JPH0912863A - 室温硬化性組成物 - Google Patents
室温硬化性組成物Info
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Abstract
化性組成物の提供。 【解決手段】複合金属シアン化物錯体(E)を触媒とし
て得られる水酸基含有ポリオキシアルキレン重合体
(F)から誘導され、加水分解性ケイ素基を有し、かつ
イオン性不純物の総量が50ppm以下である有機重合
体(A)、硬化触媒として有機カルボン酸塩(B)、お
よび有機アミン化合物(D)を必須成分とする室温硬化
性組成物。
Description
る室温硬化性組成物に関する。
して知られるような、末端に加水分解性ケイ素基を有す
る各種の有機重合体の硬化反応を利用して、シーリング
材、接着剤等に使用する方法はよく知られており、工業
的に有用な方法である。
分解性ケイ素基を有する有機重合体は、たとえば特公昭
45−36319号公報、特公昭46−17553号公
報、特公昭61−18582号公報等に提案されてい
る。
機重合体のうち、特に加水分解性ケイ素基としてアルコ
キシシリル基を有する有機重合体では、室温硬化性を付
与するためにいわゆる硬化触媒を使用することが通常行
われる。そのような硬化触媒としては、カルボン酸の金
属塩等有機金属化合物、酸性または塩基性化合物等が知
られており、なかでもスズのカルボン酸塩やその他の有
機スズ化合物が一般的である。
較的短い分子量のポリオキアルキレン化合物をジハロゲ
ン化合物でつなぎあわせて高分子量化した後、加水分解
性ケイ素基を導入する方法により製造された加水分解性
ケイ素基を有する有機重合体および充填剤などからなる
組成物を、ジブチルスズジラウレート、ジブチルスズジ
アセテート等の4価の有機スズ化合物を触媒として使用
して硬化させた場合、硬化速度が充分に満足できるもの
ではなかった。
公平1−58219号公報にはジアルキルスズオキシド
とエステル化合物との反応物を硬化触媒として用いる方
法も提案されているが、必要な可使時間が得られるよう
な触媒の使用量にすると、深部硬化性すなわち硬化物全
体の硬度の発現が悪くなる欠点があった。
を解消しようとする下記の発明である。下記の有機重合
体(A)、有機スズカルボン酸塩(B)、および、有機
アミン化合物(D)を含有する室温硬化性組成物。下記
の有機重合体(A)、有機スズカルボン酸塩(B)と式
(2)で表される加水分解性ケイ素基を有する化合物
(G)の両者および/または両者の反応物(C)、およ
び、有機アミン化合物(D)を含有する室温硬化性組成
物。
非置換の1価の炭化水素基、X1 は水酸基または加水分
解性基、bは1〜3の整数。
(E)を触媒として開始剤にアルキレンオキシドを重合
させて得られる水酸基含有ポリオキシアルキレン重合体
(F)から誘導され、式(1)で表される加水分解性ケ
イ素基を有し、かつイオン性不純物の総量が50ppm
以下である有機重合体(A)。
〜20の置換または非置換の1価の炭化水素基、Xは水
酸基または加水分解性基、aは1〜3の整数である。
物錯体(E)を触媒として開始剤にアルキレンオキシド
を重合させて得られる水酸基含有ポリオキシアルキレン
重合体(F)から誘導される。
ことにより、従来のアルカリ金属触媒を使用するよりM
w /Mn が小さく、より高分子量で、より低粘度の水酸
基含有ポリオキシアルキレン重合体(F)を得ることが
できる。
鉛ヘキサシアノコバルテートを主成分とする錯体が好ま
しく、そのエーテルおよび/またはアルコール錯体が特
に好ましい。その組成は本質的に特公昭46−2725
0号公報に記載されているものが使用できる。エーテル
としてはエチレングリコールジメチルエーテル(グライ
ム)、ジエチレングリコールジメチルエーテル(ジグラ
イム)等が好ましく、錯体の製造時の取扱からグライム
が特に好ましい。アルコールとしてはt−ブタノールが
好ましい。
する化合物が好ましく、ポリヒドロキシ化合物が好まし
く、2〜8個、特に2〜4個の水酸基を有するポリヒド
ロキシ化合物が好ましい。具体的にはエチレングリコー
ル、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ジ
プロピレングリコール、ネオペンチルグリコール、1,
