JPH06239740A - ミコフェノール酸含有外用治療薬 - Google Patents
ミコフェノール酸含有外用治療薬Info
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- JPH06239740A JPH06239740A JP5290393A JP5290393A JPH06239740A JP H06239740 A JPH06239740 A JP H06239740A JP 5290393 A JP5290393 A JP 5290393A JP 5290393 A JP5290393 A JP 5290393A JP H06239740 A JPH06239740 A JP H06239740A
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- therapeutic agent
- acid
- alkylene oxide
- polyhydric alcohol
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 人体に対して安全に適用できかつ、皮膚吸収
性にすぐれたミコフェノール酸含有外用治療薬を提供す
ること。 【構成】 ミコフェノール酸と油性物質を含有する外用
治療薬であって、該ミコフェノール酸はN−アルキルピ
ロリドン、N,N−ジアルキルアセトアミド、ジアルキ
ルスルホキシド、炭酸アルキレン、一価又は多価アルコ
ール、多価アルコールの部分エステル又はそのアルキレ
ンオキシド付加物、一価又は多価アルコールのアルキレ
ンオキシド付加物及び脂肪族2価カルボン酸ジエステル
の中から選ばれる少なくとも1種の有機液体中に溶解状
態で存在することを特徴とするミコフェノール酸含有外
用治療薬。
性にすぐれたミコフェノール酸含有外用治療薬を提供す
ること。 【構成】 ミコフェノール酸と油性物質を含有する外用
治療薬であって、該ミコフェノール酸はN−アルキルピ
ロリドン、N,N−ジアルキルアセトアミド、ジアルキ
ルスルホキシド、炭酸アルキレン、一価又は多価アルコ
ール、多価アルコールの部分エステル又はそのアルキレ
ンオキシド付加物、一価又は多価アルコールのアルキレ
ンオキシド付加物及び脂肪族2価カルボン酸ジエステル
の中から選ばれる少なくとも1種の有機液体中に溶解状
態で存在することを特徴とするミコフェノール酸含有外
用治療薬。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は難病といわれるアレルギ
ー性疾患や自己免疫疾患等の各種疾患に対してすぐれた
治療効果を有するミコフェノール酸含有外用治療薬に関
するものである。
ー性疾患や自己免疫疾患等の各種疾患に対してすぐれた
治療効果を有するミコフェノール酸含有外用治療薬に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】ミコフェノール酸は最古の抗生物質と言
われ、抗腫瘍作用、制癌作用、免疫抑制作用、抗ウイル
ス作用を有するとともに、アレルギー性疾患や、自己免
疫疾患に対してすぐれた治療効果を有することは知られ
ている。ミコフェノール酸は時間依存性薬物であり、そ
の薬効をヒトに対して発現させるためには、一定濃度以
上の遊離ミコフェノール酸をその疾患部位に存在させる
ことが必要である。このようなミコフェノール酸を内服
や注射により人体に投与しようとすると、ミコフェノー
ル酸の投与量が余りにも多くなりすぎて、副作用の発現
を免れることができない。
われ、抗腫瘍作用、制癌作用、免疫抑制作用、抗ウイル
ス作用を有するとともに、アレルギー性疾患や、自己免
疫疾患に対してすぐれた治療効果を有することは知られ
ている。ミコフェノール酸は時間依存性薬物であり、そ
の薬効をヒトに対して発現させるためには、一定濃度以
上の遊離ミコフェノール酸をその疾患部位に存在させる
ことが必要である。このようなミコフェノール酸を内服
や注射により人体に投与しようとすると、ミコフェノー
ル酸の投与量が余りにも多くなりすぎて、副作用の発現
を免れることができない。
【0003】一方、疾患部に高濃度の薬物を投与する方
法として、薬物を軟膏やクリームの形態にして、直接患
部に適用する方法があるが、ミコフェノール酸の場合、
このような外用治療薬の形態で患部に直接投与しようと
すると、皮膚刺激等の副作用を生じるため、安全に投与
することができない。また、ミコフェノール酸は非水溶
性物質であり、皮膚から吸収しにくいものであるため、
その皮膚吸収性をいかにして高めるかが重要な問題であ
るが、従来、皮膚吸収性にすぐれたミコフェノール酸含
有治療薬は未だ開発されていない。
法として、薬物を軟膏やクリームの形態にして、直接患
部に適用する方法があるが、ミコフェノール酸の場合、
このような外用治療薬の形態で患部に直接投与しようと
すると、皮膚刺激等の副作用を生じるため、安全に投与
することができない。また、ミコフェノール酸は非水溶
性物質であり、皮膚から吸収しにくいものであるため、
