JPH0873959A - アルミニウム精製方法及び装置 - Google Patents
アルミニウム精製方法及び装置Info
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- JPH0873959A JPH0873959A JP23073094A JP23073094A JPH0873959A JP H0873959 A JPH0873959 A JP H0873959A JP 23073094 A JP23073094 A JP 23073094A JP 23073094 A JP23073094 A JP 23073094A JP H0873959 A JPH0873959 A JP H0873959A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 金属間化合物として晶出する不純物がアルミ
ニウムより大きな比重をもつことを利用して、アルミニ
ウムの精製を効率よく行う。 【構成】 融液から不純物が金属間化合物として晶出す
るアルミニウム溶湯Mを精製容器10に収容し、ヒータ
13で所定温度分布をもった状態に保温する。精製容器
10の上部に設けた回転冷却体30によってアルミニウ
ム溶湯Mを冷却し、精製アルミニウムα−Alを凝固成
長させる。アルミニウム溶湯Mから晶出した金属間化合
物は、不純物濃縮液と共に沈降して精製容器10の底部
に集まり、凝集濃縮液Iとなる。 【効果】 冷却体の下面37にα−Alを晶出させる回
転冷却体は、金属間化合物としての不純物の晶出分離を
促進し、得られるアルミニウムの精製効率を向上させ
る。
ニウムより大きな比重をもつことを利用して、アルミニ
ウムの精製を効率よく行う。 【構成】 融液から不純物が金属間化合物として晶出す
るアルミニウム溶湯Mを精製容器10に収容し、ヒータ
13で所定温度分布をもった状態に保温する。精製容器
10の上部に設けた回転冷却体30によってアルミニウ
ム溶湯Mを冷却し、精製アルミニウムα−Alを凝固成
長させる。アルミニウム溶湯Mから晶出した金属間化合
物は、不純物濃縮液と共に沈降して精製容器10の底部
に集まり、凝集濃縮液Iとなる。 【効果】 冷却体の下面37にα−Alを晶出させる回
転冷却体は、金属間化合物としての不純物の晶出分離を
促進し、得られるアルミニウムの精製効率を向上させ
る。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、不純物が金属間化合物
として晶出するアルミニウム溶湯を効率よく精製する方
法及び装置に関する。
として晶出するアルミニウム溶湯を効率よく精製する方
法及び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】Fe等の不純物と金属間化合物を形成す
る元素をアルミニウム溶湯に添加し、晶出した金属間化
合物を分離することによってアルミニウムの精製を行う
方法が知られている。たとえば、特開昭57−2134
号公報ではAl−Mn系金属間化合物を添加し、特開昭
59−12731号公報ではMn又はAl−Mn及びM
g又はAl−Mgを併用添加している。何れの方法にお
いても、不純物であるFeは、Al−Fe−Mn系金属
間化合物として分離除去される。Mnの添加によって不
純物を分離除去するとき、過剰のMnを添加することか
ら、精製後のアルミニウム材料に多量のMnが不純物と
して含まれる。また、FeのようにMnとの間で金属間
化合物を生成しない不純物は、アルミニウム材料から分
離除去できない。しかも、晶出した金属間化合物をアル
ミニウム材料から分離除去することは非常に困難であ
り、回収率自体も低く、実用的な精製法ではない。
る元素をアルミニウム溶湯に添加し、晶出した金属間化
合物を分離することによってアルミニウムの精製を行う
方法が知られている。たとえば、特開昭57−2134
号公報ではAl−Mn系金属間化合物を添加し、特開昭
59−12731号公報ではMn又はAl−Mn及びM
g又はAl−Mgを併用添加している。何れの方法にお
いても、不純物であるFeは、Al−Fe−Mn系金属
間化合物として分離除去される。Mnの添加によって不
純物を分離除去するとき、過剰のMnを添加することか
ら、精製後のアルミニウム材料に多量のMnが不純物と
して含まれる。また、FeのようにMnとの間で金属間
化合物を生成しない不純物は、アルミニウム材料から分
離除去できない。しかも、晶出した金属間化合物をアル
ミニウム材料から分離除去することは非常に困難であ
り、回収率自体も低く、実用的な精製法ではない。
【0003】ところで、特開昭57−92148号公報
では、偏析凝固を利用してアルミニウム材料を純化する
方法が紹介されている。この方法においては、ルツボに
収容した溶融アルミニウムを撹拌子で撹拌しながら、溶
融アルミニウムをルツボ底部から順次冷却凝固させる。
凝固界面にある高濃度不純物溶液は、撹拌子で与えられ
た溶融アルミニウムの撹拌流動によって、凝固体に巻き
込まれることなく凝固界面から上部に拡散する。そのた
め、高純度のアルミニウム材料がルツボの底部に凝固体
として生成する。
では、偏析凝固を利用してアルミニウム材料を純化する
方法が紹介されている。この方法においては、ルツボに
