JPH0824420B2 - 永久磁石界磁式直流機 - Google Patents
永久磁石界磁式直流機Info
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- JPH0824420B2 JPH0824420B2 JP61056824A JP5682486A JPH0824420B2 JP H0824420 B2 JPH0824420 B2 JP H0824420B2 JP 61056824 A JP61056824 A JP 61056824A JP 5682486 A JP5682486 A JP 5682486A JP H0824420 B2 JPH0824420 B2 JP H0824420B2
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- H—ELECTRICITY
- H02—GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
- H02K—DYNAMO-ELECTRIC MACHINES
- H02K23/00—DC commutator motors or generators having mechanical commutator; Universal AC/DC commutator motors
- H02K23/02—DC commutator motors or generators having mechanical commutator; Universal AC/DC commutator motors characterised by arrangement for exciting
- H02K23/04—DC commutator motors or generators having mechanical commutator; Universal AC/DC commutator motors characterised by arrangement for exciting having permanent magnet excitation
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- Engineering & Computer Science (AREA)
- Power Engineering (AREA)
- Dc Machiner (AREA)
- Permanent Field Magnets Of Synchronous Machinery (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 〔発明の利用分野〕 本発明は界磁に永久磁石を用いた、いわゆる永久磁石
界磁式直流機に関する。
界磁式直流機に関する。
従来、永久磁石のみで界磁を構成する永久磁石界磁式
直流機では、電機子電流に対する磁束量はほぼ一定であ
る。このため、直流機の出力特性は分巻特性となり、始
動時の大電流域で十分大きな始動トルクを得ることがで
きないという欠点を有していた。また、永久磁石界磁式
直流機では、電機子反作用起磁力を考慮し、例えば特開
昭57−153558号公報に示されるように、軟鉄などの磁性
材からなる補助極を永久磁石と周方向に並置されて界磁
極が構成されるものがある。
直流機では、電機子電流に対する磁束量はほぼ一定であ
る。このため、直流機の出力特性は分巻特性となり、始
動時の大電流域で十分大きな始動トルクを得ることがで
きないという欠点を有していた。また、永久磁石界磁式
直流機では、電機子反作用起磁力を考慮し、例えば特開
昭57−153558号公報に示されるように、軟鉄などの磁性
材からなる補助極を永久磁石と周方向に並置されて界磁
極が構成されるものがある。
更に、永久磁石と継鉄間に強磁性部材を配置し、耐減
