JPH0679976A - 熱転写シート - Google Patents
熱転写シートInfo
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- JPH0679976A JPH0679976A JP5029645A JP2964593A JPH0679976A JP H0679976 A JPH0679976 A JP H0679976A JP 5029645 A JP5029645 A JP 5029645A JP 2964593 A JP2964593 A JP 2964593A JP H0679976 A JPH0679976 A JP H0679976A
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- Thermal Transfer Or Thermal Recording In General (AREA)
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Abstract
(57)【要約】 (修正有)
【目的】 昇華性染料を使用する熱転写方法において、
極めて短時間の熱エネルギーの付与によって、十分に濃
度のある鮮明な画像を与え、しかも形成された画像が優
れた諸堅牢性を示す熱転写シートを提供すること。 【構成】 基材基材シート及び該基材シートの一方の面
に形成された染料担持層からなり、該染料担持層に包含
される染料が、下記式(I) で表される染料と少なくとも1種の昇華性染料(具体的
には、例えば 等で示される)との混合物であることを特徴とする熱転
写シート。
極めて短時間の熱エネルギーの付与によって、十分に濃
度のある鮮明な画像を与え、しかも形成された画像が優
れた諸堅牢性を示す熱転写シートを提供すること。 【構成】 基材基材シート及び該基材シートの一方の面
に形成された染料担持層からなり、該染料担持層に包含
される染料が、下記式(I) で表される染料と少なくとも1種の昇華性染料(具体的
には、例えば 等で示される)との混合物であることを特徴とする熱転
写シート。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、熱転写シートに関し、
更に詳しくは発色濃度、鮮明性及び諸堅牢性に優れた記
録画像を被転写材に容易に与えることが出来る熱転写シ
ートを提供することを目的とする。
更に詳しくは発色濃度、鮮明性及び諸堅牢性に優れた記
録画像を被転写材に容易に与えることが出来る熱転写シ
ートを提供することを目的とする。
【0002】
【従来の技術】従来、種々の熱転写方法が公知である
が、それらの中で昇華性染料を記録剤とし、これを紙等
の基材シートに担持させて熱転写シートとし、昇華性染
料で染着可能な被転写材、例えば、ポリエステル製織布
等に重ね、熱転写シートの裏面からパターン状に熱エネ
ルギーを与えて、昇華性染料を被転写材に移行させる昇
華転写方法が行われている。
が、それらの中で昇華性染料を記録剤とし、これを紙等
の基材シートに担持させて熱転写シートとし、昇華性染
料で染着可能な被転写材、例えば、ポリエステル製織布
等に重ね、熱転写シートの裏面からパターン状に熱エネ
ルギーを与えて、昇華性染料を被転写材に移行させる昇
華転写方法が行われている。
【0003】
【発明が解決しようとしている問題点】上記昇華転写方
法において、被転写材が例えばポリエステル製織布等で
ある昇華捺染方法では、熱エネルギーの付与が比較的長
時間である為、被転写材自体も付与された熱エネルギー
で加熱される結果、比較的良好な染料の移行が達成され
ている。しかしながら、記録方法の進歩により、サーマ
ルヘッド等を用いて、高速度で、例えば、ポリエステル
シートや紙に染料受容層を設けた被転写材を使用し、こ
れらの被転写材に繊細な文字や図形或いは写真像を形成
する場合には、熱エネルギーの付与は秒単位以下の極め
て短時間であることが要求され、従って、この様な短時
間では昇華性染料及び被転写材が十分には加熱されない
為に、十分な濃度の画像を形成することが出来ない。
法において、被転写材が例えばポリエステル製織布等で
ある昇華捺染方法では、熱エネルギーの付与が比較的長
時間である為、被転写材自体も付与された熱エネルギー
で加熱される結果、比較的良好な染料の移行が達成され
ている。しかしながら、記録方法の進歩により、サーマ
ルヘッド等を用いて、高速度で、例えば、ポリエステル
シートや紙に染料受容層を設けた被転写材を使用し、こ
れらの被転写材に繊細な文字や図形或いは写真像を形成
する場合には、熱エネルギーの付与は秒単位以下の極め
て短時間であることが要求され、従って、この様な短時
間では昇華性染料及び被転写材が十分には加熱されない
為に、十分な濃度の画像を形成することが出来ない。
【0004】従って、この様な高速記録に対応する為
に、昇華性に優れた昇華性染料が開発されたが、昇華性
に優れる染料は、一般にその分子量が小である為、転写
後の被転写材中において染料が経時的に移行したり、表
面にブリードアウトしたりして、折角形成した画像が乱
れたり、不鮮明となったり或いは周囲の物品を汚染する
という問題が生じている。この様な問題を回避する為
に、比較的分子量の大なる昇華性染料を使用すると、上
記の如き高速記録方法では染料の昇華速度が劣る為、上
記の如く満足出来る濃度の画像が形成し得ないものであ
った。従って、本発明の目的は、昇華性染料を使用する
熱転写方法において、上記の如き極めて短時間の熱エネ
ルギーの付与によって、十分に濃度のある鮮明な画像を
与え、しかも形成された画像が優れた諸堅牢性を示す熱
転写シートを提供することである。
に、昇華性に優れた昇華性染料が開発されたが、昇華性
に優れる染料は、一般にその分子量が小である為、転写
後の被転写材中において染料が経時的に移行したり、表
面にブリードアウトしたりして、折角形成した画像が乱
れたり、不鮮明となったり或いは周囲の物品を汚染する
という問題が生じている。この様な問題を回避する為
に、比較的分子量の大なる昇華性染料を使用すると、上
記の如き高速記録方法では染料の昇華速度が劣る為、上
記の如く満足出来る濃度の画像が形成し得ないものであ
った。従って、本発明の目的は、昇華性染料を使用する
熱転写方法において、上記の如き極めて短時間の熱エネ
ルギーの付与によって、十分に濃度のある鮮明な画像を
与え、しかも形成された画像が優れた諸堅牢性を示す熱
転写シートを提供することである。
【0005】
【問題点を解決する為の手段】上記目的は以下の本発明
によって達成される。即ち、本発明は、基材シート及び
該基材シートの一方の面に形成された染料担持層からな
り、該染料担持層に包含される染料が、下記式(I)で
表される染料と下記式1〜15で表される少なくとも1
種の昇華性染料との混合物であることを特徴とする熱転
写シートである。
によって達成される。即ち、本発明は、基材シート及び
該基材シートの一方の面に形成された染料担持層からな
り、該染料担持層に包含される染料が、下記式(I)で
表される染料と下記式1〜15で表される少なくとも1
種の昇華性染料との混合物であることを特徴とする熱転
写シートである。
【0006】
【化5】
【0007】
【化6】
【0008】
【化7】
【0009】
【化8】
【0010】
【作用】前記式(I)の染料は熱転写シート用染料とし
て鮮明なシアン色調及び優れた熱移行性を示し、高濃度
且つ鮮明な画像を形成するが、転写後被転写材の受像層
内において染料のブリード性があり、長期保存中には画
像の滲みを生じ、その他耐光性等の堅牢度に欠ける。一
方、分子量の高い或いは水酸基等の極性基を有する他の
シアン染料は転写後優れた耐ブリード性及び耐光性の画
像を形成するが、染料担持層内で結晶化又は粒状に析出
し、熱移行性に劣り高濃度及び鮮明な画像を形成するこ
とが出来ない。
て鮮明なシアン色調及び優れた熱移行性を示し、高濃度
且つ鮮明な画像を形成するが、転写後被転写材の受像層
内において染料のブリード性があり、長期保存中には画
像の滲みを生じ、その他耐光性等の堅牢度に欠ける。一
方、分子量の高い或いは水酸基等の極性基を有する他の
シアン染料は転写後優れた耐ブリード性及び耐光性の画
像を形成するが、染料担持層内で結晶化又は粒状に析出
し、熱移行性に劣り高濃度及び鮮明な画像を形成するこ
とが出来ない。
【0011】これに対し、前記式(I)で表される染料
と前記式1〜15の昇華性染料との混合物を使用するこ
とによって、該混合物染料は染料担持層内においていず
れか一方が不純物として作用して結晶化又は析出する傾
向が少なく、従って良好な熱移行性を示し、発色濃度及
び鮮明性に優れた画像を与える。一方、受像層内におい
ては分子量の大なる式1〜15の染料と式(I)の染料
同士が会合して式(I)の染料のブリード性が抑えら
れ、耐ブリード性や保存性等の堅牢性に優れた画像とな
る。
と前記式1〜15の昇華性染料との混合物を使用するこ
とによって、該混合物染料は染料担持層内においていず
れか一方が不純物として作用して結晶化又は析出する傾
向が少なく、従って良好な熱移行性を示し、発色濃度及
び鮮明性に優れた画像を与える。一方、受像層内におい
ては分子量の大なる式1〜15の染料と式(I)の染料
同士が会合して式(I)の染料のブリード性が抑えら
れ、耐ブリード性や保存性等の堅牢性に優れた画像とな
る。
【0012】
【好ましい実施態様】次に好ましい実施態様を挙げて本
発明を更に詳細に説明する。式(I)の染料と前記式1
〜15の染料との好ましい混合比は15:85〜85:
15の重量比であり、いずれか一方が少なすぎるか又は
多すぎると高濃度、鮮明性及び堅牢度のいずれかが不十
分となるので好ましくない。又、上記の染料混合物は熱
転写シートの調製時に使用するメチルエチルケトン、ト
ルエン、エタノール、イソプロピルアルコール、シクロ
ヘキサノン、酢酸エチル等或いはそれらの混合溶剤等の
汎用有機溶剤に対する溶解性が良く、又、基材シート上
に形成する染料担持層において、染料が結晶状態の無い
或いは低い状態に存在することが出来、従来の染料の場
合の如く、結晶性の高い存在状態に比して著しく少ない
付与熱量で染料が被転写材へ容易に熱移行し得るもので
あった。
発明を更に詳細に説明する。式(I)の染料と前記式1
〜15の染料との好ましい混合比は15:85〜85:
15の重量比であり、いずれか一方が少なすぎるか又は
多すぎると高濃度、鮮明性及び堅牢度のいずれかが不十
分となるので好ましくない。又、上記の染料混合物は熱
転写シートの調製時に使用するメチルエチルケトン、ト
ルエン、エタノール、イソプロピルアルコール、シクロ
ヘキサノン、酢酸エチル等或いはそれらの混合溶剤等の
汎用有機溶剤に対する溶解性が良く、又、基材シート上
に形成する染料担持層において、染料が結晶状態の無い
或いは低い状態に存在することが出来、従来の染料の場
合の如く、結晶性の高い存在状態に比して著しく少ない
付与熱量で染料が被転写材へ容易に熱移行し得るもので
あった。
【0013】本発明の熱転写シートは以上の如き前記の
特定の染料混合物を使用することを特徴とし、それ以外
の構成は従来公知の熱転写シートの構成と同様でよい。
前記の染料混合物を含む本発明の熱転写シートに使用す
る基材シートとしては、従来公知のある程度の耐熱性と
強度を有するものであればいずれのものでもよく、例え
ば、0.5〜50μm、好ましくは3〜10μm程度の
厚さの紙、各種加工紙、ポリエステルフイルム、ポリス
チレンフイルム、ポリプロピレンフイルム、ポリスルホ
ンフイルム、ポリカーボネートフイルム、アラミドフイ
ルム、ポリビニルアルコールフイルム、セロファン等で
あり、特に好ましいものはポリエステルフイルムであ
る。上記の如き基材シートの表面に設ける染料担持層
は、前記染料混合物を任意のバインダー樹脂で担持させ
た層である。
特定の染料混合物を使用することを特徴とし、それ以外
の構成は従来公知の熱転写シートの構成と同様でよい。
前記の染料混合物を含む本発明の熱転写シートに使用す
る基材シートとしては、従来公知のある程度の耐熱性と
強度を有するものであればいずれのものでもよく、例え
ば、0.5〜50μm、好ましくは3〜10μm程度の
厚さの紙、各種加工紙、ポリエステルフイルム、ポリス
チレンフイルム、ポリプロピレンフイルム、ポリスルホ
ンフイルム、ポリカーボネートフイルム、アラミドフイ
ルム、ポリビニルアルコールフイルム、セロファン等で
あり、特に好ましいものはポリエステルフイルムであ
る。上記の如き基材シートの表面に設ける染料担持層
は、前記染料混合物を任意のバインダー樹脂で担持させ
た層である。
【0014】前記の染料混合物を担持する為のバインダ
ー樹脂としては、従来公知のものがいずれも使用出来、
好ましいものを例示すれば、エチルセルロース、ヒドロ
キシエチルセルロース、エチルヒドロキシセルロース、
ヒドロキシプロピルセルロース、メチルセルロース、酢
酸セルロース、酢酪酸セルロース等のセルロース系樹
脂、ポリビニルアルコール、ポリ酢酸ビニル、ポリビニ
ルブチラール、ポリビニルアセトアセタール、ポリビニ
ルピロリドン、ポリアクリルアミド等のビニル系樹脂等
が挙げられ、これらの中で特にポリビニルブチラール及
びポリビニルアセタールが、耐熱性や染料の移行性等の
点から好ましいものである。本発明の熱転写シートの染
料担持層は、基本的には上記の材料から形成されるが、
その他必要に応じて従来公知と同様な各種の添加剤をも
包含し得るものである。
ー樹脂としては、従来公知のものがいずれも使用出来、
好ましいものを例示すれば、エチルセルロース、ヒドロ
キシエチルセルロース、エチルヒドロキシセルロース、
ヒドロキシプロピルセルロース、メチルセルロース、酢
酸セルロース、酢酪酸セルロース等のセルロース系樹
脂、ポリビニルアルコール、ポリ酢酸ビニル、ポリビニ
ルブチラール、ポリビニルアセトアセタール、ポリビニ
ルピロリドン、ポリアクリルアミド等のビニル系樹脂等
が挙げられ、これらの中で特にポリビニルブチラール及
びポリビニルアセタールが、耐熱性や染料の移行性等の
点から好ましいものである。本発明の熱転写シートの染
料担持層は、基本的には上記の材料から形成されるが、
その他必要に応じて従来公知と同様な各種の添加剤をも
包含し得るものである。
【0015】この様な染料担持層は、好ましくは適当な
溶剤中に前記の染料混合物、バインダー樹脂その他の任
意成分を加えて各成分を溶解又は分散させて担持層形成
用塗液又はインキを調製し、これを上記の基材シート上
に塗布及び乾燥させて形成する。この様にして形成する
担持層は、0.2〜5.0μm、好ましくは0.4〜
2.0μm程度の厚さであり、又、担持層中の前記の染
料混合物は、担持層の重量の5〜70重量%、好ましく
は10〜60重量%の量で存在するのが好適である。
溶剤中に前記の染料混合物、バインダー樹脂その他の任
意成分を加えて各成分を溶解又は分散させて担持層形成
用塗液又はインキを調製し、これを上記の基材シート上
に塗布及び乾燥させて形成する。この様にして形成する
担持層は、0.2〜5.0μm、好ましくは0.4〜
2.0μm程度の厚さであり、又、担持層中の前記の染
料混合物は、担持層の重量の5〜70重量%、好ましく
は10〜60重量%の量で存在するのが好適である。
【0016】上記の如き本発明の熱転写シートは、その
ままで熱転写用として十分に有用であるが、更にその染
料担持層表面に粘着防止層、即ち離型層を設けてもよ
く、この様な層を設けることにより、熱転写時における
熱転写シートと被転写材の粘着を防止し、更に高い熱転
写温度を使用し、一層優れた濃度の画像を形成すること
が出来る。この離型層としては、単に粘着防止性の無機
粉末を付着させたのみでも相当の効果を示し、更に、例
えば、シリコーンポリマー、アクリルポリマー、フッ素
化ポリマーの如き離型性に優れた樹脂から0.01〜5
μm、好ましくは0.05〜2μmの離型層を設けるこ
とによって形成することが出来る。尚、上記の如き無機
粉体或いは離型性ポリマーは染料担持層中に包含させて
も十分な効果を奏するものである。更に、この様な熱転
写シートの裏面に、サーマルヘッドの熱による悪影響を
防止する為に耐熱層を設けてもよい。
ままで熱転写用として十分に有用であるが、更にその染
料担持層表面に粘着防止層、即ち離型層を設けてもよ
く、この様な層を設けることにより、熱転写時における
熱転写シートと被転写材の粘着を防止し、更に高い熱転
写温度を使用し、一層優れた濃度の画像を形成すること
が出来る。この離型層としては、単に粘着防止性の無機
粉末を付着させたのみでも相当の効果を示し、更に、例
えば、シリコーンポリマー、アクリルポリマー、フッ素
化ポリマーの如き離型性に優れた樹脂から0.01〜5
μm、好ましくは0.05〜2μmの離型層を設けるこ
とによって形成することが出来る。尚、上記の如き無機
粉体或いは離型性ポリマーは染料担持層中に包含させて
も十分な効果を奏するものである。更に、この様な熱転
写シートの裏面に、サーマルヘッドの熱による悪影響を
防止する為に耐熱層を設けてもよい。
【0017】以上の如き熱転写シートを用いて、画像を
形成する為に使用する被転写材は、その記録面が前記の