4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、グリ
セリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトー
ル、ジグリセリン、シュークロースおよびこれらにアル
キレンオキシドを反応させて得られる目的物より低分子
量のポリオールがある。これらは1種単独使用でも2種
以上の併用でもよい。また、アリルアルコールのよう
な、不飽和基含有モノヒドロキシ化合物も使用できる。
純物の総量が50ppm以下である。特にイオン性不純
物が、複合金属シアン化物錯体(E)に起因する金属化
合物および/またはアルカリ金属化合物を含むイオン性
不純物である場合に本発明は適する。イオン性不純物が
30ppm以下、さらには20ppm以下であることが
好ましい。
り、有機重合体(A)および本発明の硬化性組成物の貯
蔵安定性がより改善される他、硬化触媒の作用を妨げな
いため優れた硬化性が得られる。
(III)の方法が挙げられる。特に複合金属シアン化物錯
体(E)に起因する金属化合物を除去する場合に使用で
きる方法としては (III)がある。(I)の方法がイオン
性不純物を有効に、かつ経済的に低減できるので特に好
ましい。
を、重合体に本質的に不溶な塩とした後、該塩を重合体
より除去する方法。具体的にはイオン性不純物と反応し
て重合体に本質的に不溶な塩を形成しうる化合物、水お
よび必要に応じてノニオン系界面活性剤を添加した後、
脱水することにより塩を析出させ、次に該塩を除去する
方法がある。塩を形成しうる化合物としては、塩酸、硫
酸、硝酸、リン酸、ピロリン酸、酸性ピロリン酸ナトリ
ウムなどが好ましい。析出させた塩は、濾過操作や吸着
操作などにより除去できる。
ン交換樹脂および/またはカチオン交換樹脂と接触させ
てイオン性不純物を除去する方法。
とキレート化剤で処理後、複合金属シアン化物錯体
(E)に起因する金属化合物を除去する方法、脂肪族ア
ルコールとキレート化剤を添加後、複合金属シアン化物
錯体(E)に起因する金属化合物を除去する方法、酸化
剤で処理後、複合金属シアン化物錯体(E)に起因する
金属化合物を除去する方法。
複合金属シアン化物錯体(E)に起因する、亜鉛イオ
ン、コバルトイオン、シアンイオン、塩素イオン等のカ
チオンおよびアニオン;有機重合体(A)を製造する工
程で不純物として混入する、ナトリウムイオン、カリウ
ムイオンのようなアルカリ金属イオン、ハロゲンイオ
ン;有機重合体(A)を製造する工程でポリオキシアル
キレンが酸化をうけて生成したカルボキシレートイオ
ン;有機重合体(A)を製造する工程でエステル結合、
カーボネート結合などを形成させるときに添加した触媒
金属塩などのすべてのアニオン、カチオンを含む。
アルキレン重合体(F)の水酸基における水素原子を、
式(1)に置換したものが好ましい。
合体(F)の1分子当たりの水酸基の数は2〜10個で
あることが好ましい。粘度、強度と伸び等の物性のバラ
ンスから2〜8個、特に2〜4個であることが特に好ま
しい。
レンジオール、ポリオキシプロピレントリオールおよび
ポリオキシプロピレンテトラオールである。また、下記
(イ)や(ニ)の方法に用いる場合、ポリオキシプロピ
レングリコールモノアリルエーテルなどの不飽和基末端
ポリオキシアルキレンモノオールも使用できる。
基価換算分子量が5000〜30000のものが好まし
く、より好ましくは8000〜30000である。
末端水酸基を含有するポリオキシアルキレン重合体
(F)を製造するときに使用した開始剤の官能基数と重
合体のポリオキシアルキレンの水酸基当たりの分子量の
積で計算した分子量のことをいう。
水分解性ケイ素基を有する。
〜20の置換または非置換の1価の炭化水素基、Xは水
酸基または加水分解性基、aは1〜3の整数である。
1 は炭素数1〜20の置換または非置換の1価の炭化水
素基であり、好ましくは炭素数8以下のアルキル基、フ
ェニル基やフルオロアルキル基である。特に好ましく
は、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ヘキ
シル基、シクロヘキシル基、フェニル基等である。
水分解性基としては、たとえばハロゲン原子、アルコキ
シ基、アシルオキシ基、アミド基、アミノ基、アミノオ
キシ基、ケトキシメート基、ヒドリド基である。これら
