JPH0665831B2 - 鉄板コンクリ−トサイロの構築工法 - Google Patents
鉄板コンクリ−トサイロの構築工法Info
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- JPH0665831B2 JPH0665831B2 JP60297997A JP29799785A JPH0665831B2 JP H0665831 B2 JPH0665831 B2 JP H0665831B2 JP 60297997 A JP60297997 A JP 60297997A JP 29799785 A JP29799785 A JP 29799785A JP H0665831 B2 JPH0665831 B2 JP H0665831B2
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Description
【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 この発明は、鉄板筒体の外周にコンクリートを打設し被
覆して成る鉄板コンクリートサイロの構築に実施され
る、スライディングフォーム工法を応用した構築工法に
関する。
覆して成る鉄板コンクリートサイロの構築に実施され
る、スライディングフォーム工法を応用した構築工法に
関する。
従来の技術 鉄板コンクリートサイロは、気密性に優れ、また、穀物
中にサイロ内面から剥落したコンクリート粒等の異物が
混入しないので、輸入穀物類の貯蔵用として好ましい構
造とされている。
中にサイロ内面から剥落したコンクリート粒等の異物が
混入しないので、輸入穀物類の貯蔵用として好ましい構
造とされている。
従来、鉄板コンクリートサイロの構築工法としては、下
記〜の発明が公知に属する。
記〜の発明が公知に属する。
コンクリートの吹付けによる構築工法(特開昭57−
178070号公報参照。) 鉄板筒体にクライミングの反力をとって段階的にスラ
イドするセルフクライミング公報(特公昭52−197
02号、特公昭60−26911号、特開昭60−55
175号公報など参照)。
178070号公報参照。) 鉄板筒体にクライミングの反力をとって段階的にスラ
イドするセルフクライミング公報(特公昭52−197
02号、特公昭60−26911号、特開昭60−55
175号公報など参照)。
鉄板コンクリートに合成PC板を使用したプレハブ工
法(特公昭57−50230号公報参照)。
法(特公昭57−50230号公報参照)。
いわゆるスライディングフォーム工法による鉄板コン
クリートサイロの構築工法(特開昭59−122666
号、特開昭60−219371号、特公昭58−391
5号公報など参照)。
クリートサイロの構築工法(特開昭59−122666
号、特開昭60−219371号、特公昭58−391
5号公報など参照)。
本発明が解決しようとする課題 I.従来の上記〜に記述した鉄板コンクリートサイ
ロの構築工法は、スライディングフォーム工法に比較し
てコンクリート打継面コールドジョイントとなり、気密
性が悪いし、また、施工が非連続的なので能率が悪い。
しかも、鉄板筒体にクライミングの反力をとる構成であ
るため、鉄板を厚くしたり、鉄板筒体に内圧をかけて補
強すること、あるいはサイロの内側に内側ステージを作
ることなどが不可欠であり、このため大掛りな施工装置
になり、不経済という問題点があった。
ロの構築工法は、スライディングフォーム工法に比較し
てコンクリート打継面コールドジョイントとなり、気密
性が悪いし、また、施工が非連続的なので能率が悪い。
しかも、鉄板筒体にクライミングの反力をとる構成であ
るため、鉄板を厚くしたり、鉄板筒体に内圧をかけて補
強すること、あるいはサイロの内側に内側ステージを作
ることなどが不可欠であり、このため大掛りな施工装置
になり、不経済という問題点があった。
II.次に、上記に記載した工法の場合は、築造途中の
鉄板コンクリート壁の上方を内外面方向に跨ぐ門形状の
ヨークが存在するため鉄板筒体を建込む作業が大変困難
であり、施工性が甚だ悪い。具体的に云えば、スライデ
