JPH07227221A - 産卵鶏用飼料組成物、産卵鶏飼育方法、および生産された鶏卵 - Google Patents
産卵鶏用飼料組成物、産卵鶏飼育方法、および生産された鶏卵Info
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- JPH07227221A JPH07227221A JP5105550A JP10555093A JPH07227221A JP H07227221 A JPH07227221 A JP H07227221A JP 5105550 A JP5105550 A JP 5105550A JP 10555093 A JP10555093 A JP 10555093A JP H07227221 A JPH07227221 A JP H07227221A
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- A23K20/10—Organic substances
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 人体に有益なn−3脂肪酸に富んだ鶏卵を効
率よく生産するための産卵鶏用飼料組成物、およびその
様な鶏卵を生産する方法を提供する。 【構成】 亜麻種、荏胡麻、魚粉などのn−3脂肪酸供
給源:40〜60重量部;小麦、大麦、トウモロコシな
どの炭水化物供給源:30〜50重量部;およびエトキ
シキンなどの抗酸化剤:0.5〜1重量部を含有するこ
とを特徴とする産卵鶏用飼料組成物である。上記飼料組
成物を、産卵適齢期の8〜12日前から産卵鶏に与える
ことにより、n−3脂肪酸に富んだ鶏卵を生産すること
ができる。
率よく生産するための産卵鶏用飼料組成物、およびその
様な鶏卵を生産する方法を提供する。 【構成】 亜麻種、荏胡麻、魚粉などのn−3脂肪酸供
給源:40〜60重量部;小麦、大麦、トウモロコシな
どの炭水化物供給源:30〜50重量部;およびエトキ
シキンなどの抗酸化剤:0.5〜1重量部を含有するこ
とを特徴とする産卵鶏用飼料組成物である。上記飼料組
成物を、産卵適齢期の8〜12日前から産卵鶏に与える
ことにより、n−3脂肪酸に富んだ鶏卵を生産すること
ができる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、n−3脂肪酸に富んだ
鶏卵を効率よく生産するための産卵鶏用飼料組成物、お
よびその様な鶏卵を生産する方法に関するものである。
鶏卵を効率よく生産するための産卵鶏用飼料組成物、お
よびその様な鶏卵を生産する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】現在市販されている鶏卵の脂質中には、
n−3脂肪酸の含有量は非常に低く、n−6脂肪酸の含
有量は高い。n−6脂肪酸であるリノール酸はアラキド
ン酸に代謝され、アラキドン酸はさらに体内組織の細胞
膜においても代謝され、強い生理活性をもつ後述する様
なアラキドン酸代謝産物が作られる。アラキドン酸代謝
経路全体は、幾筋もの滝が段階状に流れ落ちるのに似て
いることからアラキドン酸カスケードと呼ばれて一般に
広く知られている。
n−3脂肪酸の含有量は非常に低く、n−6脂肪酸の含
有量は高い。n−6脂肪酸であるリノール酸はアラキド
ン酸に代謝され、アラキドン酸はさらに体内組織の細胞
膜においても代謝され、強い生理活性をもつ後述する様
なアラキドン酸代謝産物が作られる。アラキドン酸代謝
経路全体は、幾筋もの滝が段階状に流れ落ちるのに似て
いることからアラキドン酸カスケードと呼ばれて一般に
広く知られている。
【0003】n−6脂肪酸の過剰摂取によって生成され
た各種代謝産物、即ちイコサノイドである2−系列のプ
ロスタグランジン類と、4−系列のロイコトリエン類
は、動脈硬化症、高血圧、心筋梗塞症、虚血性心疾患、
血栓症、心臓病、骨髄炎や内因性皮膚疾患などの様々な
生理的疾病を誘発することが知られている。このよう
