JPH08127978A - インクジェット捺染用布帛、インクジェット捺染方法およびインクジェット捺染物 - Google Patents
インクジェット捺染用布帛、インクジェット捺染方法およびインクジェット捺染物Info
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- JPH08127978A JPH08127978A JP6263662A JP26366294A JPH08127978A JP H08127978 A JPH08127978 A JP H08127978A JP 6263662 A JP6263662 A JP 6263662A JP 26366294 A JP26366294 A JP 26366294A JP H08127978 A JPH08127978 A JP H08127978A
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- cloth
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-
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- B41—PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
- B41J—TYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
- B41J3/00—Typewriters or selective printing or marking mechanisms characterised by the purpose for which they are constructed
- B41J3/407—Typewriters or selective printing or marking mechanisms characterised by the purpose for which they are constructed for marking on special material
- B41J3/4078—Printing on textile
-
- D—TEXTILES; PAPER
- D06—TREATMENT OF TEXTILES OR THE LIKE; LAUNDERING; FLEXIBLE MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
- D06P—DYEING OR PRINTING TEXTILES; DYEING LEATHER, FURS OR SOLID MACROMOLECULAR SUBSTANCES IN ANY FORM
- D06P5/00—Other features in dyeing or printing textiles, or dyeing leather, furs, or solid macromolecular substances in any form
- D06P5/30—Ink jet printing
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- Engineering & Computer Science (AREA)
- Textile Engineering (AREA)
- Ink Jet (AREA)
- Coloring (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 乾燥性に優れ、インクのにじみがなく鮮明
でかつ高濃度で、高画質な捺染物を与えるインクジェッ
ト捺染用布帛、インクジェット捺染方法、さらに特性の
優れたインクジェット捺染物を提供する。 【構成】 定着工程の加熱により加熱前よりJIS−L
1096A滴化法で測定される吸水時間が長くなる布帛
を用いて、インクジェット捺染を行う。
でかつ高濃度で、高画質な捺染物を与えるインクジェッ
ト捺染用布帛、インクジェット捺染方法、さらに特性の
優れたインクジェット捺染物を提供する。 【構成】 定着工程の加熱により加熱前よりJIS−L
1096A滴化法で測定される吸水時間が長くなる布帛
を用いて、インクジェット捺染を行う。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、インクジェット捺染用
布帛、インクジェット捺染方法およびそれによって得ら
れる捺染物に関する。
布帛、インクジェット捺染方法およびそれによって得ら
れる捺染物に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、布帛に捺染を行う方法として、ス
クリーン捺染、ローラ捺染のほかにインクジェット捺染
という方法がある。インクジェット捺染はスクリーンや
彫刻ロール等を必要としない無製版のシステムであるた
め、多品種少量生産に適している。このインクジェット
捺染に必要とされる技術はスクリーン、ローラ捺染のも
のとは大きく異なる。これはインクジェット捺染に使用
されるインクの物性のうち、粘度の適正値がスクリーン
等の捺染インクのものと異なってかなり低いことや、イ
ンクジェット捺染ではヘッドの目詰まり等の信頼性に関
する対策をとらなければならないこと、あるいはインク
が同一地点に何色か重ね打ちされいわゆる加法混色が行
われること、インクのドットが非常に小さいこと等のシ
ステム上の違いから発生するものである。
クリーン捺染、ローラ捺染のほかにインクジェット捺染
という方法がある。インクジェット捺染はスクリーンや
彫刻ロール等を必要としない無製版のシステムであるた
め、多品種少量生産に適している。このインクジェット
捺染に必要とされる技術はスクリーン、ローラ捺染のも
のとは大きく異なる。これはインクジェット捺染に使用
されるインクの物性のうち、粘度の適正値がスクリーン
等の捺染インクのものと異なってかなり低いことや、イ
ンクジェット捺染ではヘッドの目詰まり等の信頼性に関
する対策をとらなければならないこと、あるいはインク
が同一地点に何色か重ね打ちされいわゆる加法混色が行
われること、インクのドットが非常に小さいこと等のシ
ステム上の違いから発生するものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】そこで、このようなイ
ンクジェット捺染方法については、特に発色向上やにじ
み防止などについて種々検討が試みられており、たとえ
ばその方法に用いる布帛に関して、特開平4−5928
2号公報で、親水性繊維素材からなり、0.1〜3重量
%の界面活性剤を含有するインクジェット染色用布帛が
開示されている。このような処理がされた布帛では、イ
ンクは繊維内部拡散により吸収されるため、印捺時のイ
ンクの移動距離は比較的短くなり、大きなにじみはある
程度防止され、乾燥性にも優れる。しかし、吸収された
インクは定着工程によって繊維に定着されるまで制動が
効かず、特に定着工程時の高温高湿による染料のマイグ
レーションにより、染料が繊維内部深く広がってしま
う。そのため、発色性向上には不利である。さらに濃度
を上げるためにインク打ち込量を増やしたとしても、イ
ンクは布帛の内部に吸収されるだけで表面濃度は上がら
ない。
ンクジェット捺染方法については、特に発色向上やにじ
み防止などについて種々検討が試みられており、たとえ
ばその方法に用いる布帛に関して、特開平4−5928
2号公報で、親水性繊維素材からなり、0.1〜3重量
%の界面活性剤を含有するインクジェット染色用布帛が
開示されている。このような処理がされた布帛では、イ
ンクは繊維内部拡散により吸収されるため、印捺時のイ
ンクの移動距離は比較的短くなり、大きなにじみはある
程度防止され、乾燥性にも優れる。しかし、吸収された
インクは定着工程によって繊維に定着されるまで制動が
効かず、特に定着工程時の高温高湿による染料のマイグ
レーションにより、染料が繊維内部深く広がってしま
う。そのため、発色性向上には不利である。さらに濃度
を上げるためにインク打ち込量を増やしたとしても、イ
ンクは布帛の内部に吸収されるだけで表面濃度は上がら
ない。
【0004】一方、特公昭63−31593号公報では
インクの粘度が200cP以下で、表面張力が30〜7
0dyne/cmであるものを用い、JIS−L107
9撥水度が50点以上の布帛を用いる捺染方法が開示さ
れている。この捺染方法は、インクの繊維内部への浸透
を抑えて染料の拡散を防ぎ、発色を向上させるという考
え方であるため、ある程度の発色向上は見られるが、
(1)インクの乾燥が遅い、(2)インクが広がらない
ためエリアファクター(単位面積当たりにドットが占め
る割合)が小さくなり発色性に限界がある等の問題を有
している。
インクの粘度が200cP以下で、表面張力が30〜7
0dyne/cmであるものを用い、JIS−L107
9撥水度が50点以上の布帛を用いる捺染方法が開示さ
れている。この捺染方法は、インクの繊維内部への浸透
を抑えて染料の拡散を防ぎ、発色を向上させるという考
え方であるため、ある程度の発色向上は見られるが、
(1)インクの乾燥が遅い、(2)インクが広がらない
ためエリアファクター(単位面積当たりにドットが占め
る割合)が小さくなり発色性に限界がある等の問題を有
している。
【0005】以上のように従来技術では、優れた捺染物
を得るのに必要なインクジェット捺染方法に要求される
個々の性能をある程度満足させても、すべての性能を同
時に満足させることができなかった。
を得るのに必要なインクジェット捺染方法に要求される
個々の性能をある程度満足させても、すべての性能を同
時に満足させることができなかった。
【0006】従って本発明の目的は、乾燥性に優れ、イ
ンクのにじみがなく鮮明でかつ高濃度で、高画質な捺染
物を与えるインクジェット捺染用布帛、インクジェット
捺染方法、さらに特性の優れたインクジェット捺染物を
提供することにある。
ンクのにじみがなく鮮明でかつ高濃度で、高画質な捺染
物を与えるインクジェット捺染用布帛、インクジェット
捺染方法、さらに特性の優れたインクジェット捺染物を
提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の目的は以下の本発
明によって達成される。即ち本発明は、インクジェット
捺染装置により吐出するインクを布帛に付与してから加
熱による定着工程を行うインクジェット捺染に使用され
るインクジェット捺染用布帛において、前記加熱によ
り、加熱前よりJIS−L1096A滴化法で測定され
る吸水時間が長くなることを特徴とするインクジェット
捺染用布帛を提供する。
明によって達成される。即ち本発明は、インクジェット
捺染装置により吐出するインクを布帛に付与してから加
熱による定着工程を行うインクジェット捺染に使用され
るインクジェット捺染用布帛において、前記加熱によ
り、加熱前よりJIS−L1096A滴化法で測定され
る吸水時間が長くなることを特徴とするインクジェット
捺染用布帛を提供する。
【0008】さらに本発明は、インクジェット捺染装置
が吐出するインクジェット捺染用インクによって捺染が
なされるインクジェット捺染用布帛であって、アクリル
酸エステル共重合体の部分けん化物が布帛に対して0.
