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JPH0762244A - ポリオルガノシロキサン組成物 - Google Patents

ポリオルガノシロキサン組成物

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Publication number
JPH0762244A
JPH0762244A JP21245093A JP21245093A JPH0762244A JP H0762244 A JPH0762244 A JP H0762244A JP 21245093 A JP21245093 A JP 21245093A JP 21245093 A JP21245093 A JP 21245093A JP H0762244 A JPH0762244 A JP H0762244A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
component
curing
substituted
group
parts
Prior art date
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Withdrawn
Application number
JP21245093A
Other languages
English (en)
Inventor
Tamio Yoshida
民雄 吉田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Momentive Performance Materials Japan LLC
Original Assignee
Toshiba Silicone Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba Silicone Co Ltd filed Critical Toshiba Silicone Co Ltd
Priority to JP21245093A priority Critical patent/JPH0762244A/ja
Publication of JPH0762244A publication Critical patent/JPH0762244A/ja
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  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】 ベースポリマーとして、両末端にアルケニル
基を有する直鎖状ポリオルガノシロキサンと、示性式 (R1 a2 3-aSiO1/2)p(R1 b2 2-bSiO)q(R1
iO3/2)r (式中、R2 はアルケニル基を表す)で示される分岐状
ポリオルガノシロキサンを併用し、かつ架橋剤中のSi
に結合したHの数がベースポリマー中のアルケニル基に
対して1.2〜4.0個になる量であることを特徴とす
る、付加反応によって硬化してゴムとなるポリオルガノ
シロキサン組成物。 【効果】 硬化前の混和物は軟らかくて作業性に優れ、
硬化性に優れ、しかも硬化によって、優れた機械的強度
を有するゴムが得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ベースポリマーとして
流動性のポリオルガノシロキサンを用いる液状シリコー
ンゴムに関し、さらに詳しくは、ベースポリマー中のア
ルケニル基と、ケイ素原子に結合した水素原子との間の
付加反応を利用して架橋させることで、ゴム状弾性体と
なる付加型液状シリコーンゴムに関する。
【0002】
【従来の技術】シリコーンゴムは高い耐熱性、耐寒性、
耐候性、電気特性、生理的安全性などの優れた特徴を有
し、型取り材、歯科用印象剤、電気絶縁材、ガスケット
など、多くの分野で使用されている。これらの特徴は、
分子骨格を形成するシロキサン結合に帰結されるもので
あるが、一方、シロキサン結合は分子間力が小さく、ベ
ースポリマーとして直鎖状ポリビニルメチルシロキサン
のみを用いるのでは、硬化によって形成されるシリコー
ンゴムは、他の有機液状ゴムほどの機械的強度が得られ
ないという欠点があった。
【0003】この欠点を補うために、充填剤として煙霧
質シリカのような補強性充填剤を用いたり、たとえば
(CH2 =CH(CH3)2 SiO4/2)x((CH3)2 Si
O)y(SiO2)z で表されるビニル基含有シリコーン樹
脂を添加する方法がとられてきた。
【0004】しかし、煙霧質シリカのような補強性充填
剤を用いた場合、充填剤を配合して得られる未硬化混和
物が硬くなり、液状ゴムとしての作業性に問題がでるた
め、多量の充填が不可能である。また、上記の式で示し
たSiO2 を主骨格とするビニル基含有シリコーン樹脂
を配合した場合には、硬化速度が低下し、硬化の開始か
ら硬化終了までに時間がかかるという欠点がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、液状ゴムと
しての十分な作用性を有するほどに未硬化混和物が軟ら
かく、硬化時に硬化が速く、かつ硬化して得られるゴム
の機械的強度が高い、硬化性ポリオルガノシロキサン組
成物を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記の目的
に適するポリオルガノシロキサン組成物を得るために検
討を重ねた結果、ベースポリマーの一部として下記の
(B)成分を配合し、かつ硬化剤として特定量の(C)
成分を配合した組成物がその目的に適合することを見出
して、本発明を完成するに至った。
【0007】すなわち、本発明のポリオルガノシロキサ
ン組成物は、 (A)両末端にアルケニル基を有する直鎖状ポリオルガ
ノシロキサン100重量部; (B)示性式: (R1 a2 3-aSiO1/2)p(R1 b2 2-bSiO)q(R1
iO3/2)r (式中、R1 はたがいに同一または相異なる、脂肪族不
飽和結合を含まない置換もしくは非置換の1価の炭化水
素基を表し;R2 はアルケニル基を表し;aは0〜3、
bは0〜2の数であり;全ケイ素原子含有単位p+q+
rを1としたとき、p、qおよびrは0.1≦p≦0.
