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JPH0641440B2 - トランス−β−ベンゾイルアクリル酸エステルの製造法 - Google Patents

トランス−β−ベンゾイルアクリル酸エステルの製造法

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Publication number
JPH0641440B2
JPH0641440B2 JP61105514A JP10551486A JPH0641440B2 JP H0641440 B2 JPH0641440 B2 JP H0641440B2 JP 61105514 A JP61105514 A JP 61105514A JP 10551486 A JP10551486 A JP 10551486A JP H0641440 B2 JPH0641440 B2 JP H0641440B2
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JP
Japan
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acid
formula
trans
benzoyl
benzoylacrylic
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JP61105514A
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JPS62103042A (ja
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恭義 上田
義雄 波戸
里美 高橋
義文 柳田
武久 大橋
清 渡辺
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Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
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Publication of JPH0641440B2 publication Critical patent/JPH0641440B2/ja
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Expired - Lifetime legal-status Critical Current

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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C67/00Preparation of carboxylic acid esters
    • C07C67/30Preparation of carboxylic acid esters by modifying the acid moiety of the ester, such modification not being an introduction of an ester group
    • C07C67/317Preparation of carboxylic acid esters by modifying the acid moiety of the ester, such modification not being an introduction of an ester group by splitting-off hydrogen or functional groups; by hydrogenolysis of functional groups
    • C07C67/327Preparation of carboxylic acid esters by modifying the acid moiety of the ester, such modification not being an introduction of an ester group by splitting-off hydrogen or functional groups; by hydrogenolysis of functional groups by elimination of functional groups containing oxygen only in singly bound form