1〜30重量%付与されていることを特徴とするインク
ジェット捺染用布帛を提供する。
が吐出するインクジェット捺染用インクによって捺染が
なされるインクジェット捺染用布帛であって、アクリル
酸エステル共重合体の部分けん化物が布帛に対して0.
1〜30重量%付与されていることを特徴とするインク
ジェット捺染用布帛を提供する。
【0009】さらに本発明は、インクジェット捺染装置
からインクを吐出して布帛に付与する工程、該布帛を加
熱して定着を行う工程、ならびに該布帛を洗浄する工程
を有するインクジェット捺染方法において、前記加熱に
より、加熱前よりJIS−L1096A滴化法で測定さ
れる吸水時間が長くなる布帛を用いることを特徴とする
インクジェット捺染方法、ならびにその方法によって得
られる捺染物を提供する。
からインクを吐出して布帛に付与する工程、該布帛を加
熱して定着を行う工程、ならびに該布帛を洗浄する工程
を有するインクジェット捺染方法において、前記加熱に
より、加熱前よりJIS−L1096A滴化法で測定さ
れる吸水時間が長くなる布帛を用いることを特徴とする
インクジェット捺染方法、ならびにその方法によって得
られる捺染物を提供する。
【0010】本発明のインクジェット捺染方法によれ
ば、乾燥性、発色性、にじみ防止性に優れた捺染を行う
ことができる。
ば、乾燥性、発色性、にじみ防止性に優れた捺染を行う
ことができる。
【0011】本発明の布帛は、定着工程のような高温で
処理した場合または高温放置後において、吸水時間(J
IS−L1096A滴下法)が、そのような高温処理を
行う以前の低温時の吸水時間より長い。
処理した場合または高温放置後において、吸水時間(J
IS−L1096A滴下法)が、そのような高温処理を
行う以前の低温時の吸水時間より長い。
【0012】印捺工程は通常ほぼ室温状態で行う。そこ
で、上記の本発明の布帛を用いると、インク付与の際に
は、布帛の吸水性が高いため、付与されたインクは吸収
されやすい。従って、そのインクが付与された布帛は乾
燥性に優れ、かつインクが横へも広がるためエリアファ
クターが十分確保される。また、定着工程として加熱処
理を行う時には、布帛はインクの吸収性が悪くなるた
め、高温高湿による染料のマイグレーションを抑える効
果があり、染料は繊維内部深くまで広がらず、布帛の比
較的表面に残り、発色性および滲み防止性に優れた捺染
を行うことができる。
で、上記の本発明の布帛を用いると、インク付与の際に
は、布帛の吸水性が高いため、付与されたインクは吸収
されやすい。従って、そのインクが付与された布帛は乾
燥性に優れ、かつインクが横へも広がるためエリアファ
クターが十分確保される。また、定着工程として加熱処
理を行う時には、布帛はインクの吸収性が悪くなるた
め、高温高湿による染料のマイグレーションを抑える効
果があり、染料は繊維内部深くまで広がらず、布帛の比
較的表面に残り、発色性および滲み防止性に優れた捺染
を行うことができる。
【0013】次に、好ましい実施態様を挙げて本発明を
さらに詳しく説明する。
さらに詳しく説明する。
【0014】本発明に使用されるインクジェット捺染用
布帛の繊維素材は特に限定されるものではなく、綿、
絹、羊毛、ナイロン、ポリエステル、レーヨン、アクリ
ル系繊維等種々の繊維素材が挙げられ、またこれらの混
紡、交織物であってもよい。
布帛の繊維素材は特に限定されるものではなく、綿、
絹、羊毛、ナイロン、ポリエステル、レーヨン、アクリ
ル系繊維等種々の繊維素材が挙げられ、またこれらの混
紡、交織物であってもよい。
【0015】上述のように、本発明に使用される布帛で
は、高温時または高温放置後の吸水時間(JIS−L1
096A滴下法)が低温時の吸水時間より長いという特
徴がある。そのような特徴を布帛に持たせるために使用
される処理剤としては、25〜150℃の温度範囲で親
水性の変化が大きい物質を用いることが好ましい。この
ような物質の代表例としては、例えば、その温度範囲に
ガラス転移点をもつ樹脂等が挙げられる。
は、高温時または高温放置後の吸水時間(JIS−L1
096A滴下法)が低温時の吸水時間より長いという特
徴がある。そのような特徴を布帛に持たせるために使用
される処理剤としては、25〜150℃の温度範囲で親
水性の変化が大きい物質を用いることが好ましい。この
ような物質の代表例としては、例えば、その温度範囲に
ガラス転移点をもつ樹脂等が挙げられる。
【0016】ガラス転移点を超えた物質は分子の配位を
大幅に変えるだけでなく、繊維への付着の状態等も変化
することなどにより、親水性が変化する。特に、アクリ
ル酸エステル共重合体の部分けん化物はけん化度により
親水性から疎水性まで容易に変化させることができるこ
とが知られているが、この物質を布帛中に添加すること
により、高温時または高温放置後の布帛の親水性が変化
し、吸水時間が低温時の吸水時間より長くなるという特
徴を有していることを本発明者は見い出した。また、こ
の物質はさらに、布帛の剛性を高めるため、印捺時のし
わ防止、印捺精度にも優れるという付加的効果もある。
大幅に変えるだけでなく、繊維への付着の状態等も変化
することなどにより、親水性が変化する。特に、アクリ
ル酸エステル共重合体の部分けん化物はけん化度により
親水性から疎水性まで容易に変化させることができるこ
とが知られているが、この物質を布帛中に添加すること
により、高温時または高温放置後の布帛の親水性が変化
し、吸水時間が低温時の吸水時間より長くなるという特
徴を有していることを本発明者は見い出した。また、こ
の物質はさらに、布帛の剛性を高めるため、印捺時のし
わ防止、印捺精度にも優れるという付加的効果もある。
【0017】アクリル酸エステル共重合体の部分けん化
物の好ましい具体例としては、スチレン−アクリル酸−
アクリル酸アルキルエステル共重合体、スチレン−α−
メチルスチレン−アクリル酸−アクリル酸アルキルエス
テル共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、スチレ
ン−マレイン酸−アクリル酸アルキルエステル共重合
体、スチレン−メタクリル酸共重合体、スチレン−メタ
クリル酸−アクリル酸アルキルエステル共重合体、アク
リル酸−メタクリル酸−アクリル酸アルキルエステル共
重合体、スチレン−マレイン酸ハーフエステル共重合体
等の、アクリル酸アルキルエステル、マレイン酸ハーフ
エステル、メタクリル酸アルキルエステル、スチレン、
α−メチルスチレン、アクリル酸、メタクリル酸、イタ
コン酸およびマレイン酸から選択される2以上のモノマ
ーから得られる共重合体を、アルカリ剤で部分けん化し
て水溶性塩としたものなどが挙げられる。
物の好ましい具体例としては、スチレン−アクリル酸−
アクリル酸アルキルエステル共重合体、スチレン−α−
メチルスチレン−アクリル酸−アクリル酸アルキルエス
テル共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、スチレ