のうち炭素原子を有する加水分解性基の炭素数は6以
下、特には4以下が好ましい。好ましいXとしては炭素
数4以下の低級アルコキシ基、特にメトキシ基、エトキ
シ基、プロポキシ基などが例示できる。aは1〜3の整
数であり、2または3が好ましい。
説明する。本発明における有機重合体(A)は、下記
(イ)〜(ニ)に述べるような方法により水酸基含有ポ
リオキシアルキレン重合体(F)の末端に加水分解性ケ
イ素基を導入できる。そのような化合物は室温で液状で
あり、かつ、硬化体が比較的低温でも柔軟性を保持し、
シーリング材、接着剤などに利用する場合、好ましい特
性を備えている。
(J)と式(4)で表される水素化ケイ素化合物を反応
させる方法。
ある。
を得る方法としては、重合体(F)の末端水酸基OHを
OM(Mはアルカリ金属)とした後、塩化アリル等の不
飽和基含有ハロゲン化炭化水素と反応させる方法あるい
は不飽和基および水酸基と反応しうる官能基を有する化
合物を重合体(F)と反応させて、エステル結合、ウレ
タン結合、カーボネート結合などにより結合させる方法
がある。さらに、重合体(F)の製造においてアルキレ
ンオキシドを重合する際に、アリルグリシジルエーテル
などの不飽和基含有アルキレンオキシドを共重合させる
ことにより側鎖に不飽和基を導入する方法や開始剤とし
て末端不飽和基含有モノヒドロキシ化合物を用いること
によっても得られる。
れる加水分解性ケイ素基を有する化合物と重合体(F)
を反応させる方法。
ネートなどのポリイソシアネート化合物を反応させてイ
ソシアネート基末端とした後、該イソシアネート基に式
(5)で表されるケイ素化合物のW基を反応させる方
法。
R5 は2価の有機基、Wは水酸基、カルボキシル基、メ
ルカプト基およびアミノ基(1級または2級)から選ば
れた活性水素含有基である。
(J)の不飽和基と、Wがメルカプト基である式(5)
で表されるケイ素化合物のメルカプト基を反応させる方
法。
(ニ)の各方法において各ケイ素化合物を反応させる
前、等の適当な段階で行うことが好ましく、その総量を
50ppm以下とする。下記(ホ)または(ヘ)の方法
が好ましい。
不純物を、重合体(F)に本質的に不溶な塩とした後、
該塩を重合体(F)より除去することにより重合体
(F)に含有されるイオン性不純物を50ppm以下と
した後、重合体(F)に加水分解性ケイ素基を導入し、
有機重合体(A)とする。
(J)に含有されるイオン性不純物を、末端不飽和基導
入物(J)に本質的に不溶な塩とした後、該塩を末端不
飽和基導入物(J)より除去することにより末端不飽和
基導入物(J)に含有されるイオン性不純物を50pp
m以下とした後、末端不飽和基導入物(J)と式(2)
で表される水素化ケイ素化合物と反応させ、有機重合体
(A)とする。
は、原料である重合体(F)の水酸基価換算価分子量に
基づいて算出される。該分子量は5000〜30000
が好ましい。5000より低いと硬化体が硬く、かつ伸
びが低いものとなり、30000を超えると硬化体の柔
軟性および伸びは問題ないが、該重合体自体の粘度が著
しく高くなり、実用性が低くなる。特に8000〜30
000が好ましい。
カルボン酸塩(B)または有機スズカルボン酸塩(B)
と加水分解性ケイ素基を含有する化合物(G)の両者お
よび/または両者の反応物(C)を使用する。
ボン酸(H)およびジアルキルスズオキシド(K)を反
応させて得られる反応生成物が好ましい。
(6)で表される化合物が好ましい。
る。
好ましい。具体的にはメチル基、エチル基、プロピル
基、ブチル基、ヘキシル基、オクチル基、フェニル基等
が例示できる。経済性の点からメチル基、ブチル基、オ
クチル基が好ましい。ジアルキルスズオキシド(K)は
1種類の化合物の単独での使用も、また2種類以上の化
合物の混合物の使用も可能である。
族カルボン酸、炭素数20以下の脂環族カルボン酸およ
び炭素数20以下の芳香族の有機カルボン酸から選ばれ
る少なくとも1種が好ましい。
カプロン酸、カプリル酸、カプリン酸、ラウリン酸、ス
テアリン酸などの飽和の脂肪族カルボン酸およびオレイ
ン酸などの不飽和の脂肪族カルボン酸、ナフテン酸など
の脂環族カルボン酸、安息香酸などの芳香族カルボン酸
が挙げられるがこれらに限定されない。
することが好ましく、カルボン酸の総量の10〜100
モル%が酢酸であることが特に好ましい。
