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JPH08302281A - 塗料用被覆組成物 - Google Patents

塗料用被覆組成物

Info

Publication number
JPH08302281A
JPH08302281A JP7135726A JP13572695A JPH08302281A JP H08302281 A JPH08302281 A JP H08302281A JP 7135726 A JP7135726 A JP 7135726A JP 13572695 A JP13572695 A JP 13572695A JP H08302281 A JPH08302281 A JP H08302281A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
solvent
coating composition
coating
copolymer
weight
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP7135726A
Other languages
English (en)
Inventor
Kazunori Hanamura
一紀 花村
Akinobu Umetsu
晃庸 梅津
Shunichi Kodama
俊一 児玉
Toru Ishida
徹 石田
Takashi Takayanagi
敬志 高柳
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
TOUPE KK
Tohpe Corp
AGC Inc
Original Assignee
TOUPE KK
Asahi Glass Co Ltd
Tohpe Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by TOUPE KK, Asahi Glass Co Ltd, Tohpe Corp filed Critical TOUPE KK
Priority to JP7135726A priority Critical patent/JPH08302281A/ja
Publication of JPH08302281A publication Critical patent/JPH08302281A/ja
Pending legal-status Critical Current

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  • Paints Or Removers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】 パラフィン系又はナフテン系溶剤を30重量
%以上含む溶剤又は分散媒中に、可溶又は分散可能な、
反応硬化性部位を有しかつフッ素含量が5重量%以上の
フルオロオレフィン系共重合体とイソシアネート基平均
含量が1.5以上のポリイソシアネート系硬化剤が、1
00当量部:10〜250当量部の割合で含まれる塗料
用被覆組成物。 【効果】 塗膜が耐溶剤性、耐汚染性、耐薬品性に優
れ、旧塗膜を痛めずに塗装できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、塗料用被覆組成物に関
し、詳しくは塗装後の塗膜が耐溶剤性、耐汚染性、耐薬
品性に優れ、旧塗膜上に補修する場合にも旧塗膜を痛め
ず塗装することができる塗料用被覆組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】塗料用の含フッ素樹脂は耐候性が高く、
長期使用に耐え、建築・土木構造物の保護機能に優れる
など優れた特性を有するため、清掃・塗り替え等のメン
テナンスが著しく少なくてすみ、住環境の向上に貢献す
るほか、新しい鮮かな色彩を長期に保存し、自由なカラ
ーデザインができるなど多くの利点を有している(特開
昭62−022862号公報など)。従来、このような
