JPH07322832A - 粉末ミックスの製法 - Google Patents
粉末ミックスの製法Info
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- JPH07322832A JPH07322832A JP6142390A JP14239094A JPH07322832A JP H07322832 A JPH07322832 A JP H07322832A JP 6142390 A JP6142390 A JP 6142390A JP 14239094 A JP14239094 A JP 14239094A JP H07322832 A JPH07322832 A JP H07322832A
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- mix
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Abstract
(57)【要約】
【構成】カラギナンを含有してなる粉末ミックスの製法
であって、50重量%以上が粒径150μm以下である
カラギナンと、その他の原料とを混合し、該混合物を流
動層造粒により粒径150μm以上の造粒物とした後、
これを乾燥することを特徴とする粉末ミックスの製法。 【効果】冷たい牛乳等の液体に添加し、スプーン等を用
いて人手で攪拌するだけで、ダマにならず速やかに溶解
して、短時間で増粘し、ヨーグルト様デザートやゲル化
食品を得ることができる粉末ミックスの製法である。
であって、50重量%以上が粒径150μm以下である
カラギナンと、その他の原料とを混合し、該混合物を流
動層造粒により粒径150μm以上の造粒物とした後、
これを乾燥することを特徴とする粉末ミックスの製法。 【効果】冷たい牛乳等の液体に添加し、スプーン等を用
いて人手で攪拌するだけで、ダマにならず速やかに溶解
して、短時間で増粘し、ヨーグルト様デザートやゲル化
食品を得ることができる粉末ミックスの製法である。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、 粉末の状態で保存さ
れ、 喫食時に、牛乳等のカルシウムと蛋白質とを含有す
る液体に溶解してかき混ぜるだけで、短時間に簡便にヨ
ーグルト様のデザートとすることができる粉末ミックス
の製法に係り、 更に詳しくは、 牛乳等のカルシウムと蛋
白質とを含有する液体に対する溶解性に優れ、 また、撹
拌時間もしくは静置する時間によって喫食者の好みの固
さのデザートとすることができる粉末ミックスの製法に
関する。
れ、 喫食時に、牛乳等のカルシウムと蛋白質とを含有す
る液体に溶解してかき混ぜるだけで、短時間に簡便にヨ
ーグルト様のデザートとすることができる粉末ミックス
の製法に係り、 更に詳しくは、 牛乳等のカルシウムと蛋
白質とを含有する液体に対する溶解性に優れ、 また、撹
拌時間もしくは静置する時間によって喫食者の好みの固
さのデザートとすることができる粉末ミックスの製法に
関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、非加熱タイプの粉末デザートミ
ックスとしては、 牛乳等の冷たい液体に加えて撹拌し、
溶解分散した後、 冷蔵庫で冷やし固め、ムースやババロ
ア等の固形デザートにするタイプのものが知られてい
る。 上記粉末デザートミックスは、 増粘剤として低温で
液体に可溶なゼラチン、 カゼイン、 カラギナン等の安定
剤と保形固化剤としてα化澱粉とを組合わせ、 これに糖
類、 粉末香料、 粉末色素、酸味料等を添加し、 粉体混合
して製造される。 上記粉末デザートミックスは、 粉末状態で長期保存が可
能であり、 必要なときに作ることができることから広く
親しまれている。
ックスとしては、 牛乳等の冷たい液体に加えて撹拌し、
溶解分散した後、 冷蔵庫で冷やし固め、ムースやババロ
ア等の固形デザートにするタイプのものが知られてい
る。 上記粉末デザートミックスは、 増粘剤として低温で
液体に可溶なゼラチン、 カゼイン、 カラギナン等の安定
剤と保形固化剤としてα化澱粉とを組合わせ、 これに糖
類、 粉末香料、 粉末色素、酸味料等を添加し、 粉体混合
して製造される。 上記粉末デザートミックスは、 粉末状態で長期保存が可