(B)は、カルボン酸(H)のカルボキシル基1モルに
対し、ジアルキルスズオキシド(K)を0.5〜5モ
ル、特に1〜5モルの範囲で反応させて得られるものが
好ましい。
ド(K)の反応はカルボン酸(H)とジアルキルスズオ
キシド(K)を適当な溶媒中または無溶媒で、生成する
水を除去しながら加熱することで容易に行うことができ
る。具体的には溶媒としてトルエンを使用し、還流しな
がら共沸によって水を除去する方法が挙げられる。
スズカルボン酸塩(B)と加水分解性ケイ素基を含有す
る化合物(G)の両者および/または両者の反応物
(C)を使用することができ、有機スズカルボン酸塩
(B)を用いた組成物と同様に優れた組成物を得ること
ができる。
(G)としては、式(2)で表される加水分解性ケイ素
基を有することが好ましい。
非置換の1価の炭化水素基、X1 は水酸基または加水分
解性基、bは1〜3の整数である。
ましい。
素数1〜20の置換または非置換の1価の炭化水素基、
dは1〜4の整数である。
基、フェニル基やフルオロアルキル基である。特に好ま
しくは、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、
ヘキシル基、シクロヘキシル基、フェニル基等である。
解性基としては、たとえばハロゲン原子、アルコキシ
基、アシルオキシ基、アミド基、アミノ基、アミノオキ
シ基、ケトキシメート基、ヒドリド基である。これらの
うち炭素原子を有する加水分解性基の炭素数は6以下、
特には4以下が好ましい。好ましいX1 は炭素数4以下
の低級アルコキシ基、特にメトキシ基、エトキシ基、プ
ロポキシ基、プロペニルオキシ基などが例示できる。
ラアルコキシシラン;メチルトリメトキシシラン、メチ
ルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン等の
トリアルコキシシラン;ジメチルジメトキシシラン、ジ
メチルジエトキシシラン等のジアルコキシシラン;トリ
メチルメトキシシラン、トリメチルエトキシシラン等の
モノアルコキシシラン等のアルコキシシラン類がある。
ジクロロシラン等のクロロシラン、ジメチルジアセトキ
シシラン、ビニルトリアセトキシシラン等のアセトキシ
シラン、N−トリメチルシリルアセトアミド等がある。
いは部分縮合物も使用できる。取扱の容易さや、硬化体
の物性への影響を考えるとアルコキシシラン類が好まし
い。
する化合物(G)と有機スズカルボン酸塩(B)を併用
する場合の使用法としては予め常温で混合して使用する
方法、または予め180℃以下で1〜10時間撹拌して
使用する方法などがある。
去してもよい。このとき加水分解性ケイ素基を含有する
化合物(G)と有機スズカルボン酸塩(B)は、単なる
混合物であってもよいし、互いに反応して反応物となっ
ていてもよいし、混合物と反応物が混在していてもよ
い。
物(G)と有機スズカルボン酸塩(B)の使用割合は任
意に選択できる。低温硬化性を顕著に改善するためには
重量比で(G)/(B)=1/0.1〜1/10の範囲
が好ましく、(G)/(B)=1/0.5〜1/5が特
に好ましい。
ズカルボン酸塩(B)と加水分解性ケイ素基を含有する
化合物(G)の両者および/または両者の反応物(C)
の使用量としては、有機重合体(A)100重量部に対
し、0.01〜10重量部の範囲で使用するのがよく、
特に、0.01〜3重量部使用するのが好ましい。
ズカルボン酸塩(B)と加水分解性ケイ素基を含有する
化合物(G)の両者および/または両者の反応物(C)
の粘度が高い場合や半固体となる場合は適当な希釈剤で
希釈することもできる。そのような希釈剤としては、一
般に用いられる可塑剤や溶剤が使用できる。
タル酸ジブチル、フタル酸ジイソノニル、フタル酸ブチ
ルベンジル等のフタル酸エステル類;アジピン酸ジオク
チル、コハク酸ジイソデシル、セバシン酸ジブチル、オ
レイン酸ブチル等の脂肪族カルボン酸エステル;ペンタ
エリスリトールエステルなどのアルコールエステル類;
リン酸トリオクチル、リン酸トリクレジル等のリン酸エ
ステル類;エポキシ化大豆油、4,5−エポキシヘキサ
ヒドロフタル酸ジオクチル、エポキシステアリン酸ベン
ジル等のエポキシ可塑剤;塩素化パラフィンが単独また
は2種以上の混合物で使用できる。
ーテル系、エステル系、アミド系、アルコール系の溶剤
が使用でき、特にアルコール系の溶剤が特に好ましい。
