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JPH0876669A - プロセスカートリッジ及び画像形成装置 - Google Patents

プロセスカートリッジ及び画像形成装置

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JPH0876669A
JPH0876669A JP6214644A JP21464494A JPH0876669A JP H0876669 A JPH0876669 A JP H0876669A JP 6214644 A JP6214644 A JP 6214644A JP 21464494 A JP21464494 A JP 21464494A JP H0876669 A JPH0876669 A JP H0876669A
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Japan
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process cartridge
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electric contact
forming apparatus
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JP6214644A
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Nobuharu Hoshi
信晴 星
Hiroyuki Isobe
裕順 磯部
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Canon Inc
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Canon Inc
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 良好な導電性を維持し、且つグリス等を塗布
しなくても異音・変音等の発生を防止することが出来る
接点部材を有するプロセスカートリッジ及び画像形成装
置を提供する。 【構成】 画像形成装置本体に着脱可能なプロセスカー
トリッジにおいて、像担持体と、前記像担持体に作用す
る少なくとも1つのプロセス手段と、前記像担持体又は
プロセス手段と画像形成装置本体とを電気的に接続する
ための電気接点部材とを有し、前記電気接点部材を、ポ
リフェニレンサルファイドからなる樹脂材料に導電物質
を充填した導電樹脂部材で構成したことを特徴としてな
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は現像剤を用いて画像を形
成するためのプロセスカートリッジ及び画像形成装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】プリンタ等の画像形成装置は、帯電器に
よって一様に帯電させた像担持体に選択的な露光をして
潜像を形成し、現像器によって前記潜像を現像剤で顕像
化すると共に、該現像剤による像を記録媒体に転写して
画像記録を行う。このような装置にあっては、各部材の
メンテナンスは専門のサービスマンが行い、ユーザには
不便を伴うことがあった。
【0003】そこで、前記像担持体、帯電器、現像器、
クリーニング部等を一体構造にまとめてカートリッジ化
することにより、ユーザが前記カートリッジを装置本体
に装填することによって、現像剤の補給や寿命に達した
像担持体の部品交換可能とし、メンテナンスを容易にし
たものが実用化されている。
【0004】このようなプロセスカートリッジにあって
は、帯電器を構成する帯電ローラ及び現像器を構成する
現像ローラにそれぞれバイアス電圧を印加し、また像担
持体を電気的にアースする必要がある。このような帯電
ローラや現像ローラ等は回転するために回転体に対して
接点部材を接触させ、この電気接点を介して装置本体と
