JPH09228968A - スクロール圧縮機 - Google Patents
スクロール圧縮機Info
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- JPH09228968A JPH09228968A JP3399096A JP3399096A JPH09228968A JP H09228968 A JPH09228968 A JP H09228968A JP 3399096 A JP3399096 A JP 3399096A JP 3399096 A JP3399096 A JP 3399096A JP H09228968 A JPH09228968 A JP H09228968A
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- F01C17/06—Arrangements for drive of co-operating members, e.g. for rotary piston and casing using cranks, universal joints or similar elements
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Abstract
の鏡板背面に形成され、シール区画される高圧の油圧室
と低圧室との間の油の流れ量を適正化し、圧縮機の性能
低下と信頼性の低下を解決すること。 【解決手段】 背圧室(36)と主軸(14)側上部周
辺部の高圧油圧室(41)とをシールするシール手段
(34)を、旋回スクロール軸受部を有する旋回スクロ
ール(6)のボス部(6c)の先端面に対向したフレー
ム(11)内周面に備え、該ボス部の先端面に油を保持
する孔58を設けるなどして、該シール手段を越えて微
量油を高圧室から低圧室へ漏らす給油路を構成する。 【効果】 高圧室から低圧室へ流れる油の量が適正化さ
れ、圧縮機の性能が大幅に向上できるとともに、圧縮機
の信頼性も改善できる。
Description
庫用等の冷媒用圧縮機として用いられるスクロール圧縮
機に関する。
特開平2−9973号公報(特公平7−51950号公
報)で開示されているように、スクロール圧縮機構部で
圧縮された冷媒ガスは、上部の吐出室から連通路を介し
て電動機室に至る。次いで冷媒ガスは、電動機の周囲を
通って、圧縮機の吐出管から外部に流出する。旋回スク
ロールの鏡板背面部の背圧室にはシールリングから排出
された潤滑油が溜められやすい構造となっている。
いては、背圧室には高圧室である油圧室からシールリン
グに設けた絞り通路を介して排出された潤滑油が溜まっ
ており、その油がスラスト軸受面を経て全て吸入室側に
流入する油経路となっている。その油量調節は、シール
リングに設けた絞り通路と、旋回スクロールの鏡板外周
の背面部に設けたスラスト軸受面の油膜厚さの大きさで
行っている。このような構成では、単一の油量調節機能
のみであること、さらに小さい絞り部でも大量の油が流
出しやすいことから、その油量調節が不安定であるこ
と、さらに、中間圧力の値も変動すること、さらに、高
圧油が吸入室側に流入する油経路となっているため、吸
入冷媒ガスの油による加熱作用を受けて、圧縮機の体積
効率が低下する等の問題がある。本発明では上記の圧縮
機の性能低下と中間圧力の変動に伴う圧縮機の信頼性低
下を解決することを目的とする。
ールの鏡板背面部に高圧の油圧室と低圧室とをシール部
を介して備え、旋回スクロールの鏡板背面部にシール部
のシールリング幅より同等以下の孔径を有する孔を備
え、該孔を有する旋回スクロールが旋回円運動をするに
伴い、油圧室の油が該孔に溜まって、前記シールリング
をまたいで低圧室側にて排出される油漏れ手段を構成し
たことを特徴としている。
高圧の油圧室と低圧室とをシール部を介して備え、旋回
鏡板背面と対向した静止側のフレーム台座部にシール部
のシールリング幅より同様以下の孔径を有する孔を備
え、両室をシールするシール部のシールリングを有する
旋回スクロールが旋回円運動をするに伴い、油圧室の油
が上記孔に溜まって、前記シールリングが該孔をまたい
で該孔が低圧の雰囲気へと間歇的に設定することによ
り、該孔に溜った油が低圧室にて排出される油漏れ手段
を構成している。
ら低圧室もしくは、背圧室への油漏れ量を微量とせし
め、その微量油がオルダム部などの摺動部を潤滑したあ
と、旋回スクロールの鏡板部に設けた細孔を介して圧縮
室に油を注入せしめた構成を特徴としている。このよう
な構成手段とすることにより、高圧油圧室41から背圧
室36への油の流入量を最適化することにより、従来機
に対して軸受隙間から流出した油の、背圧室36内部へ
の流入量を大幅に減少させる効果がある。そのため、該
空間36の油溜り現象が回避される。
して圧縮室に油を注入せしめているので、背圧室から油
の排出作用がスムースにいき、従来機の中間圧力が変動
するような不安定現象は回避される。また、油が微量で
