JPH08318848A - ブレーキ倍力装置 - Google Patents
ブレーキ倍力装置Info
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- JPH08318848A JPH08318848A JP7130785A JP13078595A JPH08318848A JP H08318848 A JPH08318848 A JP H08318848A JP 7130785 A JP7130785 A JP 7130785A JP 13078595 A JP13078595 A JP 13078595A JP H08318848 A JPH08318848 A JP H08318848A
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- B60T13/52—Vacuum systems indirect, i.e. vacuum booster units
- B60T13/569—Vacuum systems indirect, i.e. vacuum booster units characterised by piston details, e.g. construction, mounting of diaphragm
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- B60T—VEHICLE BRAKE CONTROL SYSTEMS OR PARTS THEREOF; BRAKE CONTROL SYSTEMS OR PARTS THEREOF, IN GENERAL; ARRANGEMENT OF BRAKING ELEMENTS ON VEHICLES IN GENERAL; PORTABLE DEVICES FOR PREVENTING UNWANTED MOVEMENT OF VEHICLES; VEHICLE MODIFICATIONS TO FACILITATE COOLING OF BRAKES
- B60T8/00—Arrangements for adjusting wheel-braking force to meet varying vehicular or ground-surface conditions, e.g. limiting or varying distribution of braking force
- B60T8/32—Arrangements for adjusting wheel-braking force to meet varying vehicular or ground-surface conditions, e.g. limiting or varying distribution of braking force responsive to a speed condition, e.g. acceleration or deceleration
- B60T8/321—Arrangements for adjusting wheel-braking force to meet varying vehicular or ground-surface conditions, e.g. limiting or varying distribution of braking force responsive to a speed condition, e.g. acceleration or deceleration deceleration
- B60T8/3255—Systems in which the braking action is dependent on brake pedal data
- B60T8/3275—Systems with a braking assistant function, i.e. automatic full braking initiation in dependence of brake pedal velocity
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- Engineering & Computer Science (AREA)
- Transportation (AREA)
- Mechanical Engineering (AREA)
- Braking Systems And Boosters (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】急制動時にブレーキ倍力装置の変圧室を一気に
大気圧にするようにしながら、しかも構造が簡単でより
一層コストを低減する。 【構成】急制動時にはブレーキペダルの急速な踏込によ
り、弁プランジャ20が急速に前進して第1ピストン3
3の軸部33aに当接するとともに、第1ピストン33
を急速に前進させる。このため、出力軸32が出力する
前すなわち液体が充填されている第1液室36に圧力が
発生する前に、第2カップシール39の先端が第1液体
流通路31の第1ピストン33寄りの開口端を通過す
る。その結果、第1液室36が第1および第2液体流通
路31,34を経て第2液室37に連通し、第1液室3
6内の液体が第2液室37に流動する。これにより、第
1液室36の圧力による反力機構が一時停止し、ブレー
キ倍力装置1は出力が一気に全負荷まで上昇する。
大気圧にするようにしながら、しかも構造が簡単でより
一層コストを低減する。 【構成】急制動時にはブレーキペダルの急速な踏込によ
り、弁プランジャ20が急速に前進して第1ピストン3
3の軸部33aに当接するとともに、第1ピストン33
を急速に前進させる。このため、出力軸32が出力する
前すなわち液体が充填されている第1液室36に圧力が
発生する前に、第2カップシール39の先端が第1液体
流通路31の第1ピストン33寄りの開口端を通過す
る。その結果、第1液室36が第1および第2液体流通
路31,34を経て第2液室37に連通し、第1液室3
6内の液体が第2液室37に流動する。これにより、第
1液室36の圧力による反力機構が一時停止し、ブレー
キ倍力装置1は出力が一気に全負荷まで上昇する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、負圧によりブレーキペ
ダルの踏力を倍力して出力するブレーキ倍力装置に関
し、特に、急制動時にブレーキペダルの踏力によって制
御されるブレーキ力より大きなブレーキ力を発生させる
ようにしたブレーキ倍力装置に関するものである。
ダルの踏力を倍力して出力するブレーキ倍力装置に関
し、特に、急制動時にブレーキペダルの踏力によって制
御されるブレーキ力より大きなブレーキ力を発生させる
ようにしたブレーキ倍力装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、乗用車等の自動車のブレーキシス
テムは、負圧を利用した負圧倍力装置によるブレーキ倍
力装置、このブレーキ倍力装置により作動されてブレー
キ液圧を発生させるマスタシリンダ、このブレーキ液圧
が供給されてブレーキ力を発生するホイールシリンダ、
およびブレーキ液圧を制御するアンチスキッド制御装置
(以下、ABS装置ともいう)等のブレーキ装置を備え
ている。
テムは、負圧を利用した負圧倍力装置によるブレーキ倍
力装置、このブレーキ倍力装置により作動されてブレー
キ液圧を発生させるマスタシリンダ、このブレーキ液圧
が供給されてブレーキ力を発生するホイールシリンダ、
およびブレーキ液圧を制御するアンチスキッド制御装置
(以下、ABS装置ともいう)等のブレーキ装置を備え
ている。
【0003】このようなブレーキシステムにおいては、
運転者がブレーキペダルを踏み込んだとき、マスタシリ
ンダによって発生するブレーキ液圧はペダル踏力に常に
比例している。このため、ブレーキシステムは運転者の
ペダル踏力によって制御されるブレーキ力より大きなブ
レーキ力を発生させることはできない。したがって、急
制動時にはブレーキ力が不足して急制動時に確実にかつ
安全に車両を停止するすることはできないおそれがあ
る。
運転者がブレーキペダルを踏み込んだとき、マスタシリ
ンダによって発生するブレーキ液圧はペダル踏力に常に
比例している。このため、ブレーキシステムは運転者の
ペダル踏力によって制御されるブレーキ力より大きなブ
レーキ力を発生させることはできない。したがって、急
制動時にはブレーキ力が不足して急制動時に確実にかつ
安全に車両を停止するすることはできないおそれがあ
る。
【0004】そこで、急制動時においてはブレーキ倍力
装置を全負荷作動させるとともに、ブレーキ制御をAB