回転体とを電気的に接続するようにしている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来は
前記電気接点部材は導電性に優れた金属部材を使用して
いたために、画像形成に際して回転体が回転すると、接
点部においては金属同士が摺擦し、異音や変音が発生す
る問題があった。
【0006】そこで、前記異音・変音の発生を防止する
ために、金属同士の摺擦部に導電性のグリスを塗布する
ようにしていたが、前記グリスの塗布作業は手作業によ
り、周囲の部材に付着しないように注意を払って行う必
要があるために作業性が悪く、また生産ラインを自動化
して生産性を向上させるにも、対応し難いという課題が
あった。
【0007】本発明は従来の上記課題を解決するもので
あり、その目的とするところは、良好な導電性を維持
し、且つグリス等を塗布しなくても異音・変音等の発生
を防止することが出来る接点部材を有するプロセスカー
トリッジ及び画像形成装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の本発明に係る代表的な構成は、画像形成装置本体に着
脱可能なプロセスカートリッジにおいて、像担持体と、
前記像担持体に作用する少なくとも1つのプロセス手段
と、前記像担持体又はプロセス手段と画像形成装置本体
とを電気的に接続するための電気接点部材とを有し、前
記電気接点部材を、ポリフェニレンサルファイドからな
る樹脂材料に導電物質を充填した導電樹脂部材で構成し
たことを特徴としてなる。
【0009】また他の構成としては、現像剤を用いて画
像を形成する画像形成装置において、像担持体と、前記
像担持体を帯電させるための帯電手段と、前記像担持体
に現像剤の像を形成するための現像手段と、前記像担持
体に形成した像を記録媒体に転写するための転写手段
と、記録媒体を搬送するための搬送手段と、前記像担持
体又は帯電手段又は現像手段と装置本体とを電気的に接
続するための電気接点部材とを有し、前記電気接点部材
を、ポリフェニレンサルファイドからなる樹脂材料に導
電物質を充填した導電樹脂部材で構成したことを特徴と
してなる。
【0010】
【作用】上記構成にあっては、電気接点部材を導電性の
樹脂部材で構成したために、導電性能を損なうことな
く、該接点部材が他の金属性の接点と摺擦したとして
も、異音・変音等を生ずることがない。
【0011】このため、従来のようにグリス等を塗布す
る必要がないために、生産ラインを自動化することが容
易となる。
【0012】
【実施例】次に本発明に係るプロセスカートリッジ及び
画像形成装置の一実施例を図面を参照して具体的に説明
する。
【0013】〔第1実施例〕図1乃至図8を参照して第
1実施例について説明する。尚、図1はプロセスカート
リッジを装着した状態の画像形成装置の構成説明図であ
り、図2はプロセスカートリッジの構成説明図、図3は
カートリッジ装着構成の説明図であり、図4乃至図8は
帯電ローラへ帯電バイアスを印加するための電気接点部
材の構成説明図である。
【0014】ここでは、説明の順序としてまず画像形成
装置及びプロセスカートリッジの全体構成を説明し、次
に電気接点部材の構成について説明する。
【0015】{全体構成}この画像形成装置Aは、図1
に示すように、光学系1から画像情報に基づいたレーザ
ー光Lを照射して像担持体である感光体ドラムに現像剤
(以下「トナー」という)の像を形成する。そして前記
トナー像の形成と同期して、記録媒体2を給紙カセット
3aからピックアップローラ3b及びレジストローラ対
3c等からなる搬送手段3で搬送し、且つプロセスカー
トリッジBとしてカートリッジ化された画像形成部にお
いて、前記感光体ドラムに形成したトナー像を転写手段
としての転写ローラ4に電圧印加することによって記録
媒体2に転写し、その記録媒体2をガイド板3dでガイ
ドして定着手段5へと搬送する。
【0016】定着手段5は、駆動ローラ5a及びヒータ
を内蔵する定着ローラ5bからなり、通過する記録媒体
2に熱及び圧力を印加して転写トナー像を定着する。そ
して前記記録媒体2を排出ローラ対3eで搬送して排出
部6へと排出するものである。