含フッ素樹脂を含む塗料用被覆組成物において、パラフ
ィン系溶剤またはナフテン系溶剤を主体とした溶媒を用
いる、硬化剤を含まないパラフィン系溶剤またはナフテ
ン系溶剤可溶1液タイプは知られている(特開昭63−
199770号公報)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、硬化剤を含む
2液タイプは、トルエンなどの芳香族系化合物や、酢酸
ブチルなどのエステル系化合物などの強溶剤を多量に併
用することが通常であり、旧塗膜上に補修する場合にお
いて旧塗膜を痛めるなどの欠点を有していた。また、前
記パラフィン系溶剤またはナフテン系溶剤可溶1液タイ
プは、硬化し3次元網目構造を作らないので成膜後の塗
膜は耐溶剤性がなく、耐汚染性、耐薬品性も悪いという
欠点を有している。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、前述の欠点を
解決すべくなされたものであり、パラフィン系溶剤また
はナフテン系溶剤を全溶剤の30重量%以上含む溶剤ま
たは分散媒を使用し、さらにこの溶剤または分散媒に可
溶あるいは分散可能であり、反応硬化性部位を有するフ
ッ素含量が5重量%以上のフルオロオレフィン系共重合
体と分子中にイソシアネート基を平均して1.5以上含
有するポリイソシアネート系硬化剤を特定量配合するこ
とにより、上記課題を解決することができることを見い
出し、その知見に基づいて本発明を完成するに至った。
【0005】すなわち、本発明は、(a)下記成分
(c)に可溶あるいは分散可能であり、反応硬化性部位
を有し、かつフッ素含量が5重量%以上のフルオロオレ
フィン系共重合体、(b)下記成分(c)に可溶あるい
は分散可能な、分子中にイソシアネート基を平均して
1.5以上含有するポリイソシアネート系硬化剤、及び
(c)パラフィン系溶剤またはナフテン系溶剤を30重
量%以上含む溶剤または分散媒を含み、(b)成分の割
合が(a)成分100当量部に対して10〜250当量
部であることを特徴とする塗料用被覆組成物を新規に提
供するものである。また、本発明は、上記塗料用被覆組
成物を物品に塗装して得られることを特徴とする塗装物
品を提供するものである。さらに、本発明は、上記塗料
用被覆組成物を塗装物品に再塗装して得られることを特
徴とする塗装物品を提供するものである。以下本発明を
詳細に説明する。
【0006】本発明の塗料用被覆組成物における(a)
成分は、パラフィン系溶剤またはナフテン系溶剤を全溶
剤の30重量%以上含む溶剤または分散媒に可溶あるい
は分散可能であり、反応硬化性部位を有し、かつフッ素
含量が5重量%以上のフルオロオレフィン系共重合体で
ある。この反応硬化性部位を有し、かつフッ素含量が5
重量%以上であるフルオロオレフィン系共重合体は、共
重合原料のフッ素系モノマーとしてフルオロオレフィン
を使用して重合して得られる共重合体である。かかるフ
ルオロオレフィンとしてはテトラフルオロエチレン、ク
ロロトリフルオロエチレン、ヘキサフルオロプロピレ
ン、フッ化ビニリデン、フッ化ビニルなどの炭素数2〜
3のフルオロオレフィンが挙げられ、特にテトラフルオ
ロエチレンとトリフルオロエチレンが好ましい。
【0007】共重合モノマーとしては、ビニル基または
ビニル基を含む基を有するビニル系モノマーが好ましく
使用される。ビニル系モノマーとしては、例えばビニル
エーテル、アリルエーテル、カルボン酸ビニルエステ
ル、カルボン酸アリルエステル、オレフィンなどが例示
され、特にビニルエーテルやカルボン酸ビニルエステル
などのビニル系モノマーが好ましい。ビニルエーテルと
してはシクロヘキシルビニルエーテルなどの、シクロア
ルキルビニルエーテル、ノニルビニルエーテル、2−エ
チルヘキシルビニルエーテル、ヘキシルビニルエーテ
ル、n−ブチルビニルエーテル、t−ブチルビニルエー
テルなどのアルキルビニルエーテルが例示される。特に
パラフィン系溶剤またはナフテン系溶剤を高含量で有す
る溶剤または分散媒に溶解または分散可能とするために