S装置によって行うことにより急制動時にブレーキ力を
運転者のペダル踏力によって制御されるブレーキ力より
大きくなるようにしたブレーキシステムが特開平06ー
179361号公報において提案されている。
装置を全負荷作動させるとともに、ブレーキ制御をAB
S装置によって行うことにより急制動時にブレーキ力を
運転者のペダル踏力によって制御されるブレーキ力より
大きくなるようにしたブレーキシステムが特開平06ー
179361号公報において提案されている。
【0005】この公報に開示されているブレーキシステ
ムは、ブレーキペダルの踏込速度を電気的に検出し、こ
の踏込速度が所定値以上である場合に、ブレーキ倍力装
置の変圧室を一気に大気圧にしてブレーキ倍力装置を全
負荷作動させるとともに、そのときのブレーキ液圧をA
BS装置で制御することにより、急制動時に確実にかつ
安全に車両を停止できるようにしたブレーキシステムで
ある。
ムは、ブレーキペダルの踏込速度を電気的に検出し、こ
の踏込速度が所定値以上である場合に、ブレーキ倍力装
置の変圧室を一気に大気圧にしてブレーキ倍力装置を全
負荷作動させるとともに、そのときのブレーキ液圧をA
BS装置で制御することにより、急制動時に確実にかつ
安全に車両を停止できるようにしたブレーキシステムで
ある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この公
報のブレーキシステムでは、電磁弁を用いているととも
にブレーキペダルのストロークを検出して、電子制御装
置がペダル踏込速度の電気検知信号に基づいて電磁弁を
作動制御するようにしているので、構造が複雑であるば
かりでなく、電子制御部品を必要とするので、コストの
高いものとなっている。
報のブレーキシステムでは、電磁弁を用いているととも
にブレーキペダルのストロークを検出して、電子制御装
置がペダル踏込速度の電気検知信号に基づいて電磁弁を
作動制御するようにしているので、構造が複雑であるば
かりでなく、電子制御部品を必要とするので、コストの
高いものとなっている。
【0007】本発明は、このような問題に鑑みてなされ
たものであって、その目的は、ブレーキペダルの踏込速
度を電気的に検出することなく、ブレーキ倍力装置の内
部に機械的に制御弁手段を構成することにより、急制動
時にブレーキ倍力装置の変圧室を一気に大気圧にするよ
うにしながら、しかも構造が簡単でより一層コストを低
減することのできるブレーキ倍力装置を提供することで
ある。
たものであって、その目的は、ブレーキペダルの踏込速
度を電気的に検出することなく、ブレーキ倍力装置の内
部に機械的に制御弁手段を構成することにより、急制動
時にブレーキ倍力装置の変圧室を一気に大気圧にするよ
うにしながら、しかも構造が簡単でより一層コストを低
減することのできるブレーキ倍力装置を提供することで
ある。
【0008】
【課題を解決するための手段】前述の課題を解決するた
めに、請求項1の発明は、フロントシェルとリヤシェル
とによって形成される空間内に対して進退自在に配設さ
れ、前記リヤシェルを気密にかつ摺動自在に貫通するバ
ルブボディと、このバルブボディに連結されるとともに
前記空間内を負圧が導入される定圧室とブレーキ作動時
に大気が導入される変圧室とに区画するパワーピストン
と、前記バルブボディに摺動自在に配設された弁プラン
ジャと、この弁プランジャに連結され前記バルブボディ
内に進退自在に配設され、ブレーキ操作部材によって作
動される入力軸と、前記バルブボディ内に配設され、前
記弁プランジャの前進または後退により制御されて前記
定圧室と前記変圧室との間を遮断または連通する真空弁
と、前記バルブボディ内に配設され、前記弁プランジャ
の前進または後退により制御されて前記変圧室と大気と
の間を連通または遮断する大気弁と、マスタシリンダ等
の外部機器に出力する出力軸とを少なくとも備えている
ブレーキ倍力装置において、前記弁プランジャと前記出
力軸との間に、液体が充填かつ密封されかつ前記弁プラ
ンジャの前進および前記出力軸の後退の少なくとも一方
によって容積が小さくなるように制御される容積可変の
第1液室と液体が充填かつ密封され容積可変の第2液室
とが設けられ、更に前記弁プランジャが通常制動時の前
記ブレーキ操作部材の操作速度に対応した速度で前進し
たときは、少なくとも前記第1液室から前記第2液室へ
向かう前記液体の流れを阻止するとともに、前記弁プラ
ンジャが急制動時のブレーキ操作部材の操作速度に対応
した所定値以上の速度で前進したときは、前記弁プラン
ジャの前進によって作動されて、前記第1液室から前記
第2液室へ向かう前記液体の流れを許容する液体流動制
御弁が設けられていることを特徴としている。
めに、請求項1の発明は、フロントシェルとリヤシェル
とによって形成される空間内に対して進退自在に配設さ
れ、前記リヤシェルを気密にかつ摺動自在に貫通するバ
ルブボディと、このバルブボディに連結されるとともに
前記空間内を負圧が導入される定圧室とブレーキ作動時
に大気が導入される変圧室とに区画するパワーピストン
と、前記バルブボディに摺動自在に配設された弁プラン
ジャと、この弁プランジャに連結され前記バルブボディ
内に進退自在に配設され、ブレーキ操作部材によって作
動される入力軸と、前記バルブボディ内に配設され、前
記弁プランジャの前進または後退により制御されて前記
定圧室と前記変圧室との間を遮断または連通する真空弁
と、前記バルブボディ内に配設され、前記弁プランジャ
の前進または後退により制御されて前記変圧室と大気と
の間を連通または遮断する大気弁と、マスタシリンダ等
の外部機器に出力する出力軸とを少なくとも備えている
ブレーキ倍力装置において、前記弁プランジャと前記出
力軸との間に、液体が充填かつ密封されかつ前記弁プラ
ンジャの前進および前記出力軸の後退の少なくとも一方
によって容積が小さくなるように制御される容積可変の
第1液室と液体が充填かつ密封され容積可変の第2液室
とが設けられ、更に前記弁プランジャが通常制動時の前
記ブレーキ操作部材の操作速度に対応した速度で前進し
たときは、少なくとも前記第1液室から前記第2液室へ
向かう前記液体の流れを阻止するとともに、前記弁プラ
ンジャが急制動時のブレーキ操作部材の操作速度に対応
した所定値以上の速度で前進したときは、前記弁プラン
ジャの前進によって作動されて、前記第1液室から前記
第2液室へ向かう前記液体の流れを許容する液体流動制
御弁が設けられていることを特徴としている。
【0009】また請求項2の発明は、前記第1液室と前
記第2液室とを連通する液体流通路が設けられていると
ともに、前記弁プランジャによって作動されるとともに
前記第1液室に面するピストンが設けられており、前記
液体流動制御弁が、前記ピストンに設けられて前記液体
流通路を連通、遮断するカップシールを備えていること
を特徴としている。
記第2液室とを連通する液体流通路が設けられていると
ともに、前記弁プランジャによって作動されるとともに
前記第1液室に面するピストンが設けられており、前記
液体流動制御弁が、前記ピストンに設けられて前記液体
流通路を連通、遮断するカップシールを備えていること
を特徴としている。
【0010】
【作用】このように構成された本発明においては、通常
制動時には弁プランジャは通常の速度で前進する。これ
により、真空弁が閉じて大気弁が開き、変圧室に大気が
導入される。このとき、大気弁の開弁量は比較的小さ
く、変圧室の圧力は通常の速度で上昇するようになる。
これにより、ブレーキ倍力装置はパワーピストンが作動
して出力軸を通して出力し、通常制動が行われる。一
方、出力軸からの反力により第1液室の圧力が上昇する
ようになる。弁プランジャが通常速度で前進することか
ら、第1液室の圧力が上昇した時点では、弁プランジャ
はまだ液体流動制御弁を作動させる位置までは前進して
いなく、第1液室の液体が封じ込められた状態となって
いる。したがって、この第1液室の圧力により弁プラン
ジャは前進が阻止される、すなわち第1液室の圧力がブ
レーキ倍力装置の反力機構として作用するようになるの
で、大気弁の開弁量はその通常制動時のペダル踏込量に
応じた開弁量に保持される。
制動時には弁プランジャは通常の速度で前進する。これ
により、真空弁が閉じて大気弁が開き、変圧室に大気が
導入される。このとき、大気弁の開弁量は比較的小さ
く、変圧室の圧力は通常の速度で上昇するようになる。
これにより、ブレーキ倍力装置はパワーピストンが作動
して出力軸を通して出力し、通常制動が行われる。一
方、出力軸からの反力により第1液室の圧力が上昇する
ようになる。弁プランジャが通常速度で前進することか
ら、第1液室の圧力が上昇した時点では、弁プランジャ
はまだ液体流動制御弁を作動させる位置までは前進して
