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JPH08175991A - アレルギー性皮膚炎の処置剤 - Google Patents

アレルギー性皮膚炎の処置剤

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JPH08175991A
JPH08175991A JP33660894A JP33660894A JPH08175991A JP H08175991 A JPH08175991 A JP H08175991A JP 33660894 A JP33660894 A JP 33660894A JP 33660894 A JP33660894 A JP 33660894A JP H08175991 A JPH08175991 A JP H08175991A
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JP
Japan
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day
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JP33660894A
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Hirokazu Nagai
博弌 永井
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Bayer Yakuhin Ltd
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Bayer Yakuhin Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 式 【化1】 で示される3−(4−フルオロフェニルスルホンアミ
ド)−1,2,3,4−テトラヒドロ−9−カルバゾー
ルプロピオン酸又はその製薬学的に許容しうる塩を有効
成分として含有することを特徴とするアレルギー性皮膚
炎の処置剤。 【効果】 アトピー性皮膚炎、湿疹、蕁麻疹、皮膚そう
痒症等の治療、予防のために有用である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】本発明は式
【0002】
【化2】
【0003】で示される3−(4−フルオロフェニルス
ルホンアミド)−1,2,3,4−テトラヒドロ−9−
カルバゾールプロピオン酸又はその製薬学的に許容しう
る塩を有効成分として含有することを特徴とするアレル
ギー性皮膚炎の処置剤に関する。
【0004】上記式(I)の化合物を包含する下記一般
【0005】
【化3】
【0006】式中、Rは水素、ハロゲンまたはC1
4−アルキルを表わし;Rはハロゲン、トリフルオ
ロメチル、トリフルオロメトキシもしくはC1〜C4−ア
ルキルにより一または二置換されていてもよいフェニル
を表わし;xは1又は2を表わし;yは0又は1を表わ
す、 で示されるシクロアルカノ[1,2−b]インドールス
ルホンアミド又はその塩が、血小板凝集(platet aggr
egation)抑制作用及びトロンボキサン A拮抗(ant
igonizing thromboxane A:TXA)作用を示し、血
栓症、血栓塞栓症、虚血症の処置、或いは抗喘息剤、及
び抗アレルギー剤として有用であることは知られている
(特公平4−50301号公報参照)。
【0007】また、前記式(I)の(3R)−3−(4
−フルオロフェニルスルホンアミド)−1,2,3,4
−テトラヒドロ−9−カルバゾールプロピオン酸(BA
Yu 3405)が、気管支平滑筋のTXA受容体に
結合し、TXAのmimeticsであるU−466
19(9,11−methanoepoxy−pros
taglandin H)あるいはプロスタグランジ
ンDにより誘発されるヒトおよびモルモットの気管支
筋の収縮を抑制することが報告されている[Br.J.
Pharmacol.,104巻、1991年、585
〜590頁および591〜595頁]。更に、モルモッ
トにBAY u 3405を前処置することによりU−
46619誘発による気道収縮を抑制し、かつ肺コンプ
ライアンスを改善することも報告されている[Br.
J.Pharmacol.,104巻、1991年、5
96〜602頁]。また、BAY u 3405がモル
モット実験的アレルギー性鼻炎モデルにおいて、TXA
の関与が疑われる諸症状を改善する効果を有している
も報告されている。[1993年3月耳鼻咽喉科免疫ア
レルギー学会等]。
【0008】このように、前記式(I)の化合物(BA
Y u 3405)がTXAに拮抗し、TXAが関
与する喘息、鼻炎などのアレルギー症状に対して効果が
あることはよく知られている。
【0009】ところで、TXAはアレルギー性反応の
結果肥満細胞や炎症細胞などから遊離される物質であ
り、喘息など気管支収縮を伴うアレルギー反応で優位な
ケミカルメディエーターであることが知られているが
[Eur.J.Pharmacol.,第117巻(1
985年)373〜375頁;Thorax,第41巻
(1986年)955〜959頁等]、アレルギー性皮
膚炎の発症には重要なケミカルメディエーターでないと
考えられている[Prostaglandins,Le
ukotriens and Essential A
cids,第35巻(1989年)125〜130
頁]。そして、アレルギー性皮膚炎においては、ケミカ