磁機能を向上させた直流機は実開昭58−22081号及び実
開昭58−46281号公報等で知られている。
磁機能を向上させた直流機は実開昭58−22081号及び実
開昭58−46281号公報等で知られている。
しかしながら、上記従来技術の前者では、始動時に大
きな始動トルクが得られないこととともに、無負時にお
いては永久磁石で発生する磁束量が多く、このため無負
荷回転数が低くなってしまう。このことから、永久磁石
式直流電流機を例えば自動車のスタータモータとして利
用する場合、エンジン始動後はこの電動機がエンジンの
負荷として働くという不具合を生じる。また、始動トル
クを大きくするためには永久磁石の面積を大きくする必
要が生じ、これでは永久磁石材として希土類磁石である
サマリウム・コバルト磁石やネオジウム系の磁石を用い
る場合、値段の高い界磁極となってしまうという欠点を
有する。
きな始動トルクが得られないこととともに、無負時にお
いては永久磁石で発生する磁束量が多く、このため無負
荷回転数が低くなってしまう。このことから、永久磁石
式直流電流機を例えば自動車のスタータモータとして利
用する場合、エンジン始動後はこの電動機がエンジンの
負荷として働くという不具合を生じる。また、始動トル
クを大きくするためには永久磁石の面積を大きくする必
要が生じ、これでは永久磁石材として希土類磁石である
サマリウム・コバルト磁石やネオジウム系の磁石を用い
る場合、値段の高い界磁極となってしまうという欠点を
有する。
また、後者のものも界磁極の増磁側で永久磁石と磁極
片を重ね合せて、それを電機子鉄心と対向させているた
め、電機子反作用による増磁効果は期待できない。
片を重ね合せて、それを電機子鉄心と対向させているた
め、電機子反作用による増磁効果は期待できない。
即ち、電動機の始動時や低負荷時に大きな磁束量が得
られず、始動電動機として高トルクは期待できない。ま
た上記構成では無負荷あるいは低負荷時に磁束量が大き
く、回転数を上げることは出来ない。
られず、始動電動機として高トルクは期待できない。ま
た上記構成では無負荷あるいは低負荷時に磁束量が大き
く、回転数を上げることは出来ない。
本発明の目的は、始動時の高負荷時に大きな起動トル
クを得、しかも無負荷時あるいは低負荷時に回転数を高
く出来る永久界磁式直流機を提供することにある。
クを得、しかも無負荷時あるいは低負荷時に回転数を高
く出来る永久界磁式直流機を提供することにある。
上記目的は、界磁を構成する永久磁石の一部に、永久
磁石の可逆透磁率より高い透磁率を有する磁性材料から
成り、かつ界磁極の増磁側端の厚みが減磁側よりも厚い
磁極片を設けた永久磁石界磁式直流機により達成され
る。また、本発明によれば、上記磁極片を補助極と一体
にし、補助極として構成することによっても上記目的を
達成できる。
磁石の可逆透磁率より高い透磁率を有する磁性材料から
成り、かつ界磁極の増磁側端の厚みが減磁側よりも厚い
磁極片を設けた永久磁石界磁式直流機により達成され
る。また、本発明によれば、上記磁極片を補助極と一体
にし、補助極として構成することによっても上記目的を
達成できる。
上記の構成において、磁性材料から成る上記磁極片は
増磁側において電機子鉄心との磁気的空隙が狭くなって
いるため、電機子反作用による増磁作用を有効に利用す
ることができ、これによって界磁極は電機子電流の大き
な始動時又は高負荷時には非常に大きな磁束を磁極片に
発生し、一方、電機子電流の小さい無負荷又は低負荷時
には磁束量が少なくなる。これにより、永久磁石界磁式
直流機の始動トルクを増大するとともに、無,低負荷時
の回転数をも増大させることが可能となる。
増磁側において電機子鉄心との磁気的空隙が狭くなって
いるため、電機子反作用による増磁作用を有効に利用す
ることができ、これによって界磁極は電機子電流の大き
な始動時又は高負荷時には非常に大きな磁束を磁極片に