ン−マレイン酸−アクリル酸アルキルエステル共重合
体、スチレン−メタクリル酸共重合体、スチレン−メタ
クリル酸−アクリル酸アルキルエステル共重合体、アク
リル酸−メタクリル酸−アクリル酸アルキルエステル共
重合体、スチレン−マレイン酸ハーフエステル共重合体
等の、アクリル酸アルキルエステル、マレイン酸ハーフ
エステル、メタクリル酸アルキルエステル、スチレン、
α−メチルスチレン、アクリル酸、メタクリル酸、イタ
コン酸およびマレイン酸から選択される2以上のモノマ
ーから得られる共重合体を、アルカリ剤で部分けん化し
て水溶性塩としたものなどが挙げられる。
【0018】そのようなけん化物を得るために使用され
るアルカリ剤としては、アルカリ金属の水酸化物、アミ
ン類等が挙げられるが、それらに限定されるものではな
い。
るアルカリ剤としては、アルカリ金属の水酸化物、アミ
ン類等が挙げられるが、それらに限定されるものではな
い。
【0019】アクリル酸エステル共重合体の部分けん化
物は布帛に対して、0.1〜30重量%付与する。これ
は0.1重量%未満では布帛の親水性を変化させる効果
が小さく、30重量%を超えて付与させても性能的に大
きな変化を与えることはできないからである。
物は布帛に対して、0.1〜30重量%付与する。これ
は0.1重量%未満では布帛の親水性を変化させる効果
が小さく、30重量%を超えて付与させても性能的に大
きな変化を与えることはできないからである。
【0020】また本発明において問題となる布帛の吸水
時間の測定は、JIS−L1096A滴下法などの方法
によって行う。
時間の測定は、JIS−L1096A滴下法などの方法
によって行う。
【0021】本発明には必要に応じてさらに撥水剤が使
用される。撥水剤はインク中の主成分である水をはじく
性能を有するものであり、たとえばパラフィン系、フッ
素系化合物、ピリジニウム塩類、N−メチロールアルキ
ルアミド、アルキルエチレン尿素、オキザリン誘導体、
シリコーン系化合物、トリアジン系化合物、ジルコニウ
ム系化合物、あるいはこれらの混合物が挙げられるが、
これらに限定されるものではない。これらの撥水剤の中
でも、パラフィン系、フッ素系撥水剤が本発明における
撥水度の調整のしやすさ、滲み防止、濃度の点において
特に好ましい。
用される。撥水剤はインク中の主成分である水をはじく
性能を有するものであり、たとえばパラフィン系、フッ
素系化合物、ピリジニウム塩類、N−メチロールアルキ
ルアミド、アルキルエチレン尿素、オキザリン誘導体、
シリコーン系化合物、トリアジン系化合物、ジルコニウ
ム系化合物、あるいはこれらの混合物が挙げられるが、
これらに限定されるものではない。これらの撥水剤の中
でも、パラフィン系、フッ素系撥水剤が本発明における
撥水度の調整のしやすさ、滲み防止、濃度の点において
特に好ましい。
【0022】撥水剤の量は布帛に対して0.05〜40
重量%付与する。これは0.05重量%未満ではインク
浸透を抑制する効果が小さく、40重量%を超えても性
能的に大きな変化がないからである。
重量%付与する。これは0.05重量%未満ではインク
浸透を抑制する効果が小さく、40重量%を超えても性
能的に大きな変化がないからである。
【0023】本発明の布帛には、上記以外の化合物が含
まれていてもよい。例えば、水溶性無機塩、尿素、触
媒、アルカリ、酸、還元防止剤、酸化防止剤、均染剤、
濃染剤、キャリヤー、還元剤、酸化剤、金属イオン等が
用いられる。
まれていてもよい。例えば、水溶性無機塩、尿素、触
媒、アルカリ、酸、還元防止剤、酸化防止剤、均染剤、
濃染剤、キャリヤー、還元剤、酸化剤、金属イオン等が
用いられる。
【0024】特に滲みの防止や、発色性の向上に効果が
あるものとして、水溶性無機塩が挙げられる。水溶性無
機塩としてはたとえばNaCl、Na2SO4、KCl、
CH 3COONaなどのアルカリ金属塩や、CaCl2、
MgCl2等のアルカリ土類金属塩等が好ましく用いら
れる。
あるものとして、水溶性無機塩が挙げられる。水溶性無
機塩としてはたとえばNaCl、Na2SO4、KCl、
CH 3COONaなどのアルカリ金属塩や、CaCl2、
MgCl2等のアルカリ土類金属塩等が好ましく用いら
れる。
【0025】また、尿素も滲みの防止や、発色性の向上
に非常に効果的であり、特に水溶性無機塩との併用は相
乗効果があり、好ましいものである。
に非常に効果的であり、特に水溶性無機塩との併用は相
乗効果があり、好ましいものである。
【0026】上記の物質を布帛に含有させる方法として
は、パッド法、スプレー法、浸漬法、印捺法、インクジ
ェット法などいずれの方法でも可能である。
は、パッド法、スプレー法、浸漬法、印捺法、インクジ
ェット法などいずれの方法でも可能である。
【0027】上記のような処理を行った後、最終的に乾
燥等を行い、必要ならばインクジェット装置で搬送でき
るサイズに裁断を行い、これをインクジェット捺染用布
帛とする。
燥等を行い、必要ならばインクジェット装置で搬送でき
るサイズに裁断を行い、これをインクジェット捺染用布
帛とする。
【0028】本発明のインクジェット捺染用布帛に対し
て用いる捺染用インクとしては特に制限はなく、布帛が
綿、絹等の素材の場合は反応性染料および水性媒体から
構成されるインクジェット捺染用インクが好ましく用い
られ、ナイロン、羊毛、絹、レーヨン等の素材の場合は
酸性、直接染料などと水性媒体から構成されるインクジ
ェット捺染用インクが好ましく用いられる。また布帛が
ポリエステル素材の場合は分散染料と水性媒体から構成
されるインクジェット捺染用インクが好ましく用いられ
る。
て用いる捺染用インクとしては特に制限はなく、布帛が
綿、絹等の素材の場合は反応性染料および水性媒体から
構成されるインクジェット捺染用インクが好ましく用い
られ、ナイロン、羊毛、絹、レーヨン等の素材の場合は
酸性、直接染料などと水性媒体から構成されるインクジ
ェット捺染用インクが好ましく用いられる。また布帛が
ポリエステル素材の場合は分散染料と水性媒体から構成
されるインクジェット捺染用インクが好ましく用いられ
る。
【0029】これらの染料における好ましい具体例とし
て反応染料としてはC.I.リアクティブイエロー2、
15、37、42、76、95、168、175;C.
I.リアクティブレッド21、22、24、33、4
5、111、112、114、180、218、22
6、228、235;C.I.リアクティブブルー1
5、19、21、38、49、72、77、176、2
03、220、230、235;C.I.リアクティブ
オレンジ5、12、13、35、95;C.I.リアク
ティブブラウン7、11、33、37、46;C.I.
リアクティブグリーン8、19、;C.I.リアクティ
ブバイオレット2、6、22;C.I.リアクティブブ
ラック5、8、31、39等が挙げられる。
て反応染料としてはC.I.リアクティブイエロー2、
15、37、42、76、95、168、175;C.