いなく、第1液室の液体が封じ込められた状態となって
いる。したがって、この第1液室の圧力により弁プラン
ジャは前進が阻止される、すなわち第1液室の圧力がブ
レーキ倍力装置の反力機構として作用するようになるの
で、大気弁の開弁量はその通常制動時のペダル踏込量に
応じた開弁量に保持される。
【0011】急制動時には弁プランジャは急速度で前進
する。これにより、真空弁が閉じて大気弁が開き、変圧
室に大気が導入される。しかしこのときは、出力軸から
出力が発生し、その反力により第1液室の圧力が上昇し
ないうちに、弁プランジャは液体流動制御弁を作動させ
る位置まで前進するようになる。この液体流動制御弁の
作動により、第1液室の液体が第2液室へ流動するよう
になる。したがって、第1液室内には圧力が発生しな
く、弁プランジャは第1液室の圧力を受けなくなり、一
気に最大前進位置まで前進するようになる。すなわち、
第1液室の圧力による反力機構が一時停止する。これに
より、大気弁の開弁量が一気に最大となり、ブレーキ倍
力装置1の出力は一気に全負荷まで上昇する。こうし
て、急制動が迅速にかつ確実に行われる。こうしてブレ
ーキ倍力装置の作動応答特性が向上する。
する。これにより、真空弁が閉じて大気弁が開き、変圧
室に大気が導入される。しかしこのときは、出力軸から
出力が発生し、その反力により第1液室の圧力が上昇し
ないうちに、弁プランジャは液体流動制御弁を作動させ
る位置まで前進するようになる。この液体流動制御弁の
作動により、第1液室の液体が第2液室へ流動するよう
になる。したがって、第1液室内には圧力が発生しな
く、弁プランジャは第1液室の圧力を受けなくなり、一
気に最大前進位置まで前進するようになる。すなわち、
第1液室の圧力による反力機構が一時停止する。これに
より、大気弁の開弁量が一気に最大となり、ブレーキ倍
力装置1の出力は一気に全負荷まで上昇する。こうし
て、急制動が迅速にかつ確実に行われる。こうしてブレ
ーキ倍力装置の作動応答特性が向上する。
【0012】
【実施例】以下、図面を用いて本発明の実施例を説明す
る。図1は、本発明に係る負圧倍力装置をタンデム型ブ
レーキ倍力装置に適用したの一実施例を示す図である。
る。図1は、本発明に係る負圧倍力装置をタンデム型ブ
レーキ倍力装置に適用したの一実施例を示す図である。
【0013】図1に示すように、ブレーキ倍力装置1は
互いに接合されたフロントシェル2とリヤシェル3とを
備えており、これらのフロントシェル2とリヤシェル3
とによって形成される内部の空間はセンタプレート4に
よってフロント室5とリヤ室6とに区画されている。
互いに接合されたフロントシェル2とリヤシェル3とを
備えており、これらのフロントシェル2とリヤシェル3
とによって形成される内部の空間はセンタプレート4に
よってフロント室5とリヤ室6とに区画されている。
【0014】リヤシェル3とセンタプレート4とを貫通
するようにしてバルブボディ7が配設されており、この
バルブボディ7はリヤシェルとセンタプレート4とによ
って一対のシール部材8,9により気密にかつ摺動自在
に支持されている。バルブボディ7には、フロント室5
に配設されたフロントパワーピストン10とリヤ室6に
配設されたリヤパワーピストン11とが連結されてい
る。フロントパワーピストン10は、バルブボディ7に
連結されたフロントパワーピストン部材12とこのフロ
ントパワーピストン部材12の背面で外周端がフロント
シェル2とセンタプレート4とに挟持されかつ内周端が
バルブボディ7に固定されたフロントダイヤフラム13
とから構成されている。またリヤパワーピストン11
は、バルブボディ7に連結されたリヤパワーピストン部
材14とこのリヤパワーピストン部材14の背面で外周
端がリヤシェル3とセンタプレート4とに挟持されかつ
内周端がバルブボディ7に固定されたリヤダイヤフラム
15とから構成されている。そして、フロントパワーピ
ストン10によってフロント室5が第1定圧室5aと第
1変圧室5bとに区画されている。また、リヤパワーピ
ストン11によってリヤ室6が第2定圧室6aと第2変
圧室6bとに区画されている。
するようにしてバルブボディ7が配設されており、この
バルブボディ7はリヤシェルとセンタプレート4とによ
って一対のシール部材8,9により気密にかつ摺動自在
に支持されている。バルブボディ7には、フロント室5
に配設されたフロントパワーピストン10とリヤ室6に
配設されたリヤパワーピストン11とが連結されてい
る。フロントパワーピストン10は、バルブボディ7に
連結されたフロントパワーピストン部材12とこのフロ
ントパワーピストン部材12の背面で外周端がフロント
シェル2とセンタプレート4とに挟持されかつ内周端が
バルブボディ7に固定されたフロントダイヤフラム13
とから構成されている。またリヤパワーピストン11
は、バルブボディ7に連結されたリヤパワーピストン部
材14とこのリヤパワーピストン部材14の背面で外周
端がリヤシェル3とセンタプレート4とに挟持されかつ
内周端がバルブボディ7に固定されたリヤダイヤフラム
15とから構成されている。そして、フロントパワーピ
ストン10によってフロント室5が第1定圧室5aと第
1変圧室5bとに区画されている。また、リヤパワーピ
ストン11によってリヤ室6が第2定圧室6aと第2変
圧室6bとに区画されている。
【0015】バルブボディ7には、第1定圧室5aに開
口する孔7aと、大気に開口する孔7bと、この孔7b
に連続して形成されかつ孔7bの径よりも小径の孔7c
とがそれぞれ穿設されている。また、バルブボディ7に
は、両孔7a,7bを連通する軸方向の通路16および
この通路16と第2定圧室6aと連通する半径方向の通
路17がそれぞれ穿設されている。更に、バルブボディ
7には、第2変圧室6bと第1変圧室5bとを連通する
軸方向の通路18および第2変圧室6bと孔7cとを連
通する通路19がそれぞれ穿設されている。
口する孔7aと、大気に開口する孔7bと、この孔7b
に連続して形成されかつ孔7bの径よりも小径の孔7c
とがそれぞれ穿設されている。また、バルブボディ7に
は、両孔7a,7bを連通する軸方向の通路16および
この通路16と第2定圧室6aと連通する半径方向の通
路17がそれぞれ穿設されている。更に、バルブボディ
7には、第2変圧室6bと第1変圧室5bとを連通する
軸方向の通路18および第2変圧室6bと孔7cとを連
通する通路19がそれぞれ穿設されている。
【0016】また、バルブボディ7の孔7cには、弁プ
ランジャ20が摺動自在に嵌合されている。この弁プラ
ンジャ18の右端部には入力軸21が連結されていると
ともに、この入力軸21はブレーキペダル48に連結さ
れている(後述する図5に図示)。弁プランジャ20に
は、バルブボディ7に形成された半径方向の孔22を貫
通して孔7c内に突出するキー部材23が嵌合されてい
る。そして、キー部材21はバルブボディ7に対して所
定量軸方向に移動可能とされているとともに、弁プラン
ジャ18に対して所定量軸方向に移動可能とされてい
る。また、このキー部材21によって弁プランジャ18
がバルブボディ7から抜け出るのを防止されている。
ランジャ20が摺動自在に嵌合されている。この弁プラ
ンジャ18の右端部には入力軸21が連結されていると
ともに、この入力軸21はブレーキペダル48に連結さ
れている(後述する図5に図示)。弁プランジャ20に
は、バルブボディ7に形成された半径方向の孔22を貫
通して孔7c内に突出するキー部材23が嵌合されてい
る。そして、キー部材21はバルブボディ7に対して所
定量軸方向に移動可能とされているとともに、弁プラン
ジャ18に対して所定量軸方向に移動可能とされてい
る。また、このキー部材21によって弁プランジャ18
がバルブボディ7から抜け出るのを防止されている。
【0017】また、バルブボディ7には弁体24が取り
付けられているとともに、この弁体24が着座可能な第
1弁座25が設けられている。また、弁プランジャ20
の後端にも弁体24が着座可能な環状の第2弁座26が
第1弁座25の内側で同心状に設けられている。弁体2
4と第1弁座25とにより真空弁27が構成されている
とともに、弁体24と第2弁座25とにより大気弁28
が構成されている。また、弁体24は第1および第2弁
座に着座する部分が前後方向に移動可能であり、弁体2
4のこの部分と入力軸11との間に縮設された弁ばね2
9により、弁体24のこの部分は常時第1弁座25に着
座する方向に付勢されている。そして、真空弁27が開
きかつ大気弁28が閉じているときは、第1および第2
変圧室5b,6bがそれぞれ第1および第2定圧室5a,
6aに連通されるとともに大気から遮断されるようにな
っている。また、真空弁27が閉じかつ大気弁28が開