【0017】一方、前記画像形成部を構成するプロセス
カートリッジBは、図1及び図2に示すように、アルミ
ニウムの円筒表面に感光層を有する感光体ドラム7を回
転し、その表面を帯電手段である帯電ローラ8への電圧
印加によって一様に帯電し、前記光学系1からの光像を
露光部9を介して感光体ドラム7に露光して潜像を形成
し、現像手段10によって現像する。この現像手段10は、
トナー溜め10a内のトナーをトナー送り部材10bで送り
出し、固定磁石10cを内蔵した現像ローラ10dを回転さ
せると共に、現像ブレード10eによって摩擦帯電電荷を
付与したトナー層を現像ローラ10dの表面に形成し、そ
のトナーを前記潜像に応じて感光体ドラム7へ転移させ
ることによってトナー像を形成して可視像化する。
【0018】そして転写ローラ4に前記トナー像と逆極
性の電圧を印加してトナー像を記録媒体2に転写した後
は、クリーニングブレード11aによって感光体ドラム7
に残留したトナーを掻き落とすと共に、スクイシート11
bによってすくいとり、廃トナー溜め11cへ集めるクリ
ーニング手段11によって感光体ドラム7上の残留トナー
を除去するように構成している。
【0019】前記感光体ドラム7等の各部品は、トナー
溜め10aを形成するトナー容器12a、現像ローラ10d等
を保持する現像枠体12b、感光体ドラム7や帯電ローラ
8及びクリーニング手段11を保持するクリーニング枠体
12cと、感光体ドラム7を被曝から保護するためのシャ
ッタ部材12dを結合させて構成したハウジング内に収納
してカートリッジ化され、装置本体13に設けたカートリ
ッジ装着手段に対して着脱可能に装着される。
【0020】前記カートリッジ装着は、図1に示すよう
に、装置本体13の前ユニット14を開くことによって行わ
れる。即ち、装置本体13の前部にはヒンジ14aによって
開閉可能な前ユニット14が取り付けてあり、この前ユニ
ット14を開くと装置本体13内にはカートリッジ装着手段
が設けてある。
【0021】カートリッジ装着手段の構成は、図3に示
すように、感光体ドラム7を軸支するドラムピン15と、
クリーニング枠体12cの外部に形成されたガイド部16及
びバネ性を有するクリックバネ部17が両側面に設けてあ
る。一方、装置本体13には前記ガイド部16をガイドする
ガイド穴部18及びクリックバネ部17が入るクリック凹部
19及び感光体ドラム7の位置決めを行う位置決め部20が
両側面に形成してある。従って、プロセスカートリッジ
Bのガイド部16をガイド穴部18に沿わせて挿入すること
により、プロセスカートリッジBは画像形成装置Aに位
置決め装着される。そしてプロセスカートリッジBが装
着されると、装置本体13の側面に軸支したドラム駆動ギ
ア21が感光体ドラム7に取り付けたドラムギア22(図5
参照)と噛合し、感光体ドラム7へ駆動力が伝達可能と
なる。
【0022】尚、シャッタ部材12dは、図示しない開閉
機構により、前記プロセスカートリッジBの着脱に伴っ
て軸12d1(図2参照)を中心に開閉し、カートリッジB
を画像形成装置Aに装着したときは開き、カートリッジ
Bを画像形成装置Aから取り外すと閉じる。
【0023】{電気接点部材の構成}次に前記帯電ロー
ラ8と装置本体13とを電気的に接続するための電気接点
部材の構成について説明する。
【0024】帯電ローラ8は、図4の断面図に示すよう
に、芯金8a上に導電性の弾性層8bがあり、その上に
は高抵抗の弾性層8c、更に表面には保護膜8dを有す
る。芯金8aは導電性を有し、この芯金8aにバイアス
電圧を供給することによって帯電ローラ8を介して感光
体ドラム7の表面を一様に帯電させるものである。
【0025】帯電ローラ8に対する給電構成は、図5に
示すように、芯金8aの両端部がそれぞれ軸受23によっ
て軸受され、この軸受23がクリーニング枠体12cと軸受
23との間に縮設されたバネ24によって感光体ドラム7方
向に付勢されることで、感光体ドラム7に対して所定に
加圧接触し、感光体ドラム7の回転に従動回転するよう
になっている。
【0026】前記芯金8aのスラスト方向の端面には電