I.リアクティブレッド21、22、24、33、4
5、111、112、114、180、218、22
6、228、235;C.I.リアクティブブルー1
5、19、21、38、49、72、77、176、2
03、220、230、235;C.I.リアクティブ
オレンジ5、12、13、35、95;C.I.リアク
ティブブラウン7、11、33、37、46;C.I.
リアクティブグリーン8、19、;C.I.リアクティ
ブバイオレット2、6、22;C.I.リアクティブブ
ラック5、8、31、39等が挙げられる。
【0030】酸性、直接染料としてはC.I.アシッド
イエロー1、7、11、17、23、25、36、3
8、49、72、110、127;C.I.アシッドレ
ッド1、27、35、37、57、114、138、2
54、257、274;C.I.アシッドブルー7、
9、62、83、90、112、185;C.I.アシ
ッドブラック26、107、109、155;C.I.
アシッドオレンジ56、67、149;;C.I.ダイ
レクトイエロー12、44、50、86、106、14
2;C.I.ダイレクトレッド79、80;C.I.ダ
イレクトブルー86、106、189、199;C.
I.ダイレクトブラック17、19、22、51、15
4、168、173;C.I.ダイレクトオレンジ2
6、39等が挙げられる。
イエロー1、7、11、17、23、25、36、3
8、49、72、110、127;C.I.アシッドレ
ッド1、27、35、37、57、114、138、2
54、257、274;C.I.アシッドブルー7、
9、62、83、90、112、185;C.I.アシ
ッドブラック26、107、109、155;C.I.
アシッドオレンジ56、67、149;;C.I.ダイ
レクトイエロー12、44、50、86、106、14
2;C.I.ダイレクトレッド79、80;C.I.ダ
イレクトブルー86、106、189、199;C.
I.ダイレクトブラック17、19、22、51、15
4、168、173;C.I.ダイレクトオレンジ2
6、39等が挙げられる。
【0031】分散染料としてはC.I.ディスパースイ
エロー3、5、7、33、42、60、64、79、1
04、160、163、237;C.I.ディスパース
レッド1、60、135、145、146、191;
C.I.ディスパースブルー56、60、73、14
3、158、198、354、365、366;C.
I.ディスパースブラック1、10;C.I.ディスパ
ースオレンジ30、73、テラプリントレッド3GNリ
キッド、テラプリントブラック2R等が挙げられる。
エロー3、5、7、33、42、60、64、79、1
04、160、163、237;C.I.ディスパース
レッド1、60、135、145、146、191;
C.I.ディスパースブルー56、60、73、14
3、158、198、354、365、366;C.
I.ディスパースブラック1、10;C.I.ディスパ
ースオレンジ30、73、テラプリントレッド3GNリ
キッド、テラプリントブラック2R等が挙げられる。
【0032】これらの染料の使用量(固形分)としては
インク全量に対して1〜30重量%の範囲が好ましい。
インク全量に対して1〜30重量%の範囲が好ましい。
【0033】また染料とともに用いる水性媒体としては
一般的なものが使用でき、好ましくはエチレングリコー
ル、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、
プロピレングリコール等の低級アルキレングリコール
類;エチレグリコールメチル(またはエチル、プロピ
ル、ブチル)エーテル、ジエチレングリコールメチル
(またはエチル、プロピル、ブチル)エーテル、トリエ
チレングリコールメチル(またはエチル、プロピル、ブ
チル)エーテル、プロピレングリコールメチル(または
エチル、プロピル、ブチル)エーテル、ジプロピレング
リコールメチル(またはエチル、プロピル、ブチル)エ
ーテル、トリプロピレングリコールメチル(またはエチ
ル、プロピル、ブチル)エーテル等のアルキレングリコ
ールの低級アルキルエーテル類;ポリエチレングリコー
ル、ポリプロピレングリコール等のポリアルキレングリ
コール類、およびこれらのモノ、ジアルキルエーテルに
代表される水酸基の1あるいは2個が修飾されたもの;
グリセリン、チオジエチレングリコール、スルホラン、
N−メチル−2−ピロリドン、2−ピロリドン、1,3
−ジメチル−2−イミダゾリジノン等が挙げられる。こ
れらの水性媒体のインク全量に対する含有量は通常は0
〜50重量%が好ましい。
一般的なものが使用でき、好ましくはエチレングリコー
ル、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、
プロピレングリコール等の低級アルキレングリコール
類;エチレグリコールメチル(またはエチル、プロピ
ル、ブチル)エーテル、ジエチレングリコールメチル
(またはエチル、プロピル、ブチル)エーテル、トリエ
チレングリコールメチル(またはエチル、プロピル、ブ
チル)エーテル、プロピレングリコールメチル(または
エチル、プロピル、ブチル)エーテル、ジプロピレング
リコールメチル(またはエチル、プロピル、ブチル)エ
ーテル、トリプロピレングリコールメチル(またはエチ
ル、プロピル、ブチル)エーテル等のアルキレングリコ
ールの低級アルキルエーテル類;ポリエチレングリコー
ル、ポリプロピレングリコール等のポリアルキレングリ
コール類、およびこれらのモノ、ジアルキルエーテルに
代表される水酸基の1あるいは2個が修飾されたもの;
グリセリン、チオジエチレングリコール、スルホラン、
N−メチル−2−ピロリドン、2−ピロリドン、1,3
−ジメチル−2−イミダゾリジノン等が挙げられる。こ
れらの水性媒体のインク全量に対する含有量は通常は0
〜50重量%が好ましい。
【0034】また、水性インクの場合、主成分である水
はインク全重量に対して30〜95重量%の範囲が好ま
しい。
はインク全重量に対して30〜95重量%の範囲が好ま
しい。
【0035】さらに、インクの構成成分として必要に応
じて目詰まり防止剤として尿素やその誘導体、分散剤、
界面活性剤、粘度調整剤としてポリビニルアルコールや
セルロース系化合物やアルギン酸ソーダ、pH調整剤、
蛍光増白剤、防かび剤等を添加することが可能である。
じて目詰まり防止剤として尿素やその誘導体、分散剤、
界面活性剤、粘度調整剤としてポリビニルアルコールや
セルロース系化合物やアルギン酸ソーダ、pH調整剤、
蛍光増白剤、防かび剤等を添加することが可能である。
【0036】使用するインクジェット記録方法および装
置としては従来公知のいずれのものでもよいが、例えば
記録ヘッドの室内のインクに記録信号を対応した熱エネ
ルギーを与え、該熱エネルギーにより液滴を発生させる
方法および装置が挙げられる。
置としては従来公知のいずれのものでもよいが、例えば
記録ヘッドの室内のインクに記録信号を対応した熱エネ
ルギーを与え、該熱エネルギーにより液滴を発生させる
方法および装置が挙げられる。
【0037】以上の如くして本発明方法により本発明の
インクジェット捺染用布帛に付与されるインクは、この
状態では単に布帛上にインクが付着しているに過ぎない
ので、引き続き繊維への染料の定着工程および未定着の
染料の除去工程を施すのが好ましい。このような染料の
定着方法は、従来公知の方法でよく、例えばスチーミン
グ法、HTスチーミング法、サーモフィックス法等が挙
げられる。また未定着染料の除去は従来公知の洗浄方法
