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JPH0759407A - 自動走行作業車の走行制御装置 - Google Patents

自動走行作業車の走行制御装置

Info

Publication number
JPH0759407A
JPH0759407A JP5210122A JP21012293A JPH0759407A JP H0759407 A JPH0759407 A JP H0759407A JP 5210122 A JP5210122 A JP 5210122A JP 21012293 A JP21012293 A JP 21012293A JP H0759407 A JPH0759407 A JP H0759407A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
boundary
work
angle
vehicle body
detecting
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP5210122A
Other languages
English (en)
Inventor
Osamu Yukimoto
修 行本
Yosuke Matsuo
陽介 松尾
Masaaki Nishinaka
正昭 西中
Katsumi Ito
勝美 伊藤
Jitsuo Yoshida
実夫 吉田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NOUSAKUMOTSU SEIIKU KANRI SYST
NOUSAKUMOTSU SEIIKU KANRI SYST KENKYUSHO KK
SEIBUTSUKEI TOKUTEI SANGYO
SEIBUTSUKEI TOKUTEI SANGYO GIJUTSU KENKYU SUISHIN KIKO
Original Assignee
NOUSAKUMOTSU SEIIKU KANRI SYST
NOUSAKUMOTSU SEIIKU KANRI SYST KENKYUSHO KK
SEIBUTSUKEI TOKUTEI SANGYO
SEIBUTSUKEI TOKUTEI SANGYO GIJUTSU KENKYU SUISHIN KIKO
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NOUSAKUMOTSU SEIIKU KANRI SYST, NOUSAKUMOTSU SEIIKU KANRI SYST KENKYUSHO KK, SEIBUTSUKEI TOKUTEI SANGYO, SEIBUTSUKEI TOKUTEI SANGYO GIJUTSU KENKYU SUISHIN KIKO filed Critical NOUSAKUMOTSU SEIIKU KANRI SYST
Priority to JP5210122A priority Critical patent/JPH0759407A/ja
Publication of JPH0759407A publication Critical patent/JPH0759407A/ja
Pending legal-status Critical Current

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  • Guiding Agricultural Machines (AREA)
  • Control Of Position, Course, Altitude, Or Attitude Of Moving Bodies (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 適正な境界検出情報が得られない場合にも作
業車を適正に操向制御するとともに、境界の誤検出を有
効に防止する。 【構成】 車体前方側箇所を撮像する撮像手段S1の撮
像情報に基づいて車体横幅方向での未処理作業地と処理
済作業地との境界を検出する境界検出手段11と、境界
検出手段11の境界検出情報に基づいて作業車が境界に
沿って自動走行するように操向制御する操向制御手段1
00と、車体方位を検出する方位角検出手段S3とが設
けられ、操向制御手段100は、境界検出情報が適正で
ない場合には方位角検出情報にのみ基づいて操向制御
し、又、検出境界の方向と車体方位の方向との角度差が
