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JPH0657685A - 紙の抄造法 - Google Patents

紙の抄造法

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Publication number
JPH0657685A
JPH0657685A JP24467691A JP24467691A JPH0657685A JP H0657685 A JPH0657685 A JP H0657685A JP 24467691 A JP24467691 A JP 24467691A JP 24467691 A JP24467691 A JP 24467691A JP H0657685 A JPH0657685 A JP H0657685A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
paper
polymer
acrylamide
molecular weight
monomer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP24467691A
Other languages
English (en)
Inventor
Atsufusa Niimura
温房 新村
Noriaki Torigoe
典章 鳥越
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Arakawa Chemical Industries Ltd
Original Assignee
Arakawa Chemical Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Arakawa Chemical Industries Ltd filed Critical Arakawa Chemical Industries Ltd
Priority to JP24467691A priority Critical patent/JPH0657685A/ja
Publication of JPH0657685A publication Critical patent/JPH0657685A/ja
Pending legal-status Critical Current

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Abstract

(57)【要約】 【目的】 濾水性や填料歩留効果に優れ、しかも作業
性、成紙の白色度、ピッチコントロール効果の点でも優
れた紙の抄造法を提供する。 【構成】 重量平均分子量10万〜1000万のアクリ
ルアミド系両性重合体、および/または重量平均分子量
10万〜1000万の合成カチオン性重合体、ならびに
水溶性炭酸ジルコニウム塩を抄紙系に含有せしめる紙の
抄造法。 【効果】 濾水性や填料歩留効果に優れるため抄造作業
効率が大幅に向上し、その結果として白色度などの優れ
た成紙が得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、紙の抄造法に関する。
更に詳しくは、特定分子量のアクリルアミド系両性重合
体および/または特定分子量の合成カチオン性重合体
と、炭酸ジルコニウム塩とを含有する添加剤を用いるこ
とにより、特に濾水性や填料歩留効果に優れ、しかも作
業性、成紙の白色度、ピッチコントロール効果の点でも
優れた紙の抄造法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から製紙用内添薬品として、サイズ
剤、紙強度を向上させる紙力増強剤、填料や微細繊維を
向上させる歩留り向上剤、抄紙ワイヤー上での水切れを
促進する濾水性向上剤などの各種添加剤が賞用されてい
る。
【0003】例えば、アニオン基とカチオン基を導入し
た、いわゆる両性(メタ)アクリルアミド共重合体や合
成カチオン性重合体が製紙用内添薬品として使用されて
いるが、このうちカチオン性比率(重合物を構成する全
モノマー単位中に含有されるカチオン基のモル比率を示
す)や該重合体の分子量などを適宜変化させることによ
り、紙力増強剤、歩留り向上剤または濾水性向上剤とし
てそれぞれ使い分けられている。
【0004】近時、ベントナイトを合成カチオン性ポリ
マーと併用し、濾水性、歩留り、乾燥性、地合などの特
