JPH09279489A - インクジェット捺染用布帛、インクジェット捺染方法および捺染物 - Google Patents
インクジェット捺染用布帛、インクジェット捺染方法および捺染物Info
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Abstract
つ高濃度で、高画質の捺染物を与えるインクジェット捺
染用布帛を提供する。 【解決手段】 増粘性界面活性剤としてポリオキシエチ
レンアルキルエーテル系界面活性剤を布帛に対して0.
1〜30重量%、及び該増粘性界面活性剤を増粘させる
ための水性助剤として界面活性剤もしくは親水性高沸点
有機溶剤を布帛に対して0.1〜30重量%を含有させ
る。
Description
染用布帛、インクジェット捺染方法およびそれによって
得られる捺染物に関する。
クリーン捺染、ローラ捺染のほかにインクジェット捺染
方法がある。インクジェット捺染はスクリーンや彫刻ロ
ール等を必要としない無製版のシステムであるため、多
品種少量生産に適している。このインクジェット捺染に
必要とされる技術はスクリーン捺染やローラ捺染のもの
とは大きく異なる。これはインクジェット捺染に使用さ
れるインクの物性のうち、粘度の適正値がスクリーン捺
染等のインクのものと異なっていてかなり低いことや、
インクジェット捺染ではヘッドの目詰まり等の信頼性に
関する対策をとらなければならないこと、あるいはイン
クが同一地点に何色か重ね打ちされいわゆる加法混色が
行われること、インクのドットが非常に小さいこと等の
システム上の違いから発生するものである。
法については、特に発色性の向上や滲み防止などについ
て種々の検討が試みられている。たとえばこの染色方法
に用いる布帛に関して、特開平4−59282号公報に
は、親水性繊維素材からなり、0.1〜3重量%の界面
活性剤を含有するインクジェット染色用布帛が開示され
ている。
うな処理がされた布帛では、インクは繊維内部への拡散
により吸収されるため、インクの移動距離は比較的短く
なり、大きな滲みはある程度防止されるが、染料が繊維
内部に入り込んでしまうため、発色性の向上には不利で
ある。さらに濃度を上げるためにインク打ち込量を増や
したとしても、インクは布帛の内部に吸収されて表面濃
度は上がらない。
間を遅くするための物質を布帛に付与しなければこれと
同様にインクは布帛の内部に吸収され表面濃度が上がら
ない。
インクの粘度が200cP以下で、表面張力が30〜7
0dyne/cmであるものを用い、JIS−L107
9撥水度が50点以上の布帛を用いる捺染方法が開示さ
れている。この捺染方法は、インクの繊維内部への浸透
を抑えて染料の拡散を防ぎ、発色を向上させるという考
え方であるため、ある程度の発色性の向上は見られる
が、(1)インクの乾燥時間が遅い、(2)インクが広
がらないためエリアファクター(単位面積当たりにドッ
トが占める割合)が小さくなり発色性に限界がある等の
問題を有している。
を得るのに必要なインクジェット捺染方法に要求される
個々の性能をある程度満足させても、種々の性能を同時
に満足させることができなかった。
ンクの滲みがなく鮮明でかつ高濃度で、高画質の捺染物
を与えるインクジェット捺染用布帛、インクジェット捺
染方法、さらに特性の優れた捺染物を提供することにあ
る。
を達成するために種々の検討を重ねた結果、本発明を完
成した。
て0.1〜30重量%、及び該増粘性界面活性剤を増粘
させるための水性助剤を布帛に対して0.1〜30重量
%を含有することを特徴とするインクジェット捺染用布
帛に関する。
らインクを吐出させて布帛を染色するインクジェット捺
染方法であって、前記布帛として、上記本発明のインク
ジェット捺染用布帛を用いることを特徴とするインクジ
ェット捺染方法に関する。
ット捺染方法により製造される捺染物に関する。
ト捺染用布帛の繊維素材は特に限定されるものではな
く、綿、絹、羊毛、ナイロン、ポリエステル、レーヨ
ン、アクリル系繊維など種々の繊維素材が挙げられ、ま
たこれらの混紡、交織物であってもよい。
と水性助剤とは、混合して使用することによって増粘効
果を示すものであって、それぞれ単独で使用しても増粘