パノール、イソプロパノール、ブタノール、ヘキサノー
ル、シクロヘキサノール、2−エチルヘキサノールなど
が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
組成物の硬化速度を向上させるため有機アミン化合物
(D)を使用する。有機アミン化合物(D)としては、
炭素数20以下のモノアミンおよび/または炭素数20
以下のポリアミンであることが好ましい。また分子内に
アミノ基と式(3)で表される加水分解性ケイ素基を有
する化合物が好ましい。
1〜20の置換または非置換の1価の炭化水素基、X2
は水酸基または加水分解性基、cは1〜3の整数であ
る。
ば、炭素数20以下の脂肪族アミンおよび/またはポリ
アミン、炭素数20以下の脂環族アミンおよび/または
ポリアミン、炭素数20以下の芳香族アミンおよび/ま
たはポリアミンから選ばれることが好ましい。
プロピルアミン、イソプロピルアミン、ブチルアミン、
アミルアミン、ヘキシルアミン、オクチルアミン、ノニ
ルアミン、ラウリルアミン、ジメチルアミン、ジエチル
アミン、ジプロピルアミン、ジイソプロピルアミン、ジ
ブチルアミン、ジアミルアミン、トリメチルアミン、ト
リエチルアミン、トリプロピルアミン、トリブチルアミ
ン、トリアミルアミン、シクロプロピルアミン、シクロ
ブチルアミン、シクロペンチルアミン、シクロヘキシル
アミン、アニリン、N−メチルアニリン、N,N−ジメ
チルアニリン、N−エチルアニリン、N,N−ジエチル
アニリン、トルイジン、ベンジルアミン、ジフェニルア
ミン等のモノアミンやエチレンジアミン、ジエチレンジ
アミン、トリエチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミ
ン、ドデカメチレンジアミン、ジエチレントリアミン、
トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、
ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、N,N,
N’N’−テトラメチル−1,3−ブタンジアミン、
N,N,N’N’−テトラメチルエチレンジアミン、等
のポリアミンが挙げられる。
る加水分解性ケイ素基を有する化合物としては、アミノ
基含有シランとして知られる分子内に加水分解性ケイ素
基を有する有機アミン化合物、およびアミノ基含有シラ
ンとエポキシ基含有シランとして知られる分子内にエポ
キシ基と加水分解性ケイ素基とを有する化合物との反応
物が特に好ましい。
−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−(β−アミ
ノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、
γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−(β−ア
ミノエチル)−γ−アミノプロピルトリエトキシシラ
ン、γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−
(β−アミノエチル)−γ−アミノプロピルメチルジメ
トキシシラン、γ−アミノプロピルメチルジエトキシシ
ラン、N−(β−アミノエチル)−γ−アミノプロピル
メチルジエトキシシランがある。
せるエポキシ基含有シランとしてはγ−グリシジルオキ
シプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシジルオキシ
プロピルトリエトキシシラン、γ−グリシジルオキシプ
ロピルメチルジメトキシシラン、γ−グリシジルオキシ
メチルジエトキシシランなどがある。
有機重合体(A)100重量部に対し、0. 01〜10
重量部用いることが好ましい。0. 1〜3重量部が特に
好ましい。
が使用できる。充填剤の使用量は有機重合体(A)に対
して0〜1000重量%、特に50〜250重量%が好
ましい。充填剤の具体例としては以下のものが挙げられ
る。これらの充填剤は単独で用いてもよく、2種以上併
用してもよい。
シリカ、無水ケイ酸、含水ケイ酸およびカーボンブラッ
ク、炭酸マグネシウム、ケイソウ土、焼成クレー、クレ
ー、タルク、酸化チタン、ベントナイト、有機ベントナ
イト、酸化第二鉄、酸化亜鉛、活性亜鉛華、シラスバル
