JPH08173144A - ラミニンコート細胞培養器及びその製造方法 - Google Patents
ラミニンコート細胞培養器及びその製造方法Info
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- JPH08173144A JPH08173144A JP32675094A JP32675094A JPH08173144A JP H08173144 A JPH08173144 A JP H08173144A JP 32675094 A JP32675094 A JP 32675094A JP 32675094 A JP32675094 A JP 32675094A JP H08173144 A JPH08173144 A JP H08173144A
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- C12—BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
- C12M—APPARATUS FOR ENZYMOLOGY OR MICROBIOLOGY; APPARATUS FOR CULTURING MICROORGANISMS FOR PRODUCING BIOMASS, FOR GROWING CELLS OR FOR OBTAINING FERMENTATION OR METABOLIC PRODUCTS, i.e. BIOREACTORS OR FERMENTERS
- C12M23/00—Constructional details, e.g. recesses, hinges
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 培養面をラミニンコートした細胞培養器は、
優れた特性を有しているが、ラミニン層が不安定で失活
しやすいため保存がきかない。このような欠点をなく
し、コート後、室温での長期保存を可能にするラミニン
細胞培養器を提供する。 【構成】 水酸基、カルボキシル基などのマイナス荷電
性の官能基を基材表面に導入して、ポリカチオン、例え
ばポリリジンのような塩基性ポリマーをコートしたの
ち、ポリカチオンコート層の上にラミニン層を形成させ
る。
優れた特性を有しているが、ラミニン層が不安定で失活
しやすいため保存がきかない。このような欠点をなく
し、コート後、室温での長期保存を可能にするラミニン
細胞培養器を提供する。 【構成】 水酸基、カルボキシル基などのマイナス荷電
性の官能基を基材表面に導入して、ポリカチオン、例え
ばポリリジンのような塩基性ポリマーをコートしたの
ち、ポリカチオンコート層の上にラミニン層を形成させ
る。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、主に細胞培養の分野で
用いられ、細胞の培養性を高めるため培養面にラミニン
をコートした細胞培養器、及びその製造方法に関するも
のである。
用いられ、細胞の培養性を高めるため培養面にラミニン
をコートした細胞培養器、及びその製造方法に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】細胞培養用器材としては、シャーレ、フ
ラスコ、マルチプレートなどの培養器や、培養器内に入
れて使用するためのビーズ、ボール、あるいはカバース
リップ(シート状の培養用小片)などの培養用担体(以
下、これらを総称して細胞培養器という)が市販されて
いる。これらの細胞培養器は、主としてポリスチレン成
形品の表面に、低温プラズマ処理、コロナ放電処理等を
施し、親水性を付与したものである。
ラスコ、マルチプレートなどの培養器や、培養器内に入
れて使用するためのビーズ、ボール、あるいはカバース
リップ(シート状の培養用小片)などの培養用担体(以
下、これらを総称して細胞培養器という)が市販されて
いる。これらの細胞培養器は、主としてポリスチレン成
形品の表面に、低温プラズマ処理、コロナ放電処理等を
施し、親水性を付与したものである。
【0003】これらの細胞培養器は、足場依存性の細胞
では、株化細胞、初代細胞を問わず、線維芽細胞、平滑
筋細胞、血管内皮細胞、角膜細胞などの培養に広く用い
られている。また、血液系細胞として、株化したリンパ
球である。NS−1、MOLT−4、HUT 78、M
T−4などのいわゆる足場依存性の浮遊細胞等にも広く
使用されている。しかし、細胞の種類によって、これら
の細胞培養器上では細胞の増殖は認められるものの、細
胞の増殖が不十分であったり、細胞の増殖形態や機能が
悪かったりする。特に、初代培養においてはそれが顕著
である。
では、株化細胞、初代細胞を問わず、線維芽細胞、平滑
筋細胞、血管内皮細胞、角膜細胞などの培養に広く用い
られている。また、血液系細胞として、株化したリンパ
球である。NS−1、MOLT−4、HUT 78、M
T−4などのいわゆる足場依存性の浮遊細胞等にも広く
使用されている。しかし、細胞の種類によって、これら