効果はほとんど示さないものである。
アニオン系、非イオン系、両性等の界面活性剤のうち親
水性の界面活性剤や、親水性の高沸点有機溶剤が好まし
い。
ン酸型、カルボン酸型、硫酸エステル型、リン酸エステ
ル型等が挙げられ、スルホン酸型としては、アルキルス
ルホネート系、アルキルアリルスルホネートエステル系
のスルホネート系界面活性剤等、カルボン酸型として
は、石鹸、脂肪蛋白質縮合物等、硫酸エステル型として
は、高級アルコール硫酸エステル、高級アルコールEO
付加物硫酸エステル、オレフィンの硫酸エステル、脂肪
酸の硫酸エステル等、りん酸エステル型としては、高級
アルコールりん酸エステル、高級アルコールEO付加物
りん酸エステル等が挙げられる。
キシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンア
ルキルアリルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシ
プロピレンエーテル、アセチレングリコール等のエーテ
ル型や、ポリオキシエチレンアルキルエステル、ソルビ
タン脂肪酸エステル等のエステル型、ポリオキシエチレ
ンアルキルアミン等のアミノエーテル型、ポリオキシエ
チレンソルビタン脂肪酸エステル等のエーテルエステル
型等を使用することができる。特にHLB12.5以
上、好ましくは14以上の非イオン系界面活性剤を用い
ることが好ましい。
等を使用することができる。
リン、ポリエチレングリコール等が使用できる。
1〜30重量%、より好ましくは0.1〜10重量%付
与されるのが好ましい。30%を超えても増粘性には変
化はないため経済性の点から好ましくない。また0.1
%未満では効果がやや劣る。
界面活性剤としては、アニオン系、非イオン系等の界面
活性剤のうち親油性の強い界面活性剤が使用できる。親
油性の強さとして非イオン系ではHLB値が12以下の
ものが好ましい。特にポリオキシエチレンアルキルエー
テル系のHLB12以下のものが増粘効果が高く好まし
い。
み合わせで増粘作用が生じる理由については定かではな
いが、活性剤によるミセルの構造や大きさの変化によ
り、コロイド間の結合力が変化し、粘度が変化するもの
と推測する。
30重量%、より好ましくは0.1〜10重量%含有さ
せることが好ましい。
は、重量比で1:5〜5:1、より好ましくは1:3〜
3:1の範囲である。この範囲内であれば増粘が効果的
に起きる。
を有する水性助剤水溶液中に、このXよりも小さい粘度
を有する増粘性界面活性剤を混合した時に、その粘度が
Xよりも明らかに大きくなる水性助剤と界面活性剤との
組み合わせがある。このとき、この界面活性剤には増粘
作用があるという。
らに撥水剤を付与することにより、布帛の撥水度を所定
の範囲に調整するものである。
成分である水をはじく性能を有するものであり、たとえ
ばパラフィン系、フッ素系化合物、ピリジニウム塩類、
N−メチロールアルキルアミド、アルキルエチレン尿
素、オキザリン誘導体、シリコーン系化合物、トリアジ
ン系化合物、ジルコニウム系化合物、あるいはこれらの
混合物が挙げられるが、特に限定されるものではない。
これらの撥水剤の中でも、パラフィン系およびフッ素系
撥水剤は、布帛の撥水度の調整のしやすさ、滲み防止、
濃度の点において特に好ましい。
2撥水度試験(スプレー法)を用いて測定する。
%付与することが好ましく、より好ましくは0.5〜1
0重量%の範囲である。これは、0.05重量%未満で
はインクの過度の浸透を防止する効果が少なく、40重
量%を超えて含有させても性能的に大きな変化がないか
らである。
に上記のような物質が含有されるが、これ以外の化合物
を含むことが好ましい。例えば、水溶性塩、尿素、触
媒、アルカリ、酸、還元防止剤、酸化防止剤、均染剤、
濃染剤、キャリヤー、還元剤、酸化剤、金属イオン等が
用いられる。
あるものとして、水溶性塩が挙げられる。水溶性塩とし
ては、例えばNaCl、Na2SO4、KCl、CH3C
OONa等のアルカリ金属塩や、CaCl2、MgCl2
等のアルカリ土類金属塩、NH4Cl、(NH4)2SO4
等が好ましく用いられる。
%、より好ましくは1〜10重量%付与することが好ま
しい。