収容した溶融アルミニウムを撹拌子で撹拌しながら、溶
融アルミニウムをルツボ底部から順次冷却凝固させる。
凝固界面にある高濃度不純物溶液は、撹拌子で与えられ
た溶融アルミニウムの撹拌流動によって、凝固体に巻き
込まれることなく凝固界面から上部に拡散する。そのた
め、高純度のアルミニウム材料がルツボの底部に凝固体
として生成する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】凝固体から放出された
高濃度不純物溶液は、溶融アルミニウム全体に拡散す
る。そのため、凝固体が成長するに従って、残りの溶融
アルミニウムに不純物が濃縮される。この不純物濃度が
高くなった状態では、凝固体に不純物が取り込まれるこ
とを防止できない。したがって、特開昭57−9214
8号公報記載の方法でアルミニウム材料を精製する場
合、ルツボに注入したアルミニウム材料の溶湯量のほぼ
半分程度が凝固したとき、ルツボから残りのアルミニウ
ム溶湯を排出せざるをえない。すなわち、ルツボに装入
されたアルミニウム材料の全量が凝固体として精製され
るものでなく、歩留りが悪い精製方法である。また、凝
固体として精製されないアルミニウム材料も加熱・溶融
するため、無駄に消費する熱エネルギーも大きい。
高濃度不純物溶液は、溶融アルミニウム全体に拡散す
る。そのため、凝固体が成長するに従って、残りの溶融
アルミニウムに不純物が濃縮される。この不純物濃度が
高くなった状態では、凝固体に不純物が取り込まれるこ
とを防止できない。したがって、特開昭57−9214
8号公報記載の方法でアルミニウム材料を精製する場
合、ルツボに注入したアルミニウム材料の溶湯量のほぼ
半分程度が凝固したとき、ルツボから残りのアルミニウ
ム溶湯を排出せざるをえない。すなわち、ルツボに装入
されたアルミニウム材料の全量が凝固体として精製され
るものでなく、歩留りが悪い精製方法である。また、凝
固体として精製されないアルミニウム材料も加熱・溶融
するため、無駄に消費する熱エネルギーも大きい。
【0005】本発明者等は、このような欠点を解消した
精製方法として、容器上部にセットした冷却体の下面に
精製アルミニウムを晶出させる方法を開発し、特開平5
−295465号公報で紹介した。この方法では、アル
ミニウムの精製に伴って晶出した金属間化合物が容器底
部に落下し、精製効率を向上させる。本発明は、金属間
化合物の晶出分離に及ぼす冷却体の作用を更に高めるべ
く研究する過程で見出されたものであり、冷却体を回転
させることにより金属間化合物の晶出分離を一層促進さ
せ、より高い効率でアルミニウムを精製することを目的
とする。
精製方法として、容器上部にセットした冷却体の下面に
精製アルミニウムを晶出させる方法を開発し、特開平5
−295465号公報で紹介した。この方法では、アル
ミニウムの精製に伴って晶出した金属間化合物が容器底
部に落下し、精製効率を向上させる。本発明は、金属間
化合物の晶出分離に及ぼす冷却体の作用を更に高めるべ
く研究する過程で見出されたものであり、冷却体を回転
させることにより金属間化合物の晶出分離を一層促進さ
せ、より高い効率でアルミニウムを精製することを目的
とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明のアルミニウム精
製方法は、その目的を達成するため、融液から不純物が
金属間化合物として晶出するアルミニウム溶湯を精製容
器に収容し、該精製容器の上部から挿入した回転冷却体
で前記アルミニウム溶湯を冷却して精製アルミニウムと
し、晶出した前記金属間化合物を前記精製容器の底部に
重力落下させることを特徴とする。また、アルミニウム
精製装置は、アルミニウム溶湯が収容される精製容器
と、該精製容器の上部開口に装着された回転可能な冷却
体と、前記精製容器の周囲に配置され、加熱制御可能な
ヒータとを備え、前記精製容器の底部に形成されている
不純物濃縮部に前記アルミニウム溶湯から晶出した金属
間化合物を凝集させることを特徴とする。
製方法は、その目的を達成するため、融液から不純物が
金属間化合物として晶出するアルミニウム溶湯を精製容
器に収容し、該精製容器の上部から挿入した回転冷却体
で前記アルミニウム溶湯を冷却して精製アルミニウムと
し、晶出した前記金属間化合物を前記精製容器の底部に
重力落下させることを特徴とする。また、アルミニウム
精製装置は、アルミニウム溶湯が収容される精製容器
と、該精製容器の上部開口に装着された回転可能な冷却
体と、前記精製容器の周囲に配置され、加熱制御可能な
ヒータとを備え、前記精製容器の底部に形成されている
不純物濃縮部に前記アルミニウム溶湯から晶出した金属
間化合物を凝集させることを特徴とする。
【0007】晶出分離した金属間化合物を精製アルミニ
ウムと一体的に凝固させた後で金属間化合物を分離する
方法,或いは精製容器底部に溜った不純物濃縮液をメタ
ルポンプ等で連続的又は間歇的に汲み出しながら精製す
る方法等、何れの方式によっても精製アルミニウムが回
収される。精製アルミニウムと一体的に凝固させる場
合、切断分離等によって金属間化合物又は不純物濃縮部
を切り離す。また、容器の底部にアルミニウム溶湯を残
留させた状態で精製アルミニウムを精製容器から引き抜