その皮膚吸収性をいかにして高めるかが重要な問題であ
るが、従来、皮膚吸収性にすぐれたミコフェノール酸含
有治療薬は未だ開発されていない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、人体に対し
て安全に適用できかつ、皮膚吸収性にすぐれたミコフェ
ノール酸含有外用治療薬を提供することをその課題とす
る。
て安全に適用できかつ、皮膚吸収性にすぐれたミコフェ
ノール酸含有外用治療薬を提供することをその課題とす
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者は、前記課題を
解決すべく鋭意研究を重ねた結果、ミコフェノール酸は
特定の有機液体に対して溶解性を示すことを見出すとと
もに、ミコフェノール酸をあらかじめその有機液体に溶
解させ、このミコフェノール酸溶液を油性物質中に分散
させた組成物は、皮膚吸収性においてすぐれ、容易に皮
膚ないし粘膜から吸収されて高い薬効を示すとともに、
皮膚起炎性を示さず、人体の皮膚や粘膜に対して安全に
適用できることを見出し、本発明を完成するに至った。
解決すべく鋭意研究を重ねた結果、ミコフェノール酸は
特定の有機液体に対して溶解性を示すことを見出すとと
もに、ミコフェノール酸をあらかじめその有機液体に溶
解させ、このミコフェノール酸溶液を油性物質中に分散
させた組成物は、皮膚吸収性においてすぐれ、容易に皮
膚ないし粘膜から吸収されて高い薬効を示すとともに、
皮膚起炎性を示さず、人体の皮膚や粘膜に対して安全に
適用できることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0006】即ち、本発明によれば、ミコフェノール酸
と油性物質を含有する外用治療薬であって、該ミコフェ
ノール酸はN−アルキルピロリドン、N,N−ジアルキ
ルアセトアミド、ジアルキルスルホキシド、炭酸アルキ
レン、一価又は多価アルコール、多価アルコールの部分
エステル又はそのアルキレンオキシド付加物、一価又は
多価アルコールのアルキレンオキシド付加物及び脂肪族
2価カルボン酸ジエステルの中から選ばれる少なくとも
1種の有機液体中に溶解状態で存在することを特徴とす
るミコフェノール酸含有外用治療薬が提供される。
と油性物質を含有する外用治療薬であって、該ミコフェ
ノール酸はN−アルキルピロリドン、N,N−ジアルキ
ルアセトアミド、ジアルキルスルホキシド、炭酸アルキ
レン、一価又は多価アルコール、多価アルコールの部分
エステル又はそのアルキレンオキシド付加物、一価又は
多価アルコールのアルキレンオキシド付加物及び脂肪族
2価カルボン酸ジエステルの中から選ばれる少なくとも
1種の有機液体中に溶解状態で存在することを特徴とす
るミコフェノール酸含有外用治療薬が提供される。
【0007】本発明の外用治療薬は、その中に含まれる
ミコフェノール酸が特定の有機液体中に溶解した状態で
存在することを特徴とする。この場合の有機液体は、N
−アルキルピロリドン、N,N−ジアルキルアセトアミ
ド、ジアルキルスルホキシド、炭酸アルキレン、一価又
は多価アルコール、多価アルコールの部分エステル又は
そのアルキレンオキシド付加物、一価又は多価アルコー
ルのアルキレンオキシド付加物及び脂肪族2価カルボン
酸ジエステルの中から選ばれる。本発明では、これらの
有機液体は単独又は2種以上の混合物の形で用いられ、
必要に応じ、他の有機液体を混合してもよい。
ミコフェノール酸が特定の有機液体中に溶解した状態で
存在することを特徴とする。この場合の有機液体は、N
−アルキルピロリドン、N,N−ジアルキルアセトアミ
ド、ジアルキルスルホキシド、炭酸アルキレン、一価又
は多価アルコール、多価アルコールの部分エステル又は
そのアルキレンオキシド付加物、一価又は多価アルコー
ルのアルキレンオキシド付加物及び脂肪族2価カルボン
酸ジエステルの中から選ばれる。本発明では、これらの
有機液体は単独又は2種以上の混合物の形で用いられ、
必要に応じ、他の有機液体を混合してもよい。
【0008】前記したN−アルキルピロリドンとして
は、N−メチルピロリドンが挙げられ、N,N−ジアル
キルアセトアミドとしては、N,N−ジメチルアセトア
ミドが挙げられ、ジアルキルスルホキシドとしては、ジ
メチルスルホキシドが挙げられ、炭酸アルキレンとして
は、炭酸プロピレンが挙げられる。一価アルコールとし
ては、エタノール、プロパノール、ブタノール等の低級
アルコールが挙げられる。
は、N−メチルピロリドンが挙げられ、N,N−ジアル
キルアセトアミドとしては、N,N−ジメチルアセトア
ミドが挙げられ、ジアルキルスルホキシドとしては、ジ
メチルスルホキシドが挙げられ、炭酸アルキレンとして
は、炭酸プロピレンが挙げられる。一価アルコールとし
ては、エタノール、プロパノール、ブタノール等の低級
アルコールが挙げられる。
【0009】前記多価アルコールとしては、グリセリ
ン、ソルビット、ソルビタン、マンニットの他、エチレ
ングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコ
ール等のアルキレングリコール、及びポリエチレングリ
コール、ポリプロピレングリコール、ポリ(エチレン/
プロピレン)グリコール等のポリアルキレングリコール
及びそれらのアルキレンオキシド付加物(例えば、エチ
レンオキシド及び/又はプロピレンオキシド付加物)等
が挙げられる。
ン、ソルビット、ソルビタン、マンニットの他、エチレ
ングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコ
ール等のアルキレングリコール、及びポリエチレングリ
コール、ポリプロピレングリコール、ポリ(エチレン/
プロピレン)グリコール等のポリアルキレングリコール
及びそれらのアルキレンオキシド付加物(例えば、エチ
レンオキシド及び/又はプロピレンオキシド付加物)等
が挙げられる。
【0010】多価アルコールの部分エステルとしては、
前記したような多価アルコールの高級脂肪族カルボン酸
のモノエステル、例えばグリセリンのモノステアリン酸
エステル、グリセリンのモノベヘン酸エステル、ポリエ
チレングリコールのモノステアリン酸エステル、プロピ
レングリコールのモノステアリン酸エステル、ブチレン
グリコールのモノステアリン酸エステル、ソルビタンの
モノオレイン酸エステル、ソルビタンのモノラウリン酸
エステル、ソルビタンのモノパルミチン酸エステル、ソ
ルビタンのモノステアリン酸エステル、ソルビタンのモ
ノイソステアリン酸エステル等が挙げられる。また、多
価アルコールの部分エステルのアルキレンオキシド付加
物としては、グリセリンのモノステアリン酸エステルの
エチレンオキシド付加物又はプロピレンオキシド付加物
や、ポリエチレングリコールのモノステアリン酸エステ
ルのエチレンオキシド付加物又はプロピレンオキシド付
加物、プロピレングリコールのモノステアリン酸エステ
ルのエチレンオキシド付加物又はプロピレンオキシド付
加物、ポリプロピレングリコールのモノステアリン酸エ
ステルのエチレンオキシド付加物又はプロピレンオキシ
ド付加物、ブチレングリコールのモノステアリン酸エス
テルのエチレンオキシド付加物又はプロピレンオキシド
付加物、ソルビタンのモノ脂肪酸エステル(ラウリン酸
エステル、パルミチン酸エステル、ステアリン酸エステ
ル、オレイン酸エステル等)のエチレンオキシド付加物
又はプロピレンオキシド付加物、バチルアルコールのエ
チレンオキシド付加物はプロピレンオキシド付加物等が
挙げられる。
前記したような多価アルコールの高級脂肪族カルボン酸
のモノエステル、例えばグリセリンのモノステアリン酸
エステル、グリセリンのモノベヘン酸エステル、ポリエ
チレングリコールのモノステアリン酸エステル、プロピ
レングリコールのモノステアリン酸エステル、ブチレン
グリコールのモノステアリン酸エステル、ソルビタンの
モノオレイン酸エステル、ソルビタンのモノラウリン酸
エステル、ソルビタンのモノパルミチン酸エステル、ソ
ルビタンのモノステアリン酸エステル、ソルビタンのモ
ノイソステアリン酸エステル等が挙げられる。また、多
価アルコールの部分エステルのアルキレンオキシド付加
物としては、グリセリンのモノステアリン酸エステルの
エチレンオキシド付加物又はプロピレンオキシド付加物
や、ポリエチレングリコールのモノステアリン酸エステ
ルのエチレンオキシド付加物又はプロピレンオキシド付
加物、プロピレングリコールのモノステアリン酸エステ
ルのエチレンオキシド付加物又はプロピレンオキシド付
加物、ポリプロピレングリコールのモノステアリン酸エ
ステルのエチレンオキシド付加物又はプロピレンオキシ
ド付加物、ブチレングリコールのモノステアリン酸エス
テルのエチレンオキシド付加物又はプロピレンオキシド
付加物、ソルビタンのモノ脂肪酸エステル(ラウリン酸
エステル、パルミチン酸エステル、ステアリン酸エステ
ル、オレイン酸エステル等)のエチレンオキシド付加物
又はプロピレンオキシド付加物、バチルアルコールのエ
チレンオキシド付加物はプロピレンオキシド付加物等が
挙げられる。
【0011】脂肪族ジカルボン酸ジエステルとしては、
次の一般式で表わされるものが挙げられる。 R1OOC−(CH2)n−COOR2 (1) 前記式中、R1及びR2は脂肪族基を示し、nは2〜10
の整数を示す。脂肪族基には、アルキル基及びアルケニ
ル基が包含され、その炭素数は1以上、通常、1〜12
である。前記脂肪族ジカルボン酸ジエステルの具体例と
しては、コハク酸ジエチル、コハク酸ジイソプロピル、
アジピン酸ジエチル、アジピン酸ジイソプロピル、アジ
ピン酸ジブチル、アジピン酸ジイソオクチル、アジピン
酸ジオクチル、アジピン酸ジデシル、アジピン酸デシル
イソオクチル、アゼライン酸ジエチル、アゼライン酸ジ
イソプロピル、アゼライン酸ジイソオクチル、セバシン
酸ジエチル、セバシン酸ジイソプロピル、セバシン酸ジ
ブチル、セバシン酸ジオクチル等が挙げられる。
次の一般式で表わされるものが挙げられる。 R1OOC−(CH2)n−COOR2 (1) 前記式中、R1及びR2は脂肪族基を示し、nは2〜10
の整数を示す。脂肪族基には、アルキル基及びアルケニ