較的好ましい。アルカリとしては、NaHCO3、Na2
CO3、KOH、NaOH、K2CO3、KHCO3等が例
示できる。アルカリの付与は、反応性染料を含有するイ
ンクを捺染に使用する場合に特に反応促進の点から好ま
しいものである。
%、より好ましくは0.5〜5重量%付与することが好
ましい。
性高分子化合物を含むことが好ましい。
サイド、ポリプロピレンオキサイド等のポリアルキレン
オキサイド、澱粉類、カルボキシメチルセルロース、メ
チルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース等のセル
ロース系物質、アルギン酸ナトリウム、アラビアゴム、
グアーガム、ゼラチン、タンニン系物質、ポリビニルア
ルコール系化合物、アクリル酸系水溶性高分子、無水マ
レイン酸系水溶性高分子等が好ましい。分子量としては
10万〜400万、より好ましくは50万〜250万の
ものが好ましい。かかる水溶性高分子化合物の中でもと
りわけポリエチレンオキサイドが滲みを抑えるという点
で好ましい。
〜30重量%付与することが好ましい。
の添加剤を付与してもよい。
加したときに、添加する前と比較してインクの吸収性を
向上させる物質のことである。吸収性の上昇は、撥水度
の低下の有無および程度によって判断することができ
る。
活性剤を含有させる方法、親水基を有する水溶性物質を
含有させる方法など、種々の方法が考えられ、これらの
いずれの方法を用いても構わない。
親水基を有する水溶性物質としては、一般的にインクジ
ェット用インクに含有させる水溶性溶剤のようなものが
好ましく、例えばエチレングリコール、ジエチレングリ
コール、トリエチレングリコール、プロピレングリコー
ル等の低級アルキレングリコール類;エチレグリコール
メチル(またはエチル、プロピル、ブチル)エーテル、
ジエチレングリコールメチル(またはエチル、プロピ
ル、ブチル)エーテル、トリエチレングリコールメチル
(またはエチル、プロピル、ブチル)エーテル、プロピ
レングリコールメチル(またはエチル、プロピル、ブチ
ル)エーテル、ジプロピレングリコールメチル(または
エチル、プロピル、ブチル)エーテル、トリプロピレン
グリコールメチル(またはエチル、プロピル、ブチル)
エーテル等のアルキレングリコールの低級アルキルエー
テル類;グリセリン、チオジエチレングリコール等を使
用することができる。これらは大部分が液体であるが、
分子量が大きいものは固体であってもその効果は変わら
ない。
0.1〜50重量%、より好ましくは1〜10重量%付
与されるのが好ましい。50%を超えても濡れやすさに
は変化がないため、経済性の点から好ましくない。また
0.1重量%未満では効果がやや劣る。
加量の範囲は上記に示したとおりであるが、親水剤を付
与する場合、さらにそれら両者間の添加量比が重要であ
る。この比に関しては布帛の撥水度が50点未満になる
ように撥水剤と親水剤の量を決定することが好ましい。
に非常に効果的であり、特に水溶性塩との併用は相乗効
果があり、好ましいものである。付与量は布帛に対して
0.1〜30重量%が好ましく、より好ましくは1〜1
0重量%である。
は、パッド法、スプレー法、浸漬法、印捺法、インクジ
ェット法などいずれの方法でも可能である。
燥等を行い、必要ならばインクジェット装置で搬送でき
るサイズに裁断を行い、これをインクジェット捺染用布
帛とする。
て用いる捺染用インクとしては特に制限はなく、布帛が
綿、絹等の素材の場合は反応性染料および水性媒体から
構成されるインクが好ましく用いられ、ナイロン、羊
毛、絹、レーヨン等の素材の場合は酸性、直接染料など
と水性媒体から構成されるインクが好ましく用いられ
る。また、布帛がポリエステル素材の場合は分散染料と
水性媒体から構成されるインクが好ましく用いられる。
載する。
イエロー2、15、37、42、76、95、168、
175;C.I.リアクティブレッド21、22、2
4、33、45、111、112、114、180、2
18、226、228、235;C.I.リアクティブ
ブルー15、19、21、38、49、72、77、1
76、203、220、230、235;C.I.リア
クティブオレンジ5、12、13、35、95;C.