き、晶出した金属間化合物を分離しても良い。精製アル
ミニウムが精製容器の内壁に付着している場合、精製ア
ルミニウムの表面層を若干加熱溶融させることによっ
て、精製容器から精製アルミニウムが容易に取り出され
る。不純物濃縮液をメタルポンプ等で連続的又は間歇的
に汲み出す場合、不純物濃縮液の排出量に見合って溶湯
原料を精製容器に補充することが好ましい。精製された
アルミニウムは、精製操作中に炉の蓋を外して連続的に
上方へ引き抜くこともできる。この場合にも、精製量に
応じて溶湯原料を精製容器に補充することが好ましい。
精製容器から引抜かれた精製アルミニウムに対し冷却空
気等の冷媒を吹き付けるとき、精製作業が迅速化され
る。
ウムと一体的に凝固させた後で金属間化合物を分離する
方法,或いは精製容器底部に溜った不純物濃縮液をメタ
ルポンプ等で連続的又は間歇的に汲み出しながら精製す
る方法等、何れの方式によっても精製アルミニウムが回
収される。精製アルミニウムと一体的に凝固させる場
合、切断分離等によって金属間化合物又は不純物濃縮部
を切り離す。また、容器の底部にアルミニウム溶湯を残
留させた状態で精製アルミニウムを精製容器から引き抜
き、晶出した金属間化合物を分離しても良い。精製アル
ミニウムが精製容器の内壁に付着している場合、精製ア
ルミニウムの表面層を若干加熱溶融させることによっ
て、精製容器から精製アルミニウムが容易に取り出され
る。不純物濃縮液をメタルポンプ等で連続的又は間歇的
に汲み出す場合、不純物濃縮液の排出量に見合って溶湯
原料を精製容器に補充することが好ましい。精製された
アルミニウムは、精製操作中に炉の蓋を外して連続的に
上方へ引き抜くこともできる。この場合にも、精製量に
応じて溶湯原料を精製容器に補充することが好ましい。
精製容器から引抜かれた精製アルミニウムに対し冷却空
気等の冷媒を吹き付けるとき、精製作業が迅速化され
る。
【0008】本発明に従った精製方法は、たとえば図1
に示す設備構成の装置を使用して実施される。精製容器
10としては、黒鉛製のルツボ或いは黒鉛とSiCとを
混合焼成したルツボが通常使用される。ルツボ本体11
を外容器12に入れ、蓋体13を装着する。蓋体13に
は、温度制御用のバーナ14を取り付けても良い。精製
容器10の底部は、溶湯Mから晶出した不純物が堆積し
易いように、底部中央が最も低く、周辺に向かって上向
きに傾斜した傾斜面をもつことが好ましい。精製容器1
0の外周には、加熱機構20が外容器12を取り囲んで
配置されている。加熱機構20は、内周側にヒータ21
を取り付けた耐火れんが製のヒータブロック22〜24
を備え、各ヒータブロック22〜24の熱量が独立して
制御されるものが好ましい。精製容器10の底部にも、
ヒータブロック25を配置する。独立制御可能なヒータ
ブロック22〜24の採用により、精製容器10内にあ
る溶湯Mの垂直方向温度分布を調整することができる。
に示す設備構成の装置を使用して実施される。精製容器
10としては、黒鉛製のルツボ或いは黒鉛とSiCとを
混合焼成したルツボが通常使用される。ルツボ本体11
を外容器12に入れ、蓋体13を装着する。蓋体13に
は、温度制御用のバーナ14を取り付けても良い。精製
容器10の底部は、溶湯Mから晶出した不純物が堆積し
易いように、底部中央が最も低く、周辺に向かって上向
きに傾斜した傾斜面をもつことが好ましい。精製容器1
0の外周には、加熱機構20が外容器12を取り囲んで
配置されている。加熱機構20は、内周側にヒータ21
を取り付けた耐火れんが製のヒータブロック22〜24
を備え、各ヒータブロック22〜24の熱量が独立して
制御されるものが好ましい。精製容器10の底部にも、
ヒータブロック25を配置する。独立制御可能なヒータ
ブロック22〜24の採用により、精製容器10内にあ
る溶湯Mの垂直方向温度分布を調整することができる。
【0009】精錬されるアルミニウムスクラップは、精
製容器10に装入した後、ヒータブロック22〜25か
らの加熱によって溶解され、α−Alの凝固点より僅か
に高い温度に保持される。溶融状態に保持された溶湯M
に、回転冷却体30が浸漬される。回転冷却体30は、
内管31に外管32を嵌め合わせた二重管構造になって
いる。内管31及び外管32の下端部には、共に軸方向
に広がったフランジ33,34が取り付けられており、
フランジ33には複数のオリフィス35が形成されてい
る。図1の場合には、内管31及び外管32をステンレ
ス鋼製としたが、所定のガス通路を形成した黒鉛ブロッ
クを使用することもできる。
製容器10に装入した後、ヒータブロック22〜25か
らの加熱によって溶解され、α−Alの凝固点より僅か
に高い温度に保持される。溶融状態に保持された溶湯M
に、回転冷却体30が浸漬される。回転冷却体30は、
内管31に外管32を嵌め合わせた二重管構造になって
いる。内管31及び外管32の下端部には、共に軸方向
に広がったフランジ33,34が取り付けられており、
フランジ33には複数のオリフィス35が形成されてい
る。図1の場合には、内管31及び外管32をステンレ
ス鋼製としたが、所定のガス通路を形成した黒鉛ブロッ
クを使用することもできる。
【0010】フランジ33及び34は、円形状になって
おり、周縁部に円筒状の断熱材36が取り付けられてい