発生し、一方、電機子電流の小さい無負荷又は低負荷時
には磁束量が少なくなる。これにより、永久磁石界磁式
直流機の始動トルクを増大するとともに、無,低負荷時
の回転数をも増大させることが可能となる。
さらに補助極を設けたものでも、上記と同様にして始
動トルクを増大させるとともに無,低負荷時の回転数の
増大を得る。
動トルクを増大させるとともに無,低負荷時の回転数の
増大を得る。
以下、本発明になる永久磁石界磁式直流機の一実施例
を図面に基づき説明する。第1図は、4極機における永
久磁石界磁式電動機の径方向断面図で、第2図は軸方向
断面図である。第1図及び第2図において、シャフト1
に整流子2と電機子鉄心3に巻線4を巻装した電機子か
らなる回転子が軸受5a,5bを介して固定側のエンドブラ
ケット6a,6bによって支持され、エンドブラケットは円
筒状継鉄7に固定される。円筒状継鉄7の内周には、例
えばフェライト磁石からなる永久磁石8と磁極片9が配
置されている。この永久磁石8は、その大きさを電機子
反作用における減磁端側11から増磁側方向に向かった角
度(θA)の範囲では径方向の厚みを一定の幅で厚く
し、電機子反作用における減磁端側の先端外径部から増
磁端の先端内径部までの角度(θB)の範囲では増磁側
に向かってしだいに径方向の厚みを薄くしている。
を図面に基づき説明する。第1図は、4極機における永
久磁石界磁式電動機の径方向断面図で、第2図は軸方向
断面図である。第1図及び第2図において、シャフト1
に整流子2と電機子鉄心3に巻線4を巻装した電機子か
らなる回転子が軸受5a,5bを介して固定側のエンドブラ
ケット6a,6bによって支持され、エンドブラケットは円
筒状継鉄7に固定される。円筒状継鉄7の内周には、例
えばフェライト磁石からなる永久磁石8と磁極片9が配
置されている。この永久磁石8は、その大きさを電機子
反作用における減磁端側11から増磁側方向に向かった角
度(θA)の範囲では径方向の厚みを一定の幅で厚く
し、電機子反作用における減磁端側の先端外径部から増
磁端の先端内径部までの角度(θB)の範囲では増磁側
に向かってしだいに径方向の厚みを薄くしている。
一方軟鉄などの高透磁率の磁性材料からなる磁極片9
は、前記角度(θB)の範囲で永久磁石8と継鉄7の間
に設けられ、増磁端10で径方向の厚みが厚く、増磁端10
から減磁端側へ向かうに従ってしだいに径方向の厚みが
薄くなるように構成されている。
は、前記角度(θB)の範囲で永久磁石8と継鉄7の間
に設けられ、増磁端10で径方向の厚みが厚く、増磁端10
から減磁端側へ向かうに従ってしだいに径方向の厚みが
薄くなるように構成されている。
すなわち、永久磁石は電機子反作用における増磁側の
先端内径部から減磁端方向の外径に向かってしだいに厚
くなるように構成され、磁極片は前記永久磁石と接して
設けられ、かつ増磁側端の内径部が前記永久磁石の増磁
側先端内径部と一致し、減磁側端が磁石の減磁側端より
内周側に位置し、増磁側端の内径側に向かってしだいに
厚くなるように構成されていて、磁極片9と電機子鉄心
3との磁気的な空隙は増磁端10で最も狭く、減磁端に向
かうに従って広くなっている。このように、界磁極は永
久磁石と、該永久磁石の透磁率より高い透磁率を有する
材料からなる磁極片とから構成されていて、該永久磁石
は磁極片の電機子反作用における増磁側先端内径部と減
磁側先端外径部を結ぶ線上で該磁極片と接合している。
先端内径部から減磁端方向の外径に向かってしだいに厚
くなるように構成され、磁極片は前記永久磁石と接して
設けられ、かつ増磁側端の内径部が前記永久磁石の増磁
側先端内径部と一致し、減磁側端が磁石の減磁側端より
内周側に位置し、増磁側端の内径側に向かってしだいに
厚くなるように構成されていて、磁極片9と電機子鉄心
3との磁気的な空隙は増磁端10で最も狭く、減磁端に向