あれば攪拌損失がおこらなくなるものである。また、そ
の微量の油は、オルダム室51へ移動し、オルダム摺動
部での油潤滑に供され、かつオルダムキー溝部に油が溜
ってその周辺部での潤滑が確実に行われ、その部分での
摺動性能が改善されるとともに、図26に示すように、
背圧室への漏れ油量を適正範囲とすることで、高性能化
と圧縮機全体の騒音を低減できる作用がある。また、圧
縮機内を循環する油の量を最小限にとどめているので、
圧縮機から外部への油上がり量を低下せしめ、常に圧縮
機内に油が保持されることになる。
れ構造として、図13乃至図15に示すように、旋回ス
クロール軸受部を有する旋回ボス部の先端面に、フレー
ム中央部の端面の環状溝内に備えたシールリング幅より
同等以下の孔径を有する孔を備え、該孔を有する旋回ス
クロール軸受部を有する旋回ボス部が旋回円運動をする
に伴い、主軸周辺の油圧室の油が孔に溜まって、前記シ
ールリングをまたいで背圧室側にて排出されるという油
漏れ手段を構成した実施形態がある。
送方法」と呼ぶ。該油ポケット式移送方法による漏れ油
量(Qob)は、図27に示すように、高圧油圧室と背
圧室との差圧で決まらず、クランク軸の回転数と孔の総
容積の大きさできまり、いかなる運転圧力条件によって
も一定した油漏れ量とせしめることができ、従来機の油
に起因した性能低下及び性能バラツキの大の課題も含め
て改善できる効果、及び上記した従来機にみられた信頼
性低下を防止できる作用と効果がある。
線(a))と破線(直線(b))に示すように、高圧油
圧室と背圧室との差圧に比例した油漏れ量特性となるた
め、十数kg/cm2 という必要なシール差圧条件で、
例えば100cm3 /分以下に抑えたいときには、前記
引用例における絞り部の通路面積は約0.05mm2と
非常に小さく設定する必要があること、また漏れ油量も
図27の直線(a)と直線(b)のようにばらつきの大
きい油漏れ量特性となる課題もしくは問題を有すること
になる。
小油漏れ構造として、旋回ボス部の先端面にシールリン
グ幅より同等以上の開口部を有する凹み部を備え、該凹
み部を有する旋回ボス部が旋回円運動をするに伴い、主
軸周辺の油圧室の油が凹み部に溜まって、前記シールリ
ングをまたいで背圧室側にて排油される油漏れ手段を構
成し、該凹み部の中心位置が旋回中心に対して、フレー
ム中央部の端面の環状溝に嵌まった環状のシールリング
の中心径より内側に、あるいは外側に偏心して設定した
ことを特徴とするものである。
と背圧室とが間歇的に上記該凹み部を介して連通するこ
とになる。偏心寸法が大きくなるほど両室の連通期間が
短くなって、油漏れ量を調節できるようになるものであ
る。また、シール手段に付加したその他の油漏れ構造と
して、旋回スクロール軸受部を有する旋回ボス部の先端
面にディンプル状の微細孔を設けてもよい。旋回ボス部
の先端面のディンプル状微細孔構造は、樹脂製シールリ
ングの摺動面の変形をやわらげる作用があり、該樹脂製
シールリングの長寿命化が図れる効果がある。また、該
シールリングの周方向に設けた微小隙間(合い口隙間)
は、熱膨脹によるクリープ変形を避ける作用が得られ
る。
ら吸入室への高温の油漏れ作用を防止できるので、吸入
室における吸入ガスの内部加熱量を軽減できる。このた
め、吸入ガスの内部加熱量低下による体積効率の向上と
攪拌損失低減によって、全断熱効率の向上が大幅にはか
れる。また、この効果と作用は、軸受油量が増加して吸
入ガスの内部加熱量が増加する従来機の高圧力比域での
運転条件において、本発明では、顕著な効果が得られ
る。
乃至図28にわたって説明する。
鏡板背面部200aに対向する静止部材のフレーム台座
部202に、高圧の油圧室215と低圧の油圧室216
とを区画シールするシール部220を構成した本発明の
実施形態を示す。低圧の油圧室216とは、吸入圧力の
雰囲気の空間を意味し、あるいは吸入圧力と吐出圧力の
中間圧力となる空間を意味する。
aには、シール部220のシールリング220aの径方
向の位置に対して略旋回スクロールの旋回半径εthの前
後の大きさの距離範囲内の位置に、該シール部のシール
リング220aの幅L1 より同等以下の孔径d1 を有す
る孔もしくは凹み部205を設けられており、該孔の断
面形状は円形が好ましいが、その他多角形状としてもよ
い。図1では、シールリング220aと孔205との中
心間距離をLrで示しており、Lr≒εthの関係があ
る。図1において、該孔205を有する旋回スクロール
200が旋回円運動をするに伴い、油圧室215の油2
2aが該孔205に侵入して充満するようになる。
回スクロール200が旋回円運動をするに伴い、該孔の
位置は破線の205aの位置から実線の205bの位置
へ移動することになる。その孔205bの位置は、低圧
室216の雰囲気にあるため、該孔に溜まって油22a
は、下方に排出されることになる。このように、旋回ス
クロール200の鏡板背面部200aに設けた孔205