は、炭素数1〜18のアルキル基を有する直鎖あるいは
分枝状ビニルエーテルが好ましく利用される。アリルエ
ーテルとしてはエチルアリルエーテル、ヘキシルアリル
エーテルなどのアルキルアリルエーテルが例示される。
カルボン酸ビニルエステルあるいはカルボン酸アリルエ
ステルとしては酢酸、酪酸、ピバリン酸、クロトン酸、
安息香酸、マレイン酸などのカルボン酸のビニルあるい
はアリルエステルなどがあげられる。また、分枝状のビ
ニルエステルとして、市販されているベオバ−9、−1
0(いずれもシェル化学社製)などを使用しても良い。
オレフィン類としてはエチレン、イソブチレンなどが例
示される。上記共重合モノマーは、1種単独で用いても
よいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0008】また、本発明で用いられるフルオロオレフ
ィン系共重合体は硬化反応性部位を有する。かかる硬化
反応性部位は硬化剤と反応して架橋結合を形成するもの
であればよい。硬化反応性部位は硬化剤との組み合わせ
により、適宜、選択できるが、代表的な例として水酸
基、カルボキシル基、加水分解性シリル基、グリシジル
基、エポキシ基、アミノ基などが例示される。かかる硬
化反応性部位の導入法としては共重合反応時に硬化反応
性部位を有するモノマーを共重合する方法がある。
【0009】かかる硬化反応性部位を有するモノマーと
しては、例えばヒドロキシエチルビニルエーテル、4−
ヒドロキシブチルビニルエーテル、シクロヘキサンジオ
ールモノビニルエーテルなどのヒドロキシアルキルビニ
ルエーテルや、2−ヒドロキシエチルアリルエーテルな
どのヒドロキシアルキルアリルエーテル、ヒドロキシア
ルキルクロトン酸ビニルなどのヒドロキシル基含有カル
ボン酸ビニルあるいはアリルエステルなどのヒドロキシ
ル基を有するモノマー、クロトン酸ビニルエステルなど
のカルボン酸基を有するモノマー、トリエトキシビニル
シランなどの加水分解性シリル基を有するモノマー、グ
リシジルビニルエーテル、グリシジルアリルエーテル、
β−メチルグリシジルエーテルなどのエポキシ基を有す
るモノマー、アミノプロピルビニルエーテル、アミノプ
ロピルビニルエーテルなどのアミノ基を有するモノマー
などが例示される。
【0010】また重合後に後反応により、硬化反応性部
位を導入することも可能である。この方法としては、例
えばカルボン酸ビニルエステルを共重合した重合体をケ
ン化することにより、ヒドロキシル基を導入する方法、
ヒドロキシ基を有する重合体に多価カルボン酸あるいは
その無水物を反応せしめてカルボキシル基を導入する方
法、イソシアネートアルコキシシランを反応せしめて水
分解性シリル基を導入する方法、多価シリルイソシアネ
ート化合物を反応せしめてイソシアネート基を導入する
方法などが挙げられる。
【0011】上記フルオロオレフィン系共重合体中の硬
化反応性部位の数は水酸化カリウムの化学的反応当量に
換算して樹脂固形分に対し、1〜150mg/gに相当
するものがパラフィン系溶剤またはナフテン系溶剤可溶
タイプとして好ましく、さらに10〜70mg/gが好
ましい。これらの重合体をパラフィン系溶剤またはナフ
テン系溶剤中で重合するか、重合後に溶剤または分散媒
の一部または全部をパラフィン系溶剤またはナフテン系
溶剤に置換することにより、弱溶剤タイプワニスとする
ことができる。また、フルオロオレフィン系共重合体に
おいては、共重合原料としてビニルモノマーは必ずしも
必須の共重合成分ではない。その場合、フルオロオレフ
ィンのホモポリマーやフルオロオレフィンの数種を組み
合わせて重合した共重合体でもよい。本発明に用いられ
るフルオロオレフィン系共重合体のフッ素含量は、5重
量%以上であるが、好ましくは10重量%以上であり、
特に好ましくは20〜35重量%である。フルオロオレ
フィン系共重合体は、1種単独で用いてもよいし、2種
以上を組み合わせて用いてもよい。
【0012】フルオロオレフィン系共重合体には、他の
樹脂を併用してもよい。他の樹脂としては、アクリル樹
脂、ポリエステル樹脂、アクリルポリオール樹脂、ポリ
