Nothing Special   »   [go: up one dir, main page]

JPH0728104B2 - 半導体レーザ・ダイオード - Google Patents

半導体レーザ・ダイオード

Info

Publication number
JPH0728104B2
JPH0728104B2 JP4304262A JP30426292A JPH0728104B2 JP H0728104 B2 JPH0728104 B2 JP H0728104B2 JP 4304262 A JP4304262 A JP 4304262A JP 30426292 A JP30426292 A JP 30426292A JP H0728104 B2 JPH0728104 B2 JP H0728104B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
region
laser
waveguide
laser diode
mirror
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP4304262A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH05235476A (ja
Inventor
フリッツ・グフェラー
ハインツ・イェッケル
ハインツ・マイナー
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
International Business Machines Corp
Original Assignee
International Business Machines Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by International Business Machines Corp filed Critical International Business Machines Corp
Publication of JPH05235476A publication Critical patent/JPH05235476A/ja
Publication of JPH0728104B2 publication Critical patent/JPH0728104B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01SDEVICES USING THE PROCESS OF LIGHT AMPLIFICATION BY STIMULATED EMISSION OF RADIATION [LASER] TO AMPLIFY OR GENERATE LIGHT; DEVICES USING STIMULATED EMISSION OF ELECTROMAGNETIC RADIATION IN WAVE RANGES OTHER THAN OPTICAL
    • H01S5/00Semiconductor lasers
    • H01S5/10Construction or shape of the optical resonator, e.g. extended or external cavity, coupled cavities, bent-guide, varying width, thickness or composition of the active region
    • H01S5/16Window-type lasers, i.e. with a region of non-absorbing material between the active region and the reflecting surface
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01SDEVICES USING THE PROCESS OF LIGHT AMPLIFICATION BY STIMULATED EMISSION OF RADIATION [LASER] TO AMPLIFY OR GENERATE LIGHT; DEVICES USING STIMULATED EMISSION OF ELECTROMAGNETIC RADIATION IN WAVE RANGES OTHER THAN OPTICAL
    • H01S5/00Semiconductor lasers
    • H01S5/30Structure or shape of the active region; Materials used for the active region
    • H01S5/305Structure or shape of the active region; Materials used for the active region characterised by the doping materials used in the laser structure
    • H01S5/3077Structure or shape of the active region; Materials used for the active region characterised by the doping materials used in the laser structure plane dependent doping
    • H01S5/3081Structure or shape of the active region; Materials used for the active region characterised by the doping materials used in the laser structure plane dependent doping using amphoteric doping