気接点部材としてのキャップ25が被せてあり、このキャ
ップ25に電極26が弾性によって50〜200 gfの荷重で接触
している。そしてプロセスカートリッジBが装置本体13
の装着手段によって装着されるとプロセスカートリッジ
B側の受電端子27と、装置本体13側の給電端子28とが接
触して装置本体13側の電源29とプロセスカートリッジB
側の電極27とが電気的に連結される。
【0027】ここで前記電気接点部材としてのキャップ
25は、ポリフェニレンサルファイド(以下「PPS」と
いう)なる樹脂材料に導電性を備えさせるための導電性
物質、例えば炭素繊維等を充填した導電性樹脂によって
構成している。
【0028】前記PPSは、一般的に高分子材料に共通
の特性の1つとして絶縁性に優れているということがあ
り、PPSも同様に高温、高湿下においても良好な絶縁
性、耐アーク性を有している。しかし、「高分子への新
しい導電性付与技術、その新用途開発・実用化の実際−
総合資料集」(昭和58年1月25日、中部経営開発センタ
ー出版部発行)の126 頁には、「無充填、無強化でのP
PSは比抵抗が106 Ωcm程度だが、As F5 の蒸気にさ
らすと比抵抗が1Ωcmとなり、As F5 のドープによ
り、実に導電率が106 倍に向上する。結晶解析により、
隣同士のフェルニ環は硫黄が作る平面に対して±45°傾
いている。従って、導電性が良好になるのは硫黄のd軌
道を介して電子がポリマー中を非局在化している可能性
がある。」旨が記載されている。
【0029】また、一般的にはPPSは流動性、耐熱性
が非常に優れているので、他の樹脂と比べると導電物質
の充填量を多くすることが出来、また導電物質の充填量
を多くすることにより成形性が若干悪くなるものの、他
の樹脂に比べると優れている。
【0030】よって、PPSは樹脂自体が潜在的に導電
性をもっており、導電物質の充填量も多くすることが可
能なので、導電性樹脂のベースレジンとして適してい
る。
【0031】また前記PPSに充填する導電物質は、大
きさが小さい物質の方が樹脂の表面部分まで均一に分散
され易く、安定した導電性が得られる。しかし、小さす
ぎると導電物質同士が接触し難く、導電経路が形成され
難くなるので、導電物質の大きさは繊維直径が5〜20μ
m で、繊維長が100 〜500 μm のものを使用するのがよ
い。更に、導電物質の含有率は高い方が導電性はよい。
例えば、含有率が30%の場合は抵抗値が50〜150 Ωであ
った。この含有率を30%以下にすると抵抗値は上がり、
安定性も劣る。そして含有率を30%以上にすると抵抗値
は下がり、安定性も向上する。しかし、前記含有率を高
くし過ぎると、成形性等が徐々に問題となってくる。
【0032】従って、導電物質の含有率は、要求される
導電性能や使用条件等に合わせて最適な値に定めるべき
である。尚、本実施例では充填する導電物質として、炭
素繊維の含有率が20〜50%の範囲で安定した導電性が得
られ、良好な画像形成が可能であった。
【0033】また、前記キャップ25と電極26の接触圧
は、両者の接触を確実にすると共に、電極26の押圧によ
ってキャップ25を設けた側と反対側の芯金8aがクリー
ニング枠体12cに当たり、該枠体12cを削るのを抑え、
且つ芯金8aの回転負荷を軽減するために約50〜200 gf
程度の低荷重とすることが好ましい。
【0034】尚、本実施例ではキャップ25と電極26の接
触をより確実にするために、図6に示すように、キャッ
プ25の接触端面に断面三角形(半円形等でもよい)の突
起25aを少なくとも2個以上設けている。これはキャッ
プ25を構成する導電性樹脂に充填される導電物質が樹脂
内に不均一に分散していると、電極26と芯金8a間に導
電物質による導電経路が形成されず、導電不良が発生す
る。このとき、前記のように突起25aが設けてあると、
導電物質が突起25aに局部的に集中し、突起25aの先端
にも充分に導電物質が突出するので電極26がキャップ25
の突起25aと一定荷重で接触すると、電極26とキャップ
25の突起25aの先端から充分に突出している導電物質と
の接触により、安定した導電性能が得られる。
