827A1 (en) 1993-11-19 1994-11-11 A method for preventing or controlling cataract

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH09505057A true JPH09505057A (ja) 1997-05-20

Family

ID=3777368

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP7514102A Pending JPH09505057A (ja) 1993-11-19 1994-11-11 白内障を予防または制御するための方法

Country Status (6)

Country Link
US (1) US20030130324A1 (ja)
EP (1) EP0735895B1 (ja)
JP (1) JPH09505057A (ja)
AT (1) ATE315939T1 (ja)
DE (1) DE69434617D1 (ja)
WO (1) WO1995013827A1 (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016193913A (ja) * 2010-03-24 2016-11-17 アールエックスアイ ファーマシューティカルズ コーポレーション 眼への適用におけるrna干渉
US10479992B2 (en) 2009-02-04 2019-11-19 Phio Pharmaceuticals Corp. RNA duplexes with single stranded phosphorothioate nucleotide regions for additional functionality
US10815485B2 (en) 2008-09-22 2020-10-27 Phio Pharmaceuticals Corp. RNA interference in skin indications
US10913948B2 (en) 2010-03-24 2021-02-09 Phio Pharmaceuticals Corp. RNA interference in dermal and fibrotic indications
US11279934B2 (en) 2014-04-28 2022-03-22 Phio Pharmaceuticals Corp. Methods for treating cancer using nucleic acids targeting MDM2 or MYCN

Families Citing this family (19)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7368111B2 (en) 1995-10-06 2008-05-06 Cambridge Antibody Technology Limited Human antibodies specific for TGFβ2
CN1111403C (zh) * 1996-10-14 2003-06-18 橘生药品工业株式会社 继发性白内障抑制剂
AUPO427196A0 (en) 1996-12-19 1997-01-23 University Of Sydney, The A method for preventing or controlling cataract
US6492497B1 (en) 1999-04-30 2002-12-10 Cambridge Antibody Technology Limited Specific binding members for TGFbeta1
GB0102673D0 (en) * 2001-02-02 2001-03-21 Glaxo Group Ltd Compounds
US20060177430A1 (en) * 2002-12-20 2006-08-10 Chakshu Research Inc Treatment of ocular disorders with ophthalmic formulations containing methylsulfonylmethane as a transport enhancer
US20060172972A1 (en) * 2002-12-20 2006-08-03 Chakshu Research Inc Formulation and method for administration of ophthalmologically active agents
US20060166879A1 (en) * 2002-12-20 2006-07-27 Chakshu Research Inc Treatment of conditions associated with the presence of macromolecular aggregates, particularly ophthalmic disorders
EP1972344A1 (en) * 2002-12-20 2008-09-24 Chakshu Research, Inc. Ophthalmic formulation for the prevention and treatment of ocular conditions
US20080075756A1 (en) * 2004-06-30 2008-03-27 Advanced Medical Optics, Inc. Enhancement of lens regeneration using materials comprising polymers
US8802651B2 (en) * 2004-06-30 2014-08-12 Abbott Medical Optics Inc. Hyaluronic acid in the enhancement of lens regeneration
US7794697B2 (en) * 2004-06-30 2010-09-14 Abbott Medical Optics Inc. Enhancement of lens regeneration using materials comprising polysiloxane polymers
US20060083732A1 (en) * 2004-06-30 2006-04-20 Arlene Gwon Hyaluronic acid in the enhancement of lens regeneration
EP1907006A2 (en) * 2005-07-15 2008-04-09 Chakshu Research, Inc. Prevention and treatment of ophthalmic complications of diabetes
PT2915529T (pt) * 2008-05-07 2017-07-24 Univ California Reposição e enriquecimento terapêutico de lubrificação da superficie ocular
US8506944B2 (en) * 2008-05-07 2013-08-13 The Regents Of The University Of California Replenishment and enrichment of ocular surface lubrication
EP2512492A1 (en) 2009-12-14 2012-10-24 University of Massachusetts Methods of inhibiting cataracts and presbyopia
US9789091B2 (en) 2013-03-14 2017-10-17 University Of Massachusetts Methods of inhibiting cataracts and presbyopia
AU2016354479B2 (en) 2015-11-13 2021-10-07 The University Of Massachusetts Bifunctional molecules containing PEG for use in inhibiting cataracts and presbyopia