いているときは、第1および第2変圧室5b,6bがそ
れぞれ第1および第2定圧室5a,6aから遮断される
とともに大気に連通されるようになっている。
付けられているとともに、この弁体24が着座可能な第
1弁座25が設けられている。また、弁プランジャ20
の後端にも弁体24が着座可能な環状の第2弁座26が
第1弁座25の内側で同心状に設けられている。弁体2
4と第1弁座25とにより真空弁27が構成されている
とともに、弁体24と第2弁座25とにより大気弁28
が構成されている。また、弁体24は第1および第2弁
座に着座する部分が前後方向に移動可能であり、弁体2
4のこの部分と入力軸11との間に縮設された弁ばね2
9により、弁体24のこの部分は常時第1弁座25に着
座する方向に付勢されている。そして、真空弁27が開
きかつ大気弁28が閉じているときは、第1および第2
変圧室5b,6bがそれぞれ第1および第2定圧室5a,
6aに連通されるとともに大気から遮断されるようにな
っている。また、真空弁27が閉じかつ大気弁28が開
いているときは、第1および第2変圧室5b,6bがそ
れぞれ第1および第2定圧室5a,6aから遮断される
とともに大気に連通されるようになっている。
【0018】図1および図2に示すように、バルブボデ
ィ7の孔7aにはシリンダ部材30が設けられていると
ともに、シリンダ部材30には軸方向かつ径方向に傾斜
して延びる第1液体流通孔31が穿設されている。ま
た、このシリンダ部材30の外周には出力軸32の後端
のシリンダ部32aが嵌合されている。更に、シリンダ
部材30には第1ピストン33が摺動自在に嵌合されて
いるとともに、この第1ピストン33には軸方向に延び
る第2液体流通孔34が穿設されている。更に、第1ピ
ストン33の軸部33aとシリンダ部材30との間の環
状空間内には、第2ピストン35が第1ピストン33の
軸部33aとシリンダ部材30とに摺動自在に嵌合され
ている。
ィ7の孔7aにはシリンダ部材30が設けられていると
ともに、シリンダ部材30には軸方向かつ径方向に傾斜
して延びる第1液体流通孔31が穿設されている。ま
た、このシリンダ部材30の外周には出力軸32の後端
のシリンダ部32aが嵌合されている。更に、シリンダ
部材30には第1ピストン33が摺動自在に嵌合されて
いるとともに、この第1ピストン33には軸方向に延び
る第2液体流通孔34が穿設されている。更に、第1ピ
ストン33の軸部33aとシリンダ部材30との間の環
状空間内には、第2ピストン35が第1ピストン33の
軸部33aとシリンダ部材30とに摺動自在に嵌合され
ている。
【0019】そして、出力軸32とシリンダ部材30お
よび第1ピストン33との間には第1液室36が形成さ
れている。この第1液室36は、第1ピストン33の前
進すなわち弁プランジャ20の前進によって容積が小さ
くなるように、また出力軸32の後退によっても容積が
小さくなるように容積可変とされている。また、第1ピ
ストン33と第2ピストン35との間には第2液室37
が形成されている。この第2液室37は、第1ピストン
33と第2ピストン35とが互いに離れる方向に移動す
ることにより容積が大きくなるように容積可変とされて
いる。
よび第1ピストン33との間には第1液室36が形成さ
れている。この第1液室36は、第1ピストン33の前
進すなわち弁プランジャ20の前進によって容積が小さ
くなるように、また出力軸32の後退によっても容積が
小さくなるように容積可変とされている。また、第1ピ
ストン33と第2ピストン35との間には第2液室37
が形成されている。この第2液室37は、第1ピストン
33と第2ピストン35とが互いに離れる方向に移動す
ることにより容積が大きくなるように容積可変とされて
いる。
【0020】これらの第1および第2液室36,37に
は液体が充填かつ密封されている。シリンダ部材30の
外周には第1カップシール38が嵌合されており、この
第1カップシール38により第1液室36の液体がシリ
ンダ部材30およびシリンダ部32aの外部に漏出する
ことが防止されるようになっている。また第1ピストン
33の外周には第2カップシール39が設けられてお
り、この第2カップシール39により第2液室37から
第1液室36へ向かう液体の流れのみが許容されるよう
になっている。更に、第2ピストン35の外周および内
周には、それぞれ第3および第4カップシール40,4
1が設けられており、この第3および第4カップシール
40,41により第2液室37の液体が第2ピストン3
5の反対側に漏出することが防止されるようになってい
る。
は液体が充填かつ密封されている。シリンダ部材30の
外周には第1カップシール38が嵌合されており、この
第1カップシール38により第1液室36の液体がシリ
ンダ部材30およびシリンダ部32aの外部に漏出する
ことが防止されるようになっている。また第1ピストン
33の外周には第2カップシール39が設けられてお
り、この第2カップシール39により第2液室37から
第1液室36へ向かう液体の流れのみが許容されるよう
になっている。更に、第2ピストン35の外周および内
周には、それぞれ第3および第4カップシール40,4
1が設けられており、この第3および第4カップシール
40,41により第2液室37の液体が第2ピストン3
5の反対側に漏出することが防止されるようになってい
る。
【0021】第1ピストン33と出力軸32との間には
第1ピストン付勢ばね42が縮設されていて、第1ピス
トン33が常時後方へ付勢されている。そして、ブレー
キ非作動時には、第1ピストン33はシリンダ部材30
に形成された段部30aに当接されてそれ以上の後方移
動が阻止されている。また、第2ピストン33とシリン
ダ部材30との間には、第1ピストン付勢ばね42より
小さなばね力の第2ピストン付勢ばね43が縮設されて
いて、第2ピストン35が常時前方へ付勢されている。
そして、ブレーキ非作動時には、第2ピストン35は第
1ピストン33に当接されてそれ以上の前方移動が阻止
されている。
第1ピストン付勢ばね42が縮設されていて、第1ピス
トン33が常時後方へ付勢されている。そして、ブレー
キ非作動時には、第1ピストン33はシリンダ部材30
に形成された段部30aに当接されてそれ以上の後方移
動が阻止されている。また、第2ピストン33とシリン
ダ部材30との間には、第1ピストン付勢ばね42より
小さなばね力の第2ピストン付勢ばね43が縮設されて
いて、第2ピストン35が常時前方へ付勢されている。
そして、ブレーキ非作動時には、第2ピストン35は第
1ピストン33に当接されてそれ以上の前方移動が阻止
されている。
【0022】第1ピストン33の軸部33aの後端は、
弁プランジャ20の前端に対向するようにして配設され
ている。図2から明らかなように、ブレーキ非作動時に
は、第1ピストン33の軸部33aと弁プランジャ20
との間には、所定間隔が設定されているが、図3に示す
ようにブレーキ作動時には弁プランジャ20が前進する
ことにより、弁プランジャ20は第1ピストン33の軸
部33aに当接するとともに、第1ピストン33を押圧
するようになっている。
弁プランジャ20の前端に対向するようにして配設され
ている。図2から明らかなように、ブレーキ非作動時に
は、第1ピストン33の軸部33aと弁プランジャ20
との間には、所定間隔が設定されているが、図3に示す
ようにブレーキ作動時には弁プランジャ20が前進する
ことにより、弁プランジャ20は第1ピストン33の軸
部33aに当接するとともに、第1ピストン33を押圧
するようになっている。
【0023】ところで、本実施例においては、第1液体
流通孔31の第1ピストン寄りの開口端31aの位置と
第2カップシール39の位置とが次のような相対関係に
設定されている。すなわち、図2に示す第1ピストン3
3のブレーキ非作動位置では、第2カップシール39は
開口端31aより後方位置に設定されている。したがっ
て、第2カップシール39はこの位置では第1液室36
の液体が第2液室37の方へ流動することを阻止する。
流通孔31の第1ピストン寄りの開口端31aの位置と
第2カップシール39の位置とが次のような相対関係に
設定されている。すなわち、図2に示す第1ピストン3
3のブレーキ非作動位置では、第2カップシール39は
開口端31aより後方位置に設定されている。したがっ
て、第2カップシール39はこの位置では第1液室36
の液体が第2液室37の方へ流動することを阻止する。
【0024】また図3に示すように通常制動時では、通
常踏込速度によるブレーキペダル48の踏込により弁プ
ランジャ20が通常速度で前進する。このため、弁プラ
ンジャ20は第1ピストン33に当接するとともにこの