の細胞培養器上では細胞の増殖は認められるものの、細
胞の増殖が不十分であったり、細胞の増殖形態や機能が
悪かったりする。特に、初代培養においてはそれが顕著
である。
【0004】このような問題に対しては、コラーゲン、
ゼラチン、ファイブロネクチン、ラミニン、ビトロネク
チン、エラスチンといった細胞外マトリックスなどを培
養面にコートし、細胞の接着性、増殖性を高めることに
より対処されることが多い。中でもラミニンは細胞の接
着因子の1つのであり、広く細胞の接着を促進するほ
か、神経系の細胞では、神経突起の伸長を促したり、細
胞の維持を高める作用があり、神経細胞の培養には好適
な細胞外マトリックスである。
ゼラチン、ファイブロネクチン、ラミニン、ビトロネク
チン、エラスチンといった細胞外マトリックスなどを培
養面にコートし、細胞の接着性、増殖性を高めることに
より対処されることが多い。中でもラミニンは細胞の接
着因子の1つのであり、広く細胞の接着を促進するほ
か、神経系の細胞では、神経突起の伸長を促したり、細
胞の維持を高める作用があり、神経細胞の培養には好適
な細胞外マトリックスである。
【0005】一般にラミニンのコート方法としては、ラ
ミニンを試薬として購入し、無菌的に燐酸緩衝液などで
適当な濃度に希釈し、上記の様な滅菌済みのシャーレな
どに、希釈した溶液を培養面に覆われる量を分注し、数
時間、時によっては24時間静置し、溶液を除いた後、
燐酸緩衝液や無菌純水で洗って速やかに使用する…と言
う方法が取られている。
ミニンを試薬として購入し、無菌的に燐酸緩衝液などで
適当な濃度に希釈し、上記の様な滅菌済みのシャーレな
どに、希釈した溶液を培養面に覆われる量を分注し、数
時間、時によっては24時間静置し、溶液を除いた後、
燐酸緩衝液や無菌純水で洗って速やかに使用する…と言
う方法が取られている。
【0006】このようにして、培養性を高めるためのラ
ミニンコートを施しても、ラミニンは不安定なため、コ
ートの効果は経時的に変化し、効果を失ってしまう。そ
のため、ラミニンをコートした細胞培養器は、コート後
速やかに使用するか、冷蔵の形で保存されるが、冷蔵で
の保存可能な期間としては長くても6ケ月間程度であ
る。
ミニンコートを施しても、ラミニンは不安定なため、コ
ートの効果は経時的に変化し、効果を失ってしまう。そ
のため、ラミニンをコートした細胞培養器は、コート後
速やかに使用するか、冷蔵の形で保存されるが、冷蔵で
の保存可能な期間としては長くても6ケ月間程度であ
る。
【0007】また、従来の細胞培養器の材質としてはポ
リスチレン製のものがほとんどで、ポリスチレンはプラ
スチックの中では比較的蛋白質を吸着しやすい基材であ
るが、ラミニンは低分子のため吸着しにくく、細胞培養
において十分な効果を得られる量のラミニンをポリスチ
レン表面に吸着させるには、かなり高濃度のラミニン溶
液を必要とし、また、基材表面とラミニン溶液を接触さ
せる時間も長時間を必要とする。
リスチレン製のものがほとんどで、ポリスチレンはプラ
スチックの中では比較的蛋白質を吸着しやすい基材であ
るが、ラミニンは低分子のため吸着しにくく、細胞培養
において十分な効果を得られる量のラミニンをポリスチ
レン表面に吸着させるには、かなり高濃度のラミニン溶
液を必要とし、また、基材表面とラミニン溶液を接触さ
せる時間も長時間を必要とする。
【0008】また、最近は培養形態の多様化により、ラ
ミニンをコートする対象となる基材も多様化しており、
基材の材質によってはラミニンが吸着できず、従来の様
なコート方法では細胞培養に用いることは出来ない。
ミニンをコートする対象となる基材も多様化しており、
基材の材質によってはラミニンが吸着できず、従来の様
なコート方法では細胞培養に用いることは出来ない。
【0009】例えば、シリコーンゴムは、細胞毒性が少
なく、透明性が良好であり、また、ガス透過性が良いな
どの特長を持ち、細胞培養の分野において培養基材とし
て広い応用が可能である。その一例として、本発明者ら
は、容器本体内の底面にシリコーンゴムを被覆し、その
シリコーンゴム部が剥離可能であることを特徴とした細
胞培養器の発明をなし、特開平6−181740号公報
に開示した。しかし、シリコーンゴムにラミニンをコー
トしようとした場合、上記のような従来の方法では、シ
リコーンゴム表面にラミニンをコートすることは難し
い。また、別のコート方法として、一定量のラミニン溶
液を培養器内に分注しそのまゝ乾燥させてラミニン層を
形成させる方法もあるが、この方法ではコート層を均一
に保つことが難しく、また、培養中にラミニンコート層
が剥離あるいは溶解し、実際の細胞培養でラミニンの十
分な効果を得るのは難しい。
なく、透明性が良好であり、また、ガス透過性が良いな
どの特長を持ち、細胞培養の分野において培養基材とし
て広い応用が可能である。その一例として、本発明者ら
は、容器本体内の底面にシリコーンゴムを被覆し、その
シリコーンゴム部が剥離可能であることを特徴とした細
胞培養器の発明をなし、特開平6−181740号公報