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Condensed Matter Physics & Semiconductors (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Electromagnetism (AREA)
  • Optics & Photonics (AREA)
  • Semiconductor Lasers (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、導波ガイドを有し、そ
の導波ガイド端部のミラー・ファセットから放出される
レーザ光線を発生する半導体レーザ・ダイオードに関
し、詳しくはその導波ガイドがより幅広いバンドギャッ
プを有する材料のクラッド層の間に挟まれた活性層によ
って形成される半導体レーザ・ダイオードに関する。こ
の層状ダイオード構造は、平面状の表面領域及び傾斜し
た表面領域を有する半導体基板のパターン付き表面上に
成長される。導波ガイドが幅広いバンドギャップの非吸
収性ウィンドウ構造で「終端」するために、高い光出力
及び高い信頼性が達成され、そして平面依存のドーピン
グ技法を使用して接合を形成し、ミラー・ファセット領
域への横方向電流を実質的になくすことによって、性能
がさらに向上する。
【0002】
【従来の技術】光通信、プリンタ、光ディスク・メモリ
・システムなどに応用するためのIII−V化合物半導
体レーザ・ダイオードがますます重要になるにつれて、
長い寿命と高い出力性能を提供する信頼性の高い装置の
需要が大きくなっている。
【0003】これらの装置では、一般にレーザ・ミラー
における局所加熱によって生じる破局的光損傷(CO
D)によって最大光出力が制限される。したがって、ミ
ラー界面近くでの熱の発生を減らすために、光エネルギ
ーの吸収、電気キャリヤの数、ミラー・ファセットでの
キャリヤの再結合速度、ならびにミラーの不動態化な
ど、装置性能を決定するいくつかの因子に関してクリテ
ィカルなミラー・ファセット領域を最適化することによ
って、CODレベルを高めることが重要である。
【0004】このような最適化は、開裂型ミラーを有す
るこれまで最も普通に使用されてきたレーザ・ダイオー
ドでも重要であるが、最近大きな関心が払われているエ
ッチング式ミラー装置ではさらに重要である。これは主
として、完全なウェーハ処理及び試験と高い集積度を可
能にするこの技術に固有の長所があるためである。典型
的な装置及びその製造法は、ヨーロッパ特許出願第0
363 547号に開示されている。しかしながら、エ
ッチし、洗浄し、エッチされたミラー・ファセットを不
動態化するのに必要な工程は、表面状態の数を増加させ
てミラーの品質に有害な影響を及ぼす傾向をもつので、
必要な性能特性を達成することがきわめて難しくなる。
改良された、信頼性の高い高出力装置が明確に求められ
ている。
【0005】以下に説明する本発明の装置は、ミラー・
ファセットの侵食及び損傷を引き起こす2つの重要な問
題を実質的に軽減しさらには解消するのに適している。
その問題とは、レーザ・ファセットでの光吸収と高いキ
ャリヤ密度であり、高い非放射性再結合損失を生じて、
バンドギャップを減少させ、ミラー・ファセットで熱を
発生する。これは、追加の吸収及び加熱を引き起こし、
最終的にミラー・ファセットの侵食及び劣化を引き起こ
す。これらの問題は、ここに提案する構造が次の2つの
目的に役立つ故に解決される。(1)能動導波ガイド
を、バンドギャップのより広いウィンドウに結合して、
レーザ光線がそこを通って放出されるようにして、非吸
収性ミラー(NAM)装置を形成することにより、光出
力吸収を減少させる。(2)結晶平面依存性ドーピング
技法によって得られる電流阻止接合を使用することによ
って、ミラー・ファセット領域に向かう横方向の電流の
流れをなくし、非放射性キャリヤ再結合を減少させる。
【0006】非吸収性ミラー(NAM)装置は、曲り導
波ガイド構造によって実現され、バンドギャップのより
広い材料のウィンドウ構造(クラッド層の一部分でもよ
い)を通って光線がそこから放出される。この概念を採
用した相当数の種類の装置が、たとえば、以下の文書に
おいてすでに提案されている。 − 日本特許公報、第9巻、第105号(E−327)
(1988)、1985年7月10日 − 欧州特許出願第0332723号 − ドイツ特許出願第3604293号 − 欧州特許出願第0069563号
【0007】これらの文書に記述された各装置におい
て、曲り導波ガイド構造は、パターン付き基板表面上に
層状ダイオード構造を成長させることによって得られ
る。この層状ダイオード構造は、導波ガイドの能動利得
区間を成長させるための長い水平メサの中心領域と、そ
の端部付近にある、後でミラー・ファセットを開裂また
はエッチングするための、導波ガイドの長手方向に垂直
な短い傾斜領域またはエッジとを有する。水平表面と傾
斜表面の間の角度は、能動導波ガイド区間で発生された
光線が、曲り導波ガイドには従わず、(バンドギャップ
のより広い)周囲の物質を通って基本的に偏向せずにミ
ラー・ファセットにまで進むようにするのに十分な大き