ィングフォーム工法は、毎分当り20cmぐらいの速度で
せき板を連続的に上昇させ、コンクリート打設を連続的
に進め、コールドジョイントの無い高品質で均質なコン
クリート躯体を形成できる。ところが、ヨークの高さ
は、通常コンクリート打設面から70cm〜80cm程度し
かなく狭いから、コンクリート打設及びせき板の上昇に
先行して建込まれる鉄板のモジュール高さ寸法は50cm
以上とすることは不可能に近い。しかもそのような鉄板
を門形状で狭いヨークの内側へ建込み、溶接接合も含め
て1リング当り2〜3分で完了することは不可能に近
く、結局はコンクリート打設の速度に追いつけず、せき
板の上昇を一時的に止めて鉄板の建込み作業を優先させ
るほかはなく、鉄板建込みの作業工程が超多忙を極める
割に、作業性が甚だ悪く、また実際の施工は不連続とな
って能率が悪く、工期が長びくという重大な欠点があ
る。
鉄板コンクリート壁の上方を内外面方向に跨ぐ門形状の
ヨークが存在するため鉄板筒体を建込む作業が大変困難
であり、施工性が甚だ悪い。具体的に云えば、スライデ
ィングフォーム工法は、毎分当り20cmぐらいの速度で
せき板を連続的に上昇させ、コンクリート打設を連続的
に進め、コールドジョイントの無い高品質で均質なコン
クリート躯体を形成できる。ところが、ヨークの高さ
は、通常コンクリート打設面から70cm〜80cm程度し
かなく狭いから、コンクリート打設及びせき板の上昇に
先行して建込まれる鉄板のモジュール高さ寸法は50cm
以上とすることは不可能に近い。しかもそのような鉄板
を門形状で狭いヨークの内側へ建込み、溶接接合も含め
て1リング当り2〜3分で完了することは不可能に近
く、結局はコンクリート打設の速度に追いつけず、せき
板の上昇を一時的に止めて鉄板の建込み作業を優先させ
るほかはなく、鉄板建込みの作業工程が超多忙を極める
割に、作業性が甚だ悪く、また実際の施工は不連続とな
って能率が悪く、工期が長びくという重大な欠点があ
る。
III.従って、本発明の目的は、鉄板筒体構造物の構築
を先行させ、その後からコンクリート打設作業を進める
ことで前記2種類の作業を完全に分化して施工可能と
し、もって労務の平準化及び作業の能率化を図ること、
及びロッドを伝い登るクライミングジャッキによってせ
き板を上昇させる方式として鉄板筒体構造物に一切の負
荷(反力)を作用させず、もって鉄板の厚さの減少及び
鉄板筒体構造物の補強等を無用にして経済性を高めるこ
と、並びに先行する鉄板筒体構造物の構築と、後行のコ
ンクリート打設作業とを適当な格差で並行作業として同
時進行させ、即ち、両者の工程を重複化することによっ
て大幅な工期短縮を可能にするべく改良した鉄板コンク
リートサイロの構築方法を提供することである。
を先行させ、その後からコンクリート打設作業を進める
ことで前記2種類の作業を完全に分化して施工可能と
し、もって労務の平準化及び作業の能率化を図ること、
及びロッドを伝い登るクライミングジャッキによってせ
き板を上昇させる方式として鉄板筒体構造物に一切の負
荷(反力)を作用させず、もって鉄板の厚さの減少及び
鉄板筒体構造物の補強等を無用にして経済性を高めるこ
と、並びに先行する鉄板筒体構造物の構築と、後行のコ
ンクリート打設作業とを適当な格差で並行作業として同
時進行させ、即ち、両者の工程を重複化することによっ
て大幅な工期短縮を可能にするべく改良した鉄板コンク
リートサイロの構築方法を提供することである。
問題点を解決するための手段 上記従来技術の課題を解決するための手段として、この
発明に係る鉄板コンクリートサイロの構築工法は、次の
(イ)〜(ハ)のように構成されている。
発明に係る鉄板コンクリートサイロの構築工法は、次の
(イ)〜(ハ)のように構成されている。
(イ)地上において鉄板筒体1を揚重可能な大きさに地
組みすると共に、該鉄板筒体1の外周面の軸線方向にス
ライドガイド2を組付け、しかる後に前記鉄板筒体1を
揚重して建込み鉄板筒体構造物を先行して構築する。
組みすると共に、該鉄板筒体1の外周面の軸線方向にス
ライドガイド2を組付け、しかる後に前記鉄板筒体1を
揚重して建込み鉄板筒体構造物を先行して構築する。