(いわゆる「油ポケット」)が、旋回円運動に伴い、高
圧油圧室215にて油を補給し、前記シールリングをま
たいで低圧室側にて排出するような油漏れ手段を構成し
ている。上記したLr≒εthの寸法関係とすることによ
り、間歇的に行なわれる上記した油の補給作用と排出作
用とを同等になさしめ、最も効率的に得られるものであ
る。
鏡板背面部200aに、高圧の油圧室215と低圧室2
16とをシールする環状のシール部220を構成し、該
シール部220と対向する静止部材のフレーム台座部2
02に上記油移送用孔206を設置した実施形態を示
す。該孔206は、前記シール部220のシールリング
220aの幅L1 より同等以下の孔径d1 を有する孔2
06である。旋回スクロール200の鏡板背面部200
aに設けたシール部220となるシールリング220a
は、フレーム台座部202の油移送用孔206の径方向
位置に対して、旋回半径εthの前後の大きさの距離範囲
内の位置にある。すなわち図1にてしめしたようにLr
≒εthの寸法関係にある。
が旋回円運動をするに伴い、油圧室215の油22aが
該孔206に侵入して充満するようになり、次ぎに、図
4に示すように、上記した、旋回スクロール200が旋
回円運動をするに伴い、該孔の位置は低圧室216の雰
囲気にあるため、該孔に溜まった高圧の油22aは、流
出排出されることになる。このように、フレーム台座部
202に設けた孔206が、シールリングの旋回円運動
に伴い、該孔206が高圧油圧室215の雰囲気とな
り、その次ぎには、低圧室216の雰囲気となって、そ
の結果、該孔206の油の補給作用と排出作用を間歇的
に機能せしめすことが可能となる。
ト移送法による微量の油漏れ手段の具体的な実施形態を
示したものである。
成を示す縦断面図である。図5に示すように、密閉容器
2内の上方に圧縮機部100が、下方に電動機部3が収
納されている。そして、密閉容器2内は上部室1a(吐
出室)と上部電動機室1b、下部電動機室1cとに区画
されている。圧縮機部100は固定スクロール5と旋回
スクロール6を互に噛合せて圧縮室8を形成している。
と、これに直立しインボリュート曲線あるいはこれに近
似の曲線に形成されたラップ5bとからなり、その中心
部に吐出口10、外周部に吸入口16を備えている。フ
レーム11は図6に示すように、中央部に軸受部40を
形成し、この軸受部40に回転軸14が支承され、回転
軸先端の偏心軸14aは、上記旋回スクロール6のボス
部6cに相対的な回転運動が可能なように挿入されてお
り、旋回ボス底部29との間に油室6kが形成されてい
る。
複数本のボルトによって固定され、旋回スクロール部材
6は、図7に示すように、オルダムリング部とオルダム
キー部とからなるオルダムリング38によってフレーム
11に支承され、旋回スクロール6は固定スクロール5
に対して、自転しないで旋回運動をするように形成され
ている。オルダムリング38の全体構造を示す斜視図を
図17に示す。回転軸14には下部に、ロータ3bに固
定された電動機軸14bが一体に連設され、電動機部3
が直結されている。
器2を貫通して垂直方向の吸入管17が接続され、吐出
口10が開口している上部室1aは通路18(18a,
18b)を介して上部電動機室1bと連通している。こ
の上部電動機室1bは電動機ステータ3aと密閉容器2
の側壁2aとの間の通路25を介して下部電動機室1c
に連通している。また上部電動機室1bは密閉容器2を
貫通する吐出管20に連通している。なお、22は密閉
容器底部の油溜りを示し、潤滑油22aは、密閉容器2
の下部に油溜り22として溜められる。15は吸入部の
逆止弁部であり、逆止弁用スプリング5hにより付勢さ
れている。
ン)14aを備え、該偏心軸部14aが旋回スクロール
6の鏡板6aのボス部6c内の旋回軸受32を介して、
スクロール圧縮要素部である旋回スクロール6と係合し
ている。回転軸14には、各軸受部への給油を行なうた
めの偏心縦孔13が回転軸14の下端から上端面まで形
成される。23は、回転軸14の下端と底部油溜り22
を連絡する揚油管である。偏心軸部14aの下部には、
主軸受(スラスト鍔付きすべり軸受タイプ)40があ
り、その外周部には、旋回スクロールの鏡板背面にある
背圧室36と主軸側周辺部の高圧油圧室41とをシール
するシール手段34をフレーム端面11cに備えてい
る。
遠心力を相殺する第1バランスウェイト9aをフレーム
11下側の電動機室1b側の主軸14に固定して配置し
ている。旋回スクロール6の旋回運動に伴う遠心力を相
殺する第1バランスウェイト9aをフレーム11下側の
電動機室1b側の主軸14に配置しているため、その空
間は冷媒ガス域であり、その空間内が油の雰囲気でない
ことによって上記した該バランスウェイト9aの回転に
よる撹拌損失が大幅に減少できる。
揚油管23の下端は高圧の吐出圧力Pdを受けている。
容器底部の油溜り22中の潤滑油22aは、偏心縦孔1
3内の遠心ポンプ作用により、該偏心縦孔13内を上昇
