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JPH08319265A - N−メチル−メトキシイミノ酢酸アミド誘導体の製造法およびその中間体 - Google Patents

N−メチル−メトキシイミノ酢酸アミド誘導体の製造法およびその中間体

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Publication number
JPH08319265A
JPH08319265A JP12411395A JP12411395A JPH08319265A JP H08319265 A JPH08319265 A JP H08319265A JP 12411395 A JP12411395 A JP 12411395A JP 12411395 A JP12411395 A JP 12411395A JP H08319265 A JPH08319265 A JP H08319265A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
group
formula
methyl
derivative
general formula
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP12411395A
Other languages
English (en)
Inventor
Masaji Oda
雅次 織田
Manabu Katsurada
学 桂田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Chemical Corp
Original Assignee
Mitsubishi Chemical Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Chemical Corp filed Critical Mitsubishi Chemical Corp
Priority to JP12411395A priority Critical patent/JPH08319265A/ja
Priority to PCT/JP1996/001349 priority patent/WO1996037463A1/ja
Publication of JPH08319265A publication Critical patent/JPH08319265A/ja
Pending legal-status Critical Current

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Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C249/00Preparation of compounds containing nitrogen atoms doubly-bound to a carbon skeleton
    • C07C249/04Preparation of compounds containing nitrogen atoms doubly-bound to a carbon skeleton of oximes
    • C07C249/12Preparation of compounds containing nitrogen atoms doubly-bound to a carbon skeleton of oximes by reactions not involving the formation of oxyimino groups

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  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Other In-Based Heterocyclic Compounds (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Plural Heterocyclic Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】 式(I)の化合物と式(II)の化合物とを
反応させる式(III)の化合物の製造法。 【化1】 {式中、R1はC1〜C4のアルキル基を表す。R2は水素
原子または式−C(R3)(R4)−Ar表し、式中、R
3およびR4はそれぞれ独立に水素原子またはC1〜C4
アルキル基、Arは置換されていてもよいアリール基ま
たは置換されていてもよいヘテロアリール基を表す。} 【効果】 式(I)の化合物から農業用殺菌剤として有