ルメディエーターとしてTXAやプロスタグランジン
よりもヒスタミン[Eur.J.Pharmaco
l.,第117巻(1985年)337〜345頁]
や、リンパ球由来のリンフォカインが重要であるとされ
ている。
【0010】本発明者らは、従来TXA拮抗阻害剤で
あるとされ、従って、アレルギー性皮膚炎に対しては効
果がないと思われていた前記式(I)の化合物(BAY
u3405)が、驚くべきことに、アレルギー性皮膚
炎に対しても有効であることを発見し、本発明を完成す
るに至ったものである。
【0011】前記式(I)の化合物はそれ自体既知の化
合物であり、例えば、前掲の特公平4−50301号公
報に記載の方法によって製造することができる。式
(I)の化合物は1個の不斉炭素原子を有しており、R
−型、S−型又はそれらの混合物(ラセミ体)の形態で
存在することができるが、中でもR−型が好適である。
【0012】また、式(I)の化合物の製薬学的に許容
しうる塩としては、例えば、ナトリウム塩、カリウム
塩、マグネシウム塩、カルシウム塩などのアルカリ金属
塩又はアルカリ土類金属塩;アンモニウム塩;エチルア
ミン、ジ−もしくはトリエチルアミン、ジ−もしくはト
リ−エタノールアミン、ジシクロヘキシルアミン、ジメ
チルアミノエタノール、アルギニン、エチレンジアミン
などの有機アミンとの塩等が挙げられる。
【0013】式(I)の化合物又はその塩は、アレルギ
ー性皮膚炎の治療又は予防のため、より具体的には、ア
トピー性皮膚炎、湿疹、皮膚炎、蕁麻疹、皮膚そう痒
症、接触性皮膚炎、痒疹等の治療又は予防のための薬剤
として、ヒト又はヒト以外の温血動物に投与することが
できる。
【0014】投与は経口的、非経口的又は局所的に行な
うことができ、その投与量は特に制限されるものではな
く、症状の軽重、年令、体重、投与経路、性別、医師の
判断等に応じて広い範囲にわたって変えることができる
が、成人の場合、通常、0.5〜10mg/kg/日、
好ましくは1〜5mg/kg/日を1日1回又は数回に
分けて投与するのが好都合である。
【0015】式(I)の化合物又はその塩は、投与に際
して、その投与経路に応じて、例えば、細粒剤、顆粒
剤、カプセル剤、錠剤、液剤、シロップ剤等の経口投与
製剤;注射剤、点滴剤、座剤等の非経口投与製剤;軟膏
剤、クリーム剤、パップ剤、噴霧剤等の局所(経皮もし
くは経粘膜)製剤などの剤型に製剤化することができ
る。
【0016】式(I)の化合物又はその塩の製剤化は、
式(I)の化合物又はその塩を添加剤と共に常法に従っ
て製剤化することによって行なうことができる。
【0017】経口投与製剤の製造に当たって使用しうる
添加剤としては、例えば、トウモロコシデンプン、バレ
イショデンプン等の澱粉類、乳糖、白糖、ブドウ糖、マ
ンニトール等の糖類、炭酸カルシウム、合成ケイ酸アル
ミニウム等の無機塩類、パラフィン、ワックス、高級脂
肪酸等の油脂類、セルロース類等の賦形剤;トウモロコ
シデンプン、バレイショデンプン等の澱粉類、乳糖、白
糖、ブドウ糖、マンニトール等の糖類、デキストリン、
アラビアゴム、トラガント、カラギーニン、アルギン酸
ナトリウム、ゼラチン等の天然物質、メチルセルロー
ス、エチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロー
ス、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、カルボキシ
メチルセルロースナトリウム等のセルロース誘導体、ポ
リエチレングリコール、ポリビニルピロリドン、ポリビ
ニルアルコール等の合成高分子等の結合剤;殿粉類、低
置換度ヒドロキシプロピルセルロース、結晶セルロース
等の崩壊剤;ステアリン酸マグネシウム、タルク、合成
ケイ酸アルミニウム等の滑沢剤;各種の食用色素等の着
色剤;各種天然及び人工の甘味料、有機酸等の酸味料、
ハッカ油等の矯味・矯臭剤;各種界面活性剤等の溶解補
助剤;安息香酸エステル類等の安定化剤(液剤の場合)
等が挙げられる。
【0018】液剤又は注射剤とする場合の溶剤として
は、水が好適に使用され、必要に応じて、適当なpHに
調節した緩衝液を用いることもでき、また各種アミノ
酸、糖類、塩類等の等張化剤やアルコール類、ポリエチ
レングリコール、ラウリル硫酸ナトリウム、ポリソルベ
ート等の溶解補助剤を配合することができる。
【0019】軟膏剤及びクリーム剤等の経皮投与製剤で
は、その基剤として、親水軟膏、吸水軟膏、加水ラノリ
ン、親水ワセリン、ラノリン、ポリエチレングリコール
等の乳剤性・水溶性基剤及び、ワセリン、パラフィン、
単軟膏、白色軟膏等油脂性基剤等を使用することがで
き、パラオキシ安息香酸エステル類等の保存剤、グリセ
リン、プロピレングリコール、ブチレングリコール等の
保湿剤のほか、界面活性剤等を配合することができる。
【0020】また、各種の材質から成るフィルムに式
(I)の化合物又はその塩を担持させてなるパップ剤も
好適に使用しうる。
【0021】以下、本発明を試験例および実施例により
更に詳細に説明する。
【0022】
【実施例】なお、BAY u 3405は前記式(I)
の化合物を意味する。
【0023】試験例1:マウスにおける2相性アレルギ
ー性皮膚反応に対する抑制作用 Balb/c系マウスをマウス抗ジニトロフェノールモ
ノクローナルIgE抗体1mlの静脈内投与により受動
感作した。その24時間後に0.15%のジニトロフル
オロベンゼンをマウス両耳介の表裏に25μl塗布する
ことにより反応を惹起させた。ジニトロフルオロベンゼ