する。なお、旋回軸受32及び主軸受(すべり軸受4
0)のまわりは、前記シール手段34にて、旋回鏡板6
aに設けた細孔6d(図8参照)により圧縮途中の圧力
である中間圧力Pmの状態にある背圧室36と隔絶され
ているため、概略吐出圧力の雰囲気にある。偏心縦孔1
3内を上昇した潤滑油22aは、主軸受40及び旋回軸
受32へ給油される。それら軸受部32、40に給油さ
れた一部の微量の油は、シール手段34を通って、背圧
室36に流入する。
示すように、連通路用溝11mを介してオルダム室51
に流入し、オルダムリング部38周辺部を潤滑する。ま
た、その微量の油の一部は、図7に示すように旋回鏡板
外周部から鏡板摺動面5kを通って吸入室5fへもれ、
吸入冷媒ガスと混合する。
して圧縮室8にも流出する。圧縮室8に至った油は、ス
クロールラップ間の間隙をシールしながら圧縮室間の漏
れを防止しながら、冷媒ガスとともに加圧され、吐出口
10を介して固定スクロール5上方の吐出室1aさらに
電動機室1bへと移動する。この吐出室1aと電動機室
1bとで主に冷媒ガスと油は分離され、油は密閉容器2
の下部の油溜り22に落下し、再び各摺動部に供給され
る。このような油の流れとすることにより、圧縮機各部
での潤滑が確実に行われる。
軸受44aを適用し、主軸14と主軸受部40及び下軸
受部44との強い片当たりを防止している。尚図中実線
矢印は冷媒ガスの流れ方向、破線矢印は油の流れ方向を
示す。
軸受部41の鍔付き部で支えられている構成となってい
るが、仮に主軸が上方向に移動したときには、主軸段付
き部14mの上端面が旋回ボス端面(シール面)6nに
接触して傷つけないように、主軸14は、その偏心軸1
4aの上端面が旋回ボス底面6pに先に当接するように
設定されている。主軸14のスラスト移動量は、偏心軸
14aの上端面と旋回ボス底面6pとの軸方向隙間で決
まるようにしており、その隙間は、主軸の段付き部14
mの上端面と旋回ボス端面(シール面)6nとの隙間よ
り小さく設定している。
た油は、主軸受け40及び旋回軸受け32に給油された
後、高圧油圧室41に至る。該油圧室41の油は、排油
穴37から排油管60に導かれて、密閉容器の内壁面2
cに至る。次にその排出された油は、容器側壁面2cに
沿って下方に落下する。
周辺部の構造を示す部分縦断面図である。中央部の主軸
14を支持するフレームの中間上方部に旋回スクロール
の鏡板部の背面部を支える鏡板支持座11fを形成し、
旋回スクロールの自転防止部材としてオルダムリング本
体部38aとオルダムキー部38bとからなるオルダム
リング38を旋回スクロール6とフレーム11との間に
配置する。オルダムリング本体部38aが軸方向に対向
するフレーム台座面11pがある。
にある背圧室36と主軸側周辺部の高圧油圧室41とを
シールするシール手段34をフレーム中央部端面11c
に備えている。軸受隙間から流出した油が、シール手段
34にて背圧室36内部への流入を極力阻止されるも、
圧縮機の性能と信頼性確保のため、かつ騒音低減のた
め、油を微量混入する給油路を、例えば、図13や図1
4および図18に示すような前記した「油ポケット移送
法」による給油経路を構成している。背圧室36に混入
した微量油は、オルダム室51へ移動し、オルダム摺動
部での油潤滑に供される。
いう軸方向移動及び傾動に拘りなく該シール手段のシー
ル部を除いて、旋回ボス部6cの先端面6nと上記フレ
ーム内周面11cとに軸方向隙間δcを確保している。
すなわち、フレーム台座部11fの高さLf寸法に対し
て旋回ボス部高さLm寸法を数百ミクロン小さく設定し
ている。実用的には、軸方向隙間δc=0.3mmから
0.5mm前後の隙間となる。このことで、上記先端面
6nを傷つけることがなくなり、シール部34のシール
面をも損傷を回避でき、シール部機構の長寿命化と信頼
性向上が図れる。
傾動に拘りなく該シール手段のシール部を除いて、図6
に示すように、旋回ボス部6cの高さLmに対してフレ
ーム台座部11fから中央端面の深さLfを、Lf>L
mの寸法関係としているので、旋回スクロールからフレ
ーム側に移動しても、旋回ボス部6cの先端面6nと上
記フレーム端面11cとに軸方向隙間δcを確保できる
ので、上記先端面6nを傷つけることがなくなる。すな
わち、上記のLf>Lmの寸法関係とすることで、旋回
スクロールの鏡板背面部の軸方向の動きを上記フレーム
台座部の上端面部で規制している構成としている。
の鏡板6aの背面とフレーム11とで形成される空間
を、旋回スクロールの鏡板背面のフレーム側軸方向移動
を規制する環状のフレーム台座部11fによって旋回ボ
ス部6cの周辺の背圧室36とフレーム台座部より外側
にあってオルダム機構部を備えたオルダム室51とに区
画し、該背圧室とオルダム室を連通する溝11mを上記
フレーム台座部の上端面に形成するも、該連通溝11m
の底面を該フレーム台座部11fの外側のオルダム室5
1の底面11pの位置より上方位置に設定している。
オルダム室51の底面11pに対してL5寸法分突起し