に、n−6脂肪酸は、各種生理的疾病を誘発する原因に
なっている。
た各種代謝産物、即ちイコサノイドである2−系列のプ
ロスタグランジン類と、4−系列のロイコトリエン類
は、動脈硬化症、高血圧、心筋梗塞症、虚血性心疾患、
血栓症、心臓病、骨髄炎や内因性皮膚疾患などの様々な
生理的疾病を誘発することが知られている。このよう
に、n−6脂肪酸は、各種生理的疾病を誘発する原因に
なっている。
【0004】一方、n−3脂肪酸、例えばリノレン酸
は、体内組織の細胞膜において、鎖長延長酵素および不
飽和化酵素によって一部がエイコサペンタエン酸(EP
A)に転換され、EPAは代謝を通じて3−系列のプロ
スタグランジン類と5−系列のロイコトリエン類を生成
する。そしてこれら3−系列のプロスタグランジン類と
5−系列のロイコトリエン類は、アラキドン酸の代謝産
物である2−系列のプロスタグランジン類と4−系列の
ロイコトリエン類の生成を遮断し、これらによる各種生
理的疾病を予防治療するのみならず、n−3脂肪酸自体
もn−6脂肪酸の代謝経路を遮断してn−6脂肪酸によ
るイコサノイドの生成を阻害する。
は、体内組織の細胞膜において、鎖長延長酵素および不
飽和化酵素によって一部がエイコサペンタエン酸(EP
A)に転換され、EPAは代謝を通じて3−系列のプロ
スタグランジン類と5−系列のロイコトリエン類を生成
する。そしてこれら3−系列のプロスタグランジン類と
5−系列のロイコトリエン類は、アラキドン酸の代謝産
物である2−系列のプロスタグランジン類と4−系列の
ロイコトリエン類の生成を遮断し、これらによる各種生
理的疾病を予防治療するのみならず、n−3脂肪酸自体
もn−6脂肪酸の代謝経路を遮断してn−6脂肪酸によ
るイコサノイドの生成を阻害する。
【0005】従来より、n−3脂肪酸の含有量が高い鶏
卵を生産するためにさまざまな研究が行われてきた。一
般に市販されている鶏卵中のn−6/n−3脂肪酸の比
率は平均で12:1であり、その比率が最も高い鶏卵に
おいても、(4〜5):1程度であった。現在、n−3
脂肪酸の含有量が高い鶏卵を生産する産卵鶏としてオメ
ガ鶏が開発されている。オメガ鶏は、n−3脂肪酸供給
源として油菜を含有する飼料組成物を長期間与えること
によって飼育される。しかしながら、油菜を含有する飼
料組成物を産卵鶏に与えると、油菜中に含まれているエ
ルカ酸によって、鶏の心臓に脂肪が過剰に蓄積して、心
臓病が誘発されることが知られている。また、この様な
飼料組成物によって飼育した鶏卵にもエルカ酸が含まれ
るようになるので、これを摂取した場合、人体に対して
非常に有害であると考えられている。そのうえ、このよ
うにして生産されたオメガ鶏中のn−6/n−3脂肪酸
の比率も、平均で(5〜6):1であり、依然としてn
−6脂肪酸がn−3脂肪酸に比べてはるかに多いのが現
状である。さらに、この様な飼料組成物を産卵鶏に長期
間与えることにより、産卵鶏の栄養状態、疾病に対する
抵抗力、飼料の消化吸収、換羽のみならず、生産される
鶏卵の色、または殻の厚さにも悪影響を及ぼすなど、さ
まざまな問題を生じる。
卵を生産するためにさまざまな研究が行われてきた。一
般に市販されている鶏卵中のn−6/n−3脂肪酸の比
率は平均で12:1であり、その比率が最も高い鶏卵に
おいても、(4〜5):1程度であった。現在、n−3
脂肪酸の含有量が高い鶏卵を生産する産卵鶏としてオメ
ガ鶏が開発されている。オメガ鶏は、n−3脂肪酸供給
源として油菜を含有する飼料組成物を長期間与えること
によって飼育される。しかしながら、油菜を含有する飼
料組成物を産卵鶏に与えると、油菜中に含まれているエ
ルカ酸によって、鶏の心臓に脂肪が過剰に蓄積して、心
臓病が誘発されることが知られている。また、この様な
飼料組成物によって飼育した鶏卵にもエルカ酸が含まれ
るようになるので、これを摂取した場合、人体に対して
非常に有害であると考えられている。そのうえ、このよ
うにして生産されたオメガ鶏中のn−6/n−3脂肪酸
の比率も、平均で(5〜6):1であり、依然としてn