5、0≦q≦0.5および0.3≦r≦0.8の範囲で
ある)で示され、分子中に少なくとも2個のR2 が存在
し、かつ(B)成分1g あたり0.1〜10mmolのR2
を含有する分岐状ポリオルガノシロキサン1〜200重
量部; (C)一般式: R3 cd SiO(4-c-d)/2 (式中、R3 はたがいに同一または相異なる置換もしく
は非置換の1価の炭化水素基を表し;cは0〜2の整
数、dは1または2の整数であり;c+dは1〜3の整
数である)で示される単位を有し、ケイ素原子に結合し
た水素原子を分子中に2個を越える数有するポリオルガ
ノハイドロジェンシロキサンを、(A)成分中のアルケ
ニル基と(B)成分中のR2 との合計量に対して、ケイ
素原子に結合した水素原子の数が1.2〜4.0倍とな
る量;および (D)白金および白金化合物からなる群より選ばれる触
媒を、(A)成分および(B)成分の合計量に対して、
白金原子として1〜100重量ppmを含むことを特徴と
する。
【0008】(A)成分は、両末端にアルケニル基を有
する実質的に直鎖状のポリオルガノシロキサンである。
アルケニル基としては、ビニル、アリル、1−ブテニ
ル、1−ヘキセニルなどが例示され、合成のしやすさか
らビニル基がもっとも好ましい。このようなアルケニル
基は、硬化性の良いことや、硬化後に伸びの大きい硬化
物が得られることから、実質的に分子末端にのみ存在す
る。(A)成分のケイ素原子に結合したその他の有機基
としては、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ヘキシ
ル、ドデシルのようなアルキル基;フェニルのようなア
リール基;β−フェニルエチル、β−フェニルプロピル
のようなアラルキル基;クロロメチル、3,3,3−ト
リフルオロプロピルのような置換炭化水素基が例として
挙げられる。これらのうち、合成しやすく、しかも硬化
後の組成物が良好な物理的性質を有することから、メチ
ル基およびフェニル基が好ましく、高重合度でも硬化前
に比較的低い粘度を示すことから、メチル基が最も好ま
しい。メチル基の一部を、たとえば硬化後の組成物が耐
寒性または耐放射線性を必要とするときはフェニル基、
耐溶媒性を必要とするときは3,3,3−トリフルオロ
プロピル基など、任意に置き換えてもよい。また、未硬
化混和物に良好な作業性を与え、硬化によって得られた
シリコーンゴムに優れた物理的性質を与えるために、2
5℃における粘度は50〜200,000cPの範囲が好
ましく、100〜100,000cPがとくに好ましい。
粘度が50cP未満では、硬化後に十分な伸びや弾性が得
られなくなり、粘度が200,000cPを越えると、未
硬化混和物が硬く、作業性が悪くなる。
【0009】(B)成分の分岐状ポリオルガノシロキサ
ンは、本発明のポリオルガノシロキサン組成物におい
て、(A)成分とともにベースポリマーとして用いられ
る特徴的な成分であり、本発明の特徴である硬化が速
く、かつ硬化後のゴム強度が強い組成物を得るための重
要な成分である。この(B)成分は、前述のような示性
式で示される。R1 としてはメチル、エチル、プロピ
ル、ブチル、ヘキシル、ドデシルなどのようなアルキル
基;フェニルのようなアリール基;β−フェニルエチ
ル、β−フェニルプロピルのようなアラルキル基;クロ
ロメチル、3,3,3−トリフルオロプロピルなどのよ
うな置換炭化水素基が例として挙げられる。これらのう
ち合成しやすく、しかも硬化後の組成物が良好な物理的
性質を有する点で、メチル基およびフェニル基が好まし
く、硬化前に低粘度を示すことから、メチル基が最も好
ましい。R2 としては、ビニル、アリル、1−ブテニ
ル、1−ヘキセニルなどが例示され、合成のしやすさか
らビニル基が好ましい。
【0010】p、qおよびrは、分子中のケイ素原子含
有単位全体、すなわちp+q+rを1としたとき、それ