た構造としている。このような構成により、該突起部5
9にて、前記鏡板支持座11fの外周部となるオルダム
室を油溜め部としての機能を有することになる。また、
必然的にオルダムキー溝部57aにも油がたまることに
なる。
オルダムリング本体部38aの往復移動にともない周辺
部に飛散し、油滴となって背圧室及びオルダム室51の
摺動部の潤滑に供される。このため、圧縮機が停止され
てもその部分には油が残っており、特に自転荷重の作用
するオルダムキー溝部57aには常に油が有る。そし
て、圧縮機の再起動時においては、従来機のような油量
不足が生じることがなくなる。また、油量不足によるオ
ルダム機構部の摺動部の潤滑性能が損なわれることも解
消され、そのオルダム機構部の信頼性が向上できる。
に示すように、固定スクロール鏡板面とフレーム台座部
11fの上端面とによって数十ミクロンの微小隙間δh
(背面隙間)でもってはさまれており、通常は、この隙
間は、旋回鏡板の背面側にある。その微小隙間δhは、
前述した軸方向隙間δcに対して約1/10の大きさに
なっている。
縦断面図である。旋回スクロール6の旋回軸受部32を
有する旋回ボス部の先端面6nに複数個の小孔58を備
えている。旋回ボス部の先端部6cは、旋回軸受部32
の中央部6hのハウジング径より大きく設定している。
6mは、旋回スクロール側のオルダムキー溝部である。
旋回鏡板6aに設けた細孔6dは、スクロール巻き終わ
り部6j,6iからラップ中央部に向かって1巻き以内
のラップ側壁6b近傍の鏡板部6aに位置している。例
えば、スクロール巻き終わり6iのラップ巻き角即ち旋
回外線室側のラップ巻き終り角は、インボリュート曲線
のインボリュート伸開角度にしてλe=16.0rad
の位置となっている。一方、細孔6dは、インボリュー
ト伸開角度にしてλb=12.3radの位置となって
いる。このような位置関係とすることにより、吸入過程
時の圧縮途中の圧力となる中間圧力Pmを背圧室36に
導くことができるとともに、背圧室36にある潤滑油を
その孔6dを介して、圧縮室8側への排出作用をスムー
ズに行なわせしめることができる。
ルリング部34aの平面図と縦断面図および部分斜視図
である。該シールリング部34aは、鋳鉄製、アルミ製
あるいはフッ素樹脂材料系統の材料でよい。シールリン
グ部34aは、熱膨張によるクリープ変形を避けるた
め、樹脂性リング34aに段階状カット34hと、その
周方向に初期隙間(例えば数十ミクロンの微小隙間)L
9を設けている。このL9を「合い口隙間」と呼ぶ。段
階状のカット(切り込み部)を設けることによって、該
シールリング34aの内側に内圧が作用すると、図10
の破線で示すように、ΔL寸法分ふくらみ、合い口隙間
L9が大きくなるとともに、外周面34mが環状溝の外
側面33mに密着してシール性が向上する。このΔL寸
法分と変形後の合い口隙間L9’とは、次の関係があ
る。
向シール部34hの直線部(曲線部)となる。そのシー
ル長さL10は、実用的にシール幅L1、シール高さL
1の約1.5倍以上から2倍前後のシール長さとなる。
結果的にL9’=0.2以下になるように、環状溝の大
きさ、シールリング外径などが決められよう。このよう
に、樹脂性シール手段34たとえば、テフロン系統の軟
質樹脂性シールリングを設けることにより、シール性能
を確保して、シールリング溝部の周辺部の寸法精度を緩
和できる効果がある。周方向の隙間として、実験的に、
L8=L9=0〜0.1mmがシール性能的に良好であ
る。
ト(切り込み部)を設けたものは、周方向の隙間を微小
隙間にカットした帯状のシールリングとすることで、図
12の実線矢印に示すように、微小な圧力差でも、帯状
のシールリングは周方向と径方向の二方向に微動して、
該リング溝33の外周面33mの全周域に密着できるよ
うになり、起動初期の微小差圧であっても、上記した作
動によってその部分のシール性能が発揮できるものであ
る。
た微小油漏れ構造として、旋回スクロール6の旋回軸受
部32を有する旋回ボス部の先端面6nに複数個の小孔
58を備えた実施形態である。複数個の小孔58は、フ
レーム中央部の端面11cの環状溝33に備えたシール
リング34aの中心径D1とほぼ同等の中心径D2の位
置に、シールリング幅L1より同等以下の孔径d1を有
する。このような構成とすることで、複数個の小孔58
は、該孔を有する旋回スクロールの旋回ボス部が旋回円
運動をするに伴い、主軸周辺の油圧室41の油が小孔に
溜まって図13の状態から、前記シールリング34aを
またいで、図14の状態の背圧室36側に間歇的に排油
されることになり、油の補給作用と排出作用とを効率的
に機能せしめることができる。孔58からの油の抜けを
良くするため孔底を円錐形状とし、その孔深さH1 を孔
径d1 とほぼ同等としている。
軸受40のスラスト受け面部40aで支え、かつ接触摺
動可能とせしめるために設けたつば部である。該つば部
14gの回転運動に伴い、油圧室41内にあるつば部1