さである。
【0008】このようなNAM構造を使用して、ミラー
・ファセットでの光吸収を大きく減少させることがで
き、実質的な性能の向上が達成された。しかしながら、
NAM構造だけに頼るとき、高出力で必要な長い寿命と
高い信頼性はまだ達成されていない。特にエッチング・
ミラー装置では、加熱の問題を満足に解決するために、
追加の処置をとる必要がある。
【0009】したがって、本発明のレーザ・ダイオード
では、NAM手法を、上述の第2の概念と組み合わせ、
すなわち新規な結晶平面依存性ドーピング技法を利用す
ることによってこの装置がさらに改良される。
【0010】GaAs/AlGaAsなどいくつかの材
料系では、Siなどの両性ドーパントが使用されると
き、エピタキシャル成長層の導電型pまたはnは、基板
表面の結晶配向に依存する。水平な平面状メサ領域と傾
斜した隣接領域とを有する構造化表面上では、平面状メ
サ領域上で成長させた材料は第1の導電型になるが、傾
斜領域上の材料は第2の導電型になり、その間にp−n
接合またはn−p接合が形成される。これらの接合を使
用して、電流が横方向に流れるのを許す、または防止す
る装置を設計することができる。
【0011】この場合も、結晶平面依存性ドーピング効
果及びその若干の応用例を記述した各種の文書が知られ
ている。以下の文献が、現在技術水準を代表するものと
考えられる。 − D.L.ミラー(Miller)の論文"Lateral p-n Jun
ction Formation in GaAs Molecular Beam Epitaxy by
Crystal Plane dependent Doping", Appl. Phys.Lett.,
Vol.47, No.12, 1985年12月, pp.1309〜1311 − 欧州特許出願第0261262号 − H.イエッケル(Jaeckel)他の論文"High-power F
undamental Mode AlGaAsQuantum Well Channeled Subst
rate Laser grown by Molecular Beam Epitaxy", Appl.
Phys. Lett., Vol.55(11), 1989年12月11日, pp.1059
〜1061
【0012】これらの各刊行物では、通常はきわめて短
い、傾斜表面領域上に成長させた半導体でのドーピング
とは逆のドーピングを得るために、記述された構造をパ
ターン付き基板表面上に付着させて、最終的に形成され
る導波ガイドの長手方向と平行に走るエッジを形成す
る。これは、傾斜表面領域またはエッジが、あらゆる場
合に能動導波ガイドと垂直な方向に延びるという、前に
引用したNAM構造に関する刊行物で開示された装置構
造及び基板パターンとは対照的である。導波ガイドに平
行なエッジは、p−n接合を使用する目的に適してお
り、導波ガイドの長さ全体にわたって横方向で電流の拘
束を提供するのに役立つが、本発明とは違って、電流が
レーザ装置のクリティカルなミラー・ファセット領域に
流れ込むのを防止するために使用されてはいない。その
防止には、傾斜領域が能動導波ガイドに垂直である必要
がある。
【0013】要約すると、本発明のレーザ装置の基礎と
なる2つの概念、すなわち(1)NAMファセットを得
るためのウィンドウ構造を使用すること、及び(2)両
性ドーパントを使用する結晶平面依存性ドーピングによ
って接合を提供することは、それ自体知られているが、
それらの特定の組合せ、及び特別の適合なしに両方の概
念を同時に適用するのに適した装置構造に適用すること
は新規であると思われ、これまで達成されなかった望ま
しい性能の向上をもたらす。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】本発明の主目的は、高
い光出力で大きく向上した信頼性及び長い寿命を有する
レーザ・ダイオードを提供することである。
【0015】本発明の他の目的は、キャリヤ再結合中心
が実質的に減少した幅広いバンドギャップ・ゾーンを有
する発光ファセットで能動レーザ・ダイオード導波ガイ
ドを「終端」させる構造を提供することである。
【0016】本発明の他の目的は、通常の制御しやすい
工程を使用して製造でき、かつ能動導波ガイドを幅広い
バンドギャップ・ゾーンで終端させ、注入された横方向
電流がミラー・ファセット・ゾーンに流れ込むのを防止
するという二重の目的を果たす、比較的簡単な構造のレ
ーザ・ダイオードを提供することである。
【0017】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の本発明
は、これらの目的を達成し、従来の構造及び技術の欠点
を解決しようとするものである。本発明のレーザ・ダイ
オードは、活性層をバンドギャップの異なる上側クラッ
ド層及び下側クラッド層の間に挟むことにより形成され
た能動導波ガイドをその中に有する層状構造を、導波ガ
イドをその端部付近(すなわち完成されたレーザ装置の
開裂またはエッチされたファセット付近)で折り曲げる
パターンを有する基板上に付着することにより、所望の
改良を提供する。平面状の能動導波ガイド区間で発生し
たレーザ光線は、折れ曲がり部分で導波ガイドから離