に開示した。しかし、シリコーンゴムにラミニンをコー
トしようとした場合、上記のような従来の方法では、シ
リコーンゴム表面にラミニンをコートすることは難し
い。また、別のコート方法として、一定量のラミニン溶
液を培養器内に分注しそのまゝ乾燥させてラミニン層を
形成させる方法もあるが、この方法ではコート層を均一
に保つことが難しく、また、培養中にラミニンコート層
が剥離あるいは溶解し、実際の細胞培養でラミニンの十
分な効果を得るのは難しい。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、ラミニンコ
ート細胞培養器、及びラミニンコートにおけるこのよう
な問題点を解決しようとしたもので、その目的とすると
ころは、シリコーンゴムのような基材上でもラミニンの
効果を発揮することが可能で、長期保存性の良いラミニ
ンコート細胞培養器を提供することにある。
ート細胞培養器、及びラミニンコートにおけるこのよう
な問題点を解決しようとしたもので、その目的とすると
ころは、シリコーンゴムのような基材上でもラミニンの
効果を発揮することが可能で、長期保存性の良いラミニ
ンコート細胞培養器を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに鋭意研究を進めた結果、本発明者らは、ラミニンと
ポリカチオンのような塩基性ポリマーとが非常に親和性
が高いこと、及び基材表面に水酸基を導入することによ
り親水性を付与すると、基材表面にポリカチオンのよう
な塩基性ポリマーが強固に吸着することを見い出し、本
発明を完成するに至ったものである。
めに鋭意研究を進めた結果、本発明者らは、ラミニンと
ポリカチオンのような塩基性ポリマーとが非常に親和性
が高いこと、及び基材表面に水酸基を導入することによ
り親水性を付与すると、基材表面にポリカチオンのよう
な塩基性ポリマーが強固に吸着することを見い出し、本
発明を完成するに至ったものである。
【0012】即ち本発明は、基材表面にマイナス荷電性
の官能基を有するか、もしくは表面処理によりマイナス
荷電性の官能基を導入した培養器具の培養面に、塩基性
ポリマーがコートされ、該塩基性ポリマーコート表面に
ラミニンをコートしたことを特徴とするラミニンコート
細胞培養器、及びその製造方法であり、さらには塩基性
ポリマーが主にポリカチオンであり、ポリカチオンが、
ポリリジン、ポリオルニチン、ポリアリルアミン、及び
ポリエチレンイミンの中から選ばれた少なくとも1つで
あり、またさらには、基材表面の、空気中で水滴滴下に
より測定した接触角が60度以下であることを特徴とす
る。
の官能基を有するか、もしくは表面処理によりマイナス
荷電性の官能基を導入した培養器具の培養面に、塩基性
ポリマーがコートされ、該塩基性ポリマーコート表面に
ラミニンをコートしたことを特徴とするラミニンコート
細胞培養器、及びその製造方法であり、さらには塩基性
ポリマーが主にポリカチオンであり、ポリカチオンが、
ポリリジン、ポリオルニチン、ポリアリルアミン、及び
ポリエチレンイミンの中から選ばれた少なくとも1つで
あり、またさらには、基材表面の、空気中で水滴滴下に
より測定した接触角が60度以下であることを特徴とす
る。
【0013】また、製造方法においては、空気中で水滴
滴下により測定した接触角が60度以下である基材表面
に、ポリリジンをコートし、さらにその上にラミニンを
コートすること、さらに必要に応じて、表面を低温酸素
プラズマ、低温空気プラズマ、低温アルゴンプラズマ、
酸素中でのコロナ放電処理、空気中でのコロナ放電処理
の中ら選ばれた少なくとも1つの方法で処理し、水酸基
もしくはカルボキシル基を導入して、基材表面に親水性
を付与する工程を含む。
滴下により測定した接触角が60度以下である基材表面
に、ポリリジンをコートし、さらにその上にラミニンを
コートすること、さらに必要に応じて、表面を低温酸素
プラズマ、低温空気プラズマ、低温アルゴンプラズマ、
酸素中でのコロナ放電処理、空気中でのコロナ放電処理
の中ら選ばれた少なくとも1つの方法で処理し、水酸基
もしくはカルボキシル基を導入して、基材表面に親水性
を付与する工程を含む。
【0014】以下、本発明についてさらに詳細に記載す
る。対象となる培養用容器の形状としては、特に制限は
ないが、ペトリ皿、複数のウェルを有するプレート等が
用いられる。また、容器本体内の底面に、容易に剥がす
ことができ培養用小片となる被覆部を設けた培養容器等
へ応用しても良い。基材の種類は特に限定しないが、ハ
ンドリング等を考慮した場合、プラスチックであること
が望ましい。また、細胞培養の過程で顕微鏡により観察
する必要があることから、透明であることが必要でその
ような樹脂としては、ポリスチレン、ポリエステル、ポ
リプロピレン、ポリエチレン、ポリ塩化ビニールなどが
挙げられる。また、上記被覆部を設けた培養器について
は、被覆部の材質としては、ゴムのような弾性及び柔軟
性を有するとともに、透明性を有すること、細胞毒性の
ないこと、耐水性を有することなどから、シリコーンゴ
