JPH0662470B2 - 光学活性ヘキサ−2,4−ジイン−1,6−ジオ−ル類の製法 - Google Patents
光学活性ヘキサ−2,4−ジイン−1,6−ジオ−ル類の製法Info
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- JPH0662470B2 JPH0662470B2 JP61197188A JP19718886A JPH0662470B2 JP H0662470 B2 JPH0662470 B2 JP H0662470B2 JP 61197188 A JP61197188 A JP 61197188A JP 19718886 A JP19718886 A JP 19718886A JP H0662470 B2 JPH0662470 B2 JP H0662470B2
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- Y02P—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
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- Y02P20/50—Improvements relating to the production of bulk chemicals
- Y02P20/52—Improvements relating to the production of bulk chemicals using catalysts, e.g. selective catalysts
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- Catalysts (AREA)
- Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
- Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 [発明の目的] (産業上の利用分野) 本発明は光学活性ヘキサ−2,4−ジイン−1,6−ジ
オール類、特に1,6−ビス(ハロフェニル)−1,6
−ジフェニルヘキサ−2,4−ジイン−1,6−ジオー
ル類の新規製法に関するものである。
オール類、特に1,6−ビス(ハロフェニル)−1,6
−ジフェニルヘキサ−2,4−ジイン−1,6−ジオー
ル類の新規製法に関するものである。
(従来の技術及びその問題点) 光学活性1,6−ビス(ハロフェニル)−1,6−ジフ
ェニルヘキサ−2,4−ジイン−1,6−ジオール類は
包接現象を利用して従来分割が困難であった化合物の光
学分割剤として非常に有用な化合物である(J. Amer. C
hem. Soc.,105巻 5151頁 1983年、tetrah
edron Letters,22巻 4669頁 1981年、Che
mistry Letters,885頁 1985年、特開昭60−
169434号公報)。
ェニルヘキサ−2,4−ジイン−1,6−ジオール類は
包接現象を利用して従来分割が困難であった化合物の光
学分割剤として非常に有用な化合物である(J. Amer. C
hem. Soc.,105巻 5151頁 1983年、tetrah
edron Letters,22巻 4669頁 1981年、Che
mistry Letters,885頁 1985年、特開昭60−
169434号公報)。
上記公知文献中で示されている光学活性1,6−ビス
(ハロフェニル)−1,6−ジフェニルヘキサ−2,4
−ジイン−1,6−ジオール類の製法は次式で示され
る。
(ハロフェニル)−1,6−ジフェニルヘキサ−2,4
−ジイン−1,6−ジオール類の製法は次式で示され
る。
上記反応中1)式の反応は、従来ハロベンゾフェノンと
ナトリウムアセチリドとの反応により行われている(J.
Org. Chem.,40巻 2250頁 1975年)。ま
た、無水水酸化カリウムの存在下にアセチレンと2−ク
ロロベンゾフェノンとの反応でも行われている(Compte
s rendus,246巻 2499頁 1958年;Ann. C
hem.,13巻 819頁 1957年)。
ナトリウムアセチリドとの反応により行われている(J.