エステルポリオール樹脂、ウレタン樹脂およびその他の
樹脂および官能基を持たないふっ素樹脂、例えばカイナ
ー500、カイナーSL、カイナーADS(以上アトケ
ム社製)、フローレン(日本合成ゴム社製)などが挙げ
られる。また、これらの他の樹脂は、硬化反応性官能基
を持っていてもよい。他の樹脂は、1種単独で用いても
よいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。上記他
の樹脂の配合量は、本発明の効果を損なわない範囲で適
宜選定すればよいが、通常フルオロオレフィン系共重合
体100重量部に対して1〜200重量部が好ましい。
【0013】本発明の塗料用被覆組成物おいては、フル
オロオレフィン系共重合体を含む溶液または分散体とし
て、ルミフロンLF200、ルミフロンLF400、ル
ミフロンLF500、ルミフロンLF544など(以
上、旭硝子社製、商品名)、フルオネート(大日本イン
キ化学工業社製、商品名)、セフラルコート(セントラ
ル硝子社製、商品名)、ザフロン200、300(東亜
合成化学社製、商品名)、ゼッフルGK5100(ダイ
キン工業社製、商品名)などの市販品の樹脂分のみを取
り出し、パラフィン系溶剤またはナフテン系溶剤を30
重量%以上含有する溶剤または分散媒に溶解または分散
されたものも使用できる。本発明の塗料用被覆組成物に
用いられる(b)成分は、パラフィン系溶剤またはナフ
テン系溶剤を30重量%以上含有する溶剤または分散媒
に可溶あるいは分散可能な、分子中にイソシアネート基
を平均して1.5以上含有するポリイソシアネート系硬
化剤である。
【0014】その代表的なものを例示すれば、エチレン
ジイソシアート、ブチレンジイソシアネート、ヘキサメ
チレンジイソシアネート、デカメチレンジイソシアネー
ト、2・4−または2・6−トリレンジイソシアネー
ト、4・4−メチレン−ビス(フェイルイソシアネー
ト)、ω・ω−ジイソシアネートジエチルキシレン、4
・4−メチレン−ビス(シクロヘキシルイソシアネー
ト)、トリフェニルメタントリイソシアネートなどのポ
リイソシアネート類が挙げられる。またさらに、これら
のイソシアネートを水又はエチレングリコールグリコー
ル、プロピレングリコール、グリセリン、トリメチロー
ルプロパン、ペンタエリスリトールなどのポリオールと
付加反応せしめて得られるポリイソシアネート、あるい
はビュレット構造を有するポリイソシアネート、あるい
はアロファネート構造を有するポリイソシアネート、あ
るいはイソシアヌレート構造を有するポリイソシアネー
トが用いられる。さらにポリイソシアネートの希釈性を
向上させるため、アルコール類、メルカプタン類を反応
させ、炭化水素鎖を導入したものも好適に用いられる。
【0015】本発明の塗料用被覆組成物の硬化剤として
は、パラフィン系溶剤またはナフテン系溶剤を30重量
%以上含有する溶剤または分散媒に可溶あるいは分散可
能な、分子中にイソシアネート基を平均して1.5以上
含有するポリイソシアネート系硬化剤またはそのイソシ
アネート基をカプロラクタム、イソホロン、β−ジケト
ンなどでブロックしたものが挙げられる。これらの硬化
剤は数種類を組み合わせて使うことも可能である。前記
硬化剤の配合割合はフッ素含量が5重量%以上であるフ
ルオロオレフィン系共重合体100当量部に対して10
〜250当量部であり、さらに好ましくは50〜150
当量部である。硬化剤が10当量部未満である場合、耐
溶剤性と硬度が不充分となり、また硬化剤が250当量
部を超える場合、加工性や耐衝撃性が低下する場合があ
る。ここで、フルオロオレフィン系共重合体100当量
部に対して硬化剤が10〜250当量部、好ましくは5
0〜150当量部とは、「フルオロオレフィン系共重合
体中の反応硬化性部位の数/ポリイソシアネート系硬化
剤中のイソシアネート基の数」が0.1〜2.5、好ま
しくは0.5〜1.5となることを意味する。
【0016】本発明の塗料用被覆組成物に用いられる
(c)成分は、パラフィン系溶剤またはナフテン系溶剤