第1ピストン33を若干量だけ前進させる。しかしなが
ら、この通常制動時には、後述するように第2カップシ
ール39は未だ開口端31aより後方位置に設定されて
いる間に、出力軸32が出力し、その反力により第1液
室36内の圧力が上昇するようになる。このとき、第2
カップシール39は第1液室36の液体が第2液室37
の方へ流動することを阻止して、第1液室36の液体を
第1液室36内に封じ込めるため、第1液室36内の圧
力は上昇した圧力に保持され、第1ピストン33はそれ
以上は前進しない。そして、この第1液室36内の圧力
が通常制動時の反力機構として作用するようになる。
常踏込速度によるブレーキペダル48の踏込により弁プ
ランジャ20が通常速度で前進する。このため、弁プラ
ンジャ20は第1ピストン33に当接するとともにこの
第1ピストン33を若干量だけ前進させる。しかしなが
ら、この通常制動時には、後述するように第2カップシ
ール39は未だ開口端31aより後方位置に設定されて
いる間に、出力軸32が出力し、その反力により第1液
室36内の圧力が上昇するようになる。このとき、第2
カップシール39は第1液室36の液体が第2液室37
の方へ流動することを阻止して、第1液室36の液体を
第1液室36内に封じ込めるため、第1液室36内の圧
力は上昇した圧力に保持され、第1ピストン33はそれ
以上は前進しない。そして、この第1液室36内の圧力
が通常制動時の反力機構として作用するようになる。
【0025】また図4に示すように急制動時では、比較
的大きな踏込速度によるブレーキペダル48の踏込によ
り弁プランジャ20が比較的大きな速度で前進する。こ
のときは、弁プランジャ20が第1ピストン33に当接
するとともにこの第1ピストン33を急速に前進させ
る。このため、後述するように出力軸32が出力する前
に、第2カップシール39が開口端31aよりも前方位
置に移動するようになる。これにより、第2カップシー
ル39のこの位置では、第1液室36の液体が第1液体
流通路31、第2カップシール39の後側および第2液
体流通路34を通って第2液室37の方へ流動するよう
になる。したがって、第1液室36の圧力は上昇しな
く、その結果第1液室36の圧力による反力機構が一時
停止し、出力が全負荷まで一気に上昇するようになる。
こうして、第2カップシール39および第1液体流通路
31の開口端31aにより、本発明の流体流動制御弁が
構成され、この流体流動制御弁は機械的制御弁として形
成されている。
的大きな踏込速度によるブレーキペダル48の踏込によ
り弁プランジャ20が比較的大きな速度で前進する。こ
のときは、弁プランジャ20が第1ピストン33に当接
するとともにこの第1ピストン33を急速に前進させ
る。このため、後述するように出力軸32が出力する前
に、第2カップシール39が開口端31aよりも前方位
置に移動するようになる。これにより、第2カップシー
ル39のこの位置では、第1液室36の液体が第1液体
流通路31、第2カップシール39の後側および第2液
体流通路34を通って第2液室37の方へ流動するよう
になる。したがって、第1液室36の圧力は上昇しな
く、その結果第1液室36の圧力による反力機構が一時
停止し、出力が全負荷まで一気に上昇するようになる。
こうして、第2カップシール39および第1液体流通路
31の開口端31aにより、本発明の流体流動制御弁が
構成され、この流体流動制御弁は機械的制御弁として形
成されている。
【0026】出力軸32の前端部はフロントシェル2を
シール部材44により気密にかつ摺動自在に貫通して外
部に突出されており、その前端はマスタシリンダのピス
トンに連動するようになっている。
シール部材44により気密にかつ摺動自在に貫通して外
部に突出されており、その前端はマスタシリンダのピス
トンに連動するようになっている。
【0027】バルブボディ7およびこれに連結された各
パワーピストン10,11は、リターンスプリング45
によって常時後方へ付勢されている。そして、ブレーキ
非作動時には、図1に示すようにキー部材23がリヤシ
ェル3に当接することにより、バルブボディ7および弁
プランジャ20はこのキー部材23によってそれ以上の
後方移動が阻止され、後退限位置に保持されている。
パワーピストン10,11は、リターンスプリング45
によって常時後方へ付勢されている。そして、ブレーキ
非作動時には、図1に示すようにキー部材23がリヤシ
ェル3に当接することにより、バルブボディ7および弁
プランジャ20はこのキー部材23によってそれ以上の
後方移動が阻止され、後退限位置に保持されている。
【0028】第1定圧室5aはフロントシェル2に取り
付けられた負圧導入管46を介して、例えば図示されな
いインテークマニホールド等の負圧源に接続されてい
る。したがって、第1および第2定圧室5a,5bには
常時負圧が導入されるようになっている。
付けられた負圧導入管46を介して、例えば図示されな
いインテークマニホールド等の負圧源に接続されてい
る。したがって、第1および第2定圧室5a,5bには
常時負圧が導入されるようになっている。
【0029】このように構成された本実施例のブレーキ
倍力装置1は、例えば図5に示すようなブレーキシステ
ム47に用いられる。図5において、48は入力軸21
に連結されたブレーキペダル、49はブレーキ倍力装置
1に取り付けられ、このブレーキ倍力装置1により作動
されてブレーキ液圧を発生するタンデムマスタシリン
ダ、50は前輪用ホイールシリンダ、51は後輪用ホイ
ールシリンダ、52は前輪用ブレーキ配管、52aは右
前輪用ブレーキ配管、52bは左前輪用ブレーキ配管、
53は後輪用ブレーキ配管および54はアンチスキッド
制御装置(ABS)である。
倍力装置1は、例えば図5に示すようなブレーキシステ
ム47に用いられる。図5において、48は入力軸21
に連結されたブレーキペダル、49はブレーキ倍力装置
1に取り付けられ、このブレーキ倍力装置1により作動
されてブレーキ液圧を発生するタンデムマスタシリン
ダ、50は前輪用ホイールシリンダ、51は後輪用ホイ
ールシリンダ、52は前輪用ブレーキ配管、52aは右
前輪用ブレーキ配管、52bは左前輪用ブレーキ配管、
53は後輪用ブレーキ配管および54はアンチスキッド
制御装置(ABS)である。
【0030】この本実施例のブレーキ倍力装置1を用い
たブレーキシステム47においては、ブレーキペダル4
8が踏み込まれないブレーキ非作動時には、バルブボデ
ィ7、各パワーピストン10,11、弁プランジャ2
0、入力軸21および出力軸32はともに図1および図
2に示す位置にされている。また、同様に第1および第
2ピストン33,35もともに図1および図2に示す位
置にされている。更にブレーキ倍力装置1のこの状態で
は、真空弁27が開いているとともに、大気弁28が閉
じている。すなわち、第1および第2変圧室5b,6b
がそれぞれ第1および第2定圧室5a,6aと連通さ
れ、大気と遮断されている。したがって、第1および第
2変圧室5b,6bには負圧が導入され、第1および第
2変圧室5b,6bと第1および第2定圧室5a,6aと
の間には、それぞれ差圧が生じていない。
たブレーキシステム47においては、ブレーキペダル4
8が踏み込まれないブレーキ非作動時には、バルブボデ
ィ7、各パワーピストン10,11、弁プランジャ2
0、入力軸21および出力軸32はともに図1および図
2に示す位置にされている。また、同様に第1および第
2ピストン33,35もともに図1および図2に示す位
置にされている。更にブレーキ倍力装置1のこの状態で
は、真空弁27が開いているとともに、大気弁28が閉
じている。すなわち、第1および第2変圧室5b,6b
がそれぞれ第1および第2定圧室5a,6aと連通さ
れ、大気と遮断されている。したがって、第1および第
2変圧室5b,6bには負圧が導入され、第1および第
2変圧室5b,6bと第1および第2定圧室5a,6aと
の間には、それぞれ差圧が生じていない。
【0031】通常の制動を行うためにブレーキペダル4
8が通常の踏込速度で踏み込まれると、入力軸21が前
進するとともに弁プランジャ20が前進する。これによ
り、図6に示すように弁体24が第1弁座25に着座し
て真空弁27が閉じるとともに第2弁座26が弁体24
から離座して大気弁28が開く。すなわち、第1および
第2変圧室5b,6bが第1および第2定圧室5a,6a
から遮断されるとともに大気に連通される。したがっ
て、大気が孔7b、開いている大気弁28および通路1
9を通って第2変圧室6bに導入されるとともに、通路
18を通って第1変圧室5bに導入される。その結果、
第1および第2変圧室5b,6bと第1および第2定圧
室5a,6aとの間には、それぞれ差圧が生じて各パワ
ーピストン10,11が前進し、バルブボディ7、シリ
