JPH08239249A - セメント組成物 - Google Patents
セメント組成物Info
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Abstract
ト組成物において、更に、水和発熱量を抑えて硬化時の
温度上昇を抑制する。 【構成】 高ビーライト系ポルトランドセメント50〜
92重量部、シリカフューム5〜25重量部及び石灰石
微粉末3〜25重量部を合計で100重量部となるよう
に含んでなるセメント組成物。 【効果】 高ビーライト系ポルトランドセメントは、コ
ンクリート構造体の温度上昇を防ぐよう、水和熱をでき
るだけ少なくするために、ポルトランドセメントにおけ
るクリンカー鉱物組成のエーライト量とアルミネート量
をできるかぎり減らす一方、長期強度発現性に優れたビ
ーライト量を十分多くしたものであり、高ビーライト系
ポルトランドセメントの使用により、セメントの水和に
よる発熱量が少なく、従って、肉厚な高強度コンクリー
ト構造体において、温度の上昇が少なく、ひび割れの発
生が防止され、また、強度発現性が向上する。
Description
強度用セメント組成物に関する。
/cm2 程度以上の高強度なコンクリートを得るために
は、高性能減水剤や高性能AE減水剤(以下、この2種
を併せて「高性能減水剤」ということがある。)を用
い、混練物を密実に成形できる範囲において、水セメン
ト比をできるだけ小さくすることが最も効果的な方法で
ある。しかし、水セメント比を小さくすれば、混練物の
粘性が増加するため、流動性及び施工性が悪いコンクリ
ートとなり、更に、水セメント比を小さくすれば、もは
や流動性のないコンクリートとなり、通常の流し込みや
締め固めでは成形不可能なコンクリートとなる。
ムを混和材として用いる方法がある。シリカフュームは
金属シリコンやフェロシリコン製造時にでる副産物で、
比表面積20m2 /g程度、平均粒径0.1μm程度の
球状で超微粒なシリカである。このようなシリカフュー
ムと高性能減水剤とを併用することにより、コンクリー
トの粘性が低減し、流動性を向上させることができるた
め、より低水セメント比でのコンクリートの製造が可能
となる。
は、シリカフューム粒子がセメント粒子より微粉末であ
るため、セメント粒子間を充填し、その場所にあった水
が余剰の自由水となって、流動性に寄与することによ
る。また、シリカフュームは球状であるため、その形状
に由来するボールベアリング効果も流動性の向上に有効
であるとされている。
を充填するため、硬化体組織が緻密になり、硬化体の強
度を増大させる効果を持つ。また、シリカフュームはポ
ゾラン反応を生じるため、単なる微粒子としての充填効
果だけでなく、硬化体の強度を一段と増大させる効果も
奏する。
粒状及びスラリー状の3形態がある。このうち、スラリ
ー状シリカフュームは、シリカフュームが沈殿しやす
く、濃度管理が難しい。また、冬期に凍結する恐れがあ
るという問題がある。更に、高強度コンクリートへ適用
する場合、単位セメント量が多く、単位水量がそれに比
べて少ないため、スラリー状シリカフュームは高濃度と
ならざるを得ないが、その結果、粘性が強いスラリーと
なり、コンクリートプラントへ適用するには実用的では
ない。従って、実用に供されているシリカフュームは、
粉体状か顆粒状のシリカフュームである。
体材料と同様な輸送、計量及び投入装置が使用できると
いう長所があるが、顆粒状であるため分散性が劣り、コ
ンクリートの流動性や強度性状の向上効果が劣る。一
方、粉末状シリカフュームは、顆粒状に比べて流動性及
び強度性状の向上効果が優れているが、超微粉で取り扱
いが困難であるため、コンクリート製造プラントに既存
の輸送、計量及び添加装置をそのまま用いてミキサに添
加することができないという欠点がある。
組成物として、ポルトランドセメントに、予め、粉末状
又は顆粒状シリカフュームを添加した、シリカフューム
混合セメントが製造されている。
に、粉末状又は顆粒状シリカフュームと、特定の粒度分
布を持つ微粉末石灰石を混合したセメント組成物を先に
提案した(特願平6−160076号。以下「先願」と
いう。)。
粒度分布を持つ石灰石微粉末が、セメント粒子間を充填
し、残りの空間をシリカフュームが充填するため、セメ
ント粒子間に存在していた水が自由水となる。この自由
水の量はセメントとシリカフュームを単に混合した場合