性を改良する方法(特開昭62−191598号公
報)、更にはベントナイトを両性(メタ)アクリルアミ
ド共重合体と併用し、紙の強度低下がなくしかも濾水性
を向上しうる抄紙方法が開示されている(特開昭64−
85398号公報)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、無機質
粉末であるベントナイトを併用する従来公知の濾水性向
上剤や、濾水性向上を目的とする紙の抄造法はいずれ
も、微細繊維や填料の歩留効果や濾水性向上効果を向上
しうるものの、ベントナイトを使用することにより粉塵
による作業環境の悪化、作業性の低下、更には成紙の白
色度低下などの欠点が指摘されている。
【0006】本発明者等は、上記現状に鑑み、歩留性、
濾水性はもちろんのこと、抄造時の作業性が良好であ
り、しかも成紙の白色度低下のない紙の抄造法を提供す
べく鋭意検討を行った。その結果、特定分子量のアクリ
ルアミド系両性重合体および/または特定分子量の合成
カチオン性重合体と、水溶性炭酸ジルコニウム塩とを抄
紙系に含有させることにより、前記課題を悉く解決しう
るという知見を得た。本発明はかかる知見に基づき完成
されたものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、重量平均分子
量10万〜1000万のアクリルアミド系両性重合体、
および/または重量平均分子量10万〜1000万の合
成カチオン性重合体、ならびに水溶性炭酸ジルコニウム
塩を抄紙系に含有せしめることを特徴とする紙の抄造法
に係る。
【0008】本発明で使用するアクリルアミド系両性重
合体または合成カチオン性重合体としては、構成モノマ
ーの種類、反応方法、イオン性官能基の導入方法などに
ついては特に限定はされず、各種公知の該重合体から適
宜選択して使用できる。その重量平均分子量について
は、紙力増強剤としては10万〜50万程度が好まし
く、また濾水剤としては50万〜1000万程度が好ま
しい。すなわち、上記分子量範囲にある限り、該各種重
合体の本来の製紙薬品としての効果に加えて、本発明に
よれば濾水性、歩留性などが顕著に改善される。
【0009】前記のうち両性共重合体としては、アクリ
ルアミドおよび/またはメタクリルアミド(以下、アク
リルアミド系モノマーという)を重合成分として含有す
る重合体であって該分子内にアニオン基とカチオン基を
有するものである。ここで、アクリルアミド系モノマー
の単独重合体、または該モノマーと他の非イオン性モノ
マー(例えば、アルキルアクリレート、酢酸ビニル、ア
クリロニトリルなど)との共重合体に対して、アニオン
基とカチオン基を導入する方法としては、あらかじめア
クリルアミド系モノマー、アニオン性モノマーおよびカ
チオン性モノマーからなるモノマー混合物を共重合させ
る場合の他、アクリルアミド系モノマーを重合成分とし
て含有する重合体を得た後、変性を行う場合であっても
よい。
【0010】該両性共重合体の具体例としては、アクリ
ルアミド系モノマーとアニオン性モノマーを重合成分と
して含有する重合体のホフマン転位物;アクリルアミド
系モノマーとアニオン性モノマーを重合成分として含有
する重合体のマンニッヒ反応生成物;アクリルアミド系
モノマー、アニオン性モノマーおよびカチオン性ビニル
モノマーを重合成分として含有する重合体などを挙げる
ことができる。また、カチオン性重合体の具体例として
は、例えば、アクリルアミド系モノマーとカチオン性ビ
ニルモノマーを重合成分として含有する重合体などを挙
げることができる。
【0011】なお、上記において、アニオン基を付与す
るモノマーとしては、例えばアクリル酸、メタアクリル
酸などのモノカルボン酸、あるいはイタコン酸、フマル
酸、マレイン酸などのジカルボン酸、及びこれらのナト
リウム塩、カリウム塩、アンモニウム塩などが例示され
る。これらアニオン性モノマーは重合成分中に0.5〜
30モル%程度含まれることが好ましく、特に好ましく
は1〜20モル%とされる。また上記において、カチオ
ン基を付与するモノマーとしては、例えばジメチルアミ
ノメチル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノエチル
(メタ)アクリレート、ジメチルアミノエチル(メタ)
アクリレート、ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリ
レートなどのジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリ
レート;ジメチルアミノメチル(メタ)アクリルアミ
ド、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、ジ
メチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、ジメチル
アミノプロピル(メタ)アクリルアミドなどのジアルキ
ルアミノアルキル(メタ)アクリルアミド;更にはこれ
らモノマーの4級化物などを例示できる。なお、該4級
化物における4級化剤としては硫酸、塩酸などの鉱酸、
ジメチル硫酸、エピハロヒドリン、塩化ベンジルなど各
種公知のものを使用できる。これらカチオン性モノマー
は重合成分中に1〜30モル%程度含まれることが好ま
しく、特に好ましくは1〜20モル%とされる。
【0012】また合成カチオン性重合体としては、前記
両性共重合体において、アニオン基を含有していない各
種のアクリルアミド系両性重合体を例示できる。更に
は、ポリエチレンイミン、ポリアミドポリアミンのエピ
クロルヒドリン変性物、ジアリルジメチルアンモニウム
クロリドポリマーなども例示できる。
【0013】本発明では、パルプの種類、抄紙白水の種
類など抄紙条件に応じて、前記特定分子量のアクリルア
ミド系両性重合体、または合成カチオン性重合体を、そ
れぞれ単独でまたは組み合わせて使用できる。
【0014】本発明の抄紙用添加剤の成分である前記ア
クリルアミド系両性重合体および/または合成カチオン
性重合体は、それぞれ単独でまたは両者を混合してパル
プスラリーに添加すれば良い。添加時期は特に制限はさ
れないが、マシンチェストまたはファンポンプの入口あ
るいは出口にて添加するのが好ましい。また、上記の両
者重合体を併用する場合にも、各混合比率は特に制限は
されず、抄紙条件に応じて適宜決定すれば足りる。パル
プ固形分に対する該重合体の添加量は、該重合体が紙力
増強剤レベルの分子量である場合には、通常は0.1〜
3重量%程度であり、また濾水剤レベルの分子量である
場合には、通常は0.01〜0.1重量%程度とされ
る。前記アクリルアミド系両性重合体とカチオン性重合
体を併用する場合は、それらの合計量が上記範囲内にあ
るのが良い。
【0015】本発明で使用される炭酸ジルコニウム塩と
しては、水溶性を示す限り、塩の種類や該粉末の粒子
径、製法などは特に限定はされず、各種公知のものを採
用できる。好ましいものとしては、炭酸ジルコニウムの
アルカリ金属塩、炭酸ジルコニウムのアミン塩、炭酸ジ
ルコニウムのアンモニウム塩を例示できる。市販品とし
ては、例えば日本軽金属(株)製のベイコート20があ
る。なお、ベイコート20は炭酸ジルコニウム・アンモ
ニウムであり、以下の化学式で表される。 (NH22 〔Zr(CO32 OH2
【0016】水溶性炭酸ジルコニウム塩を抄紙系に添加
する際は、パルプスラリー中に直接添加する場合の他、
該塩をあらかじめ水で希釈溶解しておき、該水溶液をパ
ルプスラリー中に添加すればよい。添加時期は特に制限
はされないが、好ましくは抄紙スクリーンの出入口とさ
れる。パルプ固形分に対する水溶性炭酸ジルコニウム塩
の添加量は通常は0.01〜0.2重量%程度、好まし
くは0.02〜0.1重量%とされる。
【0017】なお、本発明の抄紙方法においては、サイ
ズ剤、定着剤、填料などを適宜配合添加しうる。上記の
ようにしてなる本発明における抄紙系のpHは、酸性域
からアルカリ性にわたって広範囲にわたり適用すること
ができるが、本発明の効果の点を考慮すればpH6〜
8.5程度の、いわゆる弱酸性〜アルカリ性で適用する
のが好ましい。
【0018】
【発明の効果】本発明の紙の抄造法によれば、特に濾水
性や填料歩留効果に優れるため、抄造作業効率が大幅に
向上する。しかも、有色粉末の無機物質であるベントナ
イトを使用する従来法とは異なり、本発明における水溶
性ジルコニウム塩はそれ自体が水溶性であり粉塵による
作業環境の悪化、成紙の白色度低下がない。更には、ピ
ッチコントロール効果の点でも優れ、損紙や故紙などに
含有されている粘着性物質の影響を受けないなどの副次
的効果も認められる。なお、かかる諸効果の発現理由は
定かでないが、一因としてはジルコニウムイオンとの相
互作用に関連があるものと思料される。
【0019】
【実施例】以下、実施例及び比較例を挙げて本発明を詳