I.リアクティブブラウン7、11、33、37、4
6;C.I.リアクティブグリーン8、19、;C.
I.リアクティブバイオレット2、6、22;C.I.
リアクティブブラック5、8、31、39等が挙げられ
る。
ドイエロー1、7、11、17、23、25、36、3
8、49、72、110、127;C.I.アシッドレ
ッド1、27、35、37、57、114、138、2
54、257、274;C.I.アシッドブルー7、
9、62、83、90、112、185;C.I.アシ
ッドブラック26、107、109、155;C.I.
アシッドオレンジ56、67、149;C.I.ダイレ
クトイエロー12、44、50、86、106、14
2;C.I.ダイレクトレッド79、80;C.I.ダ
イレクトブルー86、106、189、199;C.
I.ダイレクトブラック17、19、22、51、15
4、168、173;C.I.ダイレクトオレンジ2
6、39等が挙げられる。
イエロー3、5、7、33、42、60、64、79、
104、160、163、237;C.I.ディスパー
スレッド1、60、135、145、146、191;
C.I.ディスパースブルー56、60、73、14
3、158、198、354、365、366;C.
I.ディスパースブラック1、10;C.I.ディスパ
ースオレンジ30、73、テラプリントレッド3GNリ
キッド、テラプリントブラック2R等が挙げられる。
これらの染料の使用量(固形分)としてはインク全量に
対して1〜30重量%、より好ましくは1〜20重量%
の範囲が好ましい。
は、一般的なものが使用でき、好ましくはエチレングリ
コール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコー
ル、プロピレングリコール等の低級アルキレングリコー
ル類;エチレグリコールメチル(またはエチル、プロピ
ル、ブチル)エーテル、ジエチレングリコールメチル
(またはエチル、プロピル、ブチル)エーテル、トリエ
チレングリコールメチル(またはエチル、プロピル、ブ
チル)エーテル、プロピレングリコールメチル(または
エチル、プロピル、ブチル)エーテル、ジプロピレング
リコールメチル(またはエチル、プロピル、ブチル)エ
ーテル、トリプロピレングリコールメチル(またはエチ
ル、プロピル、ブチル)エーテル等のアルキレングリコ
ールの低級アルキルエーテル類;ポリエチレングリコー
ル、ポリプロピレングリコール等のポリアルキレングリ
コール類、およびこれらのモノ、ジアルキルエーテルに
代表される水酸基の1あるいは2個が修飾されたもの;
グリセリン、チオジエチレングリコール、スルホラン、
N−メチル−2−ピロリドン、2−ピロリドン、1,3
−ジメチル−2−イミダゾリジノン等が挙げられる。こ
れらの水性媒体のインク全量に対する含有量は通常は0
〜50重量%、より好ましくは0〜30重量%が好まし
い。
はインク全重量に対して30〜95重量%、より好まし
くは50〜95重量%の範囲が好ましい。
応じて目詰まり防止剤として尿素やその誘導体、分散
剤、界面活性剤、粘度調整剤としてポリビニルアルコー
ルやセルロース系化合物やアルギン酸ソーダ、pH調整
剤、蛍光増白剤、防かび剤などを添加することが可能で
ある。
置としては、従来公知のいずれのものでもよいが、例え
ば記録ヘッド内のインクに記録信号に対応した熱エネル
ギーを与え、この熱エネルギーにより液滴を発生させる
方法および装置が挙げられる。
のインクジェット捺染用布帛に付与されたインクは、こ
の状態では単に布帛上にインクが付着しているに過ぎな
いので、引き続き繊維への染料の定着工程および未定着
の染料の除去工程を施すのが好ましい。このような染料
の定着方法は、従来公知の方法でよく、例えばスチーミ
ング法、HTスチーミング法、サーモフィックス法など