ぞれ0.1≦p≦0.5、0≦q≦0.5および0.3
≦r≦0.8の範囲から選ばれ、好ましくは0.2≦p
≦0.5、0≦q≦0.2および0.3≦r≦0.8の
範囲である。pが0.1未満では、合成の際にゲル状の
分岐状ポリオルガノシロキサンを与え、pが0.5を越
えると、硬化によって得られるゴムの機械的強度が低
く、実用的でない。qは0でもよいが、0.5を越える
と、硬化によって得られるゴムの機械的強度が低い。ま
た、rが0.3未満でも、満足すべき機械的強度のゴム
が得られない。一方、rが0.8を越えると、分岐状ポ
リオルガノシロキサンがゲル状となって取扱いが困難で
あり、また硬化後のゴムの機械的強度を満足させる量の
(B)成分を用いたときに、未硬化混和物が硬くなって
作業性が低下する。(B)成分の粘度は、25℃におい
て10,000cP以下が好ましく、100〜5,000
cPの範囲がとくに好ましい。粘度が10,000cPを越
えると、所要量の(B)成分を添加した際に、未硬化混
和物が硬くなって作業性が落ちる。
【0011】aは0〜3、bは0〜2より選ばれるが、
分子中にR2 が少なくとも2個存在し、かつ該R2 が、
(B)成分1g あたり0.1〜10mmol、好ましくは
0.2〜10mmolになるように選ばれる。R2 が0.1
mmol/gより少ないと、補強性が低くなって、本発明の特
徴である十分な機械的強度が得られず、また、10mmol
/gより多いと、ゴムとして必要な伸びや弾性が得られに
くくなるからである。
【0012】(B)成分は、具体的には、たとえば一般
式 R1 a2 3-aSiX R1 b2 2-bSiX21 SiX3 (ここでR1 、R2 、aおよびbは前述のとおりであ
り;Xはハロゲン原子、加水分解基または水酸基を表
す)を、モル比が前述のp:q:rの範囲になる割合で
共加水分解縮重合することによって得られる。
【0013】(B)成分の配合量は、(A)成分100
重量部に対して1〜200重量部、好ましくは5〜50
重量部である。1重量部未満では、補強性が低く、本発
明で特徴としている十分な強度が得られない。一方、2
00重量部を越えると、ゴムとして必要な伸びや弾性が
得られにくくなる。
【0014】本発明に用いられる(C)成分のポリオル
ガノハイドロジェンシロキサンは、分子中に存在するヒ
ドロシリル基により、(A)成分のアルケニル基および
(B)成分のR2 との付加反応を行い、組成物を架橋さ
れた構造のゴム状弾性体にする架橋剤あり、そのため、
ケイ素原子に結合した水素原子を分子中に2個を越える
数有することが必要である。前記式中におけるR3 およ
びその他のシロキサン単位のケイ素に結合している有機
基としては、前述の(B)成分におけるR1 と同様のも
のが例示され、合成が容易な点から、メチル基が最も好
ましい。このようなポリオルガノハイドロジェンシロキ
サンは、直鎖状、分枝状、環状のいずれでもよく、ま
た、これらの混合物でもよい。
【0015】(C)成分の配合量は、(A)成分のアル
ケニル基、および(B)成分のR2基の合計量に対し
て、(C)成分中のケイ素原子に結合した水素原子の数
が1.2〜4.0倍、好ましくは2.0〜4.0倍にな
るような量である。水素原子の数が1.2倍未満では、
十分に架橋が進まずに硬化によって得られるゴムの硬さ
が低くなり、4.0倍を越えるとゴムの物理的性質が低
下する。
【0016】本発明で用いられる(D)成分である白金
系の触媒は、アルケニル基とヒドロシリル基との付加反
応を促進するためのもので、白金の単体、塩化白金酸、
白金−オレフィン錯体、白金とアルコールより得られる
錯体、白金−ビニルシロキサン錯体、およびその他の白
金配位化合物などが例示される。
【0017】(D)成分の配合量は、(A)成分および
(B)成分の合計量に対して、白金原子の量で1〜10
