Nothing Special   »   [go: up one dir, main page]

JPS6025558B2 - アルカリパルプ廃液の処理方法 - Google Patents

アルカリパルプ廃液の処理方法

Info

Publication number
JPS6025558B2
JPS6025558B2 JP767478A JP767478A JPS6025558B2 JP S6025558 B2 JPS6025558 B2 JP S6025558B2 JP 767478 A JP767478 A JP 767478A JP 767478 A JP767478 A JP 767478A JP S6025558 B2 JPS6025558 B2 JP S6025558B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
waste liquid
anthraquinone
alkaline
pulp waste
alkaline pulp
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired
Application number
JP767478A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS54101901A (en
Inventor
再青 宮尾
勝彦 武田
泰彦 松井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyo Pulp Co Ltd
Original Assignee
Toyo Pulp Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyo Pulp Co Ltd filed Critical Toyo Pulp Co Ltd
Priority to JP767478A priority Critical patent/JPS6025558B2/ja
Publication of JPS54101901A publication Critical patent/JPS54101901A/ja
Publication of JPS6025558B2 publication Critical patent/JPS6025558B2/ja
Expired legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Paper (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、アントラキノンまたはその誘導体を含有する
蒸解薬液を用いるアルカリ性パルプ化に際し、蒸解後の
廃液からアルカリ性蒸解薬品を回収するとともにアント
ラキノンまたはその誘導体を単体として回収する方法に
関するものである。
近年、アントラキノンまたはその誘導体(以下これらを
アントラキノンと総称する)を蒸解薬液に加えて木材の
チップのごとき繊維素原料をパルプ化する研究が盛んに
行なわれており、特にクラフト蒸鱗法、ソーダ蒸解法、
酸素−アルカリ蒸解法のごときアルカリ性蒸解法にアン
トラキノンを少量加えると、パルプ収率の向上と脱リグ
ニンの促進の両方の面から効果があることが知られてい
る。この場合のアントラキノンの添加量は、木材チップ
のごとき繊維素物質のアルカリ性蒸解においては、例え
ば特開昭52−37803号公報によると繊維素物質に
対して0.001〜10.0重量%と記載されており、
添加量が増加するにしたがって添加効果も向上している
一般にアントラキノンは石油または石炭を出発物質とし
た合成有機化合物であり、従来その大部分は染料の中間
体として利用されている。
従ってパルプ製造用の勤剤として用いるには比較的高化
な薬品であり、アントラキノンを回収再利用しない限り
その添加量は大中な制限を受けることになる。一方、従
釆から一般に、アルカリパルプ廃液からアルカリ性蒸解
薬品を回収するには、クラフト蒸鱗法で常用されている
還元型の回収炉が広く利用されている。
すなわち、アルカリパルプ廃液は通常固形物濃度50〜
65重量%まで濃縮されたのち回収炉へ導入され、酸素
存在下で600qo以上の温度で燃焼されて無機熔融物
であるスメルトとされる。この燃焼に際して、廃液中の
有機物は全て炭酸ガスと水にまで分解されてしまうため
、かような従来の回収方法をアントラキノンを含有する
アルカリパルプ廃液に適用した場合には有機化合物であ
るアントラキノンは分解してしまって回収することは不
可能である。そこで本発明は、アントラキノンを含有す
るアルカリパルプ廃液からアルカリ性蒸解薬品を回収す
ることができるとともにアントラキノンも効果的にしか
も容易に回収することができる、アルカリパルプ廃液の
処理方法を提供することを目的になされたものである。
すなわち本発明によるアルカリパルプ廃液の処理方法は
、アントラキ/ンまたはその誘導体を含有するアルカリ
パルプ廃液を濃縮し、得られた濃縮廃液を加熱して固体
化し、この固体化の過程で雰囲気温度i50qCより4
00ooの間に存在する揮発生物質のガスを捕集しこれ
を冷却せしめることによって橘集ガス中に含まれるアン
トラキノンまたはその誘導体を回収し、前記固体化工程
で得られた固体化物はさらに600℃以上の温度で燃焼
、熔融せしめてアルカリ性蒸解薬品を回収することを特
徴とするものである。
本発明を実施するに際しては、アントラキノンを含有す
るアルカリパルプ廃液を先ず真空蒸着缶を用いて固形物
濃度50〜65重量%まで濃縮する。
次いでこの濃縮廃液を、空気存在下大部分の有機物が自
己燃焼せずしかもアントラキノンがガス状化する温度範
囲で間接あるいは直接加熱する。これによって繊維素物
質由来の有機物の燃焼が殆んど進行しないうちにアント
ラキノンのみをガス状化して分離させることができる。
ァントラキノンのガス化温度は、パルプ化反応の前後に
よって若干異なり、さらにまたガス化の際の速度、圧力
などによっても違った値を示すが、通常15び0から4
00℃までの間でガス化は完結する。
アントラキノンの回収はこのようにアントラキノンの有
する昇華性を利用して容易に実施することができる。す
なわち、アントラキノンは上記の温度範囲内で昇華して
ガス状物となっているから、一旦補集したガス状物質を
100qo以下に冷却することによってアントラキノン
を高純度で固体化させることができる。従って、アント
ラキ/ンを含むガス状物質を間接的に水冷された冷却塔
内を通過させると水冷壁にアントラキノンが固着するの
で、固着したアントラキノンをかき落すことによって系
外に取り出せる。また、アントラキノンを含むガス状物
質をサイクロンスクラバー、ベンチュリースクラバ−な
どの湿式洗縦装置内を通過させ、水、蒸鯛薬液などの水
溶液で洗糠し、アントラキノンのみを固体化し、水溶液
中に取り込むことによって、他のガス状物質からアント
ラキノンを分離回収することもできる。上記のように濃
縮廃液を加熱して固体化したのち、固体化物はさらに6
00oo〜1100qoの温度で燃焼されて無機熔融物
であるスメルトとされる。
このスメルトからアルカリ性蒸解薬品を回収するに際し
ては、従来慣用されている回収方法を使用すればよく、
例えばソーダ蒸鱗法やクラフト蒸解法における薬液回収
工程で常用されている石灰法などをそのまま本発明にお
いても適用することができる。本発明は上述したように
、アルカリパルプ廃液を濃縮したのち燃焼してアルカリ
性蒸鱗薬品を回収する従来の方法において、濃縮工程と
燃焼工程を間に、温度150o 〜400午0の雰囲気
下で濃縮廃液を固体化する段階を設けるだけでよく、蒸
解工程には何ら影響を及ぼすことがないから、クラフト
蒸解法、ソーダ蒸解法、酸素−アルカリ蒸解法のみなら
ず、中性亜硫酸塩蒸解法のごときセミケミカルパルプ化
法などのあらゆる蒸鱗法において排出されるアルカリパ
ルプ廃液の処理に利用することが可能である。
しかしながら、特に本発明をソーダ蒸解廃液の処理に用
いた場合にその作用効果は一層大きなものとなる。
すなわち、前述した特開昭52−37803号公報によ
れば、木材チップのソーダ葵解に際してアントラキノン
を0.25重量%以上加えると脱リグニン速度並びにパ
ルプ収率の面でクラフト蒸解に匹通もしくはこれより優
れた結果が得られている。このことは、悪臭発生源とし
ての硫黄化合物の存在しない蒸解法がァントラキノンを
助剤として加えたソーダ燕解法によって達成できること
を意味しているが、かような蒸解法を工業的並びに経済
的な見地から実施しうるためには、効果的なソーダ回収
法とアントラキノンの回収再利用法の確立が必須の条件
となる。そこでアントラキノンを助剤として加えたこの
ソーダ蒸鱗法の廃液処理工程に本発明を採用すれば効果
的にアントラキノンおよびソーダを回収再利用すること
がでこ、工業的、経済的見地から有利にこのソーダ蒸解
法が実施できるのである。この場合、ソ−ダ回収法とし
て本出綴人が提案した侍公昭51一12724号公報に
記載した方法を採用することによって、より一層効果的
なソーダ回収が可能となる。
すなわちこのソーダ回収法は、ソーダ蒸鱗廃液を濃縮後
酸化第二鉄を加えて燃焼、熔融せしめ、得られた熔融物
を水中に投入して押出水溶液として直接苛性ソーダを高
純度、高効率で回収するとともに、抽出残澄として得ら
れた酸化第二鉄は循環再使用するというものである。従
ってこのソーダ回収法を本発明に適用するには、アント
ラキノンを含有するソーダ蒸解廃液を濃縮したのち酸化
第二鉄を加え、これを加熱して固体化し、この固体化の
過程で雰囲気温度150℃より40ぴ0の間に存在する
揮発性物質のガスを橘集して冷却し、一方固体化工程で
得られた固体化物はさらに700〜90び0で燃焼し、
熔融物を水中に投入すれば苛性ソーダ水溶液が抽出液と
して得られる。これによってアントラキノンを単体とし
て回収できるとともに、苛性化工程ないこ直接苛性ソー
ダを回収することができることになる。本発明に従って
廃液濃縮液を加熱して団体化し、さらに燃焼させるため
には、従来からソーダ回収工程で常用されている培嬢炉
が使用できるが、特にロータリーキルン型の培暁炉、流
動塔暁炉、閏定培競炉が好ましく使用できる。これらの
培暁炉は炉内に温度勾配をもたせることができるため、
150o〜400ooの温度範囲での固体化領域と60
び○以上の燃焼領域を炉内で区別して設けることができ
る。以下実施例を挙げて本発明を説明する。
実施例 1 ニュージーランドパインチップ5009を5そ容、オー
トクレープに封入し、苛性ソーダを酸化ソーダとして対
チップ1母重量%、アントラキノン粉末を対チップ5重
量%添加して、液比1:5、最高温度17ぴ○、最高温
度到達時間9の片、最高温度保持時間60分の条件下で
蒸解した。
黍簾後、原質パルプに付着している廃液を遠心分離して
除去し、その後約1その熱水を用いて原質パルプを洗機
した。この際撮られた精選パルプの収率は50.8%、
スクリーン粕収率0.3%、KAPPA価31.8であ