設定角度以上である場合に境界検出情報が適正でないと
判断する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、車体前方側箇所を撮像
する撮像手段と、その撮像手段の撮像情報に基づいて車
体横幅方向での未処理作業地と処理済作業地との境界を
検出する境界検出手段と、その境界検出手段の境界検出
情報に基づいて作業車が前記境界に沿って自動走行する
ように操向制御する操向制御手段とが設けられた自動走
行作業車の走行制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】この種の自動走行作業車の走行制御装置
は、例えば、自動走行作業車としての農作業用のトラク
ターによって、作業地としての圃場に設定された例えば
互いに平行に並ぶ複数の作業行程夫々に沿って走行させ
ながら、未耕地状態の圃場面を耕して既耕地に形成する
ものであるが、そのために、従来では、車体前方側の圃
場をテレビカメラ等の撮像手段によって撮像した撮像情
報に基づいて、車体横幅方向での未処理作業地(未耕
地)と処理済作業地(既耕地)との境界を検出し、この
検出した境界に沿って自動走行するように操向制御して
いた。尚、一つの作業行程の終端部に達すると次の作業
行程の始端部に旋回移動させて上記複数の作業行程を往
復走行させ、全圃場面に対して作業できるようにしてい
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来技術によれば、境界検出は、作業地の表面状態(例え
ば、未耕地と既耕地の凹凸度合いの差)や作業地に対す
る太陽光等の光源の照射状態(晴天か曇天か、照射角度
等)によって常に正確に行えるとは限らず、例えば境界
以外の位置に存在する圃場面の凹凸等を境界として誤検
出するおそれがある。この場合に、その検出境界に沿っ
て走行させると作業車は正規の行程の方向とは異なる方
向に走行し適正な作業ができないという不具合があっ
た。
【0004】本発明は、上記実情に鑑みてなされたもの
であって、その目的は、上記従来技術の欠点を解消すべ
く、適正な境界検出情報が得られない場合であっても作
業車を適正に操向制御するとともに、境界の誤検出を有
効に防止することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明による自動走行作
業車の走行制御装置の第1の特徴構成は、前記作業車の
車体方位を検出する方位角検出手段が設けられ、前記操
向制御手段は、前記境界検出手段からの前記境界検出情
報が適正でない場合には、前記方位角検出手段の検出情
報にのみ基づいて前記操向制御を実行するように構成さ
れている点にある。
【0006】又、第2の特徴構成は、前記操向制御手段
は、前記境界検出手段によって検出された前記境界の方
向と前記方位角検出手段によって検出された車体方位の
方向との角度差が設定角度以上である場合に、前記境界
検出情報が適正でないと判断するように構成されている
点にある。
【0007】
【作用】本発明の第1の特徴構成によれば、境界検出手
段からの境界検出情報が適正である場合には、その境界
検出情報に基づいて作業車が検出境界に沿って自動走行
するように操向制御され、境界検出手段からの境界検出
情報が適正でない場合には、方位角検出情報に基づいて
操向制御される。
【0008】又、第2の特徴構成によれば、境界検出手
段によって検出された境界の方向と方位角検出手段によ
って検出された車体方位の方向との角度差が設定角度以
上でなければ、境界検出情報は適正であると判断され、
上記検出境界の方向と上記車体方位の方向との角度差が
設定角度以上である場合に、境界検出情報は適正でない
と判断される。
【0009】
【発明の効果】従って、本発明の第1の特徴構成によれ
ば、適正な境界検出情報が得られない場合には、車体の
方位角検出情報に基づいて作業車が操向制御されるの
で、例えば、予め上記境界の方向に車体方位角の基準方
位を一致させておけば、その基準方位に車体が向くよう
に操向制御することにより作業車を境界に沿って自動走
行させることができるものとなる。
【0010】又、第2の特徴構成によれば、正常な操向
状態では車体方位の方向は前記境界の方向に対してある
角度以下の外れに収まっていることから、検出された境
界の方向と車体方位の方向との角度差が設定角度以上で
あるか否かを調べることによって境界検出情報の適正度
を的確に判断することができ、もって、境界検出の誤検
出を有効に防止することができる。