ンダ部材30および第1液室36の液体を介して出力軸
32が前進する。こうして、ブレーキ倍力装置1が出力
してマスタシリンダ49がブレーキ液圧を発生し、この
ブレーキ液圧は各ブレーキ配管52,53を通してそれ
ぞれ前後輪50,51に送給され、通常の制動が行われ
る。その場合、ブレーキ液圧はABS装置54によって
制御される。そして、出力軸32からの反力で第1液室
36内の圧力が上昇する。
8が通常の踏込速度で踏み込まれると、入力軸21が前
進するとともに弁プランジャ20が前進する。これによ
り、図6に示すように弁体24が第1弁座25に着座し
て真空弁27が閉じるとともに第2弁座26が弁体24
から離座して大気弁28が開く。すなわち、第1および
第2変圧室5b,6bが第1および第2定圧室5a,6a
から遮断されるとともに大気に連通される。したがっ
て、大気が孔7b、開いている大気弁28および通路1
9を通って第2変圧室6bに導入されるとともに、通路
18を通って第1変圧室5bに導入される。その結果、
第1および第2変圧室5b,6bと第1および第2定圧
室5a,6aとの間には、それぞれ差圧が生じて各パワ
ーピストン10,11が前進し、バルブボディ7、シリ
ンダ部材30および第1液室36の液体を介して出力軸
32が前進する。こうして、ブレーキ倍力装置1が出力
してマスタシリンダ49がブレーキ液圧を発生し、この
ブレーキ液圧は各ブレーキ配管52,53を通してそれ
ぞれ前後輪50,51に送給され、通常の制動が行われ
る。その場合、ブレーキ液圧はABS装置54によって
制御される。そして、出力軸32からの反力で第1液室
36内の圧力が上昇する。
【0032】ところで通常制動時には、運転者はブレー
キペダル48を急速に踏み込まないので、図3および図
6に示すように弁プランジャ20が前進して第1ピスト
ン33の軸部33aに当接しこの第1ピストン33を前
進させる。この場合、運転者はブレーキペダル48を通
常の踏込速度で踏み込むので、第1ピストン33はシリ
ンダ部材30に対して通常の速度で前進する。しかし、
第1ピストン33の第2カップシール39の前端が第1
液体流通孔31の開口端31aに到達する前に、ブレー
キ倍力装置1は出力軸32から出力し、その反力で第1
液室36の圧力が上昇するようになる。この上昇した圧
力のため、第1ピストン33はシリンダ部材30に対し
てそれ以上前進することはなく、その結果、図2に示す
ように通常制動時には第2カップシール39の前端が第
1液体流通孔31の開口端31aを通過することはな
い。
キペダル48を急速に踏み込まないので、図3および図
6に示すように弁プランジャ20が前進して第1ピスト
ン33の軸部33aに当接しこの第1ピストン33を前
進させる。この場合、運転者はブレーキペダル48を通
常の踏込速度で踏み込むので、第1ピストン33はシリ
ンダ部材30に対して通常の速度で前進する。しかし、
第1ピストン33の第2カップシール39の前端が第1
液体流通孔31の開口端31aに到達する前に、ブレー
キ倍力装置1は出力軸32から出力し、その反力で第1
液室36の圧力が上昇するようになる。この上昇した圧
力のため、第1ピストン33はシリンダ部材30に対し
てそれ以上前進することはなく、その結果、図2に示す
ように通常制動時には第2カップシール39の前端が第
1液体流通孔31の開口端31aを通過することはな
い。
【0033】そして、第1液室36の圧力は出力に応じ
て上昇し、この圧力によるブレーキ反力が第ピストン3
3、弁プランジャ20、入力軸21および図示しないブ
レーキペダル48を介して運転者に伝達される。
て上昇し、この圧力によるブレーキ反力が第ピストン3
3、弁プランジャ20、入力軸21および図示しないブ
レーキペダル48を介して運転者に伝達される。
【0034】制動を解除するために、ブレーキペダル4
8を解放すると、入力軸21および弁プランジャ20が
ともに後退する。これにより、第2弁座26が弁体24
に着座するとともに弁体24が第1弁座25から離座
し、大気弁28が閉じるとともに、真空弁27が開く。
すなわち、第1および第2変圧室5b,6bがそれぞれ
大気から遮断されるとともに第1および第2定圧室5
a,6aにそれぞれ連通される。したがって、第2変圧
室6bの大気が通路19、開いている真空弁27および
通路16を通って第1定圧室5に、また第1変圧室5b
の大気が通路18、通路19、開いている真空弁27お
よび通路16を通って第1定圧室5にそれぞれ排出さ
れ、更に通路46を通ってインテークマニホールドの方
へ流出する。の結果、リターンスプリング45のばね力
により、バルブボディ20および各パワーピストン1
0,11が後退して図1に示す非作動位置に移動する。
このバルブボディ7の後退にともない、マスタシリンダ
のピストンのリターンスプリングのばね力によって出力
軸32も後退し、通常制動が解除する。
8を解放すると、入力軸21および弁プランジャ20が
ともに後退する。これにより、第2弁座26が弁体24
に着座するとともに弁体24が第1弁座25から離座
し、大気弁28が閉じるとともに、真空弁27が開く。
すなわち、第1および第2変圧室5b,6bがそれぞれ
大気から遮断されるとともに第1および第2定圧室5
a,6aにそれぞれ連通される。したがって、第2変圧
室6bの大気が通路19、開いている真空弁27および
通路16を通って第1定圧室5に、また第1変圧室5b
の大気が通路18、通路19、開いている真空弁27お
よび通路16を通って第1定圧室5にそれぞれ排出さ
れ、更に通路46を通ってインテークマニホールドの方
へ流出する。の結果、リターンスプリング45のばね力
により、バルブボディ20および各パワーピストン1
0,11が後退して図1に示す非作動位置に移動する。
このバルブボディ7の後退にともない、マスタシリンダ
のピストンのリターンスプリングのばね力によって出力
軸32も後退し、通常制動が解除する。
【0035】急制動を行うためにブレーキペダル48が
通常の踏込速度よりはるかに速い踏込速度で踏み込まれ
ると、入力軸21および弁プランジャ20が急速に前進
する。これにより、図7に示すように弁体24が第1弁
座25に着座するとともに第2弁座26が弁体24から
離座し、真空弁27が閉じるとともに、大気弁28が開
く。すなわち、第1および第2変圧室5b,6bが第1
および第2定圧室5a,6aから遮断されるとともに大
気に連通される。したがって、大気が孔7b、開いてい
る大気弁28および通路19を通って第2変圧室6bに
導入されるとともに、通路18を通って第1変圧室5b
に導入される。
通常の踏込速度よりはるかに速い踏込速度で踏み込まれ
ると、入力軸21および弁プランジャ20が急速に前進
する。これにより、図7に示すように弁体24が第1弁
座25に着座するとともに第2弁座26が弁体24から
離座し、真空弁27が閉じるとともに、大気弁28が開
く。すなわち、第1および第2変圧室5b,6bが第1
および第2定圧室5a,6aから遮断されるとともに大
気に連通される。したがって、大気が孔7b、開いてい
る大気弁28および通路19を通って第2変圧室6bに
導入されるとともに、通路18を通って第1変圧室5b
に導入される。
【0036】しかし、この急制動時には、運転者はブレ
ーキペダル48を急速に踏み込むので、図4および図7
に示すように弁プランジャ20が急速に前進して第1ピ
ストン33の軸部33aに当接しこの第1ピストン33
をシリンダ部材30に対して急速に前進させる。したが
って、ブレーキ倍力装置1が出力軸32から出力する前
に、図4に示すように第1ピストン33の第2カップシ
ール39の前端が第1液体流通孔31の開口端31aを
通過するようになる。このため、第1液室36は第1液
体流通孔31、第2カップシール39の裏側、および第
2液体流通孔34を通って第2液室37に連通するの
で、第1液室36の液体が第2液室37内に流動し、第
2ピストン35がシリンダ部材30に対して後退するよ
うになる。したがって、第1液室36の圧力が上昇しな
く、第1ピストン33には反力が返らなくなり、反力機
構が一時停止する。その結果、弁プランジャ20が最大
限まで一気に前進して、大気弁28の弁開度が全開し、
一気に全負荷まで上昇するようになる。こうして、ブレ
ーキ倍力装置1が最大出力まで一気に出力してマスタシ
リンダ49が最大ブレーキ液圧を一気に発生し、急制動
が行われる。このときのブレーキ液もABS装置54に
よって制御される。
ーキペダル48を急速に踏み込むので、図4および図7
に示すように弁プランジャ20が急速に前進して第1ピ
ストン33の軸部33aに当接しこの第1ピストン33
をシリンダ部材30に対して急速に前進させる。したが