用な式(III)の化合物を効率よく製造することがで
き、また、上記製造法に有用な式(I)の新規な製造中
間体が提供される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、農園芸用殺菌剤として
有用なメトキシイミノ酢酸アミド誘導体の製造方法およ
びその製造中間体並びにその製造中間体の製造方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来、殺菌効果等の生物活性を有するメ
トキシイミノ酢酸誘導体およびその製造法が知られてい
る(特開昭63−23852号、特開昭63−3046
3号、特開平3−246268号、特開平4−8946
4号、特開平4−182461号、特開平5−4353
3号、特開平5−97768号、特開平5−33112
4号、WO94/22812および特開平6−2513
2号など)。また、農園芸用殺菌剤として有用なメトキ
シイミノ酢酸誘導体が知られている(ヨーロッパ公開特
許第596254号)。しかしながら、それらの製造方
法は収率が低いなど、必ずしも経済的に十分な方法とは
言えなかった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題および課題を解決するた
めの手段】本発明の目的は、農園芸用殺菌剤として有用
なメトキシイミノ酢酸アミド誘導体を安価に効率よく製
造する方法を提供することにある。本発明者らは上記の
課題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、下記一般式
(I)で表される1−アルコキシ−4−メトキシイミノ
−2−メチル−3−オキソ−1,2,3,4−テトラヒ
ドロイソキノリン誘導体を製造中間体とする新規な製造
方法を見いだし、本発明を完成するに至った。
【0004】すなわち、本発明は、(1)下記一般式
(I)
【0005】
【化8】
【0006】(式中、R1はC1〜C4のアルキル基を表
す。)で表される1−アルコキシ−4−メトキシイミノ
−2−メチル−3−オキソ−1,2,3,4−テトラヒ
ドロイソキノリン誘導体と、下記一般式(II)
【0007】
【化9】H2NO−R2 (II) {式中、R2は水素原子または一般式−C(R3
(R4)−Arを表し、ここでR3およびR4はそれぞれ
独立に水素原子またはC1〜C4のアルキル基を表し、A
rは置換されていてもよいアリール基または置換されて
いてもよいヘテロアリール基を表す。}で表されるオキ
シアミン誘導体とを反応させることを特徴とする下記一
般式(III)
【0008】
【化10】
【0009】(式中、R2は既に定義したとおりであ
る。)で表されるN−メチル−メトキシイミノ酢酸アミ
ド誘導体の製造方法、(2)下記一般式(I)
【0010】
【化11】
【0011】(式中、R1は既に定義したとおりであ
る。)で表される新規な1−アルコキシ−4−メトキシ
イミノ−2−メチル−3−オキソ−1,2,3,4−テ
トラヒドロイソキノリン誘導体、(3)下記一般式(I
V)
【0012】
【化12】
【0013】(式中、Xは塩素原子または臭素原子を表
す。)で表されるベンザルハライド誘導体と、下記一般
式(V)
【0014】
【化13】HO−R1 (V) (式中、R1は既に定義したとおりである。)で表され
るアルコールを反応させることを特徴とする下記一般式
(I)
【0015】
【化14】
【0016】(式中、R1は既に定義したとおりであ
る。)で表される1−アルコキシ−4−メトキシイミノ
−2−メチル−3−オキソ−1,2,3,4−テトラヒ
ドロイソキノリン誘導体の製造方法である。以下、本発
明を更に詳細に説明する。
【0017】一般式(I)および(V)において、R1
はメチル基、エチル基、n−プロピル基、iso−プロ
ピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基などのC1
4のアルキル基を表す。これらのうち、R1がメチル基
またはエチル基であることが好ましい。
【0018】一般式(II)および(III)におい
て、R2は水素原子または一般式−C(R3)(R4)−
Arを表し、式中、R3およびR4はそれぞれ独立に水素
原子;メチル基、エチル基、n−プロピル基、iso−
プロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基などのC
1〜C4のアルキル基を表す。これらのうち、R3および
4がそれぞれ独立に水素原子またはメチル基であるこ
とが好ましい。
【0019】Arは下記の基により置換されていてもよ
いフェニル基またはナフチル基などのアリール基;また