より多く、流動性に寄与する割合も大きいものとなる。
また、このように、セメント粒子間を、石灰石微粉末が
充填し、更に残余の空間をシリカフュームが充填するた
め、これまで以上に、硬化体の組織が緻密となり、高強
度発現性が増大する。
ポルトランドセメントとして、普通ポルトランドセメン
ト、早強ポルトランドセメント、超早強ポルトランドセ
メント、中庸熱ポルトランドセメントを用いることがで
き、特に普通ポルトランドセメント、早強ポルトランド
セメント、中庸熱ポルトランドセメントが好適であると
されている。
℃の標準養生供試体で強度発現性が良好であることが示
されており、先願のセメント組成物を用いた小規模なコ
ンクリート製品や、構造体であっても肉薄な壁材であれ
ば、コンクリートのひび割れが無く、強度の発現性に優
れ、高強度コンクリートが得られる。
コンクリートは、主に、構造体の柱や梁に使用される
が、この場合、単位セメント量の多い高強度コンクリー
トでは、実際の施工において、セメントの水和による発
熱量が多く、肉厚なコンクリート構造体では温度が上昇
し、ひび割れが生じたり、強度の発現性が悪くなるとい
う問題が生じる。特に、夏期の施工においては、温度上
昇量が大きく、ひび割れが多くなり、強度発現性が悪い
ものとなる。このため、夏期の施工は時期をずらして、
春期又は秋期のような温暖な時期、或いは冬期に施工す
る必要がある。即ち、施工時期が限定されるという不具
合がある。
ないときには、コンクリートの温度上昇を抑えるため
に、冷水の散水による特別な養生などが必要とされ、こ
の場合には、施工コストが高くなるという不具合があ
る。更に、温度上昇を抑えるために、柱の太さを細くし
たり、形状を変えて放熱効果を上げるなどの対策を講じ
る場合があるが、この場合には、構造体の形状が限定さ
れ、その構造体が必要とする形状を満足し得ず、たとえ
形状が合ったとしても設計が複雑であったり、施工方法
に困難を極めることが多い。
動性、混練性、強度発現性に優れた高強度、高流動コン
クリート用セメント組成物において、更に、水和発熱量
を抑えて硬化時の温度上昇を抑制したセメント組成物を
提供することを目的とする。
物は、高ビーライト系ポルトランドセメント50〜92
重量部、シリカフューム5〜25重量部及び石灰石微粉
末3〜25重量部を合計で100重量部となるように含
んでなることを特徴とする。
おいて、高ビーライト系ポルトランドセメントは、クリ
ンカー鉱物組成中のビーライト量が40〜75重量%の
範囲内である組成を有するものであることを特徴とす
る。
おいて、石灰石微粉末は、粒径20μm以下の粒子が9
0%以上、粒径10μm以下の粒子が65%以上、粒径
5μm以下の粒子が40〜90%、粒径1μm以下の粒
子が25%以下である粒度分布を持つことを特徴とす
る。
コンクリート構造体の温度上昇を防ぐよう、水和熱をで
きるだけ少なくするために、ポルトランドセメントにお
けるクリンカー鉱物組成のエーライト量とアルミネート
量をできるかぎり減らし、その代わりに長期強度発現性
に優れたビーライト量を十分多くしたものであり、低熱
ポルトランドセメント又はビーライトセメントとも称さ
れる。
ポルトランドセメントとしてクリンカー鉱物組成中のビ
ーライト量が40〜75重量%の範囲内である組成を有
するものを用いるのが好ましい。このビーライト量が4
0重量%未満では、従来のJIS規格のポルトランドセ
メントと同等となり、セメントの水和による発熱量が多
く、肉厚なコンクリート構造体の温度が上昇し、ひび割
れを生じたり、強度発現性が悪いものとなる。逆に、ビ
ーライト量が75重量%を超えるポルトランドセメント
では、セメントの水和による材齢28日までのコンクリ
ートの強度発現性が悪く、建設に長期間が必要となると
いう不具合を生じる。
メントの具体例としては表1に示すものがある。なお、
表1には比較のためにJIS規格のポルトランドセメン
トも併せて示す。クリンカー鉱物中のビーライトは、表
1における化合物2CaO・SiO2 (C2 S)を主成
分とするものである。
の粒子が90%以上、粒径10μm以下の粒子が65%
以上、粒径5μm以下の粒子が40%〜90%の範囲
内、粒径1μm以下の粒子が25%以下である粒度分布
を持つものが好ましい。この石灰石微粉末は、天然の石
灰石を粉砕後、上記粒度となるように分級したものが好
適である。
高ビーライト系ポルトランドセメント50〜92重量