が挙げられる。また未定着染料の除去は従来公知の洗浄
方法が採用できる。
び布帛の後処理が行われたものを乾燥させたものが本発
明の捺染物として得られる。
捺染装置の一例の概略構成を説明する。もちろん、本発
明が適用可能な装置は以下のような構成に限定されるも
のでなく、当業者が容易に考えられるいかなる構成上の
変更あるいは構成要素を付加することも可能である。
側断面図である。ここで、図中の1はプリント媒体とし
ての布帛であり、巻出しローラ11の回転に応じて巻出
され、中間ローラ13および15を介して、プリンタ部
1000に対向する部位に設けた搬送部100により実
質的に水平方向に搬送された後、送りローラ17および
中間ローラ19を介して巻取りローラ21に巻取られ
る。
上、プリンタ部1000の上流側および下流側に設けた
搬送ローラ110および120を、それらローラ間に巻
回された無端ベルト形態の搬送ベルト130と、プリン
タ部1000による捺染に際し布帛の被捺染面を平坦に
規制するべく搬送べルト130を所定範囲で適切な張力
で展張し、平坦性を向上すべく設けた一対のプラテンロ
ーラ140とを有している。ここで、搬送ベルト130
は、この図の装置では特開平5−212851号に開示
されたような金属製のものを用いており、図1中に部分
的に拡大して示すように、その表面には粘着層(シー
ト)133が設けられている。そして、布帛1は貼付け
ローラ150によって粘着層133を介して搬送ベルト
130に接着され、捺染時の平坦性が確保される。
される布帛1は、プラテンローラ140間の領域内でプ
リンタ部1000によりプリント剤が付与され、搬送ロ
ーラ120の部位において搬送ベルト130ないし接着
層133から剥離され、巻取りローラ21によって巻取
られていくが、その途中において乾燥ヒータ600によ
り乾燥処理が施される。この乾操ヒータ600は、特に
プリント剤として液体を用いる場合に有効なものであ
る。なお、乾燥ヒータ600としては、温風を布帛1に
対して吹付けるもの、赤外線を照射するもの等、形態は
適宜選択することができる。
搬送系を模式的に示す斜視図であり、この図2と図1と
を用いてプリンタ部1000の構成を説明する。
部1000は、布帛1の搬送方向(副走査方向)fとは
異なる方向、例えば搬送方向fに直交する布帛1の幅方
向Sに走査されるキャリッジ1010を有している。1
020はそのS方向(主走査方向)に延在する支持レー
ルであり、キャリッジ1010に固着したスライダ10
12を支持し、案内するスライドレール1022を支持
している。1030はキャリッジ1010の主走査を行
なうための駆動源をなすモータであり、その駆動力はキ
ャリッジ1010が固定されたベルト1032その他の
適宜の伝動機構を介してキャリッジ1010に伝達され
る。
合では搬送方向f)に多数のプリント剤付与素子を配列
してなるプリントヘッド1100を、上記所定方向とは
異なる方向(この場合では主走査方向S)に複数段保持
したものを1組とし、かっこの場合ではこのプリントヘ
ッドの組を搬送方向に2段保持している。各組のプリン
トヘッド1100は、色を異にするプリント剤に対応し
て複数個を1組として設けられ、これによってカラープ
リントを可能とする。プリント剤に用いられる色および
プリントヘッドの1組中の個数は、布帛1上に形成しよ
うとする画像等に応じて適宜選択できるが、例えば印刷
の三原色であるイエロー(Y)、マゼンタ(M)および
シアン(C)、あるいはさらにこれにブラック(Bk)
を加えたものを一組とすることができる。またはそれら
に代えて、もしくはそれらとともに、三原色では表現が
不能もしくは困難である特色(金色、銀色などの金属色
や、鮮やかなレッド、ブルーなど)なども組に加えて用
いることができる。あるいは、同一色であっても、濃度
に対応して複数のプリント剤を用いるようにしてもよ