(ロ)先行して構築された鉄板筒体構造物の外周にロッ
ド7を地面上に垂直方向に立て、前記ロッドを伝い登る
クライミングジャッキ8及び前記スライドガイド2に沿
って上昇する略倒立L字形状のヨーク6を主要部とする
スライド装置3並びに前記スライド装置に牽引されるせ
き板4を鉄板筒体構造物の外周の地上レベルに設置す
る。
ド7を地面上に垂直方向に立て、前記ロッドを伝い登る
クライミングジャッキ8及び前記スライドガイド2に沿
って上昇する略倒立L字形状のヨーク6を主要部とする
スライド装置3並びに前記スライド装置に牽引されるせ
き板4を鉄板筒体構造物の外周の地上レベルに設置す
る。
(ハ)前記スライド装置3に支持されたせき板4と鉄板
筒体構造物1との間にコンクリート10を打設するこ
と、及び前記打設コンクリートの硬化時間に相応の速度
で前記スライド装置を前記ロッド3に反力をとって連続
的に上昇させながらコンクリートを打設する工程をくり
返す。
筒体構造物1との間にコンクリート10を打設するこ
と、及び前記打設コンクリートの硬化時間に相応の速度
で前記スライド装置を前記ロッド3に反力をとって連続
的に上昇させながらコンクリートを打設する工程をくり
返す。
本発明はまた、前記スライドガイド2は単位長さが短か
いものを一連に継ぎ足して鉄板筒体1の外周面へ着脱可
能に組付け、打設したコンクリート中に埋まる直前に無
用になったスライドガイドを順に鉄板筒体構造物から取
外して転用することも特徴とする。
いものを一連に継ぎ足して鉄板筒体1の外周面へ着脱可
能に組付け、打設したコンクリート中に埋まる直前に無
用になったスライドガイドを順に鉄板筒体構造物から取
外して転用することも特徴とする。
作用 鉄板筒体構成物の構築作業と、コンクリート打設作業と
は完全に分化して行なわれるので、従事者は各作業毎に
専心して、最適な工程設計のもとに各々比較的に単純な
作業として行なえ、労務の平準化、及び作業の能率、品
質、安全性を高められる。
は完全に分化して行なわれるので、従事者は各作業毎に
専心して、最適な工程設計のもとに各々比較的に単純な
作業として行なえ、労務の平準化、及び作業の能率、品
質、安全性を高められる。
スライド装置3は、所謂スライディングフォーム工法の
型枠滑動装置と同様に、ロッド7を伝い登るクライミン
グジャッキ8により毎分当り20cmぐらいの速度で連続
的に上昇されるが、スライド装置3が上昇する際の反力
は全てロッド7を通じて地盤へ伝達され、鉄板筒体構造
物には負荷を一切及ぼさないので、鉄板を厚くしたり、
鉄板筒体構造物に内圧を加えて補強する必要がない。ス
ライド装置3の上昇移動は、略倒立L字形状のヨーク6
がスライドガイド2に沿って上昇する。従って、鉄板筒
体構造物の構築をコンクリート打設よりもある程度先行
させるかぎり、鉄板筒体構造物の構築とコンクリート打
設作業とは並行して同時進行の形で進めることができ、
両者の工程の重複化によって工期の大幅な短縮を図れ
る。
型枠滑動装置と同様に、ロッド7を伝い登るクライミン
グジャッキ8により毎分当り20cmぐらいの速度で連続
的に上昇されるが、スライド装置3が上昇する際の反力
は全てロッド7を通じて地盤へ伝達され、鉄板筒体構造
物には負荷を一切及ぼさないので、鉄板を厚くしたり、
鉄板筒体構造物に内圧を加えて補強する必要がない。ス
ライド装置3の上昇移動は、略倒立L字形状のヨーク6
がスライドガイド2に沿って上昇する。従って、鉄板筒
体構造物の構築をコンクリート打設よりもある程度先行
させるかぎり、鉄板筒体構造物の構築とコンクリート打
設作業とは並行して同時進行の形で進めることができ、
両者の工程の重複化によって工期の大幅な短縮を図れ
る。
かくして通常のスライディングフォーム工法と全く同様
にコンクリートの打継ぎ(コールドジョイント)を生じ
させないで、気密性の良い高品質のコンクリート打設が
出来るし、連続的施工を行なえるので能率が良い。
にコンクリートの打継ぎ(コールドジョイント)を生じ
させないで、気密性の良い高品質のコンクリート打設が
出来るし、連続的施工を行なえるので能率が良い。
実施例 次に、図示した本発明の実施例を説明する。