4g周囲の油を上方に押し上げる作用をなし、その押し
上げられた油は矢印のように小孔58に侵入しやすくな
り、上記した油の確実な補給作用が得られる。なお、図
14において、環状溝33の溝外径D4の内側の範囲が
吐出圧力域となり、この部分の油圧力が旋回スクロール
側への軸方向押しつけ力の大部分を占める。
複数個の各々の小孔58は、クランク軸の1回転につき
1回の油移送機能を備えることになる。図中のεthは旋
回半径を意味する。この油ポケット式移送方法による漏
れ油量は、図27の実線で示すように、概ね油圧室と背
圧室との差圧(Pd−Pm)で決まらず、クランク軸の
回転数と小孔58の総容積の大きさできまる。すなわ
ち、油漏れ量Qob(cc/min)は、概略次式で求
まる。
するために、環状溝の外側のフレーム端面11cに環状
の凹み部63を設けている。なお、図26は、シール手
段から背圧室への油漏れを量が、圧縮機吸い込み冷媒量
に対して、重量比率でro =1.5%前後であるよう
に、上記油漏れ量を調節微量とせしめることで、圧縮機
性能がピーク値となり、騒音レベルが低くなる作用と効
果のあることを示す実験値である。なお、図13には、
シールリング34aの作動を確実になさしめるため、シ
ールリング34aの背部にバックアップスプリング34
fを付加した構造を示す。該バックアップスプリング
は、例えば、バネ用ステンレス鋼帯の材質で、板厚が
0.2mm前後でリングの自由高さが1mm前後の波板
状で環状に形成してよい。(図示省略)上記微量の油
は、式(2)で表わされるように、差圧によらず常に一
定量確保されるため、背圧室とオルダム室内部の摺動部
の油切れ現象が回避される。
れ手段を構成した実施形態である。図18は、旋回ボス
部6cの先端面6nにシールリング幅より同等以下の径
方向幅W1の開口部を有する凹み部72を備え、該凹み
部72は周方向に伸びた長孔形状とした実施形態であ
る。該凹み部72は、図18に示した摺動接触する幅
(摺接幅)W2内にあって、少なくともシールリング幅
より内側に設定している。同図において6sは摺動接触
面を示す。図19及び図20は、凹み部58,72の孔
形状を示す。それぞれ矩形断面と円錐断面の例である。
ング幅より同等以上の開口部を有する凹み部74,7
5,76,77を備え、該凹み部の中心位置が旋回中心
Omに対して、フレーム中央部の端面の環状溝33に嵌
まった環状のシールリング34aの中心径(概ねD1寸
法)より内側に、あるいは外側に設定した実施形態であ
る。図22と図23は、内側に設定した放射状溝77と
シールリング34aとの位置関係を示す部分断面図であ
る。このように上記凹み部を摺接範囲W2の中心径D
1,D2に対して偏心した位置に設定することで、それ
らの凹み部74,75,76,77は、旋回スクロール
の旋回ボス部が旋回円運動をするに伴い、主軸周辺の油
圧室41の油が凹み部に溜まって図22の状態から、前
記シールリング34aをまたいで、図23の状態の背圧
室36側に間歇的に排油されることになる。この場合に
は、差圧による油漏れ特性が伴うので油量が増えること
になる。このように構成することで、主軸周辺の油圧室
と背圧室とが間歇的に上記該凹み部を介して連通するこ
とになる。また、中心径D1,D2となる円79との偏
心量が大きくなるほど両室の連通期間が短くなって、ひ
いては油漏れ量を調節できるようになるものである。
造として、旋回スクロール軸受部を有する旋回ボス部の
先端面6nにディンプル状の微細孔82(82a,82
b)を設けた実施形態であり、例えば該微細孔82の最
大径は0.2〜0.5mm前後のものとする。ディンプ
ル状の微細孔82hは、旋回ボス部の先端面の全周面に
設けても良いし、図24に示すようにある角度範囲θs
に限ってもよい。該ディンプル状の微細孔82の孔径d
5は、1mm以下の値で散在しても良い。ディンプル状
微細孔構造は、樹脂製シールリングの摺動面の変形をや
わらげ、小さな傷などの損傷を防止できる作用を備え、
該樹脂製シールリングの長寿命化が図れる効果がある。
本発明を適用した実施形態である。図28にしめした部
材番号で、図1から図27にしめした部材番号と同じ番
号となっている部材は、これまで説明したものと同一機
能を有する。旋回スクロール6の鏡板背面部200aに
対向する静止部材のフレーム台座部97fに、高圧の油
圧室41aと低圧室36c(吸入圧力の雰囲気の室)と
をシールするシール部34を構成し、旋回スクロール6
の鏡板背面部200aには、シール部34のシールリン
グ34aの位置の径方向に対して旋回半径εthの前後の
大きさの距離範囲内の位置に、該シール部のシールリン
グ34aの幅L1 より同等以下の孔径d1 を有する孔5
8p,58rを設けている。図28において、該孔58
pを有する旋回スクロール6が旋回円運動をするに伴
い、油圧室41の油が該孔58pに侵入して充満するよ
うになり、一方該孔58pと180度反対の位置にある