部、シリカフューム5〜25重量部及び石灰石微粉末3
〜25重量部を合計で100重量部となるように含む組
成となるように、高ビーライト系ポルトランドセメント
クリンカー等を粉砕仕上げするミルに、粉末状又は顆粒
状のシリカフュームと、石灰石砕石を投入し、高ビーラ
イト系ポルトランドセメントクリンカー等の粉砕と同時
に、石灰石の粉砕粒度調整並びにシリカフュームの分散
を行うのが好適である。また、高ビーライト系ポルトラ
ンドセメントクリンカ等を粉砕仕上げするミルに粉体状
又は顆粒状のシリカフュームを投入し、セメントクリン
カ等の粉砕と同時に、シリカフュームを分散させ、つい
でミルによる粉砕仕上げ後に、石灰石微粉末を添加する
方法も好適である。
て、仕上げミルで粉砕した高ビーライト系ポルトランド
セメントに、粉末状又は顆粒状シリカフュームと、石灰
石微粉末を混合機器を用いて混合するようにしても良
い。
高ビーライト系ポルトランドセメントの配合量が50重
量部よりも少ないと高強度発現性に劣るものとなり、9
2重量部よりも多いとシリカフューム及び石灰石微粉末
の割合が少なくなるため、高強度、高流動性で混練性が
良好でかつ大きな凝結遅延がないセメント組成物が得ら
れない。高ビーライト系ポルトランドセメントの特に好
適な配合量は70〜90重量部である。
ないと、シリカフュームによる強度及び流動性向上効果
が得られず、25重量部より多くしても、シリカフュー
ムによる強度及び流動性の向上が5〜25重量部の配合
量の場合に比べて低下する傾向となり、また、シリカフ
ュームは高価であることから不経済となる。シリカフュ
ームの特に好適な配合量は5〜20重量部である。
ないと、高強度、高流動性で混練性が良好でかつ大きな
凝結遅延がないセメント組成物が得られず、25重量部
よりも多いと、強度発現性に劣るものとなる。石灰石微
粉末の特に好適な配合量は3〜12.5重量部である。
リカフューム5〜25重量部と、特定粒度分布を有する
石灰石微粉末3〜25重量部とからなる先願のセメント
組成物を結合材として用いることにより、従来技術によ
るポルトランドセメントにシリカフュームを添加する方
法に比べ、流動性が向上し、一定のコンクリートの流動
性を得るために必要な高性能減水剤の量を低減できる。
また、コンクリートの混練に際し、材料が均質に混練さ
れ流動状態になるまでの時間が短縮されると共に、ミキ
サにかかる負荷を低減することができる。このため、ポ
ルトランドセメントにシリカフュームを添加する従来の
技術に比べ、同一の流動性を得るために必要な高性能減
水剤の添加量を少なくでき、コスト的に有利になる。ま
た、混練時の流動化が速く、ミキサへの負荷を少なくで
きるため、一回の混練量の増加や混練時間が短縮でき、
生産性が向上し、工業的に有利である。
ビーライト量が少ない従来のJIS規格のポルトランド
セメントを使用すると、構造体の柱や梁に使用されるこ
とが多い高強度コンクリートでは、単位セメント量が多
いので、実際の施工において、セメントの水和による発
熱量が多く、肉厚なコンクリート構造体の温度が上昇
し、ひび割れを生じたり、強度発現性が低下する。
ンドセメントを50〜92重量部を含み、シリカフュー
ム5〜25重量部及び石灰石微粉末3〜25重量部を合
計で100重量部となるようにしたセメント組成物であ
れば、セメントの水和による発熱量が少なく、従って、
肉厚な高強度コンクリート構造体において、温度の上昇
が少なく、ひび割れの発生が低減し、また、強度発現性
が向上する。
ントのクリンカー鉱物組成は、請求項2の如く、ビーラ
イト量が40〜75重量%の範囲内である組成を持つこ
とが好適である。
シリカフューム添加セメントの流動性向上効果及び混練
性向上効果は、請求項3に記載した特定の粒度分布を持
つ石灰石微粉末によって顕著に発現されるものである。
従来行われている、空気透過法による比表面積による粉
末度(ブレーン比表面積)だけでは、上記効果を発現さ
せるための特定粒度分布を特定できない。たとえ、石灰
石微粉末のブレーン比表面積が同一であったとしても、
請求項3にて特定した特定の粒度分布を有していなけれ
ば、シリカフューム添加セメントの流動性向上及び混練
性向上について顕著な効果を得ることができない。
低発熱セメント組成物とするには、石灰石微粉末が、請
求項3で特定した石灰石微粉末の粒度分布、即ち、1μ
