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JPH0632922A - 光透過材料の高エネルギー光を用いた加工方法 - Google Patents

光透過材料の高エネルギー光を用いた加工方法

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Publication number
JPH0632922A
JPH0632922A JP21467892A JP21467892A JPH0632922A JP H0632922 A JPH0632922 A JP H0632922A JP 21467892 A JP21467892 A JP 21467892A JP 21467892 A JP21467892 A JP 21467892A JP H0632922 A JPH0632922 A JP H0632922A
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JP
Japan
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light
transmitting material
region
absorbing
energy
Prior art date
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Pending
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JP21467892A
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English (en)
Inventor
Kayo Mitani
佳世 三谷
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Original Assignee
Individual
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Publication date
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  • Surface Treatment Of Glass (AREA)
  • Physical Or Chemical Processes And Apparatus (AREA)
  • Lasers (AREA)
  • Surface Treatment Of Optical Elements (AREA)
  • Treatments Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 レーザー光等の高エネルギー光を利用して、
光吸収部を設けたレンズ等の光透過材料に光をよく乱反
射する変性域を形成することにより、明瞭で多彩なマー
キングを可能にするとともに、変性域を光反射域として
面光源材料に利用して、光反射率が高く、光の損失の少
ない、高輝度の面発光を可能とする光透過材料の加工方
法。 【構成】 レンズ1の一面側に光吸収素材であるカーボ
ンインキをベタ印刷してなる光吸収シート2を配置し、
この光吸収シート2の所望位置に対してレーザー光Lを
照射してヒートスポット3を生じさせ、この熱をレンズ
1に伝えて対応領域に多数のマイクロクラックからなる
変性域4を形成し、この変性域4の形成位置をNC制御
装置等によって制御することにより、所望のマーキング
を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ガラス基板、レンズ、
透明アクリル樹脂等の光透過性に優れた光透過材料に高
エネルギーを持つ光、すなわちコヒーレントなレーザー
光や、フィラメントランプ、高出力放電灯等による非コ
ヒーレントな光を用いて変性域を形成する加工方法に関
する。なお、本明細書において変性域とは、材料の一部
が化学分解によるガス化による気泡の発生や蒸発による
空洞化に基づく発泡、あるいはマイクロクラックの形成
等により、物理的、化学的な変化を生じ、光を乱反射す
る状態となった領域を意味する。
【0002】
【従来の技術】従来、ガラス基板、レンズ等の光透過材
料にマーキングするには、砂を高速噴射して表面を機械
的に削り取ったり、フッ化水素等により表面を化学的に
腐食して行うのが一般的である。また、透明アクリル樹
脂等の光透過材料に光反射領域を形成して、液晶バック
ライトや照明等の面発光体に利用する面光源材料は、光
を乱反射させるガラスビーズ等の散乱体を含んだインキ
で、光透過材料の表面に反射スポットを印刷して光反射
域を形成するのが一般的である。しかし、この光反射域
を形成する技術では、高い反射率は得られるものの、面
全体の均一な発光を得ることは困難であるため、反射ス
ポットの大きさや、配置の密度を変化させて対応してい
るのが現状である(特開平3−118594号公報参
照)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、前述の如き
レンズやガラス基板に対するマーキングでは、砂による
基板の汚染、あるいは化学薬品の危険性にともなう取り
扱い難さがあり、加えて、光散乱率が低く、マーキング
部分をはっきりと視認できないという不都合がある。ま
た、面光源材料として使用すべく透明アクリル樹脂等の
光透過材料の表面に印刷によって反射スポットを形成す
る場合には、反射スポットの大きさや配置の密度を変え
るたびに印刷パターンを変えなければならず、印刷材料
の消費が増加して不経済であるとともに、工程も複雑と
なって煩雑であるという不都合がある。本発明は、この
ような不都合を解消した光透過材料を高エネルギー光で
あるレーザー光や非コヒーレント光を用いて加工する方