ル基が包含され、その炭素数は1以上、通常、1〜12
である。前記脂肪族ジカルボン酸ジエステルの具体例と
しては、コハク酸ジエチル、コハク酸ジイソプロピル、
アジピン酸ジエチル、アジピン酸ジイソプロピル、アジ
ピン酸ジブチル、アジピン酸ジイソオクチル、アジピン
酸ジオクチル、アジピン酸ジデシル、アジピン酸デシル
イソオクチル、アゼライン酸ジエチル、アゼライン酸ジ
イソプロピル、アゼライン酸ジイソオクチル、セバシン
酸ジエチル、セバシン酸ジイソプロピル、セバシン酸ジ
ブチル、セバシン酸ジオクチル等が挙げられる。
【0012】本発明で用いる有機液体のうち、特に、N
−メチルピロリドン、N,N−ジメチルアセトアミド及
びジメチルスルホキシドは、ミコフェノール酸に対して
高い溶解性を示し本発明で用いるのに好適なものであ
る。また、エタノールもミコフェノール酸を約10wt
%程度溶解し、本発明で用いるのに好適な有機液体であ
る。
−メチルピロリドン、N,N−ジメチルアセトアミド及
びジメチルスルホキシドは、ミコフェノール酸に対して
高い溶解性を示し本発明で用いるのに好適なものであ
る。また、エタノールもミコフェノール酸を約10wt
%程度溶解し、本発明で用いるのに好適な有機液体であ
る。
【0013】本発明において用いる油性物質は、常温で
液状又は固体状を示す物質であり、脂肪酸エステル、芳
香族カルボン酸エステル、リン酸エステル、高級脂肪酸
トリグリセライド、高級脂肪族アルコール、高級脂肪
酸、ワセリン、ラノリン、流動パラフィン、スクワラ
ン、ミツロウ及びそれらの混合物等が包含される。
液状又は固体状を示す物質であり、脂肪酸エステル、芳
香族カルボン酸エステル、リン酸エステル、高級脂肪酸
トリグリセライド、高級脂肪族アルコール、高級脂肪
酸、ワセリン、ラノリン、流動パラフィン、スクワラ
ン、ミツロウ及びそれらの混合物等が包含される。
【0014】脂肪酸エステルとしては、常温において液
状ないし固体状のものが用いられる。この脂肪酸エステ
ルは、一般に、炭素数4〜22、好ましくは炭素数8〜
18の程度の飽和又は不飽和の直鎖もしくは分岐状脂肪
酸のC2〜C18程度の低級及び高級アルコールエステル
であることができる。脂肪酸成分としては、酪酸、乳
酸、オクタン酸、インオクタン酸、ジメチルオクタン
酸、ノナン酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン
酸、パルミチン酸、ステアリン酸、インステアリン酸、
オレイン酸、ベヘン酸等を例示することができる。アル
コール成分としてはエタノール、プロパノール、イソプ
ロパノール、ブタノール、ヘキサノール、デカノール、
ミリスチルアルコール、ドデカノール、セチルアルコー
ル、ヘキサデシルアルコール、ベヘニルアルコール等を
例示することができる。好適な脂肪酸エステルとして
は、例えば、ミリスチン酸イソプロピル、ミリスチン酸
イソドデシル、ミリスチン酸オクチルドデシル、ミリス
チン酸ミリスチル、オレイン酸デシル、オレイン酸オレ
イル、インステアリン酸ヘキシルデシル、ステアリン酸
ブチル、インオクタン酸セチル、ジメチルオクタン酸ヘ
キシルデシル、パルミチン酸イソプロピル、ラウリン酸
ヘキシル、カプリン酸イソプロピル、乳酸ミリスチル等
が挙げられる。
状ないし固体状のものが用いられる。この脂肪酸エステ
ルは、一般に、炭素数4〜22、好ましくは炭素数8〜
18の程度の飽和又は不飽和の直鎖もしくは分岐状脂肪
酸のC2〜C18程度の低級及び高級アルコールエステル
であることができる。脂肪酸成分としては、酪酸、乳
酸、オクタン酸、インオクタン酸、ジメチルオクタン
酸、ノナン酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン
酸、パルミチン酸、ステアリン酸、インステアリン酸、
オレイン酸、ベヘン酸等を例示することができる。アル
コール成分としてはエタノール、プロパノール、イソプ
ロパノール、ブタノール、ヘキサノール、デカノール、
ミリスチルアルコール、ドデカノール、セチルアルコー
ル、ヘキサデシルアルコール、ベヘニルアルコール等を
例示することができる。好適な脂肪酸エステルとして
は、例えば、ミリスチン酸イソプロピル、ミリスチン酸
イソドデシル、ミリスチン酸オクチルドデシル、ミリス
チン酸ミリスチル、オレイン酸デシル、オレイン酸オレ
イル、インステアリン酸ヘキシルデシル、ステアリン酸
ブチル、インオクタン酸セチル、ジメチルオクタン酸ヘ
キシルデシル、パルミチン酸イソプロピル、ラウリン酸
ヘキシル、カプリン酸イソプロピル、乳酸ミリスチル等
が挙げられる。
【0015】芳香族カルボン酸エステルとしては、フタ
ル酸ジエチル、フタル酸ジブチル、フタル酸ジオクチル
等が挙げられる。リン酸エステルとしては、リン酸トリ
オレイル、リン酸トリドデシル、リン酸トリオクチル等
が挙げられる。また、本発明においては、前記した多価
アルコールの部分エステルやそのアルキレンオキシド付
加物も油性物質として用いることができる。
ル酸ジエチル、フタル酸ジブチル、フタル酸ジオクチル