【0011】
【実施例】以下、本発明の実施例を、農作業用のトラク
ターに構成した自動走行作業車の場合について図面に基
づいて説明する。
【0012】図2〜図4に示すように、操向輪としての
左右一対の前輪1F及び左右一対の後輪1Rを備えた作
業車Vの後方に、作業機である耕うん装置2が昇降自在
に設けられ、その耕うん装置2にて、圃場のうちの未処
理作業地である未耕地Mが耕されて処理済作業地である
既耕地Kが形成される。又、上記未耕地Mと既耕地Kと
の境界Lを含む車体前方側箇所を撮像する撮像手段とし
ての白黒式のテレビカメラS1が、作業車Vの前方側に
設けられている。
【0013】前記テレビカメラS1の取り付け構造につ
いて説明すれば、前記作業車Vの横外側方に向かって突
出された支持部材4の先端部に、作業車Vに対して車体
横側方に隣接する未耕地Mと既耕地Kとの境界Lを車体
進行方向に向かって斜め上方から撮像するように設けら
れている。そして、作業車Vが境界Lに対して適正に沿
っている状態において、上記境界に対応する線分Lが、
前記テレビカメラS1の撮像視野の中央を前後方向に通
る走行基準線Laと一致する状態(図2参照)となるよ
うにしてある。
【0014】そして、図5に示すように、作業地内に複
数個の作業行程J1,J2,J3,J4等が、車体横幅
方向に平行に並ぶ状態で設定され、各作業行程J1,J
2,J3,J4等では、前記テレビカメラS1の画像情
報に基づいて、前記境界Lに沿って作業車Vが自動走行
するように操向制御される。但し、1つの作業行程の終
端部に達するに伴って、その作業行程に隣接する次の作
業行程の始端部に向けて180度方向転換するように自
動的にターン制御される。尚、図示しないが、第1作業
行程J1の進行方向右側に隣接する作業地は、予め既耕
地Kに形成されている。従って、前記作業車Vは、1行
程走行する毎に作業地に対する走行方向が反転して、作
業車Vに対する前記境界Lの位置が、左右反転する状態
となることから、前記テレビカメラS1は、作業車Vの
左右夫々に各1個が設けられ、使用する側のカメラを1
行程毎に左右切り換えている。因みに、図2では、境界
Lの位置が作業車Vの右側になるので右側のテレビカメ
ラS1を使っている。
【0015】前記作業車Vの制御構成について説明すれ
ば、図1に示すように、エンジンEの出力が変速装置5
によって変速されてから車体前後の各車軸に設けられた
ディファレンシャル装置12F,12Rを介して前記左
右一対の前輪1F及び左右一対の後輪1Rの夫々に伝達
され、いわゆる4輪駆動型に構成されている。そして、
前記変速装置5による変速操作状態が予め設定された設
定走行速度に対応する操作状態となるように、変速状態
検出用ポテンショメータR3 が設けられ、その変速状態
検出用ポテンショメータR3 の検出情報に基づいて、変
速用電動モータ6を駆動するように構成されている。
又、前記左右一対の前輪1FはDCギアモータからなる
ステアリングモータM1によってステアリング操作され
るように構成されると共に、その前輪1Fのステアリン
グ角を検出するステアリング角検出用ポテンショメータ
1 が設けられている。
【0016】前記作業車Vには、左右一対の後輪1Rを
各別に制動作動させるための左右一対のブレーキ装置3
が設けられ、その一対のブレーキ装置3を駆動する一対
のブレーキ用油圧シリンダ8及びこの油圧シリンダ8を
作動させるための一対の制御弁7が設けられている。
又、作業車Vの車体方位を検出する方位角検出手段とし
ての地磁気方位センサS3が設けられている。尚、図1
中、S2は前記変速装置5の出力回転数に基づいて走行
速度を検出するための速度センサ、9は前記耕うん装置
2を昇降駆動する昇降用の電動モータ(図示しない)を
作動させるための昇降スイッチ、10は前記エンジンE
への燃料供給をカットしてエンジンEを停止させるため
のエンジン停止リレーである。
【0017】図1に示すように、マイクロコンピュータ
利用の制御装置Hが設けられ、この制御装置Hに、前記
変速状態検出用ポテンショメータR3 、ステアリング角
検出用ポテンショメータR1 、速度センサS2、及び地
磁気方位センサS3の各検出情報が入力されると共に、
制御装置Hから、前記変速用電動モータ6、ステアリン
グモータM1、一対の制御弁7、昇降スイッチ9、及び
エンジン停止リレー10に対する各駆動信号が出力され
ている。
【0018】次に、前記テレビカメラS1の撮像情報に
基づいて、車体横幅方向での前記未耕地Mと既耕地Kと
の境界に対応する線分Lを近似処理するための制御構成