0重量ppm の範囲である。1pp未満では触媒効果が不十
分で硬化が悪く、100重量ppm を越えても、とくに硬
化速度の向上などが期待できない。
【0018】本発明の組成物は、必要に応じて充填剤や
顔料を配合してもよい。このような充填剤としては、通
常、煙霧質シリカ、沈殿シリカ、シリカエアロゲル、粉
砕石英、けいそう土などのシリカ類;ポリメチルシルセ
スキオキサン粉末;および酸化チタン、ベンガラ、カー
ボンブラックなどが例示される。これら充填剤を0〜3
00重量部の範囲で、組成物の作業性や硬化物の使用環
境などを考慮して、適宜、選択的に配合する。すなわ
ち、本発明の組成物を透明材料として使用する場合は、
特にこれらの充填剤を配合しなくてもよい。また、煙霧
質シリカ、沈殿シリカ、シリカエアロゲルのような補強
性シリカは、多量に配合すると未硬化混和物の流動性を
低下させて、作業性を悪くする。なお、これらの充填剤
は、表面を疎水化するために、あらかじめヘキサメチル
ジシラザンやトリメチルクロロシランのようなシリル化
剤で処理したものを用いてもよい。
【0019】また、本発明の組成物に、作業性を改善す
るために、ポリジメチルシロキサンのような非反応性の
ポリオルガノシロキサンを添加してもよい。
【0020】本発明の組成物に、さらに、目的に応じ
て、反応抑制剤、耐熱性向上剤、難燃化剤のような添加
剤を配合してもよい。反応抑制剤としては、マレイン酸
ジアリルや2−メチルブチン−2−オールのような多重
結合を分子中に含むもの、エチレンジアミンやアゾ化合
物のような窒素原子を含むものなどが挙げられる。
【0021】
【発明の効果】本発明のポリオルガノシロキサン組成物
は、必要量の充填剤を配合した後でも、未硬化混和物は
軟らかくて作業性に優れ、硬化の際には優れた硬化性を
示し、さらに硬化によって、優れた機械的強度を有する
ゴム状弾性体が得られる。
【0022】それゆえ、本発明のポリオルガノシロキサ
ン組成物は、上記の特徴を生かして、電子部品のポッテ
ィング材、射出成形用シリコーンゴム、接着剤などに極
めて有用であり、表面コーティング剤や剥離紙用剥離剤
としても用いられる。
【0023】
【実施例】本発明を、合成例、実施例および比較例によ
って、さらに詳細に説明する。これらの例において、部
はすべて重量部を示す。本発明は、以下の実施例によっ
て限定されるものではない。
【0024】合成例1 温度計、滴下漏斗、還流冷却管およびメカニカルスター
ラを設けたフラスコにトリメチルクロロシラン65.1
部、ジメチルビニルエトキシシラン52.0部、メチル
トリメトキシシラン272.0部およびキシレン20
0.0部を入れ、氷浴上で撹拌しながら、水190.0
g をゆっくりと滴下した。滴下開始後15分で、約50
部の水を添加したところ、フラスコ内の反応物の温度が
37℃まで上昇し、この後、温度は下降した。全量の水
を約25分で滴下し、このときの温度は16℃であっ
た。滴下終了後、室温で1時間撹拌を続けた後、分液漏
斗に移し、分液した。有機相をさらに食塩水で2回洗浄
し、温度計、検水管付きの還流冷却管およびメカニカル
スターラを設けたフラスコに移し、20%水酸化カリウ
ム水溶液0.6部を加えて加熱撹拌した。フラスコ内の
温度が92℃になったところで、メタノール−水の共沸
物が留出し、検水管にたまり始めた。さらに温度を上げ
て140℃になったところで、検水管にたまった留出物
をいったん棄てて、新たにキシレン−水の共沸物をため
た。さらに温度を上げ、146℃で激しく還流を行いな
がら系内の水分を除き、2時間後に赤外吸収スペクトル
を測定したところ、水酸基の特性吸収である3500〜
3200cm-1のピークが消失していることを確認した。
加熱を止め、リン酸0.25部を加えて中和した。
【0025】十分に冷却した後にろ過し、ろ液をフラス
コに移し、140℃、5Torrの減圧下でキシレンや低沸