れ、実質的に吸収されずかつ偏向されずに、バンドギャ
ップのより広いクラッド層材料中を通って進み、ミラー
・ファセットに達する。層状構造の成長中に、両性ドー
パントを使用して、上記の傾斜表面領域の上に付着され
た半導体材料の内部で導電型を逆転させる。こうして、
電流ブロックとして働く接合が形成される。
【0018】ミラー・ファセット平面付近に、(1)レ
ーザ光線を導波ガイドの折れ曲がった部分から離れさ
せ、かつ(2)使用される平面依存性ドーピング工程に
よって導電型をnからpに(またはその逆に)変化させ
るのに、十分な大きさの傾斜角度をもつ傾斜表面領域ま
たはエッジを有する基板を提供する簡単な手段によっ
て、ミラー・ファセットにおいて、光吸収、及び非放射
性再結合のために使用可能なキャリヤ数の、実質的な減
少を実現することができる。
【0019】本発明によって提供される主な利点は、ダ
イオード・レーザ、特にエッチング式ミラー装置に伴う
主要な信頼性の問題のいくつかが解消され、または少な
くとも大幅に軽減されることである。そうした問題と
は、出力吸収、及び非放射的に再結合するキャリヤのミ
ラー・ファセット領域への注入であり、どちらも通常、
ミラーの劣化を引き起こし、潜在的に破局的な光損傷
(COD)をもたらす可能性がある。また本発明の構造
は、一層の性能向上を狙った追加の手段を提供する。そ
の一例はドレイン電極を使ってミラー・ファセット領域
からキャリヤを引き抜くものであり、これについては後
述する本発明の実施例の任意選択の特徴として述べる。
【0020】
【実施例】本発明の実施例をより詳細に説明する前に、
本発明の基礎となる基本的概念について図1を参照して
概説する。
【0021】図1は、(100)配向のパターン付き基
板11上にエピタキシャル成長させたレーザ・ダイオー
ド構造10(長手方向の断面を示す)の概略図である。
図1には説明に必要な要素だけが示されている。レーザ
光線21を発生するための導波ガイド14は、x軸(挿
入図参照)と平行に走り、その横方向の延長はz方向に
ある。基板表面12は、両端で「終端」する(100)
配向の平面状メサ領域12mと、傾斜した(311)A
配向の遷移領域12i1及び12i2、開裂またはエッ
チされたミラー・ファセット表面22及び23に続く隣
接する平面状領域12f1及び12f2からなる。図1
では、レーザ装置を形成する層のスタックは、導波ガイ
ド14及びそれに結合したクラッド層13及び15だけ
を含む。使用される可能性のある他の層、たとえばバッ
ファ層は、図を単純にするために図示されていない。導
波ガイド14は、両側に薄い傾斜屈折率層をもつ量子井
戸構造からなるものでよいが、レーザ光線を発生するの
に適した他の形をとることもできる。スタックは、基板
の下端に電極18を追加し、高導電性の接触層16の上
面に電極17を付着することによって完成する。
【0022】図示された配置では、基板11及び導波ガ
イド14より下の層は、p導電型を意味する文字"p"に
よって示されているが、導波ガイドより上の半導体層は
n導電型である。レーザを動作させるには、図示された
極性の電圧を印加することによって、導波ガイド14に
形成されたp−n接合に順方向のバイアスをかける。す
なわち、下端電極は端子20を介して接地されるが、上
端電極17は負電位源19に接続される。層の平面に垂
直な方向で装置を通過するレーザ電流Ilが装置のしき
い値電流Ithを超えたとき、レーザ光線21が発生し、
放出される。
【0023】図1の曲り導波ガイド構造は、2つの特徴
を提供し、その両者があいまって装置性能、特にその高
出力信頼性を実質的に改善する。
【0024】第1に、曲り導波ガイド14では、遷移領
域11i1及び11i2の傾斜角αが約20度以上であ
り、導波ガイドの利得区間14mで発生する光線21
は、曲り導波ガイドに「追従」せず、実質的に影響を受
けずに利得区間の方向に進み、クラッド層15のファセ
ット区間15fを通ってミラー・ファセット22で装置
から出ていく。
【0025】曲り導波ガイドによって達成される好まし
い効果は、ウィンドウ構造の寸法(たとえば部分12i
及び12f、角度α)、及びクラッド層と導波ガイド材
料の間のバンド・ギャップ・エネルギー関係に関して適
切に「終端」されている場合、光線がより高いバンドギ
ャップ材料を通って装置から出ていき、それによって光
の吸収が、したがって熱の発生が大幅に減少することで
ある。言い替えると、本発明の装置は、周知の特有の利
点を提供する非吸収性ミラー(NAM)区間を有する。
【0026】光線21はクラッド層を通過するとき案内
されないので、レーザ動作のために必要なしきい値電流
Ithの増加が予想されるかもしれない。しかしながら、
測定によれば、典型的な1組の層厚さについて折れ曲が
り部分からミラー・ファセットまでの距離が10〜15
μmを超えない限り、しきい値電流の値も遠視野光線像
または装置のその他の性能特性も大きくは影響を受けな
いことが証明された。
【0027】図1に示した装置の第2の重要な特徴は、
傾斜した基板表面領域12i1及び12i2の上に成長
させた傾斜した上側クラッド層15の材料がp導電型で
あり、そのクラッド層の残りの部分がn導電型であるこ