孔58rは、油の排出作用をなし、該排出油は、それよ
り外周部に位置するスラスト摺動部92ひいてはオルダ
ム摺動部38へ移動して、潤滑に供されることになる。
なお、95aは、吐出室1aの油溜め部で、95bは、
電動機室1bの油溜め部である。両油溜め部を油通路9
6にてつないでいる。95bと給油孔13及び軸受部3
2の軸受隙間を介して油圧室41aとは給油経路として
連通している(図示省略)。
側部空間から吸入室5fへの高温の油漏れ作用を極力微
小量に抑制できるので、吸入室における吸入ガスの内部
加熱量を大幅に軽減できる。このため、吸入ガスの内部
加熱量低下による体積効率の向上と攪拌損失低減によっ
て、全断熱効率の向上が大幅にはかれる。また、この効
果と作用は、差圧給油方法による従来機と比較して、軸
受油量が増加して吸入ガスの内部加熱量が増加する高圧
力比運転条件において、顕著な効果となる。
油の流入量を最適化することにより、従来機に対して軸
受隙間から流出した油の、背圧室36内部への流入量を
大幅に減少させるため、該空間36の油溜り現象が回避
される。旋回スクロールの鏡板部に設けた細孔を介して
圧縮室に油を注入せしめているので、油の排出作用がス
ムースにいき、従来機の中間圧力が変動するような不安
定現象は回避される。また、油が微量であれば攪拌損失
がおこらなくなるものである。
一定量確保されるため、背圧室とオルダム室内部の摺動
部の油切れ現象が回避される。いいかえれば、上記微量
の油は、背圧室からオルダム室51へ移動し、オルダム
摺動部での油潤滑に供され、かつオルダムキー溝部に油
が溜まってその周辺部での潤滑が確実に行われ、その部
分での摺動性能が改善されひいては摺動損失が低減す
る。
は非常に小さく設定する必要があること、また漏れ油量
もばらつきの大きい油漏れ量特性となる課題(問題)を
有するため、性能が変動することになるが、本発明で
は、差圧によらず常に一定の油量のため、性能のばらつ
きが小さい。このため、製品品質が高くなる。
シール性能向上による圧縮機の性能改善と信頼性を大幅
に向上でき、年間を通して空調機の消費電力が大きく低
減できる。
が抑えられて油上がり低減が図れ、圧縮機の品質向上と
信頼性の向上を図ることができる。
部にシール部を備え、旋回スクロール鏡板背面部に油移
送用の孔を設置した1実施形態を示す断面図
状態を示す断面図
ルの鏡板背面部にシール部を備え、フレーム台座部に油
移送用の孔を設置した他の実施形態を示す断面図
状態を示す断面図
の全体構成を示す縦断面図
ール部材を組み込んだ1実施形態の圧縮機部の部分断面
図
のオルダム室近傍の部分縦断面図
における旋回スクロールを示す平面図
態におけるシールリングの平面図
視図
態におけるシールリングと小孔との位置関係を示す部分
断面図
態において、旋回スクロールが180度旋回した状態を
示す図
態におけるシールリングと小孔との位置関係を示す平面
図
態におけるフレームの平面図
態におけるオルダムリングの平面図
態における旋回ボス部の平面図
態における凹み部の断面形状の1例を示す図
態における凹み部の断面形状の他の例を示す図
実施形態における旋回ボス部の部分平面図
設けた溝とシールリングの位置関係を表す部分断面図
旋回した際の溝とシールリングの位置関係を表す部分断
面図
実施形態における旋回ボス部の部分平面図
を説明するための図
明するための図
施形態を示す図
ール 5a,6a…スクロール鏡板部 6…旋回スクロ
ール 11…フレーム 14…主軸(ク
ランク軸) 14a…偏心軸部 18…連通路 34…シール手段 36…背圧室 38…オルダム機構部 40…主軸受 41…高圧室 51…オルダム
室 58…小孔 72…凹み部 74,75,76,77…凹み部 200…旋回スクロール 202…台座部 205…孔 215…高圧室 216…低圧室 220…シール
部 220a…シールリング εth…旋回半
径
Claims (10)
- 【請求項1】 円板状鏡板に渦巻状のラップを直立する
固定スクロール及び旋回スクロールを、ラップを内側に
してかみ合せ、旋回スクロールを主軸に連設する偏心軸
部に係合し、旋回スクロールを自転することなく固定ス
クロールに対し旋回運動させ、固定スクロールには中心
部に開口する吐出口と外周部に開口する吸入口を設け、
吸入口よりガスを吸入し、両スクロールにて形成される
圧縮空間を中心に移動させ容積を減少してガスを圧縮
し、吐出口より圧縮ガスを吐出するスクロール圧縮機に
おいて、 旋回スクロールの鏡板背面部に高圧の油圧室と低圧室と
をシール部を介して備え、旋回スクロールの鏡板背面部
にシール部のシールリング幅より同等以下の孔径を有す
る孔を備え、該孔を有する旋回スクロールが旋回運動を
するに伴い、油圧室の油が該孔に溜まって、前記シール
リングをまたいで低圧室側にて排出される油漏れ手段が
構成されていることを特徴とするスクロール圧縮機。 - 【請求項2】 円板状鏡板に渦巻状のラップを直立する
固定スクロール及び旋回スクロールを、ラップを内側に