について説明する。図1に示すように、前記テレビカメ
ラS1は、作業地の明度情報を出力するように構成さ
れ、このテレビカメラS1からの明度情報が入力される
画像処理装置(VSX)11が、上記明度情報を1画面
を32×32の画素で構成した分解能の画素情報に変換
して記憶した後、この画素情報に基づいて、車体横幅方
向での画素間の明度変化に対応する微分値を演算する処
理、その微分処理情報に基づいてその微分値が所定値以
上であるか否かにより各画素を2値化する処理、及び、
その2値化処理情報に基づいて前記境界に対応する線分
Lを求める境界検出処理を行うように構成されている。
即ち、画像処理装置(VSX)11が、テレビカメラS
1の撮像情報に基づいて車体横幅方向での前記未耕地M
と既耕地Kとの境界を検出する境界検出手段を構成す
る。
【0019】上記処理について説明すれば、図7(イ)
に示すように、既耕地Kは耕されて表面が凹凸状態にな
っているので既耕地Kの光反射率は低く、既耕地Kに対
応する画素の明度は未耕地Mに対応する画素の明度より
も暗い。つまり、車体横方向即ち画面横方向で左から右
方向に向かって、明度は未耕地Mと既耕地Kとの境界に
対応する画素で明から暗に変化する。そして、図7
(ハ)に示すように、×印で示す注目画素(i,j) の微分
値(実際は差分値)は、その左側に位置する画素(i-1,j
-1),(i,j-1),(i+1,j-1) の明度の和から右側に位置する
画素(i-1,j+1),(i,j+1),(i+1,j+1) の明度の和を減算し
て求めるので、上記画面左側から右側に向かって明から
暗に変化した画素の微分値の符号は正になる。尚、この
例では、縦方向の3ラインを同時に処理してノイズに強
くしている。そこで、微分値の値が正の所定値に設定さ
れた閾値より大きい画素P即ち明度変化が大きい画素を
抽出するように2値化処理すると、図7(ロ)に示すよ
うに、未耕地Mと既耕地Kとの境界に位置する画素Pが
抽出される。尚、図5に示すように、隣接した各行程で
車体の進行方向と作業地との位置関係が左右反転するの
で、上記微分値の値を2値化する閾値の符号は1行程走
行毎に正負が切り換えられ、負の閾値のときは、微分値
が負の閾値より小さい画素が明度変化が大きい画素に対
応し、上記境界に位置する画素Pになる。そして、上記
の抽出画素Pを結ぶ直線を後述のように例えばハフ変換
によって求めると、その直線が前記境界に対応する線分
Lになる。
【0020】前記画像処理装置(VSX)11の処理結
果は前記制御装置Hに入力され、作業車Vを走行制御す
るための制御情報として使用される。即ち、前記制御装
置Hを利用して、前記画像処理装置(VSX)11の境
界検出情報に基づいて作業車Vが車体横幅方向での未耕
地Mと既耕地Kとの境界Lに沿って自動走行するように
操向制御する操向制御手段100が構成されている。そ
して、この操向制御手段100は、画像処理装置(VS
X)11によって検出された前記境界Lの方向と前記地
磁気方位センサS3によって検出された車体方位の方向
との角度差が設定角度以上である場合に、画像処理装置
(VSX)11の境界検出情報が適正でない、つまり偽
の境界を検出していると判断すると共に、この場合に
は、地磁気方位センサS3の検出情報にのみ基づいて操
向制御するように構成されている。
【0021】又、前記制御装置Hを利用して、前記作業
車Vを1つの作業行程の終端部から次の作業行程の始端
部に向けて旋回移動させる旋回制御手段101とが構成
され、この旋回制御手段101は、図6に第1作業行程
J1から次の第2作業行程J2への旋回移動の場合につ
いて示すように、作業車Vを1つの作業行程の終端部か
ら次の作業行程の始端部へ旋回移動させるのに必要な旋
回角度(180度)よりも小さい角度に設定された所定
角度φk(160度)までの第1旋回角度範囲φ1にお
いては前記地磁気方位センサS3の検出情報にのみ基づ
いて前記旋回制御を実行し、且つ、前記所定角度φkを
越える第2旋回角度範囲φ2においては前記テレビカメ
ラS1の撮像情報及び前記地磁気方位センサS3の検出
情報に基づいて前記旋回制御を実行するように構成され
ている。又、前記第1旋回角度範囲φ1における旋回半
径r1を前記第2旋回角度範囲φ2における旋回半径r
2よりも小さく設定し、又、前記第1旋回角度範囲φ1
における走行速度v1を前記第2旋回角度範囲φ2にお
ける走行速度v2よりも大きく(v1>v2)設定して
いる。但し、上記第1旋回角度範囲φ1における走行速