る。また、断熱材36の底面には、フランジ33から一
定の間隔を保った底壁37が取り付けられている。空
気,不活性ガス等の冷却媒体40は、供給口41から外
管32に送り込まれ、内管31と外管32との間に形成
された環状通路42を経て、フランジ34と33との間
に形成された分配室43に導入される。次いで、冷却ガ
スは、オリフィス35,35・・を経て冷却室44に流
入する。このとき、冷却ガスは、環状通路42から内容
積の大きな分配室43に一旦流入した後で冷却室に送り
込まれるため、半径方向に関する流量分布が均一化され
る。
おり、周縁部に円筒状の断熱材36が取り付けられてい
る。また、断熱材36の底面には、フランジ33から一
定の間隔を保った底壁37が取り付けられている。空
気,不活性ガス等の冷却媒体40は、供給口41から外
管32に送り込まれ、内管31と外管32との間に形成
された環状通路42を経て、フランジ34と33との間
に形成された分配室43に導入される。次いで、冷却ガ
スは、オリフィス35,35・・を経て冷却室44に流
入する。このとき、冷却ガスは、環状通路42から内容
積の大きな分配室43に一旦流入した後で冷却室に送り
込まれるため、半径方向に関する流量分布が均一化され
る。
【0011】冷却室44内の冷却ガスは、底壁37を介
して溶湯Mを冷却する。冷却ガスの抜熱能が底壁37の
面内で均一化されているので、冷却された溶湯Mから底
壁37の下面に万遍なくα−Alが晶出する。溶湯Mと
の熱交換によって昇温した冷却ガスは、冷却室44から
内管31内の排気通路45を経て、排気孔46から系外
に排出される。外管32は、蓋体13を貫通して上方に
延び、カップリング51を介しモータ52の出力軸53
に接続されている。モータ52から延びたアーム54
は、モータ55で回転される送りネジ56に嵌挿されて
いる。これにより、回転冷却体30は、精製容器10の
内部で昇降自在に回転する。
して溶湯Mを冷却する。冷却ガスの抜熱能が底壁37の
面内で均一化されているので、冷却された溶湯Mから底
壁37の下面に万遍なくα−Alが晶出する。溶湯Mと
の熱交換によって昇温した冷却ガスは、冷却室44から
内管31内の排気通路45を経て、排気孔46から系外
に排出される。外管32は、蓋体13を貫通して上方に
延び、カップリング51を介しモータ52の出力軸53
に接続されている。モータ52から延びたアーム54
は、モータ55で回転される送りネジ56に嵌挿されて
いる。これにより、回転冷却体30は、精製容器10の
内部で昇降自在に回転する。
【0012】冷却媒体40には、空気,非酸化性ガス,
霧状の水分を含む空気等が使用される。冷却媒体40の
流動により、底壁37を介して溶湯Mが冷却され、底壁
37の下面にα−Alが成長する。溶湯Mの温度及びα
−Alの成長速度は、冷却媒体40の流量制御によって
最適に維持される。溶湯Mの温度が下がるとき、初晶が
金属間化合物の系では、たとえばAl−Si−Fe−M
n系金属間化合物が底壁37の表面に晶出する。金属間
化合物の晶出に伴って、残りの溶湯Mが純化され、温度
が更に下がる。そのため、α−Al層が金属間化合物の
表面に晶出する。このとき、回転冷却体30の回転によ
って、α−Alと溶湯Mとの界面に排出されるSi,F
e,Cu等の不純物は、溶湯Mに比較して比重が大きな
金属間化合物Iとして晶出することから、図2に模式的
に示すように溶湯M中を落下する。金属間化合物Iは、
回転冷却体30の回転で生じる溶湯Mの撹拌流により、
ルツボ本体11の底部中央に溜る(図1)。
霧状の水分を含む空気等が使用される。冷却媒体40の
流動により、底壁37を介して溶湯Mが冷却され、底壁
37の下面にα−Alが成長する。溶湯Mの温度及びα
−Alの成長速度は、冷却媒体40の流量制御によって
最適に維持される。溶湯Mの温度が下がるとき、初晶が
金属間化合物の系では、たとえばAl−Si−Fe−M
n系金属間化合物が底壁37の表面に晶出する。金属間
化合物の晶出に伴って、残りの溶湯Mが純化され、温度
が更に下がる。そのため、α−Al層が金属間化合物の
表面に晶出する。このとき、回転冷却体30の回転によ
って、α−Alと溶湯Mとの界面に排出されるSi,F
e,Cu等の不純物は、溶湯Mに比較して比重が大きな
金属間化合物Iとして晶出することから、図2に模式的
に示すように溶湯M中を落下する。金属間化合物Iは、
回転冷却体30の回転で生じる溶湯Mの撹拌流により、
ルツボ本体11の底部中央に溜る(図1)。
【0013】初晶がα−Alである溶湯純度の場合で
は、最初に底壁37の表面にα−Alが晶出する。α−
Alの晶出に伴い残液に濃縮された不純物は、金属間化
合物となって溶湯M中を落下する。回転冷却体30は、
α−Alが凝固する際に不純物元素や晶出する金属間化
合物Iを溶湯Mに拡散させる周速で回転する。過度に大
きな回転速度では、回転冷却体30の回転によって発生
する渦が大きくなり、歩留り低下の原因となるアルミニ
ウムの酸化が進行するばかりでなく、溶湯Mの飛散によ
って安全上及び操業上の不都合を生じる。また、凝固し
たα−Al層が遠心力によって溶湯M中に飛散し、凝固
効率が悪化する。
は、最初に底壁37の表面にα−Alが晶出する。α−
Alの晶出に伴い残液に濃縮された不純物は、金属間化
