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JP6543941B2 - スリップフォーム装置および筒状壁体の構築方法 - Google Patents

スリップフォーム装置および筒状壁体の構築方法 Download PDF

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Description

本発明は、スリップフォーム装置および筒状壁体の構築方法に関する。
従来より、穀物貯蔵サイロや危険物貯蔵施設、LNGタンク等の気密性が要求される容器構造物を鉄筋コンクリート造の筒状壁体にて構築する場合には、筒状壁体の内周面を金属板等の気密性材料にてライニングすることで、収容物質の漏えいを防止している。
このような内周面を気密性材料にてライニングした筒状壁体の構築方法としては、例えば特許文献1に、気密性材料を壁体の内型枠として先行して組み立て、該気密性材料とその外周に組み立てた外型枠との間にコンクリートを打設し、筒状壁体を構築する方法が開示されている。具体的には、間隔保持材を用いて気密性材料に外型枠を固定し、両者の間にコンクリートを打設して硬化させた後、外型枠のみを取り外す工程を鉛直上方に向けて繰り返し、コンクリートを打ち継いでいく方法である。
上記の方法は、筒状壁体の構築と同時に内周面が内型枠として使用した気密性材料にてライニングされるため、工期を大幅に短縮することができる。しかし、外型枠の設置に間隔保持材を用いる必要があるとともに、上方に向けてコンクリートを打ち継ぐ毎に外型枠の撤去及び取り付けを繰り返すため、作業が煩雑となる。このような外型枠の型枠工に対して、鉄筋コンクリート造の塔状構造物を施工する場合に用いられる、スリップフォーム工法を適用することが考えられる。
スリップフォーム工法は、例えば特許文献2に開示されているように、リング状をなす内型枠と外型枠の間にコンクリートを打設しながら、当該コンクリートに埋設されるロッドを反力にして油圧ジャッキにより内型枠及び外型枠を連続的に上昇させ、塔状構造物を構築していく工法である。
特開2010−106501号公報 特開平10−54136号公報
一般にスリップフォーム装置は、構築しようとする塔状構造物の壁体を跨ぐようにして門型フレームよりなるヨークを配置するとともに、板状型枠を塔状構造物の壁体内側および壁体外側にそれぞれ配置し、ヨーク、内側の板状型枠及び外側の板状型枠を一体に固定する。そして、これらヨークを複数隣合せて板状型枠を連接させることで、リング状の内型枠および外型枠を形成する。これにより、コンクリート打設時に生じる側圧は、リング状の内型枠および外型枠の両者に作用して相殺されるため、水平方向に移動することがなく、その平面視形状が保持されるものである。
しかし、前述した筒状壁体の構築方法において、外型枠の型枠工にのみスリップフォーム装置を適用しようとすると、当然ながら筒状壁体を跨ぐヨークには、壁体外側のみに板状型枠が配置されることとなる。すると、コンクリートを打設することにより生じる側圧は、板状型枠を連接してなるリング状の外型枠に内圧となって作用するため、リング状の外型枠の平面視形状が楕円形や卵型になるなど変形しやすく、リング状の外型枠に対する平面視形状保持が困難となり、所定の壁厚が確保できない。
このような挙動に対応するべく、例えばヨークの剛性を高める、もしくはリング状の外型枠の背面に同じくリング状の補強材を設置するなどして、リング状の外型枠の形状保持性能を高める方法も考えられる。
しかし、いずれの方法もスリップフォーム装置全体の重量が増すとともに、組立て・解体が煩雑となる。また、リング状の補強材を設けた場合には、筒状壁体の断面視形状を高さ方向に徐々に拡径もしくは縮径したい場合に、平面視形状の修正を行うことができず作業性に劣る。さらに、スリップフォーム装置全体が平面方向に移動することにより、所定の壁厚が保持できなくなるといった事象を防ぐことができない。