ムが好適である。
る。対象となる培養用容器の形状としては、特に制限は
ないが、ペトリ皿、複数のウェルを有するプレート等が
用いられる。また、容器本体内の底面に、容易に剥がす
ことができ培養用小片となる被覆部を設けた培養容器等
へ応用しても良い。基材の種類は特に限定しないが、ハ
ンドリング等を考慮した場合、プラスチックであること
が望ましい。また、細胞培養の過程で顕微鏡により観察
する必要があることから、透明であることが必要でその
ような樹脂としては、ポリスチレン、ポリエステル、ポ
リプロピレン、ポリエチレン、ポリ塩化ビニールなどが
挙げられる。また、上記被覆部を設けた培養器について
は、被覆部の材質としては、ゴムのような弾性及び柔軟
性を有するとともに、透明性を有すること、細胞毒性の
ないこと、耐水性を有することなどから、シリコーンゴ
ムが好適である。
【0015】次に、本発明のラミニンのコート手順につ
いて、ポリカチオンとしてポリリジンを使用した場合に
ついて記載する。ポリリジンをコートする前に、基材表
面に水酸基またはカルボキシル基を導入し親水化する。
これによりポリリジンコートに要する時間を短縮し、安
定化を図ることができる。また、シリコーンゴムのよう
に蛋白の吸着が悪いためにコートが難しいものでも、コ
ートが可能になる。
いて、ポリカチオンとしてポリリジンを使用した場合に
ついて記載する。ポリリジンをコートする前に、基材表
面に水酸基またはカルボキシル基を導入し親水化する。
これによりポリリジンコートに要する時間を短縮し、安
定化を図ることができる。また、シリコーンゴムのよう
に蛋白の吸着が悪いためにコートが難しいものでも、コ
ートが可能になる。
【0016】その理由としては、水酸基やカルボキシル
基はマイナス荷電性を有しているため、プラス荷電性の
ポリリジンが安定化するためと考えられる。親水化処理
としては、化学的処理や親水性物質のコートによる方法
でも良いが、工業的に行う場合、低温プラズマ処理やコ
ロナ放電処理が効率が良く、均一に親水化処理を行うこ
とができ、且つ形状に制限されず、酸化反応試薬の廃棄
処理にも問題がなく望ましい。処理に使用するガスの種
類としては、低温酸素プラズマ、低温空気プラズマ、低
温アルゴンプラズマ、酸素中でのコロナ放電処理、空気
中でのコロナ放電処理などが挙げられ、この中から少な
くとも1つを処理対象となる基材に応じて用いる。
基はマイナス荷電性を有しているため、プラス荷電性の
ポリリジンが安定化するためと考えられる。親水化処理
としては、化学的処理や親水性物質のコートによる方法
でも良いが、工業的に行う場合、低温プラズマ処理やコ
ロナ放電処理が効率が良く、均一に親水化処理を行うこ
とができ、且つ形状に制限されず、酸化反応試薬の廃棄
処理にも問題がなく望ましい。処理に使用するガスの種
類としては、低温酸素プラズマ、低温空気プラズマ、低
温アルゴンプラズマ、酸素中でのコロナ放電処理、空気
中でのコロナ放電処理などが挙げられ、この中から少な
くとも1つを処理対象となる基材に応じて用いる。
【0017】水酸基またはカルボキシル基の導入量とし
ては、水滴滴下により測定した接触角が目安とすること
ができ、60度以下の接触角であればポリリジンコート
層の安定化を図ることが出来る。
ては、水滴滴下により測定した接触角が目安とすること
ができ、60度以下の接触角であればポリリジンコート
層の安定化を図ることが出来る。
【0018】次に、ポリリジンをコートする。水、メチ
ルアルコール、エチルアルコール、もしくはこれらの2
種以上からなる混合液(以下、溶媒と言う)にポリリジ
ンを溶解させてポリリジン溶液を調製する。調製したポ
リリジン溶液を注加して基材表面に接触させ、溶液を排
出し、前記の溶媒により洗浄し乾燥して、アンダーコー
トとしてのポリリジンコートを完了させる。ポリリジン
コート後直ちにラミニンをコートする場合は、洗浄液を
除去し若干濡れていても支障はないが、数日後にラミニ
ンをコートする場合は乾燥して保存する。
ルアルコール、エチルアルコール、もしくはこれらの2
種以上からなる混合液(以下、溶媒と言う)にポリリジ
ンを溶解させてポリリジン溶液を調製する。調製したポ
リリジン溶液を注加して基材表面に接触させ、溶液を排
出し、前記の溶媒により洗浄し乾燥して、アンダーコー
トとしてのポリリジンコートを完了させる。ポリリジン
コート後直ちにラミニンをコートする場合は、洗浄液を
除去し若干濡れていても支障はないが、数日後にラミニ
ンをコートする場合は乾燥して保存する。
【0019】調製するポリリジン溶液の濃度としては、
0.01〜0.1%(w/v)が適当であり、上記のコ
ート方法によれば、この濃度の溶液による最終ポリリジ
ンのコート量は0.1〜5μg/cm2の範囲であり、
ポリリジンコート層が最も安定する。上記のコート量よ
り少ないと、ポリリジンがラミニンコートの対象となる
表面全体を覆うことが出来ず、またこの範囲より多い
と、細胞培養の際にポリリジンが溶けだして、ポリリジ
ンの細胞毒性が出てくる。
0.01〜0.1%(w/v)が適当であり、上記のコ
