JPH0921328A - ガスタービン出力増大方法及びその装置 - Google Patents
ガスタービン出力増大方法及びその装置Info
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- JPH0921328A JPH0921328A JP17196695A JP17196695A JPH0921328A JP H0921328 A JPH0921328 A JP H0921328A JP 17196695 A JP17196695 A JP 17196695A JP 17196695 A JP17196695 A JP 17196695A JP H0921328 A JPH0921328 A JP H0921328A
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- Japan
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- turbine
- combustion gas
- gas
- water
- combustor
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 本発明は、タービン又は燃焼ガスの温度、圧
力を変えることなく、タービン出力を増大できるように
した、ガスタービン出力増大方法、およびその装置に関
する。従来ガスタービンの出力増大は、エンジンのスケ
ールアップ、サイクル最高圧力、温度を高くすることに
よって行われていたが、これはガスタービンの新規開発
と同等になり、費用の嵩むものとなっていた。本発明
は、タービンを駆動する燃焼ガスのガス定数を変動させ
ることにより、出力を増大できる方法、および装置の提
供を目的とする。 【解決手段】 本発明は、燃焼器に設けられ、燃焼ガス
中に水を噴射する水供給装置と、同様に燃焼器に設けら
れ、水噴射により温度、圧力が低下する燃焼ガスを水噴
射前の状態に回復させる追加燃料を燃焼ガス中に噴射す
る追加燃料供給装置からなる。これによりタービンは、
燃焼ガスのガス定数が増加した割合だけ出力を増加させ
ることができる。
力を変えることなく、タービン出力を増大できるように
した、ガスタービン出力増大方法、およびその装置に関
する。従来ガスタービンの出力増大は、エンジンのスケ
ールアップ、サイクル最高圧力、温度を高くすることに
よって行われていたが、これはガスタービンの新規開発
と同等になり、費用の嵩むものとなっていた。本発明
は、タービンを駆動する燃焼ガスのガス定数を変動させ
ることにより、出力を増大できる方法、および装置の提
供を目的とする。 【解決手段】 本発明は、燃焼器に設けられ、燃焼ガス
中に水を噴射する水供給装置と、同様に燃焼器に設けら
れ、水噴射により温度、圧力が低下する燃焼ガスを水噴
射前の状態に回復させる追加燃料を燃焼ガス中に噴射す
る追加燃料供給装置からなる。これによりタービンは、
燃焼ガスのガス定数が増加した割合だけ出力を増加させ
ることができる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、地上用又は航空用
ガスタービンエンジンのタービン入口温度、圧力を増大
させることなく、出力を増大させるようにした、ガスタ
ービンエンジン出力増大方法、およびこの方法に使用す
る装置に関する。
ガスタービンエンジンのタービン入口温度、圧力を増大
させることなく、出力を増大させるようにした、ガスタ
ービンエンジン出力増大方法、およびこの方法に使用す
る装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ガスタービンエンジン(以下、単
にエンジンという)の出力を増大させるためには、 (1)エンジン全体をスケールアップする。 (2)エンジンのサイクル最高圧力、最高温度を高くす
る。 (3)エンジン入口空気を冷却する。等の方法がある
が、上述(1)、および(2)の方法の採用は、新たな
エンジンの開発を意味し、開発費がかさむなどの問題が
あり、簡単ではなかった。また、上述(3)の方法の採
用は、エンジン入口の空気温度が高くなる夏場には有効
な方法となるが、エンジン入口の空気温度が低くなる冬
場においては、有効な方法とはなり得ず、定常的に採用
することはできなかった。
にエンジンという)の出力を増大させるためには、 (1)エンジン全体をスケールアップする。 (2)エンジンのサイクル最高圧力、最高温度を高くす
る。 (3)エンジン入口空気を冷却する。等の方法がある
が、上述(1)、および(2)の方法の採用は、新たな
エンジンの開発を意味し、開発費がかさむなどの問題が
あり、簡単ではなかった。また、上述(3)の方法の採
用は、エンジン入口の空気温度が高くなる夏場には有効
な方法となるが、エンジン入口の空気温度が低くなる冬
場においては、有効な方法とはなり得ず、定常的に採用
することはできなかった。
【0003】また、一部の航空エンジンにおいては、出
力を増大させるため、 (4)エンジンの燃焼器の入口部で、燃焼前の空気中に
水を噴射する。方法をとることが行われているが、この
方法では、水を空気中に噴射するため、十分な量の水を
噴射することができず、すなわち、空気中に多量の水を
含有させることが困難で、大幅な出力増大の有効な方法
とはなり得なかった。
力を増大させるため、 (4)エンジンの燃焼器の入口部で、燃焼前の空気中に
水を噴射する。方法をとることが行われているが、この
方法では、水を空気中に噴射するため、十分な量の水を
噴射することができず、すなわち、空気中に多量の水を
含有させることが困難で、大幅な出力増大の有効な方法
とはなり得なかった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上述した、
従来のエンジン出力増大に伴う不具合を解消するため、
エンジンの新規開発に繋り、開発費が嵩むこととなるタ
ービン入口燃焼ガス温度、圧縮機出口空気圧力を増大さ
せることなく、また、エンジンに流入する空気の質量流
量を増大させることなく、燃焼器で発生する燃焼ガス中
に燃焼ガスのガス定数より大きい物質を混入することに
よって、タービンの出力を増大できるガスタービン出力
増大方法、および燃焼ガス中に混入する物質として、水
を用いながら多量の水を混入でき、出力増大の効果を大
きくできるガスタービン出力増大装置を提供することを
課題とする。
従来のエンジン出力増大に伴う不具合を解消するため、
エンジンの新規開発に繋り、開発費が嵩むこととなるタ
ービン入口燃焼ガス温度、圧縮機出口空気圧力を増大さ
せることなく、また、エンジンに流入する空気の質量流
量を増大させることなく、燃焼器で発生する燃焼ガス中
に燃焼ガスのガス定数より大きい物質を混入することに
よって、タービンの出力を増大できるガスタービン出力
増大方法、および燃焼ガス中に混入する物質として、水
を用いながら多量の水を混入でき、出力増大の効果を大
きくできるガスタービン出力増大装置を提供することを
課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】このため、本発明のガス
タービン出力増大方法では、次の手段を採用した。 (1)a.燃焼器で発生させ、タービンに供給する燃焼
ガス中に、水、水蒸気等、燃焼ガスのガス定数より大き
いガス定数をもつ物質を混入する工程、 (1)b.また、物質の混入に伴い変動する燃焼ガスの
温度、圧力を、混入前の状態に回復させる追加燃料を燃
焼ガス中に追加供給する工程、とからなり、タービンを
通過する燃焼ガスのガス定数を大きくし、タービン入口
ガス温度、圧力を上昇させることなく、同一膨張比のも
とで、取り出せる出力を増大させて、ガスタービン出力
を増大させるようにした。
タービン出力増大方法では、次の手段を採用した。 (1)a.燃焼器で発生させ、タービンに供給する燃焼
ガス中に、水、水蒸気等、燃焼ガスのガス定数より大き
いガス定数をもつ物質を混入する工程、 (1)b.また、物質の混入に伴い変動する燃焼ガスの
温度、圧力を、混入前の状態に回復させる追加燃料を燃
焼ガス中に追加供給する工程、とからなり、タービンを
通過する燃焼ガスのガス定数を大きくし、タービン入口
ガス温度、圧力を上昇させることなく、同一膨張比のも
とで、取り出せる出力を増大させて、ガスタービン出力
を増大させるようにした。
【0006】また、本発明のガスタービン出力増大装置
では、次の手段とした。 (2)タービンに流入する燃焼ガスのガス定数を大きく
するため、昇温することにより、燃焼ガスよりガス定数
が大きい水蒸気に変化する水を燃焼ガス中に噴射するた
めの水供給装置を燃焼器に設けた。 (3)水供給装置から燃焼ガス中に混入させた水を、タ
ービンに予め設定されているタービン入口温度にまで加
熱するための追加燃料を、燃焼ガス中に混入する追加燃
料供給装置を燃焼器に設けた。
では、次の手段とした。 (2)タービンに流入する燃焼ガスのガス定数を大きく
するため、昇温することにより、燃焼ガスよりガス定数
が大きい水蒸気に変化する水を燃焼ガス中に噴射するた
めの水供給装置を燃焼器に設けた。 (3)水供給装置から燃焼ガス中に混入させた水を、タ
ービンに予め設定されているタービン入口温度にまで加
熱するための追加燃料を、燃焼ガス中に混入する追加燃
料供給装置を燃焼器に設けた。
【0007】なお、上述(2),(3)の水供給装置、
および燃料供給装置は、水、および燃料を燃焼ガス中に
個別に混入するようにしても良く、予め、水供給装置か
らの水と追加燃料供給装置からの燃料を混合装置等によ
り混合して、燃焼ガス中に混入するようにしても良い。
および燃料供給装置は、水、および燃料を燃焼ガス中に
個別に混入するようにしても良く、予め、水供給装置か
らの水と追加燃料供給装置からの燃料を混合装置等によ
り混合して、燃焼ガス中に混入するようにしても良い。
【0008】本発明のガスタービン出力増大方法は、上
述した(1)の手段の採用により、(1)タービンを通
過する燃焼ガスのガス定数を大きくでき、タービン入口
ガス温度、圧力が同一の場合における同一膨張比のもと
で、取り出せる出力を増大させることができる。すなわ
ち、ガスタービンの理論サイクルで、最も単純なブレイ
トンサイクルのエンタルピ・エントロピ線図(i−s線
図)を示す図2において、タービンの燃焼ガス単位質量
流量当りの出力を示す、膨張過程の点cおよびdのエン
タルピ差i c −id は、ガス定数を用いた形で表わすと
数1の通りとなる。
述した(1)の手段の採用により、(1)タービンを通
過する燃焼ガスのガス定数を大きくでき、タービン入口
ガス温度、圧力が同一の場合における同一膨張比のもと
で、取り出せる出力を増大させることができる。すなわ
ち、ガスタービンの理論サイクルで、最も単純なブレイ
トンサイクルのエンタルピ・エントロピ線図(i−s線
図)を示す図2において、タービンの燃焼ガス単位質量
流量当りの出力を示す、膨張過程の点cおよびdのエン
タルピ差i c −id は、ガス定数を用いた形で表わすと
数1の通りとなる。
【0009】
【数1】
【0010】また、ガス定数の大きい物質を燃焼ガス中
へ混入することにより、タービンを通過する燃焼ガスの
ガス定数が、RA からRB に増加したとすると、タービ
ン入口ガス温度、圧力を同一にして、同一膨張比のもと
で、タービンで取り出せる出力は、数2で示す割合で増
大する。
へ混入することにより、タービンを通過する燃焼ガスの
ガス定数が、RA からRB に増加したとすると、タービ
ン入口ガス温度、圧力を同一にして、同一膨張比のもと
で、タービンで取り出せる出力は、数2で示す割合で増
大する。
【0011】
【数2】
【0012】従って、エンジンに全んど変更を加えるこ
となく、同一膨張比で大きな出力を得ることができる。
となく、同一膨張比で大きな出力を得ることができる。
【0013】また、本発明のガスタービン出力増大装置
は、上述した(2),(3)の手段により、(2)燃焼
ガス中に供給する水の量を多くできるため、タービンを
通過する燃焼ガスを、ガス定数の大きい水蒸気を多く含
みガス定数が大幅に増大したものにすることができる。
これにより、前記(1)の通り、同一膨張比のもとでの
タービンで取り出せる出力を大きくできる。
は、上述した(2),(3)の手段により、(2)燃焼
ガス中に供給する水の量を多くできるため、タービンを
通過する燃焼ガスを、ガス定数の大きい水蒸気を多く含
みガス定数が大幅に増大したものにすることができる。
これにより、前記(1)の通り、同一膨張比のもとでの
タービンで取り出せる出力を大きくできる。
【0014】(3)燃焼ガス中への水の混入による燃焼
ガスの温度の低下は、燃焼ガス中に混入した追加燃料の
燃焼により回復させることができ、タービンを通過する
燃焼ガスのタービン入口温度、圧力は、燃焼ガス中に水
を混入させない場合と同一にできる。これにより、膨張
比の低下によるタービン出力の低下を防止できる。
ガスの温度の低下は、燃焼ガス中に混入した追加燃料の
燃焼により回復させることができ、タービンを通過する
燃焼ガスのタービン入口温度、圧力は、燃焼ガス中に水
を混入させない場合と同一にできる。これにより、膨張
比の低下によるタービン出力の低下を防止できる。
【0015】このように、上記(1)と同様、タービン
入口温度、圧力を同一にして、同一膨張比のもとでター
ビンを作動させることができ、エンジンを全んど変更す
ることなく、取り出せるタービン出力を増大させること
ができる。
入口温度、圧力を同一にして、同一膨張比のもとでター
ビンを作動させることができ、エンジンを全んど変更す