能であり、 必要なときに作ることができることから広く
親しまれている。
【0003】しかしながら、 上記粉末デザートミックス
は、 粉末を冷たい液体に溶解させなければならないが、
粉体粒子が凝集しやすく、 いわゆるダマになりやすい。
特に、 上記粉末デザートミックス中に含まれるα化澱粉
を、 均一に分散あるいは溶解させるためには激しい撹拌
が必要である。 したがって、 通常、 撹拌に際しては、ハ
ンドミキサー、 泡立て器等の器具によって激しく撹拌
し、上記成分を分散あるいは溶解して、 混合物を均質に
ゲル化させなければならない。 また、 特にムースタイプのものは、 淡雪のような特有の
食感にするために、 通常2分以上泡立てる必要がある。 また、 上記撹拌したミックスをムースやババロア等の固
形デザートに変化させるために、 冷蔵庫で30分〜1時
間程度冷やし固める必要がある。 したがって、 上記粉末デザートミックスは、 即席デザー
トとしての簡便性に欠けるものであった。
は、 粉末を冷たい液体に溶解させなければならないが、
粉体粒子が凝集しやすく、 いわゆるダマになりやすい。
特に、 上記粉末デザートミックス中に含まれるα化澱粉
を、 均一に分散あるいは溶解させるためには激しい撹拌
が必要である。 したがって、 通常、 撹拌に際しては、ハ
ンドミキサー、 泡立て器等の器具によって激しく撹拌
し、上記成分を分散あるいは溶解して、 混合物を均質に
ゲル化させなければならない。 また、 特にムースタイプのものは、 淡雪のような特有の
食感にするために、 通常2分以上泡立てる必要がある。 また、 上記撹拌したミックスをムースやババロア等の固
形デザートに変化させるために、 冷蔵庫で30分〜1時
間程度冷やし固める必要がある。 したがって、 上記粉末デザートミックスは、 即席デザー
トとしての簡便性に欠けるものであった。
【0004】そこで、 短時間かき混ぜるだけで簡便にデ
ザートが得られるタイプのものとして、 ペクチンを含有
する液状ミックスをレトルトパウチに密封充填、殺菌し
た液状デザートミックスが販売され、ここ数年人気を集
めている。この液状デザートミックスは、牛乳を注いで
かき混ぜ、ミックス中のペクチンと牛乳中のカルシウム
との反応によってゲル化させ、ヨーグルト様の粘性のあ
る半流動状デザートとするものである。この液状デザー
トミックスが液状であるのは、ペクチンと牛乳との均一
なゲル化反応を短時間で行うためと、デザート中にフル
ーツ果肉を添加するためである。しかしながら、上記液
状デザートミックスは、保存性を良くするために、レト
ルト殺菌する必要があるので、レトルト臭が発生した
り、コスト面で粉末よりも高くなったりするという問題
がある。また、上記液状デザートミックスは、一旦開封
すると、保存性が悪くなることから、全量使い切らなく
てはならず、喫食者が好みの量を調整することができな
い。
ザートが得られるタイプのものとして、 ペクチンを含有
する液状ミックスをレトルトパウチに密封充填、殺菌し
た液状デザートミックスが販売され、ここ数年人気を集
めている。この液状デザートミックスは、牛乳を注いで
かき混ぜ、ミックス中のペクチンと牛乳中のカルシウム
との反応によってゲル化させ、ヨーグルト様の粘性のあ
る半流動状デザートとするものである。この液状デザー
トミックスが液状であるのは、ペクチンと牛乳との均一
なゲル化反応を短時間で行うためと、デザート中にフル
ーツ果肉を添加するためである。しかしながら、上記液
状デザートミックスは、保存性を良くするために、レト
ルト殺菌する必要があるので、レトルト臭が発生した
り、コスト面で粉末よりも高くなったりするという問題
がある。また、上記液状デザートミックスは、一旦開封
すると、保存性が悪くなることから、全量使い切らなく
てはならず、喫食者が好みの量を調整することができな
い。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
事情に鑑みなされたものであって、 その目的とするとこ
ろは、 冷たい液体に速やかに溶解し、人手によるゆるや
かな撹拌によって、短時間でヨーグルト様デザートが得
られ、 また、そのまま短時間冷却するだけでババロア様
の固形デザートに変化させることができるような、喫食
者がその物性の変化を楽しみつつ、好みの固さで喫食で
きる粉末ミックスの製法を提供するにある。
事情に鑑みなされたものであって、 その目的とするとこ
ろは、 冷たい液体に速やかに溶解し、人手によるゆるや
かな撹拌によって、短時間でヨーグルト様デザートが得
られ、 また、そのまま短時間冷却するだけでババロア様
の固形デザートに変化させることができるような、喫食
者がその物性の変化を楽しみつつ、好みの固さで喫食で
きる粉末ミックスの製法を提供するにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の目的は、 カラギナ
ンを含有してなる粉末ミックスの製法であって、50重
量%以上が粒径150μm以下であるカラギナンと、そ
の他の原料とを混合し、該混合物を流動層造粒により粒
径150μm以上の造粒物とした後、これを乾燥するこ
とを特徴とする粉末ミックスの製法によって達成され
る。
ンを含有してなる粉末ミックスの製法であって、50重
量%以上が粒径150μm以下であるカラギナンと、そ
の他の原料とを混合し、該混合物を流動層造粒により粒
径150μm以上の造粒物とした後、これを乾燥するこ
とを特徴とする粉末ミックスの製法によって達成され
る。
【0007】すなわち、 本発明者らは、ダマになりやす
いα化澱粉や、短時間でゲル化反応をさせるために予め
水溶化する必要のあるペクチンを用いずに、粉末ミック
スを調製する方法について検討を行った。そして、冷水
に溶解する、ラムダカラギナンを主体とするカラギナン
に着目し、更に、これを用いて均一な溶解性及び短時間
でのゲル化を達成させるためには、造粒して顆粒化すれ
ばダマになりにくくなるのではないかと考え、検討を行
ったところ、上記ラムダカラギナンを主体とするカラギ
ナンを含有する粉末ミックスを調製するに際し、 該カラ
ギナンを、他の原料と共に、流動層造粒すると、非常に
ポーラスで水浸透性の高い顆粒を得ることができ、この
顆粒を牛乳等の冷たい液体に混合すると、速やかにダマ
にならずに均一に溶解し、スプーン等を用いた、人手に
よるゆるやかな撹拌で、 短時間に好みの固さのデザート
に変化させることができることを見出し本発明に到達し
た。
いα化澱粉や、短時間でゲル化反応をさせるために予め
水溶化する必要のあるペクチンを用いずに、粉末ミック
スを調製する方法について検討を行った。そして、冷水
に溶解する、ラムダカラギナンを主体とするカラギナン
に着目し、更に、これを用いて均一な溶解性及び短時間
でのゲル化を達成させるためには、造粒して顆粒化すれ
ばダマになりにくくなるのではないかと考え、検討を行
ったところ、上記ラムダカラギナンを主体とするカラギ
ナンを含有する粉末ミックスを調製するに際し、 該カラ
ギナンを、他の原料と共に、流動層造粒すると、非常に
ポーラスで水浸透性の高い顆粒を得ることができ、この
顆粒を牛乳等の冷たい液体に混合すると、速やかにダマ
にならずに均一に溶解し、スプーン等を用いた、人手に
よるゆるやかな撹拌で、 短時間に好みの固さのデザート
に変化させることができることを見出し本発明に到達し
た。
【0008】次に、本発明を詳しく説明する。 本発明に係る粉末ミックスは、カラギナンとその他の原
料とからなる。本発明においてカラギナンとは、ラムダ
カラギナンを主体(カラギナン全体重量中55重量%
(以下%と記す)以上)とするカラギナンのことを意味
する。カラギナンとは、種々の紅藻類から抽出した増粘
多糖類の1種である。更に、構造の違いから、ラムダカ
ラギナン、イオタカラギナン、カッパカラギナンの3種
類に分類される。これらの構造式を以下に示す。
料とからなる。本発明においてカラギナンとは、ラムダ
カラギナンを主体(カラギナン全体重量中55重量%
(以下%と記す)以上)とするカラギナンのことを意味
する。カラギナンとは、種々の紅藻類から抽出した増粘
多糖類の1種である。更に、構造の違いから、ラムダカ
ラギナン、イオタカラギナン、カッパカラギナンの3種
類に分類される。これらの構造式を以下に示す。
【0009】ラムダカラギナン
【化1】 イオタカラギナン
【化2】 カッパカラギナン
【化3】
【0010】一般に、カラギナンとして市販されている
ものはこれらの混成物であり、上記3種類のカラギナン
の含有比の異なったものが種々市販されている。それら
の中で、従来は、イオタカラギナン、カッパカラギナン