Org. Chem.,40巻 2250頁 1975年)。ま
た、無水水酸化カリウムの存在下にアセチレンと2−ク
ロロベンゾフェノンとの反応でも行われている(Compte
s rendus,246巻 2499頁 1958年;Ann. C
hem.,13巻 819頁 1957年)。
しかし、前者の方法は−70〜−40℃という極低温で
反応させるものであり、後者の方法は無水水酸化カリウ
ムという極めて得難い化合物の存在下、アセチレンを加
圧するという危険な操作が必要であり、いずれも工業的
に実施するには多くの制約を伴う。
反応させるものであり、後者の方法は無水水酸化カリウ
ムという極めて得難い化合物の存在下、アセチレンを加
圧するという危険な操作が必要であり、いずれも工業的
に実施するには多くの制約を伴う。
2)式のラセミ体の光学分割ではアセトンを溶媒として
用いており、2−ハロフェニルフェニルプロパルギルア
ルコールの場合には(−)体のスパルテイン又はブルシ
ン錯体のみが単離されている。(+)体は(−)体を除
いた残渣より60〜80%eeで得られるのみであり、光
学純度の高い(+)1,6−ビス(ハロフェニル)−
1,6−ジフェニルヘキサ−2,4−ジイン−1,6−
ジオール類を得るには極めて煩雑な操作を必要としてい
た。
用いており、2−ハロフェニルフェニルプロパルギルア
ルコールの場合には(−)体のスパルテイン又はブルシ
ン錯体のみが単離されている。(+)体は(−)体を除
いた残渣より60〜80%eeで得られるのみであり、光
学純度の高い(+)1,6−ビス(ハロフェニル)−
1,6−ジフェニルヘキサ−2,4−ジイン−1,6−
ジオール類を得るには極めて煩雑な操作を必要としてい
た。
また、3)式の方法としては、特開昭60−16943
4号公報記載の方法が知られているが、本法は低沸点有
機溶媒中で純酸素を用いており、工業的に実施する場
合、爆発、燃焼の危険性を回避できない。
4号公報記載の方法が知られているが、本法は低沸点有
機溶媒中で純酸素を用いており、工業的に実施する場
合、爆発、燃焼の危険性を回避できない。
以上のような理由で、光学活性な1,6−ビス(ハロフ
ェニル)−1,6−ジフェニルヘキサ−2,4−ジイン
−1,6−ジオール類を工業的に製造するには公知の方
法では各工程において大きな障害があり、該化合物の満
足できる製法は未だ確立されていなかった。
ェニル)−1,6−ジフェニルヘキサ−2,4−ジイン
−1,6−ジオール類を工業的に製造するには公知の方
法では各工程において大きな障害があり、該化合物の満
足できる製法は未だ確立されていなかった。
本発明の目的は、光学活性な1,6−ビス(ハロフェニ
ル)−1,6−ジフェニルヘキサ−2,4−ジイン−
1,6−ジオール類を工業的に製造する方法を提供する
ことにある。
ル)−1,6−ジフェニルヘキサ−2,4−ジイン−
1,6−ジオール類を工業的に製造する方法を提供する
ことにある。
[発明の構成] 本発明の光学活性1,6−ビス(ハロフェニル)−1,
6−ジフェニルヘキサ−2,4−ジイン−1,6−ジオ
ール類の製法は、 次式(I): (式中、Halはハロゲン原子を表す。) で示されるハロベンゾフェノンと 次式(II): CH≡CMgX (II) (式中、Xはハロゲン原子を表す。) で示されるエチニルマグネシムウ化合物とを反応せし
め、 次式(III): (式中、Halは前記と同義である。) で示されるハロフェニルフェニルプロパルギルアルコー
ルを得、これを、二級アルコール中でスパルテインを用
いて光学分割して得られる光学活性ハロフェニルフェニ
ルプロパルギルアルコールを酢酸第二銅の存在下に酸化
することを特徴とするものである。
6−ジフェニルヘキサ−2,4−ジイン−1,6−ジオ
ール類の製法は、 次式(I): (式中、Halはハロゲン原子を表す。) で示されるハロベンゾフェノンと 次式(II): CH≡CMgX (II) (式中、Xはハロゲン原子を表す。) で示されるエチニルマグネシムウ化合物とを反応せし
め、 次式(III): (式中、Halは前記と同義である。) で示されるハロフェニルフェニルプロパルギルアルコー