等が挙げられる。リン酸エステルとしては、リン酸トリ
オレイル、リン酸トリドデシル、リン酸トリオクチル等
が挙げられる。また、本発明においては、前記した多価
アルコールの部分エステルやそのアルキレンオキシド付
加物も油性物質として用いることができる。
【0016】高級脂肪酸トリグリセライドとしては、常
温で液状ないし半固体状のもので、天然由来の動物質及
び植物質のものを各種用いることができる。これらは一
般に油脂と称されるもので工業的に広く入手可能であ
る。多くの種類の植物油、牛脂、肝油、ラノリン、ラー
ド等が挙げられるが、好適には植物油、特にオリーブ、
椿油、大豆油、菜種油、コーン油、ひまし油、サフラワ
ー油等を使用することができる。また、近年アレルギー
及び悪性腫瘍等に対する作用が注目されているエイコサ
ペンタデカノイン酸を豊富に含む脱臭された魚油も使用
できる。
温で液状ないし半固体状のもので、天然由来の動物質及
び植物質のものを各種用いることができる。これらは一
般に油脂と称されるもので工業的に広く入手可能であ
る。多くの種類の植物油、牛脂、肝油、ラノリン、ラー
ド等が挙げられるが、好適には植物油、特にオリーブ、
椿油、大豆油、菜種油、コーン油、ひまし油、サフラワ
ー油等を使用することができる。また、近年アレルギー
及び悪性腫瘍等に対する作用が注目されているエイコサ
ペンタデカノイン酸を豊富に含む脱臭された魚油も使用
できる。
【0017】高級アルコールとしては、セタノール、ス
テアリルアルコール、ベヘニルアルコール、ラノリンア
ルコール、テルペンアルコール、ファルネソール等が挙
げられる。高級脂肪酸としては、オクタン酸、ノナン
酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチ
ン酸、ステアリン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレ
ン酸、ベヘン酸等が挙げられる。
テアリルアルコール、ベヘニルアルコール、ラノリンア
ルコール、テルペンアルコール、ファルネソール等が挙
げられる。高級脂肪酸としては、オクタン酸、ノナン
酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチ
ン酸、ステアリン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレ
ン酸、ベヘン酸等が挙げられる。
【0018】本発明の外用治療薬は、好ましくは界面活
性剤を含有する。この場合の界面活性剤としては、陰イ
オン性、陽イオン性、非イオン性及び両性の各種界面活
性剤が使用可能であるが、皮膚に対する低刺激性の点か
ら、非イオン性界面活性剤が有利に用いられる。非イオ
ン性界面活性剤としては、エチレンオキシド系界面活性
剤、ポリヒドロキシ系界面活性剤、高分子系界面活性剤
等が包含される。エチレンオキシド系界面活性剤として
は、例えば、高級アルコールのエチレンオキシド付加
物、高級脂肪酸のエチレンオキシド付加物、アルキルフ
ェノールのエチレンオキシド付加物、脂肪族アミンのエ
チレンオキシド付加物、脂肪族アミドのエチレンオキシ
ド付加物、多価アルコールのエチレンオキシド付加物、
エチレンオキシド/プロピレンオキシドブロック共重合
体等が挙げられる。ポリヒドロキシ系界面活性剤として
は、例えば、グリセリンモノ脂肪酸エステル、ペンタエ
リスリトール脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステ
ル、ショ糖脂肪酸エステル、エタノールアミンの脂肪酸
アミド及びそれらのアルキレンオキシド付加物等が挙げ
られる。本発明においては、特に、ポリオキシエチレン
ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレングリセ
リルモノ脂肪酸エステル、ポリオキシプロピレンモノ脂
肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシ
エチレンアルコールエーテル等が有利に使用される。こ
れらの界面活性剤は、単独又は混合物の形で用いられ
る。
性剤を含有する。この場合の界面活性剤としては、陰イ
オン性、陽イオン性、非イオン性及び両性の各種界面活
性剤が使用可能であるが、皮膚に対する低刺激性の点か
ら、非イオン性界面活性剤が有利に用いられる。非イオ
ン性界面活性剤としては、エチレンオキシド系界面活性
剤、ポリヒドロキシ系界面活性剤、高分子系界面活性剤
等が包含される。エチレンオキシド系界面活性剤として
は、例えば、高級アルコールのエチレンオキシド付加
物、高級脂肪酸のエチレンオキシド付加物、アルキルフ
ェノールのエチレンオキシド付加物、脂肪族アミンのエ
チレンオキシド付加物、脂肪族アミドのエチレンオキシ
ド付加物、多価アルコールのエチレンオキシド付加物、
エチレンオキシド/プロピレンオキシドブロック共重合
体等が挙げられる。ポリヒドロキシ系界面活性剤として
は、例えば、グリセリンモノ脂肪酸エステル、ペンタエ