法を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】上述した目的を達成する
ために本発明の光透過材料の高エネルギー光を用いた加
工方法は、高エネルギー光が光透過材料を単純に透過し
ないように、その一面側に光吸収部、例えば紙製シート
に光吸収素材を印刷により施したもの、あるいは光吸収
素材を直接、光透過材料に塗布したもの等を配置し、こ
の光吸収部に高エネルギー光を照射してヒートスポット
を生じさせ、このヒートスポットによって前記光透過材
料の対応領域に発泡、マイクロクラック等からなる変性
域を形成してマーキングするものであり、この光透過材
料を面光源材料として使用するには、光透過材料として
アクリル樹脂板等の透明基板を採用し、前記変性域を光
反射域とするとともに、この光反射域の光反射率を高エ
ネルギー光による変性域の変性度合を制御することによ
り所望値に設定するものである。前述の変性域は、前記
光透過材料のみに形成するよう加工してもよいし、前記
光透過材料と前記光吸収部の双方に形成するよう加工し
てもよい。さらには、変性域形成後に、光吸収部を除去
する加工を施してもよいものである。また、無色または
有色の光透過部材が、ある特定の波長において光を吸収
する場合には、この光吸収領域に前記吸収され得る波長
の高エネルギー光を照射することによって、前記光透過
材料に加工することができる。さらに、光の吸収の効率
をよくするため、可視光外の領域で吸収の効率をよくす
る色素を光透過材料に含ませて、この光透過材料自体を
光吸収部とすることもできる。
【0005】
【作用】高エネルギー光を光吸収部に照射すると、ヒー
トスポットが形成され、このヒートスポットによって光
透過材料に発泡、マイクロクラック等による変性域が形
成される。この変性域は、発泡、マイクロクラック等に
おける光透過材料と外気、あるいは発生したガス、真空
等との境界面が、いずれも屈折率の大きく異なる面同士
の境界となるため、良好な全反射面となり、光をよく乱
反射する。このように、高エネルギー光を用いて変性域
を形成するので、光の散乱率を向上させた精度の高いマ
ーキングが可能となる。また、この高エネルギー光の出
力や照射時間等を制御することにより、変性域の変性度
合を所望状態に設定することができる。これによって、
光反射域をなす変性域を均一に分布させても、各部分に
おける光反射率を適宜設定することにより、面光源材料
の発光面における均一な発光、あるいは特定部分のみの
発光が可能となり、また、反射率も向上する。
【0006】
【実施例】以下、本発明の好適な実施例を添付図面に基
づき詳細に説明する。ここにおいて、図1はレーザー光
による加工方法の一例を説明する概略的な側面図、図2
は加工方法の他の例を説明する概略的な側面図、図3は
形成した変性域の分布状態を示す透明基板の概略的な平
面図、図4は変性域を光反射域とした場合の反射率の設
定状態の一例を示す概略的な側面図である。
【0007】図1に示す光透過材料は透明なガラスから
なるレンズ1であり、このレンズ1の一面側に近接して
配置された光吸収部たる紙製の光吸収シート2は、図示
してはいないが、レンズ1との対向面側に光吸収素材で
あるカーボンインキをベタ印刷して構成されている。そ
して、図示していない公知のレーザー照射装置、例えば
HOYA株式会社製のLm300レーザマーカ(商品
名)を用いて、前記光吸収シート2に向けて前記レンズ
1側からレーザー光Lを照射し、ヒートスポット3を前
記光吸収シート2の照射位置に生じさせ、このヒートス
ポット3の熱を前記レンズ1に伝えて、その対応領域に
多数のマイクロクラックからなる変性域4を形成する。
そして、この変性域4の形成位置を公知のNC制御装置
等によって制御することにより、所望のマーキングを行
うことができる。
【0008】また、図2に示すように、レーザー光L
を、レンズ1側からではなく光吸収シート2側から照射
して、前記光吸収シート2にヒートスポット3を形成す
ることにより、前記レンズ1の対応領域に変性域4を形
成してマーキングすることも可能である。
【0009】光透過材料としてアクリル樹脂からなる、
例えば縦160mm、横203mm、厚さ6mmの透明
基板5を採用し、この透明基板5に上述の如き方法で形
成した変性域4を光反射域として利用すれば面光源材料
として使用可能であるが(図4参照)、この場合には、
レーザー光Lの照射時間、強度、焦点の集光率を制御す
ることにより変性域4の変性度合を制御し、前記光反射
域としての光反射率を所望の値に設定することができ
る。これによって、図3に示すように、変性域4を透明
基板5に均一的に分布するよう形成しても、各変性域4
における光反射率を変化させることが可能なので、図4
に示すように、光源6からの遠近等の影響を考慮した均
一な面発光が可能となる。すなわち、光源6からの距離
に比例して変性域4の光反射率を高く設定し、光源6か
らの光が弱くなる部分の反射率を高めて、ばらつきのな
い均一な面発光を可能とするものである。
【0010】上述した変性域4はレンズ1等の光透過材
料や透明基板5等の面光源材料にのみ形成してもよい
し、これら光透過材料や面光源材料と光吸収シート2の
双方に形成してもよいものである。そして、この変性域
4を均一的に分布するよう等間隔に形成する場合には、
NC制御等によるレーザー光Lの照射位置の制御は極め
て容易となる。
【0011】なお、本発明は上述した各実施例に限定さ
れるものではなく、例えば、光透過材料としてはレンズ
1のほか、無色透明、有色透明あるいは半透明なガラス
基板でもよく、また、面光源材料としてはアクリル樹脂
のほか、ポリカーボネート、アモルファスポリオレフィ
ン、尿素樹脂、シリコン樹脂、パイレックスガラス等の
光透過性に優れた樹脂や各種ガラスを用いることができ
る。さらに、光吸収部の主たる要素である光吸収素材と
しては、カーボンインキのほか、グラファイト、炭化タ
ングステンを採用可能であり、加えて、特定の波長で光
をよく吸収する顔料や色素を利用することも可能であ