ート方法によれば、この濃度の溶液による最終ポリリジ
ンのコート量は0.1〜5μg/cm2の範囲であり、
ポリリジンコート層が最も安定する。上記のコート量よ
り少ないと、ポリリジンがラミニンコートの対象となる
表面全体を覆うことが出来ず、またこの範囲より多い
と、細胞培養の際にポリリジンが溶けだして、ポリリジ
ンの細胞毒性が出てくる。
【0020】使用するポリリジンとしては、ポリ−L−
リジン、ポリ−D−リジン、また、分子量についても特
に指定はないが、ポリリジンコート層のより高い安定性
を得るには、分子量20000以上のポリリジンを用い
るのが望ましい。
リジン、ポリ−D−リジン、また、分子量についても特
に指定はないが、ポリリジンコート層のより高い安定性
を得るには、分子量20000以上のポリリジンを用い
るのが望ましい。
【0021】更に、ラミニンをコートとする。ポリリジ
ンのコートに用いたのと同じ溶媒にラミニンを溶解させ
て、ラミニン溶液を調製する。このラミニン溶液を注加
して、ポリリジンをコートした基材表面に接触させ、溶
液を排出し、同じ溶媒を用いて洗浄し乾燥する。
ンのコートに用いたのと同じ溶媒にラミニンを溶解させ
て、ラミニン溶液を調製する。このラミニン溶液を注加
して、ポリリジンをコートした基材表面に接触させ、溶
液を排出し、同じ溶媒を用いて洗浄し乾燥する。
【0022】ラミニン溶液の接触時間は、溶液のラミニ
ン濃度にもよるが、ポリリジンとラミニン親和性が高い
ので10分、長くても1時間程度で十分である。そのラ
ミニン濃度とてしは、0.01%以上あれば良い。この
ように、強固にコートされたラミニンコート層は非常に
安定であり、保存性に優れ、実際に細胞培養に使用した
際の長期培養における安定性にも優れている。
ン濃度にもよるが、ポリリジンとラミニン親和性が高い
ので10分、長くても1時間程度で十分である。そのラ
ミニン濃度とてしは、0.01%以上あれば良い。この
ように、強固にコートされたラミニンコート層は非常に
安定であり、保存性に優れ、実際に細胞培養に使用した
際の長期培養における安定性にも優れている。
【0023】
【実施例】次に実施例により、本発明を具体的に説明す
る。 〔実施例1〕直径35mmのポリスチレン製培養用シャ
ーレに、低温酸素プラズマにより基材表面に水酸基とカ
ルボキシル基を導入した(両官能基が導入されているこ
とは顕微フーリエ変換赤外分光により確認、また、水滴
滴下での接触角は35度であった)。次に、0.01%
(W/V)のポリ−L−リジン溶液を分注し、培養面に
ポリ−L−リジン溶液を接触させながら10分間室温放
置した後、ポリ−L−リジン溶液を除去し、純水で洗浄
し乾燥させて、ポリ−L−リジンを培養面にコートし
た。(ポリ−L−リジンのコート量は1.2μg/cm
2であった。)更に0.01%(W/V)のラミニン溶
液を分注し、培養面にラミニン溶液を接触させながら1
0分間室温放置した後、ラミニン溶液を除去し純水で洗
浄し乾燥させて、ラミニンを培養面にコートし、培養試
験に供した。
る。 〔実施例1〕直径35mmのポリスチレン製培養用シャ
ーレに、低温酸素プラズマにより基材表面に水酸基とカ
ルボキシル基を導入した(両官能基が導入されているこ
とは顕微フーリエ変換赤外分光により確認、また、水滴
滴下での接触角は35度であった)。次に、0.01%
(W/V)のポリ−L−リジン溶液を分注し、培養面に
ポリ−L−リジン溶液を接触させながら10分間室温放
置した後、ポリ−L−リジン溶液を除去し、純水で洗浄
し乾燥させて、ポリ−L−リジンを培養面にコートし
た。(ポリ−L−リジンのコート量は1.2μg/cm
2であった。)更に0.01%(W/V)のラミニン溶
液を分注し、培養面にラミニン溶液を接触させながら1
0分間室温放置した後、ラミニン溶液を除去し純水で洗
浄し乾燥させて、ラミニンを培養面にコートし、培養試
験に供した。
【0024】〔実施例2〕実施例1と同じポリスチレン
製培養用シャーレの培養面にシリコーンゴム層を形成
し、その表面に低温酸素プラズマを施して水酸基とカル
ボキシル基を導入した。(両官能基が導入されているこ
とは顕微フーリエ変換赤外分光により確認、また、水滴
滴下での接触角は58度であった。)これに実施例1と
同様にしてポリ−L−リジンとラミニンをコートし、培
養試験に供した。ボリ−L−リジンのコート量は0.5
μg/cm2であった。
製培養用シャーレの培養面にシリコーンゴム層を形成
し、その表面に低温酸素プラズマを施して水酸基とカル
ボキシル基を導入した。(両官能基が導入されているこ
とは顕微フーリエ変換赤外分光により確認、また、水滴
滴下での接触角は58度であった。)これに実施例1と
同様にしてポリ−L−リジンとラミニンをコートし、培
養試験に供した。ボリ−L−リジンのコート量は0.5
μg/cm2であった。
【0025】〔比較例1〕実施例1と同じポリスチレン
製培養用シャーレに0.05%(W/V)のラミニン溶
液を分注し、培養面にラミニン溶液を接触させながら4
時間室温放置した後、ラミニン溶液を除去し純水で洗浄