細に説明するが、本発明はこれら各例に限定されるもの
ではない。尚、各例中、部及び%は特記しない限りすべ
て重量基準である。
【0020】実施例1 (1)抄紙条件 固形分1%のパルプスラリー(叩解度450mlCSF
のL−BKP)に、パルプ固形分換算で炭酸カルシウム
20%、紙力増強剤(カチオン化澱粉)0.4%、アル
キルケテンダイマー系サイズ剤(荒川化学工業(株)
製、商品名「SPK−903」)0.1%、合成カチオ
ン性重合体(アクリルアミド/ジメチルアミノエチルメ
タクリレート共重合体、荒川化学工業(株)製、商品名
「アラフィックス502」、重量平均分子量:約300
万〜400万)0.02%、炭酸ジルコニウム・アンモ
ニウム(日本軽金属(株)製、商品名「ベイコート2
0」)0.1%を、上記の順に添加し均一に分散させ
た。この時のパルプスラリーのpHは8.0であった。
坪量65g/m2 の条件で抄紙し、以下の性能評価を行
った。 (2)性能評価方法 歩留性:ダイナミック・ジャー・テスター使用し、その
一次歩留効果(OnePass Retention)
を求めた。 濾水性:カナディアン・フリーネステスター使用(JI
S P 8121に準ず) 評価結果は表1に示す。
【0021】
【0022】実施例2 固形分1%のパルプスラリー(叩解度450mlCSF
の段ボール故紙)に、パルプ固形分換算でアクリルミド
系両性共重合体(アクリルアミド/ジメチルアミノプロ
ピルアクリルアミド/アクリル酸共重合体、荒川化学工
業(株)製、商品名「ポリストロン677」、重量平均
分子量:約100万〜150万)0.2%、ベイコート
20を0.1%を、上記の順に添加し均一に分散させ
た。この時のパルプスラリーのpHは7.0であった。
該分散液を用い、前記と同様にして性能評価を行った。
評価結果は表2に示す。
【0023】
【0024】実施例3 固形分1%のパルプスラリー(叩解度450mlCSF
のL−BKP)に、パルプ固形分換算で硫酸バンド1
%、前記両性重合体(ポリストロン696)0.2%、
ベイコート20を0.1%を、順に添加し均一に分散さ
せた。この時のパルプスラリーのpHは5.5であっ
た。該分散液を用い、前記と同様にして性能評価を行っ
た。評価結果は表3に示す。
【0025】
【0026】実施例4 (白色度の評価)固形分1%のパルプスラリー(叩解度
450mlCSFのL−BKP)に、パルプ固形分換算
で炭酸カルシウム20%、前記ケテンダイマー系サイズ
剤(SPK−903)0.1%、前記合成カチオン性重
合体(アラフィックス502)0.02%、前記炭酸ジ
ルコニウム・アンモニウム(ベイコート20)0.2%
を、上記の順に添加し均一に分散させた。坪量65g/
2 の条件で抄紙し、成紙のハンター白色度を測定し
た。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 重量平均分子量10万〜1000万のア
    クリルアミド系両性重合体、および/または重量平均分
    子量10万〜1000万の合成カチオン性重合体、なら
    びに水溶性炭酸ジルコニウム塩を抄紙系に含有せしめる
    ことを特徴とする紙の抄造法。
  2. 【請求項2】 両性重合体が、アクリルアミドおよび/
    またはメタクリルアミドとアニオン性モノマーを重合成
    分として含有する重合体のホフマン転位物;アクリルア
    ミドおよび/またはメタクリルアミドとアニオン性モノ
    マーを重合成分として含有する重合体のマンニッヒ反応
    生成物;アクリルアミドおよび/またはメタクリルアミ
    ドと、アニオン性モノマーと、カチオン性ビニルモノマ
    ーを重合成分として含有する重合体からなる群より選ば
    れる少なくとも1種である請求項1記載の紙の抄造法。
  3. 【請求項3】 カチオン性重合体が、ポリエチレンイミ
    ン、ポリアミドポリアミンのエピクロルヒドリン変性
    物、ジアリルジメチルアンモニウムクロリドポリマー、
    アクリルアミドおよび/またはメタクリルアミドとカチ
    オン性ビニルモノマーを重合成分として含有する重合体
    からなる群より選ばれる少なくとも1種である請求項1
    記載の紙の抄造法。
  4. 【請求項4】 抄紙pHが6〜8.5である請求項1記
    載の紙の抄造法。
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