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JPH07135369A - 半導体レーザおよびその製造方法 - Google Patents

半導体レーザおよびその製造方法

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JPH07135369A
JPH07135369A JP28241193A JP28241193A JPH07135369A JP H07135369 A JPH07135369 A JP H07135369A JP 28241193 A JP28241193 A JP 28241193A JP 28241193 A JP28241193 A JP 28241193A JP H07135369 A JPH07135369 A JP H07135369A
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layer
conductivity type
electrode
buffer layer
mesa stripe
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JP28241193A
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Yoshio Itaya
義夫 板屋
Shinichi Matsumoto
信一 松本
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Nippon Telegraph and Telephone Corp
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Nippon Telegraph and Telephone Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 光通信の光源となる半導体レーザおよびその
製造方法に関し、両電極を同一面上に形成でき、かつ素
子の浮遊容量を低減して高速動作に対応できることを目
的とする。 【構成】 半絶縁性半導体基板10の上に島状に形成され
た第1導電形バッファ層11と、第1導電形バッファ層11
の上に形成された活性層12、第2導電形クラッド層13、
第2導電形電極層14からなる積層体のメサストライプ
と、第1導電形バッファ層11の一部を除いてメサストラ
イプの上面まで埋め込まれた高抵抗半導体埋め込み層15
と、メサストライプの上面に接続された第1の電極18,
20と、高抵抗半導体埋め込み層15にできた溝16に露出し
ている第1導電形バッファ層11から高抵抗半導体埋め込
み層15の上面まで引き出された第2の電極17,19 とを備
えた構成である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光通信の光源となる半
導体レーザおよびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】図10は、従来の半導体レーザの構造を
示す。図において、n形InP 基板50の上に、n形I
nP バッファ層51、アンドープのInGaAsP 活性層
52、p形InP クラッド層53、p+形InGaAsP電
極層54を積層し、p側にプラス電極55を形成し、n
側にマイナス電極56を形成する。さらに、シリコン結
晶またはダイヤモンドを用いたヒートシンク57の上で
マイナス電極56に金と錫の合金58をボンディング
し、プラス電極55に金線59をワイヤボンディングし
てそれぞれ電極を取り出す構造である。
【0003】しかし、このような構造では、ワイヤのイ
ンダクタンスLによって電気的な誘導を受けやすい。ま
た、プラス電極55のパッドとマイナス電極56との間
の容量によって高速変調時における変調電流がレーザ部
に流れにくく、変調がかかりにくくなる問題があった。
【0004】その問題を解決するために、ヒートシンク
上にインピーダンス整合した配線パターンを形成してフ
リップチップ実装する方法がある。図11は、 pinホト
ダイオードの実装に適用されているフリップチップ実装
例を示す(恒次その他,“微小はんだバンプを用いた高
速受光モジュールの実装技術”,電子情報通信学会技術
研究報告, pp.17-22, vol.OQE91-63, 1991)。図におい
て、61は pinホトダイオード、62はヒートシンク5