を30重量%以上含有する溶剤または分散媒である。パ
ラフィン系溶剤またはナフテン系溶剤としては、アニリ
ン点が10℃以上のものが好ましく、10〜70℃であ
るものがさらに好ましい。パラフィン系溶剤の具体例と
しては、例えばn−ペンタン、イソペンタン、n−ヘキ
サン、2−メチルペンタン、3−メチルペンタン、2,
2−ジメチルブタン、n−ヘプタン、2−メチルヘキサ
ン、3−エチルペンタン、2,2−ジメチルペンタン、
2,3−ジメチルペンタン、n−オクタン、2−メチル
ヘプタン、n−ノナン、2−メチルオクタン、2,3,
4−トリメチルペンタン、n−デカン、2−メチルノナ
ン、2−メチルデカン、及びこれらの混合物であるミネ
ラルスピリット、ミネラルターペンなどが挙げられる。
これらのうち、n−ペンタン、イソペンタン、n−ヘキ
サン、ミネラルターペンが好ましく特にミネラルターペ
ンが好ましい。
【0017】ナフテン系溶剤の具体例としては、例えば
シクロペンタン、メチルシクロペンタン、シクロヘキサ
ン、メチルシクロヘキサン、エチルシクロヘキサン、
1,3−ジメチルシクロヘキサン、1,4−ジメチルシ
クロヘキサン、シクロヘプタン、メチルシクロヘプタ
ン、シクロオクタン、メチルシクロオクタン、シクロノ
ナン、シクロデカン及びこれらの混合物などが挙げられ
る。これらのうち、シクロヘキサン、シクロデカンが好
ましい。パラフィン系溶剤及びナフテン系溶剤は、単独
で使用してもよいし、併用してもよい。また、上記パラ
フィン系溶剤またはナフテン系溶剤と併用できる溶剤ま
たは分散媒としては、例えば、トルエン、キシレンなど
の芳香族炭化水素類、メチルエチルケトン、メチルイソ
ブチルケトンなどのケトン類、酢酸エチル、酢酸ブチル
などのエステル系溶剤または分散媒、n−ブタノール、
イソブタノールなどのアルコール系溶剤または分散媒な
どが挙げられる。
【0018】これらの溶剤または分散媒とパラフィン系
溶剤またはナフテン系溶剤混合物中のパラフィン系溶剤
またはナフテン系溶剤の配合量は30重量%以上であ
り、好ましくは50重量%以上、特に好ましくは70重
量%以上である。この混合物のアニリン点は10〜70
℃であることが好ましい。本発明の塗料用被覆組成物に
おけるパラフィン系溶剤またはナフテン系溶剤を30重
量%以上含む溶剤または分散媒の含有割合は、特に制限
なく、塗料用被覆組成物の粘度に応じて適宜選定すれば
よいが、通常(a)成分及び(b)成分の合計量100
重量部に対し、80〜600重量部であり、好ましくは
100〜250重量部の範囲である。
【0019】本発明の塗料用被覆組成物には、着色顔料
または染料、塗膜の付着性向上のためのシランカップリ
ング剤、紫外線吸収剤などを配合することもできる。着
色顔料または染料としては、例えば、耐候性の良いカー
ボンブラック、酸化チタンなどの無機顔料、フタロシア
ニンブルー、フタロシアニングリーン、キナクリドンレ
ッド、インダンスレンオレンジ、イソインドリノン系イ
エローなどの有機顔料または染料などが挙げられる。本
発明の塗料用被覆組成物には、さらに必要に応じて硬化
促進剤、光安定剤、つや消し剤などを適宜添加してもよ
い。硬化促進剤としては、ジブチルチンジラウレートな
どを、また硬化剤がアミノ樹脂の場合には、パラトルエ
ンスルホン酸などの酸性触媒を用いることができる。光
安定剤としては、例えばヒンダードアミン系光安定剤な
どが挙げられ、かかる具体例としては、例えばMARX
LA62(アデカアーガス化学製、商品名)やMAR
X LA67(アデカアーガス化学製、商品名)、チヌ
ビン292、チヌビン144、CGL−123、チヌビ
ン440(以上チバガイギー製)等が挙げられる。つや
消し剤としては、例えば、超微粉合成シリカなどが挙げ
られ、つや消し剤を使用した場合、優雅な半光沢ないし
つや消し仕上げの塗膜を形成することができる。
【0020】また、本発明の塗料用被覆組成物には、界
面活性剤を配合してもよい。界面活性剤は表面張力を制
御するので特定の成分の表面濃度の調整に有効である。
これら界面活性剤はノニオン、カチオン、アニオン型何