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  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は一般式(II) (式中、Rはアルキル基、アラルキル基を示す) で表わされるトランス−β−ベンゾイルアクリル酸エス
テルの製造法に関し、医薬品や香料などの中間原料とし
て重要な該化合物を工業的に有利に製造することを目的
とする。
(従来の技術) 従来、最も一般的なエステル合成法としては、カルボン
酸とアルコールからの脱水反応が挙げられるが、このエ
ステル合成法をβ−ベンゾイルアクリル酸エステル合成
に適用した例としては、たとえばβ−ベンゾイルアクリ
ル酸エチルの合成がある。β−ベンゾイルアクリル酸と
エタノールからの脱水反応においては、良好な収率でβ
−ベンゾイルアクリル酸エチルが得られるとの報告もあ
るが、原料及び生成物の幾何異性、すなわちシス、トラ
ンスに関する記載はなく、また具体的な実施法も開示さ
れていない〔日化誌,88,224(1967)〕。一
方、他の報告では、β−ベンゾイルアクリル酸のエタノ
ールによるエチルエステル化反応で得られる生成物は、
精製が非常に難しい〔ジャーナル・オブ・ザ・アメリカ
ン・ケミカル・ソサイエイ(J.Amer.Chem.Soc.),45
222(1923)〕との記載や通常のエチルエステル
化反応でβ−ベンゾイル−α−エトキシプロピオン酸エ
チルを得たとの報告〔ブレチン・オブ・ザ・ケミカル・
ソサイテイ・オブ・ジヤパン(Bull.Chem.Soc.Japan),
42,1353(1969)〕も見られるなど、β−ベ
ンゾイルアクリル酸とアルコールの脱水反応によるβ−
ベンゾイルアクリル酸エステルの合成法に関しては、生
成物の幾何異性体の挙動のみならず、生成物およびそれ
らの量的関係など不明な点が多く、効率的なエステル化
法としての利用には、実用上、種々解決すべき問題点を
有している。この為、トランス−β−ベンゾイルアクリ
ル酸エステルの製造法に関して多くの研究者により種々
別法が検討されており、たとえばアセトフエノンとグリ
オキシル酸エステルのアルドール縮合を用いる方法(特
開昭57−192622)や、β−ベンゾイルプロピオ
ン酸エステルをハロゲン化した後、脱ハロゲン化水素を
行なう方法〔ジャーナル・オブ・ザ・アメリカン・ケミ
カル・ソサイテイ,45,222(1923)〕などが
提案されている。しかしながら、前者の方法では製造し
にくく、極めて高価なグリオキシル酸エステルを使用す
ること、また後者の方法ではβ−ベンゾイルプロピオン
酸エステルの合成を含め、反応が多段階にわたるのみな
らず、収率が低いので、いずれの方法においても工業的
に実用性が高いとは言い難い。また、他の合成法とし
て、トランス−β−ベンゾイルアクリル酸を硫酸ジアル
キル或いはハロゲン化アルキルを用いてエステル化する
方法も考えられるが、有毒な反応試剤を使用することや
反応後の廃水処理等の種々の問題点を有している為、工
業的製造法としては必ずしも有効な方法とは言い難い。
(発明が解決しようとする問題点) かかる状況下、本発明者らは、操作性、安全性、経済性
に優れたトランス−β−ベンゾイルアクリル酸エステル
の工業的新規製造法を確立するため、β−ベンゾイルア
クリル酸とアルコールとの反応で、トランス体のエステ
ルを優先的に生成する条件や副生物を抑制するための条
件等の解明を鋭意検討した。
(問題点を解決する為の手段と作用) その結果、式(III) で表わされるβ−ベンゾイルアクリル酸とアルコールか
らの脱水反応によるエステル化反応においては、一般式
(II) (式中、Rは前記に同じ)で表わされる目的物であるト
ランス−β−ベンゾイルアクリル酸エステル以外に、相
当量の一般式(I) (式中、Rは前記に同じ)で表わされるβ−ベンゾイル
−α−アルコキシプロピオン酸エステルが副生すること
及びその副生成物(I)は、酸触媒存在下、脱アルコール
して、容易に目的物(II)に変換しうることを見い出し、
簡便かつ効率的なトランス−β−ベンゾイルアクリル酸
エステルの製造法を完成するに至つた。