リスリトール脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステ
ル、ショ糖脂肪酸エステル、エタノールアミンの脂肪酸
アミド及びそれらのアルキレンオキシド付加物等が挙げ
られる。本発明においては、特に、ポリオキシエチレン
ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレングリセ
リルモノ脂肪酸エステル、ポリオキシプロピレンモノ脂
肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシ
エチレンアルコールエーテル等が有利に使用される。こ
れらの界面活性剤は、単独又は混合物の形で用いられ
る。
【0018】本発明の外用治療薬において、ミコフェノ
ール酸の含有量は、0.05〜10wt%、好ましくは
0.2〜5wt%である。油性物質の含有量は特に制約
されず、所望する外用治療薬の性状に応じて適当な量を
配合するが、ミコフェノール酸と有機液体の合計量1重
量部に対し、1〜10重量部、好ましくは2〜8重量部
の割合である。ミコフェノール酸を溶解させる有機液体
の含有量は、その有機液体の種類によって変化し、一義
的に定めることはできないが、一般的に言えば、ミコフ
ェノール酸を溶解させるのに必要な量以上であればよ
い。界面活性剤を配合する場合、その配合量は特に制約
されず、所望される外用治療薬の性状に応じて適当な量
を配合する。一般的には、外用治療薬が非エマルジョン
タイプの場合、全外用治療薬中、5〜50wt%、好ま
しくは20〜45wt%であり、エマルジョンタイプの
場合には、1〜20wt%、好ましくは5〜15wt%
である。
ール酸の含有量は、0.05〜10wt%、好ましくは
0.2〜5wt%である。油性物質の含有量は特に制約
されず、所望する外用治療薬の性状に応じて適当な量を
配合するが、ミコフェノール酸と有機液体の合計量1重
量部に対し、1〜10重量部、好ましくは2〜8重量部
の割合である。ミコフェノール酸を溶解させる有機液体
の含有量は、その有機液体の種類によって変化し、一義
的に定めることはできないが、一般的に言えば、ミコフ
ェノール酸を溶解させるのに必要な量以上であればよ
い。界面活性剤を配合する場合、その配合量は特に制約
されず、所望される外用治療薬の性状に応じて適当な量
を配合する。一般的には、外用治療薬が非エマルジョン
タイプの場合、全外用治療薬中、5〜50wt%、好ま
しくは20〜45wt%であり、エマルジョンタイプの
場合には、1〜20wt%、好ましくは5〜15wt%
である。
【0019】本発明においては、ミコフェノール酸の皮
膚吸収促進剤として、アルカノールアミンを配合するこ
とができる。アルカノールアミンとしては、ジエタノー
ルアミン、トリエタノールアミン、イソプロパノールア
ミン、ジイソプロパノールアミン、トリイソプロパノー
ルアミン、ジブタノールアミン、トリブタノールアミン
等が挙げられる。アルカノールアミンの配合量は、全外
用治療薬中、1〜15wt%、好ましくは3〜10wt
%である。
膚吸収促進剤として、アルカノールアミンを配合するこ
とができる。アルカノールアミンとしては、ジエタノー
ルアミン、トリエタノールアミン、イソプロパノールア
ミン、ジイソプロパノールアミン、トリイソプロパノー
ルアミン、ジブタノールアミン、トリブタノールアミン
等が挙げられる。アルカノールアミンの配合量は、全外
用治療薬中、1〜15wt%、好ましくは3〜10wt
%である。
【0020】本発明の外用治療薬は、必要に応じ、充填
剤、増粘剤(高分子化合物)、着色剤、芳香剤、水、流
動パラフィン、スクアラン、乳化安定剤、殺菌剤、防カ
ビ剤等を含有することができる。充填剤としては、有機
系及び無機系の微粉末が用いられる。この充填剤の粒径
は、通常、0.1〜20μm、好ましくは0.5〜10
μmである。充填剤の好適な例としては、シリカ、アル
ミナ、チタニア、樹脂粉末、ケイ酸塩粉末、クレー粉
末、セピオライト粉末、モンモリロナイト粉末、含フッ
素マイカ粉末、ヒドロキシプロピルセルロース粉末等が
挙げられる。
剤、増粘剤(高分子化合物)、着色剤、芳香剤、水、流
動パラフィン、スクアラン、乳化安定剤、殺菌剤、防カ
ビ剤等を含有することができる。充填剤としては、有機
系及び無機系の微粉末が用いられる。この充填剤の粒径
は、通常、0.1〜20μm、好ましくは0.5〜10
μmである。充填剤の好適な例としては、シリカ、アル
ミナ、チタニア、樹脂粉末、ケイ酸塩粉末、クレー粉
末、セピオライト粉末、モンモリロナイト粉末、含フッ
素マイカ粉末、ヒドロキシプロピルセルロース粉末等が
挙げられる。
【0021】本発明の外用治療薬は、軟膏やクリーム、
ローション等の各種の形態において適用され、その製品
の形態に応じて、その組成を適当に調節する。本発明の
外用治療薬を非エマルジョンタイプの軟膏の形態で適用