−6脂肪酸がn−3脂肪酸に比べてはるかに多いのが現
状である。さらに、この様な飼料組成物を産卵鶏に長期
間与えることにより、産卵鶏の栄養状態、疾病に対する
抵抗力、飼料の消化吸収、換羽のみならず、生産される
鶏卵の色、または殻の厚さにも悪影響を及ぼすなど、さ
まざまな問題を生じる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の欠点
を解決しようとするものであり、その目的は、n−3脂
肪酸に富む鶏卵を効率よく生産し、産卵鶏の栄養状態、
成長、および消化吸収に影響を及ぼさず、かつ、鶏の嗜
好にも適した新規な産卵鶏用飼料組成物、およびその様
な鶏卵を生産するための有用な方法を提供することであ
る。
を解決しようとするものであり、その目的は、n−3脂
肪酸に富む鶏卵を効率よく生産し、産卵鶏の栄養状態、
成長、および消化吸収に影響を及ぼさず、かつ、鶏の嗜
好にも適した新規な産卵鶏用飼料組成物、およびその様
な鶏卵を生産するための有用な方法を提供することであ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の産卵鶏用飼料組
成物は、n−3脂肪酸供給源:40〜60重量部、炭水
化物供給源:30〜50重量部、および抗酸化剤:0.
5〜1重量部をそれぞれ含有し、そのことにより上記目
的が達成される。本発明の産卵鶏飼育方法は、上記本発
明の飼料組成物を産卵鶏に与えて飼育することを特徴と
し、このようにして生産された鶏卵はn−3脂肪酸に富
んでいる。
成物は、n−3脂肪酸供給源:40〜60重量部、炭水
化物供給源:30〜50重量部、および抗酸化剤:0.
5〜1重量部をそれぞれ含有し、そのことにより上記目
的が達成される。本発明の産卵鶏飼育方法は、上記本発
明の飼料組成物を産卵鶏に与えて飼育することを特徴と
し、このようにして生産された鶏卵はn−3脂肪酸に富
んでいる。
【0008】
【作用】上記n−3脂肪酸供給源は、40〜60重量部
含有され、好ましくは45〜55重量部含有される。4
0重量部未満では、鶏卵中のn−6/n−3脂肪酸の比
率があまり低下せず、一方、60重量部を超えると飼料
吸収率が低下し、栄養上の均衡がとれず、産卵鶏の重量
増加率が減少するため、好ましくない。
含有され、好ましくは45〜55重量部含有される。4
0重量部未満では、鶏卵中のn−6/n−3脂肪酸の比
率があまり低下せず、一方、60重量部を超えると飼料
吸収率が低下し、栄養上の均衡がとれず、産卵鶏の重量
増加率が減少するため、好ましくない。
【0009】上記n−3脂肪酸供給源としては、入手の
容易なものとして例えば、亜麻種(亜麻の種子)、荏胡
麻、魚粉などが用いられる。しかしながらこれらに限定
される必要はなく、荏胡麻の他にもシソ科の植物であれ
ば任意の植物が用いられ、また植物体の全体もしくは任
意の部位を選択的に使用することも可能であり、魚粉に
関してもこのような形態に限定されず、魚体の任意の部
分または形態が用いられる。これらは蛋白質供給源とも
なり、かつn−3脂肪酸の鶏体内への吸収をより効果的
に促進する。このうち、亜麻種は価格が安く、n−3脂
肪酸であるα−リノレン酸が豊富であり、一般の脂肪酸
供給源の中では特に蛋白質を多く含有している(約25
重量%)ため、体内への吸収性が良い。さらに、可溶性
繊維質やリグニンなども含有している。しかしながら、
亜麻種は、n−3脂肪酸であるEPAやドコサヘキサエ
ン酸(DHA)を殆んど含有していないため、これらの
含有量が高い魚粉を混合して用いることが好ましい。魚
粉の含有量は、好ましくは15〜30重量部である。荏
胡麻は、亜麻種と成分上大きな差異はないが、これを含
有する飼料組成物を産卵鶏に与えると、鶏の嗜好度が高
まり、n−3脂肪酸供給源として亜麻種のみを与えた場
合に比べて、飼料の消化吸収がはるかに優れているの
で、両者を併用することが好ましい。この場合、亜麻種
と荏胡麻との比率は、100:(3〜10)であること
が好ましい。