により可能である。
インクジェット捺染用布帛に付与されるインクは、この
状態では単に布帛上にインクが付着しているに過ぎない
ので、引き続き繊維への染料の定着工程および未定着の
染料の除去工程を施すのが好ましい。このような染料の
定着方法は、従来公知の方法でよく、例えばスチーミン
グ法、HTスチーミング法、サーモフィックス法等が挙
げられる。また未定着染料の除去は従来公知の洗浄方法
により可能である。
【0038】このような方法でインクジェット捺染およ
び布帛の後処理が行われたものを乾燥させたものが本発
明の捺染物として得られる。
び布帛の後処理が行われたものを乾燥させたものが本発
明の捺染物として得られる。
【0039】次に、本発明で使用されるインクジェット
捺染装置の一例の概略的構成を説明する。もちろん、本
発明が適用可能な装置は以下のような構成に限定される
ものでなく、当業者が容易に考えられるいかなる構成上
の変更あるいは構成要素を付加することも可能である。
捺染装置の一例の概略的構成を説明する。もちろん、本
発明が適用可能な装置は以下のような構成に限定される
ものでなく、当業者が容易に考えられるいかなる構成上
の変更あるいは構成要素を付加することも可能である。
【0040】図1は、捺染装置の概略構成を示す模式的
側断面図である。ここで、図中の1はプリント媒体とし
ての布帛であり、巻出しローラ11の回転に応じて巻出
され、中間ローラ13および15を介して、プリンタ部
1000に対向する部位に設けた搬送部100により実
質的に水平方向に搬送された後、送りローラ17および
中間ローラ19を介して巻取りローラ21に巻取られ
る。
側断面図である。ここで、図中の1はプリント媒体とし
ての布帛であり、巻出しローラ11の回転に応じて巻出
され、中間ローラ13および15を介して、プリンタ部
1000に対向する部位に設けた搬送部100により実
質的に水平方向に搬送された後、送りローラ17および
中間ローラ19を介して巻取りローラ21に巻取られ
る。
【0041】搬送部100は、大略、布帛1の搬送方向
上、プリンタ部1000の上流側および下流側に設けた
搬送ローラ110および120を、それらローラ間に巻
回された無端ベルト形態の搬送ベルト130と、プリン
タ部1000による捺染に際し布帛の被捺染面を平坦に
規制するべく搬送べルト130を所定範囲で適切な張力
で展張し、平坦性を向上すべく設けた一対のプラテンロ
ーラ140とを有している。ここで、搬送ベルト130
は、この図の装置では特開平5−212851号に開示
されたような金属製のものを用いており、図1中に部分
的に拡大して示すように、その表面には粘着層(シー
ト)133が設けられている。そして、布帛1は貼付け
ローラ150によって粘着層133を介して搬送ベルト
130に接着され、捺染時の平坦性が確保される。
上、プリンタ部1000の上流側および下流側に設けた
搬送ローラ110および120を、それらローラ間に巻
回された無端ベルト形態の搬送ベルト130と、プリン
タ部1000による捺染に際し布帛の被捺染面を平坦に
規制するべく搬送べルト130を所定範囲で適切な張力
で展張し、平坦性を向上すべく設けた一対のプラテンロ
ーラ140とを有している。ここで、搬送ベルト130
は、この図の装置では特開平5−212851号に開示
されたような金属製のものを用いており、図1中に部分
的に拡大して示すように、その表面には粘着層(シー
ト)133が設けられている。そして、布帛1は貼付け
ローラ150によって粘着層133を介して搬送ベルト
130に接着され、捺染時の平坦性が確保される。
【0042】そのように平坦性が確保された状態で搬送
される布帛1は、プラテンローラ140間の領域内でプ
リンタ部1000によりプリント剤が付与され、搬送ロ
ーラ120の部位において搬送ベルト130ないし接着
層133から剥離され、巻取りローラ21によって巻取
られていくが、その途中において乾燥ヒータ600によ
り乾燥処理が施される。この乾操ヒータ600は、特に
プリント剤として液体を用いる場合に有効なものであ
る。なお、乾燥ヒータ600としては、温風を布帛1に
対して吹付けるもの、赤外線を照射するもの等、形態は
適宜選択することができる。
される布帛1は、プラテンローラ140間の領域内でプ
リンタ部1000によりプリント剤が付与され、搬送ロ
ーラ120の部位において搬送ベルト130ないし接着
層133から剥離され、巻取りローラ21によって巻取
られていくが、その途中において乾燥ヒータ600によ
り乾燥処理が施される。この乾操ヒータ600は、特に
プリント剤として液体を用いる場合に有効なものであ
る。なお、乾燥ヒータ600としては、温風を布帛1に
対して吹付けるもの、赤外線を照射するもの等、形態は
適宜選択することができる。
【0043】図2はプリンタ部1000および布帛1の
搬送系を模式的に示す斜視図であり、この図と図1とを
用いてプリンタ部1000の構成を説明する。
搬送系を模式的に示す斜視図であり、この図と図1とを
用いてプリンタ部1000の構成を説明する。
【0044】まず、図1および図2において、プリンタ
部1000は、布帛1の搬送方向(副走査方向)fとは
異なる方向、例えば搬送方向fに直交する布帛1の幅方
向Sに走査されるキャリッジ1010を有している。1
020はそのS方向(主走査方向)に延在する支持レー
ルであり、キャリッジ1010に固着したスライダ10
12を支持し、案内するスライドレール1022を支持
している。1030はキャリッジ1010の主走査を行
われるための駆動源をなすモータであり、その駆動力は
キャリッジ1010が固定されたベルト1032その他
の適宜の伝動機構を介してキャリッジ1010に伝達さ
れる。
部1000は、布帛1の搬送方向(副走査方向)fとは
異なる方向、例えば搬送方向fに直交する布帛1の幅方
向Sに走査されるキャリッジ1010を有している。1
020はそのS方向(主走査方向)に延在する支持レー
ルであり、キャリッジ1010に固着したスライダ10
12を支持し、案内するスライドレール1022を支持
している。1030はキャリッジ1010の主走査を行
われるための駆動源をなすモータであり、その駆動力は
キャリッジ1010が固定されたベルト1032その他
の適宜の伝動機構を介してキャリッジ1010に伝達さ
れる。
【0045】キャリッジ1010は、所定方向(この場
合では搬送方向f)に多数のプリント剤付与素子を配列
してなるプリントヘッド1100を、上記所定方向とは
異なる方向(この場合では主走査方向S)に複数段保持
したものを1組とし、かつこの場合ではこのプリントヘ
ッドの組を搬送方向に2段保持している。各組のプリン
トヘッド1100は、色を異にするプリント剤に対応し
て複数個を1組として設けられ、これによってカラープ
リントを可能とする。プリント剤に用いられる色および
プリントヘッドの1組中の個数は、布帛1上に形成しよ
うとする画像等に応じて適宜選択できるが、例えば印刷
の三原色であるイエロー(Y)、マゼンタ(M)および
シアン(C)、あるいはさらにこれにブラック(Bk)
を加えたものを一組とすることができる。またはそれら
に代えて、もしくはそれらとともに、三原色では表現が
不能もしくは困難である特色(金色、銀色などの金属色
や、鮮やかなレッド、ブルーなど)なども組に加えて用
いることができる。あるいは、同一色であっても、濃度
に対応して複数のプリント剤を用いるようにしてもよ
い。
合では搬送方向f)に多数のプリント剤付与素子を配列