る。光吸収部は、光吸収シート2のようにシート面に前
記光吸収素材をベタ印刷や塗布等の手段で全面的に設け
るほか、シート面に前記光吸収部の素材を所定のパター
ンを描くよう設けたり、光透過材料や面光源材料の一面
側に直接設けてもよいものである。また、高エネルギー
光としては、レーザー光のほかに、高いエネルギーを持
つ光、例えばフィラメントランプ、高出力放電灯、ジル
コンランプ、不可視光である紫外線や赤外線を、レンズ
等により収束させて加工することも可能である。また、
光透過性とは、不可視光域における光透過性をも含むも
のであることはいうまでもない。
【0012】
【発明の効果】以上説明したところで明らかなように、
本発明によれば、高エネルギー光を利用して光透過材料
に変性域を形成することにより、光を非常によく乱反射
する変性域を形成できるので、光透過材料としてレンズ
やガラス基板に適用すれば、前記変性域であるマーキン
グが明瞭に視認でき、また、高エネルギー光の照射位置
をコンピュータ制御することにより、多彩なマーキング
を施すことが可能となる。さらに、本発明によれば、前
記変性域を光反射域として面光源材料に利用することに
より、光反射率が高く、光のロスが少ないので、高輝度
の面発光を得ることができ、また、従来の印刷による反
射スポットを利用した光反射域の形成と比較して加工工
程が簡略化され、加えて、高エネルギー光の照射を制御
して、各光反射域毎に所望の光反射率を設定できるの
で、変性域を均一に分布させても光源からの距離等に影
響されずに面光源材料の全面において均一な発光が可能
になるほか、所定部分のみを発光させることも可能とな
り、また、変性域を均一に分布させる場合には高エネル
ギー光の照射位置の制御が極めて容易となり、さらに
は、一つの生産ラインで多品種の光透過材料や面光源材
料を生産することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】レーザー光による加工方法を説明する概略的な
側面図。
【図2】加工方法の他の例を説明する概略的な側面図。
【図3】形成した変性域の分布状態を示す透明基板の概
略的な平面図。
【図4】変性域を光反射域とした場合の反射率の設定状
態の一例を示す概略的な側面図。
【符号の説明】
1 レンズ 2 光吸収シート 3 ヒートスポット 4 変性域 5 透明基板

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光透過材料の一面側に光吸収部を配置
    し、この光吸収部に高エネルギー光を照射し、これによ
    って前記光透過材料の対応領域に発泡、マイクロクラッ
    ク等からなる変性域を形成してマーキングすることを特
    徴とする光透過材料の高エネルギー光を用いた加工方
    法。
  2. 【請求項2】 光透過材料の一面側に光吸収部を配置
    し、この光吸収部に高エネルギー光を照射し、これによ
    って前記光透過材料の対応領域に発泡、マイクロクラッ
    ク等からなる変性域を形成し、この変性域を光反射域と
    するとともに、前記光反射域の光反射率を高エネルギー
    光による変性域の変性度合を制御して所望値に設定する
    ことにより、前記光透過材料を面光源材料として使用可
    能とすることを特徴とする光透過材料の高エネルギー光
    を用いた加工方法。
  3. 【請求項3】 高エネルギー光がレーザー光であること
    を特徴とする請求項1項又は請求項2項記載の光透過材
    料の高エネルギー光を用いた加工方法。
  4. 【請求項4】 高エネルギー光が非コヒーレント光であ
    ることを特徴とする請求項1項又は請求項2項記載の光
    透過材料の高エネルギー光を用いた加工方法。
  5. 【請求項5】 光透過材料の特定の波長における光吸収
    領域を光吸収部とし、この光吸収部に対し吸収され得る
    波長の高エネルギー光を照射し、これによって前記光透
    過材料の対応領域に発泡、マイクロクラック等からなる
    変性域を形成してマーキングすることを特徴とする光透
    過材料の高エネルギー光を用いた加工方法。
  6. 【請求項6】 光透過材料の特定の波長における光吸収
    領域を光吸収部とし、この光吸収部に対し吸収され得る
    前記特定波長またはこの特定波長に近い波長の高エネル
    ギー光を照射し、これによって前記光透過材料の対応領
    域に発泡、マイクロクラック等からなる変性域を形成
    し、この変性域を光反射域とするとともに、前記光反射
    域の光反射率を高エネルギー光による変性域の変性度合
    を制御して所望値に設定することにより、前記光透過材
    料を面光源材料として使用可能とすることを特徴とする
    光透過材料の高エネルギー光を用いた加工方法。
  7. 【請求項7】 変性域を光透過材料にのみ形成すること
    を特徴とする請求項1項又は請求項2項に記載された光
    透過材料の高エネルギー光を用いた加工方法。
  8. 【請求項8】 変性域を光吸収部及び光透過材料の双方
    に形成することを特徴とする請求項1項又は請求項2項
    に記載された光透過材料の高エネルギー光を用いた加工
    方法。
  9. 【請求項9】 変性域を形成後に光吸収部を除去するこ
    とを特徴とする請求項1項又は請求項2項に記載された
    光透過材料の高エネルギー光を用いた加工方法。
  10. 【請求項10】 変性域が均一に分布するよう形成する
    ことを特徴とする請求項2項に記載された光透過材料の
    高エネルギー光を用いた加工方法。
JP21467892A 1992-07-20 1992-07-20 光透過材料の高エネルギー光を用いた加工方法 Pending JPH0632922A (ja)

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