まず、第1図Aは工場加工されたモジュール鉄板1′を
示し、第1図B,Cは前記モジュール鉄板1′を使用し
て現地の地上でリング状に地組みされた鉄板筒体1及び
その建設モジュール筒体を示している。前記モジュール
鉄板1′は、例えば筒体の1/4円弧のものとし、高さ
hは1.2m〜2.4m位に製作される。このモジュー
ル鉄板1′を合計4個円周方向に組合せ、各々の突合せ
縁を溶接接合して鉄板筒体1が組立てられる。第1図C
は、上述のようにして組立てた鉄板筒体1を更に上下に
2個(但し、2個の限りではなく、クレーン等による揚
重可能な大きさ、重量であれば1個又は複数個で可)積
み重ねその突合せ部を円周溶接で接合すると共に、外周
面の軸方向にスライドガイド2…を着脱可能に取付けて
地組みされた建設モジュール筒体を示している。鉄板と
コンクリートとの一体化を図るスタッド(図示省略)
も、前記地組みの段階で鉄板筒体1の外周面に突設され
る。
示し、第1図B,Cは前記モジュール鉄板1′を使用し
て現地の地上でリング状に地組みされた鉄板筒体1及び
その建設モジュール筒体を示している。前記モジュール
鉄板1′は、例えば筒体の1/4円弧のものとし、高さ
hは1.2m〜2.4m位に製作される。このモジュー
ル鉄板1′を合計4個円周方向に組合せ、各々の突合せ
縁を溶接接合して鉄板筒体1が組立てられる。第1図C
は、上述のようにして組立てた鉄板筒体1を更に上下に
2個(但し、2個の限りではなく、クレーン等による揚
重可能な大きさ、重量であれば1個又は複数個で可)積
み重ねその突合せ部を円周溶接で接合すると共に、外周
面の軸方向にスライドガイド2…を着脱可能に取付けて
地組みされた建設モジュール筒体を示している。鉄板と
コンクリートとの一体化を図るスタッド(図示省略)
も、前記地組みの段階で鉄板筒体1の外周面に突設され
る。
前記スライドガイド2は、第4図に示した如くH形鋼
(又はI形鋼、L形鋼、溝形鋼などでも可)によるレー
ル材であり、これは1台のヨークにつき1本の割合い
(第4図b)、又は2本の一組として(第4図a)鉄板
筒体1の軸線方向に平行に取付けられている。しかも、
このスライドガイド2は、1本当りの長さを例えば50
cm位に短かいものとし、第5図に示した如く鉄板筒体1
の外周面にボルト13、ナット14により着脱可能に取
付けられている。ちなみに1本のサイロ(直径6m〜8
m位の大きさ)につきスライド装置は円周を12等分し
て12台ぐらい使用しせき板4を上昇させるので、スラ
イドガイド2はこれに必要な組数だけ鉄板筒体1の外周
面に取付けられる。
(又はI形鋼、L形鋼、溝形鋼などでも可)によるレー
ル材であり、これは1台のヨークにつき1本の割合い
(第4図b)、又は2本の一組として(第4図a)鉄板
筒体1の軸線方向に平行に取付けられている。しかも、
このスライドガイド2は、1本当りの長さを例えば50
cm位に短かいものとし、第5図に示した如く鉄板筒体1
の外周面にボルト13、ナット14により着脱可能に取
付けられている。ちなみに1本のサイロ(直径6m〜8
m位の大きさ)につきスライド装置は円周を12等分し
て12台ぐらい使用しせき板4を上昇させるので、スラ
イドガイド2はこれに必要な組数だけ鉄板筒体1の外周
面に取付けられる。
第2図は、第1図Cの如くに地組みした複数の鉄板筒体
1(建設モジュール筒体)をクレーン等で吊り上げ、順
次積み重ねて鉄板筒体構造物を先行して構築する段階を
示している。吊り込んだ建設モジュール筒体(鉄板筒体
1)は、積み重ね部を円周方向に突き合せ又は重ね溶接
で接合し、構造的に一体化して鉄板筒体構造物が構築さ
れる。
1(建設モジュール筒体)をクレーン等で吊り上げ、順
次積み重ねて鉄板筒体構造物を先行して構築する段階を
示している。吊り込んだ建設モジュール筒体(鉄板筒体
1)は、積み重ね部を円周方向に突き合せ又は重ね溶接
で接合し、構造的に一体化して鉄板筒体構造物が構築さ
れる。
次に、第3図Aは、上述の如く先行して構築した鉄板筒
体構造物の外周に地上部分に、ロッド7を地面上に垂直
方向に立て、上述のスライドガイド2に沿って前記ロッ