を主体とするカラギナンが使用されており、これらは、
溶解、ゲル化させるために60〜65℃以上の加熱を必
要とする。本発明においては、ラムダカラギナンを主体
とするカラギナンを使用することが必要である。このラ
ムダカラギナンを主体とするカラギナンは冷水易溶性で
あり、これを用いて得られる粉末即席ミックスは、冷た
い牛乳等の液体に容易に溶解し得る。
ものはこれらの混成物であり、上記3種類のカラギナン
の含有比の異なったものが種々市販されている。それら
の中で、従来は、イオタカラギナン、カッパカラギナン
を主体とするカラギナンが使用されており、これらは、
溶解、ゲル化させるために60〜65℃以上の加熱を必
要とする。本発明においては、ラムダカラギナンを主体
とするカラギナンを使用することが必要である。このラ
ムダカラギナンを主体とするカラギナンは冷水易溶性で
あり、これを用いて得られる粉末即席ミックスは、冷た
い牛乳等の液体に容易に溶解し得る。
【0011】また、本発明に係る粉末ミックス中には、
上記カラギナン以外に、副原料として糖質甘味料、非糖
質甘味料、粉末果汁、酸味料、ビタミン類、香料、色
素、乳化剤、油脂、粉乳、澱粉もしくはその加工品等
や、リン酸塩、炭酸塩等の無機塩類等の粉末を適宜選択
して添加すればよい。
上記カラギナン以外に、副原料として糖質甘味料、非糖
質甘味料、粉末果汁、酸味料、ビタミン類、香料、色
素、乳化剤、油脂、粉乳、澱粉もしくはその加工品等
や、リン酸塩、炭酸塩等の無機塩類等の粉末を適宜選択
して添加すればよい。
【0012】次に、本発明の粉末ミックスの製法は、例
えば、次のようにして行われる。すなわち、まず、上記
カラギナンと副原料とを粉体混合する。粉体混合する方
法としては、流動層造粒機内で混合するようにしてもよ
く、あるいはリボンミキサー、ドラム型ミキサー等の粉
体混合機を必要に応じて用い、粉体混合するようにして
もよい。
えば、次のようにして行われる。すなわち、まず、上記
カラギナンと副原料とを粉体混合する。粉体混合する方
法としては、流動層造粒機内で混合するようにしてもよ
く、あるいはリボンミキサー、ドラム型ミキサー等の粉
体混合機を必要に応じて用い、粉体混合するようにして
もよい。
【0013】また、上記粉体混合するカラギナンの粒度
は、カラギナン全体重量中、粒径150μm以下のもの
が50%以上となるよう設定する必要がある。粒径15
0μm以下のものが50%未満の場合、カラギナンが液
体に溶解するのに時間がかかり、また、粘性が発現しに
くい。また、後述する流動層造粒に於ける造粒化効率が
悪い。また、副原料の粒度は、カラギナンの粒度分布に
近いものとすることが、流動層造粒における造粒効率、
また、得られた粉末ミックスを液体に溶解したときの均
一なゲル化、溶解性の点でより好ましい。
は、カラギナン全体重量中、粒径150μm以下のもの
が50%以上となるよう設定する必要がある。粒径15
0μm以下のものが50%未満の場合、カラギナンが液
体に溶解するのに時間がかかり、また、粘性が発現しに
くい。また、後述する流動層造粒に於ける造粒化効率が
悪い。また、副原料の粒度は、カラギナンの粒度分布に
近いものとすることが、流動層造粒における造粒効率、
また、得られた粉末ミックスを液体に溶解したときの均
一なゲル化、溶解性の点でより好ましい。
【0014】次に、上記粉体混合物を流動層造粒する。
流動層造粒とは、下から吹き上げる流体(主として空
気)中に、粉体を浮遊懸濁させた状態に保ちながら、水
性媒体(主として水)を噴霧して造粒する方法である。
以下、流動層造粒法を図1に基づき説明する。同図にお
いて、1はカラム、2は粉体混合物、2’は粉体粒子、
3は流体、4は水性媒体、5’は顆粒物である。まず、
図1(a)に示すように、カラム1内に粉体混合物2を
供給し、次いで、カラム下方から流体3を吹き込む。流
体3が吹き込まれると、粉体混合物2は粉体粒子2´と
なって気流に沿ってカラム内に飛散する(図1
(b))。
流動層造粒とは、下から吹き上げる流体(主として空
気)中に、粉体を浮遊懸濁させた状態に保ちながら、水
性媒体(主として水)を噴霧して造粒する方法である。
以下、流動層造粒法を図1に基づき説明する。同図にお
いて、1はカラム、2は粉体混合物、2’は粉体粒子、
3は流体、4は水性媒体、5’は顆粒物である。まず、