容易なものとして例えば、亜麻種(亜麻の種子)、荏胡
麻、魚粉などが用いられる。しかしながらこれらに限定
される必要はなく、荏胡麻の他にもシソ科の植物であれ
ば任意の植物が用いられ、また植物体の全体もしくは任
意の部位を選択的に使用することも可能であり、魚粉に
関してもこのような形態に限定されず、魚体の任意の部
分または形態が用いられる。これらは蛋白質供給源とも
なり、かつn−3脂肪酸の鶏体内への吸収をより効果的
に促進する。このうち、亜麻種は価格が安く、n−3脂
肪酸であるα−リノレン酸が豊富であり、一般の脂肪酸
供給源の中では特に蛋白質を多く含有している(約25
重量%)ため、体内への吸収性が良い。さらに、可溶性
繊維質やリグニンなども含有している。しかしながら、
亜麻種は、n−3脂肪酸であるEPAやドコサヘキサエ
ン酸(DHA)を殆んど含有していないため、これらの
含有量が高い魚粉を混合して用いることが好ましい。魚
粉の含有量は、好ましくは15〜30重量部である。荏
胡麻は、亜麻種と成分上大きな差異はないが、これを含
有する飼料組成物を産卵鶏に与えると、鶏の嗜好度が高
まり、n−3脂肪酸供給源として亜麻種のみを与えた場
合に比べて、飼料の消化吸収がはるかに優れているの
で、両者を併用することが好ましい。この場合、亜麻種
と荏胡麻との比率は、100:(3〜10)であること
が好ましい。
【0010】次に、炭水化物供給源は特に限定されない
が、入手の容易なものとして例えば、小麦、大麦、トウ
モロコシ、米などの穀物が用いられる。これらは、30
〜50重量部を含有することが好ましくし、特にトウモ
ロコシを1〜7重量部含有することが好ましい。本発明
の飼料組成物は市販の飼料組成物とは異なり、上述した
様な脂肪酸を多く含有しているので、飼料の交替により
鶏の嗜好に変化が生じ、体内吸収率に異常が生ずる可能
性がある。従って、炭水化物供給源を含有させておくこ
とにより、鶏の嗜好に適した飼料組成物とすることがで
きる。トウモロコシは、鶏卵の色、特に卵黄の色を良く
する作用も有している。
が、入手の容易なものとして例えば、小麦、大麦、トウ
モロコシ、米などの穀物が用いられる。これらは、30
〜50重量部を含有することが好ましくし、特にトウモ
ロコシを1〜7重量部含有することが好ましい。本発明
の飼料組成物は市販の飼料組成物とは異なり、上述した
様な脂肪酸を多く含有しているので、飼料の交替により
鶏の嗜好に変化が生じ、体内吸収率に異常が生ずる可能
性がある。従って、炭水化物供給源を含有させておくこ
とにより、鶏の嗜好に適した飼料組成物とすることがで
きる。トウモロコシは、鶏卵の色、特に卵黄の色を良く
する作用も有している。
【0011】上記抗酸化剤の含有量は、0.5〜1重量
部である。最も好ましい抗酸化剤としてはエトキシキン
が挙げられるが、これは「サントキン」の商品名(モン
サント社製)として知られている。この抗酸化剤は、飼
料組成物中のn−3脂肪酸の酸化分解を防止し、長期間
の保管中においても飼料の変質を防ぐことができる。さ
らに、鶏の体内においても抗酸化作用を示す。
部である。最も好ましい抗酸化剤としてはエトキシキン
が挙げられるが、これは「サントキン」の商品名(モン
サント社製)として知られている。この抗酸化剤は、飼
料組成物中のn−3脂肪酸の酸化分解を防止し、長期間
の保管中においても飼料の変質を防ぐことができる。さ
らに、鶏の体内においても抗酸化作用を示す。
【0012】本発明の飼料組成物には、必要に応じて、
繊維質供給源、塩化ナトリウム、ビタミン、カルシウム
供給源などを含有する。上記繊維質供給源は、3〜7重
量部の割合で含有されることが好ましく、例えば、アル
ファルファなどが用いられ得る。アルファルファは、5
重量部の割合で含有されることが好ましい。繊維質供給
源は、飼料の消化吸収、各種色素、およびビタミン前駆
体の体内吸収を助ける作用を有する。
繊維質供給源、塩化ナトリウム、ビタミン、カルシウム
供給源などを含有する。上記繊維質供給源は、3〜7重
量部の割合で含有されることが好ましく、例えば、アル