は下記の基により置換されていてもよいピリジル基、チ
エニル基、またはチアゾリル基などのヘテロアリール基
を表し、これらのうち、Arが下記の基により置換され
ていてもよいフェニル基であることが好ましい。
【0020】上記アリール基に置換されていてもよい基
としては、シアノ基;フッ素原子、塩素原子、臭素原子
などのハロゲン原子;メチル基、エチル基、n−プロピ
ル基、iso−プロピル基、n−ブチル基、sec−ブ
チル基などのC1〜C6のアルキル基;ハロゲン原子によ
り置換されていてもよいエテニル基、プロペニル基など
のC2〜C4のアルケニル基;トリフルオロメチル基、ジ
フルオロメチル基、トリクロロメチル基またはジクロロ
ジフルオロエチル基などのC1〜C4のハロアルキル基;
ハロゲン原子又はC36のシクロアルキル基で置換され
ていてもよいメトキシ基、エトキシ基、iso−プロポ
キシ基、n−ブトキシ基などのC1〜C6のアルコキシ
基;メチルチオ基、エチルチオ基、iso−プロピルチ
オ基、n−ブチルチオ基などのC1〜C6のアルキルチオ
基;C1〜C4のアルキル基またはハロゲン原子などによ
り置換されていてもよいフェニル基などのアリール基;
1〜C4のアルキル基またはハロゲン原子などにより置
換されていてもよいフェノキシ基などのアリールオキシ
基;ハロゲン原子により置換されていてもよいプロペニ
ルオキシ基などのC2〜C6のアルケニルオキシ基;プロ
パルギルオキシ基などのC2〜C6のアルキニルオキシ基
が挙げることができる。これらのうち、好ましい置換基
としては、C1〜C4アルキル基、ハロゲン原子、ハロゲ
ン原子特に好ましくは弗素原子により置換されていても
よいC1〜C4アルコキシ基またはトリフルオロメチル基
を挙げることができる。またこれらの置換基のうち隣接
する二つの置換基が一緒になって、メチレンジオキシ
基、エチレンジオキシ基などとなりアリール基と縮合環
を形成してもよい。アリール基上の置換基の数は1〜5
個、好ましくは1〜2個であり、複数個の置換基を有す
る場合は同一でも異なっていても良い。
【0021】上記ヘテロアリール基に置換されていても
よい基としては、シアノ基;フッ素原子、塩素原子、臭
素原子などのハロゲン原子;メチル基、エチル基、n−
プロピル基、iso−プロピル基、n−ブチル基、se
c−ブチル基などのC1〜C6のアルキル基;トリフルオ
ロメチル基、ジフルオロメチル基、トリクロロメチル基
またはジクロロジフルオロエチル基などのC1〜C4のハ
ロアルキル基;またはハロゲン原子又はC3〜C6のシク
ロアルキル基で置換されていてもよいメトキシ基、エト
キシ基、iso−プロポキシ基、n−ブトキシ基などの
1〜C6のアルコキシ基を挙げることができる。これら
のうち、好ましい置換基としては、C1〜C4のアルキル
基、ハロゲン原子またはトリフルオロメチル基を挙げる
ことができる。ヘテロアリール基上の置換基の数は1〜
2個であり、複数個の置換基を有する場合は同一でも異
なっていても良い。
【0022】一般式(IV)において、Xは塩素原子ま
たは臭素原子を表す。一般式(III)で表されるN−
メチル−メトキシイミノ酢酸アミド誘導体は、下記のス
キーム1に従い、式(I)の1−アルコキシ−4−メト
キシイミノ−2−メチル−3−オキソ−1,2,3,4
−テトラヒドロイソキノリン誘導体と、式(II)のオ
キシアミン誘導体とを酸の存在下または非存在下、不活
性溶媒中で反応させることにより、場合によっては式
(VI)の化合物を経由して、製造することができる
(下記のスキーム中、R1およびR2は既に定義したとお
りである)。
【0023】
【化15】
【0024】式(II)のオキシアミン誘導体は、その
まま用いてもよいが場合によっては塩酸塩などの塩の形
態で、式(I)の1−アルコキシ−4−メトキシイミノ
−2−メチル−3−オキソ−1,2,3,4−テトラヒ
ドロイソキノリン誘導体に対し1〜3倍当量、好ましく
は1〜1.5倍当量使用される。
【0025】上記反応で用いられる酸としては、例え
ば、酢酸、トリフルオロ酢酸などの有機酸類;塩酸など
のハロゲン化水素酸類;塩化水素、臭化水素などのハロ
ゲン化水素類;メタンスルホン酸、p−トルエンスルホ
ン酸あるいは硫酸などのスルホン酸類;ピリジン塩酸
塩、ピリジン硫酸塩などの有機塩基の酸付加塩;または
塩化亜鉛、塩化鉄、塩化アルミニウムなどのルイス酸な
どを挙げることができる。これらのうち、スルホン酸類
やハロゲン化水素類が好ましい。
【0026】上記の酸は、式(I)の1−アルコキシ−
4−メトキシイミノ−2−メチル−3−オキソ−1,
2,3,4−テトラヒドロイソキノリン誘導体に対し触
媒量から5倍当量まで、好ましくは触媒量から2倍当量
まで使用される。
【0027】使用される溶媒としては、ベンゼン、トル