m〜10μm程度の範囲内に流動分布の頻度のピークが
あり、比較的狭い範囲に粒度が分布する、シャープな粒
度分布を有することが重要である。この特定粒度分布を
有する石灰石微粉末と、高ビーライト系ポルトランドセ
メント及びシリカフュームとを組み合わせセメント組成
物とすることで、本発明による顕著な効果が得られる。
合、即ち、1μm〜10μm程度の範囲内に粒度分布の
頻度のピークがなく、広い範囲に粒度が分布しフラット
な粒度分布を有するものでは、本発明の高強度、高流動
で混練性が良好なセメント組成物を確実に得ることがで
きない。
トの凝結促進作用があることは知られているが、本発明
では、この石灰石微粉末が本来持つ凝結促進効果と、特
定粒度分布を持つ石灰石微粉末を用いることによる凝結
遅延作用を奏する高性能減水剤の必要添加量の低減効果
との相乗効果により、従来技術で問題であったコンクリ
ートの凝結遅延を大きく抑制することができる。
水剤を用いて低水セメント比とした高強度コンクリート
に、石灰石微粉末のような反応性がないと考えられる無
機物質を、内割り添加すると、強度低下を生じるとも危
惧される。しかし、特定粒度分布を有する石灰石微粉末
を用いる本発明では、大きな強度低下はなく、特に特定
粒度分布を有する石灰石微粉末の添加量が10重量%以
下であれば、それを添加しないものに比べ同等以上の強
度を発現する。
を用いる本発明では、コンクリートの粘性が小さいもの
となり、それを用いないものに比べ、施工性に優れたも
のとすることができるという効果も奏される。
を用いる場合には、その石灰石微粉末は水和発熱を生じ
ないため、高ビーライト系ポルトランドセメントの使用
と相俟って、コンクリートの発熱を低減する効果を持
ち、単位セメント量が多い高強度コンクリートで問題と
なる、温度上昇による強度低下やひびわれ発生を抑制す
る効果がより一層十分に発揮される。
リートにおける実施例を、比較例と共に以下に示す。ま
ず、実験方法について項目ごとに説明する。
含む) (1)セメント組成物に使用した材料 ポルトランドセメント L7(高ビーライト系ポルトランドセメント) L6(高ビーライト系ポルトランドセメント) L5(高ビーライト系ポルトランドセメント) L4(高ビーライト系ポルトランドセメント) M(中庸熱ポルトランドセメント) N(普通ポルトランドセメント) シリカフューム:エルケム社940U(比重2.2,
BET比表面積20.2m2 /g) 特定の粒度分布を有する石灰石微粉末:石灰石をミル
で粉砕し、分級機を用いて特定粒度分布になるように調
整した。粒度分布は、粒径20μm以下が98重量%、
粒径10μm以下が87重量%、粒径5μm以下が55
重量%、粒径1μm以下が13重量%で、ブレーン比表
面積は7730cm2 /gである。ただし、本粒度分布
は、一例を示しただけのものであり、本発明に係る粒度
分布を特定するものではない。
たセメント組成物以外の材料 細骨材:木更津産山砂(比重2.63,吸水率1.77
%) 粗骨材:八王子産砕石(最大寸法20mm,比重2.6
8.吸水率0.83%) 高性能AE減水剤:ポリカルボン酸系 混練水:水道水 [2]特定粒度分布を有する石灰石微粉末の粒度分布の
測定方法 特定粒度分布を有する石灰石微粉末の粒度分布の測定
は、レーザー回折・散乱式粒度分布測定装置(仏国CI
LAS社製model 850B)を用いて行った。ま
た、同時にブレーン空気透過法による粉末度(比表面
積)を併せて測定した。
げミルに、クリンカー及び石膏などのポルトランドセメ
ント原料と共にシリカフュームを供給して、シリカフュ
ームをポルトランドセメント粒子に混合し、かつ分散さ
せることによって得られたシリカフューム混合セメント
に特定の粒度分布を有する石灰石微粉末を添加混合し
た。
た。ただし、本配合は、一例を示しただけのものであ
り、何ら本発明に係る配合を特定するものではない。
通りである。なお、表2中、Wは水量、Cはセメント組
成物重量、sは細骨材容量、aは全骨材容量である。た
だし、本配合は、一例を示しただけのものであり、何ら
本発明に係る配合を限定するものではない。
(容量3m3 )を用いた。混練方法は、まず最初にセメ
ント組成物、水、砂、高性能AE減水剤を投入して1分
間混練し、その後、粗骨材を投入して更に2分間混練し
た。ただし、本混練方法は、一例を示しただけのもので
あり、何ら本発明に係る混練方法を限定するものではな
い。