ファルファなどが用いられ得る。アルファルファは、5
重量部の割合で含有されることが好ましい。繊維質供給
源は、飼料の消化吸収、各種色素、およびビタミン前駆
体の体内吸収を助ける作用を有する。
【0013】カルシウム供給源としては、例えば、燐酸
水素カルシウムなどが挙げられ、1〜3重量部の割合で
含有されることが好ましい。カルシウム供給源は、鶏卵
の殻の強度を高めるために用いられる。
水素カルシウムなどが挙げられ、1〜3重量部の割合で
含有されることが好ましい。カルシウム供給源は、鶏卵
の殻の強度を高めるために用いられる。
【0014】本発明の飼料組成物は、産卵適齢期より8
〜12日前から産卵鶏に与えられるが、必ずしも直前ま
で飼料を与え続けなければならない訳ではなく、また本
発明効果の発現に重大な悪影響を与えない範囲であれば
若干の中断は許容される。このようにして飼育された産
卵鶏によって生産される鶏卵は、n−3脂肪酸の含有量
が高く、好適な実施態様では、n−6/n−3脂肪酸の
比率が(1.0〜4.0):1である。このように本発
明の産卵鶏飼育方法によれば、上記飼料組成物を短期間
付与することによって、n−3脂肪酸に富んだ鶏卵を生
産することができるので、飼育費が節減されて飼料の効
率を高めることができる。
〜12日前から産卵鶏に与えられるが、必ずしも直前ま
で飼料を与え続けなければならない訳ではなく、また本
発明効果の発現に重大な悪影響を与えない範囲であれば
若干の中断は許容される。このようにして飼育された産
卵鶏によって生産される鶏卵は、n−3脂肪酸の含有量
が高く、好適な実施態様では、n−6/n−3脂肪酸の
比率が(1.0〜4.0):1である。このように本発
明の産卵鶏飼育方法によれば、上記飼料組成物を短期間
付与することによって、n−3脂肪酸に富んだ鶏卵を生
産することができるので、飼育費が節減されて飼料の効
率を高めることができる。
【0015】以下に実施例を挙げて本発明をさらに詳細
に説明するが、下記の実施例は本発明を制限するもので
はなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で変更して実施
することは全て、本発明の技術的範囲に包含される。
に説明するが、下記の実施例は本発明を制限するもので
はなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で変更して実施
することは全て、本発明の技術的範囲に包含される。
【0016】
【実施例】表1に示す組成の成分を均一に混合して、本
発明の産卵鶏用飼料組成物を製造した。これを用いて、
以下の各実験を実施した。
発明の産卵鶏用飼料組成物を製造した。これを用いて、
以下の各実験を実施した。
【0017】
【表1】
【0018】実験1:本発明の飼料組成物を産卵鶏に与
えることにより生産された鶏卵中の脂肪酸の比率 産卵鶏40羽を20羽ずつ2群に分けて、対照群には市
販の飼料組成物[(株)慶北畜産製]を、一方、実験群
には上記で製造した本発明の飼料組成物を与えた。各群
において生産される鶏卵の脂肪酸比率(n−6/n−3
脂肪酸)を測定し、その平均値を比較した。得られた結
果を表2に示す。
えることにより生産された鶏卵中の脂肪酸の比率 産卵鶏40羽を20羽ずつ2群に分けて、対照群には市
販の飼料組成物[(株)慶北畜産製]を、一方、実験群
には上記で製造した本発明の飼料組成物を与えた。各群
において生産される鶏卵の脂肪酸比率(n−6/n−3
脂肪酸)を測定し、その平均値を比較した。得られた結
果を表2に示す。
【0019】
【表2】
【0020】表2から明らかなように、本発明の飼料組
成物を与えた産卵鶏から生産された鶏卵中のn−3脂肪
酸は、付与後3日目から増加し始め、6日目には急激に
増加した。付与後10日目からは、n−6/n−3脂肪
酸の比率は、最低値の1.3を示し、その後30日目ま
では同じ低値を維持することがわかった。これに対し
て、市販の飼料組成物を与えた産卵鶏から生産された鶏