ド7を伝い登るスライド装置3を設置し、せき板4を取
付けた段階を示している。
体構造物の外周に地上部分に、ロッド7を地面上に垂直
方向に立て、上述のスライドガイド2に沿って前記ロッ
ド7を伝い登るスライド装置3を設置し、せき板4を取
付けた段階を示している。
スライド装置3の構造詳細は、第4図a又はb及び第5
図に示したとおり、内端部にスライドガイド2の溝に沿
って転がるローラ5をもつ略倒立L字形状のヨーク6
と、このヨーク6に取付け固定したクライミングジャッ
キ8とより成る。クライミングジャッキ8は、鉄板筒体
1の外周面とせき板4との間の略中央部位に下端を地面
に突き立て垂直方向に立てられたロッド7を伝って所謂
尺取り虫のように登る構成である。前記ヨーク6の脚部
下方の内側部分に腹起し9を取付け、該腹起し9の内側
にせき板4が設置されている。せき板4の高さ寸法は通
常100cm位である。
図に示したとおり、内端部にスライドガイド2の溝に沿
って転がるローラ5をもつ略倒立L字形状のヨーク6
と、このヨーク6に取付け固定したクライミングジャッ
キ8とより成る。クライミングジャッキ8は、鉄板筒体
1の外周面とせき板4との間の略中央部位に下端を地面
に突き立て垂直方向に立てられたロッド7を伝って所謂
尺取り虫のように登る構成である。前記ヨーク6の脚部
下方の内側部分に腹起し9を取付け、該腹起し9の内側
にせき板4が設置されている。せき板4の高さ寸法は通
常100cm位である。
第3図Bは、鉄板筒体構造物とせき板4との間に壁鉄筋
(図示省略)を設置し、第1段階のコンクリート10の
せき板4の高さ相当だけ打設した段階を示している。ま
た、第3図C,Dは、スライド装置3を打設コンクリー
トの硬化時間に相応の速度、例えば毎分当り20cm位の
速度で連続的に上昇させつつコンクリート打設が進めら
れている段階を示している。コンクリートの壁厚は通常
150〜250mm位である。第3図D中の符号11は打
設されたコンクリート壁表面の後仕上げ用としてスライ
ド装置3から吊下げた作業足場である。また、第5図中
の符号12はスライド装置3のための作業床である。コ
ンクリート打設の作業は、先行する鉄板筒体構造物の構
築がある程度進んで、コンクリート打設に支障ない程度
の差が開いておれば、鉄板筒体構造物の構築作業と並行
して同時進行の形で進めることができ、もって両者の工
程を重複化することにより労務の平準化を図り、工期を
大幅に短縮することができる。
(図示省略)を設置し、第1段階のコンクリート10の
せき板4の高さ相当だけ打設した段階を示している。ま
た、第3図C,Dは、スライド装置3を打設コンクリー
トの硬化時間に相応の速度、例えば毎分当り20cm位の
速度で連続的に上昇させつつコンクリート打設が進めら
れている段階を示している。コンクリートの壁厚は通常
150〜250mm位である。第3図D中の符号11は打
設されたコンクリート壁表面の後仕上げ用としてスライ
ド装置3から吊下げた作業足場である。また、第5図中
の符号12はスライド装置3のための作業床である。コ
ンクリート打設の作業は、先行する鉄板筒体構造物の構
築がある程度進んで、コンクリート打設に支障ない程度
の差が開いておれば、鉄板筒体構造物の構築作業と並行
して同時進行の形で進めることができ、もって両者の工
程を重複化することにより労務の平準化を図り、工期を
大幅に短縮することができる。
なお、上述したコンクリート打設作業の過程でスライド
装置3が通過し無用となったスライドガイド2は、その
ままコンクリート壁中に埋殺しても良いが、出来るかぎ
りボルト13,ナット14をゆるめて取外し転用する。
このために、スライドガイド2の1本当りの長さは前記
の如く50cm程度に短かいものとし、取外し作業を容易
ならしめている。
装置3が通過し無用となったスライドガイド2は、その
ままコンクリート壁中に埋殺しても良いが、出来るかぎ
りボルト13,ナット14をゆるめて取外し転用する。
このために、スライドガイド2の1本当りの長さは前記
の如く50cm程度に短かいものとし、取外し作業を容易
ならしめている。
以後は、スライド装置3の上昇を連続させつつコンクリ