本発明は、かかる課題に鑑みなされたものであって、その主な目的は、内周面が筒材にてライニングされる筒状壁体を、作業性よくかつ高精度に構築することが可能な、筒状壁体の外周面に位置するリング状の外型枠のみを有するスリップフォーム装置およびスリップフォーム装置を用いた筒状壁体の構築方法を提供することである。
かかる目的を達成するため本発明のスリップフォーム装置は、内周面が筒材にてライニングされる筒状壁体を構築するためのスリップフォーム装置であって、前記筒材の外周面に対して打設面が向かい合うよう配置される外側型枠パネル、該外側型枠パネルの背面に設置される縦部材、および該縦部材を挟んで前記外側型枠パネルの背面側に設置される補強架構を備えるヨークと、該ヨークを昇降させる昇降手段と、前記筒材の外周面に設置されるとともに前記ヨークに備えた係合部に係合されて、前記ヨークの昇降を自在にしつつ水平方向の移動を規制する水平移動規制部材と、を備えてなり、前記水平移動規制部材が、前記筒材の周方向に間隔を有して複数配置されるとともに、該水平移動規制部材の各々に前記ヨークが設置され、該ヨークに備えた前記外側型枠パネルおよび前記補強架構は各々が、前記筒材の周方向に連接されて外側筒状型枠およびリンク架構を形成し、下部作業ステージが、前記補強架構の上面に設けられることを特徴とする。
本発明によれば、ヨークに備えた外側型枠パネルが連接されて形成されるリング状の外側筒状型枠は、水平移動規制部材に沿って平面視形状を保持した状態で上昇することが可能となる。また、リング状の外側筒状型枠は、コンクリートを打設されることにより生じる側圧が内圧となって作用する際にも、外側筒状型枠を構成する外側型枠パネルが、ヨークを介して水平移動規制部材に係合しているから水平方向に移動することがないため、所定の壁厚を確保でき、平面視形状が卵形や楕円形型に変形することがない。よって、リング状の外側筒状型枠における平面視形状の保持性を高めることが可能となり、筒状壁体に高い施工精度を確保することが可能となる。
また、地震力や風荷重が作用しても、ヨークが水平移動規制部材に係合されていることから、これら外力を受けてスリップフォーム装置全体が、水平方向に移動したり回転するような挙動を抑制することが可能となる。
さらに、外側型枠パネルに作用するコンクリート打設時の側圧を、補強架構によっても負担し外側型枠パネル自身の変形を抑制するため、外側型枠パネルよりなるリング状の外側筒状型枠における平面視形状の変形をより一層抑制することが可能となる。また、隣り合う補強架構を連結してリング架構にすると、当該リング架構が外側筒状型枠に対して拘束効果を発揮するため、外側筒状型枠に生じるより高い内圧にも耐えることが可能となる。したがって、例えば一度に打設するコンクリートの打設高さを高くすることも可能となる。
本発明のスリップフォーム装置は、前記ヨークの天端であって、前記縦部材を挟んで前記外側型枠パネルの反対側に、上部作業ステージが設けられることを特徴とする。
本発明の筒状壁体の構築方法は、前記筒材及び前記水平移動規制部材を先行組した後、前記ヨークを備える前記外側筒状型枠を、前記筒材の外周面と間隔を持って向かい合うようにして配置し、前記ヨークを該水平移動規制部材に係合させた状態で前記昇降手段を介して連続して上昇させながら、前記筒材と前記外側筒状型枠との間にコンクリートを打設することを特徴とする。
本発明によれば、筒材を内型枠として使用しながら外型枠にスリップフォーム装置を採用する。これにより、内型枠および外型枠ともに型枠の設置および脱型の手間を省略できるとともに、構築しようとする筒状壁体の内側に作業ステージを設ける必要がないため、工事全体の省力化及び省コスト化を図ることが可能となる。
本発明は、内側が筒材にてライニングされる筒状壁体を構築するにあたり、筒材を内型枠としつつ、外型枠をスリップフォーム装置にて構成するため、内型枠および外型枠ともに型枠工に係る作業工程を大幅に省略しつつ、作業性よくかつ高精度に筒状壁体を構築することが可能となる。
スリップフォーム装置の平面図である。 スリップフォーム装置の側面図である。 ヨークを構成する水平部材の詳細を示す図である。 スリップフォーム装置を用いた筒状壁体の構築方法を示す図である(その1)。 スリップフォーム装置を用いた筒状壁体の構築方法を示す図である(その2)。 スリップフォーム装置を用いた筒状壁体の他の事例を示す図である。
<スリップフォーム装置の構造>
以下に、本発明におけるスリップフォーム装置を、図1から図3を参照して以下に詳述する。
本発明のスリップフォーム装置1は、図1の平面図に示すような、内周面が筒材12にてライニングされてなる鉄筋コンクリート造の筒状壁体11を構築するための装置であり、コンクリートCを打設する際に筒材12を内型枠として使用するため、型枠としては、外型枠として機能する外側筒状型枠6のみを備える構成を有している。
なお、筒材12は、鉄筋コンクリート造の筒状壁体の内周面をライニングするものであれば、気密性材料や水密性材料、鋼材やFRP等、いずれの材料により形成されるものでもよい。
具体的には、図1の平面図および図2の側面図に示すように、外側型枠パネル2を備えるヨーク3と、ヨーク3を昇降させる昇降手段4と、ヨーク3が係合される水平移動規制部材5とを備えている。
外側型枠パネル2は、図2に示すように、筒材12に対して打設面が向かい合うようにして配置されるものであり、その打設面は筒材12の外周面と平行に形成されている。これら外側型枠パネル2は、ヨーク3に支持されて筒材12に対して間隔を有して配置される。
ヨーク3は、外側型枠パネル2の背面に設置される縦部材31と、該縦部材31に対して片持ち状に固定される水平部材32とにより構成されるフレームである。そして、水平部材32は、縦部材31に対して外側型枠パネル2の上方であって、図1に示すように、外側型枠パネル2の打設面と直交する方向に延在するよう固定される。これら水平部材32には、図3に示すように、昇降手段4および係合具321がそれぞれ設置されている。また、縦部材31には、補強架構311が設置されている。
昇降手段4は、図2に示すように、水平部材32に固定されるクライミングジャッキ41と、該クライミングジャッキ41を貫通するロッド42により構成されており、ロッド42は、筒材12と外側型枠パネル2との間に鉛直状に配置されている。これにより、ヨーク3はクライミングジャッキ41にてロッド42を手繰りながら上昇する。
係合具321は、水平部材32の先端に設けられており、図3の平面図に示すように、後に述べる水平移動規制部材5を側面から抱持するようにして係合することにより、ヨーク3の昇降を自在にしつつ、水平方向の外力が作用した際のヨーク3の水平方向の移動を規制するものである。
本実施の形態では、係合具321を高さ方向に2つ設置しているが、少なくとも通常時において、水平移動規制部材5に対してヨーク3の縦部材31を平行に保持できれば、その数量はいずれに設定してもよい。
補強架構311は、図2に示すように、外側型枠パネル2の背面側に配置されて縦部材31に設置されるものであり、図1に示すように、外側型枠パネル2の背面に沿うように形成された筒状の立体トラスにより構成されている。これらは、外側型枠パネル2の腹起しとして機能し、コンクリートCが打設されて外側型枠パネル2の打設面に側圧が作用した際に、その側圧を負担して外側型枠パネル2が水平方向に変形することを抑制する。
そして、水平移動規制部材5は、図2に示すように、筒材12の外周面に設置されて鉛直状に立設されており、図1に示すように、筒材11の周方向に2〜4m程度の間隔を有して複数配置されている。これら複数の水平移動規制部材5にはそれぞれに、ヨーク3が係合されることとなる。