れでもよく、レオレックスASE(第一工業製薬製、商
品名)、フッ素系界面活性剤サーフロン(旭硝子製、商
品名)、アクリル系のモダフロー(モンサント製、商品
名)、レオファットシリーズ(花王製、商品名)などが
挙げられる。本発明の塗料用被覆組成物の製造は、上記
必須成分及び必要に応じて添加される各種添加剤を混合
することにより行うことができる。その混合順序、添加
順序は、特に限定されるものではなく、(a)成分と
(c)成分を予め混合しておき、それに(b)成分を混
合する混合順序でもよく、(a)成分及び(b)成分を
予め混合し、次いで(c)成分を混合する混合順序でも
よい。
【0021】本発明の塗料用被覆組成物を使用して塗装
する方法は、スプレー塗装、浸漬法、ロールコーター、
フローコーターなど任意の方法を適用できる。塗装され
る物品材質には、例えばコンクリート、自然石、ガラス
など無機物、鉄、ステンレス、アルミニウム、銅、真
鍮、チタンなどの金属がある。また、有機の基材すなわ
ち、プラスチック、ゴム、接着材、木材なども適してい
る。また有機無機複合材であるFRP、樹脂強化コンク
リート、繊維強化コンクリートなども適する。本発明の
塗料用被覆組成物は、特に、すでに形成された塗膜上へ
の塗装に適している。この塗膜は、本発明における
(a)成分を含む塗料により形成されたものでもよく、
(a)成分と併用できる前述の他の樹脂を含む塗料また
は合成樹脂調合ペイント、フタル酸樹脂塗料、塩化ゴム
塗料、エマルジョン塗料など比較的耐溶剤性の劣る塗料
により形成された塗膜でもよい。また塗装される物品に
は自動車、電車、航空機などの輸送用機器、橋梁部材、
鉄塔などの土木部材、防水材シート、タンク、パイプな
どの産業機材、ビル外装、ドア、窓門部材、モニュメン
ト、ポールなどの建築部材、道路の中央分離帯、ガード
レール、防音壁などの道路部材、通信機材、電気および
電子部品などがある。
【0022】
【実施例】次に、本発明を実施例に基づいて、さらに詳
細に説明する。本発明は、これらの例によって何ら制限
されるものではない。 (実施例1)フルオロオレフィン共重合体(クロロトリ
フルオロエチレン/エチルビニルエーテル/ヒドロキシ
ブチルビニルエーテル/シクロヘキシルビニルエーテル
=50/2/8/40モル%の共重合体の水酸基の一部
分と無水コハク酸を反応させたもの、水酸基価:40、
酸価:1、フッ素含量:22重量%)100重量部と昭
石ソルベント(昭和シェル石油社製の芳香族炭化水素含
有量30重量%、アニリン点44.5℃のパラフィン系
主体の混合溶剤)100重量部の樹脂液に対して、チヌ
ビン1130(チバガイギー製、ベンゾトリアゾール系
紫外線吸収剤)3重量部、CGL123(チバガイギー
製、ヒンダードアミン系光安定剤)0.15重量部、C
R95(石原産業製の酸化チタン)54重量部、および
昭石ソルベント8重量部を混合分散して着色塗料用組成
物を得た。これに分子中にイソシアネート基を平均して
1.5以上含有するポリイソシアネート系硬化剤である
旭化成社製デュラネートTSA−100(NCO%:2
0.8、NCO基の分子中の平均数:3)14.4重量
部(フルオロオレフィン共重合体100当量部に対して
硬化剤100当量部に当たる。)を塗装前に混合して塗
料液(以下組成物Aという)とした。これを塩化ゴム塗
料塗装10年経過後の鉄部材に24時間の塗装間隔で2
回塗装した。
【0023】(実施例2)実施例1のフルオロオレフィ
ン共重合体の代わりに、(クロロトリフルオロエチレン
/2−エチルヘキシルビニルエーテル/ヒドロキシブチ
ルビニルエーテル/シクロヘキシルビニルエーテル=5
0/20/10/20モル%の共重合体の水酸基の一部
分と無水コハク酸を反応させたもの、水酸基価:40,
酸価:1、フッ素含量:22重量%)の共重合体を用い
る以外は、実施例1と同様にして着色塗料用組成物を得
て、実施例1と同様に塗装した。
【0024】(実施例3)実施例1の組成物(A)をア
クリル樹脂エマルジョン塗装7年経過後のコンクリート
架台に塗装した。
【0025】(実施例4)実施例2のフルオロオレフィ