とである。これは、平面依存性ドーピング効果によるも
のである。すなわち、エピタキシャル成長中にSiなど
の両性ドーパントを使用したとき、その結果得られる、
たとえばGaAs層のドーピングは、層がその上に成長
する基板表面の結晶配向に依存することがある。図1の
例では、層は、水平な(100)基板表面上、及び傾斜
した(311)A表面上に成長する。その結果、上側ク
ラッド層15の傾斜区間24及び25はp導電型である
が、この層の水平区間はn導電型となる。このようにし
て、n−p接合26及び29ならびにp−n接合27及
び28が自動的に作成される。後者のp−n接合は、電
極17で注入された電流がミラー部分15fに流れ込む
のを阻止するので、装置の動作において重要な役割を演
ずる。そうでなければ、そこで、注入されたキャリヤ
が、不可避的なファセット表面状態で発生する熱を増加
させるはずである。
【0028】上記の2つの特徴、「非吸収性ミラー」及
び「電流ブロックとして働くp−n接合」は、(10
0)及び(311)A配向の表面領域をもつ構造化基板
上で装置を単に成長させ、かつGaAs/AlGaAs
系中でSiなどの両性ドーパントを使用することによっ
て、通常の工程段階を使用して容易にかつ高い信頼性で
製造できる簡単な装置によって得られる。
【0029】この合成効果によって、既知のNAM構造
だけを使用する装置に比べて実質的な性能の向上が得ら
れる。平面依存性ドーピング技法を適用することによっ
て得られる電流阻止効果によって追加の利点が達成され
る。この平面依存性ドーピング技法は、それ自体は既知
であるが、我々の知る限り、レーザ技術では横方向の電
流封じ込めにだけしか使用されてこなかった。その際、
電流阻止接合を提供する傾斜表面は、本発明の装置で
は、導波ガイドに垂直(z方向)ではなく導波ガイドに
平行(x方向)に走る必要がある。
【0030】図1に示すように上側クラッド層15のn
導電型ファセット区間15fに追加のドレイン電極30
を接続すると、さらに性能の向上が得られる。適切な動
作を保証するために、この電極は、p−n接合27にオ
ーバーラップしてはならず、すなわちそれを短絡させて
はならず、また後でファセットに塗布されるコーティン
グへの電気接続を避けるため、ファセット表面22にま
で完全に延びてはならない。この追加の電極を接地する
と、クリティカルなファセット領域からキャリヤが完全
に空乏化される。
【0031】GaAs/AlGaAs技術に基づき、前
述の原理に従って設計された本発明のレーザ・ダイオー
ドの特定の実施例が図2及び図3に示されている。これ
らの図は、リッジ量子井戸GRINSCH(傾斜屈折率
分離封込めヘテロ構造GradedReflactive Index Separat
e Confinement Heterostructure)レーザの必須要素を
示しており、1つまたは複数の量子井戸(QW)が活性
層として働く。量子井戸は、Al含有量に勾配のあるA
lGaAs層の間に挟まれ、これによって活性QW層に
隣接する材料の屈折率が段階的に変化する。これによっ
て、導波ガイド内の電気的及び光学的封込めが互いに独
立に最適化できるようになる。このようなGRINSC
H構造は、たとえば Electronics Letters, 1986年9月2
5日, Vol.22, No.20, pp.1081-1082 に発表されたC.
ハーダー(Harder)らの論文"High-Power Ridge Wavegu
ide AlGaAs GRINSCH Laser Diode"に記載されている。
【0032】図2及び図3に示したレーザ装置30は、
図1に関連して説明したのと同じ原理を適用して構造化
される。基板31は、(100)p−GaAsからな
り、その表面32は図に示すようにパターン付けされ
る。すなわち、水平な平面状メサ、その両端に傾斜した
遷移区間またはエッジ、それに続く垂直方向に変位した
水平ファセット区間を形成する。平面状メサとファセッ
ト区間の間の垂直変位は約1μmである。遷移表面は、
基本的に(311)A平面に対応し、その勾配または傾
斜角度は約28度、その長さは約2μmである。メサ領
域の長さによって、完成したレーザ構造の利得区間の長
さが決まるが、装置の用途に応じて350〜750μm
程度とする必要がある。水平ファセット区間の長さは、
約5μmである。傾斜遷移領域とともに、終端ウィンド
ウは、装置のしきい値電流の望ましくない大きな増加、
または放出された光線の遠視野像の歪みを避けるため、
10〜15μmより長くすべきではない。
【0033】本発明のレーザの層状構造をその上に成長
させる基板表面32のメサ・パターンは、標準フォトリ
ソグラフィ及びNH3:H22:H2O(10:2:10
0)エッチャントを使用して、(100)GaAs結晶
表面上で得ることができる。エッチ時間によって、メサ
とファセット区間の間の変位の量が決まる。この変位の
量は、約±10nmの精度で事前に決定できる。
【0034】下側クラッド層33及び上側クラッド層3
5、ならびにその間のGRINSCH導波ガイド構造3
4を含む半導体層のスタックを、「分子線エピタキシ」
(MBE)法を使用して、パターン付き基板表面上に成