これにより、各水平移動規制部材5に係合されているヨーク3が、図1に示す平面図のように、筒材12の周方向に隣り合うことに伴い、ヨーク3に備えた外側型枠パネル2も筒材12の周方向に連接されて、外側筒状型枠6を形成することとなる。このとき、隣り合うヨーク3は、図2に示すように、外リング材33を介して連結されている。
なお、水平移動規制部材5は、筒材12の外周面に設置されることから、筒材12に作用するコンクリート打設時の側圧を負担する側圧負担部材としても機能させることができる。なお、側圧負担部材としても機能させる場合には、側圧筒材12の材料や部材厚等を考慮し、隣り合う水平移動規制部材5を、コンクリート打設時の側圧により、はらみ出しが生じないような間隔を持って配置すればよい。
上述する構成よりなるスリップフォーム装置1は、図1に示すように、外側筒状型枠6が、筒材12を囲うようにして配置される。したがって、外側筒状型枠6と筒材12との配置間隔を、構築しようとする筒状壁体11の壁厚と同じ大きさに設定し、筒材12を内型枠、外側筒状型枠6を外型枠として両者の間にコンクリートCを打設する。このとき、ヨーク3を介して外側筒状型枠6を連続して上昇させつつ、コンクリートCを打設することで、内周面に筒材12がライニングされた筒状壁体11を構築することができるものである。
これにより、外側型枠パネル2を連接してなるリング状の外側筒状型枠6は、水平移動規制部材5に沿って平面視形状及び位置を保持した状態で上昇することが可能となる。また、リング状の外側筒状型枠6は、コンクリートCを打設することにより生じる側圧が内圧となって作用する際にも、外側筒状型枠6を構成する外側型枠パネル2が、ヨーク3を介して水平移動規制部材5に係合しているから水平方向に移動することがないため、平面視形状が卵形や楕円形型に変形することがない。よって、リング状の外側筒状型枠6における平面視形状及び位置の保持性を高めることが可能となり、筒状壁体12に高い施工精度を確保することが可能となる。
また、地震力や風荷重が作用しても、ヨーク3が水平移動規制部材5に係合されていることから、これら外力を受けてスリップフォーム装置1全体が、水平方向に移動したり回転するような挙動を生じることがない。したがって、後に述べるが、図5に示すように、筒状壁体12の内方に鉄筋13や図示しないシース管もしくは埋め込み金物の設置を行っても、ヨーク3が移動もしくは回転してこれらと干渉しあうことを抑制でき、作業性を向上することが可能となる。
なお、スリップフォーム装置1には、図2に示すように、補強架構311の上面に下部作業ステージ7Aが設けられているとともに、ヨーク3の天端であって縦部材31を挟んで外側型枠パネル2と反対側にも上部作業ステージ7Bが設けられている。これら下部作業ステージ7A及び上部作業ステージ7Bを、縦部材31を挟んで外側型枠パネル2と反対側に設けることによって、コンクリートCの打設時に、前記外側型枠パネル2に側圧が作用することによりヨーク3が鉛直方向に回転することを抑制している。
また、筒材12に沿う方向に隣り合って配置される補強架構311どうしは連結させて、図1に示すように、リング架構8を形成して外側筒状型枠6を囲うようにしておく。そうすると、リング架構8が外側筒状型枠6に対して拘束作用をもたらすため、コンクリートCの打設時において、リング状の外側筒状型枠6に内圧が作用することにより生じやすい平面視形状の変形を、水平移動規制部材5と相俟って、より一層抑制することが可能となる。
<スリップフォーム装置を用いた筒状壁体の構築方法>
以下に、上述するスリップフォーム装置1を用いた筒状壁体11の構築方法を、図4から図6を参照して詳述する。
本実施の形態では、図4(a)に示すような、地上に構築されるLNGタンクTに設けられるPC防液堤を構築する場合を事例とする。PC防液堤は、内周面を外槽ライナと称される気密性の筒材12によりライニングされた鉄筋コンクリート造の筒状壁体11である。
