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JPH07316994A - パルプ廃液から苛性ソーダを回収する方法 - Google Patents

パルプ廃液から苛性ソーダを回収する方法

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Publication number
JPH07316994A
JPH07316994A JP12807794A JP12807794A JPH07316994A JP H07316994 A JPH07316994 A JP H07316994A JP 12807794 A JP12807794 A JP 12807794A JP 12807794 A JP12807794 A JP 12807794A JP H07316994 A JPH07316994 A JP H07316994A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
caustic soda
waste liquor
pulp waste
pulp
calcium carbonate
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP12807794A
Other languages
English (en)
Inventor
Keizo Yamaji
敬三 山路
Natsumi Sato
夏美 佐藤
Naomi Mitarai
直巳 御手洗
Yuji Tanida
祐治 谷田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kohjin Holdings Co Ltd
Kohjin Co
Original Assignee
Kohjin Holdings Co Ltd
Kohjin Co
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kohjin Holdings Co Ltd, Kohjin Co filed Critical Kohjin Holdings Co Ltd
Priority to JP12807794A priority Critical patent/JPH07316994A/ja
Publication of JPH07316994A publication Critical patent/JPH07316994A/ja
Pending legal-status Critical Current

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Abstract

(57)【要約】 【目的】 パルプ製造工程において生じるパルプ廃液か
ら苛性ソーダを効率よくかつ取扱いが容易に回収する方
法を提供する。 【構成】 パルプ廃液に、廃液中のNaに対して0.5
〜5倍量(重量比)の炭酸カルシウムを苛性化剤として
加え燃焼炉で1000〜1100℃で燃焼させた。次い
で燃焼生成物を水中に投入し苛性化後濾過し、濾液より
苛性ソーダを80〜90%回収した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、パルプ製造工程におい
て生じるパルプ廃液から苛性ソーダを効率よく回収する
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】パルプ製造工程では木材成分のセルロー
スとリグニンを分離し、セルロースのみを取り出すため
苛性ソーダを中心とした薬品を使用している。蒸解工程
を経たリグニンとNa成分を含有する溶液は廃液として
排出されるが、これを燃焼させて熱回収を行うと共に、
苛性ソーダを回収して再使用する方法が従来から実施さ
れている。この苛性ソーダの回収は、通常、廃液を燃焼
しNa成分を炭酸ナトリウムとした後、水酸化カルシウ
ムと接触させて苛性化する方法がとられている。しかし
ながら該方法は、苛性化工程で生じた炭酸カルシウムを
加熱し酸化カルシウムとし、次いで水を加えて水酸化カ
ルシウムに変換するという煩雑な工程をとるため、廃液
を燃焼するための炉と炭酸カルシウムを酸化カルシウム
に変換するための炉が必要で設備費の増加、エネルギー
消費量の増大という欠点を有している。更に、廃液を燃
焼した時にNaが溶融し、生成した灰が取扱にくいとい
う欠点があった。かかる欠点を解消するため、廃液に酸
化鉄及びこれと炭酸バリウム等を加えて燃焼させる直接
苛性化の方法が提案されている(例えば、特開昭59−
45923号、同59−162128号、同60−81
016号、同62−197320号、等)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながらこれら直
接苛性化の方法は、回収された苛性ソーダを再使用する
ため、パルプ製品中へのFe等の残存を余儀なくされ、
Feの存在はパルプの着色及びパルプの分解を促進し、
品質を劣化させるという欠点を有していた。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、かかる欠
点を有しない工業的に有利な方法を開発すべく研究の結
果、パルプ廃液に炭酸カルシウム及び/又は水酸化カル
シウム、あるいはこれとMg化合物とを併用し、苛性化
剤として加えて燃焼炉で燃焼せしめることにより、Na
が溶融することなく取扱い易い灰が得られること、この
灰を水中に投入することにより好適に苛性ソーダが回収
されること、カルシウム化合物は炭酸カルシウムとして
回収され、そのまま苛性化剤として再使用できることを
見いだし、本発明を完成するに至った。すなわち本発明
は、苛性化剤として炭酸カルシウム及び/又は水酸化カ
ルシウム、あるいはこれとMg化合物とを使用する苛性
ソーダの回収方法を提供するものである。
【0005】本発明で使用される苛性化剤は、カルシウ
ム化合物として炭酸カルシウム、水酸化カルシウムが挙
げられる。これらはパルプ廃液中のNaに対して、重量
比で0.5〜5倍量使用することが好ましい。また併用
できるMg化合物としては炭酸マグネシウム、水酸化マ
グネシウム、酸化マグネシウム、炭酸水素マグネシウム
等を挙げることができる。Mg化合物を併用する場合、
廃液中のNaに対してNa:Ca:Mg=1:0.5〜
5:0.5〜5(重量比)、好ましくはNa:Ca:M
g=1:2〜4:1〜3(重量比)である。Mg化合物
を併用すると、特に燃焼性がよく、生成した灰もかさ高
くなり取扱いが容易である。苛性化剤が添加された廃液
の燃焼温度は、700〜1200℃程度、好ましくは9
00〜1100℃が好適である。
【0006】本発明の特徴は、苛性化剤として炭酸カル
シウム及び/又は水酸化カルシウム、あるいはこれとM
g化合物とを使用する点にある。このため、パルプ廃液
を燃焼した後の灰は、Naが溶融することがなく、かさ
比重も苛性化剤を添加しない場合の約1.2に比較し
0.80とかさ高くなることにより、取扱いが容易とな
る。また、燃焼生成物(灰)を水中に投入し苛性ソーダ
を回収した後の無機物は、炭酸カルシウム、水酸化カル
シウムとして回収されるため、これを燃焼する等の前処
理を必要とすることなくそのまま苛性化剤として再使用
することができる。
【0007】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明を詳細に説明す
る。 実施例1 パルプ廃液(40%濃度、比重‥1.22)1640l
/hr(Na量‥179kg/hr)に炭酸カルシウム
(純度50%)1700kg/hrを加えて、ローター
キルンで1000〜1100℃48時間連続的に燃焼し
た。灰の収量は812kg/hrであった。この灰を温
水中に投入し、90℃90分間苛性化後濾過し、濾液よ
り苛性ソーダ255kg/hrを回収した。また残渣と
して無機物(主成分、炭酸カルシウム)を回収した。
(苛性ソーダの回収率82%)
【0008】実施例2 パルプ廃液(40%濃度、比重‥1.22)1000l
/hr(Na量‥109kg/hr)に炭酸カルシウム
(純度50%)2370kg/hr及び水酸化マグネシ
ウム(純度25%)3330kg/hrを加えて、ロー
ターキルンで1000〜1100℃48時間連続的に燃
焼した。灰の収量は1380kg/hrであった。この
灰を温水中に投入し、90℃90分間苛性化後濾過し、
濾液より苛性ソーダ170kg/hrを回収した。また
残渣として無機物(主成分、炭酸カルシウム及び炭酸マ
グネシウム)を得た。(苛性ソーダの回収率90%)
【0009】実施例3 パルプ廃液(40%濃度、比重‥1.22)1000l
/hr(Na量‥109kg/hr)に50%炭酸カル
シウム溶液1185kg/hr及び25%水酸化マグネ
シウム溶液1110kg/hrを加えて、ローターキル
ンで1000〜1100℃48時間連続的に燃焼した。
灰の収量は707kg/hrであった。この灰を温水中
に投入し、90℃90分間苛性化後濾過し、濾液より苛
性ソーダ151kg/hrを回収した。また残渣として
無機物(主成分、炭酸カルシウム及び炭酸マグネシウ
ム)を得た。(苛性ソーダの回収率80%)
【0010】実施例4 実施例2で回収した灰1380g/hrを温水溶解後脱
水洗浄した(主成分、炭酸カルシウム及び炭酸マグネシ
ウム)。これに240kg/hrの炭酸カルシウム(純
度50%)と320kg/hrの水酸化マグネシウム
(純度25%)を加え、パルプ廃液1000l/hr
(Na量、109kg/hr)に添加し、ローターキル
ンで1000〜1100℃48時間連続的に燃焼した。
生じた灰を温水中に投入し、90℃90分間苛性化後濾
過し、濾液より苛性ソーダ170kg/hrを回収し
た。また残渣として無機物(主成分、炭酸カルシウム及
び炭酸マグネシウム)を得た。(苛性ソーダの回収率9
0%)
【0011】
【発明の効果】以上述べてきた通り、本発明の方法によ
ると、取扱い容易で、多大の設備・エネルギーを必要と
する事なく、好適に苛性ソーダを回収することができ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 谷田 祐治 大分県佐伯市東浜11277 興人パルプ株式 会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 パルプ廃液に炭酸カルシウム及び/又は
    水酸化カルシウムを苛性化剤として加えて燃焼炉で燃焼
    せしめ、次いで燃焼生成物を水中に投入することを特徴
    とするパルプ廃液から苛性ソーダを回収する方法。
  2. 【請求項2】 パルプ廃液に炭酸カルシウム及び/又は
    水酸化カルシウムとMg化合物を苛性化剤として加えて
    燃焼炉で燃焼せしめ、次いで燃焼生成物を水中に投入す
    ることを特徴とするパルプ廃液から苛性ソーダを回収す
    る方法。
JP12807794A 1994-05-19 1994-05-19 パルプ廃液から苛性ソーダを回収する方法 Pending JPH07316994A (ja)