長させる。別法として、「化学ビーム・エピタキシ」
(CBE)または「金属有機化学蒸着」(MOCVD)
技法を使用することもできる。
【0035】傾斜層区間で所望のドーピングの反転を得
るために、エピタキシャル成長中に両性ドーパントを使
用する。MBE法を利用するときは、シリコン(Si)
が好適なドーパントである。
【0036】図2及び図3の破線34は、このレーザの
量子井戸GaAs導波ガイド、及び隣接するAl含有量
に勾配のあるAlGaAs層を表す。
【0037】この特定の実施例では、基板31上に成長
させた半導体層のスタックは以下のものを含む。 − 下側クラッド層33 (p−AlxGa1-xAs、x
=0.40;厚さ1.8μm) − 傾斜屈折率層34 (p−AlxGa1-xAs、x=
0.40〜0.18;厚さ200nm) − 非ドープのQW層34 (i−GaAs;厚さ7n
m) − 傾斜屈折率層34 (n−AlxGa1-xAs、x=
0.18〜0.40;厚さ200nm) − 上側クラッド層35 (n−AlxGa1-xAs、x
=0.40;厚さ2.8μm) − 接触層36 (n+GayIn1-yAs、y=0.
5;厚さ30nm)
【0038】接触層36のドーピング密度は、たとえば
チタン、白金及び金からなる非合金電極が良好なオーム
接触をするのに十分な密度である。
【0039】リッジを画定するため、スタックの全長に
わたって延びる層状構造を、リッジ40を形成するよう
に加工することは比較的簡単であり、幅5μmのフォト
レジスト・ストリップを接触層36の上面に置く。次
に、上層(接触層36と上側クラッド層35)1〜2μ
mを室温で湿式エッチング(H2SO4:H22:H2
=1:8:1000)によってエッチすることにより、
リッジ構造を形成する。エッチングを上側の傾斜屈折率
層の0.2μm上で停止させると、良好な横方向モード
の封込めが達成される。
【0040】次に100nmのSiO2(41)をスパ
ッタ付着する間、フォトレジストをリッジ上に残す。次
に、リッジ上のSiO2をリフトオフし、接触のために
n型GaAs接触層の上端を露出させて、フォトレジス
トを除去する。
【0041】通常の方法を使用して、図のようにそれぞ
れ層状構造の上端にn+接触層36を付着し、基板31
の下端にオーム接触電極42及び39を付着する。上端
電極はTi/Pt/Auでできており、下端電極はAu
/Ni/Znでできている。やはりTi/Pt/Auか
らなる長さ約1〜2μmの任意選択のドレイン電極50
を、上端電極42と一緒に付着させることができる。
【0042】次に、標準の開裂法、または通常のプロセ
スを使用するエッチングによって、ミラー・ファセット
が得られる。その一例はヨーロッパ特許公告出願第0
363 547号に開示されている。
【0043】たとえばAl23からなる適切なコーティ
ングを、ファセットの不動態化及び保護のため、及び所
望の反射率を決定するために、通常の方法でファセット
に付加すると、装置が完成する。
【0044】しきい値電流Ithより大きな電流が装置を
流れるように適切な電圧を両電極に印加すると、ミラー
・ファセット37から光線45が放出される。ファセッ
ト、及び能動導波ガイド区間の端にある光モード領域
は、それぞれ2つの楕円46及び46’によって示され
ている。
【0045】本発明を特定のダイオード・レーザ、すな
わちGaAs/AlGaAs QWGRINSCHリッ
ジ構造に適用した場合について詳細に説明した。しか
し、本発明は他のレーザ導波ガイド構造にも適用でき、
AlGaAs以外の半導体材料が使用でき、その他各種
の修正が可能であることを理解されたい。たとえば、傾
斜した基板領域の配向は(311)Aである必要はな
く、(111)Aまたは(211)Aはその他の適切な
結晶表面でもよい。また、メサ構造の代わりに溝構造を
使用することもできる。すなわち、導波ガイドの平面フ
ァセット区間(15f)を、利得区間より低く(図1)
ではなく、高くすることができる。さらに、装置を製造
する際に、MBE以外のエピタキシ法も適用でき、一般
に、本発明のここに記述した実施例で選択したプロセス
・パラメータ、エッチャント及び厚さを、本発明の精神
から逸脱することなく変更することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のダイオード・レーザの基本構造及び諸
要素の概略図である。
【図2】分子光線エピタキシ(MBE)法で成長させた
GaAs/AlGaAs技術におけるリッジQW GR
INSCH構造の形の本発明のレーザ装置の一実施例の
透視図である。
【図3】図2に示した実施例のA−A^線断面図であ
る。
【符号の説明】
11 基板 12 表面 12m、12f1、12f2 平面領域 12i1、12i2 傾斜領域 13、15 クラッド層 14 導波ガイド 22、23 ミラー・ファセット
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ハインツ・イェッケル スイス連邦シー・エイチ8802、キルヒベル ク、クラリンデンシュトラーセ 7 (72)発明者 ハインツ・マイナー スイス連邦シー・エイチ8800、タールヴィ ル、パルクヴェーク 4