図4(b)に示すように、LNGタンクTの基礎版上に筒材12及び水平移動規制部材5を先行組みするとともに、ロッド42及び鉄筋13の建込みを行う。
本実施の形態では、筒材12と水平移動規制部材5とを先行組するにあたり、両者を溶接により固定するが、必ずしもこれに限定されるものではなく、筒材12に気密性を保持できる手段であれば、いずれの固定手段にて両者を固定してもよい。
また、本実施の形態では、筒材12の背面にコンクリートCとの定着性を向上するべく、図1に示すように、スタッド121を設けているが、筒材12とコンクリートCとの付着力を高めることができれば、その形状はいずれでもよい。
次に、図5(a)に示すように、ヨーク3を備えた外側筒状型枠6をLNGタンクTの基礎版上に配置し、筒状壁体11を構成するコンクリートCを打設する。
具体的には、図2に示すように、ヨーク3の係合部321を水平移動規制部材5に係合させるとともに、クライミングジャッキ41をロッド42に挿通させる。そして、図5(a)に示すように、構築しようとする筒状壁体11の壁厚と同じ大きさの間隔で配置された、外側型枠パネル2が連接されてなる外側筒状型枠6と筒材12との間にコンクリートCを打設し、ロッド42及び鉄筋13の下端部をコンクリートCにて埋設する。
打設したコンクリートCの硬化が進み、ロッド4が強固に支持されたところでクライミングジャッキ41を駆動させ、ヨーク3を介して外側筒状型枠6の上昇を開始する。なお、外側筒状型枠6の上昇速度は、打設されたコンクリートCが、外側筒状型枠6のスライド上昇により外側筒状型枠6の下端から露出されるまでの間に、自立できる程度の強度を発現できる時間を確保するよう考慮し設定する。
外側筒状型枠6の上昇が開始された後、上部作業ステージ7B及び下部作業ステージ7Aを利用して、以下の作業を行う。
図5(b)に示すように、外側筒状型枠6の上昇に合わせてロッド42および鉄筋13の継ぎ足し、また図示しないが筒所壁体11内に埋設されるシース管の組み立てや埋め込み金物の設置等の作業を行う。これらの作業と並行して、外側筒状型枠6と筒材12との間にコンクリートCを打設する作業と、打設したコンクリートCを締め固める作業とを行う。
これらの作業を、外側筒状型枠6を連続して上昇させながら同時作業で繰り返し、図5(c)に示すように、下方から上方に向けてコンクリートCを打ち上げていく。なお、当然ながら水平移動規制部材5およびロッド42はともに、コンクリートCに埋設されることとなる。
上記の手順にて、水平移動規制部材5にヨーク3を係合し、外側筒状型枠6の平面視形状及び位置を保持しつつ垂直に連続して上昇させながら、所望の高さまでコンクリートCを打設することにより、内周面が筒材12にてライニングされた筒状壁体11を精度良く構築するものである。
このようなスリップフォーム装置1を用いた筒状壁体12の構築方法によれば、筒材12を内型枠として使用するとともに、スリップフォーム装置1の外側筒状型枠6を外型枠として使用し施工するため、筒状壁体11を構築するために必要な内型枠および外型枠両者の設置および脱型の手間を省略することができる。
また、筒状壁体11内方の配筋やシース管及び埋め込み金物の設置等に係る作業を、スリップフォーム装置1に備えた下部作業ステージ7A及び上部作業ステージ7Bを利用して行うことができるため、筒状壁体11の内側に足場を設ける必要がない。さらに、水平移動規制部材5は、筒材12の外周面に配置されるから筒状壁体11内に埋設されるため、解体及び撤去する必要がない。
このように、筒状壁体12の構築に係る工事全体の省力化及び省コスト化を図ることが可能となる。
本発明のスリップフォーム装置1および筒状壁体11の構築方法は、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