染料に対して染料受容性を有するものであればいかなる
ものでもよく、又、染料受容性を有しない紙、金属、ガ
ラス、合成樹脂等である場合には、その少なくとも一方
の表面に染料受容層を形成すればよい。染料受容層を形
成しなくてもよい被転写材としては、例えば、ポリプロ
ピレン等のポリオレフィン系樹脂、ポリ塩化ビニル、ポ
リ塩化ビニリデン等のハロゲン化ポリマー、ポリ酢酸ビ
ニル、ポリアクリルエステル等のビニルポリマー、ポリ
エチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート
等のポリエステル系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリア
ミド系樹脂、エチレンやプロピレン等のオレフィンと他
のビニルモノマーとの共重合体系樹脂、アイオノマー、
セルロースジアセテート等のセルロース系樹脂、ポリカ
ーボネート等からなる繊維、織布、フイルム、シート、
成形物等が挙げられる。
形成する為に使用する被転写材は、その記録面が前記の
染料に対して染料受容性を有するものであればいかなる
ものでもよく、又、染料受容性を有しない紙、金属、ガ
ラス、合成樹脂等である場合には、その少なくとも一方
の表面に染料受容層を形成すればよい。染料受容層を形
成しなくてもよい被転写材としては、例えば、ポリプロ
ピレン等のポリオレフィン系樹脂、ポリ塩化ビニル、ポ
リ塩化ビニリデン等のハロゲン化ポリマー、ポリ酢酸ビ
ニル、ポリアクリルエステル等のビニルポリマー、ポリ
エチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート
等のポリエステル系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリア
ミド系樹脂、エチレンやプロピレン等のオレフィンと他
のビニルモノマーとの共重合体系樹脂、アイオノマー、
セルロースジアセテート等のセルロース系樹脂、ポリカ
ーボネート等からなる繊維、織布、フイルム、シート、
成形物等が挙げられる。
【0018】特に好ましいものはポリエステルからなる
シート又はフイルム或いはポリエステル層を設けた加工
紙である。又、紙、金属、ガラスその他の非染着性の被
転写材であっても、その記録面に上記の如き染着性の樹
脂の溶液又は分散液を塗布及び乾燥させるか、或いはそ
れらの樹脂フイルムをラミネートすることにより、被転
写材とすることが出来る。更に、上記の染着性のある被
転写材であっても、その表面に更に染着性の良い樹脂か
ら、上記の紙の場合の如くして染料受容層を形成しても
よい。この様にして形成する染料受容層は、単独の材料
からでも、又、複数の材料から形成してもよく、更に所
期の目的を妨げない範囲で各種の添加剤を包含してもよ
いのは当然である。
シート又はフイルム或いはポリエステル層を設けた加工
紙である。又、紙、金属、ガラスその他の非染着性の被
転写材であっても、その記録面に上記の如き染着性の樹
脂の溶液又は分散液を塗布及び乾燥させるか、或いはそ
れらの樹脂フイルムをラミネートすることにより、被転
写材とすることが出来る。更に、上記の染着性のある被
転写材であっても、その表面に更に染着性の良い樹脂か
ら、上記の紙の場合の如くして染料受容層を形成しても
よい。この様にして形成する染料受容層は、単独の材料
からでも、又、複数の材料から形成してもよく、更に所
期の目的を妨げない範囲で各種の添加剤を包含してもよ
いのは当然である。
【0019】この様な染料受容層は任意の厚さでよい
が、一般的には3〜50μmの厚さである。又、この様
な染料受容層は連続被覆であるのが好ましいが、樹脂エ
マルジョンや樹脂分散液を使用して、不連続の被覆とし
て形成してもよい。この様な被転写材は基本的には上記
の如くで、そのままでも十分に使用することが出来るも
のであるが、上記被転写材又はその染料受容層中に、粘
着防止用の無機粉末を包含させることが出来、この様に
すれば熱転写時の温度をより高めても熱転写シートと被
転写材との粘着を防止して、更に優れた熱転写を行うこ
とが出来る。特に好ましいのは、微粉末のシリカであ
る。又、上記のシリカの如き無機粉末に代えて、又は併
用して、離型性の良好な前述の如き樹脂を添加してもよ
い。特に好ましい離型性ポリマーは、シリコーン化合物
の硬化物、例えば、エポキシ変性シリコーンオイルとア
ミノ変性シリコーンオイルからなる硬化物が挙げられ
る。この様な離型剤は、染料受容層の重量の約0.5〜
30重量%を占める割合が良い。
が、一般的には3〜50μmの厚さである。又、この様
な染料受容層は連続被覆であるのが好ましいが、樹脂エ
マルジョンや樹脂分散液を使用して、不連続の被覆とし
て形成してもよい。この様な被転写材は基本的には上記
の如くで、そのままでも十分に使用することが出来るも
のであるが、上記被転写材又はその染料受容層中に、粘
着防止用の無機粉末を包含させることが出来、この様に
すれば熱転写時の温度をより高めても熱転写シートと被
転写材との粘着を防止して、更に優れた熱転写を行うこ
とが出来る。特に好ましいのは、微粉末のシリカであ
る。又、上記のシリカの如き無機粉末に代えて、又は併
用して、離型性の良好な前述の如き樹脂を添加してもよ
い。特に好ましい離型性ポリマーは、シリコーン化合物
の硬化物、例えば、エポキシ変性シリコーンオイルとア
ミノ変性シリコーンオイルからなる硬化物が挙げられ
る。この様な離型剤は、染料受容層の重量の約0.5〜
30重量%を占める割合が良い。
【0020】又、使用する被転写材は、その染料受容層
の表面に、上記の如き無機粉体を付着させて粘着防止効
果を高めてもよいし、又、前述の如き離型性に優れた離
型剤からなる層を設けてもよい。この様な離型層は約
0.01〜5μmの厚さで十分な効果を発揮して、熱転
写シートの染料受容層との粘着を防止しつつ、一層染料
受容性を向上させることが出来る。上記の如き本発明の
熱転写シート及び上記の如き被記録材を使用して熱転写
を行う際に使用する熱エネルギーの付与手段は、従来公
知の付与手段がいずれも使用出来、例えば、サーマルプ
リンター(例えば、日立製、ビデオプリンターVY−1
00)等の記録装置によって、記録時間をコントロール
することにより、5〜100mJ/mm2程度の熱エネ
ルギーを付与することによって所期の目的を十分に達成
することが出来る。
の表面に、上記の如き無機粉体を付着させて粘着防止効
果を高めてもよいし、又、前述の如き離型性に優れた離
型剤からなる層を設けてもよい。この様な離型層は約
0.01〜5μmの厚さで十分な効果を発揮して、熱転
写シートの染料受容層との粘着を防止しつつ、一層染料
受容性を向上させることが出来る。上記の如き本発明の
熱転写シート及び上記の如き被記録材を使用して熱転写
を行う際に使用する熱エネルギーの付与手段は、従来公
知の付与手段がいずれも使用出来、例えば、サーマルプ
リンター(例えば、日立製、ビデオプリンターVY−1
00)等の記録装置によって、記録時間をコントロール
することにより、5〜100mJ/mm2程度の熱エネ
ルギーを付与することによって所期の目的を十分に達成
することが出来る。
【0021】
【実施例】次に実施例及び比較例を挙げて本発明を更に
具体的に説明する。尚、文中、部又は%とあるのは特に
断りの無い限り重量基準である。 実施例 下記組成の染料担持層形成用インキ組成物を調製し、背
面に耐熱処理を施した6μm厚のポリエチレンテレフタ
レートフイルムに、乾燥塗布量が1.0g/m2になる
様に塗布及び乾燥して後記表1の本発明の熱転写シート
を得た。 前記染料(I)と前記式1〜15の染料(II) 合計で3.0部 ポリビニルブチラール樹脂 4.5部 メチルエチルケトン 46.25部 トルエン 46.25部
具体的に説明する。尚、文中、部又は%とあるのは特に
断りの無い限り重量基準である。 実施例 下記組成の染料担持層形成用インキ組成物を調製し、背
面に耐熱処理を施した6μm厚のポリエチレンテレフタ
レートフイルムに、乾燥塗布量が1.0g/m2になる
様に塗布及び乾燥して後記表1の本発明の熱転写シート
を得た。 前記染料(I)と前記式1〜15の染料(II) 合計で3.0部 ポリビニルブチラール樹脂 4.5部 メチルエチルケトン 46.25部 トルエン 46.25部
【0022】但し、上記組成において染料混合物が上記
溶剤に不溶な場合には、溶媒としてDMF、ジオキサ
ン、クロロホルム等を適宜用いた。次に、基材シートと
して合成紙(王子油化製、ユポFPG#150)を用
い、この一方の面に下記の組成の塗工液を乾燥時10.
0g/m2になる割合で塗布し、100℃で30分間乾
燥して被転写材を得た。 ポリエステル樹脂(Vylon200、東洋紡製) 11.5部 塩化ビニル・酢酸ビニル共重合体(VYHH、UCC製) 5.0部 アミノ変性シリコーン(KF−393、信越化学工業製) 1.2部 エポキシ変性シリーコーン(X−22−343、信越化学工業製) 1.2部 メチルエチルケトン/トルエン/シクロヘキサノン(重量比4:4:2) 102.0部
溶剤に不溶な場合には、溶媒としてDMF、ジオキサ
ン、クロロホルム等を適宜用いた。次に、基材シートと
して合成紙(王子油化製、ユポFPG#150)を用
い、この一方の面に下記の組成の塗工液を乾燥時10.
0g/m2になる割合で塗布し、100℃で30分間乾
燥して被転写材を得た。 ポリエステル樹脂(Vylon200、東洋紡製) 11.5部 塩化ビニル・酢酸ビニル共重合体(VYHH、UCC製) 5.0部 アミノ変性シリコーン(KF−393、信越化学工業製) 1.2部 エポキシ変性シリーコーン(X−22−343、信越化学工業製) 1.2部 メチルエチルケトン/トルエン/シクロヘキサノン(重量比4:4:2) 102.0部
【0023】前記の本発明の熱転写シートと上記の被転
写材とを、夫々の染料担持層と染料受容面とを対向させ
て重ね合せ、熱転写シートの裏面からヘッド印加電圧1
0V、印字時間4.0msec.の条件でサーマルヘッ
ドで記録を行い、下記表1の結果を得た。
写材とを、夫々の染料担持層と染料受容面とを対向させ
て重ね合せ、熱転写シートの裏面からヘッド印加電圧1
0V、印字時間4.0msec.の条件でサーマルヘッ
ドで記録を行い、下記表1の結果を得た。
【0024】
【表1】 上記表1における混合比は重量基準である。又、混合染
料の色相はいずれもシアン色である。
料の色相はいずれもシアン色である。
【0025】比較例 実施例における染料に代えて下記表2の染料を使用し、
他は実施例と同様にして下記表2の結果を得た。
他は実施例と同様にして下記表2の結果を得た。
【表2】
【0026】
【化9】 尚、前記における発色濃度は米国マクベス社製のデンシ
トメーターRD−918で測定した値である。堅牢度は
記録画像を50℃の雰囲気中に長時間放置した後、画像
のシャープさが変化せず、又、表面を白紙で摩擦しても
白紙が着色しないものを◎とし、僅かにシャープさが失
なわれ且つ僅かに白紙が着色したものを○とし、シャー
プさが失なわれ、白紙が着色したものを△とし、画像が
不鮮明となり、白紙が著しく着色したものを×で表示し
た
トメーターRD−918で測定した値である。堅牢度は
記録画像を50℃の雰囲気中に長時間放置した後、画像
のシャープさが変化せず、又、表面を白紙で摩擦しても
白紙が着色しないものを◎とし、僅かにシャープさが失
なわれ且つ僅かに白紙が着色したものを○とし、シャー
プさが失なわれ、白紙が着色したものを△とし、画像が
不鮮明となり、白紙が著しく着色したものを×で表示し
た
【0027】
【効果】以上の如き本発明によれば、熱転写シートの染
料として特定の染料混合物を使用することによって、高
濃度で鮮明な画像が形成され、特にこれらの画像は優れ
た耐ブリード性、耐汚染性を有するので画像を長期間保
存しても画像のシャープさが低下したり、他の物品と接
触してもそれらを汚染することがなく、従来技術の種々
の問題が解決された。
料として特定の染料混合物を使用することによって、高
濃度で鮮明な画像が形成され、特にこれらの画像は優れ
た耐ブリード性、耐汚染性を有するので画像を長期間保
存しても画像のシャープさが低下したり、他の物品と接
触してもそれらを汚染することがなく、従来技術の種々
の問題が解決された。
Claims (2)
- 【請求項1】 基材シート及び該基材シートの一方の面
に形成された染料担持層からなり、該染料担持層に包含
される染料が、下記式(I)で表される染料と下記式1
〜15で表される少なくとも1種の昇華性染料との混合
物であることを特徴とする熱転写シート。 【化1】 【化2】 【化3】 【化4】 - 【請求項2】 式(I)の染料と式1〜15で表される
少なくとも1種の昇華性染料との混合比が15:85〜
85:15の重量比である請求項1に記載の熱転写シー
ト。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63226426A JPH0641673B2 (ja) | 1988-09-12 | 1988-09-12 | 熱転写シート |
JP5029645A JPH0811467B2 (ja) | 1988-09-12 | 1993-01-27 | 熱転写シート |
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63226426A JPH0641673B2 (ja) | 1988-09-12 | 1988-09-12 | 熱転写シート |
JP5029645A JPH0811467B2 (ja) | 1988-09-12 | 1993-01-27 | 熱転写シート |
Related Parent Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP63226426A Division JPH0641673B2 (ja) | 1988-09-12 | 1988-09-12 | 熱転写シート |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0679976A true JPH0679976A (ja) | 1994-03-22 |