かうに従って広くなっている。このように、界磁極は永
久磁石と、該永久磁石の透磁率より高い透磁率を有する
材料からなる磁極片とから構成されていて、該永久磁石
は磁極片の電機子反作用における増磁側先端内径部と減
磁側先端外径部を結ぶ線上で該磁極片と接合している。
このようにしてなる本実施例において、電機子コイル
が通電されると、電機子反作用起磁力が界磁極に作用す
る。この電機子反作用起磁力は、第3図に示すように、
電機子コイルに紙面の裏から表の方向の電流が流れた場
合、界磁極の磁気中心O−O′から左側では増磁力、右
側では減磁力となる。そのため、永久磁石8に作用する
減磁力は、減磁端11で値Haと一番大きいが、本実施例で
は上記したようにこの減磁力Haに耐えるように径方向厚
みを厚く構成しているので、磁石の界磁力は減磁するこ
とはない。一方、永久磁石8と磁極片9の境界部分12に
も減磁力が作用するが、第3図に示すようにその減磁力
は小さくし、しかもこの部分での永久磁石8の径方向厚
みが充分に厚いために、境界部分12で永久磁石8が減磁
することはない。
が通電されると、電機子反作用起磁力が界磁極に作用す
る。この電機子反作用起磁力は、第3図に示すように、
電機子コイルに紙面の裏から表の方向の電流が流れた場
合、界磁極の磁気中心O−O′から左側では増磁力、右
側では減磁力となる。そのため、永久磁石8に作用する
減磁力は、減磁端11で値Haと一番大きいが、本実施例で
は上記したようにこの減磁力Haに耐えるように径方向厚
みを厚く構成しているので、磁石の界磁力は減磁するこ
とはない。一方、永久磁石8と磁極片9の境界部分12に
も減磁力が作用するが、第3図に示すようにその減磁力
は小さくし、しかもこの部分での永久磁石8の径方向厚
みが充分に厚いために、境界部分12で永久磁石8が減磁
することはない。
一方、永久磁石8と継鉄7の間に配置された磁極片9
は、該記したように透磁率の大きい磁性材料で構成され
ているため、電機子反作用の増磁作用により、電機子電
流の大きい始動時や負荷時に大きな磁束量を発生する。
この様子を第4図の磁束分布図に示す。磁極片9は、減
磁端側の境界部12から増磁端側に向ってしだいにその径
方向の厚みが厚くなっているため、電機子反作用により
発生した磁束を増磁端10へと導く。しかも、本実施例で
は、増磁端10は電機子鉄心3と空隙を介して対向し、増
磁端付近の電機子鉄心3との磁気的空隙も狭いので、磁
極片9の増磁端付近で大きな磁束量を発生する。このた
め、第5図の実線で示すΦAのカーブのように、電機子
電流の大きい負荷時や始動時では大きな磁束量が得られ
る。一方、本実施例において短絡磁束は、磁気中心付近
の磁極片9と電機子鉄心3との磁気的な空隙が拡いた
め、ほとんど発生しない。
は、該記したように透磁率の大きい磁性材料で構成され
ているため、電機子反作用の増磁作用により、電機子電
流の大きい始動時や負荷時に大きな磁束量を発生する。
この様子を第4図の磁束分布図に示す。磁極片9は、減
磁端側の境界部12から増磁端側に向ってしだいにその径
方向の厚みが厚くなっているため、電機子反作用により
発生した磁束を増磁端10へと導く。しかも、本実施例で
は、増磁端10は電機子鉄心3と空隙を介して対向し、増
磁端付近の電機子鉄心3との磁気的空隙も狭いので、磁
極片9の増磁端付近で大きな磁束量を発生する。このた
め、第5図の実線で示すΦAのカーブのように、電機子
電流の大きい負荷時や始動時では大きな磁束量が得られ
る。一方、本実施例において短絡磁束は、磁気中心付近
の磁極片9と電機子鉄心3との磁気的な空隙が拡いた
め、ほとんど発生しない。
永久磁石8は、該記したように角度θAでは径方向厚
みが厚いが、θB部分では増磁端側に向ってしだいに径
方向厚みが薄くなっている。従って、永久磁石8の断面
積が小さくなり、第5図に示すように破線で示す永久磁
石のみの界磁極のものに対し、本実施例では実線のΦM