図1(a)に示すように、カラム1内に粉体混合物2を
供給し、次いで、カラム下方から流体3を吹き込む。流
体3が吹き込まれると、粉体混合物2は粉体粒子2´と
なって気流に沿ってカラム内に飛散する(図1
(b))。
【0015】上記流体3は、単なる空気でよいが、香気
成分等を混合するようにしてもよい。あるいは窒素ガス
等の不活性ガスや蒸気を用いてもよい。また、これらの
流体は、単独でも数種組み合わせてもよい。また、流体
3の温度は、粉体混合物の配合に応じて設定され、通
常、70〜80℃が好ましい。
成分等を混合するようにしてもよい。あるいは窒素ガス
等の不活性ガスや蒸気を用いてもよい。また、これらの
流体は、単独でも数種組み合わせてもよい。また、流体
3の温度は、粉体混合物の配合に応じて設定され、通
常、70〜80℃が好ましい。
【0016】次いで、カラム1上方から水性媒体4を噴
霧する(図1(c))。この水性媒体は、単なる水で良
いが、上述の副原料等を溶解した水溶液でもよく、ある
いは各種バインダーを含有する水性媒体でもよい。バイ
ンダーとしては、例えば、ゼラチン、アラビアゴム、デ
キストリン、澱粉類、アルギン酸ソーダ、天然ガム、プ
ルラン、キサンタンガム等が挙げられ、中でも、プルラ
ンは、特に粉体粒子の結着効果が高く好適である。これ
らは単独でも数種組み合わせても良い。
霧する(図1(c))。この水性媒体は、単なる水で良
いが、上述の副原料等を溶解した水溶液でもよく、ある
いは各種バインダーを含有する水性媒体でもよい。バイ
ンダーとしては、例えば、ゼラチン、アラビアゴム、デ
キストリン、澱粉類、アルギン酸ソーダ、天然ガム、プ
ルラン、キサンタンガム等が挙げられ、中でも、プルラ
ンは、特に粉体粒子の結着効果が高く好適である。これ
らは単独でも数種組み合わせても良い。
【0017】上記カラム1内に噴霧された水性媒体4
は、カラム1内に飛散している粉体粒子2´に吸収さ
れ、粉体粒子2′同士が付着して微粒となる。これに更
に他の粉体粒子2′が付着して粒子径が増大し、顆粒物
5´となり、次第に自重によってカラム底部に落下する
(図1(d))。このとき、顆粒物5´の水分は、流体
の温度、風速、供給量や、水性媒体の噴霧量等によって
異なるが、通常、10〜15%となる。次いで、この顆
粒物5´を、カラム内で、もしくは一旦カラムから取り
出して乾燥することにより、粉体粒子2´同士が結着し
造粒された粉末ミックス5を得る。乾燥手段としては、
熱風もしくはマイクロ波等を用いればよい。また、粉末
ミックス5は、保存性の点から水分5%以下に乾燥され
ることが望ましい。
は、カラム1内に飛散している粉体粒子2´に吸収さ
れ、粉体粒子2′同士が付着して微粒となる。これに更
に他の粉体粒子2′が付着して粒子径が増大し、顆粒物
5´となり、次第に自重によってカラム底部に落下する
(図1(d))。このとき、顆粒物5´の水分は、流体
の温度、風速、供給量や、水性媒体の噴霧量等によって
異なるが、通常、10〜15%となる。次いで、この顆
粒物5´を、カラム内で、もしくは一旦カラムから取り
出して乾燥することにより、粉体粒子2´同士が結着し
造粒された粉末ミックス5を得る。乾燥手段としては、
熱風もしくはマイクロ波等を用いればよい。また、粉末
ミックス5は、保存性の点から水分5%以下に乾燥され
ることが望ましい。
【0018】上記のようにして得られる粉末ミックス5
は、図2に示すように、カラギナン粒子2aと副原料粒
子2bとが、一部溶融結着したり、粒子間結着したりし
て渾然一体となっている非常にポーラスな造粒物であ
り、他の造粒方法(混合攪拌造粒や押出造粒等の湿式造
粒)によって得られるものに比べ、例えば牛乳等のカル
シウムと蛋白質等とを含有する液体等への溶解性に非常
に優れている。
は、図2に示すように、カラギナン粒子2aと副原料粒
子2bとが、一部溶融結着したり、粒子間結着したりし
て渾然一体となっている非常にポーラスな造粒物であ
り、他の造粒方法(混合攪拌造粒や押出造粒等の湿式造
粒)によって得られるものに比べ、例えば牛乳等のカル
シウムと蛋白質等とを含有する液体等への溶解性に非常
に優れている。
【0019】また、上記のようにして得られる粉末ミッ
クスの粒子径は、150μm以上となっていることが必
要である。粒子径が150μm未満であると、カラギナ