った。続いて、遠心分離された廃液と洗練廃液を混合し
(約3.4そ)、このうち1そを採取して温度70℃に
て真空蒸発を行ない、固形物濃度65%まで濃縮した。
濃縮廃液の一部を100℃で絶乾まで乾燥したのち粉砕
し、酸化第二鉄をこの乾燥試料中に含まれる酸化ソーダ
に対しモル比で1.2音加えて充分混合し、この混合物
10夕を採取して電気炉に入れた。電気炉における昇温
速度は5℃/minで最高温度900℃において3比分
間放置した。一方、昇陽の過程で温度150℃から40
び○の間に発生するガスを補集して4ぴ0以下に急冷し
ガス中に含まれるアントラキノンを結晶として析出せし
めた。得られたアントラキノン結晶の同定は、ガスクロ
マトグラフ(柳本製作所製モデルGI800−F型,5
%OV−17,ChromosorbW,80〜100
メッシュ)を用い、析出した結晶のジオキサン溶液とし
て実施し、アントラキノンの試薬(特級品)と比較して
得られたアントラキノンの純度は99%以上を記録した
。また、電気炉で焼成する前に採取した試料中に含まれ
るアントラキノンは計算上375の9となるが、実際に
析出結晶として計量できた重量は312の9であり、回
収率は83.2%であった。
なお、同様な実験を数回繰り返してアントラキノンの回
収率を調べた結果、いずれも70〜90%を記録した。
一方、焼成して得られた熔融物は95qCの熱水中に投
入し、30分間抽出させ、抽出液として苛性ソーダ水溶
液を得た。この時の苛性化率は89.3%であった。上
記した実験操作においては濃縮廃液を予め絶乾まで乾燥
したものを電気炉中で加熱しているが、これはアントラ
キノンを分析するために便宜的に行なったものであり、
実用的な操作としては濃縮廃液の状態から加熱して固体
化せしめ、その加熱過程で150qoから400午Cの
間に発生する水蒸気を含むガス状物を瓶集すればよく、
予め乾燥したものを加熱する必要はない。
実施例 2 実施例1と同様にして得た濃縮廃液の乾燥試料を、酸化
第二鉄を加えずに熱重量分析計(島津製作所製TGA−
30M)にかけ、昇溢速度500/minの条件下、最
高温度100000まで熱分解を行なった。
1000qCまでの重量減のうち150りCから400
ooまでの間に減少した量は28.2重量であった。
一方、同一試料を400℃まで熱分解したものとしない
ものをジオキサンで抽出し、これをガスクロマトグラフ
にかけてアントラキノンを同定した。その結果、150
ooから400o○の間に発生したガスのうち20%重
量はアントラキノンで占められていることが判明した。
以上の説明から明らかなように本発明によれば、従来の
アルカリパルプ廃液を濃縮し、この濃縮液を60000
以上で燃焼することによってアルカリ性蒸解薬品を回収
する方法において、濃縮廃液を燃焼する前に150o
〜400q○の温度で加熱して濃縮廃液を固体化する段
階を設け、この温度範囲内で生成するガス状物を捕集し
て冷却するという簡単な方法によって、廃液中に含まれ
るアントラキノンも効率よくしかも高純度で回収するこ
とができる。
そのため本発明を実施するためには、従来のアルカリパ
ルプ廃液の回収処理に常用されている培競炉を利用する
ことができ、これら炉内の150〜40ぴ○の温度領域
で生成するガス状物を瓶集すればよい。
本発明によるアルカリバルブ廃液の処理方法を用いるこ
とによって、アントラキノンを助剤として添加使用する
効果的なアルかり性パルプ化が工業的かつ経済的見地か
ら実用可能となるものというよう。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 アントラキノンまたはその誘導体を含有するアルカ
    リパルプ廃液を濃縮し、得られた濃縮廃液を加熱して固
    体化し、この固体化の過程で雰囲気温度150℃より4
    00℃の間に存在する揮発生物質のガスを捕集しこれを
    冷却せしめることによつて捕集ガス中に含まれるアント
    ラキノンまたはその誘導体を回収し、前記固体化工程で
    得られた固体化物はさらに600℃以上の温度で燃焼、
    熔融せしめてアルカリ性蒸解薬品を回収することを特徴
    とするアルカリパルプ廃液の処理方法。 2 濃縮廃液に酸化第二鉄を加えたのち加熱して固体化
    し、さらに燃焼、熔融せしめて得られた熔融物を水中に
    投入して抽出水溶液として直接苛性ソーダを回収し、抽
    出残渣として得られた酸化第二鉄を循環再使用する特許
    請求の範囲第1項に記載するアルカリパルプ廃液の処理
    方法。
JP767478A 1978-01-26 1978-01-26 アルカリパルプ廃液の処理方法 Expired JPS6025558B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP767478A JPS6025558B2 (ja) 1978-01-26 1978-01-26 アルカリパルプ廃液の処理方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP767478A JPS6025558B2 (ja) 1978-01-26 1978-01-26 アルカリパルプ廃液の処理方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS54101901A JPS54101901A (en) 1979-08-10
JPS6025558B2 true JPS6025558B2 (ja) 1985-06-19