エン、キシレン等の芳香族炭化水素類;ジクロロメタ
ン、クロロホルム、1,2−ジクロロエタン等のハロゲ
ン化炭化水素類;ジエチルエーテル、テトラヒドロフラ
ン、ジオキサン等のエーテル類;酢酸エチル等のエステ
ル類;メタノール、エタノール、プロパノール等のアル
コール類;N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチル
ピロリドン、ジメチルスルホキシド、アセトニトリル、
酢酸、水などの極性溶媒等が挙げられ、その単一溶媒あ
っても混合溶媒であっても良い。これらのうち、テトラ
ヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル類;N,N−ジ
メチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、酢酸など
の極性溶媒等が好ましい。
【0028】反応は、0℃から使用する溶媒の沸点の温
度範囲、好ましくは20〜120℃で行うことができ
る。上記反応において、酸を使用しない場合、中間生成
物として下記一般式(VI)
【0029】
【化16】
【0030】(式中、R2は既に定義したとおりであ
る。)で表される化合物が得られることがあるが、化合
物を単離することなく、上記の酸を前述の態様で添加し
さらに反応を続行することにより容易に目的とする式
(III)のN−メチル−メトキシイミノ酢酸アミド誘
導体を製造することができる。
【0031】式(III)のN−メチル−メトキシイミ
ノ酢酸アミド誘導体の製造中間体である一般式(I)の
1−アルコキシ−4−メトキシイミノ−2−メチル−3
−オキソ−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン
誘導体は新規な化合物であり、下記のスキーム2に従
い、式(IV)のベンザルハライド誘導体と、塩基の存
在下、式(V)のアルコールとを不活性溶媒中にて反応
させることにより製造することができる(下記のスキー
ム中、XおよびR1は既に定義したとおりである)。
【0032】
【化17】
【0033】式(V)のアルコールは、式(IV)のベ
ンザルハライド誘導体に対し1倍当量から大過剰、好ま
しくは2倍当量から溶媒量まで使用される。
【0034】反応に用いられる塩基としては、無機塩
基、有機塩基のいずれでもよい。無機塩基としては、例
えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウムのようなアルカ
リ金属水酸化物;炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸
カルシュウムのようなアルカリ金属またはアルカリ土類
金属の炭酸塩;炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム
のようなアルカリ金属炭酸水素化物;水素化ナトリウム
のようなアルカリ金属水素化物;金属ナトリウムのよう
なアルカリ金属なとが挙げられる。有機塩基としては、
例えばトリエチルアミンのような3級アミン;ピリジ
ン、ピコリンのような芳香族塩基;ナトリウムエチラー
ト、t−ブトキシカリウムのようなアルカリ金属アルコ
ラート類などが挙げることができる。これらのうち、ア
ルカリ金属炭酸塩、アルカリ金属炭酸水素化物、アルカ
リ金属水素化物あるいはアルカリ金属アルコラート類が
好ましい。
【0035】上記の塩基は、式(IV)のベンザルハラ
イド誘導体に対し、1倍当量から10倍当量、好ましく
は2倍当量から5倍当量まで使用される。
【0036】使用される溶媒としては、ベンゼン、トル
エン、キシレン等の芳香族炭化水素類;ジクロロメタ
ン、クロロホルム、1,2−ジクロロエタン等のハロゲ
ン化炭化水素類;ジエチルエーテル、テトラヒドロフラ
ン、ジオキサン等のエーテル類;酢酸エチル等のエステ
ル類;アセトン、メチルエチルケトン等のケトン類;メ
タノール、エタノール、プロパノール、ブタノール等の
アルコール類;アセトニトリルなどのニトリル類;N,
N−ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリドン、ジ
メチルスルホキシド、酢酸、水などの極性溶媒等が挙げ
られ、その単一溶媒であっても混合溶媒であっても良
い。これらのうち、エーテル類、アルコール類あるいは
N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド
などの極性溶媒等が好ましい。
【0037】反応は、室温から使用する溶媒の沸点のま
での温度範囲、好ましくは20〜150℃にて行うこと
ができる。出発原料として用いる式(IV)のベンザル
ハライド誘導体は、例えば、下記のスキーム3で示され
る方法あるいはそれに準じた方法により製造することが
できる(下記のスキーム中、Xは既に定義したとおりで
ある)。
【0038】
【化18】
【0039】すなわち、式(VII)のグリオキシル酸
エチルエステルを、それ自体公知の方法(例えば特開平
5−97768号公報に記載の方法)あるいはそれに準
じた方法でオキシム化することにより、式(VIII)
のヒドロキシイミノ酢酸誘導体あるいは式(IX)のメ
トキシイミノ酢酸誘導体を得ることができる。式(VI
II)のヒドロキシイミノ酢酸誘導体は、ジメチル硫酸
や沃化メチルなどのメチル化剤で処理することにより、
容易に式(IX)のメトキシイミノ酢酸誘導体に導くこ
とができる。次いで、不活性溶媒(四塩化炭素などのハ
ロゲン化炭化水素類やクロロベンゼンなどの芳香族炭化
水素類)中、過安息香酸、2,2’−アゾビス(イソブ
チリロニトリル)などの触媒あるいは光の存在下に、上
記の式(IX)のメトキシイミノ酢酸誘導体を塩素、臭
素、N−ブロモこはく酸イミドあるいは塩化スルフリル
などのハロゲン化剤で処理することにより、式(X)の
ベンザルハライドの酢酸エステル誘導体に導くことがで
きる。その際、式(IX)のメトキシイミノ酢酸誘導体
に対して、2倍当量以上のハロゲン化剤を用いるべきで
ある。
【0040】次いで、不活性溶媒中で式(X)のベンザ
ルハライドの酢酸エステル誘導体をメチルアミンで処理
することにより目的とする式(IV)のベンザルハライ
ド誘導体に導くことができる。メチルアミンで処理する
場合、メチルアミンを式(X)のベンザルハライドのエ
ステル誘導体に対して1倍当量から大過剰までの範囲の
量で用いることができるが、好ましくは1〜3倍当量程
度を用いればよい。使用される溶媒としては、ベンゼ
ン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類;ジクロ
ロメタン、クロロホルム、1,2−ジクロロエタン等の
ハロゲン化炭化水素類;ジエチルエーテル、テトラヒド
ロフラン、ジオキサン等のエーテル類;アセトン、メチ
ルエチルケトン等のケトン類;メタノール、エタノー
ル、プロパノール等のアルコール類;N,N−ジメチル
ホルムアミド、N−メチルピロリドン、ジメチルスルホ
キシド、アセトニトリル、水などの極性溶媒等を挙げる
ことができる。これらの溶媒を単独で用いてもよいが、
複数の溶媒を混合溶媒として用いてもよい。好ましい溶
媒として、トルエン、テトラヒドロフラン、エタノール
あるいは水を用いることができる。反応は−78℃から
溶媒の沸点までの温度範囲で、好ましくは0℃から60
℃程度の温度で行えばよい。
【0041】また、スキーム3において出発原料として
用いられる式(VII)のグリオキシル酸エチルエステ
ルは公知の方法(例えば、Synthetic Com
municaton,11,943,1981に記載の
方法)あるいはそれに準じた方法で製造することができ
る。上記反応で得られる化合物の反応混合物からの分離
および精製は、それ自体既知の通常用いられる方法、例
えば、抽出、再結晶、クロマトグラフィー等により容易
に行うことができる。
【0042】
【実施例】次に、本発明を実施例を挙げてさらに具体的
に説明する。しかしながら、下記の実施例は本発明の具
体的な認識を得る一助とみなすべきものであり、本発明
の範囲を何ら制限するものではない。
【0043】実施例1 1−メトキシ−4−メトキシイ
ミノ−2−メチル−3−オキソ−1,2,3,4−テト
ラヒドロイソキノリンの合成 N−メチル−2−(2−ジクロロメチルフェニル)−2
−メトキシイミノ酢酸アミド(0.5g,1.82mm
ol)および炭酸カリウム(0.53g,3.84mm
ol)のメタノール2ml溶液を、50℃にて7時間加
熱撹拌した。冷却後反応混合物に酢酸エチル20mlを
加え、水および飽和食塩水で順次洗浄し無水硫酸ナトリ
ウムで乾燥した。溶媒を留去した後、シリカゲルカラム
クロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘキサン=2:3)
により精製して0.28gの標題化合物を得た(収率6
5.8%)。1 H−NMR(CDCl3):2.97(3H,s),
3.24(3H,s),4.23(3H,s),5.6
2(1H,s),7.4−7.5(3H,m),8.4
6(1H,dd)
【0044】実施例2 1−メトキシ−4−メトキシイ
ミノ−2−メチル−3−オキソ−1,2,3,4−テト
ラヒドロイソキノリンの合成 N−メチル−2−(2−ジブロモメチルフェニル)−2
−メトキシイミノ酢酸アミド(0.5g,1.37mm
ol)およびナトリウムメトキシド(0.18g,3.