卵におけるn−6/n−3脂肪酸の比率は、11.8と
非常に高値を示した。従って、本発明の飼料組成物を産
卵鶏に与えることによって、付与後わずか10日でn−
3脂肪酸の含有量が非常に高い鶏卵を得ることが確認さ
れた。
成物を与えた産卵鶏から生産された鶏卵中のn−3脂肪
酸は、付与後3日目から増加し始め、6日目には急激に
増加した。付与後10日目からは、n−6/n−3脂肪
酸の比率は、最低値の1.3を示し、その後30日目ま
では同じ低値を維持することがわかった。これに対し
て、市販の飼料組成物を与えた産卵鶏から生産された鶏
卵におけるn−6/n−3脂肪酸の比率は、11.8と
非常に高値を示した。従って、本発明の飼料組成物を産
卵鶏に与えることによって、付与後わずか10日でn−
3脂肪酸の含有量が非常に高い鶏卵を得ることが確認さ
れた。
【0021】
【発明の効果】上述の通り、本発明の飼料組成物を産卵
鶏に与えることにより生産された鶏卵は、n−6脂肪酸
の含有量が少なく、n−3脂肪酸の含有量が多い。従っ
て、この様な鶏卵を摂取することにより、n−6脂肪酸
による各種の生理的疾病を予防することができ、n−6
/n−3脂肪酸の比率が減少するので人体内の生理的な
均衡を維持することができる。
鶏に与えることにより生産された鶏卵は、n−6脂肪酸
の含有量が少なく、n−3脂肪酸の含有量が多い。従っ
て、この様な鶏卵を摂取することにより、n−6脂肪酸
による各種の生理的疾病を予防することができ、n−6
/n−3脂肪酸の比率が減少するので人体内の生理的な
均衡を維持することができる。
Claims (11)
- 【請求項1】 n−3脂肪酸供給源:40〜60重量
部、炭水化物供給源:30〜50重量部、および抗酸化
剤:0.5〜1重量部を含有することを特徴とする産卵
鶏用飼料組成物。 - 【請求項2】 さらに繊維質供給源:3〜7重量を含有
する請求項1に記載の飼料組成物。 - 【請求項3】 前記n−3脂肪酸供給源が、亜麻種、荏
胡麻、および魚粉よりなる群から選択される少なくとも
一種である請求項1または2に記載の飼料組成物。 - 【請求項4】 前記亜麻種と前記荏胡麻との混合比が1
00:(3〜10)となる様に選択される請求項3に記
載の飼料組成物。 - 【請求項5】 前記魚粉の含有量が15〜30重量部と
なる様に選択される請求項3に記載の飼料組成物。 - 【請求項6】 前記炭水化物供給源が、小麦、大麦、お
よびトウモロコシよりなる群から選択される少なくとも
一種である請求項1に記載の飼料組成物。 - 【請求項7】 前記抗酸化剤がエトキシキンである請求
項1に記載の飼料組成物。 - 【請求項8】 請求項1〜7のいずれかに記載の飼料組
成物を産卵鶏に与えて飼育することを特徴とする産卵鶏
飼育方法。 - 【請求項9】 前記飼料組成物を、産卵適齢期の8〜1
2日前から産卵鶏に与える請求項8に記載の産卵鶏飼育
方法。 - 【請求項10】 n−3脂肪酸に富んだ鶏卵。
- 【請求項11】 n−6/n−3脂肪酸の比率が(1.
0〜4.0):1である請求項10に記載の鶏卵。
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
KR1019920007673A KR950009532B1 (ko) | 1992-05-06 | 1992-05-06 | 산란계용 사료조성물 |
KR7673 | 1992-05-06 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07227221A true JPH07227221A (ja) | 1995-08-29 |
Family
ID=19332767
Family Applications (1)
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Patent Citations (1)
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