ることなく、取り出せるタービン出力を増大させること
ができる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明のガスタービン出力
増大装置の実施の一形態を、図面にもとづき説明する。
図1は、本発明のガスタービン出力増大装置の実施の第
1形態を示すブロック図である。
増大装置の実施の一形態を、図面にもとづき説明する。
図1は、本発明のガスタービン出力増大装置の実施の第
1形態を示すブロック図である。
【0017】図に示すように、外部から取り入れられた
空気11は、圧縮機1で圧縮され、圧縮空気12とな
り、燃焼器2に導かれ、そこで燃料供給装置5から供給
された燃料15と混合・燃焼し、燃焼ガス13を発生す
る。更に、燃焼器2には、燃焼ガス13のガス定数Rを
高めるべく、水供給装置4と追加燃料供給装置6が設置
されており、燃焼器2で発生した燃焼ガス13中には、
水供給装置4から水14が噴射されたのち、水噴射前の
燃焼ガス13温度までガス温度を高めるのに必要な追加
燃料16が、追加燃料供給装置6から燃焼器2内に供給
される。タービン入口からタービン3内に流入した燃焼
ガス13は、タービン3内で膨張し、その間に回転出力
をタービン3に発生させる。タービン3で発生する出力
の一部は、軸8を通して、圧縮機1の駆動に用いられ、
残りは、軸81を通して、発電機9等の駆動に用いられ
る。
空気11は、圧縮機1で圧縮され、圧縮空気12とな
り、燃焼器2に導かれ、そこで燃料供給装置5から供給
された燃料15と混合・燃焼し、燃焼ガス13を発生す
る。更に、燃焼器2には、燃焼ガス13のガス定数Rを
高めるべく、水供給装置4と追加燃料供給装置6が設置
されており、燃焼器2で発生した燃焼ガス13中には、
水供給装置4から水14が噴射されたのち、水噴射前の
燃焼ガス13温度までガス温度を高めるのに必要な追加
燃料16が、追加燃料供給装置6から燃焼器2内に供給
される。タービン入口からタービン3内に流入した燃焼
ガス13は、タービン3内で膨張し、その間に回転出力
をタービン3に発生させる。タービン3で発生する出力
の一部は、軸8を通して、圧縮機1の駆動に用いられ、
残りは、軸81を通して、発電機9等の駆動に用いられ
る。
【0018】なお、ここでは、燃焼器2に配設する水供
給装置4を追加燃料供給装置6よりも上流側(圧縮機
側)に配置する例を示したが、これは逆に配置するよう
にしても良い。本形態の説明で示したように、水供給装
置4を上流側に配置した場合には、燃焼ガス温度が一時
的に低下するため、追加燃料供給装置から供給される追
加燃料16の燃焼効率が低下しやすい欠点がある反面、
NOx の生成量が増加しないという利点がある。さら
に、追加燃料供給装置6を水供給装置4の上流側に配置
した場合には、燃焼ガス13中に水供給装置4からの水
14が噴射される前に、追加燃料16の燃焼が起るた
め、燃焼効率が良くなる反面、燃焼室2内が一時的に高
温となり、NO x の生成量が増加する欠点が生じる。
給装置4を追加燃料供給装置6よりも上流側(圧縮機
側)に配置する例を示したが、これは逆に配置するよう
にしても良い。本形態の説明で示したように、水供給装
置4を上流側に配置した場合には、燃焼ガス温度が一時
的に低下するため、追加燃料供給装置から供給される追
加燃料16の燃焼効率が低下しやすい欠点がある反面、
NOx の生成量が増加しないという利点がある。さら
に、追加燃料供給装置6を水供給装置4の上流側に配置
した場合には、燃焼ガス13中に水供給装置4からの水
14が噴射される前に、追加燃料16の燃焼が起るた
め、燃焼効率が良くなる反面、燃焼室2内が一時的に高
温となり、NO x の生成量が増加する欠点が生じる。
【0019】次に、図2は本形態を適用するガスタービ
ンの理論サイクルのうち、最も単純なブレイトンサイク
ルのエンタルピ・エントロピ線図(i−s線図)を示す
図である。図において、a→bは圧縮過程を、b→cは
燃焼過程を、また、c→dはタービン3での膨張過程
を、それぞれ示している。タービン3での燃焼ガス単位
質量流量当たりの出力は、点cおよび点dのエンタルピ
差、即ちic −id で表わされるが、これはガス定数を
用いた形で表すと、前述した数1で示した通りとなる。
したがって、燃焼ガス13中への水14噴射および追加
燃料16噴射により、燃焼ガス13のガス定数がRA か
らRB に増加した場合、比熱比kの変化は、微小なの
で、タービン3で取り出せる出力は、前述した数2で示
した通りとなる。
ンの理論サイクルのうち、最も単純なブレイトンサイク