し乾燥させて、ラミニンを培養面にコートし、培養試験
に供した。
製培養用シャーレに0.05%(W/V)のラミニン溶
液を分注し、培養面にラミニン溶液を接触させながら4
時間室温放置した後、ラミニン溶液を除去し純水で洗浄
し乾燥させて、ラミニンを培養面にコートし、培養試験
に供した。
【0026】〔比較例2〕直径35mmのポリスチレン
製のシャーレに、コロナ放電処理を施して培養面を親水
化し、培養試験に供した。
製のシャーレに、コロナ放電処理を施して培養面を親水
化し、培養試験に供した。
【0027】各試料について、次のような条件で保存も
しくは滅菌処理し、培養性の評価を行った。 昇温下保存試験 40℃、50℃、及び60℃の恒温槽中、湿度を60%
に保ち、各々16時間加熱したものと、4℃で保存した
ものについて、細胞の培養性を比較評価した。 高湿度下保存試験 37℃、湿度100%で1ケ月保存したものと、保存し
ていないものについて、細胞の培養性を比較評価した。 室温における保存試験 空調のない部屋で6箇月間('94.3〜'94.9)保
存したものと、保存していないものについて、細胞の培
養性を比較評価した。
しくは滅菌処理し、培養性の評価を行った。 昇温下保存試験 40℃、50℃、及び60℃の恒温槽中、湿度を60%
に保ち、各々16時間加熱したものと、4℃で保存した
ものについて、細胞の培養性を比較評価した。 高湿度下保存試験 37℃、湿度100%で1ケ月保存したものと、保存し
ていないものについて、細胞の培養性を比較評価した。 室温における保存試験 空調のない部屋で6箇月間('94.3〜'94.9)保
存したものと、保存していないものについて、細胞の培
養性を比較評価した。
【0028】各試料の細胞培養性の評価方法は、次の通
りとした。 PC−12細胞の初期接着性による評価 実施例1,2、及び比較例1,2の各シャーレについ
て、PC−12細胞(神経系の株細胞の1つ)を用いて
細胞の初期接着率を調べた。培地としては、血清無添加
ダルベッコ変法MEM培地を用て、5×104個/ml
の濃度で2mlずつ各シャーレに播種し、細胞を播種後
30分での細胞接着率を測定した。評価の結果は、表1
に示した通りであった。尚、評価結果は、全て比較例2
を基準100として、各々比較した。
りとした。 PC−12細胞の初期接着性による評価 実施例1,2、及び比較例1,2の各シャーレについ
て、PC−12細胞(神経系の株細胞の1つ)を用いて
細胞の初期接着率を調べた。培地としては、血清無添加
ダルベッコ変法MEM培地を用て、5×104個/ml
の濃度で2mlずつ各シャーレに播種し、細胞を播種後
30分での細胞接着率を測定した。評価の結果は、表1
に示した通りであった。尚、評価結果は、全て比較例2
を基準100として、各々比較した。
【0029】
【表1】
【0030】 PC−12細胞の神経突起伸長度合い
での評価 実施例1,2、及び比較例1,2の各シャーレについ
て、PC−12細胞を用いて神経突起の伸長度合いを比
較した。培地としては、ダルベッコ変法MEM培地50
0mlに馬血清50mlを添加したものを用い、1×1
04個/mlの濃度で2mlずつ各シャーレに播種し、
培養2日目に上記培地にNGF(神経増殖因子)を2n
g/mlの濃度で添加し、培養7日での神経突起の伸長
度合いを観察し、比較例2のシャーレと比較した。結果
は表2に示した通りである。
での評価 実施例1,2、及び比較例1,2の各シャーレについ
て、PC−12細胞を用いて神経突起の伸長度合いを比
較した。培地としては、ダルベッコ変法MEM培地50
0mlに馬血清50mlを添加したものを用い、1×1
04個/mlの濃度で2mlずつ各シャーレに播種し、
培養2日目に上記培地にNGF(神経増殖因子)を2n
g/mlの濃度で添加し、培養7日での神経突起の伸長
度合いを観察し、比較例2のシャーレと比較した。結果
は表2に示した通りである。
【0031】尚、評価結果は、全て比較例2を基準
(±)として、各々比較した記号で示し、++:非常に
効果が認められる、+:効果あり、±:比較例2と同
等、−:比較例2より劣る…とした。
(±)として、各々比較した記号で示し、++:非常に
効果が認められる、+:効果あり、±:比較例2と同
等、−:比較例2より劣る…とした。
【0032】
【表2】
【0033】 ラット胎児大脳皮質神経細胞の生存率
による評価 実施例1,2、比較例1及び比較例2の各シャーレにつ
いて、ラット胎児大脳皮質神経細胞を用いて細胞の生存
率を調べた。培地としては、ダルベッコ変法MEM培地
500mlに牛胎児血清10%を添加したものを用い、
5×104個/mlの濃度で2mlずつ各シャーレに播
種し、培養7日での生細胞数をカウントし、細胞の生存
率を比較例2のシャーレと比較した。評価の結果は、表
3に示した通りであった。尚、評価結果は、全て比較例
2を基準100として、各々比較した。
による評価 実施例1,2、比較例1及び比較例2の各シャーレにつ
いて、ラット胎児大脳皮質神経細胞を用いて細胞の生存