33mmol)のメタノール2ml溶液を、室温にて8
時間撹拌した。反応混合物に酢酸エチル20mlを加
え、水および飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸ナトリ
ウムで乾燥した。溶媒を留去した後、シリカゲルカラム
クロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘキサン=2:3)
により精製して0.23gの標題化合物を得た(収率7
1.5%)。
【0045】実施例3 1−エトキシ−4−メトキシイ
ミノ−2−メチル−3−オキソ−1,2,3,4−テト
ラヒドロイソキノリンの合成 N−メチル−2−(2−ジブロモメチルフェニル)−2
−メトキシイミノ酢酸アミド(0.5g,1.37mm
ol)およびナトリウムエトキシド(0.19g,2.
79mmol)のエタノール2ml溶液を、室温にて8
時間撹拌した。反応混合物に酢酸エチル20mlを加
え、水および飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸ナトリ
ウムで乾燥した。溶媒を留去した後、シリカゲルカラム
クロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘキサン=2:3)
により精製して0.21gの標題化合物を得た(収率6
1.8%)。 融点:93.6−95.2℃1 H−NMR(CDCl3):1.11(3H,t),
3.15(1H,m),3.24(3H,s),3.3
0(1H,m),4.23(3H,s), 5.64
(1H,s),7.4−7.5(3H,m),8.46
(1H,dd)
【0046】実施例4 N−メチル−2−[2−{1−
(4−ジフルオロメトキシ−3−メトキシフェニル)エ
チルオキシイミノメチル}フェニル]−2−メトキシイ
ミノ酢酸アミドの合成 1−エトキシ−4−メトキシイミノ−2−メチル−3−
オキソ−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン
(0.5g,2.02mmol)、1−(4−ジフルオ
ロメトキシ−3−メトキシフェニル)エチルオキシアミ
ン(0.52g、2.23mmol)およびメタンスル
ホン酸(15mg)の酢酸1ml溶液を、80℃にて4
時間加熱撹拌した。反応混合物を水に注ぎ酢酸エチルで
抽出した。有機層を水、飽和食塩水で順次洗浄し、無水
硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を留去した後、シリカ
ゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘキサン
=1:2)により精製して0.52gの標題化合物を得
た(収率57.3%)。1 H−NMR(CDCl3):1.57(3H,d),
2.88(3H,d),3.88(3H,s),3.8
9(3H,s),5.23(1H,q),6.54(1
H,t),6.65(1H,br),6.91(1H,
dd),6.97(1H,d),7.1−7.2(2
H,m),7.35−7.4(2H,m),7.70
(1H,m),7.96(1H,s)
【0047】実施例5 N−メチル−2−[2−{1−
(3−トリフルオロメチルフェニル)エチルオキシイミ
ノメチル}フェニル]−2−メトキシイミノ酢酸アミド
の合成 1−メトキシ−4−メトキシイミノ−2−メチル−3−
オキソ−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン
(0.5g,2.14mmol)の酢酸1ml溶液に1
−(3−トリフルオロメチルフェニル)エチルオキシア
ミン(0.48g,2.34mmol)を加え、室温に
て1.5時間撹拌した。反応混合物を水に注ぎ、酢酸エ
チルで抽出した。有機層を水、飽和食塩水で順次洗浄
し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を留去した残
渣を再結晶(酢酸エチル/ヘキサン=1:5)して0.