してなるプリントヘッド1100を、上記所定方向とは
異なる方向(この場合では主走査方向S)に複数段保持
したものを1組とし、かつこの場合ではこのプリントヘ
ッドの組を搬送方向に2段保持している。各組のプリン
トヘッド1100は、色を異にするプリント剤に対応し
て複数個を1組として設けられ、これによってカラープ
リントを可能とする。プリント剤に用いられる色および
プリントヘッドの1組中の個数は、布帛1上に形成しよ
うとする画像等に応じて適宜選択できるが、例えば印刷
の三原色であるイエロー(Y)、マゼンタ(M)および
シアン(C)、あるいはさらにこれにブラック(Bk)
を加えたものを一組とすることができる。またはそれら
に代えて、もしくはそれらとともに、三原色では表現が
不能もしくは困難である特色(金色、銀色などの金属色
や、鮮やかなレッド、ブルーなど)なども組に加えて用
いることができる。あるいは、同一色であっても、濃度
に対応して複数のプリント剤を用いるようにしてもよ
い。
【0046】この場合においては、主走査方向Sに複数
配置したプリントヘッド1100の組を、図1に示すよ
うに、搬送方向fに1組ずつ2段設けている。各段のプ
リントヘッドが用いるプリント剤の色、配置個数、配置
順序等は、捺染しようとする画像等に応じて各段毎で同
一としてもよく、異ならせてもよい。また、1段目のプ
リントヘッドの主走査によって捺染される領域に対し、
次段のプリントヘッドによって再度捺染を行うようにす
ることもできるし(各段のプリントヘッドによって相補
的な間引き捺染を行うものでも重ね捺染を行うものでも
よい)、捺染領域を分担させて高速プリントを行うよう
にすることもできる。さらに、プリントヘッドの段数は
2段に限らず、1段もしくは3段以上としてもよい。
配置したプリントヘッド1100の組を、図1に示すよ
うに、搬送方向fに1組ずつ2段設けている。各段のプ
リントヘッドが用いるプリント剤の色、配置個数、配置
順序等は、捺染しようとする画像等に応じて各段毎で同
一としてもよく、異ならせてもよい。また、1段目のプ
リントヘッドの主走査によって捺染される領域に対し、
次段のプリントヘッドによって再度捺染を行うようにす
ることもできるし(各段のプリントヘッドによって相補
的な間引き捺染を行うものでも重ね捺染を行うものでも
よい)、捺染領域を分担させて高速プリントを行うよう
にすることもできる。さらに、プリントヘッドの段数は
2段に限らず、1段もしくは3段以上としてもよい。
【0047】これらの図においては、プリントヘッド1
100としてインクジェットヘッド、例えばインクを吐
出するために利用されるエネルギとしてインクに膜沸騰
を生じさせる熱エネルギを発生する発熱素子を有した、
キヤノン株式会社の提唱になるバブルジェットヘッドを
用いている。そして、搬送部100によって実質的に水
平方向に搬送される布帛1に対し、プリント剤付与素子
としてのインク吐出口を下向きとした状態で用い、以て
各吐出口間での水頭差を無くし、吐出条件を均一化して
良好な画像形成を可能とするとともに、全吐出ロに対す
る均一な回復処理を可能としている。
100としてインクジェットヘッド、例えばインクを吐
出するために利用されるエネルギとしてインクに膜沸騰
を生じさせる熱エネルギを発生する発熱素子を有した、
キヤノン株式会社の提唱になるバブルジェットヘッドを
用いている。そして、搬送部100によって実質的に水
平方向に搬送される布帛1に対し、プリント剤付与素子
としてのインク吐出口を下向きとした状態で用い、以て
各吐出口間での水頭差を無くし、吐出条件を均一化して
良好な画像形成を可能とするとともに、全吐出ロに対す
る均一な回復処理を可能としている。
【0048】各プリントヘッド1100にはキャリッジ
1010の移動に追従すべく設けたフレキシブルケーブ
ル1110が接続され、不図示の制御手段との間でヘッ
ド駆動信号やヘッド状態信号など種々の信号の授受が行
われる。また、プリントヘッド1100に対しては各色
インクを収容したインク供給系1130よりフレキシブ
ルチューブ1120を介してインクが供給される。
1010の移動に追従すべく設けたフレキシブルケーブ
ル1110が接続され、不図示の制御手段との間でヘッ
ド駆動信号やヘッド状態信号など種々の信号の授受が行
われる。また、プリントヘッド1100に対しては各色
インクを収容したインク供給系1130よりフレキシブ
ルチューブ1120を介してインクが供給される。
【0049】図3は本実施例におけるインクの供給系を
模式的に示した斜視図である。インク供給系1130は
2系統から構成される。すなわち、第1の系統では、第
1の1組のインク貯蔵タンク1131に接合された第1
のインク供給チューブ1120がフレキシブルチューブ
1110の中を通ってヘッド接合部1150につながっ
ており、第2の系統では、同様に第2のインク貯蔵タン
ク1132に接合された第2のインク供給チューブ11
21がフレキシブルチューブ1110の中を通ってヘッ
ド接合部1150につながっている。
模式的に示した斜視図である。インク供給系1130は
2系統から構成される。すなわち、第1の系統では、第
1の1組のインク貯蔵タンク1131に接合された第1
のインク供給チューブ1120がフレキシブルチューブ
1110の中を通ってヘッド接合部1150につながっ
ており、第2の系統では、同様に第2のインク貯蔵タン
ク1132に接合された第2のインク供給チューブ11
21がフレキシブルチューブ1110の中を通ってヘッ
ド接合部1150につながっている。
【0050】ここで、インク供給チューブ1120およ
び1121はそれぞれ、往路のインク供給チューブ11
20a、1l21aおよび復路のインク供給チューブ1
120b、1121bからなる循環経路を形成してい
る。
び1121はそれぞれ、往路のインク供給チューブ11
20a、1l21aおよび復路のインク供給チューブ1
120b、1121bからなる循環経路を形成してい
る。
【0051】また、前述したインク貯蔵タンク1131
および1132は、それぞれ不図示の加圧ポンプを有し
ており、タンク内のインクはこの加圧ポンプで加圧され
て図3の往路のインク供給チューブ1120a,112
1aを通ってプリントヘッド1100内を循環し、復路
のインク供給チューブ1120b,1121bを通って
インク貯蔵タンク1131および1132に戻るように
なっている。
および1132は、それぞれ不図示の加圧ポンプを有し
ており、タンク内のインクはこの加圧ポンプで加圧され
て図3の往路のインク供給チューブ1120a,112
1aを通ってプリントヘッド1100内を循環し、復路
のインク供給チューブ1120b,1121bを通って
インク貯蔵タンク1131および1132に戻るように
なっている。
【0052】さらに、この加圧ポンプにより、インク供
給チューブ1120および1121内にインクを再充填
でき、かつインクをヘッド内に循環させてこのときの何
分の1かのインクをノズルから流れ出すようにすること
により、ヘッドの回復操作をも行うことができる。ここ
で、インク貯蔵タンク1131および1132のそれぞ
れは、色を異にするプリント剤に対応して複数設けら
れ、これによってカラープリントを可能とする。
給チューブ1120および1121内にインクを再充填
でき、かつインクをヘッド内に循環させてこのときの何
分の1かのインクをノズルから流れ出すようにすること
により、ヘッドの回復操作をも行うことができる。ここ
で、インク貯蔵タンク1131および1132のそれぞ
れは、色を異にするプリント剤に対応して複数設けら
れ、これによってカラープリントを可能とする。
【0053】各組のインク貯蔵タンクの個数は、布帛1
上に形成しようとする画像等に応じて適宜選択できる
が、例えば印刷の三原色であるイエロー(Y)、マゼン
タ(M)およびシアン(C)、あるいはさらにこれにブ
ラック(Bk)を加えたものとすることができる。また
はそれらに代えて、もしくはそれらとともに、三原色で
は表現が不能もしくは困難である特色(金色、銀色など
の金属色や、鮮やかなレッド,ブルーなど)なども用い
ることができる。あるいは、同一色であっても、濃度に
対応して複数のプリント剤を用いるようにしてもよい。
上に形成しようとする画像等に応じて適宜選択できる
が、例えば印刷の三原色であるイエロー(Y)、マゼン
タ(M)およびシアン(C)、あるいはさらにこれにブ
ラック(Bk)を加えたものとすることができる。また
はそれらに代えて、もしくはそれらとともに、三原色で
は表現が不能もしくは困難である特色(金色、銀色など
の金属色や、鮮やかなレッド,ブルーなど)なども用い
ることができる。あるいは、同一色であっても、濃度に
対応して複数のプリント剤を用いるようにしてもよい。
【0054】ヘッド接合部1150は、図3の実線部に
示した第1の1組のヘッド接合部1151および破線で
示した第2の1組のヘッド接合部1152と、接合部カ
バー1160とで構成される。
示した第1の1組のヘッド接合部1151および破線で
示した第2の1組のヘッド接合部1152と、接合部カ
バー1160とで構成される。
【0055】次に、上記装置において用いられるヘッド
の概略的構成について、図4を参照しながら説明する。
の概略的構成について、図4を参照しながら説明する。
【0056】図4は、本発明に用いられるインクジェッ
ト捺染装置に搭載されるインクジェットヘッドの概略的
構成を説明するための断面斜視図である。
ト捺染装置に搭載されるインクジェットヘッドの概略的
構成を説明するための断面斜視図である。
【0057】この図において、プリントヘッドは、天板
71と基板72とが重なり合って構成される。天板71
は、インクを通すためのノズルとなる複数の溝73、こ
れらの溝に連通した共通液室となる溝74、該共通液室
ヘインクを供給するための供給口75を有する。一方、
基板72は、各ノズルに対応した電気熱変換体76と各
電気熱変換体に電力を供給する電極77とが成膜技術に
より一体的に形成されたものである。このような天板7
1と基板72とが合わさってインクを吐出するための複
数の吐出口(オリフィス)78が形成される。
71と基板72とが重なり合って構成される。天板71
は、インクを通すためのノズルとなる複数の溝73、こ
れらの溝に連通した共通液室となる溝74、該共通液室
ヘインクを供給するための供給口75を有する。一方、
基板72は、各ノズルに対応した電気熱変換体76と各
電気熱変換体に電力を供給する電極77とが成膜技術に
より一体的に形成されたものである。このような天板7
1と基板72とが合わさってインクを吐出するための複
数の吐出口(オリフィス)78が形成される。
【0058】ここで、上記プリントヘッドで行われる上
記のバブルジェット方式のインク滴形成過程について簡
単に説明する。
記のバブルジェット方式のインク滴形成過程について簡
単に説明する。
【0059】まず、発熱抵抗体(ヒータ)が所定の温度
に達するとヒータ面を覆うような膜気泡が生ずる。この
気泡の内部圧力は非常に高く、ノズル内のインクを押し
出す。インクはこの押し出しによる慣性力でノズルの外
およびその反対方向にある共通液室内に向かって移動す
る。インクの移動が進むと気泡の内部圧力は負圧にな
り、また流路抵抗も加わってノズル内部のインクの速度
は遅くなる。ノズル口(オリフィス)から外ヘ吐出され
たインクは、ノズル内部に比べて速いため、慣性力と流
路抵抗、気泡の収縮、インク表面張力のバランスでくび
れが生じ、分離・液滴化する。そして、気泡の収縮と同
時に、毛管力によりノズル内に共通液室よりインクが供
給され次のパルスを待つ。
に達するとヒータ面を覆うような膜気泡が生ずる。この
気泡の内部圧力は非常に高く、ノズル内のインクを押し
出す。インクはこの押し出しによる慣性力でノズルの外
およびその反対方向にある共通液室内に向かって移動す
る。インクの移動が進むと気泡の内部圧力は負圧にな
り、また流路抵抗も加わってノズル内部のインクの速度
は遅くなる。ノズル口(オリフィス)から外ヘ吐出され
たインクは、ノズル内部に比べて速いため、慣性力と流
路抵抗、気泡の収縮、インク表面張力のバランスでくび
れが生じ、分離・液滴化する。そして、気泡の収縮と同
時に、毛管力によりノズル内に共通液室よりインクが供
給され次のパルスを待つ。
【0060】このように、電気熱変換素子をエネルギー
発生手段(以下、エネルギー発生素子ともいう)として
用いたプリントヘッド(以下、インクジェットヘッドと
もいう)は、駆動電気パルス信号により一対一の対応で
液路のインク内に気泡を発生させることができ、また即
時かつ適切に気泡の成長・収縮を行わせることができる
ので、特に応答性の優れたインク滴吐出が達成できる。
また、プリントヘッドのコンパクト化も容易であり、か
つ最近の半導体分野における技術の推歩と信頼性の向上
が著しいIC技術やマクロ加工技術の長所を十二分に活
用でき、高密度実装化が容易で、製造コストも低いこと
から有利である。
発生手段(以下、エネルギー発生素子ともいう)として
用いたプリントヘッド(以下、インクジェットヘッドと
もいう)は、駆動電気パルス信号により一対一の対応で
液路のインク内に気泡を発生させることができ、また即
時かつ適切に気泡の成長・収縮を行わせることができる
ので、特に応答性の優れたインク滴吐出が達成できる。
また、プリントヘッドのコンパクト化も容易であり、か
つ最近の半導体分野における技術の推歩と信頼性の向上
が著しいIC技術やマクロ加工技術の長所を十二分に活
用でき、高密度実装化が容易で、製造コストも低いこと
から有利である。
【0061】
【実施例】次に実施例および比較例を挙げて本発明をさ
らに具体的に説明する。
らに具体的に説明する。
【0062】(実施例1〜12) (A)インクジェット捺染用布帛の製造 綿100%のサテン織物(シルケット加工品)、ナイロ
ン100%のタフタ織物、ポリエステル100%のデシ
ン織物を用いて表1に示す前処理をパッド法にて行った
後、マングルで絞り率70%に絞り、乾燥温度60℃/
10分で乾燥を行った。
ン100%のタフタ織物、ポリエステル100%のデシ
ン織物を用いて表1に示す前処理をパッド法にて行った
後、マングルで絞り率70%に絞り、乾燥温度60℃/
10分で乾燥を行った。
【0063】(B)インクジェット捺染用インクの調製 次のように反応染料インク、酸性染料インク、分散染料
インクを調製した。なおインクの全量はいずれも100
部である。
インクを調製した。なおインクの全量はいずれも100
部である。
【0064】(1)反応染料インク 反応染料 10部 チオジグリコール 40部 水 50部 用いた染料はC.I.リアクティブイエロー95、C.
I.リアクティブレッド226、C.I.リアクティブ
ブルー15、C.I.リアクティブブラック39であ
る。
I.リアクティブレッド226、C.I.リアクティブ
ブルー15、C.I.リアクティブブラック39であ
る。
【0065】(2)酸性染料インク 酸性染料 10部 ジエチレングリコール 40部 水 50部 用いた染料はC.I.アシッドイエロー110、C.