例えば、本実施の形態では、筒状壁体11にPC防液堤を採用したが、必ずしもこれに限定されるものではなく、例えば、穀物貯蔵用サイロや放射線物質等の危険物封入容器等の壁体等、内周面が筒材12にてライニングされる筒状壁体11であれば、いずれに適用することも可能であり、その断面形状も、必ずしも円筒に限定されるものではなく、例えば角筒でもよい。
また、本実施の形態では、筒材12および水平移動規制部材5を、構築しようとする筒状壁体11の天端まで先行組したが、必ずしもこれに限定されるものではない。例えば、筒材12および水平移動規制部材5を高さ方向に複数分割し、ロッド42および鉄筋13の継ぎ足しと併せて、筒材12および水平移動規制部材5を継ぎ足してもよい。この場合にも、ヨーク3の上方に設置した上部作業ステージ7Bを利用して、筒材12および水平移動規制部材5の継ぎ足し作業を行うことができるため、筒状壁体11の内周面側に足場を組む必要がない。
さらに、筒材12が、図6に示すように、複数の気密性板材121を縦方向及び横方向に溶着して形成される場合には、例えば、水平移動規制部材5を気密性板材121の横方向の位置決め手段および裏あて材として利用し、隣り合う気密性板材121どうしの溶着を、水平移動規制部材5を介して行ってもよい。
加えて、図6に示すように、隣り合う水平移動規制部材5を連結するように横梁14を設けて、これら横梁14と筒材12とを溶着してもよい。こうすると、横梁14は、コンクリートCの打設時における筒材12のはらみ出しを防止する手段、及びコンクリートCとの付着力を高める手段として機能する。
1 スリップフォーム装置
2 外側型枠パネル
21 ピン支承
22 ジャッキ
3 ヨーク
31 縦部材
311 補強架構
32 水平部材
321 係合具
33 外リング材
4 昇降手段
41 クライミングジャッキ
42 ロッド
5 水平移動規制部材
6 外側筒状型枠
7A 下部作業ステージ
7B 上部作業ステージ
8 リング架構
11 筒状壁体(PC防液堤)
12 筒材
13 鉄筋
14 横梁
C コンクリート
T LNGタンク

Claims (3)

  1. 内周面が筒材にてライニングされる筒状壁体を構築するためのスリップフォーム装置であって、
    前記筒材の外周面に対して打設面が向かい合うよう配置される外側型枠パネル、該外側型枠パネルの背面に設置される縦部材、および該縦部材を挟んで前記外側型枠パネルの背面側に設置される補強架構を備えるヨークと、
    該ヨークを昇降させる昇降手段と、
    前記筒材の外周面に設置されるとともに前記ヨークに備えた係合部に係合されて、前記ヨークの昇降を自在にしつつ水平方向の移動を規制する水平移動規制部材と、を備えてなり、
    前記水平移動規制部材が、前記筒材の周方向に間隔を有して複数配置されるとともに、該水平移動規制部材の各々に前記ヨークが設置され、
    該ヨークに備えた前記外側型枠パネルおよび前記補強架構は各々が、前記筒材の周方向に連接されて外側筒状型枠およびリンク架構を形成し、
    下部作業ステージが、前記補強架構の上面に設けられることを特徴とするスリップフォーム装置。
  2. 請求項1に記載のスリップフォーム装置において、
    前記ヨークの天端であって、前記縦部材を挟んで前記外側型枠パネルの反対側に、上部作業ステージが設けられることを特徴とするスリップフォーム装置。
  3. 請求項1または2に記載のスリップフォーム装置を用いた筒状壁体の構築方法であって、
    前記筒材及び前記水平移動規制部材を先行組した後、
    前記ヨークを備える前記外側筒状型枠を、前記筒材の外周面と間隔を持って向かい合うようにして配置し、
    前記ヨークを該水平移動規制部材に係合させた状態で前記昇降手段を介して連続して上昇させながら、前記筒材と前記外側筒状型枠との間にコンクリートを打設することを特徴とする筒状壁体の構築方法。
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