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】より広いバンドギャップを持つクラッド層
    間に挟まれた能動層を有し、これらの層が、一端にある
    ミラー・ファセットから放出されるレーザ光線を発生す
    るための導波ガイドを形成する半導体レーザ・ダイオー
    ドにおいて、 前記各層がその上に積層される表面を有し、この表面に
    前記導波ガイドに沿って平面領域、これに隣接する傾斜
    領域、及びこの傾斜領域と前記ミラー・ファセット間の
    平面領域を有する基板と、 前記クラッド層内に含まれ、前記傾斜領域上の前記クラ
    ッド層の導電型を、前記平面領域上の前記クラッド層の
    導電型とは異なるものにする、両性ドーパントと、 を有することを特徴とする、半導体レーザ・ダイオー
    ド。
  2. 【請求項2】前記平面領域と前記傾斜領域が少なくとも
    20度以上の角度をなし、前記表面の前記平面領域の間
    を垂直方向に変位している、請求項1記載のレーザ・ダ
    イオード。
  3. 【請求項3】キャリヤを空乏化する電位を印加するため
    のドレイン電極が、前記傾斜領域と前記ミラー・ファセ
    ット間の前記平面領域上の前記クラッド層に接続されて
    いる、請求項2記載のレーザ・ダイオード。
  4. 【請求項4】前記傾斜領域及び前記傾斜領域と前記ミラ
    ー・ファセット間の前記平面領域の全長が15μm未満
    である、請求項1記載のレーザ・ダイオード。
  5. 【請求項5】前記能動層及びクラッド層がGaAs/A
    lGaAsの組合せからなる、請求項1記載のレーザ・
    ダイオード。
  6. 【請求項6】前記能動層及びクラッド層が分子線・エピ
    タキシ法を使って製造される、請求項1記載のレーザ・
    ダイオード。
  7. 【請求項7】前記基板の傾斜領域が(100)GaAs
    基板の(311)A表面上に形成される、請求項1記載
    のレーザ・ダイオード。
  8. 【請求項8】前記両性ドーパントがシリコン(Si)で
    ある、請求項1記載のレーザ・ダイオード。
JP4304262A 1991-12-05 1992-11-16 半導体レーザ・ダイオード Expired - Fee Related JPH0728104B2 (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
EP91810943A EP0544968B1 (en) 1991-12-05 1991-12-05 Semiconductor laser diode deposited on a structured substrate surface
CH91810943.0 1991-12-05