I.アシッドレッド266、C.I.アシッドブルー9
0、C.I.アシッドブラック26である。
I.アシッドレッド266、C.I.アシッドブルー9
0、C.I.アシッドブラック26である。
【0066】(3)分散染料インク 分散染料 10部 チオジグリコール 40部 水 50部 用いた染料はC.I.ディスパースイエロー42、テラ
プリントレッド3GNリキッド(チバガイギー製分散染
料)、テラプリントブラック2R(チバガイギー製分散
染料)であり、染料を分散させるための分散剤を含む。
プリントレッド3GNリキッド(チバガイギー製分散染
料)、テラプリントブラック2R(チバガイギー製分散
染料)であり、染料を分散させるための分散剤を含む。
【0067】(C)インクジェット捺染 インクジェット捺染装置としてキヤノン製バブルジェッ
トプリンターBJC−820Jを使用し、これに上記捺
染インクを詰め替え、布帛に台紙を張り、搬送可能なよ
うにして印捺を行った。捺染装置はこれに限定されるも
のではなくどのようなものを使用しても構わない。
トプリンターBJC−820Jを使用し、これに上記捺
染インクを詰め替え、布帛に台紙を張り、搬送可能なよ
うにして印捺を行った。捺染装置はこれに限定されるも
のではなくどのようなものを使用しても構わない。
【0068】(D)後処理 印捺された布帛を反応染料インクの場合は100℃で8
分間、酸性染料インクの場合は100℃で30分間、分
散染料インクの場合は180℃で10分間スチーミング
を行い、洗浄後乾燥した。
分間、酸性染料インクの場合は100℃で30分間、分
散染料インクの場合は180℃で10分間スチーミング
を行い、洗浄後乾燥した。
【0069】(E)捺染物等の評価 得られた捺染物および布帛等の評価を以下のように行い
結果を表1に併せて示した。
結果を表1に併せて示した。
【0070】(1)滲み 細線部の直線性を肉眼で判定した。
【0071】◎:非常に良好 ○:良好 △:やや劣る ×:劣る。
【0072】(2)記録濃度 20mm角パターンの印捺部について色の鮮やかさを肉
眼で判定した。
眼で判定した。
【0073】○:鮮やか △:やや劣る ×:劣る。
【0074】(3)乾燥性 BJC−820Jプリンターによる印捺を行い、30秒
後に布で印捺部をこすり、インク汚れの発生の有無で評
価した。
後に布で印捺部をこすり、インク汚れの発生の有無で評
価した。
【0075】○:インク汚れなし ×:インク汚れあり。
【0076】(4)吸水時間 JIS−L1096A滴下法に従い、0.04mlの水
滴をビュレットにより布帛に滴下し、水滴が布帛上に達
したときから、その水滴が特別な反射をしなくなるまで
の時間を測定した。この方法で、定着処理を行う前と定
着処理を行ったあとの布帛の吸水時間を測定した。
滴をビュレットにより布帛に滴下し、水滴が布帛上に達
したときから、その水滴が特別な反射をしなくなるまで
の時間を測定した。この方法で、定着処理を行う前と定
着処理を行ったあとの布帛の吸水時間を測定した。
【0077】(比較例1〜7)布帛、前処理剤および捺
染用インクを表2に示したものとした以外は、上記の実
施例1〜12と同様にして、インクジェット捺染および
評価を行った。結果は表2に併せて示した。
染用インクを表2に示したものとした以外は、上記の実
施例1〜12と同様にして、インクジェット捺染および
評価を行った。結果は表2に併せて示した。
【0078】
【表1】
【0079】
【表2】 表1および表2から明らかなように、実施例(1〜1
2)の捺染物はいずれも滲みがなく、記録濃度が高く、
乾燥性にも優れているのに対して、比較例(1〜7)の
ものでは、記録濃度が低い、乾燥性が悪い等、好ましく
ない結果を与えた。
2)の捺染物はいずれも滲みがなく、記録濃度が高く、
乾燥性にも優れているのに対して、比較例(1〜7)の
ものでは、記録濃度が低い、乾燥性が悪い等、好ましく
ない結果を与えた。
【0080】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のインクジ
ェット捺染用布帛および捺染方法によれば、乾燥性に優
れ、滲みがなく鮮明でかつ高濃度に、高画質の捺染物を
得ることが可能となる。
ェット捺染用布帛および捺染方法によれば、乾燥性に優
れ、滲みがなく鮮明でかつ高濃度に、高画質の捺染物を
得ることが可能となる。
【図1】本発明が適用されるインクジェット捺染装置の
概略構成を示す模式的側断面図である。
概略構成を示す模式的側断面図である。
【図2】図1のプリンタ部および搬送部を模式的に示す
斜視図である。
斜視図である。
【図3】図1の装置におけるインク供給系の模式的斜視
図である。
図である。
【図4】図1の装置に搭載されるプリントヘッドの概略
的構成を説明するための斜視図である。
的構成を説明するための斜視図である。
1 プリント媒体(布帛) 100 搬送部 1000 プリンタ部 1010 キャリッジ 1100 プリントヘッド 1130 インク供給系 1140 接続部材 1150 ヘッド接合部 1160 接合部カバー
Claims (13)
- 【請求項1】 インクジェット捺染装置により吐出する
インクを布帛に付与してから加熱による定着工程を行う
インクジェット捺染に使用されるインクジェット捺染用
布帛において、前記加熱により、加熱前よりJIS−L
1096A滴化法で測定される吸水時間が長くなること
を特徴とするインクジェット捺染用布帛。 - 【請求項2】 インクジェット捺染装置が吐出するイン
クジェット捺染用インクによって捺染がなされるインク
ジェット捺染用布帛であって、アクリル酸エステル共重
合体の部分けん化物が布帛に対して0.1〜30重量%
付与されていることを特徴とするインクジェット捺染用
布帛。 - 【請求項3】 アクリル酸エステル共重合体の部分けん
化物が、布帛に対して0.1〜30重量%付与されてい
る請求項1記載のインクジェット捺染用布帛。 - 【請求項4】 前記アクリル酸エステル共重合体が、ア
クリル酸アルキルエステル、マレイン酸ハーフエステ
ル、メタクリル酸アルキルエステル、スチレン、α-メ
チルスチレン、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸
およびマレイン酸からなる群から選択される少なくとも
2つのモノマーから得られた共重合体である請求項2ま
たは3記載のインクジェット捺染用布帛。 - 【請求項5】 撥水剤が付与されている請求項2ないし
4のいずれか1項に記載のインクジェット捺染用布帛。 - 【請求項6】 水溶性無機塩および尿素のうちの少なく
とも一方が付与されている請求項2ないし5のいずれか
1項に記載のインクジェット捺染用布帛。 - 【請求項7】 インクジェット捺染装置からインクを吐
出して布帛に付与する工程、該布帛を加熱して定着を行
う工程、ならびに該布帛を洗浄する工程を有するインク
ジェット捺染方法において、前記加熱により、加熱前よ
りJIS−L1096A滴化法で測定される吸水時間が
長くなる布帛を用いることを特徴とするインクジェット
捺染方法。 - 【請求項8】 アクリル酸エステル共重合体の部分けん
化物が、布帛に対して0.1〜30重量%付与されてい
る布帛を用いる請求項7記載のインクジェット捺染方
法。 - 【請求項9】 前記アクリル酸エステル共重合体が、ア
クリル酸アルキルエステル、マレイン酸ハーフエステ
ル、メタクリル酸アルキルエステル、スチレン、α-メ
チルスチレン、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸
およびマレイン酸からなる群から選択される少なくとも
2つのモノマーから得られた共重合体である請求項8記
載のインクジェット捺染方法。 - 【請求項10】 布帛に撥水剤が付与されている請求項
8または9記載のインクジェット捺染方法。 - 【請求項11】 布帛に水溶性無機塩および尿素のうち
の少なくとも一方が付与されている請求項8ないし10
のいずれか1項に記載のインクジェット捺染方法。 - 【請求項12】 インクジェット捺染装置がインクを吐
出するためのエネルギー発生手段として、インクに膜沸
騰を生じさせる熱エネルギーを発生させる電気熱変換体
を用いるものである請求項7ないし11のいずれか1項
に記載のインクジェット捺染方法。 - 【請求項13】 請求項7ないし12のいずれか1項に
記載のインクジェット捺染方法によって製造されるイン
クジェット捺染物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6263662A JPH08127978A (ja) | 1994-10-27 | 1994-10-27 | インクジェット捺染用布帛、インクジェット捺染方法およびインクジェット捺染物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6263662A JPH08127978A (ja) | 1994-10-27 | 1994-10-27 | インクジェット捺染用布帛、インクジェット捺染方法およびインクジェット捺染物 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08127978A true JPH08127978A (ja) | 1996-05-21 |
Family
ID=17392593
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6263662A Pending JPH08127978A (ja) | 1994-10-27 | 1994-10-27 | インクジェット捺染用布帛、インクジェット捺染方法およびインクジェット捺染物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH08127978A (ja) |
-
1994
- 1994-10-27 JP JP6263662A patent/JPH08127978A/ja active Pending
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