7上に形成された配線パターン、63は半だバンプであ
る。
【0005】このフリップチップ実装法を半導体レーザ
の実装に適用するには、半導体レーザの電極を同一面上
に形成する必要がある。それに適合するものとして、図
12に示す構造の横接合ストライプ形(TJS)レーザ
がある(Susaki et al.,"Newstructures of GaAlAs lat
eral-junction laser for low-threshold and single-m
ode operation",IEEE J.Quantum Electron.,pp.587-59
1,vol.QE-13, 1977)。
【0006】図において、半絶縁性GaAs基板70の上
に、n形AlGaAs バッファ層71、n形GaAs活性層
72、n形AlGaAs クラッド層73、n形GaAs電極
層74およびp形GaAs電極層75を積層し、GaAs/
AlGaAs ダブルヘテロ構造を形成する。この構造に亜
鉛を拡散し、p形GaAs電極層75の周りに高い不純物
濃度の亜鉛拡散領域76および低い不純物濃度の亜鉛拡
散領域77を形成する。さらに、n形GaAs電極層74
にマイナス電極78を形成し、p形GaAs電極層75に
プラス電極79を形成する。ここで、矢印は層に平行に
注入される電流の流れる方向を表す。
【0007】このような横接合ストライプ形(TJS)
とすることにより、各電極を同一面上に形成することが
でき、フリップチップ実装が可能になる。しかし、光通
信に用いられるInGaAsP/InPレーザの場合には、
亜鉛の拡散により発振閾値が上昇するために、この構造
のものを採用することはできない。
【0008】このInGaAsP/InPレーザにおいて、
各電極が同一面側にあるものとして図13に示す埋め込
み構造レーザがある(T.Matsuoka et al.,"1.5μm reg
ionInP/GaInAsP buried heteroctructure lasers on se
miinsulating substrates",Electron Lette., pp.12-1
4, vol.17, 1981 )。
【0009】図において、半絶縁性InP 基板80の上
に、n形InP バッファ層81、アンドープのInGaA
sP 活性層82、p形InP クラッド層83、p+形In
GaAsP 電極層84を電流狭搾として、逆バイアス構
造でp形InP 埋め込み層85、n形InP 埋め込み層
86、n形InGaAsP 埋め込み層87を埋め込む。さ
らに、この埋め込み層をn形InP バッファ層81の表
面までエッチングし、露出したn形InP バッファ層8
1にマイナス電極88を形成し、p+形InGaAsP 電
極層84およびn形InGaAsP 埋め込み層87にプラ
ス電極89を形成する。
【0010】しかし、この構造ではマイナス電極88と
プラス電極89との間に段差があり、そのままの状態で
フリップチップ実装することはできなかった。また、こ
の構造では、プラス電極89のパッドの下にn形InP
バッファ層81があるので、浮遊容量が発生し、高速動
作の支障になっていた。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、半導
体レーザをフリップチップ実装するためには、電極を同
一面上に形成する必要があるが、従来の埋め込み構造の
InGaAsP/InPレーザでは電極間に段差が生じてし
まう。また、浮遊容量も大きい。
【0012】本発明は、プラス電極とマイナス電極を同
一面上に形成でき、かつ素子の浮遊容量を低減して高速
動作に対応できる半導体レーザおよびその製造方法を提
供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明の半導体レーザ
は、半絶縁性半導体基板の上に島状に形成された第1導
電形バッファ層と、第1導電形バッファ層の上に形成さ
れた活性層、第2導電形クラッド層、第2導電形電極層
からなる積層体のメサストライプと、第1導電形バッフ
ァ層の一部を除いてメサストライプの上面まで埋め込ま
れた高抵抗半導体埋め込み層と、メサストライプの上面
に接続された第1の電極と、高抵抗半導体埋め込み層に
できた溝に露出している第1導電形バッファ層から高抵
抗半導体埋め込み層の上面まで引き出された第2の電極
とを備えた構成である。
【0014】本発明の半導体レーザの製造方法は、請求
項2に対応する第1の製造方法と、請求項3に対応する
第2の製造方法がある。第1の製造方法は、半絶縁性半