って、ブレーキ倍力装置1が出力軸32から出力する前
に、図4に示すように第1ピストン33の第2カップシ
ール39の前端が第1液体流通孔31の開口端31aを
通過するようになる。このため、第1液室36は第1液
体流通孔31、第2カップシール39の裏側、および第
2液体流通孔34を通って第2液室37に連通するの
で、第1液室36の液体が第2液室37内に流動し、第
2ピストン35がシリンダ部材30に対して後退するよ
うになる。したがって、第1液室36の圧力が上昇しな
く、第1ピストン33には反力が返らなくなり、反力機
構が一時停止する。その結果、弁プランジャ20が最大
限まで一気に前進して、大気弁28の弁開度が全開し、
一気に全負荷まで上昇するようになる。こうして、ブレ
ーキ倍力装置1が最大出力まで一気に出力してマスタシ
リンダ49が最大ブレーキ液圧を一気に発生し、急制動
が行われる。このときのブレーキ液もABS装置54に
よって制御される。
【0037】急制動を解除するために、ブレーキペダル
48を解放すると、前述の通常制動の場合と同様に入力
軸21、弁プランジャ20、バルブボディ7および各パ
ワーピストン10,11および出力軸32が非作動位置
に後退し、急制動が解除する。その場合、第1ピストン
33も第1ピストン付勢ばね42のばね力により後退す
る。ばね42のこの後退により、第2液室の液体が第2
カップシール39を通って第1液室36の方へ流動し、
その結果第2ピストン35が第2ピストン付勢ばね43
のばね力により前進する。最後に、図2に示すように第
1ピストン33がシリンダ部材30の段部30aに当接
して非作動位置となるとともに第2ピストン35が第1
ピストン33に当接して非作動位置となる。
48を解放すると、前述の通常制動の場合と同様に入力
軸21、弁プランジャ20、バルブボディ7および各パ
ワーピストン10,11および出力軸32が非作動位置
に後退し、急制動が解除する。その場合、第1ピストン
33も第1ピストン付勢ばね42のばね力により後退す
る。ばね42のこの後退により、第2液室の液体が第2
カップシール39を通って第1液室36の方へ流動し、
その結果第2ピストン35が第2ピストン付勢ばね43
のばね力により前進する。最後に、図2に示すように第
1ピストン33がシリンダ部材30の段部30aに当接
して非作動位置となるとともに第2ピストン35が第1
ピストン33に当接して非作動位置となる。
【0038】このように、本実施例によれば、急制動時
には反力機構を一時停止することによりブレーキ倍力装
置1を一気に全負荷まで上昇することができるようにし
ているので、迅速にかつ確実に急制動を行うことができ
る。これにより、ブレーキ倍力装置1の急制動時の作動
応答性を向上することができる。
には反力機構を一時停止することによりブレーキ倍力装
置1を一気に全負荷まで上昇することができるようにし
ているので、迅速にかつ確実に急制動を行うことができ
る。これにより、ブレーキ倍力装置1の急制動時の作動
応答性を向上することができる。
【0039】しかも、従来のブレーキ倍力装置に、シリ
ンダ部材20、第1および第2ピストン33,35、各
ばね42,43および各カップシール38,39,40,4
1を設けるだけでよく、電磁弁等の電気部品を設ける必
要がないので、構造が比較的簡単になるとともに信頼性
が高く、ブレーキ倍力装置1のコストを低減することが
できる。
ンダ部材20、第1および第2ピストン33,35、各
ばね42,43および各カップシール38,39,40,4
1を設けるだけでよく、電磁弁等の電気部品を設ける必
要がないので、構造が比較的簡単になるとともに信頼性
が高く、ブレーキ倍力装置1のコストを低減することが
できる。
【0040】なお前述の実施例では、シリンダ部材30
を弁プランジャ7と別体で設けるようにしているが、本
発明は、シリンダ部材30を単一部材から弁プランジャ
7と一体に設けるようにすることもできる。
を弁プランジャ7と別体で設けるようにしているが、本
発明は、シリンダ部材30を単一部材から弁プランジャ
7と一体に設けるようにすることもできる。
【0041】また前述の実施例では、本発明をパワーピ
ストンが2つ直列に配設されているタンデム型のブレー
キ倍力装置に適用しているが、パワーピストンが一つだ
け設けられたシングル型のブレーキ倍力装置およびパワ
ーピストンが4以上直列に配設されているタンデム型の
負圧倍力装置に適用することもできる。
ストンが2つ直列に配設されているタンデム型のブレー
キ倍力装置に適用しているが、パワーピストンが一つだ
け設けられたシングル型のブレーキ倍力装置およびパワ
ーピストンが4以上直列に配設されているタンデム型の
負圧倍力装置に適用することもできる。
【0042】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
ブレーキ倍力装置によれば、弁プランジャと出力軸との
間に充填かつ密封されて反力機構を構成する液体を、弁
プランジャによって作動される機械的制御弁により制御
することにより、急制動時には反力機構を一時的に停止
するようにしているので、ブレーキ倍力装置を一気に全
負荷まで作動させることができるようになる。したがっ
て、急制動時に仮に運転者のブレーキペダルの踏力が不
足しても、迅速にかつ確実な制動力を得ることができ、
車両の安全性をより一層高めることができる。
ブレーキ倍力装置によれば、弁プランジャと出力軸との
間に充填かつ密封されて反力機構を構成する液体を、弁
プランジャによって作動される機械的制御弁により制御
することにより、急制動時には反力機構を一時的に停止
するようにしているので、ブレーキ倍力装置を一気に全
負荷まで作動させることができるようになる。したがっ
て、急制動時に仮に運転者のブレーキペダルの踏力が不
足しても、迅速にかつ確実な制動力を得ることができ、
車両の安全性をより一層高めることができる。
【0043】しかも、機械的制御弁によりブレーキ倍力
装置を制御しているので、電磁弁やストロークセンサ等
の電気部品を設ける必要がない。したがって、構造が比
較的簡単になるとともに信頼性が高く、ブレーキ倍力装
置のコスト並びにブレーキシステムのコストを低減する
ことができる。
装置を制御しているので、電磁弁やストロークセンサ等
の電気部品を設ける必要がない。したがって、構造が比
較的簡単になるとともに信頼性が高く、ブレーキ倍力装
置のコスト並びにブレーキシステムのコストを低減する
ことができる。
【図1】 本発明に係るブレーキ倍力装置の一実施例を
示す断面図である。
示す断面図である。
【図2】 図1に示す実施例のブレーキ倍力装置の弁プ
ランジャと出力軸との間の部分を拡大しかつ中心から片
側半分を示す部分拡大断面図である。
ランジャと出力軸との間の部分を拡大しかつ中心から片
側半分を示す部分拡大断面図である。
【図3】 図1に示すブレーキ倍力装置の通常制動時の
作動状態を説明する、図2と同様の図である。
作動状態を説明する、図2と同様の図である。
【図4】 図1に示すブレーキ倍力装置の急制動時の作
動状態を説明する、図2と同様の図である。
動状態を説明する、図2と同様の図である。
【図5】 図1に示すブレーキ倍力装置を用いたブレー
キシステム野市例を示す図である。
キシステム野市例を示す図である。
【図6】 図1に示すブレーキ倍力装置の通常制動時に
おいて、大気弁の状態と反力機構の状態との関係を示す
図である。
おいて、大気弁の状態と反力機構の状態との関係を示す
図である。
【図7】 図1に示すブレーキ倍力装置の急制動時にお
いて、大気弁の状態と反力機構の状態との関係を示す図
である。
いて、大気弁の状態と反力機構の状態との関係を示す図
である。
1…ブレーキ倍力装置、2…フロントシェル、3…リヤ
シェル、5a…第1定圧室、5b…第1変圧室、6a…
第2定圧室、6b…第2変圧室、7…バルブボディ、1
0…フロントパワーピストン、11…リヤパワーピスト
ン、20…弁プランジャ、21…入力軸、24…弁体、
25…第1弁座、26…第2弁座、27…真空弁、28
…大気弁、29…弁ばね、30…シリンダ部材、31…
第1液体流通路、32…出力軸、32a…シリンダ部、
33…第1ピストン、33a…軸部、34…第2液体流
通路、35…第2ピストン、36…第1液室、37…第
2液室、38…第1カップシール、39…第2カップシ
ール、40…第3カップシール、41…第4カップシー
ル、42…第1ピストン付勢ばね、43…第2ピストン
付勢ばね、45…リターンスプリング、47…ブレーキ
システム、48…ブレーキペダル、49…タンデムマス
タシリンダ、50…前輪用ホイールシリンダ、51…後
輪用ホイールシリンダ、54…アンチスキッド制御装置
(ABS装置)