本発明を模式図で表わすと、次の様になる。
(模式図中、Rは前記に同じ、化合物(III)はβ−ベン
ゾイルアクリル酸のトランス体、シス体もしくはその混
合物を示す) すなわち本発明は、殊にβ−ベンゾイルアクリル酸(II
I)とアルコールからの脱水反応によるエステル化反応の
際に副生する化合物(I)と、酸触媒存在下に脱アルコー
ルして化合物(II)に変換させる場合に有用であり、高純
度なトランス−β−ベンゾイルアクリル酸エステル(II)
を工業的に有利に製造する方法である。
トランス−β−ベンゾイルアクリル酸 とアルコールからの脱水反応の場合、一般に、次式に示
す如く、目的とするトランス−β−ベンゾイルアクリル
酸エステル(II)と副生成物としてアルコール付加物(I)
(β−ベンゾイル−α−アルコキシプロピオン酸エステ
ル)が相当量生成する。
(式中、Rは前記に同じ) 従来、このアルコール付加物(I)の副生が、高純度な目
的物(II)の効率的な取得を困難としていた。しかし、こ
の目的物(II)とアルコール付加物(I)は相互に変換可能
で、その間には、次式に示す如く反応系中のアルコール
濃度に支配された平衡関係が成立することが明らかとな
り、 酸触媒存在下、アルコールを系外に除去すると平衡は目
的物(II)の方に傾き、最終的に(I)は(II)に定量的に変
換して、極めて容易に高純度の目的物(II)を得ることが
可能となつた。
この場合、(I)を室温下或いは加温下、酸触媒により目
的物(II)へ変換することができるが、生成するアルコー
ルを除去しないままでは平衡となり、目的物(II)への移
行が不完全となる。これに対し、生成するアルコールを
常圧或いは減圧下反応系外へ留去するなどして平衡を目
的物(II)に移行させれば効率よく目的物(II)を得ること
ができる。
また、シス−β−ベンゾイルアクリル酸 を用いて同様のエステル化反応を行なつた場合には、次
式に示す如く、シス−β−ベンゾイルアクリル酸エステ
ル(IV)、トランス−β−ベンゾイルアクリル酸エステル
(II)及びアルコール付加物(I)が得られる。
(式中、Rは前記に同じ) この場合、副生したアルコール付加物(I)は前述した如
く、目的物(II)に変換可能であるが、同時に生成した化
合物(IV)も、脱アルコールと同反応条件下、酸触媒によ
り容易に目的とするトランス−β−ベンゾイルアクリル
酸エステル(II)に異性化することが判明した。
更に、実用的観点からは、このエステル化反応の進行に
伴い生成する水を、常法通り、共沸溶媒とともに反応系
外へ除去しつつ平衡をエステル生成に移行させるように
反応を行なうことが好ましい。特に、β−ベンゾイルア
クリル酸に対して化学量論的アルコール必要量付近(た
とえば、1.0〜1.5当量)での共沸脱水エステル化反応に
おいては、次式に示す如く、 生成水の除去による効率的な脱水反応(エステル化)の
進行とともに、反応系中のアルコール濃度の減少による
アルコール付加物の目的物への変換が促進され、アルコ
ール付加物の副生・蓄積が抑制されるといつた複合的な
効果が観察され、効率良く目的物(II)を得ることができ
る(シス−β−ベンゾイルアクリル酸を用いた場合、先
述と同様、副生した化合物(IV)の目的物(II)への異性化
が起こる)。
(式中、Rは前記に同じ) 従って、本発明においては、トランス、シスあるいはト
ランスおよびシスの混合しているβ−ベンゾイルアクリ
ル酸を用いても、いずれの場合も極めて高純度なトラン
ス−β−ベンゾイルアクリル酸エステルに誘導すること
ができる。
以上のように、β−ベンゾイルアクリル酸とアルコール
とのエステル化反応によりトランス−β−ベンゾイルア
クリル酸エステルを製造する方法において、酸触媒の存
在下、エステルの構成成分となつているアルコールを留
去する操作により、副生物やシス−異性体を目的物に変
換することが本願発明の特徴である。
化合物(I)或いは化合物(IV)からの目的物(II)への変換
反応において、式中のRによつて示される置換基は、メ
チル基、エチル基、n−プロピル基、n−ヘキシル基、
n−オクチル基などの直鎖アルキル基;イソブチル基、
イソアミル基などの分枝アルキル基;シクロヘキシル基
などの環式アルキル基;β−フエニルエチル基などのア
ラルキル基が挙げられる。
化合物(I)或いは化合物(IV)からの目的物(II)への変換
反応は、無溶媒或いはベンゼン、トルエンなどの不活性