合物となって溶湯M中を落下する。回転冷却体30は、
α−Alが凝固する際に不純物元素や晶出する金属間化
合物Iを溶湯Mに拡散させる周速で回転する。過度に大
きな回転速度では、回転冷却体30の回転によって発生
する渦が大きくなり、歩留り低下の原因となるアルミニ
ウムの酸化が進行するばかりでなく、溶湯Mの飛散によ
って安全上及び操業上の不都合を生じる。また、凝固し
たα−Al層が遠心力によって溶湯M中に飛散し、凝固
効率が悪化する。
【0014】回転冷却体30の回転速度は、具体的には
外周速0.2〜8m/秒とすることが好ましい。また、
溶湯Mの表面に浮遊している酸化皮膜の巻込みを防止す
る上では回転冷却体30の一方向回転が好ましいが、回
転冷却体30を周期的に交互回転させることもできる。
α−Al層が設定値まで成長したとき、冷却媒体40の
供給及び回転冷却体30の回転を止め、モータ55を回
転させて回転冷却体30をルツボ本体11から取り出
す。その後、直ちに精製容器10全体を傾動させ、残り
の溶湯M及び炉底に堆積した金属間化合物Iを排出す
る。次いで、回転冷却体30の底壁37上に晶出したα
−Al層を、精製炉の側に配置している精製メタル回収
炉に移し、溶解して回収する。初晶が金属間化合物で底
壁37にα−Alと2層になって晶出している場合に
は、金属間化合物が溶解しない温度に加熱溶解し、α−
Alを分離する。場合によっては、α−Al層を機械的
に掻き取り、金属間化合物から分離することもできる。
なお、晶出開始後、徐々に回転冷却体30を上昇させて
冷却体部分を湯面の上に出し、α−Alのみが溶湯中に
ある状態で晶出工程を続行することもできる。この場合
は、アルミ溶湯による回転冷却体30の腐食が抑制され
る。
外周速0.2〜8m/秒とすることが好ましい。また、
溶湯Mの表面に浮遊している酸化皮膜の巻込みを防止す
る上では回転冷却体30の一方向回転が好ましいが、回
転冷却体30を周期的に交互回転させることもできる。
α−Al層が設定値まで成長したとき、冷却媒体40の
供給及び回転冷却体30の回転を止め、モータ55を回
転させて回転冷却体30をルツボ本体11から取り出
す。その後、直ちに精製容器10全体を傾動させ、残り
の溶湯M及び炉底に堆積した金属間化合物Iを排出す
る。次いで、回転冷却体30の底壁37上に晶出したα
−Al層を、精製炉の側に配置している精製メタル回収
炉に移し、溶解して回収する。初晶が金属間化合物で底
壁37にα−Alと2層になって晶出している場合に
は、金属間化合物が溶解しない温度に加熱溶解し、α−
Alを分離する。場合によっては、α−Al層を機械的
に掻き取り、金属間化合物から分離することもできる。
なお、晶出開始後、徐々に回転冷却体30を上昇させて
冷却体部分を湯面の上に出し、α−Alのみが溶湯中に
ある状態で晶出工程を続行することもできる。この場合
は、アルミ溶湯による回転冷却体30の腐食が抑制され
る。
【0015】
【実施例】内径400mm及び高さ800mmの黒鉛製
ルツボを図1に示す精製装置に装着し、初晶がα−Al
である組成をもつアルミニウム原料150kgを溶解し
た。生成したアルミニウム溶湯の湯面から20mmの深
さに底壁37が位置するように、直径300mmの回転
冷却体をセットした。冷却体を毎分100回転の速度で
回転させながら、空気を1000リットル/分の流量で
回転冷却体に送り込むことにより、冷却体を介してアル
ミニウム溶湯を冷却した。冷却に伴って、アルミニウム
溶湯からα−Alが晶出し始めた。晶出開始時点は、熱
分析曲線に基づいて測定することができた。この晶出開
始時点から30分経過した時点まで、晶出を継続させ
た。
ルツボを図1に示す精製装置に装着し、初晶がα−Al
である組成をもつアルミニウム原料150kgを溶解し
た。生成したアルミニウム溶湯の湯面から20mmの深
さに底壁37が位置するように、直径300mmの回転
冷却体をセットした。冷却体を毎分100回転の速度で
回転させながら、空気を1000リットル/分の流量で
回転冷却体に送り込むことにより、冷却体を介してアル
ミニウム溶湯を冷却した。冷却に伴って、アルミニウム
溶湯からα−Alが晶出し始めた。晶出開始時点は、熱
分析曲線に基づいて測定することができた。この晶出開
始時点から30分経過した時点まで、晶出を継続させ
た。
【0016】冷却体の下面に晶出した精製メタルは、晶
出反応終了後に冷却体を引き上げて炉から取り出し、別
の精製メタル回収炉で溶解することにより冷却体から分
離した。このようにして溶解したメタルから分析用試料
をサンプリングし、組成分析した。分析結果を示す表1
にみられるように、Si,Fe,Cu,Mg等の共晶系
不純物が低下しており、純度が高められたアルミニウム
12kgが得られた。なお、精製効率は、原料メタルに
含まれていた不純物を基準として精製メタルに含まれて
いた不純物の低下割合い、すなわち[(原料メタル中の
不純物濃度)−(精製メタル中の不純物濃度)]/(原
料メタル中の不純物濃度)×100(%)で表した。ま
た、精製メタルを分離した後の残湯に濃縮されている不
純物の含有量も測定し、表1に併せ示した。
出反応終了後に冷却体を引き上げて炉から取り出し、別
の精製メタル回収炉で溶解することにより冷却体から分