度v1は作業行程に沿って走行するときの速度v3より
は小さく(v1<v3)設定される。
【0022】次に、図10〜図12に示すフローチャー
トに基づいて、前記画像処理装置(VSX)11及び制
御装置Hの動作を説明しながら、各部の構成について詳
述する。制御がスタートすると、先ずシステムの初期化
を行ってから、対象圃場での基準となる往復行程の方
位、未耕地・既耕地間の明るさ変化の微分に対する閾
値、1行程当たりの走行時間を教示し、第1行程J1で
使用するカメラS1を選択し(図5より右側を選択す
る)、又、車体の向きを第1行程J1の方向に向けた状
態の方位角を第1行程の目標方位として選択した後、走
行を開始する。そして、走行開始してから設定時間経過
後に、耕うん装置2を下降させて作業を開始する。因み
に、走行開始と作業開始とに時間差を設けるのは、行程
端において既耕地と未耕地の境界を直線状に揃えるため
である。
【0023】走行を開始すると、前記画像処理装置(V
SX)11によって求められる境界Lの検出情報(VS
Xデータ)と、前記地磁気方位センサS3で検出される
車体方位角の検出情報(TMSデータ)とを収集して両
データを比較する。そして、車体方位角の方向と境界L
の方向との角度差が設定角度(例えば、10度程度)以
内である場合には、その境界Lの検出情報は適正である
と判断してその境界Lの情報に基づいて機体の操向制御
を行う。一方、車体方位角の方向と境界Lの方向との角
度差が上記設定角度以上である、即ち、境界Lの方向が
車体方位角の方向から大きくずれている場合には、その
境界Lの検出情報は誤った情報であると判断し、この場
合には、車体方位角の検出情報に基づいて、作業車Vが
前記選択した基準方位に向くように機体の操向制御を行
う。尚、上記車体方位角の方向は、テレビカメラS1の
撮像画面内の前記走行基準線Laにほぼ一致するので、
上記角度差は、近似的に後述の図9の傾きψで与えられ
る。
【0024】そして、1つの作業行程を走行するに要す
る行程時間が経過したか否かを判断し、この行程時間が
経過していなければ、VSXデータとTMSデータの収
集のフローに戻る。上記行程時間が経過していれば、走
行を停止するとともに耕うん装置2を上昇させて作業を
停止する。そして、所定の行程数を走行した場合には制
御を終了する一方、残りの行程があれば次の行程に向け
て作業車Vを旋回移動させ、その後、次の行程での走行
を開始するとともに、走行開始してから設定時間経過後
に耕うん装置2を下降させて作業を開始する。尚、1つ
の作業行程を走行するに要する行程時間は、前記速度セ
ンサ2によって検出される走行速度で上記1つの作業行
程の走行距離を割ることによって算出される。
【0025】次に、境界Lの検出処理について説明する
と、所定時間毎に前記テレビカメラS1による撮像処理
が実行され、この撮像処理で得られた明度情報が1画面
を32画素×32画素とする画素密度で記憶される。そ
して、車体横幅方向(画面横方向)についての画素毎の
微分処理、及び、各画素の微分値に対する2値化処理を
行って境界Lに対応する画素Pを抽出し、これら抽出画
素Pを結ぶ線分をハフ変換処理によって求める(図7参
照)。
【0026】ハフ変換について説明すれば図8に示すよ
うに、前記テレビカメラS1の撮像視野の中心(x=1
6,y=16)を通るx軸を極座標系における基準線と
して、前記各画素Pを通る複数本の直線を、下記(i) 式
に基づいて前記x軸に対して0乃至180度の範囲にお
いて予め複数段階に設定された傾きθと、原点つまり上
記撮像視野中心に対応する画面中央からの距離ρとの組
み合わせとして求める。 ρ=y・sinθ+x・cosθ ……(i)
【0027】そして、前記画素Pの全てについて、前記
複数段階に設定された傾きθの値が180度に達するま
で、前記パラメータ(ρ,θ)の組み合わせに対応する
各直線の頻度を計数するための二次元ヒストグラムを加
算する処理を繰り返す。全画素Pに対する直線の頻度の
計数が完了すると、前記二次元ヒストグラムに加算され
た値から、最大頻度となる前記傾きθと前記距離ρの組
み合わせを求めることにより、最大頻度となる一つの直
線Lxを決定し、その直線Lxを、前記テレビカメラS
1の撮像面において前記未耕地Mと既耕地Kとの境界に
対応する線分Lkを直線近似した情報として求めるので
ある。
【0028】次に、前記撮像面における直線Lxを、予
め実測した地表面での前記テレビカメラS1の撮像視野
Aの形状と大きさの記憶情報と、前記最大頻度の直線L