溶媒中で行なうことができる。反応溶媒は、ベンゼン、
トルエンなどを単独に使用する外、これらを主溶媒とし
て他の溶媒を反応の進行を妨げない程度に含有する混合
溶媒であつてもよい。共存させる酸としては、硫酸、塩
酸などの無機鉱酸;パラトルエンスルホン酸などの有機
酸;或いは三フツ化ホウ素エーテラートなどのルイス酸
が挙げられる。反応温度は20〜150℃であるが、反
応速度の面からは40℃以上、生成物の分解着色の面か
らは100℃以下が好ましい。添加する酸の量として
は、概して、硫酸、パラトルエンスルホン酸などの不揮
発性の酸の場合には、反応混合物に基いて0.02〜40%
(w/v)、塩酸などの揮発性の酸の場合には10〜50%
(w/v)である。反応時間は、通常、数分ないし5時間程
度である。
反応経過は薄層クロマトグラフイにて追跡できる。反応
終了後は、抽出法、蒸留法により目的とするトランス−
β−ベンゾイルアクリル酸エステル(II)を得ることがで
きる。
なお、これら変換反応は、アルコール付加物(I)或いは
シス−β−ベンゾイルアクリル酸エステル(IV)を各々単
独で、または化合物(I),(IV)の混合物を同時に、目的
物(II)に変換することができる。β−ベンゾイルアクリ
ル酸(III)のトランス体を酸存在下、アルコールと反応
させて、化合物(I)及び(II)を、或いは同シス体を使用
して化合物(I),(II)及び(IV)を、それぞれ反応系中に
形成せしめた後、常圧或いは減圧下、未反応の過剰なア
ルコール及び化合物(I)から目的物(II)への変換反応で
生成するアルコールを反応系外へ留去しつつ、化合物
(I)および/または化合物(IV)を目的物(II)へ変換し、
最終的に目的物(II)のみを単離することもできる。
また、β−ベンゾイルアクリル酸とアルコールの共沸脱
水エステル化反応においては、β−ベンゾイルアクリル
酸の残存並びにβ−ベンゾイル−α−アルコキシプロピ
オン酸エステルの副生を考慮すれば、使用するアルコー
ル量は、β−ベンゾイルアクリル酸に対して、1.0〜1.5
当量付近が好ましい。共沸溶媒としては、常法通り、ベ
ンゼン、クロロホルム、1,1,1−トリクロルエタンなど
を用いることができる。共存させる酸及びその量は、先
述の通りである。反応時間はおよそ1時間から15時間
程度であり、反応終了後は、抽出法または蒸留法により
目的とするトランス−β−ベンゾイルアクリル酸エステ
ル(II)を得ることができる。もちろん、使用するβ−ベ
ンゾイルアクリル酸は、シス体,トランス体あるいは両
異性体が混合していてもよい。
〔実施例〕
以下に実施例を挙げて本発明を説明するが、本発明はこ
れに限定されるものではない。
実施例1 β−ベンゾイル−メトキシプロピオン酸メチル 268mg、パラトルエンスルホン酸・1水和物150mg
及びトルエン5mlの混合物を80℃にて1時間撹拌後、
アスピレーターにて減圧にし、総量1/2に濃縮した。つ
いで、そのまま80℃にて20分間撹拌後、放冷した。
反応混合物を酢酸エチル−水に分配し、酢酸エチル層を
飽和NaHCO3水で洗浄後、水洗し、無水硫酸マグネシウム
で乾燥した。溶媒を留去してトランス−β−ベンゾイル
アクリル酸メチルの黄色の油状物206mgを得た。1 H NMR(CDCl3,δ)8.15〜7.32(m,phenyl)、7.95(d,olefin
ic proton)、6.88(d,olefinic proton)、3.85(s,ester me
thyl) 実施例2 トランス−β−ベンゾイルアクリル酸エチル6.45g、β
−ベンゾイル−α−エトキシプロピオン酸エチル3.55g
及び硫酸1.80gの混合物を100℃で撹拌しつつ、アス
ピレーターにて20mmHgに減圧下、生成するエタノール
を留去した。10分間反応を続けた後、冷却し、以下、
実施例1と同様の処理を行ない、トランス−β−ベンゾ
イルアクリル酸エチル7.76gを得た。
実施例3 トランス−β−ベンゾイルアクリル酸エチル6.79g、β
−ベンゾイル−α−エトキシプロピオン酸エチル1.97g
及び硫酸0.12gの混合物を減圧蒸留に付し、トランス−
β−ベンゾイルアクリル酸エチル7.02gが123〜13
4℃/3mmHgで留出さした。
実施例4 トランス−β−ベンゾイルアクリル酸7.75g、エタノー
ル25.8ml及び硫酸1.63gの混合物を62℃にて3時間撹
拌した。ついで、アスピレーターにて徐々に減圧にし