【0035】また図7及び図8に示すように、キャップ
25の接触端面にリング状の突起25bを設けた形状とする
のもよい。この突起25bを設けたキャップ25も、前記突
起25aを2個以上設けたキャップ25と同様に、安定した
導電性能が得られる。そしてリング状の突起25bを設け
たキャップ25に対しては、2脚の接点端子がある形状の
電極26′を約50〜 200gf程度の低荷重で接触させる構成
とするのが好ましい。
【0036】このように、電極26、26′と接触する電気
接点部材としてのキャップ25を導電性の樹脂で構成する
ことにより、金属製の電極26、26′と摺擦したとしても
異音、変音を生ずることはない。従って、従来のように
前記接触部分にグリス等を塗布する必要がなく、帯電ロ
ーラ8の組み付け工程を自動化することが可能となるも
のである。
【0037】〔第2実施例〕次に第2実施例として、導
電性樹脂を介して現像ローラ10dに給電する構成につい
て説明する。
【0038】現像ローラ10dは、該ローラ軸に取り付け
たローラギアがドラムギアと噛合することによって回転
する。この現像ローラ10dの端部には、図9に示すよう
に、現像ローラ10dはコロ30が被せてあり、このコロ30
が感光体ドラム7に当接して感光体ドラム7と現像ロー
ラとの間隙tを一定に維持している。
【0039】現像ローラ10dの内周面には電極31が取り
付けてあり、この電極31は現像ローラ10dと一体的に回
転する。そして前記電極31には電極32が接触しており、
この電極32はプロセスカートリッジBを画像形成装置A
に装着すると装置本体13の電源29に接続される。これに
より、現像ローラ10dには装置本体13から現像バイアス
が印加可能となる。
【0040】ここで、前記電極31,32はバネ性を有する
金属製部材からなるが、一方の電極32の先端には電気接
点部材33が取り付けてあり、この接点部材33が電極31と
接触するようになっている。前記接点部材33は、図10に
示すような形状をした導電性の樹脂部材であり、第1実
施例で説明したように、PPSなる樹脂材料に繊維直径
が5〜20μm で繊維長が100 〜500 μm 程度の炭素繊維
等の導電物質を20〜50%充填して成形した部材をカシメ
等によって電極32に取り付けたものである。この接点部
材33と電極31とが、電極31のバネ性によって50〜200 gf
の荷重でもって接触するようにしている。
【0041】このように、現像ローラ10dと電源とを接
続するときも、回転部分との接触を導電性の樹脂部材で
ある接点部材33によって行うことにより、該接触部にグ
リス等を塗布しなくても異音、変音等を生ずることがな
く、安定した給電を行うことが出来る。
【0042】〔第3実施例〕次に第3実施例として、導
電性樹脂を介して感光体ドラム7をアースする構成につ
いて説明する。
【0043】図11に示すように、感光体ドラム7の長手
方向両端を軸支する軸受34の一方にはアース電極35が取
り付けてあり、プロセスカートリッジBを画像形成装置
Aに装着するとアース電極35の基端部が装置本体13のア
ース接点と接触するようになっている。そして前記アー
ス電極35の先端には電気接点部材36がカシメ等によって
取り付けてあり、この接点部材36が回転する感光体ドラ
ム7のアルミニウム円筒の内周面に一定の荷重で摺擦接
触している。これにより、感光体ドラム7は接点部材36
及びアース電極35を介してアースされることになる。
【0044】ここで、前記接点部材36は、前述した実施
例と同様にPPSなる樹脂材料に繊維直径が5〜20μm
、繊維長が 100〜 500μm の炭素繊維等の導電物質
を、20〜50%充填させた導電性樹脂によって構成してお
り、この接点部材36をアース電極35のバネ性によって50
〜 200gfの荷重で感光体ドラム内周面に接触するように
している。
【0045】尚、この実施例では接点部材36が感光体ド
ラム7と接触する面に、図12に示すように、2個の突起
36aを設けている。この突起36aの配置は、感光体ドラ
ム7の内周面に傷等があっても2個の突起36aが同時に
乗り上げることがなく、少なくとも1個の突起36aは確