ルを得、これを、二級アルコール中でスパルテインを用
いて光学分割して得られる光学活性ハロフェニルフェニ
ルプロパルギルアルコールを酢酸第二銅の存在下に酸化
することを特徴とするものである。
本発明において原料として用いられる前記式(I)で示
されるハロベンゾフェノンとしては、例えば、2−クロ
ロベンゾフェノン、3−クロロベンゾフェノン、4−ク
ロロベンゾフェノン、2−ブロモベンゾフェノン、3−
ブロモベンゾフェノン、4−ブロモベンゾフェノン、2
−フルオロベンゾフェノン、3−フルオロベンゾフェノ
ン、4−フルオロベンゾフェノンが挙げられる。
されるハロベンゾフェノンとしては、例えば、2−クロ
ロベンゾフェノン、3−クロロベンゾフェノン、4−ク
ロロベンゾフェノン、2−ブロモベンゾフェノン、3−
ブロモベンゾフェノン、4−ブロモベンゾフェノン、2
−フルオロベンゾフェノン、3−フルオロベンゾフェノ
ン、4−フルオロベンゾフェノンが挙げられる。
前記式(II)で示されるエチニルマグネシウム化合物と
しては、例えば、エチニルマグネシウムブロミド、エチ
ニルマグネシウムクロリド、エチニルマグネシウムヨー
ジドが挙げられる。
しては、例えば、エチニルマグネシウムブロミド、エチ
ニルマグネシウムクロリド、エチニルマグネシウムヨー
ジドが挙げられる。
ハロベンゾフェノン(I)とエチニルマグネシウム化合
物(II)との反応における溶媒としては、エーテル系化
合物、特にテトラヒドロフランが好ましい。反応におけ
るモル比はハロベンゾフェノン:エチニルマグネシウム
化合物=1:2〜1:1.1の間でエチニルマグネシウ
ム化合物を過剰に用いる方が良好な結果を与える。ま
た、両化合物の濃度は、それぞれ通常0.1M〜2.0
Mであり、これ以上濃くしても副反応が起こり効果は少
ない。
物(II)との反応における溶媒としては、エーテル系化
合物、特にテトラヒドロフランが好ましい。反応におけ
るモル比はハロベンゾフェノン:エチニルマグネシウム
化合物=1:2〜1:1.1の間でエチニルマグネシウ
ム化合物を過剰に用いる方が良好な結果を与える。ま
た、両化合物の濃度は、それぞれ通常0.1M〜2.0
Mであり、これ以上濃くしても副反応が起こり効果は少
ない。
反応は低温で行うよりは25〜60℃、特に30〜40
℃の範囲が良好であり、工業的に制御が非常に容易であ
る。尚、エチニルマグネシウム化合物は単離の必要がな
く、通常の方法(例えばOrganic Synthesis Coll.Vol.I
V 792頁)で得られるものをそのまま用いることが
できる。反応は通常5〜20時間で完結する。反応終了
後は通常の方法で処理し、水に不溶の有機溶媒で抽出す
る。かかる溶媒の例としては、トルエン、ベンゼン等の
芳香族化合物、エーテル類、エステル類、クロロホル
ム、ジクロロメタン等の塩素系化合物が挙げられる。分
離後、抽出物は脱溶媒し、得られる粗生成物をそのまま
次の分割工程に使用できる。
℃の範囲が良好であり、工業的に制御が非常に容易であ
る。尚、エチニルマグネシウム化合物は単離の必要がな
く、通常の方法(例えばOrganic Synthesis Coll.Vol.I
V 792頁)で得られるものをそのまま用いることが
できる。反応は通常5〜20時間で完結する。反応終了
後は通常の方法で処理し、水に不溶の有機溶媒で抽出す
る。かかる溶媒の例としては、トルエン、ベンゼン等の
芳香族化合物、エーテル類、エステル類、クロロホル
ム、ジクロロメタン等の塩素系化合物が挙げられる。分
離後、抽出物は脱溶媒し、得られる粗生成物をそのまま
次の分割工程に使用できる。
次の分割工程においては、溶媒として二級アルコールを
用いることにより、従来アセトン溶媒では結晶として得
られていた(−)体のみならず光学純度の高い(+)体
も得ることができる。この二級アルコールとしては、イ
ソプロパノール、 sec−ブチルアルコール、シクロヘキ
サノール、シクロペンタノール等が挙げられる。
用いることにより、従来アセトン溶媒では結晶として得
られていた(−)体のみならず光学純度の高い(+)体
も得ることができる。この二級アルコールとしては、イ
ソプロパノール、 sec−ブチルアルコール、シクロヘキ
サノール、シクロペンタノール等が挙げられる。
分割は、1モルのプロパルギルアルコール誘導体(II
I)に対して1モルのスパルテイン及び100〜100
0mlの二級アルコールを室温又は加熱下に数分〜60分
反応後、10℃〜室温に放置すると、まず(−)体が析
出する。この(−)体をろ過等の方法によって分離後、
ろ液の二級アルコール溶液を二級アルコール量が30〜
300mlになるまで濃縮する。この濃縮液に(−)体・
スパルテイン錯体の種晶を添加することにより(+)体
・スパルテイン錯体が析出する。(+)体、(−)体と
もそれぞれ上記条件と同一溶媒、同一濃度の二級アルコ
ールに懸濁し、40〜80℃に加熱し溶解させた後、室
温に放置して再結晶を行うことによりほぼ純粋な(+)
体及び(−)体のスパルテイン錯体が得られる。結晶化
のための時間は通常5〜48時間である。
I)に対して1モルのスパルテイン及び100〜100
0mlの二級アルコールを室温又は加熱下に数分〜60分
反応後、10℃〜室温に放置すると、まず(−)体が析
出する。この(−)体をろ過等の方法によって分離後、
ろ液の二級アルコール溶液を二級アルコール量が30〜
300mlになるまで濃縮する。この濃縮液に(−)体・
スパルテイン錯体の種晶を添加することにより(+)体
・スパルテイン錯体が析出する。(+)体、(−)体と
もそれぞれ上記条件と同一溶媒、同一濃度の二級アルコ
ールに懸濁し、40〜80℃に加熱し溶解させた後、室
温に放置して再結晶を行うことによりほぼ純粋な(+)
体及び(−)体のスパルテイン錯体が得られる。結晶化
のための時間は通常5〜48時間である。
このようにして得られた、(+)又は(−)体・スパル
テイン錯体を非水溶性有機溶媒に溶解又は懸濁し、希酸
で分解することにより、(+)又は(−)体プロパルギ
ルアルコール類(III)を有機溶媒に抽出できる。有機
層を分離し溶媒を除いた残渣はほぼ純粋な(+)又は
(−)体のプロパルギルアルコール誘導体である。
テイン錯体を非水溶性有機溶媒に溶解又は懸濁し、希酸
で分解することにより、(+)又は(−)体プロパルギ
ルアルコール類(III)を有機溶媒に抽出できる。有機
層を分離し溶媒を除いた残渣はほぼ純粋な(+)又は
(−)体のプロパルギルアルコール誘導体である。
この光学活性プロパルギルアルコール誘導体を酢酸第二
銅を用いて酸化することにより目的物の1,6−ビス
(ハロフェニル)−1,6−ジフェニルヘキサ−2,4
−ジイン−1,6−ジオール類が得られる。
銅を用いて酸化することにより目的物の1,6−ビス
(ハロフェニル)−1,6−ジフェニルヘキサ−2,4
−ジイン−1,6−ジオール類が得られる。
反応は、通常アルコールとピリジンとの混合溶媒中で行
う。アルコールとしては、メタノール、エタノール、プ
ロパノール、イソプロパノール、ブタノール等が挙げら
れる。ピリジンの量はアルコールの0.1〜2.0容量
倍の範囲であり、溶媒の使用量は、通常プロパルギルア
ルコール類(III)の5〜20重量部の範囲である。
う。アルコールとしては、メタノール、エタノール、プ
ロパノール、イソプロパノール、ブタノール等が挙げら
れる。ピリジンの量はアルコールの0.1〜2.0容量
倍の範囲であり、溶媒の使用量は、通常プロパルギルア
ルコール類(III)の5〜20重量部の範囲である。
酢酸第二銅は無水物でもよくまた結晶水を含んでいても
よい。その使用量は、通常プロパルギルアルコール類に
対して等モル〜2倍モルの範囲である。反応温度は、通
常0〜65℃の範囲であるが、好ましくは25〜40℃
の範囲である。反応時間は反応温度にもよるが、通常2
〜48時間の範囲である。反応後の処理は、反応混合物
に加えたピリジンと当量以上の希酸を加えるか、より好
ましくは大部分の溶媒を減圧下もしくは常圧下に除いた
後に残存ピリジンの当量以上の希酸を加えることによ
り、目的物の1,6−ビス(ハロフェニル)−1,6−
ジフェニルヘキサ−2,4−ジイン−1,6−ジオール
類が析出する。この固体はろ過、抽出等の通常の方法で
単離できる。
よい。その使用量は、通常プロパルギルアルコール類に
対して等モル〜2倍モルの範囲である。反応温度は、通
常0〜65℃の範囲であるが、好ましくは25〜40℃
の範囲である。反応時間は反応温度にもよるが、通常2
〜48時間の範囲である。反応後の処理は、反応混合物
に加えたピリジンと当量以上の希酸を加えるか、より好
ましくは大部分の溶媒を減圧下もしくは常圧下に除いた
後に残存ピリジンの当量以上の希酸を加えることによ
り、目的物の1,6−ビス(ハロフェニル)−1,6−
ジフェニルヘキサ−2,4−ジイン−1,6−ジオール
類が析出する。この固体はろ過、抽出等の通常の方法で
単離できる。
(実施例) 以下、実施例により本発明を更に詳しく説明するが、こ
れらの実施例は本発明の範囲を何ら制限するものではな
い。
れらの実施例は本発明の範囲を何ら制限するものではな
い。
実施例1 A.(±)ハロフェニルフェニルプロパルギルアルコー
ルの合成 (1)エチニルマグネシウムブロミドのテトラヒドロフ
ラン溶液(1.0M,500ml)に2−クロロベンゾフ
ェノン 78gをテトラヒドロフラン80mlに溶解した
溶液を10分間で滴下し、その後混合物を35〜40℃
に加熱した。16時間加熱攪拌した後、冷却し、500
mlの2−N硫酸又は飽和塩化アンモニウム水溶液をゆっ
くり加えた。有機層を分離し、水槽をジクロロメタン2
00mlで抽出した。有機層を合わせて、減圧下に溶媒を
除くと110gの薄褐色のオイルが得られた。ガスクロ
マトグラフィーによる分析の結果、このオイルには95
gの(±)1−(2−クロロフェニル)−1−フェニル
プロパルギルアルコール(以下「化合物(A)」と略す
る)が含まれていた。収率92%。
ルの合成 (1)エチニルマグネシウムブロミドのテトラヒドロフ
ラン溶液(1.0M,500ml)に2−クロロベンゾフ
ェノン 78gをテトラヒドロフラン80mlに溶解した
溶液を10分間で滴下し、その後混合物を35〜40℃
に加熱した。16時間加熱攪拌した後、冷却し、500
mlの2−N硫酸又は飽和塩化アンモニウム水溶液をゆっ
くり加えた。有機層を分離し、水槽をジクロロメタン2
00mlで抽出した。有機層を合わせて、減圧下に溶媒を
除くと110gの薄褐色のオイルが得られた。ガスクロ
マトグラフィーによる分析の結果、このオイルには95
gの(±)1−(2−クロロフェニル)−1−フェニル
プロパルギルアルコール(以下「化合物(A)」と略す
る)が含まれていた。収率92%。
(2)エチニルマグネシウムブロミドのテトラヒドロフ
ラン溶液の量を400mlとした以外(1)と同様に反応
させた。(±)−化合物(A)の収率は85%であっ
た。
ラン溶液の量を400mlとした以外(1)と同様に反応
させた。(±)−化合物(A)の収率は85%であっ
た。
(3)(1)において2−クロロベンゾフェノンの代わ
りに4−ブロモベンゾフェノン100gを用いた以外同
様に行った。収率85%で(±)1−(4−ブロモフェ
ニル)−1−フェニルプロパルギルアルコールが得られ
た。
りに4−ブロモベンゾフェノン100gを用いた以外同
様に行った。収率85%で(±)1−(4−ブロモフェ
ニル)−1−フェニルプロパルギルアルコールが得られ
た。
B.(±)−化合物(A)の光学分割 A(1)で得られた(±)1−(2−クロロフェニル)
−1−フェニルプロパルギルアルコール(純分換算25
g)のイソプロパノール75ml溶液中にスパルテイン2
4gを攪拌しながら加えた。均一に攪拌した後、数分後
に白色固体が析出した。1時間室温に放置し結晶化を完
了させた後、固体をろ別し少量のイソプロパノールで洗
浄した。得られた固体を再び25mlの熱イソプロパノー
ルに溶解し、室温に数時間放置すると無色固体として
(−)−化合物(A)・スパルテイン錯体17.2gが
得られた。融点121〜123℃。
−1−フェニルプロパルギルアルコール(純分換算25
g)のイソプロパノール75ml溶液中にスパルテイン2
4gを攪拌しながら加えた。均一に攪拌した後、数分後