ン粒子が造粒されないまま存在していることになり、粉
末ミックスの液体への溶解の際にダマができてしまう。
クスの粒子径は、150μm以上となっていることが必
要である。粒子径が150μm未満であると、カラギナ
ン粒子が造粒されないまま存在していることになり、粉
末ミックスの液体への溶解の際にダマができてしまう。
【0020】上記のようにして製造された粉末ミックス
は、好ましくは水分遮蔽特性を有する容器に収容され、
製品化される。
は、好ましくは水分遮蔽特性を有する容器に収容され、
製品化される。
【0021】また、上記粉末ミックスは、カルシウムと
蛋白質とを含有する液体を加えて30秒〜2分程度、ス
プーン、箸等を用いて、人手でゆるやかに攪拌するだけ
で、ヨーグルト様の半流動性のとろりとした冷たいデザ
ートとすることができる。また、攪拌した後、10分程
度冷蔵庫で冷し固めるだけでババロア様の固形デザート
とすることができる。
蛋白質とを含有する液体を加えて30秒〜2分程度、ス
プーン、箸等を用いて、人手でゆるやかに攪拌するだけ
で、ヨーグルト様の半流動性のとろりとした冷たいデザ
ートとすることができる。また、攪拌した後、10分程
度冷蔵庫で冷し固めるだけでババロア様の固形デザート
とすることができる。
【0022】また、粉末ミックスに液体を注いでヨーグ
ルト様にゲル化させる際には、カラギナンは、重量比
で、液体1に対して、0.001〜0.01とすること
が好適であるので、この範囲となるよう、液体と粉末ミ
ックスとの混合量を調整すればよいが、通常、粉末ミッ
クス中のカラギナンの量は、適度なゲル化速度、溶解性
等の点から、好ましくは2.5〜10%、更に好ましく
は4〜8%にするとよい。本発明における好適なゲル化
速度は、約60秒程度であるが、粉末ミックス中のカラ
ギナンの量が、2.5%未満であると、ゲル化速度が遅
くなりすぎ、なかなかヨーグルト様になりにくい傾向に
あり、逆に、10%を超えると、少し攪拌しただけで、
すぐにゲル化してしまい、喫食者が好みの固さに調整し
にくくなる傾向にある。
ルト様にゲル化させる際には、カラギナンは、重量比
で、液体1に対して、0.001〜0.01とすること
が好適であるので、この範囲となるよう、液体と粉末ミ
ックスとの混合量を調整すればよいが、通常、粉末ミッ
クス中のカラギナンの量は、適度なゲル化速度、溶解性
等の点から、好ましくは2.5〜10%、更に好ましく
は4〜8%にするとよい。本発明における好適なゲル化
速度は、約60秒程度であるが、粉末ミックス中のカラ
ギナンの量が、2.5%未満であると、ゲル化速度が遅
くなりすぎ、なかなかヨーグルト様になりにくい傾向に
あり、逆に、10%を超えると、少し攪拌しただけで、
すぐにゲル化してしまい、喫食者が好みの固さに調整し
にくくなる傾向にある。
【0023】なお、粉末ミックスを溶解するカルシウム
と蛋白質とを含有する液体としては、 例えば、牛乳や脱
脂乳、豆乳等を溶解した各種乳製品含有溶液等が挙げら
れ、これらを適宜選択して用いればよい。また、粉末ミ
ックスと液体との比率を変えたり、攪拌する時間を変え
たりして好みの固さの食品とすることができる。また、
カラギナンと他の副原料との組合せを変えることによ
り、ヨーグルト様デザートやババロア等のデザート類の
他、テリーヌ、ディップ類、離乳食、スープ類等各種料
理に使用することができる。
と蛋白質とを含有する液体としては、 例えば、牛乳や脱
脂乳、豆乳等を溶解した各種乳製品含有溶液等が挙げら
れ、これらを適宜選択して用いればよい。また、粉末ミ
ックスと液体との比率を変えたり、攪拌する時間を変え
たりして好みの固さの食品とすることができる。また、
カラギナンと他の副原料との組合せを変えることによ
り、ヨーグルト様デザートやババロア等のデザート類の
他、テリーヌ、ディップ類、離乳食、スープ類等各種料
理に使用することができる。
【0024】また、粉末ミックスの製造に際し、流動層
造粒機の機種によっては、粉体原料の混合から、造粒、
乾燥までを流動層造粒機内で行うようにしてもよい。
造粒機の機種によっては、粉体原料の混合から、造粒、
乾燥までを流動層造粒機内で行うようにしてもよい。
【0025】
【発明の効果】以上のように、本発明の粉末ミックスの
製法は、予め粒度を調整したカラギナンと、副原料とを
流動層造粒して特定粒度範囲の造粒物としているので、