導体基板上に第1導電形バッファ層、活性層、第2導電
形クラッド層、第2導電形電極層を順次積層する第1工
程と、第2導電形電極層の表面にストライプ状のマスク
を形成し、少なくとも第1導電形バッファ層までエッチ
ングしてメサストライプを形成する第2工程と、メサス
トライプを含む第1導電形バッファ層の所定の範囲を残
し、第1導電形バッファ層の他の部分を除去する第3工
程と、メサストライプの周囲に、高抵抗半導体埋め込み
層をメサストライプの上面まで埋め込む第4工程と、第
1導電形バッファ層が存在する位置で、高抵抗半導体埋
め込み層の上面から第1導電形バッファ層までエッチン
グして溝を形成する第5工程と、メサストライプ上に第
1の電極を形成し、溝の底に露出した第1導電形バッフ
ァ層から高抵抗半導体埋め込み層の上面まで引き出して
第2の電極を形成する第6工程とを有する。
【0015】第2の製造方法は、第1の製造方法と同様
の第1工程、第2工程、第3工程と、第6工程との間
に、メサストライプから離れた第1導電形バッファ層上
に、高抵抗半導体埋め込み層の成長を阻止するマスクを
形成する第4工程と、メサストライプおよび第1導電形
バッファ層の上のマスクを選択成長マスクとして、高抵
抗半導体埋め込み層をメサストライプの上面まで埋め込
む第5工程と有する。
【0016】
【作用】半導体レーザの変調速度を決定する要因の1つ
として、素子の抵抗Rと容量Cによる電気的なカットオ
フ周波数f(=1/2πRC)がある。この関係式によ
り素子の容量を低減すると高速変調が可能なことがわか
る。一方、2つの電極が基板および各層を介して対向す
る通常の半導体レーザの容量は、活性層とクラッド層の
間にできる接合容量Cj と、電極間に生ずる浮遊容量C
d とを加算したものとなる。
【0017】本発明の半導体レーザは、半絶縁性半導体
基板上に形成し、さらに2つの電極を同一面上に形成し
かつ電気的に絶縁して配置することにより、電極間に発
生する浮遊容量を大幅に低減させることができる。した
がって、高速変調が可能となる。また、2つの電極を同
一面上に形成することができるので、フリップチップ実
装が可能となる。
【0018】第1の製造方法と第2の製造方法の違い
は、第2の電極を形成する工程の違いにある。すなわ
ち、第1の製造方法は、高抵抗半導体埋め込み層をメサ
ストライプの周囲に埋め込んだ後に、第2の電極を取り
出すために高抵抗半導体埋め込み層の上からエッチング
を行い、第1導電形バッファ層を露出させた。第2の製
造方法は、第1導電形バッファ層の上に、第2の電極を
形成する部分を避けて高抵抗半導体埋め込み層を埋め込
む方法であり、高抵抗半導体埋め込み層のエッチング工
程が不要になる。
【0019】
【実施例】図1は、本発明の実施例として、InGaAs
P/InP系ダブルヘテロ構造半導体レーザの構成を示
す。
【0020】図において、半絶縁性InP 基板10の上
に、島状のn形InP バッファ層11がある。その上に
アンドープのInGaAsP(バンドギャップ波長1.55μ
m)活性層12、p形InP クラッド層13、p+形In
GaAsP (バンドギャップ波長1.55μm)電極層14が
積層され、メサストライプ状に加工されている。このメ
サストライプ(12,13,14)およびn形InP バ
ッファ層11は、高抵抗InP 埋め込み層15で埋め込
まれている。さらに、高抵抗InP 埋め込み層15を順
メサ状にn形InP バッファ層11に達するまで溝16
が掘り込まれ、露出したn形InP バッファ層11上に
AuGeNi 層17を介してマイナス電極19が形成され
ている。また、メサストライプのp+形InGaAsP電極
層14上に、AuZnNi 層18を介してプラス電極20
が形成されている。21は、高抵抗InP埋め込み層1
5の表面を覆うSiO2膜である。
【0021】本実施例構造の第1の特徴は、高抵抗In
P 埋め込み層15に溝をあけ、その底に露出したn形
InP バッファ層11からマイナス電極19を引き上
げ、高抵抗InP埋め込み層15の上に形成されるプラ
ス電極20とほぼ同一面上に配置したことである。これ
により、フリップチップ実装が可能となる。
【0022】本実施例構造の第2の特徴は、半導体レー
ザが半絶縁性基板上に形成され、さらにマイナス電極1
9とプラス電極20を同一面上で電気的に絶縁して配置
していることである。これにより、電極間に発生する浮
遊容量が大幅に低減される。また、n形InP バッファ
層11を島状に形成しているので、隣接する他の素子と