する場合、次の成分組成であることが好ましい。 (1)ミコフェノール酸 0.01〜10wt%、好ましくは0.2〜5wt% (2)有機液体 1〜40wt%、好ましくは2〜20wt% (3)油性物質 20〜80wt%、好ましくは20〜60wt% (4)界面活性剤 20〜80wt%、好ましくは40〜70wt% (5)充填剤 0〜15wt%、好ましくは5〜10wt% (6)精製水 0〜10wt%、好ましくは1〜5wt%
ローション等の各種の形態において適用され、その製品
の形態に応じて、その組成を適当に調節する。本発明の
外用治療薬を非エマルジョンタイプの軟膏の形態で適用
する場合、次の成分組成であることが好ましい。 (1)ミコフェノール酸 0.01〜10wt%、好ましくは0.2〜5wt% (2)有機液体 1〜40wt%、好ましくは2〜20wt% (3)油性物質 20〜80wt%、好ましくは20〜60wt% (4)界面活性剤 20〜80wt%、好ましくは40〜70wt% (5)充填剤 0〜15wt%、好ましくは5〜10wt% (6)精製水 0〜10wt%、好ましくは1〜5wt%
【0022】前記非エマルジョンタイプの外用治療薬に
おいては常温固体状の界面活性剤及び/又は油性物質を
20〜80wt%、好ましくは40〜70wt%程度含
有させることが必要である。このような常温固体状物質
としては、例えば、モノステアリン酸POE(5)グリ
セリル、モノオレイン酸POE(5)グリセリル等のポ
リオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル、グリセリ
ン脂肪酸エステル(例えば、モノミノスチン酸エステ
ル、モノステアリン酸エステル、モノオレイン酸エステ
ル等)、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ソルビタン脂
肪酸エステル(モノパルミチン酸エステル、モノステア
リン酸エステル、セスキステアリン酸エステル、トリス
テアリン酸エステル等)、アニオン性自己乳化型ワック
ス、非イオン性自己乳化型ワックス、還元ラノリン、ア
ルキルリン酸等が挙げられる。前記外用治療薬は、ミコ
フェノール酸の有機液体溶液と、加熱溶解させた油性物
質と界面活性剤との混合液とを混合し、次いで、必要に
応じて、充填剤を添加し、均一に混合し、放冷すること
により調製することができる。
おいては常温固体状の界面活性剤及び/又は油性物質を
20〜80wt%、好ましくは40〜70wt%程度含
有させることが必要である。このような常温固体状物質
としては、例えば、モノステアリン酸POE(5)グリ
セリル、モノオレイン酸POE(5)グリセリル等のポ
リオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル、グリセリ
ン脂肪酸エステル(例えば、モノミノスチン酸エステ
ル、モノステアリン酸エステル、モノオレイン酸エステ
ル等)、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ソルビタン脂
肪酸エステル(モノパルミチン酸エステル、モノステア
リン酸エステル、セスキステアリン酸エステル、トリス
テアリン酸エステル等)、アニオン性自己乳化型ワック
ス、非イオン性自己乳化型ワックス、還元ラノリン、ア
ルキルリン酸等が挙げられる。前記外用治療薬は、ミコ
フェノール酸の有機液体溶液と、加熱溶解させた油性物
質と界面活性剤との混合液とを混合し、次いで、必要に
応じて、充填剤を添加し、均一に混合し、放冷すること
により調製することができる。
【0023】本発明の外用治療薬をエマルジョンタイプ
の軟膏の形態で適用する場合、次の成分組成であること
が好ましい。 (1)ミコフェノール酸 0.01〜10wt%、好ましくは0.2〜5wt% (2)有機液体 1〜40wt%、好ましくは2〜20wt% (3)油性物質 60〜90wt%、好ましくは75〜85wt% (4)界面活性剤 1〜20wt%、好ましくは2〜10wt% (5)充填剤 0〜15wt%、好ましくは5〜10wt% (6)精製水 0〜10wt%、好ましくは1〜5wt%
の軟膏の形態で適用する場合、次の成分組成であること
が好ましい。 (1)ミコフェノール酸 0.01〜10wt%、好ましくは0.2〜5wt% (2)有機液体 1〜40wt%、好ましくは2〜20wt% (3)油性物質 60〜90wt%、好ましくは75〜85wt% (4)界面活性剤 1〜20wt%、好ましくは2〜10wt% (5)充填剤 0〜15wt%、好ましくは5〜10wt% (6)精製水 0〜10wt%、好ましくは1〜5wt%
【0024】前記外用治療薬において、油性物質として
は、常温で固体状のもの又は常温で固体状のものと常温
で液体状のものとの混合物が用いられる。界面活性剤と
しては、HLBが8〜15、好ましくは9〜12のもの
が用いられる。前記外用治療薬は、ミコフェノール酸を
有機液体に溶解させた溶液を、加温下において、約60
℃以上の加温下、油性物質と界面活性剤との溶融混合液
中に撹拌下で徐々に添加し、必要に応じ充填剤を混合
し、得られた混合物を放冷することにより調製すること
ができる。
は、常温で固体状のもの又は常温で固体状のものと常温
で液体状のものとの混合物が用いられる。界面活性剤と