Family

ID=11672334

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP767478A Expired JPS6025558B2 (ja) 1978-01-26 1978-01-26 アルカリパルプ廃液の処理方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPS6025558B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6034691A (ja) * 1983-07-29 1985-02-22 製紙技術研究組合 黒液燃焼方法

Also Published As

Publication number Publication date
JPS54101901A (en) 1979-08-10

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR970005529B1 (ko) 활성탄의 제조방법
US3762989A (en) Pyrolysis of spent pulping liquors
US3607619A (en) Coking of black liquor in the absence of added free oxygen
CN101693701A (zh) 硫化促进剂2-巯基苯并噻唑的纯化工艺
US3236589A (en) Method of working up cellulose waste liquor containing sodium and sulfur
US1743080A (en) Manufacture of pulp and treatment of residual liquors, etc.
CA1313577C (en) Low temperature recovery of kraft black liquor
JPS6025558B2 (ja) アルカリパルプ廃液の処理方法
US3375283A (en) Preparation of methoxy phenols from spent pulping liquors
DE3069759D1 (en) Solvent recovery process
US2334621A (en) Method of treating sulphite waste liquors
JPH06183715A (ja) 活性炭の製造方法
US1852264A (en) Method of dry distilling waste liquors from the soda pulp manufacture
US3326980A (en) Preparation of methyl mercaptan from waste pulping liquors
US3111377A (en) Treatment of sulfite spent liquor
US1879502A (en) Method of producing valuable products from vegetable substances
US1483160A (en) Recovering soda and active carbon
US1997773A (en) Process for treating waste liquors from cellulose digestion to regenerate their alkali metal compound content
US2628155A (en) Method for the recovery of spent liquors from the cooking of cellulose from raw material containing silica
JPH06506733A (ja) 黒液からの化学物質及びエネルギー回収方法
US1606338A (en) Treatment of black liquor
US1779535A (en) Process of treating black liquors
US3944462A (en) Coking of waste kraft pulping liquors at lowered pH
US2334620A (en) Method for recovering by-products from pulp waste liquor residues
JPH01308818A (ja) 活性炭の製造方法