の電気的な絶縁もよい。
【0023】以下、図2〜図7および図1を参照し、請
求項2に対応する半導体レーザの第1の製造方法につい
て説明する。なお、説明中に表示する濃度および寸法は
一例である。
【0024】図2は、半絶縁性半導体基板上に第1導電
形バッファ層、活性層、第2導電形クラッド層、第2導
電形電極層を順次積層する第1工程、および第2導電形
電極層の表面にストライプ状のマスクを形成し、少なく
とも第1導電形バッファ層までエッチングしてメサスト
ライプを形成する第2工程の前半部に対応する。
【0025】すなわち、半絶縁性InP 基板10の上
に、MOVPE法(有機金属気相成長法)により、n形
InP バッファ層(n形不純物濃度2×1018cm-3,厚
さ2μm)11、アンドープのInGaAsP 活性層(厚
さ 0.1μm)12、p形InPクラッド層(p形不純物
濃度1×1017cm-3,厚さ2μm)13、p+形InGa
AsP 電極層(p形不純物濃度4×1018cm-3,厚さ
0.5μm)14を順次成長させる。次に、成長面上にSi
2膜をスパッタ法により付け、通常のホトリソグラフ
ィおよびCF4 とH2 の混合ガスを用いた反応性ドライ
エッチング法により、ストライプ状のSiO2マスク31
を形成する。このとき、半導体レーザの横モードが単一
となるように、ストライプの幅を2μmとする。
【0026】図3は、第2導電形電極層の表面にストラ
イプ状のマスクを形成し、少なくとも第1導電形バッフ
ァ層までエッチングしてメサストライプを形成する第2
工程の後半部に対応する。すなわち、図2の状態に対し
て、C26とH2 の混合ガスを用いた反応性ドライエッ
チング法によりn形InP バッファ層11の途中までエ
ッチングし、InGaAsP 活性層12、p形InP クラ
ッド層13、p+形InGaAsP電極層14のメサストラ
イプを形成する。
【0027】図4は、メサストライプを含む第1導電形
バッファ層の所定の範囲を残し、第1導電形バッファ層
の他の部分を除去する第3工程に対応する。すなわち、
図3の状態に対して、SiO2膜を全面に付け、同様のホ
トリソグラフィと反応性ドライエッチング法により、メ
サストライプの上部および側壁を含むn形InP バッフ
ァ層11上に、幅約50μmのストライプ状のSiO2マス
ク32を形成する。次に、C26とH2 の混合ガスを用
いた反応性ドライエッチング法により半絶縁性InP 基
板10までエッチングし、メサストライプを載せたn形
InP バッファ層11を島状に形成する。
【0028】図5は、メサストライプの周囲に高抵抗半
導体埋め込み層をメサストライプの上面まで埋め込む第
4工程に対応する。すなわち、図4の状態に対して、ま
ずメサストライプ上のSiO2マスク31を残してSiO2
マスク32を除去する。なお、メサストライプの上は、
SiO2マスク31,32が二重に厚くなっているので、
全面にわたりエッチングすればメサストライプ上のSi
2マスク31を残すことができる。次に、このSiO2
マスク31を選択成長用マスクとして、メサストライプ
の両側の半絶縁性InP 基板10およびn形InP バッ
ファ層11上に、MOVPE法で鉄をドープした高抵抗
InP 埋め込み層15を埋め込む。
【0029】図6は、第1導電形バッファ層が存在する
位置で、高抵抗半導体埋め込み層の上面から第1導電形
バッファ層までエッチングして溝を形成する第5工程に
対応する。すなわち、図5の状態に対して、まずSiO2
マスク31を除去し、改めて全面にSiO2膜33を付け
る。次に、n形InP バッファ層11にマイナス電極を
取り付ける位置の上のSiO2膜33に、同様のホトリソ
グラフィと反応性ドライエッチング法により窓を開け
る。次に、この窓の部分の高抵抗InP 埋め込み層15
をC26とH2 の混合ガスを用いた反応性ドライエッチ
ング法により、n形InP バッファ層11が露出するま
でエッチングして溝16を形成する。
【0030】図7は、メサストライプ上に第1の電極を
形成し、溝の底に露出した第1導電形バッファ層から高
抵抗半導体埋め込み層の上面まで引き出して第2の電極
を形成する第6工程の前半部に対応する。すなわち、図
6の状態に対して、まずSiO2 膜33を除去し、改め
て全面にSiO2膜21を付ける。次に、電極用の窓とし
てメサストライプ上と溝16の底のSiO2膜21を除去
し、それぞれp+形InGaAsP電極層14およびn形I
nP バッファ層11を露出させる。次に、n形InP バ
ッファ層11の上にAuGeNi 層17、p+形InGaAs