ーン、木粉、パルプ、木綿チップ、マイカ、くるみ穀
粉、もみ穀粉、グラファイト、アルミニウム微粉末、フ
リント粉末等の粉体状充填剤、石綿、ガラス繊維、ガラ
スフィラメント、炭素繊維、ケブラー繊維、ポリエチレ
ンファイバー等の繊維状充填剤。
る。可塑剤としては、先に述べた化合物を使用できる。
加剤等を含むことができる。添加剤としては、フェノー
ル樹脂、エポキシ樹脂等の接着性付与剤、水添ひまし油
等のチキソ性付与剤、顔料、各種の老化防止剤、紫外線
吸収剤等が使用できる。
0)および比較例(例7〜14、21〜31)により具
体的に説明するが、本発明はこれらに限定されない。最
初に合成例1〜7により有機重合体(A)の原料である
有機重合体P1〜P7の製造例を示す(ただしP7は比
較のための有機重合体)。また参考例1〜6によりスズ
化合物C1〜C6の製造例を示す。なお、部は重量部を
示す。
−プロピレンオキシド付加物を開始剤として亜鉛ヘキサ
シアノコバルテートグライム錯体にてプロピレンオキシ
ドの重合を行い、水酸基価11.2mgKOH/g、2
5℃での粘度7000cPのポリオキシプロピレントリ
オールを得た。続いてポリオキシプロピレントリオール
の水酸基に対して1.1倍当量のナトリウムメトキシド
を添加してからメタノールを留去し、塩化アリルを添加
して末端水酸基をアリルオキシ基に変換し不純物として
金属塩を含んだ有機重合体(P1)を得た。
として亜鉛ヘキサシアノコバルテートグライム錯体にて
プロピレンオキシドの重合を行い、水酸基価9.3mg
KOH/g、25℃での粘度が8000cPのポリオキ
シプロピレンジオールを得た。合成例1記載の方法で末
端水酸基をアリルオキシ基に変換し不純物として金属塩
を含んだ有機重合体(P2)を得た。
として亜鉛ヘキサシアノコバルテートグライム錯体にて
プロピレンオキシドの重合を行い、水酸基価5.6mg
KOH/g、25℃での粘度が17000cPのポリオ
キシプロピレンジオールを得た。続いて合成例1記載の
方法で末端水酸基をアリルオキシ基に変換し不純物とし
て金属塩を含んだ有機重合体(P3)を得た。
スリトール−プロピレンオキシド付加物を開始剤として
亜鉛ヘキサシアノコバルテートグライム錯体にてプロピ
レンオキシドの重合を行い、水酸基価13.2mgKO
H/g、25℃での粘度が6000cPのポリオキシプ
ロピレンテトラオールを得た。続いて合成例1記載の方
法で末端水酸基をアリルオキシ基に変換し不純物として
金属塩を含んだ有機重合体(P4)を得た。
ロピレンジオールと合成例1で得たポリオキシプロピレ
ントリオールを重量比2対1で混合したのち、合成例1
記載の方法で末端水酸基をアリルオキシ基に変換し不純
物として金属塩を含んだ有機重合体(P5)を得た。
ロピレンジオールと合成例4で得たポリオキシプロピレ
ンテトラオールを重量比4対1で混合したのち、合成例
1記載の方法で末端水酸基をアリルオキシ基に変換し不
純物として金属塩を含んだ有機重合体(P6)を得た。
報記載の方法に従い水酸基価換算分子量3000のポリ
オキシプロピレンジオール4モルに対し、3モルのクロ
ロブロモメタンをアルカリ存在下に反応させたのち塩化
アリルを添加して末端水酸基をアリルオキシ基に変換し
て金属塩を含んだ有機重合体(P7)を得た。
ル)に対し、ジブチルスズオキシド49.8g(0.2
モル)を加え、トルエン150cm3 を溶媒として使用
し、ガラス製反応器中で、加熱撹拌下トルエンと共沸し
てくる水を除去しながら、理論量の水が留去し終わるま
で反応させた。その後微量の沈殿物を除去するために濾
過を行い、さらにトルエンを減圧下で留去し無色透明の
液体(C1)を得た。
ル)に対し、ジブチルスズオキシド62.3g(0.2
5モル)を加え、トルエン250cm3 を溶媒として使
用し、ガラス製反応器中で、加熱撹拌下トルエンと共沸
してくる水を除去しながら、理論量の水が留去し終わる
まで反応させた。その後微量の沈殿物を除去するために
濾過を行い、さらにトルエンを減圧下で留去し無色透明
の液体を得た。この液体にさらにテトラエトキシシラン
25.0g(0.12モル)を加えて100℃に2時間
加熱し、無色透明の液体(C2)を得た。
ル)に対し、ジブチルスズオキシド62.3g(0.2
5モル)を加え、トルエン250cm3 を溶媒として使
用し、ガラス製反応器中で、加熱撹拌下トルエンと共沸