Priority Applications (1)

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JP12807794A JPH07316994A (ja) 1994-05-19 1994-05-19 パルプ廃液から苛性ソーダを回収する方法

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JP12807794A JPH07316994A (ja) 1994-05-19 1994-05-19 パルプ廃液から苛性ソーダを回収する方法

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JPH07316994A true JPH07316994A (ja) 1995-12-05

Family

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JP12807794A Pending JPH07316994A (ja) 1994-05-19 1994-05-19 パルプ廃液から苛性ソーダを回収する方法

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JP (1) JPH07316994A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002517622A (ja) * 1998-06-01 2002-06-18 ユー.エス.ボラックス インコーポレイテッド 木材パルプ化処理のためのアルカリ液体の部分的自動苛性化
JP2002517623A (ja) * 1998-06-01 2002-06-18 ユー.エス.ボラックス インコーポレイテッド 硼酸塩添加によるアルカリパルプ化液体苛性化効率増大法

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002517622A (ja) * 1998-06-01 2002-06-18 ユー.エス.ボラックス インコーポレイテッド 木材パルプ化処理のためのアルカリ液体の部分的自動苛性化
JP2002517623A (ja) * 1998-06-01 2002-06-18 ユー.エス.ボラックス インコーポレイテッド 硼酸塩添加によるアルカリパルプ化液体苛性化効率増大法

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