離した。このようにして溶解したメタルから分析用試料
をサンプリングし、組成分析した。分析結果を示す表1
にみられるように、Si,Fe,Cu,Mg等の共晶系
不純物が低下しており、純度が高められたアルミニウム
12kgが得られた。なお、精製効率は、原料メタルに
含まれていた不純物を基準として精製メタルに含まれて
いた不純物の低下割合い、すなわち[(原料メタル中の
不純物濃度)−(精製メタル中の不純物濃度)]/(原
料メタル中の不純物濃度)×100(%)で表した。ま
た、精製メタルを分離した後の残湯に濃縮されている不
純物の含有量も測定し、表1に併せ示した。
【0017】
【表1】
【0018】他方、冷却体を回転させない外は同様な条
件下でアルミニウム原料を溶解・精製し、13kgの精
製メタルを得た。精製メタルから分析用試料をサンプリ
ングした。この分析用試料及び精製メタルを分離した後
の残湯メタルに含まれている不純物の分析結果を表2に
示す。
件下でアルミニウム原料を溶解・精製し、13kgの精
製メタルを得た。精製メタルから分析用試料をサンプリ
ングした。この分析用試料及び精製メタルを分離した後
の残湯メタルに含まれている不純物の分析結果を表2に
示す。
【0019】
【表2】
【0020】表1と表2との対比から明らかなように、
代表的な不純物であるSi,Fe,Cu,Mg等は、冷
却体を回転させることによって大幅に低減しており、精
製メタルがより高い純度に精製されていることが判る。
代表的な不純物であるSi,Fe,Cu,Mg等は、冷
却体を回転させることによって大幅に低減しており、精
製メタルがより高い純度に精製されていることが判る。
【0021】実施例2:実施例1と同じ装置を使用し、
初晶が金属間化合物である組成をもつアルミニウム原料
150kgを溶解した。回転冷却体30は、実施例1と
同じ条件でセットした。回転冷却体30の回転速度及び
冷却空気の流量も、実施例1と同じ値に設定した。熱分
析曲線に基づいて測定できる晶出開始時点から2時間経
過するまで、晶出を継続させた。晶出終了時点で回転冷
却体を精製炉から引き上げ、回転冷却体を別の回収炉に
移し、雰囲気を750℃まで上昇させたら、晶出物全体
が回転冷却体30の底壁37から分離・落下した。
初晶が金属間化合物である組成をもつアルミニウム原料
150kgを溶解した。回転冷却体30は、実施例1と
同じ条件でセットした。回転冷却体30の回転速度及び
冷却空気の流量も、実施例1と同じ値に設定した。熱分
析曲線に基づいて測定できる晶出開始時点から2時間経
過するまで、晶出を継続させた。晶出終了時点で回転冷
却体を精製炉から引き上げ、回転冷却体を別の回収炉に
移し、雰囲気を750℃まで上昇させたら、晶出物全体
が回転冷却体30の底壁37から分離・落下した。
【0022】分離された晶出物は、まだ塊状であること
から、そのまま冷却して得られた鋳塊を調査した。この
ときの回収重量は、23kgであった。底壁37の接触
面に約3mmの厚みで初晶として金属間化合物が晶出し
ており、それから下方に向けてα−Alが晶出してい
た。原料溶湯,晶出終了時の残湯,初晶として晶出した
金属間化合物及びα−Al晶の分析結果を表3に示す。
なお、このときの残湯は、炉底に堆積した堆積物と撹拌
混合して分析試料とした。また、得られた鋳塊から切断
によって、初晶の金属間化合物を分離した。表3から明
らかなように、初晶の金属間化合物はSi−Fe−Mn
−Cu系であり、α−Al晶の精製効率はZnを除き5
0%以上であった。
から、そのまま冷却して得られた鋳塊を調査した。この
ときの回収重量は、23kgであった。底壁37の接触
面に約3mmの厚みで初晶として金属間化合物が晶出し
ており、それから下方に向けてα−Alが晶出してい
た。原料溶湯,晶出終了時の残湯,初晶として晶出した
金属間化合物及びα−Al晶の分析結果を表3に示す。
なお、このときの残湯は、炉底に堆積した堆積物と撹拌
混合して分析試料とした。また、得られた鋳塊から切断
によって、初晶の金属間化合物を分離した。表3から明
らかなように、初晶の金属間化合物はSi−Fe−Mn
−Cu系であり、α−Al晶の精製効率はZnを除き5
0%以上であった。
【0023】
【表3】
【0024】実施例3:実施例2と同じ初晶が金属間化
合物である原料組成で、金属間化合物を初晶として底壁
37に晶出させることなく、先ず炉底に落下させた。こ
の場合、原料溶湯を610℃に1時間保持して金属間化
合物を炉底に晶出落下させた後、回転冷却体を浸漬し、
α−Alの晶出を開始した。回転冷却体の回転速度を2
00回転/時間,冷却空気の流量を2000リットル/
分,α−Alの晶出処理時間を1.5時間に設定した。
そして、実施例2と同様な操作によって、晶出した鋳塊
を調査した。得られた鋳塊は、22kgであった。実施
例2と異なり、底壁37の接触面に金属間化合物が晶出
しておらず、溶湯の保持による金属間化合物処理効果の
有効性が確認された。この場合の分析結果を、表4に示
す。
合物である原料組成で、金属間化合物を初晶として底壁
37に晶出させることなく、先ず炉底に落下させた。こ
の場合、原料溶湯を610℃に1時間保持して金属間化
合物を炉底に晶出落下させた後、回転冷却体を浸漬し、
α−Alの晶出を開始した。回転冷却体の回転速度を2