率を調べた。培地としては、ダルベッコ変法MEM培地
500mlに牛胎児血清10%を添加したものを用い、
5×104個/mlの濃度で2mlずつ各シャーレに播
種し、培養7日での生細胞数をカウントし、細胞の生存
率を比較例2のシャーレと比較した。評価の結果は、表
3に示した通りであった。尚、評価結果は、全て比較例
2を基準100として、各々比較した。
【0034】
【表3】
【0035】表1〜表3に示した測定、観察の結果から
分かるように、本発明のラミニンコート培養器は、保存
中において、高温、高湿度下にさらされても、ラミニン
コートの効果は失活せず維持されていることが明白であ
る。
分かるように、本発明のラミニンコート培養器は、保存
中において、高温、高湿度下にさらされても、ラミニン
コートの効果は失活せず維持されていることが明白であ
る。
【0036】
【発明の効果】本発明に従うと、ラミニンコート培養器
は、保存中において高温、高湿度下にさらされても、ラ
ミニンコートの効果は失活せず維持する事が可能とな
り、輸送に冷蔵を必要としていたものが、室温で保存や
輸送の取り扱いが可能になり、また、製造において、高
価なラミニンの使用量及びコートに要する時間を短縮で
き、ラミニンコート細胞培養器及びその製造方法として
好適である。
は、保存中において高温、高湿度下にさらされても、ラ
ミニンコートの効果は失活せず維持する事が可能とな
り、輸送に冷蔵を必要としていたものが、室温で保存や
輸送の取り扱いが可能になり、また、製造において、高
価なラミニンの使用量及びコートに要する時間を短縮で
き、ラミニンコート細胞培養器及びその製造方法として
好適である。
Claims (6)
- 【請求項1】 基材表面にマイナス荷電性の官能基を有
するか、もしくは表面処理によりマイナス荷電性の官能
基を導入した培養器具の培養面に、塩基性ポリマーがコ
ートされ、該塩基性ポリマーコート表面にラミニンをコ
ートしたことを特徴とするラミニンコート細胞培養器。 - 【請求項2】 塩基性ポリマーがポリカチオンであるこ
とを特徴とする、請求項(1)記載のラミニンコート細
胞培養器。 - 【請求項3】 ポリカチオンが、ポリリジン、ポリオル
ニチン、ポリアリルアミン、及びポリエチレンイミンの
中から選ばれた少なくとも1つであることを特徴とす
る、請求項(2)記載のラミニンコート細胞培養器。 - 【請求項4】 基材表面の、空気中で水滴滴下により測
定した接触角が60度以下であることを特徴とする、請
求項(1)記載のラミニンコート細胞培養器。 - 【請求項5】 空気中で水滴滴下により測定した接触角
が60度以下である基材表面に、水、メチルアルコー
ル、エチルアルコール、もしくはこれらの2種以上から
なる混合液(以下、溶媒と言う)にポリリジンを溶解さ
せた溶液を注加して、基材表面に接触させ、該溶液を排
出し、前記溶媒により洗浄し乾燥した後、さらに、前記
溶媒にラミニンを溶解させた溶液を注加して、基材表面
に接触させ、該溶液を排出し、前記溶媒により洗浄し乾
燥することを特徴とするラミニンコート細胞培養器の製
造方法。 - 【請求項6】 基材がプラスチックもくしはシリコーン
ゴムであり、該基材の表面を低温酸素プラズマ、低温空
気プラズマ、低温アルゴンプラズマ、酸素中でのコロナ
放電処理、空気中でのコロナ放電処理の中から選ばれた
少なくとも1つで処理し、水酸基もしくはカルボキシル
基を導入することを特徴とする請求項(5)記載のラミ
ニンコート細胞培養器の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32675094A JPH08173144A (ja) | 1994-12-28 | 1994-12-28 | ラミニンコート細胞培養器及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32675094A JPH08173144A (ja) | 1994-12-28 | 1994-12-28 | ラミニンコート細胞培養器及びその製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08173144A true JPH08173144A (ja) | 1996-07-09 |
Family
ID=18191270
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP32675094A Pending JPH08173144A (ja) | 1994-12-28 | 1994-12-28 | ラミニンコート細胞培養器及びその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH08173144A (ja) |
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007046056A (ja) * | 2005-08-05 | 2007-02-22 | Becton Dickinson & Co | 非特異的タンパク質結合および細胞付着に対する抵抗性がある表面を生成する方法 |