て、エタノールを20分かけて留去した後、最終的に2
0mmHgに減圧下、62℃にて1.5時間撹拌して冷却し
た。以下、実施例と同様の処理を行ない、トランス−β
−ベンゾイルアクリル酸エチル8.18gを得た。
実施例5 トランス−β−ベンゾイルアクリル酸5.00g、n−プロ
ピルアルコール16.7ml及び硫酸1.05gの混合物を100
℃にて1.5時間撹拌した。ついで、アスピレーターにて
徐々に減圧にして、n−プロピルアルコールを15分か
けて留去した後、最終的に20mmHgに減圧下、100℃
にて10分間撹拌して、冷却した。以下、実施例1と同様
の処理を行ない、トランス−β−ベンゾイルアクリル酸
n−プロピル5.78gを得た。1 H NMR(CDCl3,δ)8.13〜7.33(m,phenyl)、7.94(d,o
lefinic proton)、6.88(d,olefinic proton)、4.20(t,-OC
H 2CH2CH3,methylene)、2.77(m,-OCH2 CH 2CH3,methylene)、
1.00(t,-OCH2CH2 CH 3,methyl) 実施例6 シス−β−ベンゾイルアクリル酸エチル200mg、三フ
ツ化ホウ素エーテラート(abt.47%)200mg及びトル
エン10mlの混合物を80℃にて45分間撹拌した後、
放冷し、以下実施例1と同様の処理を行ない、トランス
−β−ベンゾイルアクリル酸エチルの黄色の油状物17
5mgを得た。1 H NMR(CDCl3,δ)8.10〜7.35(m,phenyl)、7.90(d,o
lefinic proton)、6.85(d,olefinic proton)、4.28(q,-OE
t,methylene)、1.33(t,-OEt,methyl) 実施例7 β−ベンゾイルアクリル酸(1H NMR分析によるcis
/trans=1/2)3.00g、エタノール10ml及び硫酸0.63
gの混合物を2時間還流した。ついで、アスピレーター
にて徐々に減圧にして、エタノールを10分かけて留去
した後、最終的に20mmHgに減圧下、85℃にて40分
間撹拌して冷却した。以下、実施例1と同様の処理を行
ない、トランス−β−ベンゾイルアクリル酸エチル2.45
gを得た。
実施例8 トランス−β−ベンゾイルアクリル酸7.50g,エタノー
ル2.36g,硫酸0.50g及びクロロホルム30mlの混合物
を、5時間,生成水を共沸脱水して反応系より除去しつ
つ還流した。冷後、反応混合液を飽和NaHCO3水で洗浄
後、水洗し、溶媒を留去してトランス−β−ベンゾイル
アクリル酸エチル8.08gを得た。
参考例 トランス−β−ベンゾイルアクリル酸7.75g、エタノー
ル25.8ml及び硫酸1.63gの混合物を62℃にて3時間撹
拌した。冷後、水で希釈し、酢酸エチルで抽出した。つ
いで酢酸エチル層を飽和NaHCO3水で洗浄後、水洗し、無
水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を留去してトラン
ス−β−ベンゾイルアクリル酸エチルとβ−ベンゾイル
−α−エトキシプロピオン酸エチルの3対1(1H N
MRによる分析)の混合物7.86gを得た。
(発明の効果) 本発明によれば、高純度のトランス−β−ベンゾイルア
クリル酸エステルを工業的に有利に製造することができ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C07B 61/00 300 (72)発明者 渡辺 清 兵庫県明石市松ケ丘5丁目15の41

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式(I) (式中、Rはアルキル基、アラルキル基を示す) で表わされるβ−ベンゾイル−α−アルコキシプロピオ
    ン酸エステルを、酸触媒存在下に脱アルコールして、一
    般式(II) (式中、Rは前記と同じ) で表わされるトランス−β−ベンゾイルアクリル酸エス
    テルに変換することを特徴とするトランス−β−ベンゾ
    イルアクリル酸エステルの製造法。
  2. 【請求項2】脱アルコール操作を、アルコールの反応系
    外への留去によって行う特許請求の範囲第1項記載の製
    造法。
  3. 【請求項3】酸として硫酸を使用する特許請求の範囲第
    1項または第2項記載の製造法。