実に感光体ドラム内周面に接触するように、X軸方向及
びY軸方向にずれた位置になるように配置している。
【0046】このように樹脂製の接点部材36を感光体ド
ラム内周面に摺擦させるようにすることにより、異音、
変音等の発生を防止し得るものである。従って、従来の
ように前記接触部分にグリス等を塗布する必要がなく、
感光体ドラム7の組み付け工程を自動化することが可能
となる。
【0047】〔他の実施例〕前述した本発明に係るプロ
セスカートリッジBは前述のように単色の画像を形成す
る場合のみならず、現像手段を複数設け、複数色の画像
(例えば2色画像、3色画像或いはフルカラー等)を形
成するカートリッジにも好適に適用することが出来る。
【0048】また現像方法としても、公知の2成分磁気
ブラシ現像法、カスケード現像法、タッチダウン現像
法、クラウド現像法等の種々の現像法を用いることが可
能である。
【0049】また像担持体としては、前記感光体ドラム
に限定されることなく、例えば次のものが含まれる。ま
ず感光体としては光導電体が用いられ、光導電体として
は例えばアモルファスシリコン、アモルファスセレン、
酸化亜鉛、酸化チタン及び有機光導電体(OPC)等が
含まれる。また前記感光体を搭載する形状としては、例
えばドラム状、ベルト状等の回転体及びシート状等が含
まれる。尚、一般的にはドラム状又はベルト状のものが
用いられており、例えばドラムタイプの感光体にあって
は、アルミ合金等のシリンダー上に光導電体を蒸着又は
塗工等を行ったものである。
【0050】また帯電手段の構成も、前述した第1実施
例では所謂接触帯電方法を用いたが、他の構成として従
来から用いられているタングステンワイヤーの三方周囲
にアルミ等の金属シールドを施し、前記タングステンワ
イヤーに高電圧を印加することによって生じた正又は負
のイオンを感光体ドラムの表面に移動させ、該ドラムの
表面を一様に帯電する構成を用いても良いことは当然で
ある。
【0051】尚、前記帯電手段としては前記ローラ型以
外にも、ブレード型(帯電ブレード)、パッド型、ブロ
ック型、ロッド型、ワイヤ型等のものでも良い。
【0052】また感光体ドラムに残存するトナーのクリ
ーニング方法としても、ブレード、ファーブラシ、磁気
ブラシ等を用いてクリーニング手段を構成しても良い。
【0053】また前述したプロセスカートリッジとは、
像担持体としての例えば電子写真感光体等と、少なくと
もプロセス手段の1つを備えたものである。従って、そ
のプロセスカートリッジの態様としては、前述した実施
例のもの以外にも、例えば像担持体と帯電手段とを一体
的にカートリッジ化し、装置本体に着脱可能にするも
の。像担持体と現像手段とを一体化的にカートリッジ化
し、装置本体に着脱可能にするもの。像担持体とクリー
ニング手段とを一体的にカートリッジ化し、装置本体に
着脱可能にするもの。更には像担持体と、前記プロセス
手段の2つ以上のものを組み合わせて一体的にカートリ
ッジ化し、装置本体に着脱可能にするもの等がある。
【0054】即ち、前述したプロセスカートリッジと
は、帯電手段、現像手段又はクリーニング手段と電子写
真感光体とを一体的にカートリッジ化し、このカートリ
ッジを画像形成装置本体に対して着脱可能とするもので
ある。及び帯電手段、現像手段、クリーニング手段の少
なくとも一つと電子写真感光体とを一体的にカートリッ
ジ化して画像形成装置本体に着脱可能とするものであ
る。更に少なくとも現像手段と電子写真感光体とを一体
的にカートリッジ化して装置本体に着脱可能とするもの
をいう。
【0055】また前述した実施例では感光体ドラムや現
像ローラ等をカートリッジ化し、このプロセスカートリ
ッジを装着して画像を形成する装置を例示したが、これ
ら感光体ドラムや現像ローラ等をカートリッジ化するこ
となく、装置本体に直接取り付けた画像形成装置あって
も、本発明に同様に適用し得るものである。
【0056】即ち、感光体ドラムや感光体ドラムを一様
に帯電させるための帯電手段、感光体ドラムにトナー像
を形成するための現像手段、感光体ドラムに形成したト
ナー像を記録媒体に転写するための転写手段、記録媒体