シェル、5a…第1定圧室、5b…第1変圧室、6a…
第2定圧室、6b…第2変圧室、7…バルブボディ、1
0…フロントパワーピストン、11…リヤパワーピスト
ン、20…弁プランジャ、21…入力軸、24…弁体、
25…第1弁座、26…第2弁座、27…真空弁、28
…大気弁、29…弁ばね、30…シリンダ部材、31…
第1液体流通路、32…出力軸、32a…シリンダ部、
33…第1ピストン、33a…軸部、34…第2液体流
通路、35…第2ピストン、36…第1液室、37…第
2液室、38…第1カップシール、39…第2カップシ
ール、40…第3カップシール、41…第4カップシー
ル、42…第1ピストン付勢ばね、43…第2ピストン
付勢ばね、45…リターンスプリング、47…ブレーキ
システム、48…ブレーキペダル、49…タンデムマス
タシリンダ、50…前輪用ホイールシリンダ、51…後
輪用ホイールシリンダ、54…アンチスキッド制御装置
(ABS装置)
Claims (2)
- 【請求項1】 フロントシェルとリヤシェルとによって
形成される空間内に対して進退自在に配設され、前記リ
ヤシェルを気密にかつ摺動自在に貫通するバルブボディ
と、このバルブボディに連結されるとともに前記空間内
を負圧が導入される定圧室とブレーキ作動時に大気が導
入される変圧室とに区画するパワーピストンと、前記バ
ルブボディに摺動自在に配設された弁プランジャと、こ
の弁プランジャに連結され前記バルブボディ内に進退自
在に配設され、ブレーキ操作部材によって作動される入
力軸と、前記バルブボディ内に配設され、前記弁プラン
ジャの前進または後退により制御されて前記定圧室と前
記変圧室との間を遮断または連通する真空弁と、前記バ
ルブボディ内に配設され、前記弁プランジャの前進また
は後退により制御されて前記変圧室と大気との間を連通
または遮断する大気弁と、マスタシリンダ等の外部機器
に出力する出力軸とを少なくとも備えているブレーキ倍
力装置において、 前記弁プランジャと前記出力軸との間に、液体が充填か
つ密封されかつ前記弁プランジャの前進および前記出力
軸の後退の少なくとも一方によって容積が小さくなるよ
うに制御される容積可変の第1液室と液体が充填かつ密
封され容積可変の第2液室とが設けられ、 更に前記弁プランジャが通常制動時の前記ブレーキ操作
部材の操作速度に対応した速度で前進したときは、少な
くとも前記第1液室から前記第2液室へ向かう前記液体
の流れを阻止するとともに、前記弁プランジャが急制動
時のブレーキ操作部材の操作速度に対応した所定値以上
の速度で前進したときは、前記弁プランジャの前進によ
って作動されて、前記第1液室から前記第2液室へ向か
う前記液体の流れを許容する液体流動制御弁が設けられ
ていることを特徴とするブレーキ倍力装置。 - 【請求項2】 前記第1液室と前記第2液室とを連通す
る液体流通路が設けられているとともに、前記弁プラン
ジャによって作動されるとともに前記第1液室に面する
ピストンが設けられており、前記液体流動制御弁は、前
記ピストンに設けられて前記液体流通路を連通、遮断す
るカップシールを備えていることを特徴とする請求項1
記載のブレーキ倍力装置。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP13078595A JP3528991B2 (ja) | 1995-05-29 | 1995-05-29 | ブレーキ倍力装置 |
US08/639,445 US5645145A (en) | 1995-05-29 | 1996-04-29 | Brake booster |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP13078595A JP3528991B2 (ja) | 1995-05-29 | 1995-05-29 | ブレーキ倍力装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08318848A true JPH08318848A (ja) | 1996-12-03 |
JP3528991B2 JP3528991B2 (ja) | 2004-05-24 |
Family
ID=15042628
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP13078595A Expired - Fee Related JP3528991B2 (ja) | 1995-05-29 | 1995-05-29 | ブレーキ倍力装置 |
Country Status (2)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US5645145A (ja) |
JP (1) | JP3528991B2 (ja) |
Families Citing this family (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP3530987B2 (ja) * | 1995-06-22 | 2004-05-24 | アイシン精機株式会社 | 真空倍力装置 |
JP4026092B2 (ja) * | 1997-09-30 | 2007-12-26 | 株式会社日立製作所 | 制動装置 |
DE19743843A1 (de) * | 1997-10-04 | 1999-04-08 | Itt Mfg Enterprises Inc | Pneumatischer Bremskraftverstärker für Kraftfahrzeuge |
EP1077851B1 (de) * | 1998-05-15 | 2003-04-16 | Continental Teves AG & Co. oHG | Bremskraftverstärker mit panikbremsfunktion |
FR2784642B1 (fr) * | 1998-10-20 | 2000-12-15 | Bosch Sist De Frenado Sl | Maitre-cylindre a reaction hydraulique et a effort d'entree accru |
US6491356B2 (en) * | 2000-07-21 | 2002-12-10 | Bosch Braking Systems Co., Ltd. | Brake system |
Family Cites Families (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US4110985A (en) * | 1976-04-09 | 1978-09-05 | General Motors Corporation | Dual power brake booster |
AU507295B2 (en) * | 1976-05-19 | 1980-02-07 | Automotive Products Limited | Servo-assisted hydraulic master cylinder |
US4565067A (en) * | 1982-09-30 | 1986-01-21 | Mitsubishi Jidosha Kogyo Kabushiki Kaisha | Brake system for vehicles |
TW241233B (ja) * | 1992-09-30 | 1995-02-21 | Bendix Europ Services Tech | |
EP0662894B1 (fr) * | 1992-09-30 | 1996-02-21 | Alliedsignal Europe Services Techniques | Dispositif de freinage assiste a reaction hydraulique ralentie |
-
1995
- 1995-05-29 JP JP13078595A patent/JP3528991B2/ja not_active Expired - Fee Related
-
1996
- 1996-04-29 US US08/639,445 patent/US5645145A/en not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
US5645145A (en) | 1997-07-08 |
JP3528991B2 (ja) | 2004-05-24 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
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