してかみ合せ、旋回スクロールを主軸に連設する偏心軸
部に係合し、旋回スクロールを自転することなく固定ス
クロールに対し旋回運動させ、固定スクロールには中心
部に開口する吐出口と外周部に開口する吸入口を設け、
吸入口よりガスを吸入し、両スクロールにて形成される
圧縮空間を中心に移動させ容積を減少してガスを圧縮
し、吐出口より圧縮ガスを吐出するスクロール圧縮機に
おいて、 旋回スクロールの鏡板背面部に高圧の油圧室と低圧室と
をシール部を介して備え、旋回スクロールの鏡板背面部
と対向した静止側のフレーム台座部にシール部のシール
リング幅より同等以下の孔径を有する孔を備え、シール
部のシールリングを有する旋回スクロールが旋回運動を
するに伴い、油圧室の油が前期孔に溜まって、前記シー
ルリングが該孔をまたいで該孔が低圧の雰囲気へと間歇
的に連通し、該孔に溜まった油が低圧室に排出される油
漏れ手段が構成されていることを特徴とするスクロール
圧縮機。 - 【請求項3】 密閉容器内に、スクロール圧縮機部と電
動機部を主軸を介して連設して収納すると共に、円板状
鏡板に渦巻状のラップを直立する固定スクロール及び旋
回スクロールを、ラップを内側にしてかみ合せ、旋回ス
クロールを主軸に連設する偏心軸部に係合し、旋回スク
ロールを自転することなく固定スクロールに対し旋回運
動させ、固定スクロールには中心部に開口する吐出口と
外周部に開口する吸入口を設け、吸入口よりガスを吸入
し、両スクロールにて形成される圧縮空間を中心に移動
させ容積を減少してガスを圧縮し、吐出口より圧縮ガス
を密閉容器室に吐出し、さらに、吐出管を介し器外に吐
出するスクロール圧縮機において、 旋回スクロールの鏡板背面にある背圧室と主軸側上部周
辺部の高圧油圧室とをシールするシール手段を旋回スク
ロール軸受部を有する旋回ボス部の先端面とこれに対向
したフレーム中央部の端面との間に備え、シール手段か
ら背圧室への油漏れを微量とせしめ、その微量油が背圧
室とオルダム摺動部を潤滑したあと、旋回スクロールの
鏡板部に設けた細孔を介して圧縮室に油を注入せしめた
ことを特徴とするスクロール圧縮機。 - 【請求項4】 旋回スクロール軸受部を有する旋回ボス
部の先端面に対向したフレーム中央部の端面に環状溝を
備え、該環状溝内に弾性支持された環状の樹脂性シール
リングを装着して前記シール手段が構成され、旋回ボス
部の先端面にシールリング幅より同等以下の孔径を有す
る小孔を備え、該孔を有する旋回スクロール軸受部を有
する旋回ボス部が旋回円運動をするに伴い、主軸周辺の
油圧室の油が小孔に溜まって、前記シールリングをまた
いで背圧室側にて排出される油漏れ手段を構成したこと
を特徴とする請求項3記載のスクロール圧縮機。 - 【請求項5】 旋回スクロール軸受部を有する旋回ボス
部の先端面に対向したフレーム中央部の端面に環状溝を
備え、該環状溝内に弾性支持された環状の樹脂性シール
リングを装着して前記シール手段が構成され、旋回ボス
部の先端面に、フレーム中央部の端面の環状溝に備えた
シールリングの中心径とほぼ同等の中心径の位置に、シ
ールリング幅より同等以下の孔径を有する孔を備え、該
孔を有する旋回ボス部が旋回運動をするに伴い、主軸周
辺の油圧室の油が孔に溜まって、前記シールリングをま
たいで背圧室側にて排出される油漏れ手段を構成したこ
とを特徴とする請求項3記載のスクロール圧縮機。 - 【請求項6】 旋回ボス部の先端面にシールリング幅よ
り同等以上の開口部を有する凹み部を備え、該凹み部を
有する旋回ボス部が旋回円運動をするに伴い、主軸周辺
の油圧室の油が凹み部に溜まって、前記シールリングを
またいで背圧室側にて排出される油漏れ手段を構成した
ことを特徴とする請求項3記載のスクロール圧縮機。 - 【請求項7】 前記シール手段から背圧室への油漏れ量
が、圧縮機吸い込み冷媒循環量に対して、重量比率で1
%から2%前後の比率であることを特徴とする請求項3
記載のスクロール圧縮機。 - 【請求項8】 前記シール手段として、旋回スクロール
軸受部を有する旋回ボス部の先端面に設けた孔からの油
の流出抵抗を低減するために、前記環状溝の外側のフレ
ーム端面に凹み部を設けたことを特徴とする請求項4記
載のスクロール圧縮機。 - 【請求項9】 前記シール手段に付加した油漏れ構造と
して、旋回スクロール軸受部を有する旋回ボス部の先端
面にディンプル状の微細孔を設けたことを特徴とする請
求項4記載のスクロール圧縮機。 - 【請求項10】 旋回ボス部の先端面にシールリング幅
より同等以上の開口部を有する凹み部を備え、該凹み部
の中心位置が旋回中心に対して、フレーム中央部の端面
の環状溝に嵌まった環状シールリングの中心径より内側
に、あるいは外側に設定したことを特徴とする請求項5
記載のスクロール圧縮機。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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