P電極層14の上にAuZnNi 層18をそれぞれリフト
オフ法と蒸着法により付け、420 ℃で約20秒間合金処理
を行う。
【0031】その後、ワイヤボンディング用の金属電極
として、図1に示すように、鍍金により金のマイナス電
極19をAuGeNi 層17からInP 埋め込み層15の
上面まで引き出すように形成し、プラス電極20をAu
ZnNi 層18の上に形成する。なお、レーザ共振器は
劈開により作製したが、ドライエッチングあるいはウェ
ットエッチングによってもよい。
【0032】次に、図8〜図9を参照し、請求項3に対
応する半導体レーザの第2の製造方法について説明す
る。本製造方法は、第1の製造方法における第3工程ま
で、すなわち図4に示す状態を形成するまでと、第6工
程すなわち図7に示す状態を形成する以降は同じ工程で
ある。
【0033】図8は、メサストライプから離れた第1導
電形バッファ層上に、高抵抗半導体埋め込み層の成長を
阻止するマスクを形成する第4工程に対応する。すなわ
ち、図4の状態に対して、n形InP バッファ層11の
上にストライプ状にSiO2マスク32を残し、かつメサ
ストライプ上のSiO2マスク31を残すように、同様の
ホトリソグラフィと反応性ドライエッチング法によりS
iO2マスク32をエッチングする。
【0034】図9は、メサストライプおよび第1導電形
バッファ層の上のマスクを選択成長マスクとして、高抵
抗半導体埋め込み層をメサストライプの上面まで埋め込
む第5工程に対応する。すなわち、図8の状態に対し
て、メサストライプ上のSiO2マスク31およびストラ
イプ状のSiO2マスク32を選択成長用マスクとして、
MOVPE法で鉄をドープした高抵抗InP 埋め込み層
15を埋め込む。このとき、ストライプ状のSiO2マス
ク32の上には結晶は成長せず、MOVPE法の特性で
角度約70度の方向に開いた成長が進む。したがって、図
に示すような形状の溝16が形成される。
【0035】次に、SiO2マスク31,32を除去し、
改めて全面にSiO2膜21を付ける。以降は、図7に示
す第1の製造方法における第6工程に移り、同様の方法
により電極を形成して図1に示す構造を完成させる。
【0036】第1の製造方法と第2の製造方法の違い
は、マイナス電極を形成する工程の違いにある。すなわ
ち、第1の製造方法は、高抵抗InP 埋め込み層15を
メサストライプの周囲に成長させた後に、マイナス電極
を取り出すために高抵抗InP埋め込み層15の上から
エッチングを行い、n形InP バッファ層11を露出さ
せていた。第2の製造方法は、n形InP バッファ層1
1の上に、マイナス電極を形成する部分を避けて高抵抗
InP 埋め込み層15を成長させる方法であり、高抵抗
InP 埋め込み層15のエッチング工程が不要になる利
点がある。
【0037】ここで、本実施例の半導体レーザの特性例
を示す。レーザは、発振閾値10mAで発振し、 100mA
の電流に対して片面からの光出力30mWを得た。素子抵
抗は閾値付近において5〜7Ω、素子容量は 0.3〜0.6
pFであり、通常の埋め込み構造レーザに比較して約1
/2〜1/3になった。これは、半絶縁性基板を用い、
メサストライプを介して一方にプラス電極、他方にマイ
ナス電極を形成することにより、電極間の容量がほぼ活
性層とp形クラッド層との接合容量だけになったためと
考えられる。このレーザの3dB変調帯域は20GHzであ
り、超高速変調が可能であった。
【0038】なお、実施例では、InGaAsP/InP系
ダブルヘテロ構造半導体レーザを示したが、材料はこれ
に限定されるものではなく、InGaAs/InAlAs系、
GaAs/AlGaAs系でもよい。また、活性層として
は、他にMQW構造、SCH構造、DFB構造、歪超格
子構造でもよい。また、p形とn形を逆にしてもよい。
また、実施例ではマスク材料としてSiO2を用いたが、
他の誘電体薄膜のSiN2、TiO2等を用いてもよい。
【0039】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の半導体レ
ーザは、プラス電極とマイナス電極を同一面上から取り
出すことができるので、高速動作を可能にするフリップ
チップ実装に適合した構造とすることができる。また、
半絶縁性半導体基板上に形成し、さらに2つの電極を同
一面上で電気的に絶縁して配置しているので、電極間に
発生する浮遊容量が大幅に低減し、高速動作させること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】InGaAsP/InP系ダブルヘテロ構造半導体