8gの4−メトキシイミノ−2−メチル−3−オキソ−
1−{1−(3−トリフルオロメチルフェニル)エチル
オキシアミノ}−1,2,3,4−テトラヒドロイソキ
ノリンをジアステレオマー混合物として得た(収率89
%)。1 H−NMR(CDCl3):1.20(3H,d),
1.31(3H,d),3.21(3H,s),3.2
3(3H,s),4.15(3H,s),4.17(3
H,s),4.25(1H,q),4.54(1H,
q),5.12(2H,br),5.56(1H,b
r),5.65(1H,br),7.2−7.6(14
H,m),8.35(2H,m)
【0048】次に、上記で得られた4−メトキシイミノ
−2−メチル−3−オキソ−1−{1−(3−トリフル
オロメチルフェニル)エチルオキシアミノ}−1,2,
3,4−テトラヒドロイソキノリンのジアステレオマー
混合物(0.45g、1.1mmol)に酢酸1mlお
よびp−トルエンスルホン酸0.01gを加え80℃で
3時間攪拌した。反応混合物を水に注ぎ、酢酸エチルで
抽出した。有機層を水、飽和食塩水で順次洗浄し、無水
硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を留去した後、シリカ
ゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘキサン
=1:2)により精製して0.35gの標題化合物を得
た(収率77.8%)。 融点:88.5−89.0℃1 H−NMR(CDCl3):1.58(3H,d),
2.88(3H,d),3.86(3H,s),5.3
0(1H,q),6.67(1H,br),7.15
(1H,dd),7.35−7.55(5H,m),
7.60(1H,s),7.68(1H,dd),7.
96(1H,s)
【0049】
【発明の効果】本発明によれば、農業用殺菌剤として有
用な式(III)のN−メチル−メトキシイミノ酢酸ア
ミド誘導体を新規な中間体である式(I)の1−アルコ
キシ−4−メトキシイミノ−2−メチル−3−オキソ−
1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン誘導体を経
由することにより効率良く製造することができる。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式(I) 【化1】 (式中、R1はC1〜C4のアルキル基を表す。)で表さ
    れる1−アルコキシ−4−メトキシイミノ−2−メチル
    −3−オキソ−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノ
    リン誘導体と、下記一般式(II) 【化2】H2NO−R2 (II) {式中、R2は水素原子または一般式−C(R3
    (R4)−Arを表し、ここでR3およびR4はそれぞれ
    独立に水素原子またはC1〜C4のアルキル基を表し、A
    rは置換されていてもよいアリール基または置換されて
    いてもよいヘテロアリール基を表す。}で表されるオキ
    シアミン誘導体とを反応させることを特徴とする下記一
    般式(III) 【化3】 (式中、R2は既に定義したとおりである。)で表され
    るN−メチル−メトキシイミノ酢酸アミド誘導体の製造
    方法。
  2. 【請求項2】 一般式(II)のR2が一般式−C
    (R3)(R4)−Arであり、式中、R3およびR4はそ
    れぞれ独立に水素原子またはメチル基であり、ArがC
    1〜C4のアルキル基、ハロゲン原子、ハロゲン原子によ
    り置換されていてもよいC1〜C4のアルコキシ基または
    トリフルオロメチル基で置換されていてもよいアリール
    基である請求項1記載の方法。
  3. 【請求項3】 下記一般式(I) 【化4】 (式中、R1は既に定義したとおりである。)で表され
    る1−アルコキシ−4−メトキシイミノ−2−メチル−
    3−オキソ−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリ
    ン誘導体。
  4. 【請求項4】 下記一般式(IV) 【化5】 (式中、Xは塩素原子または臭素原子を表す。)で表さ
    れるベンザルハライド誘導体と、下記一般式(V) 【化6】HO−R1 (V) (式中、R1は既に定義したとおりである。)で表され
    るアルコールとを反応させることを特徴とする下記一般
    式(I) 【化7】 (式中、R1は既に定義したとおりである。)で表され
    る1−アルコキシ−4−メトキシイミノ−2−メチル−
    3−オキソ−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリ
    ン誘導体の製造方法。
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