点生成物を除き、無色透明の粘稠な液体189.0部を
得た。この液体は、25℃の粘度が1,600cPであっ
た。GPCにより分子量を測定したところ、ポリスチレ
ン換算で重量平均分子量が約7,000、多分散度Mw
/Mn=1.28のポリマーであることを確認した。ま
た、赤外吸収スペクトル測定により、Si−CH3 の特
性吸収である1260cm-1のピーク、Si−O−Siの
特性吸収である1020cm-1および1100cm-1の2カ
所のピークトップをもつ幅の広いピーク、および−CH
=CH2 の特性吸収である3050cm-1のピークを確認
した。さらに、近赤外吸収スペクトル測定により、21
49nmに−CH=CH2 の特性吸収を確認するととも
に、ピークの高さから、あらかじめ作成しておいた検量
線によってビニル基の含有量を求めたところ、1g あた
り1.89mmolのビニル基があることがわかった。以上
の結果から、ここで得られた粘稠な液体は、目的の分岐
状ポリメチルビニルシロキサンであることを確認した。
このものをS−1とする。S−1の収量、収率、外観、
物性および分析結果を表1に示す。
【0026】合成例2〜4 表1に示すケイ素化合物を用い、合成例1と同様の方法
を用いて、分岐状ポリメチルビニルシロキサンS−2〜
S−4を合成した。これらの結果を表1に併せて示す。
【0027】
【表1】
【0028】実施例1 両末端にビニル基を有し、25℃における粘度が2,8
50cPのポリジメチルシロキサン40部と、同じく両末
端にビニル基を有し、25℃における粘度が10,80
0cPのポリジメチルシロキサン25部、表面をヘキサメ
チルジシラザンで処理した煙霧質シリカ25部、および
合成例1で合成したS−1 10部を万能混合機で混合
した後、ケイ素原子に結合した水素原子を1g あたり1
0mmol有する、25℃における粘度が25cPのポリメチ
ルハイドロジェンシロキサン4.4部を加え、さらに白
金−ポリメチルビニルシロキサン錯体をビニル基含有ポ
リシロキサンの合計量に対する白金量として20ppm 加
えて、よく混合して混和物を得た。
【0029】この混和物の硬さを、ASTM D 13
03による針入度として測定したところ、83であっ
た。さらに、この混和物の硬化性をキュラストメータ
(JSR製キュラストメータIII)で測定したところ、1
50℃において10%硬化が63秒、90%硬化が95
秒であった。また、このコンパウンドを厚さ2mmの金型
に仕込み、150℃で10分かけて硬化させた後、18
0℃で6時間かけて二次加硫したシートを3枚重ねて、
JIS A硬度計で硬さを測定したところ、53であっ
た。さらにこのシートをJISダンベル2号型とB形引
裂き型に打ち抜き、引張強さ、伸びおよび引裂強さを測
定したところ、おのおの68kgf/cm2 、400%および
25kgf/cm2 であった。
【0030】実施例2〜4 合成例2〜4で合成したS−2〜S−4を用い、表2に
示した配合により、実施例1と同様に混和物を調製し
た。この混和物の硬さ、硬化性、および硬化して得られ
たゴムの物性を、実施例1と同様に調べた。その結果
を、実施例1の結果とともに表2に示す。
【0031】
【表2】
【0032】比較例1 本発明の(B)成分を用いず、その代わりに表面をヘキ
サメチルジシラザンで処理した煙霧質シリカを多量に配
合して混和物を調製した。具体的には、両末端にビニル
基を有し、25℃における粘度が2,850cPのポリジ
メチルシロキサン30部と、同じく両末端にビニル基を
有し、25℃における粘度が10,800cPのポリジメ
チルシロキサン25部、および表面をヘキサメチルジシ
ラザンで処理した煙霧質シリカ35重量部を万能混合機
で混合した後、さらに、ケイ素原子に結合した水素原子
を1g あたり10mmol有する、25℃における粘度が2