してくる水を除去しながら、理論量の水が留去し終わる
まで反応させた。その後微量の沈殿物を除去するために
濾過を行い、さらにトルエンを減圧下で留去し無色透明
の液体を得た。この液体にさらにビニルトリメトキシシ
ラン22.2g(0.15モル)を加えて100℃に2
時間加熱し、無色透明の液体(C3)を得た。
ル)に対し、ジブチルスズオキシド49.8g(0.2
モル)を加え、トルエン150cm3 を溶媒として使用
し、ガラス製反応器中で、加熱撹拌下トルエンと共沸し
てくる水を除去しながら、理論量の水が留去し終わるま
で反応させた。その後微量の沈殿物を除去するために濾
過を行い、さらにトルエンを減圧下で留去し無色透明の
液体を得た。この液体にさらにジメチルジメトキシシラ
ン24.0g(0.2モル)を加えて100℃に2時間
加熱し、無色透明の液体(C4)を得た。
とラウリン酸20.0g(0.1モル)に対し、ジブチ
ルスズオキシド37.4g(0.15モル)を加え、ト
ルエン150cm3 を溶媒として使用し、ガラス製反応
器中で加熱撹拌下トルエンと共沸してくる水を除去しな
がら、理論量の水が留去し終わるまで反応させた。その
後微量の沈殿物を除去するために濾過を行い、さらにト
ルエンを減圧下で留去し無色透明の液体(C5)を得
た。
ル)と2−エチルヘキサン酸14.2g(0.1モル)
に対し、ジブチルスズオキシド79.4g(0.32モ
ル)を加え、トルエン300cm3 を溶媒として使用
し、ガラス製反応器中で加熱撹拌下トルエンと共沸して
くる水を除去しながら、理論量の水が留去し終わるまで
反応させた。その後微量の沈殿物を除去するために濾過
を行い、さらにトルエンを減圧下で留去し無色透明の液
体(C6)を得た。
製法ア〜イで精製し、その残存金属イオン量(単位:p
pm)を測定した。有機重合体P1〜P7の精製後粘度
(単位:cP)と併せて表1〜2に示す。
て有機重合体末端にメチルジメトキシシリルプロピル基
を導入し、有機重合体S1〜S14を得た。有機重合体
S1〜S14の製造後粘度(単位:cP)も表1〜2に
示す。なお末端基としてのメチルジメトキシシリルプロ
ピル基の含有量は有機重合体1g当たり0.11mmo
l〜0.17mmolの範囲である。得られた有機重合
体S1〜S14の残存金属イオン量は、メチルジメトキ
シシリルプロピル基導入前と変わらなかった。
4)100部に対し、炭酸カルシウム160部、酸化チ
タン20部、フタル酸ジオクチル60部、水添ヒマシ油
5部、フェノール系酸化防止剤1部を加えて混練しなが
ら加熱脱水し、ビニルトリメトキシシラン1部、アミノ
基含有シラン化合物(D1〜D4)2部を加え窒素雰囲
気下で混練した後、スズ化合物(C1〜C7)2部を加
えてさらに混練して、硬化性組成物を得た。ただし、化
合物D1〜D4は表6に示した化合物であり、C7はジ
ブチルスズジラウレートである。
度)および50℃で14日貯蔵した後の粘度(貯蔵後粘
度)を測定した。結果を表3〜5に示す(ただし、粘度
の単位はcP)。
mの厚みになるように硬化性組成物を流し込み、20℃
で65%湿度の雰囲気下に6時間放置した。その後にJ
ISK−2530に準拠した針入度計を用い、表面から
深さ方向への硬化の様子をみた。結果を表3〜5に示
す。針入度が大きい方が表面からの硬化が進んでいない
ことを表している。
有機重合体1kgに対し、末端10重量%にエチレンオ
キシドをブロック重合させた分子量10000のポリオ
キシプロピレン重合体5g、水50gおよび酸性ピロリ
ン酸ナトリウム10gを加え、90℃で1時間撹拌し
た。続いて90℃、減圧下で水を留去したのち、キョー
ワード600(合成マグネシアシリケート、協和化学社
製)を10gを加え、90℃で1時間減圧脱水してから
ヘキサン2リットルを加えて有機重合体を溶解し、濾紙
を使用して不溶物を濾過して除去した。その後ヘキサン
を減圧下で留去して、精製物を得た。
有機重合体1kgをヘキサン3kgに溶解し、3wt%
硫酸水1kgを加え、1時間撹拌したが全体が乳濁して
しまった。3日間室温で放置したが全体の5分の1程度
最上層にやや透明なヘキサン層が分離したため、デカン
テーションでヘキサン層を分け、減圧下でヘキサンを留
去して、精製物を得た。
性が著しく改善され、かつ深部の硬化性が良好であると
いう効果を有する。
Claims (10)