ン共重合体の代わりに、(クロロトリフルオロエチレン
/2−エチルヘキシルビニルエーテル/ヒドロキシブチ
ルビニルエーテル/シクロヘキシルビニルエーテル=5
0/15/20/15モル%の共重合体の水酸基の一部
分と無水コハク酸を反応させたもの、水酸基価:10
0,酸価:1、フッ素含量:22重量%)の共重合体を
用いる以外は、実施例1と同様の組成物を新設の鉄部材
の上に塗られたエポキシ樹脂プライマーの上に塗装し
た。
【0026】(比較例1)実施例1において昭石ソルベ
ントをキシレンに代える以外、実施例1と同様にして着
色塗料用組成物を得て、実施例1と同様に塗装した。
【0027】(比較例2)実施例2において硬化剤を配
合しない以外、実施例1と同様にして着色塗料用組成物
を得て、実施例1と同様に塗装した。
【0028】(比較例3)実施例1において昭石ソルベ
ントをキシレンに代える以外、実施例1と同様にして塗
料用組成物を得て、この組成物をアクリル樹脂エマルジ
ョン塗装7年経過後のコンクリート架台に塗装した。以
上の実施例、比較例の結果は表1に示した。なお表中の
耐溶剤性はキシレンを含ませたガーゼで1週間養生した
塗膜を20回こすり、溶解したものを×、溶解しなかっ
たものを○とした。耐候性はサンシャインウェザーメー
ターにて3000時間で光沢保持率を80%以上のもの
を○とした。施工性は塗装1日経過後塗膜の仕上がり外
観をみた。
【0029】
【表1】
【発明の効果】本発明の塗料用被覆組成物は、塗装後の
塗膜が耐溶剤性、耐汚染性、耐薬品性に優れ、特に旧塗
膜上に補修する場合において旧塗膜を痛めずに塗装する
ことができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 児玉 俊一 神奈川県川崎市幸区塚越3丁目474番地2 旭硝子株式会社玉川分室内 (72)発明者 石田 徹 神奈川県川崎市幸区塚越3丁目474番地2 旭硝子株式会社玉川分室内 (72)発明者 高柳 敬志 神奈川県川崎市幸区塚越3丁目474番地2 旭硝子株式会社玉川分室内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(a)下記成分(c)に可溶あるいは分散
    可能であり、反応硬化性部位を有し、かつフッ素含量が
    5重量%以上のフルオロオレフィン系共重合体、(b)
    下記成分(c)に可溶あるいは分散可能な、分子中にイ
    ソシアネート基を平均して1.5以上含有するポリイソ
    シアネート系硬化剤、及び(c)パラフィン系溶剤また
    はナフテン系溶剤を30重量%以上含む溶剤または分散
    媒を含み、(b)成分の割合が(a)成分100当量部
    に対して10〜250当量部であることを特徴とする塗
    料用被覆組成物。
  2. 【請求項2】フルオロオレフィン系共重合体がフルオロ
    オレフィンとビニル系モノマーとの共重合体である請求
    項1記載の塗料用被覆組成物。
  3. 【請求項3】ビニル系モノマーが水酸基を含有するビニ
    ル系モノマーである請求項2記載の塗料用被覆組成物。
  4. 【請求項4】フルオロオレフィン系共重合体がカルボキ
    シル基を有する共重合体である請求項1、2および3の
    いずれかに記載の塗料用被覆組成物。
  5. 【請求項5】(b)成分の硬化剤が多価イソシアネート
    硬化剤である請求項1、2、3および4のいずれかに記
    載の塗料用被覆組成物。
  6. 【請求項6】請求項1〜5のいずれかに記載の塗料用被
    覆組成物を物品に塗装して得られることを特徴とする塗
    装物品。
  7. 【請求項7】請求項1〜5のいずれかに記載の塗料用被
    覆組成物を塗装物品に再塗装して得られることを特徴と
    する塗装物品。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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