Family Cites Families (29)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS61233622A (ja) * 1985-04-09 1986-10-17 Riken Vitamin Co Ltd 眼薬組成物
SU1500254A1 (ru) * 1986-01-10 1989-08-15 Ростовский медицинский институт Способ прогнозировани осложнений после операции экстракции стационарных травматических катаракт
US5401880A (en) * 1987-06-04 1995-03-28 Oculon Corporation Chemical prevention or reversal of cataract by phase separation inhibitors
CA1322526C (en) * 1987-06-04 1993-09-28 John I. Clark Chemical prevention or reversal of cataract by phase separation inhibitors
US5338545A (en) * 1987-06-04 1994-08-16 Oculon Corporation Chemical prevention or reversal of cataract by phase separation inhibitors
US5290813A (en) * 1987-06-04 1994-03-01 Massachusetts Institute Of Technology Chemical prevention or reversal of cataract by phase separation inhibitors
FR2627078B1 (fr) * 1988-02-16 1994-03-18 Allergan Inc Dispositif oculaire
JPH02202818A (ja) * 1988-12-09 1990-08-10 Allergan Inc 白内障の治療における2―置換―チアゾリジン―4―カルボン酸類の用途
WO1991003990A1 (en) * 1989-09-15 1991-04-04 Chiron Ophthalmics, Inc. Method for achieving epithelialization of synthetic lenses
DK0494264T3 (da) * 1989-09-29 1998-01-26 Jolla Cancer Res Found Inhibering af transformede vækstfaktor til hindring af akkumulation af ekstracellulær matrix
TW249226B (ja) * 1990-04-04 1995-06-11 Aderk Ueno Kk
US5164187A (en) * 1990-04-05 1992-11-17 Norian Corporation Hydroxyapatite prosthesis coatings
DE59010397D1 (de) * 1990-12-03 1996-08-01 Adatomed Pharma Chiron Intraokulare künstliche Augenlinse
IT1249047B (it) * 1991-02-21 1995-02-11 Zambon Spa Composizione farmaceutica per il trattamento della cataratta
GB9106678D0 (en) * 1991-03-28 1991-05-15 Ferguson Mark W J Wound healing
IT1251838B (it) * 1991-09-20 1995-05-26 Lpb Ist Farm Uso della nimesulide nel trattamento della cataratta
AU669132B2 (en) * 1991-10-11 1996-05-30 Mark Cedric Gillies Treating ophthalmic fibrosis using interferon-alpha
EP1230929A1 (en) * 1991-11-14 2002-08-14 La Jolla Cancer Research Foundation Inhibitors of cell regulatory factors and methods for preventing or reducing scarring
DE69228700T2 (de) * 1991-12-04 1999-09-09 La Jolla Cancer Research Foundation Verwendung von Decorin oder Biglycan zur Herstellung eines Medikaments für die Behandlung von Diabetes-bedingter Zustände
AU3943793A (en) * 1992-04-01 1993-11-08 Whittier Institute For Diabetes And Endocrinology, The Methods of inhibiting or enhancing scar formation in the CNS
WO1993021945A1 (en) * 1992-04-23 1993-11-11 The Regents Of The University Of California METHODS FOR TREATING VASCULAR DISORDERS BY INHIBITING THE ENDOTHELIN STIMULATORY ACTIVITY OF TGF$g(b)
AU4668193A (en) * 1992-07-08 1994-01-31 Celtrix Pharmaceuticals, Inc. Method of treating ophthalmic disorders using tgf-beta
US5589464A (en) * 1992-09-01 1996-12-31 Allergan Use of 2-substituted-thiazolidine-4-carboxylic acids for treatment of cataract
CA2146973C (en) * 1992-10-29 2008-09-02 Patricia R. Segarini Uses of tgf-.beta. receptor fragment as a therapeutic agent
WO1994010187A1 (en) * 1992-10-30 1994-05-11 Hsc Research And Development Limited Partnership COMPOSITIONS AND METHODS FOR MODIFYING THE REGULATORY ACTIVITY OF TGF-$g(b)
TW354762B (en) * 1993-02-23 1999-03-21 Otsuka Pharma Co Ltd Agent for prophylaxis or treatment of cataract
JPH08510451A (ja) * 1993-05-13 1996-11-05 ネオルックス コーポレイション 異常増殖性平滑筋細胞に関連した病因の予防及び治療
US5665770A (en) * 1993-11-05 1997-09-09 Gakko Hojin Kinki Daigaku Method for treatment of cataract with radical scavenger
AU5087799A (en) * 1998-07-06 2000-01-24 Beth Israel Deaconess Medical Center Methods of inhibiting proliferative diseases by inhibiting tgf-beta mediated angiogenesis