を搬送するための搬送手段等を装置本体に有する画像形
成装置において、前記感光体ドラム又は帯電手段又は現
像手段と装置本体の電源とを電気的に接続するための電
気接点部材をPPSからなる樹脂材料に導電物質を充填
した導電樹脂部材で構成した場合でも、同様の効果を得
ることが出来る。
【0057】更に前述した実施例では画像形成装置とし
てレーザービームプリンタを例示したが、本発明はこれ
に限定する必要はなく、例えば電子写真複写機、ファク
シミリ装置、或いはワードプロセッサ等の他の画像形成
装置に使用することも当然可能である。
【0058】
【発明の効果】本発明は前述したように、帯電部材や像
担持体と装置本体とを電気的に接続する場合、摺擦部分
にPPS樹脂部材を介して接続するようにしたために、
前記摺擦部分から異音、変音を生ずることを防止出来
る。
【0059】また従来のように前記摺擦部分に導電性の
グリス等を塗布する必要がないために、組立生産ライン
を自動化することが容になし得るものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】プロセスカートリッジを装着した状態の画像形
成装置の構成説明図である。
【図2】プロセスカートリッジの構成説明図である。
【図3】カートリッジ装着構成の説明図である。
【図4】帯電ローラの断面説明図である。
【図5】帯電ローラへの給電構成説明図である。
【図6】キャップ端面の説明図である。
【図7】帯電ローラへの給電構成説明図である。
【図8】キャップ端面の説明図である。
【図9】現像ローラへの給電構成説明図である。
【図10】接点部材の説明図である。
【図11】感光体ドラムのアース構成説明図である。
【図12】接点部材の説明図である。
【符号の説明】
1…光学系、2…記録媒体、3…搬送手段、3a…カセ
ット、3b…ピックアップローラ、3c…レジストロー
ラ、3d…ガイド板、3e…排出ローラ、4…転写ロー
ラ、5…定着手段、5a…駆動ローラ、5b…定着ロー
ラ、6…排出部、7…感光体ドラム、8…帯電ローラ、
8a…芯金、8b…弾性層、8c…弾性層、8d…保護
膜、9…露光部、10…現像手段、10a…トナー溜め、10
b…トナー送り部材、10c…磁石、10d…現像ローラ、
10e…現像ブレード、11…クリーニング手段、11a…ク
リーニングブレード、11b…スクイシート、11c…廃ト
ナー溜め、12aトナー容器、12b…現像枠体、12c…ク
リーニング枠体、12d…シャッタ部材、13…装置本体、
14…前ユニット、14a…ヒンジ、15…ドラムピン、16…
ガイド部、17…クリックバネ部、18…ガイド穴部、19…
クリック凹部、20…位置決め部、21…駆動ギア、22…ド
ラムギア、23…軸受、24…バネ、25…キャップ、25a,
25b…突起、26,26′…電極、27…受電端子、28…給電
端子、29…電源、30…コロ、31,32…電極、33…接点部
材、34…軸受、35…アース電極、36…接点部材、36a…
突起

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 画像形成装置本体に着脱可能なプロセス
    カートリッジにおいて、 像担持体と、 前記像担持体に作用する少なくとも1つのプロセス手段
    と、 前記像担持体又は前記プロセス手段と画像形成装置本体
    とを電気的に接続するための電気接点部材と、 を有し、 前記電気接点部材を、ポリフェニレンサルファイドから
    なる樹脂材料に導電物質を充填した導電樹脂部材で構成
    したことを特徴とするプロセスカートリッジ。
  2. 【請求項2】 前記電気接点部材は、プロセス手段とし
    ての帯電部材又は現像部材へ給電するためのものである
    ことを特徴とする請求項1記載のプロセスカートリッ
    ジ。
  3. 【請求項3】 前記電気接点部材は、像担持体をアース
    するためのものである請求項1記載のプロセスカートリ
    ッジ。
  4. 【請求項4】 前記樹脂材料に充填する導電物質は、繊
    維直径5〜20μm 、繊維長さ 100〜 500μm の炭素繊維