ルのエンタルピ・エントロピ線図(i−s線図)を示す
図である。図において、a→bは圧縮過程を、b→cは
燃焼過程を、また、c→dはタービン3での膨張過程
を、それぞれ示している。タービン3での燃焼ガス単位
質量流量当たりの出力は、点cおよび点dのエンタルピ
差、即ちic −id で表わされるが、これはガス定数を
用いた形で表すと、前述した数1で示した通りとなる。
したがって、燃焼ガス13中への水14噴射および追加
燃料16噴射により、燃焼ガス13のガス定数がRA か
らRB に増加した場合、比熱比kの変化は、微小なの
で、タービン3で取り出せる出力は、前述した数2で示
した通りとなる。
【0020】すなわち、本形態の説明で示したように、
水供給装置4から燃焼器2で発生させた燃焼ガス13中
に水14を噴射し、タービン3を通過する燃焼ガス13
のガス定数を大きくし、追加燃料供給装置6から燃焼ガ
ス13に追加燃料16を噴射し、水14の噴射により低
下する燃焼ガス13の温度、圧力を、水14を噴射しな
いときと同一にして、タービン3に供給し、燃焼ガス1
3を同一膨張比にすることにより、タービン3から取り
出せる出力を増大させることができる。
水供給装置4から燃焼器2で発生させた燃焼ガス13中
に水14を噴射し、タービン3を通過する燃焼ガス13
のガス定数を大きくし、追加燃料供給装置6から燃焼ガ
ス13に追加燃料16を噴射し、水14の噴射により低
下する燃焼ガス13の温度、圧力を、水14を噴射しな
いときと同一にして、タービン3に供給し、燃焼ガス1
3を同一膨張比にすることにより、タービン3から取り
出せる出力を増大させることができる。
【0021】次に、図3は本発明のガスタービン出力増
大装置の実施の第2形態を示すブロック図である。本形
態では、第1形態が前述したように、水供給装置4、お
よび追加燃料供給装置6から燃焼ガス13中に、水1
4、および追加燃料16を個別に混入させているのに対
して、水14と追加燃料16を燃料・水予混合装置7
で、予め混合した後、この燃料・水混合体17を燃焼器
2内へ供給し、燃焼ガス13中に混入するようにしてい
る。本形態によれば、第1形態において説明した、燃焼
ガス13温度の上昇、低下の問題が緩和され、燃焼効率
の低下、NOx 生成量増大の欠点が解消できる。
大装置の実施の第2形態を示すブロック図である。本形
態では、第1形態が前述したように、水供給装置4、お
よび追加燃料供給装置6から燃焼ガス13中に、水1
4、および追加燃料16を個別に混入させているのに対
して、水14と追加燃料16を燃料・水予混合装置7
で、予め混合した後、この燃料・水混合体17を燃焼器
2内へ供給し、燃焼ガス13中に混入するようにしてい
る。本形態によれば、第1形態において説明した、燃焼
ガス13温度の上昇、低下の問題が緩和され、燃焼効率
の低下、NOx 生成量増大の欠点が解消できる。
【0022】以上、本発明の実施の形態について説明し
たが、本発明は上記形態に限定されるものではなく、水
を燃焼器内に供給する上記形態に代えて、水蒸気を用い
ても良く、さらには、燃焼ガス中に混入することによっ
て、燃焼ガスのガス定数を大きくする他の物質を用いて
も良いものである。さらに、追加燃料としては、ガスタ
ービンの燃料として使用されている通常の石油系燃料の
ほか、燃焼後の燃焼ガス13のガス定数を、さらに大き
くできるメタンや水素を用いるようにしても良い。
たが、本発明は上記形態に限定されるものではなく、水
を燃焼器内に供給する上記形態に代えて、水蒸気を用い
ても良く、さらには、燃焼ガス中に混入することによっ
て、燃焼ガスのガス定数を大きくする他の物質を用いて
も良いものである。さらに、追加燃料としては、ガスタ
ービンの燃料として使用されている通常の石油系燃料の
ほか、燃焼後の燃焼ガス13のガス定数を、さらに大き
くできるメタンや水素を用いるようにしても良い。
【0023】
【発明の効果】以上述べたように、本発明のガスタービ
ン出力増大方法、及びその装置によれば、特許請求の範
囲に示す構成により、 (1)エンジンの新規の開発を必要とすることなく、同
一膨張比で大きな出力が得られる。 これにより、出力増大に伴う費用の発生を低減できる。
(2)また、タービンで圧縮機を駆動させるのに必要な
動力のみを取り出す場合には、タービンの膨張比を従来
よりも小さく抑えることができ、その分タービン出口以
降で取り出せるエネルギーを増大させることができる。
ン出力増大方法、及びその装置によれば、特許請求の範
囲に示す構成により、 (1)エンジンの新規の開発を必要とすることなく、同