ンチャレンジ前、チャレンジ1時間後および24時間後
にダイヤルシックネスゲージを用いて耳厚を測定した。
結果は、ジニトロフルオロベンセンチャレンジ前値に対
するチャレンジ1および24時間後の耳厚の増加率
(%)で表わした。1,10mg/kgのBAY u
3405は抗原チャレンジ1時間前に経口投与した。な
お、対照薬物として2mg/kgのケトチフェンと10
mg/kgのプレドニゾロンを経口投与した。結果を表
−1に示す。表−1からわかるように、BAY u 3
405の1および10mg/kg、ケトチフェンの2m
g/kgおよびプレドニゾロンの10mg/kgは、抗
原チャレンジ1時間後の耳厚の増加を有意に抑制した。
一方、チャレンジ24時間後の耳の腫れに対しても、B
AY u 3405の10mg/kgおよびプレドニゾ
ロンの10mg/kgは有意な抑制作用を示した。これ
らの結果から、BAY u 3405は即時型および遅
発性アレルギー性皮膚反応の両方を抑制することがわか
る。
【0024】また、表−2にBAY u 3405の毒
性データを示す。
【0025】
【表1】
【0026】
【表2】
【0027】製剤例1:カプセル剤 微粉砕した式(I)の化合物100gをトウモロコシ澱
粉250g、乳糖260g及び微結晶セルロース216
gと混合し、この混合物をポリビニルピロリドン25、
20gを含む水溶液で造粒し、次いで乾燥した。この粒
状物をふるいにかけ、ステアリン酸マグネシウム4gと
混合した。この混合物を425mg含有するようにカプ
セルに充填し、1カプセル中薬物50mg含有のカプセ
ル剤を製造した。
【0028】製剤例2:錠剤 実施例1におけると同様に製造した粒状物をふるいにか
け、ステアリン酸マグネシウム4gと混合した。この混
合物を直径11mmを有する重さ425mgの錠剤に圧
縮した。
【0029】製剤例3:細粒剤 微粉砕した式(I)の化合物50gをD−マンニトール
450g、乳糖363g及び微結晶セルロース100g
と混合し、この混合物をヒドロキシプロピルセルロース
35gを含む水溶液で造粒し、次いで乾燥した。この粒
状物をふるいにかけ、粗い粒状物は粉砕し再度混合し
た。更に軽質無水ケイ酸2gと混合し、細粒剤を製造し
た。
【0030】製剤例4:ドライシロップ剤 微粉砕した式(I)の化合物50gを粉砕した白糖94
0g、トラガント末3g、無水クエン酸2g及びクエン
酸ナトリウム3gと混合し、この混合物をヒドロキシプ
ロピルセルロース3gを含む水溶液で造粒し、次いで乾
燥した。この粒状物をふるいにかけ、粗い粒状物は粉砕
し再度混合してドライシロップを製造した。
【0031】製剤例5:注射剤 適量の注射用水に0.1N水酸化ナトリウム24g、ク
エン酸ナトリウム1g、塩化ナトリウム9gを加えて溶
解し、更に式(I)の化合物1gを溶解した。次いで約
1.3gの1N塩酸を加えてpHを7.5に調整し、注
射用水で1リットルとする。この水溶液をメンブランフ
ィルターで除菌濾過後アンプルに充填して注射剤を製造
した。
【0032】製剤例6:乳剤性軟膏(クリーム) 微粉砕した式(I)の化合物1gに、日局親水軟膏を少
量加えて十分研和し、さらに日局親水軟膏を徐々に加え
て全量100gとし、よく練り合わせ全質均等として乳
剤性軟膏を製造した。
【0033】製剤例7:軟膏 微粉砕した式(I)の化合物1gに、日局白色ワセリン
を少量加えて十分研和し、さらに日局白色ワセリンを徐
々に加えて全量100gとし、よく練り合わせ全質均等
として軟膏を製造した。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 式 【化1】 で示される3−(4−フルオロフェニルスルホンアミ
    ド)−1,2,3,4−テトラヒドロ−9−カルバゾー
    ルプロピオン酸又はその製薬学的に許容しうる塩を有効
    成分として含有することを特徴とするアレルギー性皮膚
    炎の処置剤。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1997044031A1 (fr) * 1996-05-21 1997-11-27 Bayer Yakuhin, Ltd. Agent de traitement de l'eczema allergique
WO2003097042A1 (fr) * 2002-05-16 2003-11-27 Shionogi & Co., Ltd. Antagoniste de recepteur de pdg2
WO2003097598A1 (fr) * 2002-05-16 2003-11-27 Shionogi & Co., Ltd. Composé comprenant un antagonisme du récepteur de pdg2

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US7534897B2 (en) 2002-05-16 2009-05-19 Shionogi & Co., Ltd. Indole arylsulfonaimide compounds exhibiting PGD 2 receptor antagonism
EP2423190A1 (en) * 2002-05-16 2012-02-29 Shionogi&Co., Ltd. Compounds Exhibiting PGD 2 Receptor Antagonism

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