xが通る撮像面での画素の位置a,b,c(図9参照)
とに基づいて、地表面における直線Lkの情報に変換す
る。即ち、図9に示すように、前記撮像視野Aの横幅方
向中央を前後方向に通る走行基準線Laに対する傾きψ
と、横幅方向での位置δとの値として設定される地表面
上における直線Lkの情報に変換することになる。
【0029】説明を加えれば、前記境界Lに対応する直
線Lkに交差する方向となる前記撮像視野Aの前後位置
(y=0及びy=32)での2辺の長さl0,l32、画面
中央(x=16,y=16となる画素位置)における前
記撮像視野Aの横幅方向での長さl16、及び、前記前後
2辺間の距離hの夫々を予め実測して、前記制御装置H
に記憶させておくことになる。そして、前記撮像面にお
ける直線Lxが、前記撮像視野Aの前後位置での2辺に
対応するx軸に交差する画素の位置a,b(y=0,y
=32となる位置)のx座標の値X0,X32と、前記直線
Lxが画面中央を通るx軸に交差する画素の置cのx座
標の値X16とを、上記(i) 式を変形した下記(ii)式から
求めることになる。 Xi=(ρ−Yi・sinθ)/cosθ ……(ii) 但し、Yiは、夫々0,16,32を代入する。
【0030】そして、上記(ii)式にて求められたx軸で
の座標値に基づいて、下記(iii) 式及び(iv)式から、前
記走行基準線Laに対する横幅方向での位置δと、傾き
ψとを求め、求めた位置δと傾きψとの値を、地表面に
おいて前記境界Lに対応する直線Lkの位置情報として
算出することになる。
【0031】
【数1】
【0032】従って、作業車Vを境界Lに沿って自動走
行させるための操向制御においては、前記直線Lkの前
記走行基準線Laに対する傾きψと横幅方向での位置δ
とを共に零に近づけるように、2輪ステアリング形式で
操向制御する。つまり、前記走行基準線Laに対する傾
きψと横幅方向での位置δ夫々の値、及び、前輪1Fの
現在のステアリング角γの値とから、下記(v) 式に基づ
いて、前輪1Fの目標ステアリング角θfを設定し、前
輪1Fのステアリング角γが、目標ステアリング角θf
に対して設定不感帯内に維持されるように、前記ステア
リングモータM1を駆動することになる。尚、式中のK
1 ,K2 ,K3 は、操向特性に応じて予め設定された定
数である。 θf=K1 ・δ+K2 ・ψ+K3 ・γ ………(v)
【0033】次に、旋回制御処理(図12)について説
明すれば、先ず今まで走行してきた行程でのカメラと反
対側のカメラS1を次行程のカメラとして選択するとと
もに、今まで走行してきた行程の目標方位と反対の向き
(180度回転した方位角)を次行程の目標方位として
選択する。そして、小さい旋回半径r1で旋回するよう
に内輪側の後輪1Rのブレーキ装置3を作動させ且つ操
舵角を50度以上に設定し、比較的速い速度v1で第1
旋回角度範囲φ1での旋回動作を開始する。この後、方
位角検出情報を収集しながら旋回角度が160度を越え
るまで上記旋回動作を続ける(図6参照)。
【0034】旋回角度が160度を越えると、大きい旋
回半径r2で旋回するように内輪側の後輪1Rのブレー
キ装置3の作動を解除させ且つ操舵角を30度に設定
し、比較的遅い速度v2で第2旋回角度範囲φ2での旋
回動作を開始する。この後、境界検出情報及び方位角検
出情報を収集しながら、次行程の境界Lが検出されるま
で又は次行程の境界Lが検出されないときは旋回角度が
190度を越えるまで、上記旋回動作を続ける(図6参
照)。そして、次行程の境界Lが検出された場合又は次
行程の境界Lが検出されないときは旋回角度が190度
を越えた場合には、旋回動作を停止してメインルーチン
(図10)に戻り、次行程での走行を開始する。
【0035】〔別実施例〕上記実施例では、撮像手段と
して白黒式のテレビカメラS1を用い、作業地である圃
場面の撮像情報として得た明度情報から車体横幅方向で
の未処理作業地(未耕地M)と処理済作業地(既耕地
K)との境界を検出する場合を示したが、撮像手段とし
てカラー式のテレビカメラを用い、得られたカラー画像
情報に基づいて、上記境界を検出するように構成するこ
ともできる。
【0036】又、上記実施例では、ハフ変換を利用して
車体横幅方向での未処理作業地と処理済作業地との境界
を検出する場合を例示したが、ハフ変換以外に、例えば
最小二乗法等を用いて上記境界を直線近似するように構
成してもよい。
【0037】又、上記実施例では、方位角検出手段S3
として地磁気方位センサを用いたものを示したが、これ