のカーブを示すように、永久磁石で発生する磁束量は小
さくなる。
みが厚いが、θB部分では増磁端側に向ってしだいに径
方向厚みが薄くなっている。従って、永久磁石8の断面
積が小さくなり、第5図に示すように破線で示す永久磁
石のみの界磁極のものに対し、本実施例では実線のΦM
のカーブを示すように、永久磁石で発生する磁束量は小
さくなる。
このように、本実施例において永久磁石8と磁極片9
で発生する磁束量を加えた界磁極の磁束量は、第5図の
Φで示すように、電機子電流の小さい無負荷付近では小
さく、電機子電流の大きい負荷点や始動時には大きな磁
束量が得られる。従って、本実施例を電動機に用いた場
合、第6図に示すように、電機子電流の小さい無負荷で
は、回転数が高く、電機子電流の大きい負荷時や始動時
には大きなモータトルクが得られる。
で発生する磁束量を加えた界磁極の磁束量は、第5図の
Φで示すように、電機子電流の小さい無負荷付近では小
さく、電機子電流の大きい負荷点や始動時には大きな磁
束量が得られる。従って、本実施例を電動機に用いた場
合、第6図に示すように、電機子電流の小さい無負荷で
は、回転数が高く、電機子電流の大きい負荷時や始動時
には大きなモータトルクが得られる。
一方、既述したように本実施例では、永久磁石8の断
面積が小さくなるので、永久磁石の重量を大幅に低減で
きる。また、本実施例における磁極片9は、増磁端側縁
部で電機子鉄心と対向しているが、減磁端側へ向うにし
たがって径方向厚みが薄くなるために磁気ギャップが拡
がりスロットリップルによるうず電流損の発生は少な
い。このため、電機子電流の立上りに対して磁束が遅れ
ることはない。
面積が小さくなるので、永久磁石の重量を大幅に低減で
きる。また、本実施例における磁極片9は、増磁端側縁
部で電機子鉄心と対向しているが、減磁端側へ向うにし
たがって径方向厚みが薄くなるために磁気ギャップが拡
がりスロットリップルによるうず電流損の発生は少な
い。このため、電機子電流の立上りに対して磁束が遅れ
ることはない。
以上の説明では、4極の永久磁石界磁式直流機の例で
説明しているが、本発明は2極,6極など多極機に採用す
ることも可能である。また、電動機で説明しているが、
発電機でも何ら本発明の効果は変らない。永久磁石8の
材質はフェライト磁石を用いたが、希土類磁石のサマリ
ュウム,コバルト磁石やネオジュウム,鉄,ホウ素磁石
など、特にその材質は限定されるものではない。また、
磁極片9の材質は、けい素鋼板を用いて積層したもの
や、フェライトコアでも良い。
説明しているが、本発明は2極,6極など多極機に採用す
ることも可能である。また、電動機で説明しているが、
発電機でも何ら本発明の効果は変らない。永久磁石8の
材質はフェライト磁石を用いたが、希土類磁石のサマリ
ュウム,コバルト磁石やネオジュウム,鉄,ホウ素磁石
など、特にその材質は限定されるものではない。また、
磁極片9の材質は、けい素鋼板を用いて積層したもの
や、フェライトコアでも良い。
第7図は、磁極中心O−O′から増磁端側のみに磁極
片9を配置したもので、磁極片9による本発明の増磁効
果は何ら変るものではない。また、第8図は、磁極片9
と永久磁石8の重なり合う線上をRで構成したもので、
第1図と同様の効果が得られる。第9図は、永久磁石8
と磁極片9の径方向厚みの薄い部分を切り取って、空隙
13を形成したもので、永久磁石の欠けを防止できると共
に永久磁石と磁極片の製法が容易となる。第10図は、永
久磁石8と磁極片9の周方向端部の電機子鉄心と対向す
る角部を切り取ったものである。このようにすることに
より、界磁極と電機子鉄心間の空隙の磁束密度が正弦波
状に分布されるため、振動や騒音を低減した電動機が得
られる。
片9を配置したもので、磁極片9による本発明の増磁効
果は何ら変るものではない。また、第8図は、磁極片9