に白色固体が析出した。1時間室温に放置し結晶化を完
了させた後、固体をろ別し少量のイソプロパノールで洗
浄した。得られた固体を再び25mlの熱イソプロパノー
ルに溶解し、室温に数時間放置すると無色固体として
(−)−化合物(A)・スパルテイン錯体17.2gが
得られた。融点121〜123℃。
[α]▲20 D▼=−81.4゜(c=1.0,MeO
H)ジアステレオマー純度100%。
H)ジアステレオマー純度100%。
最初に得られたろ液をイソプロパノールの量が25mlに
なるまで濃縮した。この液体に純粋な(−)体とスパル
テインから得られた種晶を加えると直ぐに結晶が析出し
た。ろ過により結晶を分離し、得られた結晶を再び熱イ
ソプロパノール10mlから結晶化させると無色結晶とし
て(+)−化合物(A)・スパルテイン錯体13.2g
を得た。融点84〜86℃。[α]▲20 D▼=62.0
゜(c=1.0,MeOH)ジアステレオマー純度10
0%。
なるまで濃縮した。この液体に純粋な(−)体とスパル
テインから得られた種晶を加えると直ぐに結晶が析出し
た。ろ過により結晶を分離し、得られた結晶を再び熱イ
ソプロパノール10mlから結晶化させると無色結晶とし
て(+)−化合物(A)・スパルテイン錯体13.2g
を得た。融点84〜86℃。[α]▲20 D▼=62.0
゜(c=1.0,MeOH)ジアステレオマー純度10
0%。
C.光学活性ハロフェニルフェニルプロパルギルアルコ
ールの酸化 (1)(−)−化合物(A) 2.42gをピリジン−
メタノール混合液(1:1)に溶解し、攪拌しながら無
水酢酸第二銅1.82gを加えた。混合物を35℃に暖
め10時間反応させた。反応終了後、減圧下に大部分の
溶媒を除き、得られたペースト状物に塩化メチレン15
ml、4N−硫酸 30mlを加え60分間攪拌した。塩化
メチレン層を分離し、減圧下に溶媒を除くと淡黄色オイ
ルが得られた。このオイルをアセトン3mlから結晶化さ
せると無色の(−)−1,6−ビス(2−クロロフェニ
ル)−1,6−ジフェニルヘキサ−2,4−ジイン−
1,6−ジオール・2アセトン錯体が得られた。収量
2.48g。融点65〜67℃。[α]▲20 D▼=−1
01゜(c=1,MeOH)。
ールの酸化 (1)(−)−化合物(A) 2.42gをピリジン−
メタノール混合液(1:1)に溶解し、攪拌しながら無
水酢酸第二銅1.82gを加えた。混合物を35℃に暖
め10時間反応させた。反応終了後、減圧下に大部分の
溶媒を除き、得られたペースト状物に塩化メチレン15
ml、4N−硫酸 30mlを加え60分間攪拌した。塩化
メチレン層を分離し、減圧下に溶媒を除くと淡黄色オイ
ルが得られた。このオイルをアセトン3mlから結晶化さ
せると無色の(−)−1,6−ビス(2−クロロフェニ
ル)−1,6−ジフェニルヘキサ−2,4−ジイン−
1,6−ジオール・2アセトン錯体が得られた。収量
2.48g。融点65〜67℃。[α]▲20 D▼=−1
01゜(c=1,MeOH)。
このアセトン錯体を90℃、5mmHgで5時間乾燥すると
(−)−1,6−ビス(2−クロロフェニル)−1,6
−ジフェニルヘキサ−2,4−ジイン−1,6−ジオー
ルが得られた。収量2.00g。融点133〜134
℃。[α]▲20 D▼=−126゜(c=1,MeO
H)。光学純度は100%であった。
(−)−1,6−ビス(2−クロロフェニル)−1,6
−ジフェニルヘキサ−2,4−ジイン−1,6−ジオー
ルが得られた。収量2.00g。融点133〜134
℃。[α]▲20 D▼=−126゜(c=1,MeO
H)。光学純度は100%であった。
(2)(+)−化合物(A)を用いた以外(1)と同様
に行った。(+)−1,6−ビス(2−クロロフェニ
ル)−1,6−ジフェニルヘキサ−2,4−ジイン−
1,6−ジオール 2.02gが得られた。光学純度1
00%。
に行った。(+)−1,6−ビス(2−クロロフェニ
ル)−1,6−ジフェニルヘキサ−2,4−ジイン−
1,6−ジオール 2.02gが得られた。光学純度1
00%。
(3)無水酢酸第二銅の代わりに酢酸第二銅−水和物