一膨張比で大きな出力が得られる。 これにより、出力増大に伴う費用の発生を低減できる。
(2)また、タービンで圧縮機を駆動させるのに必要な
動力のみを取り出す場合には、タービンの膨張比を従来
よりも小さく抑えることができ、その分タービン出口以
降で取り出せるエネルギーを増大させることができる。
【図1】本発明のガスタービン出力増大装置の実施の第
1形態を示す、ガスタービンブロック図、
1形態を示す、ガスタービンブロック図、
【図2】ブレイトンサイクルのi−s線図、
【図3】本発明の実施の第2形態を示すガスタービンブ
ロック図である。
ロック図である。
1 圧縮機 2 燃焼器 3 タービン 4 水供給装置 5 燃料供給装置 6 追加燃料供給装置 7 燃料・水予混合装置 8 軸 81 軸 9 発電機 11 空気 12 圧縮空気 13 燃焼ガス 14 水 15 燃料 16 追加燃料 17 燃料・水混合体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 島内 克幸 愛知県小牧市大字東田中1200番地三菱重工 業株式会社名古屋誘導推進システム製作所 内株式会社先進材料利用ガスジェネレータ 研究所小牧分室内 (72)発明者 清水 邦弘 愛知県小牧市大字東田中1200番地三菱重工 業株式会社名古屋誘導推進システム製作所 内株式会社先進材料利用ガスジェネレータ 研究所小牧分室内 (72)発明者 野上 龍馬 愛知県小牧市大字東田中1200番地三菱重工 業株式会社名古屋誘導推進システム製作所 内株式会社先進材料利用ガスジェネレータ 研究所小牧分室内
Claims (2)
- 【請求項1】 燃焼器からタービンに供給する燃焼ガス
中に、前記燃焼ガスのガス定数より大きいガス定数を有
する物質を混入する工程と、前記物質の混入による燃焼
ガスの温度、および圧力の変動を抑制する追加燃料を混
入する工程とからなり、前記タービンの入口温度、およ
び圧力を上昇させることなく、タービン出力を増大させ
ることを特徴とするガスタービン出力増大方法。 - 【請求項2】 供給された圧縮空気と燃料を混合、燃焼
させ、発生した燃焼ガスをタービンに供給する燃焼器
に、前記燃焼ガス中に水を混入する水供給装置と、前記
燃焼ガスに混入された水を前記タービンの入口ガス設定
温度に加熱する追加燃料を、前記燃焼ガスに供給する追
加燃料供給装置とを設けたことを特徴とするガスタービ
ン出力増大装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP17196695A JPH0921328A (ja) | 1995-07-07 | 1995-07-07 | ガスタービン出力増大方法及びその装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP17196695A JPH0921328A (ja) | 1995-07-07 | 1995-07-07 | ガスタービン出力増大方法及びその装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0921328A true JPH0921328A (ja) | 1997-01-21 |
Family
ID=15933066
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP17196695A Withdrawn JPH0921328A (ja) | 1995-07-07 | 1995-07-07 | ガスタービン出力増大方法及びその装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0921328A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008240731A (ja) * | 2007-03-27 | 2008-10-09 | Alstom Technology Ltd | ターボグループの作動方法 |
DE19902437B4 (de) * | 1999-01-22 | 2012-04-26 | Alstom | Verfahren und Vorrichtung zum schnellen Anfahren und zur schnellen Leistungssteigerung einer Gasturbinenanlage |
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