00回転/時間,冷却空気の流量を2000リットル/
分,α−Alの晶出処理時間を1.5時間に設定した。
そして、実施例2と同様な操作によって、晶出した鋳塊
を調査した。得られた鋳塊は、22kgであった。実施
例2と異なり、底壁37の接触面に金属間化合物が晶出
しておらず、溶湯の保持による金属間化合物処理効果の
有効性が確認された。この場合の分析結果を、表4に示
す。
【0025】
【表4】
【0026】表4に示した金属間化合物晶出処理前後の
溶湯原料の組成を対比するとき、金属間化合物晶出処理
によってFe−Mn系の金属間化合物が炉底に沈降して
いることが確認される。この金属間化合物を分離した後
の原料溶湯を精製対象とするとき、実施例2との対比か
ら精製時間の短縮が図られている。すなわち、冷却空気
の流量を多くし、回転速度を上げることによってα−A
lの晶出時間が30分短縮され、しかもほぼ同量の精製
アルミニウムが得られた。これにより、回収率の向上が
可能となった。ただし、精製効率は、実施例2の方が若
干上回っていた。
溶湯原料の組成を対比するとき、金属間化合物晶出処理
によってFe−Mn系の金属間化合物が炉底に沈降して
いることが確認される。この金属間化合物を分離した後
の原料溶湯を精製対象とするとき、実施例2との対比か
ら精製時間の短縮が図られている。すなわち、冷却空気
の流量を多くし、回転速度を上げることによってα−A
lの晶出時間が30分短縮され、しかもほぼ同量の精製
アルミニウムが得られた。これにより、回収率の向上が
可能となった。ただし、精製効率は、実施例2の方が若
干上回っていた。
【0027】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明は、アル
ミニウム溶湯よりも比重が大きな金属間化合物として晶
出する不純物の晶出分離を冷却体の下面にα−Alを晶
出させ、且つ晶出反応を冷却体の回転によって促進さ
せ、より純度の高い精製アルミニウムを得ている。晶出
した金属間化合物は、凝集濃縮液として精製容器の底部
に集められ、精製容器の上部で精製されたアルミニウム
と効率よく分離される。この方法によるとき、不純物の
晶出分離が効率よく行われ、純度の良い精製アルミニウ
ムが高い歩留りで製造される。
ミニウム溶湯よりも比重が大きな金属間化合物として晶
出する不純物の晶出分離を冷却体の下面にα−Alを晶
出させ、且つ晶出反応を冷却体の回転によって促進さ
せ、より純度の高い精製アルミニウムを得ている。晶出
した金属間化合物は、凝集濃縮液として精製容器の底部
に集められ、精製容器の上部で精製されたアルミニウム
と効率よく分離される。この方法によるとき、不純物の
晶出分離が効率よく行われ、純度の良い精製アルミニウ
ムが高い歩留りで製造される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明実施例で採用した精製装置
【図2】 回転冷却体の底面に成長しているα−Al
M:アルミニウム溶湯 I:晶出した金属間化合物 10:精製容器 20:加熱機構 30:回転冷却
体 40:冷却媒体
体 40:冷却媒体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 加藤 彰 静岡県庵原郡蒲原町蒲原161番地 日本軽 金属株式会社蒲原工場内
Claims (9)
- 【請求項1】 融液から不純物が金属間化合物として晶
出するアルミニウム溶湯を精製容器に収容し、前記精製
容器の上部から挿入した回転冷却体によって前記アルミ
ニウム溶湯を冷却して精製アルミニウムとし、晶出した
前記金属間化合物を前記精製容器の底部に重力落下させ
ることを特徴とするアルミニウム精製方法。 - 【請求項2】 請求項1記載の金属間化合物は、精製ア
ルミニウムと一体的に凝固された後、切断分離されるこ
とを特徴とするアルミニウム精製方法。 - 【請求項3】 請求項1記載の精製アルミニウムは、精
製容器の底部にアルミニウム溶湯を残留させた状態で前
記精製容器から引き抜かれ、晶出した金属間化合物から
分離されることを特徴とするアルミニウム精製方法。 - 【請求項4】 請求項1記載の金属間化合物は、精製容
器の底部に開口した不純物吸引管を介し不純物濃縮液と
共に排出されることを特徴とするアルミニウム精製方
法。 - 【請求項5】 請求項4記載の不純物濃縮液の排出に見
合って、溶湯原料を精製容器に補充することを特徴とす
るアルミニウム精製方法。 - 【請求項6】 請求項1〜3の何れかに記載の精製アル
ミニウムは、精製終了後、炉中でそのまま冷却させ、次
いで加熱によって精製容器内壁に接する表面層を溶融さ
せた後、前記精製容器から引き抜かれることを特徴とす
るアルミニウム精製方法。 - 【請求項7】 アルミニウム溶湯が収容される精製容器
と、該精製容器の上部開口に回転可能に設けられた冷却
体と、前記精製容器の周囲に配置され、加熱制御可能な
ヒータとを備え、前記精製容器の底部に形成されている
不純物濃縮部に前記アルミニウム溶湯から晶出した金属
間化合物を凝集させることを特徴とするアルミニウム精
製装置。 - 【請求項8】 アルミニウム溶湯が収容される精製容器
と、該精製容器の上部開口に装着され、精製アルミニウ