    であり、樹脂材料への充填率は20〜50%であることを特
    徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項記載のプ
    ロセスカートリッジ。
  5. 【請求項5】 前記電気接点部材を、他の電気接点部材
    と50〜 200gfの荷重で接触させるよう構成したことを特
    徴とする請求項4記載のプロセスカートリッジ。
  6. 【請求項6】 前記電気接点部材は、突起部分を有する
    ことを特徴とする請求項4記載のプロセスカートリッ
    ジ。
  7. 【請求項7】 前記電気接点部材は、突起部分を2個以
    上有することを特徴とする請求項6記載のプロセスカー
    トリッジ。
  8. 【請求項8】 前記電気接点部材の突起部分が、他の電
    気接点部材と50〜 200gfの荷重で接触させるよう構成し
    たことを特徴とする請求項6記載のプロセスカートリッ
    ジ。
  9. 【請求項9】 前記プロセスカートリッジとは、前記プ
    ロセス手段としての帯電手段、現像手段またはクリーニ
    ング手段と前記像担持体としての電子写真感光体とを一
    体的にカートリッジ化し、このカートリッジを画像形成
    装置本体に対して着脱可能とするものである請求項1記
    載のプロセスカートリッジ。
  10. 【請求項10】 前記プロセスカートリッジとは、前記
    プロセス手段としての帯電手段、現像手段、クリーニン
    グ手段の少なくとも一つと、前記像担持体としての電子
    写真感光体とを一体的にカートリッジ化して画像形成装
    置本体に対して着脱可能とするものである請求項1記載
    のプロセスカートリッジ。
  11. 【請求項11】 前記プロセスカートリッジとは、少な
    くとも前記プロセス手段としての現像手段と、前記像担
    持体としての電子写真感光体とを一体的にカートリッジ
    化して画像形成装置本体に対して着脱可能とするもので
    ある請求項1記載のプロセスカートリッジ。
  12. 【請求項12】 プロセスカートリッジを着脱可能であ
    って、記録媒体に画像を形成する画像形成装置におい
    て、 像担持体と、前記像担持体に作用する少なくとも1つの
    プロセス手段と、前記像担持体又はプロセス手段と画像
    形成装置本体とを電気的に接続するための電気接点部材
    とを有し、前記電気接点部材を、ポリフェニレンサルフ
    ァイドからなる樹脂材料に導電物質を充填した導電樹脂
    部材で構成したプロセスカートリッジを装着するための
    装着手段と、 前記像担持体に形成した像を記録媒体に転写するための
    転写手段と、 記録媒体を搬送するための搬送手段と、 を有することを特徴とする画像形成装置。
  13. 【請求項13】 現像剤を用いて画像を形成する画像形
    成装置において、 像担持体と、 前記像担持体を帯電させるための帯電手段と、 前記像担持体に現像剤の像を形成するための現像手段
    と、 前記像担持体に形成した像を記録媒体に転写するための
    転写手段と、 記録媒体を搬送するための搬送手段と、 前記像担持体又は帯電手段又は現像手段と装置本体とを
    電気的に接続するための電気接点部材と、 を有し、 前記電気接点部材を、ポリフェニレンサルファイドから
    なる樹脂材料に導電物質を充填した導電樹脂部材で構成
    したことを特徴とする画像形成装置。
  14. 【請求項14】 前記画像形成装置は、電子写真複写機
    であることを特徴とする請求項12又は請求項13記載の画
    像形成装置。
  15. 【請求項15】 前記画像形成装置は、レーザービーム
    プリンタであることを特徴とする請求項12又は請求項13
    記載の画像形成装置。
  16. 【請求項16】 前記画像形成装置は、ファクシミリ装
    置であることを特徴とする請求項12又は請求項13記載の
    画像形成装置。
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