ート打設を連続的に行なう。他方、必要に応じて鉄板筒
体構造物の構築作業もコンクリート打設作業と分化した
内容で並行して行ない、所要高さの鉄板コンクリートサ
イロを完成するのである。
ート打設を連続的に行なう。他方、必要に応じて鉄板筒
体構造物の構築作業もコンクリート打設作業と分化した
内容で並行して行ない、所要高さの鉄板コンクリートサ
イロを完成するのである。
第6図は本発明の構築工法により構築したサイロ群の平
面図を示している。出来れば全サイロの構築を同時に行
なうも良し、あるいはいくつかのサイログループに分割
して施工することもできる。なお、サイロ外部の隣接す
るサイロ同士で囲まれた空間の所謂副ビン15を形成す
る隔壁16も、サイロ筒体と合一に構築するのが普通で
あるが、別途の工事として施工しても良い。
面図を示している。出来れば全サイロの構築を同時に行
なうも良し、あるいはいくつかのサイログループに分割
して施工することもできる。なお、サイロ外部の隣接す
るサイロ同士で囲まれた空間の所謂副ビン15を形成す
る隔壁16も、サイロ筒体と合一に構築するのが普通で
あるが、別途の工事として施工しても良い。
本発明が奏する効果 本発明に係る鉄板コンクリートサイロの構築工法は、鉄
板筒体構造物の構築とコンクリート打設とを完全に先後
に分化した独立の工程で行なう構成としたので、労務の
平準化を図れるし、先行する鉄板筒体構造物の構築は、
鉄板筒体(又は建設モジュール筒体)を揚重して建込む
方法により自由度の高い作業内容で能率的に行なえる。
他方、コンクリート打設は所謂スライディングフォーム
工法と全く同様に連続的に施工でき、打継ぎがなく気密
性の高い高品質の鉄板コンクリートサイロを極めて能率
良く安価に構築できる。
板筒体構造物の構築とコンクリート打設とを完全に先後
に分化した独立の工程で行なう構成としたので、労務の
平準化を図れるし、先行する鉄板筒体構造物の構築は、
鉄板筒体(又は建設モジュール筒体)を揚重して建込む
方法により自由度の高い作業内容で能率的に行なえる。
他方、コンクリート打設は所謂スライディングフォーム
工法と全く同様に連続的に施工でき、打継ぎがなく気密
性の高い高品質の鉄板コンクリートサイロを極めて能率
良く安価に構築できる。
とりわけ、スライド装置の上昇に伴なう負荷は鉄板筒体
構造物に一切及ぼしめない構成であるため、鉄板は自立
してコンクリート打設の圧力に耐える程度に薄くて良
く、また、格別の補強を必要としないので、工数がかか
らず、経済性が高い。
構造物に一切及ぼしめない構成であるため、鉄板は自立
してコンクリート打設の圧力に耐える程度に薄くて良
く、また、格別の補強を必要としないので、工数がかか
らず、経済性が高い。
その上、先行する鉄板筒体構造物の構築と、後行するコ
ンクリート打設の作業は、各々の進捗状況に適当な格差
を有するかぎり、並行して同時進行の形で進めることが
できるから、両者の工程の重複化により工期の大幅な短
縮を達成できる。
ンクリート打設の作業は、各々の進捗状況に適当な格差
を有するかぎり、並行して同時進行の形で進めることが
できるから、両者の工程の重複化により工期の大幅な短
縮を達成できる。
その他、コンクリート打込み高さは常に毎分当り10〜
20cmであるためスランプの少ない高品質のコンクリー
トを打設できるし、バイブレータによる締固め作業が容
易であるため耐久性の高いコンクリート壁体が得られ
る。
20cmであるためスランプの少ない高品質のコンクリー
トを打設できるし、バイブレータによる締固め作業が容
易であるため耐久性の高いコンクリート壁体が得られ
る。
第1図A,B,Cはモジュール鉄板の斜視図とこれによ
り組立てた鉄板筒体の平面図及び斜視図である。第2図
は鉄板筒体の建込み状態を示した立面図、第3図A〜D
はこの発明の構築工法の枢要な工程図、第4図a,bと
第5図はスライド装置の平面図と正面図、第6図は構築
されたサイロの平面図である。
り組立てた鉄板筒体の平面図及び斜視図である。第2図
は鉄板筒体の建込み状態を示した立面図、第3図A〜D
はこの発明の構築工法の枢要な工程図、第4図a,bと
第5図はスライド装置の平面図と正面図、第6図は構築