冷たい牛乳等の液体に添加し、スプーン等を用いて人手
で攪拌するだけで、ダマにならずに速やかに溶解して、
短時間で増粘し、ヨーグルト様デザート等の半流動性食
品もしくはゲル化食品を得ることができるものである。
また、カラギナンの配合比率や、粒度並びに副原料の種
類を変えることにより、多様な食品とすることができ
る。
製法は、予め粒度を調整したカラギナンと、副原料とを
流動層造粒して特定粒度範囲の造粒物としているので、
冷たい牛乳等の液体に添加し、スプーン等を用いて人手
で攪拌するだけで、ダマにならずに速やかに溶解して、
短時間で増粘し、ヨーグルト様デザート等の半流動性食
品もしくはゲル化食品を得ることができるものである。
また、カラギナンの配合比率や、粒度並びに副原料の種
類を変えることにより、多様な食品とすることができ
る。
【0026】次に、本発明を実施例を挙げて具体的に説
明する。 〈実施例1〜4、 比較例1〜2〉表1に示す粒度分布の
カラギナンを用いて、表2に示す組成で副原料と粉体混
合し、次いで、流動層造粒機(グラット−大河原WSG
−5型)カラム内に粉体混合物を供給し、カラム下方か
ら空気(80℃)を吹き上げ、表2に示す水性媒体をカ
ラム上方から噴霧しながら流動層造粒を行った。次い
で、得られた顆粒物を一旦カラムから取り出し、熱風乾
燥機により水分4%まで乾燥し、粉末ミックスを得た。
明する。 〈実施例1〜4、 比較例1〜2〉表1に示す粒度分布の
カラギナンを用いて、表2に示す組成で副原料と粉体混
合し、次いで、流動層造粒機(グラット−大河原WSG
−5型)カラム内に粉体混合物を供給し、カラム下方か
ら空気(80℃)を吹き上げ、表2に示す水性媒体をカ
ラム上方から噴霧しながら流動層造粒を行った。次い
で、得られた顆粒物を一旦カラムから取り出し、熱風乾
燥機により水分4%まで乾燥し、粉末ミックスを得た。
【0027】〈比較例3〉粉末ミックスの粒度を150
μm未満とする他は、実施例1と同様にした。
μm未満とする他は、実施例1と同様にした。
【0028】〈比較例4〉カラギナンと副原料とを造粒
せずに粉体混合するのみとする他は、実施例1と同様に
した。
せずに粉体混合するのみとする他は、実施例1と同様に
した。
【0029】〈比較例5〉カラギナンと副原料とを以下
のようにして解砕造粒する他は、実施例1と同様にし
た。すなわち、まず、表2に示すカラギナン以外の副原
料に加水して混練した後、カラギナンを添加し、フラッ
シュミルで解砕し造粒して水分4%まで乾燥し、粉末ミ
ックスを得た。
のようにして解砕造粒する他は、実施例1と同様にし
た。すなわち、まず、表2に示すカラギナン以外の副原
料に加水して混練した後、カラギナンを添加し、フラッ
シュミルで解砕し造粒して水分4%まで乾燥し、粉末ミ
ックスを得た。
【0030】次に、上記のようにして得られた粉末ミッ
クスを、5℃の牛乳150mlに対して20g溶解攪拌
し、その時の溶解性と、粉末ミックスが増粘してヨーグ
ルト様デザートに変化するまでの所要時間(秒)を、粘
度400cps(5℃)に達する時間として確認した。
その結果を表2にあわせて示す。
クスを、5℃の牛乳150mlに対して20g溶解攪拌
し、その時の溶解性と、粉末ミックスが増粘してヨーグ
ルト様デザートに変化するまでの所要時間(秒)を、粘
度400cps(5℃)に達する時間として確認した。
その結果を表2にあわせて示す。
【0031】
【表1】 *1〜2 ラムダカラギナン65%含有カラギナン *3 カッパカラギナン65%含有カラギナン
【0032】
【表2】
【0033】表2の結果より、実施例の各粉末ミックス
は、いずれも、牛乳を添加して攪拌したとき、ダマにな
らず、速やかに均一に溶解してヨーグルト様半流動性デ
ザートとする事ができた。これに対し、比較例の粉末ミ
ックスは、牛乳を添加して攪拌してもダマになって溶解
しにくかったり、ヨーグルト様デザートとならなかった
りして好ましくなかった。
は、いずれも、牛乳を添加して攪拌したとき、ダマにな
らず、速やかに均一に溶解してヨーグルト様半流動性デ
ザートとする事ができた。これに対し、比較例の粉末ミ
ックスは、牛乳を添加して攪拌してもダマになって溶解
しにくかったり、ヨーグルト様デザートとならなかった
りして好ましくなかった。
【図1】本発明の粉末ミックスの製造工程の一例を示す