以外に、例えばレーザジャイロ式の方位センサを用いる
ものでもよい。
【0038】又、上記実施例では、操向制御手段100
が、境界Lの方向と車体方位角の方向2との角度差が設
定角度以上である場合に境界検出情報が適正でないと判
断するものを示したが、この判断の構成は上記のものに
限らない。例えば、現地点での車体方位角だけでなく現
地点に走行するまでの現行程での車体方位角の履歴や、
あるいは、隣接する前の作業行程の全行程での車体方位
角の履歴等との比較で判断するように構成することもで
きる。
【0039】尚、適正な境界検出情報が得られない状態
が継続する場合、例えば所定距離(例えば3m位)走行
しても適正な境界検出情報が得られない場合には、危険
防止等のために作業車を非常停止させるようにすること
もできる。
【0040】又、上記実施例では、操向制御手段100
並びに旋回制御手段101を、前輪1Fのみを操舵する
2輪ステアリング形式で行う場合を例示したが、この2
輪ステアリング形式以外に、例えば、前後輪1F,1R
を逆位相で操舵する4輪ステアリング形式で行うように
することもできる。
【0041】又、上記実施例では、本発明を自動走行作
業車としての農作業用のトラクターに適用したものを例
示したが、自動走行作業車としては田植え機等の他の農
作業機やブルトーザー等の土木建設機械等にも適用でき
るものであって、その際の未処理作業地と処理済作業地
との境界検出の構成、機体走行系の構成等の各部の具体
構成は適宜変更できる。
【0042】尚、特許請求の範囲の項に図面との対照を
便利にするために符号を記すが、該記入により本発明は
添付図面の構成に限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【図1】制御構成のブロック図
【図2】境界に沿って走行しているトラクターの概略平
面図
【図3】トラクターの概略側面図
【図4】トラクターの概略正面図
【図5】作業行程を示す平面図
【図6】旋回移動の軌跡を示す平面図
【図7】境界検出処理の説明図
【図8】ハフ変換処理の説明図
【図9】撮像視野における車体進行方向と近似直線の関
係を示す説明図
【図10】制御作動のフローチャート
【図11】制御作動のフローチャート
【図12】制御作動のフローチャート
【符号の説明】
S1 撮像手段 11 境界検出手段 V 作業車 100 操向制御手段 S3 方位角検出手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 西中 正昭 大阪府堺市石津北町64番地 株式会社農作 物生育管理システム研究所内 (72)発明者 伊藤 勝美 大阪府堺市石津北町64番地 株式会社農作 物生育管理システム研究所内 (72)発明者 吉田 実夫 大阪府堺市石津北町64番地 株式会社農作 物生育管理システム研究所内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車体前方側箇所を撮像する撮像手段(S
    1)と、その撮像手段(S1)の撮像情報に基づいて車
    体横幅方向での未処理作業地と処理済作業地との境界を
    検出する境界検出手段(11)と、その境界検出手段
    (11)の境界検出情報に基づいて作業車(V)が前記
    境界に沿って自動走行するように操向制御する操向制御
    手段(100)とが設けられた自動走行作業車の走行制
    御装置であって、 前記作業車(V)の車体方位を検出する方位角検出手段
    (S3)が設けられ、 前記操向制御手段(100)は、前記境界検出手段(1
    1)からの前記境界検出情報が適正でない場合には、前
    記方位角検出手段(S3)の検出情報にのみ基づいて前
    記操向制御を実行するように構成されている自動走行作
    業車の走行制御装置。
  2. 【請求項2】 前記操向制御手段(100)は、前記境
    界検出手段(11)によって検出された前記境界の方向
    と前記方位角検出手段(S3)によって検出された車体
    方位の方向との角度差が設定角度以上である場合に、前
    記境界検出情報が適正でないと判断するように構成され
    ている請求項1記載の自動走行作業車の走行制御装置。
JP5210122A 1993-08-25 1993-08-25 自動走行作業車の走行制御装置 Pending JPH0759407A (ja)

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