後の試料の広がり、即ちスランプフローで測定した。こ
のスランプフローが60±3cmになるように、高性能
AE減水剤の添加量を調整し、セメントの流動性として
再評価した。
流し込み、軽く型枠をゆすって締め固めを行った。材齢
1日において脱型し、以後、試験材齢まで20℃の水中
にて養生を行った。圧縮強度試験に際し載荷面は研磨仕
上げを行い、荷重載荷速度はJIS A 1108に拠った。
2m高さの型枠に流し込み、バイブレータにより若干の
締め固めを行った。型枠の中心には、温度測定用の熱電
対を挿入した。型枠の前後・左右及び上下面には、断熱
保温用の厚さ50cmの発砲スチロールで隙間なく囲っ
た。その後、試験材齢が来るたびに、中心から25cm
離れた場所にφ10cmのコアを抜き、コア試験体とし
た。コア試験体は、圧縮強度試験に際し載荷面の研磨仕
上げを行い、強度試験はJIS A 1108に拠った。これらの
試験は、気温20℃の室内で行った。ただし、上記評価
方法は一例を示しただけのものであり、本発明に係る性
状評価は何ら上記評価方法に限定されるものではない。
の性状評価の結果を表3に示す。
り、高ビーライト系ポルトランドセメントを含む本発明
のセメント組成物は、先願に係るJIS規格のポルトラ
ンドセメントを含むセメント組成物と比較して、標準養
生のコンクリートでは圧縮強度の発現性が若干劣るもの
の、実大模擬部材コンクリートにおける温度上昇量が小
さい。
おいては、コンクリートの温度上昇によるひび割れの防
止、及び、温度上昇による強度低下の防止の面からは、
高ビーライト系ポルトランドセメントを含むセメント組
成物を使用するのが有効であることが明らかである。
成物は、流動性、混練性、強度発現性に優れるセメント
組成物である上に、肉厚な実大部材の高強度コンクリー
トに適用した場合、温度上昇によるひび割れや強度発現
の低下が防止され、その実用性は著しく高い。
Claims (3)
- 【請求項1】 高ビーライト系ポルトランドセメント5
0〜92重量部、シリカフューム5〜25重量部及び石
灰石微粉末3〜25重量部を合計で100重量部となる
ように含んでなるセメント組成物。 - 【請求項2】 請求項1において、高ビーライト系ポル
トランドセメントは、クリンカー鉱物組成中のビーライ
ト量が40〜75重量%の範囲内である組成を有するも
のであることを特徴とするセメント組成物。 - 【請求項3】 請求項2において、石灰石微粉末は、粒
径20μm以下の粒子が90%以上、粒径10μm以下
の粒子が65%以上、粒径5μm以下の粒子が40〜9
0%、粒径1μm以下の粒子が25%以下である粒度分
布を持つことを特徴とするセメント組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4296495A JP3267091B2 (ja) | 1995-03-02 | 1995-03-02 | セメント組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4296495A JP3267091B2 (ja) | 1995-03-02 | 1995-03-02 | セメント組成物 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08239249A true JPH08239249A (ja) | 1996-09-17 |
JP3267091B2 JP3267091B2 (ja) | 2002-03-18 |
Family
ID=12650728
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4296495A Expired - Lifetime JP3267091B2 (ja) | 1995-03-02 | 1995-03-02 | セメント組成物 |
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Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3267091B2 (ja) |
Cited By (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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