い。
配置したプリントヘッド1100の組を、図1に示すよ
うに、搬送方向fに1組ずつ2段設ける。各段のプリン
トヘッドが用いるプリント剤の色、配置個数、配置順序
等は、捺染しようとする画像等に応じて各段毎で同一と
してもよく、異ならせてもよい。また、1段目のプリン
トヘッドの主走査によって捺染される領域に対し、次段
のプリントヘッドによって再度捺染を行うようにするこ
ともできるし(各段のプリントヘッドによって相補的な
間引き捺染を行うものでも重ね捺染を行うものでもよ
い)、捺染領域を分担させて高速プリントを行うように
することもできる。さらに、プリントヘッドの段数は2
段に限らず、1段もしくは3段以上としてもよい。
100としてインクジェットヘッド、例えばインクを吐
出するために利用されるエネルギとしてインクに膜沸騰
を生じさせる熱エネルギを発生する発熱素子を有した、
キヤノン株式会社の提唱になるバブルジェットヘッドを
用いる。そして、搬送部100によって実質的に水平方
向に搬送される布帛1に対し、プリント剤付与素子とし
てのインク吐出口を下向きとした状態で用い、以て各吐
出口間での水頭差を無くし、吐出条件を均一化して良好
な画像形成を可能とするとともに、全吐出ロに対する均
一な回復処理を可能とする。
1010の移動に追従すべく設けたフレキシブルケーブ
ル1110が接続され、不図示の制御手段との間でヘッ
ド駆動信号やヘッド状態信号など種々の信号の授受が行
われる。また、プリントヘッド1100に対しては各色
インクを収容したインク供給系1130よりフレキシブ
ルチューブ1120を介してインクが供給される。
模式的に示した斜視図である。インク供給系1130は
2系統から構成される。すなわち、第1の系統では、第
1の1組のインク貯蔵タンク1131に接合された第1
のインク供給チューブ1120がフレキシブルチューブ
1110の中を通ってヘッド接合部1150につながっ
ており、第2の系統では、同様に第2のインク貯蔵タン
ク1132に接合された第2のインク供給チューブ11
21がフレキシブルチューブ1110の中を通ってヘッ
ド接合部1150につながっている。
び1121はそれぞれ、往路のインク供給チューブ11
20a、1l21aおよび復路のインク供給チューブ1
120b、1121bからなる循環経路を形成してい
る。
および1132は、それぞれ不図示の加圧ポンプを有し
ており、タンク内のインクはこの加圧ポンプで加圧され
て図3の往路のインク供給チューブ1120a,112
1aを通ってプリントヘッド1100内を循環し、復路
のインク供給チューブ1120b,1121bを通って
インク貯蔵タンク1131および1132に戻るように
なっている。
給チューブ1120および1121内にインクを再充填
でき、かつインクをヘッド内に循環させてこのときの何
分の1かのインクをノズルから流れ出すようにすること
により、ヘッドの回復操作をも行うことができる。ここ
で、インク貯蔵タンク1131および1132のそれぞ
れは、色を異にするプリント剤に対応して複数設けら
れ、これによってカラープリントを可能とする。
上に形成しようとする画像等に応じて適宜選択できる
が、例えば印刷の三原色であるイエロー(Y)、マゼン
タ(M)およびシアン(C)、あるいはさらにこれにブ
ラック(Bk)を加えたものとすることができる。また
はそれらに代えて、もしくはそれらとともに、三原色で
は表現が不能もしくは困難である特色(金色、銀色など
の金属色や、鮮やかなレッド,ブルーなど)なども用い
ることができる。あるいは、同一色であっても、濃度に
対応して複数のプリント剤を用いるようにしてもよい。
示した第1の1組のヘッド接合部1151および破線で
示した第2の1組のヘッド接合部1152と、接合部カ
バー1160とで構成される。
の概略的構成について、図4を参照しながら説明する。