5cPのポリメチルハイドロジェンシロキサン0.72部
を加え、さらに白金−ポリメチルビニルシロキサン錯体
をビニル基含有ポリシロキサンの合計量に対する白金量
として20ppm 加え、よく混合して混合物を得た。
【0033】この混和物の硬さをASTM D 130
3による針入度として測定したところ、15であった。
さらに、この混和物の硬化性および硬化後の物性を、実
施例1と同様に測定した。その結果を表3に示す。
【0034】比較例2 示性式((CH3)3 SiO1/2)0.40(CH2 =CH(C
3)SiO)0.067(SiO2)0.533 で示されるSiO2
を主骨格とした樹脂状のポリビニルメチルシロキサン
を、本発明の(B)成分の代わりに使用し、表3に示し
た組成により、実施例1と同様に配合して混和物を得
た。以下、実施例1と同様の実験を行った。その結果を
表3に示す。
【0035】比較例3 ビニル基を1g あたり0.923mmol含み、主として
(CH3)2 SiO単位からなる、25℃における粘度が
1,290cPのポリビニルメチルシロキサンを、本発明
の(B)成分の代わりに使用し、表3に示した組成によ
り、実施例1と同様に配合して混和物を得た。以下、実
施例1と同様に実験を行った。その結果を表3に示す。
【0036】
【表3】
【0037】表2と表3のそれぞれの結果を比較する
と、本発明のポリオルガノシロキサン組成物は、未硬化
混和物が、補強性充填剤を多量に配合した場合より軟ら
かくて作業性が良く、硬化の際には、SiO2 を主骨格
としたポリビニルメチルシロキサンを(B)成分の代わ
りに用いた混和物よりも硬化性に優れ、さらに、硬化後
は、(CH3)2 SiO単位のみを骨格とした直鎖状のポ
リビニルメチルシロキサンだけをベースポリマーとして
用いた混和物から得られたゴムに比べて、引張強さや引
裂強さが高いことが明らかである。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)両末端にアルケニル基を有する直
    鎖状ポリオルガノシロキサン100重量部; (B)示性式: (R1 a2 3-aSiO1/2)p(R1 b2 2-bSiO)q(R1
    iO3/2)r (式中、R1 はたがいに同一または相異なる、脂肪族不
    飽和結合を含まない置換もしくは非置換の1価の炭化水
    素基を表し;R2 はアルケニル基を表し;aは0〜3、
    bは0〜2の数であり;全ケイ素原子含有単位p+q+
    rを1としたとき、p、qおよびrは0.1≦p≦0.
    5、0≦q≦0.5および0.3≦r≦0.8の範囲で
    ある)で示され、分子中に少なくとも2個のR2 が存在
    し、かつ(B)成分1g あたり0.1〜10mmolのR2
    を含有する分岐状ポリオルガノシロキサン1〜200重
    量部; (C)一般式: R3 cd SiO(4-c-d)/2 (式中、R3 はたがいに同一または相異なる、置換もし
    くは非置換の1価の炭化水素基を表し;cは0〜2の整
    数、dは1または2の整数であり;c+dは1〜3の整
    数である)で示される単位を有し、ケイ素原子に結合し
    た水素原子を分子中に2個を越える数有するポリオルガ
    ノハイドロジェンシロキサンを、(A)成分中のアルケ
    ニル基と(B)成分中のR2 との合計量に対して、ケイ
    素原子に結合した水素原子の数が1.2〜4.0倍とな
    る量;および (D)白金および白金化合物からなる群より選ばれる触
    媒を、(A)成分および(B)成分の合計量に対して、
    白金原子として1〜100重量ppmを含むことを特徴と
    するポリオルガノシロキサン組成物。
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