JP2007312775A (ja) * | 2006-05-25 | 2007-12-06 | Nalge Nunc Internatl | 細胞培養表面化学 |
JP2008187906A (ja) * | 2007-02-01 | 2008-08-21 | Tohoku Univ | タンパク質および細胞が内壁に固定された中空構造体 |
WO2014199754A1 (ja) * | 2013-06-12 | 2014-12-18 | 国立大学法人大阪大学 | ラミニンフラグメントが乾燥状態でコーティングされている細胞培養器具 |
JP2017102118A (ja) * | 2009-10-02 | 2017-06-08 | ブランシェット・ロックフェラー・ニューロサイエンスィズ・インスティテュート | アルツハイマー病の診断のための繊維芽細胞成長パターン |
US11149252B2 (en) | 2016-01-29 | 2021-10-19 | National Cerebral And Cardiovascular Center | Cell mass, cell structure, and three-dimensional tissue body |
US11697797B2 (en) | 2016-01-29 | 2023-07-11 | National Cerebral And Cardiovascular Center | Manufacturing method of a cell structure |
-
1994
- 1994-12-28 JP JP32675094A patent/JPH08173144A/ja active Pending
Cited By (11)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007046056A (ja) * | 2005-08-05 | 2007-02-22 | Becton Dickinson & Co | 非特異的タンパク質結合および細胞付着に対する抵抗性がある表面を生成する方法 |
US9945849B2 (en) | 2005-08-05 | 2018-04-17 | Corning Incorporated | Methods for producing surfaces that resist non-specific protein binding and cell attachment |
JP2007312775A (ja) * | 2006-05-25 | 2007-12-06 | Nalge Nunc Internatl | 細胞培養表面化学 |
US8642307B2 (en) | 2006-05-25 | 2014-02-04 | Nalge Nunc International Corporation | Cell culture surface chemistries |
JP2008187906A (ja) * | 2007-02-01 | 2008-08-21 | Tohoku Univ | タンパク質および細胞が内壁に固定された中空構造体 |
JP2017102118A (ja) * | 2009-10-02 | 2017-06-08 | ブランシェット・ロックフェラー・ニューロサイエンスィズ・インスティテュート | アルツハイマー病の診断のための繊維芽細胞成長パターン |
WO2014199754A1 (ja) * | 2013-06-12 | 2014-12-18 | 国立大学法人大阪大学 | ラミニンフラグメントが乾燥状態でコーティングされている細胞培養器具 |
JPWO2014199754A1 (ja) * | 2013-06-12 | 2017-02-23 | 国立大学法人大阪大学 | ラミニンフラグメントが乾燥状態でコーティングされている細胞培養器具 |
US10287541B2 (en) | 2013-06-12 | 2019-05-14 | Osaka University | Cell culture vessel coated with laminin fragment in dry state |
US11149252B2 (en) | 2016-01-29 | 2021-10-19 | National Cerebral And Cardiovascular Center | Cell mass, cell structure, and three-dimensional tissue body |
US11697797B2 (en) | 2016-01-29 | 2023-07-11 | National Cerebral And Cardiovascular Center | Manufacturing method of a cell structure |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20040220 |