JPH0811467B2 JPH0811467B2 (ja) | 1996-02-07 |
Family
ID=26367870
Family Applications (2)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP63226426A Expired - Lifetime JPH0641673B2 (ja) | 1988-09-12 | 1988-09-12 | 熱転写シート |
JP5029645A Expired - Lifetime JPH0811467B2 (ja) | 1988-09-12 | 1993-01-27 | 熱転写シート |
Family Applications Before (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP63226426A Expired - Lifetime JPH0641673B2 (ja) | 1988-09-12 | 1988-09-12 | 熱転写シート |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (2) | JPH0641673B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2021030444A (ja) * | 2019-08-13 | 2021-03-01 | 凸版印刷株式会社 | 熱転写シート |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2593778B2 (ja) * | 1993-01-27 | 1997-03-26 | 大日本印刷株式会社 | 熱転写シート |
JP5204418B2 (ja) * | 2007-03-30 | 2013-06-05 | 富士フイルム株式会社 | インドアニリン色素、感熱転写記録用インクシート、感熱転写記録方法、カラートナー、インクジェット用インク、およびカラーフィルター |
JP2009137281A (ja) | 2007-11-12 | 2009-06-25 | Fujifilm Corp | 感熱転写シートおよびそれを用いた感熱転写記録方法 |
US8061683B2 (en) | 2009-03-30 | 2011-11-22 | Fisher Controls International, Llc | Manual valve operators having a lockout device |
Family Cites Families (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS60239289A (ja) * | 1984-05-11 | 1985-11-28 | Mitsubishi Chem Ind Ltd | 感熱転写記録用色素及び感熱転写記録用シート |
JPS6135994A (ja) * | 1984-07-30 | 1986-02-20 | Mitsubishi Chem Ind Ltd | 感熱転写記録用色素及び感熱転写シート |
JP2880160B2 (ja) * | 1986-03-28 | 1999-04-05 | 大日本印刷株式会社 | 染料および該染料を用いた熱転写シート |
JPS63199687A (ja) * | 1987-02-16 | 1988-08-18 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | 感熱転写記録用転写体 |
-
1988
- 1988-09-12 JP JP63226426A patent/JPH0641673B2/ja not_active Expired - Lifetime
-
1993
- 1993-01-27 JP JP5029645A patent/JPH0811467B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2021030444A (ja) * | 2019-08-13 | 2021-03-01 | 凸版印刷株式会社 | 熱転写シート |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0811467B2 (ja) | 1996-02-07 |
JPH0274683A (ja) | 1990-03-14 |
JPH0641673B2 (ja) | 1994-06-01 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
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FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090207 Year of fee payment: 13 |
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EXPY | Cancellation because of completion of term | ||
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