- 【請求項1】下記の有機重合体(A)、有機スズカルボ
ン酸塩(B)、および、有機アミン化合物(D)を含有
する室温硬化性組成物。 (有機重合体)複合金属シアン化物錯体(E)を触媒と
して開始剤にアルキレンオキシドを重合させて得られる
水酸基含有ポリオキシアルキレン重合体(F)から誘導
され、式(1)で表される加水分解性ケイ素基を有し、
かつイオン性不純物の総量が50ppm以下である有機
重合体(A)。 −R−SiXa R1 3-a・・・(1) 式中、Rは2価の有機基、R1 は炭素数1〜20の置換
または非置換の1価の炭化水素基、Xは水酸基または加
水分解性基、aは1〜3の整数である。 - 【請求項2】下記の有機重合体(A)、有機スズカルボ
ン酸塩(B)と式(2)で表される加水分解性ケイ素基
を有する化合物(G)の両者および/または両者の反応
物(C)、および、有機アミン化合物(D)を含有する
室温硬化性組成物。 −SiX1 b R2 3-b・・・(2) 式中、R2 は炭素数1〜20の置換または非置換の1価
の炭化水素基、X1 は水酸基または加水分解性基、bは
1〜3の整数。 (有機重合体)複合金属シアン化物錯体(E)を触媒と
して開始剤にアルキレンオキシドを重合させて得られる
水酸基含有ポリオキシアルキレン重合体(F)から誘導
され、式(1)で表される加水分解性ケイ素基を有し、
かつイオン性不純物の総量が50ppm以下である有機
重合体(A)。 −R−SiXa R1 3-a・・・(1) 式中、Rは2価の有機基、R1 は炭素数1〜20の置換
または非置換の1価の炭化水素基、Xは水酸基または加
水分解性基、aは1〜3の整数である。 - 【請求項3】有機スズカルボン酸塩(B)が、カルボン
酸(H)のカルボキシル基1モルに対しジアルキルスズ
オキシド(K)を0.5〜5モルの割合で反応させて得
られる、請求項1または2の室温硬化性組成物。 - 【請求項4】有機アミン化合物(D)が、炭素数20以
下のアミンである、請求項1〜3のいずれかの室温硬化
性組成物。 - 【請求項5】有機アミン化合物(D)が、分子内にアミ
ノ基と式(3)で表される加水分解性ケイ素基を有する
化合物である、請求項1〜3のいずれかの室温硬化性組
成物。 −R3 −SiX2 cR4 3-c・・・(3) 式中、R3 は2価の有機基、R4 は炭素数1〜20の置
換または非置換の1価の炭化水素基、X2 は水酸基また
は加水分解性基、cは1〜3の整数である。 - 【請求項6】イオン性不純物が、複合金属シアン化物錯
体(E)に起因する金属化合物および/またはアルカリ
金属化合物を含むイオン性不純物である、請求項1〜5
のいずれかの室温硬化性組成物。 - 【請求項7】有機重合体(A)に含有されるイオン性不
純物を、有機重合体(A)に本質的に不溶な塩とした
後、該塩を有機重合体(A)より除去することにより有
機重合体(A)に含有されるイオン性不純物を50pp
m以下としたことを特徴とする、請求項1〜6のいずれ
かの室温硬化性組成物。 - 【請求項8】有機重合体(A)が、重合体(F)に含有
されるイオン性不純物を、重合体(F)に本質的に不溶
な塩とした後、該塩を重合体(F)より除去することに
より重合体(F)に含有されるイオン性不純物を50p
pm以下とした後、重合体(F)に加水分解性ケイ素基
を導入して得られる有機重合体である、請求項1〜6の
いずれかの室温硬化性組成物。 - 【請求項9】有機重合体(A)が、重合体(F)の末端
不飽和基導入物(J)に含有されるイオン性不純物を、
末端不飽和基導入物(J)に本質的に不溶な塩とした
後、該塩を末端不飽和基導入物(J)より除去すること
により末端不飽和基導入物(J)に含有されるイオン性
不純物を50ppm以下とした後、末端不飽和基導入物
(J)と式(4)で表される水素化ケイ素化合物と反応
させることにより得られる有機重合体である、請求項1
〜6のいずれかの室温硬化性組成物。 HSiXa R1 3-a・・・(4) 式中、R1 は炭素数1〜20の置換または非置換の1価
の炭化水素基、Xは水酸基または加水分解性基、aは1
〜3の整数である。 - 【請求項10】重合体(F)の水酸基価換算分子量が5
000〜30000である、請求項1〜9のいずれかの
室温硬化性組成物。
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