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH05235476A JPH05235476A (ja) 1993-09-10
JPH0728104B2 true JPH0728104B2 (ja) 1995-03-29

Family

ID=8208908

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP4304262A Expired - Fee Related JPH0728104B2 (ja) 1991-12-05 1992-11-16 半導体レーザ・ダイオード

Country Status (4)

Country Link
US (1) US5280535A (ja)
EP (1) EP0544968B1 (ja)
JP (1) JPH0728104B2 (ja)
DE (1) DE69113471T2 (ja)

Families Citing this family (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5394421A (en) * 1993-01-11 1995-02-28 Rohm Co., Ltd. Semiconductor laser device including a step electrode in a form of eaves
KR950004667A (ko) * 1993-07-29 1995-02-18 가나이 쯔또무 반도체레이저소자 및 그 제작방법
US6996150B1 (en) 1994-09-14 2006-02-07 Rohm Co., Ltd. Semiconductor light emitting device and manufacturing method therefor
JP4011640B2 (ja) * 1995-03-02 2007-11-21 三菱電機株式会社 半導体レーザ,及び半導体レーザの製造方法
US5665637A (en) * 1995-11-17 1997-09-09 Lucent Technologies Inc. Passivated faceted article comprising a semiconductor laser
US6590920B1 (en) 1998-10-08 2003-07-08 Adc Telecommunications, Inc. Semiconductor lasers having single crystal mirror layers grown directly on facet
US6782024B2 (en) * 2001-05-10 2004-08-24 Bookham Technology Plc High power semiconductor laser diode
US7160746B2 (en) * 2001-07-27 2007-01-09 Lightwave Microsystems Corporation GeBPSG top clad for a planar lightwave circuit
CN101501816A (zh) * 2005-03-25 2009-08-05 通快光子学公司 激光器腔面钝化
DE102015104184A1 (de) * 2015-03-20 2016-09-22 Osram Opto Semiconductors Gmbh Kantenemittierender Halbleiterlaser und Verfahren zu seiner Herstellung

Family Cites Families (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS586191A (ja) * 1981-07-03 1983-01-13 Hitachi Ltd 半導体レ−ザ装置
US4831630A (en) * 1983-04-14 1989-05-16 Xerox Corporation Phased-locked window lasers
DE3604293A1 (de) * 1986-02-12 1987-08-13 Telefunken Electronic Gmbh Heterostruktur-halbleiterlaserdiode
US4839307A (en) * 1986-05-14 1989-06-13 Omron Tateisi Electronics Co. Method of manufacturing a stripe-shaped heterojunction laser with unique current confinement
DE3685755T2 (de) * 1986-09-23 1993-02-04 Ibm Streifenlaser mit transversalem uebergang.
US4932033A (en) * 1986-09-26 1990-06-05 Canon Kabushiki Kaisha Semiconductor laser having a lateral p-n junction utilizing inclined surface and method of manufacturing same
US4785457A (en) * 1987-05-11 1988-11-15 Rockwell International Corporation Heterostructure semiconductor laser
EP0332723A1 (en) * 1988-03-15 1989-09-20 International Business Machines Corporation High-power semiconductor diode laser
DE3886751T2 (de) * 1988-09-12 1994-06-23 Ibm Methode zum Ätzen von Spiegelfacetten an III-V-Halbleiterstrukturen.

Also Published As

Publication number Publication date
EP0544968A1 (en) 1993-06-09
US5280535A (en) 1994-01-18
JPH05235476A (ja) 1993-09-10
DE69113471T2 (de) 1996-05-02
DE69113471D1 (de) 1995-11-02
EP0544968B1 (en) 1995-09-27

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7026182B2 (en) Semiconductor device, semiconductor laser, their manufacturing methods and etching methods
KR20030007907A (ko) 반도체 레이저 소자 및 그 제조방법
US5153890A (en) Semiconductor device comprising a layered structure grown on a structured substrate
US4905246A (en) Semiconductor laser device
US4416012A (en) W-Guide buried heterostructure laser
JPH0728104B2 (ja) 半導体レーザ・ダイオード
US4523317A (en) Semiconductor laser with reduced absorption at a mirror facet
US6567444B2 (en) High-power semiconductor laser device in which near-edge portions of active layer are removed
US5586136A (en) Semiconductor laser device with a misoriented substrate
US5018158A (en) Semiconductor laser device
JPH06302908A (ja) 半導体レーザ
JPH11506273A (ja) 最高30%のアルミニウムを含む半導体材料又はアルミニウムを含まない半導体材料から成る個別の閉じ込め層を有する放射放出半導体ダイオード
EP0348540B1 (en) Process for the selective growth of gaas
JP3278108B2 (ja) 窒化物半導体レーザ素の製造方法
EP0867949B1 (en) Semiconductor light-emitting device
JP3885092B2 (ja) 窒化物半導体レーザ素子およびその共振面の作製方法
JPH0537078A (ja) 量子井戸半導体レーザ素子およびその製造方法
JPH09260771A (ja) 窒化物半導体レーザ素子およびその製造方法
JPS6334993A (ja) 半導体レ−ザ装置
JPH0722699A (ja) 立体共振器型面発光レーザ
JP3476636B2 (ja) 窒化物半導体レーザ素子
JP3022351B2 (ja) 光半導体装置及びその製造方法
JPH065969A (ja) 半導体レーザ装置
JP2855887B2 (ja) 半導体レーザ及びその製造方法
JPH11168256A (ja) 発光素子及びその製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees