JPH0795368B2 - 磁気記録媒体 - Google Patents
磁気記録媒体Info
- Publication number
- JPH0795368B2 JPH0795368B2 JP61045588A JP4558886A JPH0795368B2 JP H0795368 B2 JPH0795368 B2 JP H0795368B2 JP 61045588 A JP61045588 A JP 61045588A JP 4558886 A JP4558886 A JP 4558886A JP H0795368 B2 JPH0795368 B2 JP H0795368B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- magnetic
- recording medium
- magnetic powder
- output
- magnetic recording
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
Landscapes
- Paints Or Removers (AREA)
- Magnetic Record Carriers (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、ポリエステル等の基体に磁性粉、バインダー
樹脂とその他添加剤等を混練してなる磁性塗料を塗布・
乾燥・硬化することによって磁性層を形成する磁気記録
媒体に関するものである。
樹脂とその他添加剤等を混練してなる磁性塗料を塗布・
乾燥・硬化することによって磁性層を形成する磁気記録
媒体に関するものである。
従来の技術 従来、磁気記録用の磁性粉には、形状異方性を利用して
磁気特性を向上させた針状のものが用いられている。普
通この針状磁性粉の針状比（長軸／短軸）は磁気特性上
から、５以上のものが用いられる。そして、この針状磁
性粉、研磨剤、帯電防止剤、分散剤、潤滑剤をバインダ
ー樹脂、硬化剤、溶剤と十分に混練して磁性塗料を作製
し、それをポリエステル等のベースフィルム上に塗布
し、表面処理、硬化を経て磁気記録媒体としている。
磁気特性を向上させた針状のものが用いられている。普
通この針状磁性粉の針状比（長軸／短軸）は磁気特性上
から、５以上のものが用いられる。そして、この針状磁
性粉、研磨剤、帯電防止剤、分散剤、潤滑剤をバインダ
ー樹脂、硬化剤、溶剤と十分に混練して磁性塗料を作製
し、それをポリエステル等のベースフィルム上に塗布
し、表面処理、硬化を経て磁気記録媒体としている。
発明が解決しようとする問題点 しかしながら、磁性塗料を塗布する際、磁性粉が針状で
あるため、第２図のように、ベースフィルム２上にバイ
ンダー３とともに磁性粉１が塗布され、この磁性粉１は
塗膜面内に配向する。このことは、第３図に示す従来の
面内記録においては好都合であったが、記録密度を高く
すると、磁化部分が互いに強く影響し合い出力が低下す
る。そのため、高密度記録には適さない。さらに磁気デ
ィスクの場合には磁性粉が針状であるため、磁性塗料を
塗布する際、その塗布方向に磁性粉が機械的に配向し、
モジュレーションの原因となる。これを解消するため針
状比の低い（４以下）磁性粉が用いられるが、この磁性
粉も形状異方性を利用していることに変わりはなく、高
密度記録においては、前記同様、磁化部分が互いに影響
し合い出力が低下する。
あるため、第２図のように、ベースフィルム２上にバイ
ンダー３とともに磁性粉１が塗布され、この磁性粉１は
塗膜面内に配向する。このことは、第３図に示す従来の
面内記録においては好都合であったが、記録密度を高く
すると、磁化部分が互いに強く影響し合い出力が低下す
る。そのため、高密度記録には適さない。さらに磁気デ
ィスクの場合には磁性粉が針状であるため、磁性塗料を
塗布する際、その塗布方向に磁性粉が機械的に配向し、
モジュレーションの原因となる。これを解消するため針
状比の低い（４以下）磁性粉が用いられるが、この磁性
粉も形状異方性を利用していることに変わりはなく、高
密度記録においては、前記同様、磁化部分が互いに影響
し合い出力が低下する。
また、高密度記録にはCoをドープしたγ−Fe2O3が適し
ている。これは結晶異方性を利用しているため、媒体と
しては磁気的に等方性となり、第４図のように、ヘッド
が作る磁界をそのまま記録し、媒体は第５図の様に腕曲
した磁化方向を有するように磁化される。矢印は、磁化
方向を示し隣の磁化部との相互作用をやわらげるため、
出力の低下がおさえれられる。しかし、この磁性粉につ
いては、加熱減磁等の本質的な欠陥があり、若干の加熱
により出力が大きく低下するという問題点を有してい
た。
ている。これは結晶異方性を利用しているため、媒体と
しては磁気的に等方性となり、第４図のように、ヘッド
が作る磁界をそのまま記録し、媒体は第５図の様に腕曲
した磁化方向を有するように磁化される。矢印は、磁化
方向を示し隣の磁化部との相互作用をやわらげるため、
出力の低下がおさえれられる。しかし、この磁性粉につ
いては、加熱減磁等の本質的な欠陥があり、若干の加熱
により出力が大きく低下するという問題点を有してい
た。
本発明は、上記した問題点に鑑み、形状異方性と結晶異
方性を適当な割合で組み合わせることにより、高記録密
度においても高出力が得られ、かつ、熱的にも安定な磁
気記録媒体を提供することを目的とする。
方性を適当な割合で組み合わせることにより、高記録密
度においても高出力が得られ、かつ、熱的にも安定な磁
気記録媒体を提供することを目的とする。
問題点を解決するための手段 上記目的を達成するために本発明は、磁性膜を磁性塗料
の塗布によって形成する磁気記録媒体であって、磁性塗
料における磁性粉として、Fe原子に対して０より多く3m
ole％未満のCo原子をドープした針状比が４以下のγ−F
e2O3にCoを被着した磁性粉を用いた構成となっている。
の塗布によって形成する磁気記録媒体であって、磁性塗
料における磁性粉として、Fe原子に対して０より多く3m
ole％未満のCo原子をドープした針状比が４以下のγ−F
e2O3にCoを被着した磁性粉を用いた構成となっている。
作用 本発明は上記した構成により形状異方性と結晶異方性を
併せ持つため、高記録密度においても高出力が得られ、
熱的にも安定した特性が得られることになる。
併せ持つため、高記録密度においても高出力が得られ、
熱的にも安定した特性が得られることになる。
実 施 例 以下本発明の一実施例について第１図を参照しながら説
明する。
明する。
第１図において、６はベースフィルム２上に形成された
磁性塗膜であり、矢印は後述する過程によって得られる
磁化方向を示すものである。
磁性塗膜であり、矢印は後述する過程によって得られる
磁化方向を示すものである。
まず、磁性粉の準備について示す。
まず、核となるCoドープγ−Fe2O3を作製する。その時
のCo原子の量がFe原子に対して1mole％となるようにす
る。これは、ゲーサイト合成の際に添加してもよいし、
γ−Fe2O3の表面にCoを付着させ、熱処理（拡散）によ
ってもよい。この核にCoを被着した後、熱処理して保磁
力を700Oeにする。
のCo原子の量がFe原子に対して1mole％となるようにす
る。これは、ゲーサイト合成の際に添加してもよいし、
γ−Fe2O3の表面にCoを付着させ、熱処理（拡散）によ
ってもよい。この核にCoを被着した後、熱処理して保磁
力を700Oeにする。
この様にして作製した磁性粉と以下に示す材料とを十分
に混練し、磁性塗料とする。これを、ポリエステルフィ
ルムの両面に膜厚が１μｍになるように塗布する。
に混練し、磁性塗料とする。これを、ポリエステルフィ
ルムの両面に膜厚が１μｍになるように塗布する。
塗布乾燥後、カレンダー処理を施し硬化する。
次いで、３インチフロッピーディスクの形状にした後、
記録面を研磨し、中心部にハブを付け完成する。完成し
たディスクは、不織布を裏打ちしたポリエチレンのハー
ドケースに収納される。
記録面を研磨し、中心部にハブを付け完成する。完成し
たディスクは、不織布を裏打ちしたポリエチレンのハー
ドケースに収納される。
次に、上記実施例の磁性粉の代わりに、表１に示す様な
磁性粉を用い、実施例と全く同様にして作製した磁気デ
ィスクとの比較について説明する。
磁性粉を用い、実施例と全く同様にして作製した磁気デ
ィスクとの比較について説明する。
磁気ディスク用ドライバーとして、松下電子部品株式会
社製EME−101を改造し、回転数を半分の150rpmにしたも
のを用い、上記実施例、比較例の磁気ディスクの半径2
2.467mmのトラック（79トラック）にディジタル記録す
る。
社製EME−101を改造し、回転数を半分の150rpmにしたも
のを用い、上記実施例、比較例の磁気ディスクの半径2
2.467mmのトラック（79トラック）にディジタル記録す
る。
その際、データ転送速度を250キロビット／秒とする。
また、加熱減磁の評価方法を次に示す。
また、加熱減磁の評価方法を次に示す。
まず、各トラックに信号を記録し、その出力を測定し、
その後60℃恒温中に２時間放置する。その後、室温に取
出し、十分室温に戻した後、再び出力を測定し、その低
下率を加熱減磁とする。
その後60℃恒温中に２時間放置する。その後、室温に取
出し、十分室温に戻した後、再び出力を測定し、その低
下率を加熱減磁とする。
ヘッド出力、加熱減磁の測定結果を表２に示す。
比較例５が従来の磁気ディスクに相当し、この150rpmに
おいては、回路上1.45が必要なヘッド出力である。ま
た、加熱減磁は少ない方が良く、基準値として10％以下
が考えられている。
おいては、回路上1.45が必要なヘッド出力である。ま
た、加熱減磁は少ない方が良く、基準値として10％以下
が考えられている。
表２では、比較例３〜５は、出力が不足している。
比較例５は、完全に形状異方性を利用しており、磁性粉
が完全に面内配向しているため出力が低いと思われる。
比較例３は、これも形状異方性を利用しているが、針状
比が低いため、比較例５の様に、完全に面内配向するの
ではなく、等方的に並ぶことにより、若干出力が向上す
るものと思われる。
が完全に面内配向しているため出力が低いと思われる。
比較例３は、これも形状異方性を利用しているが、針状
比が低いため、比較例５の様に、完全に面内配向するの
ではなく、等方的に並ぶことにより、若干出力が向上す
るものと思われる。
比較例４では、Coを一部ドープしているが、面内配向の
形状異方性の効果の方が優勢であるため、必要ヘッド出
力にわずかに不足したものと考える。
形状異方性の効果の方が優勢であるため、必要ヘッド出
力にわずかに不足したものと考える。
ヘッド出力が不足している比較例３〜５では加熱減磁が
10％以下であるが、比較例1,2ではヘッド出力は必要以
上得られるが、大きな加熱減磁を有している。これは、
Coのドープ量が多過ぎるため、Coドープの欠点が現れた
ものである。
10％以下であるが、比較例1,2ではヘッド出力は必要以
上得られるが、大きな加熱減磁を有している。これは、
Coのドープ量が多過ぎるため、Coドープの欠点が現れた
ものである。
これらと比較して、本実施例では、ヘッド出力は必要以
上得られており、加熱減磁も８％と比較的低く、基準値
の10％以下となっている。このように、ヘッドと媒体の
相対速度が低く、かつ高密度記録であっても、高い出力
が得られ、かつ、加熱減磁も10％以下という磁気ディス
クが得られる。この場合、比較例４の様に、Coの一部を
ドープしているが、形状異方性も有する。しかし、針状
比が低いため、比較例４の様に、面内に配向せずに、等
方的に並べるため、出力の向上が達成できたと考える。
上得られており、加熱減磁も８％と比較的低く、基準値
の10％以下となっている。このように、ヘッドと媒体の
相対速度が低く、かつ高密度記録であっても、高い出力
が得られ、かつ、加熱減磁も10％以下という磁気ディス
クが得られる。この場合、比較例４の様に、Coの一部を
ドープしているが、形状異方性も有する。しかし、針状
比が低いため、比較例４の様に、面内に配向せずに、等
方的に並べるため、出力の向上が達成できたと考える。
発明の効果 以上説明したように、本発明の磁気記録媒体は、例えば
厚さ約１μｍの磁性膜を、予めCo原子がFe原子に対して
1mole％ドープした磁性粉にCoを被着することによって
得られた長軸径が0.1μｍ、針状比が２の磁性粉を、バ
インダー樹脂、帯電防止剤、分散剤、潤滑剤、硬化剤、
溶剤等とともに混練し、これをポリエステルフィルム等
の基体に塗布・乾燥・硬化することにより、ヘッドと媒
体の相対速度が小さくても、高密度記録において、高出
力が得られ、かつ、熱的に安定な磁気記録媒体を得るこ
とができる。
厚さ約１μｍの磁性膜を、予めCo原子がFe原子に対して
1mole％ドープした磁性粉にCoを被着することによって
得られた長軸径が0.1μｍ、針状比が２の磁性粉を、バ
インダー樹脂、帯電防止剤、分散剤、潤滑剤、硬化剤、
溶剤等とともに混練し、これをポリエステルフィルム等
の基体に塗布・乾燥・硬化することにより、ヘッドと媒
体の相対速度が小さくても、高密度記録において、高出
力が得られ、かつ、熱的に安定な磁気記録媒体を得るこ
とができる。
第１図は本発明の磁気記録媒体の断面模式図、第２図は
従来の磁気記録媒体の断面図、第３図は同模式図、第４
図は磁気ヘッドの機能を示す構成図、第５図はCoドープ
γ−Fe2O3を用いた磁気記録媒体の断面模式図である。 １……磁性粉、２……ベースフィルム、３……バインダ
ー樹脂、４……ヘッドコア、5,6……磁性塗膜。
従来の磁気記録媒体の断面図、第３図は同模式図、第４
図は磁気ヘッドの機能を示す構成図、第５図はCoドープ
γ−Fe2O3を用いた磁気記録媒体の断面模式図である。 １……磁性粉、２……ベースフィルム、３……バインダ
ー樹脂、４……ヘッドコア、5,6……磁性塗膜。
Claims (1)
- 【請求項１】磁性塗料における磁性粉として、針状比が
４以下であり、かつ予めγ−Fe2O3中のFe原子数に対し
０より多く3mole％未満のCo原子をドープしたγ−Fe2O3
の表面にさらにCo原子を被着させたCo含有γ−Fe2O3を
用いた磁性塗料によって形成された磁性膜を備えたこと