説明図。
説明図。
【図2】本発明に係る粉末ミックスの粒子状態の一例を
示す説明図。
示す説明図。
1 カラム 2 粉体混合物 2´ 粉体粒子 2a カラギナン粒子 2b 副原料粒子 3 流体 4 水性媒体 5 粉末ミックス 5´ 顆粒物
Claims (1)
- 【請求項1】 カラギナンを含有してなる粉末ミックス
の製法であって、50重量%以上が粒径150μm以下
であるカラギナンと、その他の原料とを混合し、該混合
物を流動層造粒により粒径150μm以上の造粒物とし
た後、これを乾燥することを特徴とする粉末ミックスの
製法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6142390A JPH07322832A (ja) | 1994-05-31 | 1994-05-31 | 粉末ミックスの製法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6142390A JPH07322832A (ja) | 1994-05-31 | 1994-05-31 | 粉末ミックスの製法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07322832A true JPH07322832A (ja) | 1995-12-12 |
Family
ID=15314253
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6142390A Pending JPH07322832A (ja) | 1994-05-31 | 1994-05-31 | 粉末ミックスの製法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07322832A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008005751A (ja) * | 2006-06-28 | 2008-01-17 | Sanei Gen Ffi Inc | タンパク質含有液状組成物用増粘化剤 |
JP2009261252A (ja) * | 2008-04-21 | 2009-11-12 | Pokka Corp | 業務用デザートベース |
US7744942B2 (en) | 2005-03-11 | 2010-06-29 | Taiyo Kagaku Co., Ltd. | Thickening composition having improved viscosity-emerging property |
WO2017047804A1 (ja) * | 2015-09-17 | 2017-03-23 | 三栄源エフ・エフ・アイ株式会社 | 増粘多糖類含有製剤の製造方法 |
-
1994
- 1994-05-31 JP JP6142390A patent/JPH07322832A/ja active Pending
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7744942B2 (en) | 2005-03-11 | 2010-06-29 | Taiyo Kagaku Co., Ltd. | Thickening composition having improved viscosity-emerging property |
JP2008005751A (ja) * | 2006-06-28 | 2008-01-17 | Sanei Gen Ffi Inc | タンパク質含有液状組成物用増粘化剤 |
JP4616215B2 (ja) * | 2006-06-28 | 2011-01-19 | 三栄源エフ・エフ・アイ株式会社 | タンパク質含有液状組成物用増粘化剤 |
JP2009261252A (ja) * | 2008-04-21 | 2009-11-12 | Pokka Corp | 業務用デザートベース |
WO2017047804A1 (ja) * | 2015-09-17 | 2017-03-23 | 三栄源エフ・エフ・アイ株式会社 | 増粘多糖類含有製剤の製造方法 |
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