レーザの実施例構成を示す図。
【図2】第1の製造方法の第1工程および第2工程の前
半部に対応する図。
【図3】第1の製造方法の第2工程の後半部に対応する
図。
【図4】第1の製造方法の第3工程に対応する図。
【図5】第1の製造方法の第4工程に対応する図。
【図6】第1の製造方法の第5工程に対応する図。
【図7】第1の製造方法の第6工程の前半部に対応する
図。
【図8】第2の製造方法の第4工程に対応する図。
【図9】第2の製造方法の第5工程に対応する図。
【図10】従来の半導体レーザの構造を示す図。
【図11】フリップチップ実装例を示す図。
【図12】横接合ストライプ形(TJS)レーザの断面
構造を示す図。
【図13】埋め込み構造レーザの断面構造を示す図。
【符号の説明】
10 半絶縁性InP基板 11 n形InPバッファ層 12 アンドープのInGaAsP活性層 13 p形InPクラッド層 14 p+形InGaAsP電極層 15 高抵抗InP埋め込み層 16 溝 17 AuGeNi 層 18 AuZnNi 層 19 マイナス電極 20 プラス電極 21 SiO2膜 31,32 SiO2マスク 33 SiO2

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半絶縁性半導体基板の上に、島状に形成
    された第1導電形バッファ層と、 前記第1導電形バッファ層の上に形成された活性層、第
    2導電形クラッド層、第2導電形電極層からなる積層体
    のメサストライプと、 前記第1導電形バッファ層の一部を除いて、前記メサス
    トライプの上面まで埋め込まれた高抵抗半導体埋め込み
    層と、 前記メサストライプの上面に接続された第1の電極と、 前記高抵抗半導体埋め込み層にできた溝に露出している
    前記第1導電形バッファ層から前記高抵抗半導体埋め込
    み層の上面まで引き出された第2の電極とを備えたこと
    を特徴とする半導体レーザ。
  2. 【請求項2】 半絶縁性半導体基板上に第1導電形バッ
    ファ層、活性層、第2導電形クラッド層、第2導電形電
    極層を順次積層する第1工程と、 前記第2導電形電極層の表面にストライプ状のマスクを
    形成し、少なくとも前記第1導電形バッファ層までエッ
    チングしてメサストライプを形成する第2工程と、 前記メサストライプを含む前記第1導電形バッファ層の
    所定の範囲を残し、前記第1導電形バッファ層の他の部
    分を除去する第3工程と、 前記メサストライプの周囲に、高抵抗半導体埋め込み層
    を前記メサストライプの上面まで埋め込む第4工程と、 前記第1導電形バッファ層が存在する位置で、前記高抵
    抗半導体埋め込み層の上面から前記第1導電形バッファ
    層までエッチングして溝を形成する第5工程と、 前記メサストライプ上に第1の電極を形成し、前記溝の
    底に露出した前記第1導電形バッファ層から前記高抵抗
    半導体埋め込み層の上面まで引き出して第2の電極を形
    成する第6工程とを有することを特徴とする半導体レー
    ザの製造方法。
  3. 【請求項3】 半絶縁性半導体基板上に第1導電形バッ
    ファ層、活性層、第2導電形クラッド層、第2導電形電
    極層を順次積層する第1工程と、 前記第2導電形電極層の表面にストライプ状のマスクを
    形成し、少なくとも前記第1導電形バッファ層までエッ
    チングしてメサストライプを形成する第2工程と、 前記メサストライプを含む前記第1導電形バッファ層の
    所定の範囲を残し、前記第1導電形バッファ層の他の部
    分を除去する第3工程と、 前記メサストライプから離れた前記第1導電形バッファ
    層上に、高抵抗半導体埋め込み層の成長を阻止するマス
    クを形成する第4工程と、 前記メサストライプおよび前記第1導電形バッファ層の
    上のマスクを選択成長マスクとして、高抵抗半導体埋め
    込み層を前記メサストライプの上面まで埋め込む第5工
    程と、 前記メサストライプ上に第1の電極を形成し、前記第1
    導電形バッファ層から前記高抵抗半導体埋め込み層の上
    面まで引き出して第2の電極を形成する第6工程とを有
    することを特徴とする半導体レーザの製造方法。
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