ムの凝固成長に伴って上方に移動する回転可能な冷却体
と、前記精製容器の周囲に配置され、加熱制御可能なヒ
ータと、前記精製容器の底部に形成されている不純物濃
縮部に開口した不純物吸引管と、前記精製容器の側壁内
面に開口した溶湯原料供給管とを備え、前記冷却体の移
動によって前記精製アルミニウムを前記精製容器から連
続的に引き抜き、前記精製アルミニウムの引抜き量及び
不純物濃縮液の排出量に見合った量で溶湯原料を前記精
製容器に補充するための経路を備えたことを特徴とする
アルミニウム精製装置。 - 【請求項9】 請求項8記載の精製容器から引き抜かれ
た精製アルミニウムの側面に対向して冷媒噴出ノズルを
配置したことを特徴とするアルミニウム精製装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP23073094A JPH0873959A (ja) | 1994-08-31 | 1994-08-31 | アルミニウム精製方法及び装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP23073094A JPH0873959A (ja) | 1994-08-31 | 1994-08-31 | アルミニウム精製方法及び装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0873959A true JPH0873959A (ja) | 1996-03-19 |
Family
ID=16912407
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP23073094A Pending JPH0873959A (ja) | 1994-08-31 | 1994-08-31 | アルミニウム精製方法及び装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0873959A (ja) |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007529625A (ja) * | 2004-03-19 | 2007-10-25 | コラス、テクノロジー、ベスローテン、フェンノートシャップ | 溶融金属の精製方法 |
JP2008266703A (ja) * | 2007-04-18 | 2008-11-06 | Showa Denko Kk | 金属精製方法、金属精製装置、精製金属、鋳造品、金属製品及び電解コンデンサ |
JP2009542901A (ja) * | 2006-07-07 | 2009-12-03 | アレリス、スウィッツァーランド、ゲゼルシャフト、ミット、ベシュレンクテル、ハフツング | アルミニウムのような金属母液から精製された金属を分離精製する方法および装置 |
WO2019077892A1 (ja) * | 2017-10-20 | 2019-04-25 | 株式会社豊田中央研究所 | Al合金の再生方法 |
CN114790515A (zh) * | 2021-01-25 | 2022-07-26 | 国科镁业科技(河南)有限公司 | 一种立式金属提纯炉及其高纯镁制备方法 |
KR20220117003A (ko) * | 2021-02-16 | 2022-08-23 | 오민규 | 초박 알루미늄의 리싸이클 제조장치 |
-
1994
- 1994-08-31 JP JP23073094A patent/JPH0873959A/ja active Pending
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007529625A (ja) * | 2004-03-19 | 2007-10-25 | コラス、テクノロジー、ベスローテン、フェンノートシャップ | 溶融金属の精製方法 |
JP2009542901A (ja) * | 2006-07-07 | 2009-12-03 | アレリス、スウィッツァーランド、ゲゼルシャフト、ミット、ベシュレンクテル、ハフツング | アルミニウムのような金属母液から精製された金属を分離精製する方法および装置 |
JP2008266703A (ja) * | 2007-04-18 | 2008-11-06 | Showa Denko Kk | 金属精製方法、金属精製装置、精製金属、鋳造品、金属製品及び電解コンデンサ |
WO2019077892A1 (ja) * | 2017-10-20 | 2019-04-25 | 株式会社豊田中央研究所 | Al合金の再生方法 |
JP2019077894A (ja) * | 2017-10-20 | 2019-05-23 | 株式会社豊田中央研究所 | Al合金の再生方法 |
CN114790515A (zh) * | 2021-01-25 | 2022-07-26 | 国科镁业科技(河南)有限公司 | 一种立式金属提纯炉及其高纯镁制备方法 |
KR20220117003A (ko) * | 2021-02-16 | 2022-08-23 | 오민규 | 초박 알루미늄의 리싸이클 제조장치 |
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