されたサイロの平面図である。
フロントページの続き (72)発明者 野本 秀樹 東京都中央区銀座8丁目21番1号 株式会 社竹中工務店東京本店内 (56)参考文献 特開 昭60−55175(JP,A)
Claims (2)
- 【請求項1】(イ)地上において鉄板筒体(1)を揚重可
能な大きさに地組みすると共に、該鉄板筒体(1)の外周
面の軸線方向にスライドガイド(2)を組付け、しかる後
に前記鉄板筒体(1)を揚重して建込み鉄板筒体構造物を
先行して構築する段階と、 (ロ)先行して構築された鉄板筒体構造物の外周にロッ
ド(7)を地面上に垂直方向に立て、前記ロッドを伝い登
るクライミングジャッキ(8)及び前記スライドガイド(2)
に沿って上昇する略倒立L字形状のヨーク(6)を主要部
とするスライド装置(3)並びに前記スライド装置に牽引
されるせき板(4)を鉄板筒体構造物の外周の地上レベル
に設置する段階と、 (ハ)前記スライド装置(3)に支持されたせき板(4)と鉄
板筒体構造物との間にコンクリート(10)を打設するこ
と、及び前記打設コンクリートの硬化時間に相応の速度
で前記スライド装置を前記ロッド(3)に反力をとって連
続的に上昇させながらコンクリートを打設する工程をく
り返す段階と、 から成ることを特徴とする、鉄板コンクリートサイロの
構築工法。 - 【請求項2】スライドガイド(2)は単位長さが短かいも
のを一連に継ぎ足して鉄板筒体(1)の外周面へ着脱可能
に組付け、打設したコンクリート中に埋まる直前に無用
になったスライドガイドを順に鉄板筒体構造物から取外
して転用することを特徴とする、請求項1に記載した鉄
板コンクリートサイロの構築工法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP60297997A JPH0665831B2 (ja) | 1985-12-30 | 1985-12-30 | 鉄板コンクリ−トサイロの構築工法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP60297997A JPH0665831B2 (ja) | 1985-12-30 | 1985-12-30 | 鉄板コンクリ−トサイロの構築工法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS62160374A JPS62160374A (ja) | 1987-07-16 |
JPH0665831B2 true JPH0665831B2 (ja) | 1994-08-24 |
Family
ID=17853789
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP60297997A Expired - Fee Related JPH0665831B2 (ja) | 1985-12-30 | 1985-12-30 | 鉄板コンクリ−トサイロの構築工法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0665831B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP6543941B2 (ja) * | 2015-01-26 | 2019-07-17 | 株式会社大林組 | スリップフォーム装置および筒状壁体の構築方法 |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS6055175A (ja) * | 1983-09-01 | 1985-03-30 | 日本鋼管株式会社 | 複合構造貯槽の構築方法 |
-
1985
- 1985-12-30 JP JP60297997A patent/JPH0665831B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS62160374A (ja) | 1987-07-16 |
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