  4. 【請求項4】一般式(I) (式中、Rはアルキル基、アラルキル基を示す) を、一般式(IV) (Rは前記に同じ) で表わされるシス−β−ベンゾイルアクリル酸エステル
    の共存下で、酸触媒存在下、脱アルコールして化合物
    (I)と(IV)を同時に一般式(II) (Rは前記に同じ) で表わされるトランス−β−ベンゾイルアクリル酸エス
    テルに変換することを特徴とするトランス−β−ベンゾ
    イルアクリル酸エステルの製造法。
  5. 【請求項5】式(III) で表わされるβ−ベンゾイルアクリル酸を酸存在下一般
    式(V) ROH (V) (式中、Rはアルキル基、アラルキル基を示す) で表わされるアルコールと脱水エステル化反応に付し、
    生成した一般式(I) で表わされるβ−ベンゾイル−α−アルコキシプロピオ
    ン酸エステルを含む反応混合物を、酸触媒存在下で脱ア
    ルコールすることを特徴とする一般式(II) (式中、Rは前記に同じ) で表わされるトランス−β−ベンゾイルアクリル酸エス
    テルの製造法。
  6. 【請求項6】式(III)が、トランス−β−ベンゾイル
    アクリル酸で、反応混合物中に化合物(I)のβ−ベン
    ゾイル−α−アルコキシプロピオン酸エステルと目的化
    合物(II)が共存している特許請求の範囲第5項記載の
    製造法。
  7. 【請求項7】式(III)が、シス−β−ベンゾイルアク
    リル酸を含み、反応混合物中に、一般式(IV) (式中、Rは前記に同じ) が化合物(I)および目的化合物(II)と共存している
    特許請求の範囲第5項記載の製造法。
  8. 【請求項8】脱アルコールをアルコールの反応系外への
    留去によって行う特許請求の範囲第5項、第6項または
    第7項記載の製造法。
  9. 【請求項9】式(III) で表わされるβ−ベンゾイルアクリル酸と、一般式
    (V) ROH (V) (式中、Rはアルキル基、アラルキル基を示す) で表わされるアルコールの1.0〜1.5倍当量とを、
    酸存在下、生成する水を共沸溶媒を用いて共沸脱水させ
    つつ反応させて、一般式(II) (Rは前記に同じ) で表わされるトランス−β−ベンゾイルアクリル酸エス
    テルの生成を促進することを特徴とするトランス−β−
    ベンゾイルアクリル酸エステルの製造法。
  10. 【請求項10】酸として硫酸を使用する特許請求の範囲
    第9項記載の製造法。
  11. 【請求項11】β−ベンゾイルアクリル酸がトランス体
    である特許請求の範囲第9項または第10項記載の製造
    法。
  12. 【請求項12】β−ベンゾイルアクリル酸がシス体とト
    ランス体の混合物である特許請求の範囲第9項または第
    10項記載の製造法。
JP61105514A 1985-06-05 1986-05-07 トランス−β−ベンゾイルアクリル酸エステルの製造法 Expired - Lifetime JPH0641440B2 (ja)

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JP12230185 1985-06-05
JP60-122301 1985-06-05

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Publication Number Publication Date
JPS62103042A JPS62103042A (ja) 1987-05-13
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JP61105514A Expired - Lifetime JPH0641440B2 (ja) 1985-06-05 1986-05-07 トランス−β−ベンゾイルアクリル酸エステルの製造法

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US (1) US4994600A (ja)
EP (1) EP0204286B1 (ja)
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DE (1) DE3682827D1 (ja)
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