ト捺染装置に搭載されるインクジェットヘッドの概略構
成を説明するための斜視図である。
71と基板72とが重なり合って構成される。天板71
は、インクを通すためのノズルとなる複数の溝73、こ
れらの溝に連通した共通液室となる溝74、該共通液室
ヘインクを供給するための供給口75を有する。一方、
基板72は、各ノズルに対応した電気熱変換体76と各
電気熱変換体に電力を供給する電極77とが成膜技術に
より一体的に形成されたものである。このような天板7
1と基板72とが合わさってインクを吐出するための複
数の吐出口(オリフィス)78が形成される。
記のバブルジェット方式のインク滴形成過程について簡
単に説明する。
に達するとヒータ面を覆うような膜気泡が生ずる。この
気泡の内部圧力は非常に高く、ノズル内のインクを押し
出す。インクはこの押し出しによる慣性力でノズルの外
およびその反対方向にある共通液室内に向かって移動す
る。インクの移動が進むと気泡の内部圧力は負圧にな
り、また流路抵抗も加わってノズル内部のインクの速度
は遅くなる。ノズル口(オリフィス)から外ヘ吐出され
たインクは、ノズル内部に比べて速いため、慣性力と流
路抵抗、気泡の収縮、インク表面張力のバランスでくび
れが生じ、分離・液滴化する。そして、気泡の収縮と同
時に、毛管力によりノズル内に共通液室よりインクが供
給され次のパルスを待つ。
発生手段(以下、エネルギー発生素子ともいう)として
用いたプリントヘッド(以下、インクジェットヘッドと
もいう)は、駆動電気パルス信号により一対一の対応で
液路のインク内に気泡を発生させることができ、また即
時かつ適切に気泡の成長・収縮を行わせることができる
ので、特に応答性の優れたインク滴吐出が達成できる。
また、プリントヘッドのコンパクト化も容易であり、か
つ最近の半導体分野における技術の推歩と信頼性の向上
が著しいIC技術やマクロ加工技術の長所を十二分に活
用でき、高密度実装化が容易で、製造コストも低いこと
から有利である。
らに具体的に説明する。なお、部及び%は重量基準であ
る。
0%のデシン織物、ポリエステル100%のトロピカル
織物を用い、表1に示す前処理材をパッド法により含有
させた後、マングルで絞り率90%に絞り、乾燥温度1
20℃で2分間乾燥を行った。
た。なおインクの全量はいずれも100部である。
I.リアクティブレッド226、C.I.リアクティブ
ブルー15、C.I.リアクティブブラック39であ
る。
プリントレッド3GNリキッド/チバガイギー製分散染
料、テラプリントブラック2R/チバガイギー製分散染
料であり、染料を分散させるための分散剤を含む。
トプリンターBJC−820J(商品名)を使用し、こ
れに上記捺染インクを詰め替え、布帛に台紙を張り、搬
送可能にして印捺を行った。記録装置はこれに限定され
るものではなくどのようなものを使用しても構わない。
分間、分散染料インクの場合は180℃で10分間スチ
ーミングを行い、洗浄後乾燥した。
結果を表1に併せて示した。
計CM−2022にて最小分光反射率を測定し、これに
よりK/Sを求めた。このK/Sによって記録濃度の判
定を行った。
後に布で印捺部をこすり、インク汚れの発生の有無で評
価した。
250mlの水をスプレーテスター(大栄科学精器製作
所)で布帛に散布した後の布の湿潤状態により0〜10
0点の判定を行った。
は、上記の実施例1〜10と同様にして、インクジェッ
ト捺染および評価を行った。結果は表1に併せて示し
た。
はいずれも滲みがなく、記録濃度が高く、乾燥性にも優
れているのに対して、比較例のものは、滲みが大きく、
記録濃度が低い等、好ましくない結果を与えた。
よれば、乾燥性に優れ、滲みがなく鮮明でかつ高濃度
で、高画質の捺染物を得ることが可能となる。
概略構成を示す模式的側断面図である。
模式的に示す斜視図である。