を特徴とする磁気記録媒体。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP61045588A JPH0795368B2 (ja) | 1986-03-03 | 1986-03-03 | 磁気記録媒体 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP61045588A JPH0795368B2 (ja) | 1986-03-03 | 1986-03-03 | 磁気記録媒体 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS62204428A JPS62204428A (ja) | 1987-09-09 |
| JPH0795368B2 true JPH0795368B2 (ja) | 1995-10-11 |
Family
ID=12723504
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP61045588A Expired - Lifetime JPH0795368B2 (ja) | 1986-03-03 | 1986-03-03 | 磁気記録媒体 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0795368B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| DE4319572A1 (de) * | 1993-06-14 | 1994-12-15 | Toda Kogyo Corp | Co-haltige Eisenoxidpigmente, Verfahren zu ihrer Herstellung und diese enthaltende magnetische Medien |
Family Cites Families (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS6048885B2 (ja) * | 1981-10-01 | 1985-10-30 | 工業技術院長 | 磁気記録媒体 |
| JPS5979431A (ja) * | 1982-10-29 | 1984-05-08 | Konishiroku Photo Ind Co Ltd | 磁気記録媒体 |
-
1986
- 1986-03-03 JP JP61045588A patent/JPH0795368B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS62204428A (ja) | 1987-09-09 |
Similar Documents
| Publication | Publication Date | Title |
|---|---|---|
| Fujiwara | Barium ferrite media for perpendicular recording | |
| JPS6111924A (ja) | 磁気記録媒体 | |
| Bate | Particulate recording materials | |
| JPH0795368B2 (ja) | 磁気記録媒体 | |
| TW202040564A (zh) | 記錄裝置、讀取裝置、記錄方法、讀取方法、電腦可讀取儲存媒體以及磁帶 | |
| JPH03701B2 (ja) | ||
| JP2549163B2 (ja) | スレーブ用磁気記録媒体およびその製造方法 | |
| JPS62205522A (ja) | 磁気記録媒体 | |
| JPS6334731A (ja) | 磁気記録媒体の製造方法 | |
| JPH04248120A (ja) | 磁気記録媒体 | |
| JPS62232723A (ja) | 磁気記録媒体 | |
| JPH0349025A (ja) | 磁気記録媒体 | |
| JPS62232724A (ja) | 磁気記録媒体 | |
| JPS61168118A (ja) | 磁気記録媒体 | |
| JP2701382B2 (ja) | 磁気記録媒体 | |
| JPS5813450Y2 (ja) | 磁気記録媒体 | |
| JP2003296917A (ja) | 磁気記録媒体 | |
| JPH04163715A (ja) | 磁気テープ及びその製造方法 | |
| JPH077487B2 (ja) | 長手記録方式用磁気ヘッド | |
| JPS6173206A (ja) | 磁気記録再生方式 | |
| JPH0562152A (ja) | 磁気テープ | |
| JPH01155502A (ja) | 磁気記録再生装置 | |
| JPS61188702A (ja) | 磁気記録再生装置 | |
| JPS61122922A (ja) | 磁気記録媒体 | |
| JPH0760514B2 (ja) | 磁気記録媒体及びその製造方法 |