と永久磁石8の重なり合う線上をRで構成したもので、
第1図と同様の効果が得られる。第9図は、永久磁石8
と磁極片9の径方向厚みの薄い部分を切り取って、空隙
13を形成したもので、永久磁石の欠けを防止できると共
に永久磁石と磁極片の製法が容易となる。第10図は、永
久磁石8と磁極片9の周方向端部の電機子鉄心と対向す
る角部を切り取ったものである。このようにすることに
より、界磁極と電機子鉄心間の空隙の磁束密度が正弦波
状に分布されるため、振動や騒音を低減した電動機が得
られる。
また、第1図及び第2図では磁極片9及び永久磁石8
の軸方向長さを同一寸法としたが、必ずしも同寸法でな
くて良い。すなわち、電機子鉄心の軸方向長さlaに対し
て、磁極片9の軸方向長さを第11図に示すように電機子
反作用の増磁力が分布する約1.2laの寸法とし、永久磁
石8の軸方向長さを1.3laから2.0laの範囲の長さにすれ
ば、電機子電流の大きい負荷時や始動時において、電機
子反作用の減磁力が及ばない永久磁石8の軸方向端部か
ら多くの磁束が電機子鉄心3に入射し、さらに大きな磁
束量が得られる。
の軸方向長さを同一寸法としたが、必ずしも同寸法でな
くて良い。すなわち、電機子鉄心の軸方向長さlaに対し
て、磁極片9の軸方向長さを第11図に示すように電機子
反作用の増磁力が分布する約1.2laの寸法とし、永久磁
石8の軸方向長さを1.3laから2.0laの範囲の長さにすれ
ば、電機子電流の大きい負荷時や始動時において、電機
子反作用の減磁力が及ばない永久磁石8の軸方向端部か
ら多くの磁束が電機子鉄心3に入射し、さらに大きな磁
束量が得られる。
以上の本発明になる実施例によれば、永久磁石の一部
に減磁端側に向うにしたがってしだいに径方向厚みを薄
くした磁性材の磁極片を設けたことにより、電機子反作
用の増磁作用を有効に利用できるので、大電流域で大き
な磁束量が得られる。また、永久磁石の面積が減少した
ことにより、永久磁石で発生する磁束量は小さくなる。
従って、本界磁極を電動機に用いた場合には、大電流域
でのトルクが大きく、低電流域では無負荷回転数の高い
直巻特性が得られ、小型で安価な電動機が得られる。さ
らに、永久磁石の重量を低減することができるので、単
位重量当りの値段の高い希土類磁石を用いた場合には、
大幅に磁石の値段を低減することができる。
に減磁端側に向うにしたがってしだいに径方向厚みを薄
くした磁性材の磁極片を設けたことにより、電機子反作
用の増磁作用を有効に利用できるので、大電流域で大き
な磁束量が得られる。また、永久磁石の面積が減少した
ことにより、永久磁石で発生する磁束量は小さくなる。
従って、本界磁極を電動機に用いた場合には、大電流域
でのトルクが大きく、低電流域では無負荷回転数の高い
直巻特性が得られ、小型で安価な電動機が得られる。さ
らに、永久磁石の重量を低減することができるので、単
位重量当りの値段の高い希土類磁石を用いた場合には、
大幅に磁石の値段を低減することができる。
以上の説明では4極機で説明しているが、本発明は、
さらに2極,6極など多極機に採用してもよい。また、永
久磁石は2分割又は一体構造してもよい。さらに、永久
磁石の材質は、フェライト磁石やサマリュウム,コバル
ト,セリウム,コバルト,ネオジュウム,鉄,ホウ素系
の希土類磁石やプラスチック磁石など特に限定するもの
ではない。また、第12図のように補助極80と磁極片9′
を一体化しても良く、この場合も磁極片の径方向の厚み
を減磁側端に向かうに従って次第に薄くする構造として
いる。このようにすることにより、永久磁石の一体製造
が容易となり、安価で、しかも組立が簡単になる。端部
12の磁石厚みが厚くなり、さらに減磁耐力が向上すると
共に、増磁効果も大きくなる。
さらに2極,6極など多極機に採用してもよい。また、永
久磁石は2分割又は一体構造してもよい。さらに、永久
磁石の材質は、フェライト磁石やサマリュウム,コバル