2.00gを用いた以外(1)と同様に行った。(−)
−1,6−ビス(2−クロロフェニル)−1,6−ジフ
ェニルヘキサ−2,4−ジイン−1,6−ジオール
1.95gが得られた。光学純度100%。
2.00gを用いた以外(1)と同様に行った。(−)
−1,6−ビス(2−クロロフェニル)−1,6−ジフ
ェニルヘキサ−2,4−ジイン−1,6−ジオール
1.95gが得られた。光学純度100%。
[発明の効果] 本発明によれば、光学活性1,6−ビス(ハロフェニ
ル)−1,6−ジフェニルヘキサ−2,4−ジイン−
1,6−ジオール類を安全かつ容易に提供することがで
きる。
ル)−1,6−ジフェニルヘキサ−2,4−ジイン−
1,6−ジオール類を安全かつ容易に提供することがで
きる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C07B 57/00 343 7419−4H
Claims (1)
- 【請求項1】次式: (式中、Halはハロゲン原子を表す。) で示されるハロベンゾフェノンと 次式: CH≡CMgX (式中、Xはハロゲン原子を表す。) で示されるエチニルマグネシムウ化合物とを反応せし
め、 次式: (式中、Halは前記と同義である。) で示されるハロフェニルフェニルプロパルギルアルコー
ルを得、これを、二級アルコール中でスパルテインを用
いて光学分割して得られる光学活性ハロフェニルフェニ
ルプロパルギルアルコールを酢酸第二銅の存在下に酸化
することを特徴とする 次式: (式中、Halは前記と同義である。) で示される光学活性1,6−ビス(ハロフェニル)−
1,6−ジフェニルヘキサ−2,4−ジイン−1,6−
ジオール類の製法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP61197188A JPH0662470B2 (ja) | 1986-08-25 | 1986-08-25 | 光学活性ヘキサ−2,4−ジイン−1,6−ジオ−ル類の製法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP61197188A JPH0662470B2 (ja) | 1986-08-25 | 1986-08-25 | 光学活性ヘキサ−2,4−ジイン−1,6−ジオ−ル類の製法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS6354335A JPS6354335A (ja) | 1988-03-08 |
JPH0662470B2 true JPH0662470B2 (ja) | 1994-08-17 |
Family
ID=16370271
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP61197188A Expired - Fee Related JPH0662470B2 (ja) | 1986-08-25 | 1986-08-25 | 光学活性ヘキサ−2,4−ジイン−1,6−ジオ−ル類の製法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0662470B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100539357B1 (ko) * | 2005-04-11 | 2005-12-28 | 동부한농화학 주식회사 | 불포화 지방산의 제조방법 |
CN116283496A (zh) * | 2021-12-10 | 2023-06-23 | 武汉辰语达科技有限公司 | 炔二醇的制作方法 |
-
1986
- 1986-08-25 JP JP61197188A patent/JPH0662470B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS6354335A (ja) | 1988-03-08 |
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