す斜視図である。
構成を説明するための斜視図である。
Claims (24)
- 【請求項1】 増粘性界面活性剤を布帛に対して0.1
〜30重量%、及び該増粘性界面活性剤を増粘させるた
めの水性助剤を布帛に対して0.1〜30重量%を含有
することを特徴とするインクジェット捺染用布帛。 - 【請求項2】 水性助剤と増粘性界面活性剤との含有比
が重量基準で1:5〜5:1の範囲にある請求項1記載
のインクジェット捺染用布帛。 - 【請求項3】 水性助剤と増粘性界面活性剤との含有比
が重量基準で1:3〜3:1の範囲にある請求項1記載
のインクジェット捺染用布帛。 - 【請求項4】 布帛に対する水性助剤の含有量が0.1
〜10重量%の範囲にある請求項1記載のインクジェッ
ト捺染用布帛。 - 【請求項5】 布帛に対する増粘性界面活性剤の含有量
が0.1〜10重量%の範囲にある請求項1記載のイン
クジェット捺染用布帛。 - 【請求項6】 増粘性界面活性剤が、HLB12以下の
非イオン系界面活性剤である請求項1記載のインクジェ
ット捺染用布帛。 - 【請求項7】 非イオン系界面活性剤がポリオキシエチ
レンアルキルエーテル系界面活性剤である請求項6記載
のインクジェット捺染用布帛。 - 【請求項8】 水性助剤が、アニオン系界面活性剤、非
イオン系界面活性剤もしくは両性界面活性剤である請求
項1記載のインクジェット捺染用布帛。 - 【請求項9】 水性助剤が、HLB12.5以上の非イ
オン系界面活性剤である請求項1記載のインクジェット
捺染用布帛。 - 【請求項10】 水性助剤が親水性高沸点有機溶剤であ
る請求項1記載のインクジェット捺染用布帛。 - 【請求項11】 親水性高沸点有機溶剤がグリセリン若
しくはポリエチレングリコールである請求項10記載の
インクジェット捺染用布帛。 - 【請求項12】 さらに撥水剤を布帛に対して0.05
〜40重量%含有する請求項1記載のインクジェット捺
染用布帛。 - 【請求項13】 さらに撥水剤を布帛に対して0.5〜
10重量%含有する請求項1記載のインクジェット捺染
用布帛。 - 【請求項14】 撥水剤がパラフィン系物質もしくはフ
ッ素系物質である請求項12記載のインクジェット捺染
用布帛。 - 【請求項15】 JIS−L1092の撥水度試験によ
り規定される撥水度が50点未満である請求項12記載
のインクジェット捺染用布帛。 - 【請求項16】 さらに水溶性塩を布帛に対して0.1
〜30重量%含有する請求項1記載のインクジェット捺
染用布帛。 - 【請求項17】 さらに水溶性塩を布帛に対して1〜1
0重量%含有する請求項1記載のインクジェット捺染用
布帛。 - 【請求項18】 さらにアルカリを布帛に対して0.1
〜10重量%含有する請求項1記載のインクジェット捺
染用布帛。 - 【請求項19】 さらにアルカリを布帛に対して0.5
〜5重量%含有する請求項1記載のインクジェット捺染
用布帛。 - 【請求項20】 さらに水溶性高分子化合物を布帛に対
して0.1〜30重量%含有する請求項1記載のインク
ジェット捺染用布帛。 - 【請求項21】 水溶性高分子化合物がポリエチレンオ
キサイドである請求項20記載のインクジェット捺染用
布帛。 - 【請求項22】 インクジェット捺染装置からインクを
吐出させて布帛を染色するインクジェット捺染方法であ
って、前記布帛として、請求項1〜21のいずれか1項
に記載のインクジェット捺染用布帛を用いることを特徴
とするインクジェット捺染方法。 - 【請求項23】 インクに熱エネルギーを付与すること
によりインクを吐出させる請求項22記載のインクジェ
ット捺染方法。 - 【請求項24】 請求項22記載のインクジェット捺染
方法により製造される捺染物。
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