ト,セリウム,コバルト,ネオジュウム,鉄,ホウ素系
の希土類磁石やプラスチック磁石など特に限定するもの
ではない。また、第12図のように補助極80と磁極片9′
を一体化しても良く、この場合も磁極片の径方向の厚み
を減磁側端に向かうに従って次第に薄くする構造として
いる。このようにすることにより、永久磁石の一体製造
が容易となり、安価で、しかも組立が簡単になる。端部
12の磁石厚みが厚くなり、さらに減磁耐力が向上すると
共に、増磁効果も大きくなる。
本発明によれば、始動時等の高負荷時に磁束を増大
し、また無負荷時あるいは低負荷時には磁束を減少する
ことが可能となり、これにより高負荷時における出力ト
ルクが大きく、一方無負荷時あるいは低負荷時の回転数
を増大することができる永久磁石界磁式直流機を提供す
ることができる。
し、また無負荷時あるいは低負荷時には磁束を減少する
ことが可能となり、これにより高負荷時における出力ト
ルクが大きく、一方無負荷時あるいは低負荷時の回転数
を増大することができる永久磁石界磁式直流機を提供す
ることができる。
第1図は本発明の一実施例を採用した永久磁石界磁式電
動機の径方向断面図、第2図は第1図の軸方向断面図、
第3図は電機子反作用起磁力の分布を示す図、第4図は
第1図の始動時の磁束分布図、第5図は電機子電流に対
する界磁極の磁束量を示す図、第6図は電機子電流に対
するトルクと回転数の特性図、第7図,第8図,第9
図,第10図はそれぞれ本発明の変形例を示す要部断面
図、第11図は、同本発明の変形例を示す電動機の軸方向
断面図、第12図は本発明の更に他の実施例となる補助極
付永久磁石界磁式電動機の径方向断面図である。 7……継鉄、8……永久磁石、9……磁極片、10……増
磁端、11……減磁端、80……補助極。
動機の径方向断面図、第2図は第1図の軸方向断面図、
第3図は電機子反作用起磁力の分布を示す図、第4図は
第1図の始動時の磁束分布図、第5図は電機子電流に対
する界磁極の磁束量を示す図、第6図は電機子電流に対
するトルクと回転数の特性図、第7図,第8図,第9
図,第10図はそれぞれ本発明の変形例を示す要部断面
図、第11図は、同本発明の変形例を示す電動機の軸方向
断面図、第12図は本発明の更に他の実施例となる補助極
付永久磁石界磁式電動機の径方向断面図である。 7……継鉄、8……永久磁石、9……磁極片、10……増
磁端、11……減磁端、80……補助極。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 冨手 寿男 茨城県勝田市大字高場2520番地 株式会社 日立製作所佐和工場内 (56)参考文献 特開 昭57−153558(JP,A) 実開 昭50−51103(JP,U)
Claims (2)
- 【請求項1】継鉄の内周面に配置された偶数個の永久磁
石からなる界磁極により、該界磁極と同心的に配置され
る電機子鉄心に回転励磁力を与えてなる永久磁石界磁式
直流機であって、 界磁極は永久磁石と、該永久磁石の電機子反作用におけ
る増磁側に隣接して設けられ、かつ該永久磁石の透磁率
より高い透磁率を有する材料からなる磁極片とから構成
されてなり、 永久磁石は、電機子反作用における増磁側の先端内径部
から減磁端方向の外径に向かってしだいに厚くなるよう
に構成され、 磁極片は、前記永久磁石と接して設けられ、かつ増磁側
端の内径部が前記永久磁石の増磁側先端内径部と一致
し、減磁側端が磁石の減磁側端より内周側に位置し、増
磁側端の内径側に向かってしだいに厚くなるように構成
されていることを特徴とする永久磁石界磁式直流機。 - 【請求項2】特許請求の範囲第1項記載において、 磁極片の減磁端側先端外径部を界磁極の磁極中心に位置
させたことを特徴とする永久磁石界磁式直流機。
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