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US10815485B2 (en) 2008-09-22 2020-10-27 Phio Pharmaceuticals Corp. RNA interference in skin indications
US10479992B2 (en) 2009-02-04 2019-11-19 Phio Pharmaceuticals Corp. RNA duplexes with single stranded phosphorothioate nucleotide regions for additional functionality
US11667915B2 (en) 2009-02-04 2023-06-06 Phio Pharmaceuticals Corp. RNA duplexes with single stranded phosphorothioate nucleotide regions for additional functionality
JP2016193913A (ja) * 2010-03-24 2016-11-17 アールエックスアイ ファーマシューティカルズ コーポレーション 眼への適用におけるrna干渉
US10184124B2 (en) 2010-03-24 2019-01-22 Phio Pharmaceuticals Corp. RNA interference in ocular indications
JP2020023498A (ja) * 2010-03-24 2020-02-13 フィオ ファーマシューティカルズ コーポレーションPhio Pharmaceuticals Corp. 眼への適用におけるrna干渉
US10662430B2 (en) 2010-03-24 2020-05-26 Phio Pharmaceuticals Corp. RNA interference in ocular indications
US10913948B2 (en) 2010-03-24 2021-02-09 Phio Pharmaceuticals Corp. RNA interference in dermal and fibrotic indications
US11584933B2 (en) 2010-03-24 2023-02-21 Phio Pharmaceuticals Corp. RNA interference in ocular indications
US11279934B2 (en) 2014-04-28 2022-03-22 Phio Pharmaceuticals Corp. Methods for treating cancer using nucleic acids targeting MDM2 or MYCN

Also Published As

Publication number Publication date
DE69434617D1 (de) 2006-04-06
ATE315939T1 (de) 2006-02-15
EP0735895B1 (en) 2006-01-18
WO1995013827A1 (en) 1995-05-26
EP0735895A1 (en) 1996-10-09
US20030130324A1 (en) 2003-07-10
EP0735895A4 (en) 2001-03-28

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH09505057A (ja) 白内障を予防または制御するための方法
Inatomi et al. Midterm results on ocular surface reconstruction using cultivated autologous oral mucosal epithelial transplantation
Liu et al. Induction of cataract-like changes in rat lens epithelial explants by transforming growth factor beta.
Hiscott et al. Natural history of fibrocellular epiretinal membranes: a quantitative, autoradiographic, and immunohistochemical study.
Inatomi et al. Ocular surface reconstruction with combination of cultivated autologous oral mucosal epithelial transplantation and penetrating keratoplasty
Jester et al. Corneal stromal wound healing in refractive surgery: the role of myofibroblasts
Kivelä et al. Structure, development and function of cytoskeletal elements in non-neuronal cells of the human eye
KR100806695B1 (ko) 색소화 질환 치료용 세포치료 약제학적 조성물
Nishida et al. Peptide therapies for ocular surface disturbances based on fibronectin–integrin interactions
Thumann Development and cellular functions of the iris pigment epithelium
Puolakkainen et al. Compromised production of extracellular matrix in mice lacking secreted protein, acidic and rich in cysteine (SPARC) leads to a reduced foreign body reaction to implanted biomaterials
HU222185B1 (hu) Szaruhártya-rátétek
JPH09500033A (ja) 細胞マトリックスに刺激された細胞付着およびヘミデスモゾームの構成
Korol et al. Matrix Metalloproteinase-9–Null Mice Are Resistant to TGF-β–Induced Anterior Subcapsular Cataract Formation
KR20140031814A (ko) 연골세포 유래 세포외 기질막을 이용한 신생혈관질환 치료용 조성물 및 각막 또는 결막 이식재
Pistsov et al. Human corneal endothelial cells: isolation, characterization and long-term cultivation
KR20170132197A (ko) 안과용 조성물 및 이의 사용 방법
Turowski et al. Basement membrane-dependent modification of phenotype and gene expression in human retinal pigment epithelial ARPE-19 cells
Norose et al. Lenses of SPARC-null mice exhibit an abnormal cell surface–basement membrane interface
WO2014038866A1 (ko) 연골세포 유래 세포외 기질막을 이용한 신생혈관질환 치료용 조성물 및 각막 또는 결막 이식재
Gipson et al. Transplant of oral mucosal epithelium to rabbit ocular surface wounds in vivo
EA002986B1 (ru) Применение фактора роста нервов для хранения, продуцирования и лечения роговицы и конъюнктивы
Del Priore et al. Morphology of pig retinal pigment epithelium maintained in organ culture
Caporossi et al. Histology of anterior capsule fibrosis following phacoemulsification
Ohno-Matsui et al. In vitro and in vivo characterization of iris pigment epithelial cells cultured on amniotic membranes