しては、HLBが8〜15、好ましくは9〜12のもの
が用いられる。前記外用治療薬は、ミコフェノール酸を
有機液体に溶解させた溶液を、加温下において、約60
℃以上の加温下、油性物質と界面活性剤との溶融混合液
中に撹拌下で徐々に添加し、必要に応じ充填剤を混合
し、得られた混合物を放冷することにより調製すること
ができる。
【0025】本発明の外用治療薬をエマルジョンタイプ
のクリームの形態で適用する場合、次の成分組成である
ことが好ましい。 (1)ミコフェノール酸 0.01〜10wt%、好ましくは0.2〜5wt% (2)有機液体 1〜40wt%、好ましくは2〜20wt% (3)油性物質 10〜40wt%、好ましくは2〜20wt% (4)界面活性剤 10〜35wt%、好ましくは15〜30wt% (5)増粘剤(水溶性高分子) 0.1〜5wt%、好ましくは0.2〜2wt% (6)精製水 30〜75wt%、好ましくは40〜60wt% (7)充填剤 0〜10wt%、好ましくは1〜5wt%
のクリームの形態で適用する場合、次の成分組成である
ことが好ましい。 (1)ミコフェノール酸 0.01〜10wt%、好ましくは0.2〜5wt% (2)有機液体 1〜40wt%、好ましくは2〜20wt% (3)油性物質 10〜40wt%、好ましくは2〜20wt% (4)界面活性剤 10〜35wt%、好ましくは15〜30wt% (5)増粘剤(水溶性高分子) 0.1〜5wt%、好ましくは0.2〜2wt% (6)精製水 30〜75wt%、好ましくは40〜60wt% (7)充填剤 0〜10wt%、好ましくは1〜5wt%
【0026】前記の外用治療薬を製造するには、前記成
分(1)、(2)、(5)及び(6)を加温下で混合し
て混合物Aを作る。一方、前記成分(3)、(4)を加
温下で混合して混合物Bを作る。次に、混合物Aを加温
下において、撹拌下、混合物Bに徐々に加えた後、充填
剤を添加混合し、放冷する。この場合の外用治療薬は、
油/水型及び水/油型のエマルジョンであることができ
る。油/水型の場合、界面活性剤としては、HLB9〜
18を有する界面活性剤が好ましく使用され、水/油型
の場合、HLB2〜8を有する界面活性剤が好ましく使
用される。
分(1)、(2)、(5)及び(6)を加温下で混合し
て混合物Aを作る。一方、前記成分(3)、(4)を加
温下で混合して混合物Bを作る。次に、混合物Aを加温
下において、撹拌下、混合物Bに徐々に加えた後、充填
剤を添加混合し、放冷する。この場合の外用治療薬は、
油/水型及び水/油型のエマルジョンであることができ
る。油/水型の場合、界面活性剤としては、HLB9〜
18を有する界面活性剤が好ましく使用され、水/油型
の場合、HLB2〜8を有する界面活性剤が好ましく使
用される。
【0027】本発明の外用治療薬を溶液タイプのローシ
ョンの形態で適用する場合、次の成分組成であることが
好ましい。 (1)ミコフェノール酸 0.01〜10wt%、好ましくは0.2〜5wt% (2)有機液体 2〜40wt%、好ましくは10〜30wt% (3)液状油性物質 0〜30wt%、好ましくは0〜20wt% (4)界面活性剤 0〜20wt%、好ましくは0〜7wt% (5)水 0〜30wt%、好まはくは0〜20wt% (6)増粘剤 0.05〜5wt%、好ましくは0.2〜1wt%
ョンの形態で適用する場合、次の成分組成であることが
好ましい。 (1)ミコフェノール酸 0.01〜10wt%、好ましくは0.2〜5wt% (2)有機液体 2〜40wt%、好ましくは10〜30wt% (3)液状油性物質 0〜30wt%、好ましくは0〜20wt% (4)界面活性剤 0〜20wt%、好ましくは0〜7wt% (5)水 0〜30wt%、好まはくは0〜20wt% (6)増粘剤 0.05〜5wt%、好ましくは0.2〜1wt%
【0028】前記外用治療薬は、各成分を均一に混合溶
解又は乳化させることによって得ることができる。この
ローションタイプのものは、そのまま液体ローションと
して適用し得る他、液化天然ガス等の噴射剤とともにエ
アゾール缶に充填し、エアゾール型のローションとして
使用することもできる。
解又は乳化させることによって得ることができる。この
ローションタイプのものは、そのまま液体ローションと
して適用し得る他、液化天然ガス等の噴射剤とともにエ
アゾール缶に充填し、エアゾール型のローションとして
使用することもできる。
【0029】
【発明の効果】本発明の外用治療薬の投与に当っては、
外用治療薬を直接的に1日数回例えば1〜3回患部に塗
布するか、あるいはパッチ、プラスター、パップ等の形
態に加工し、これを同様に1日数回患部に適用すること
ができる。適用回数は該当する疾患の重篤度により適宜
増減することができる。本発明の外用治療薬は、それに
含まれるミコフェノール酸が有機液体中に溶解して存在
するため、起炎性を示さず、すぐれた皮膚吸収性ないし
粘膜吸収性を有し、高い治療効果を示す。また、本発明
の外用治療薬は、全身投与ではなく、疾患部位に投与す
るものであることから、皮膚刺激や発赤、かゆみ等の副
作用を生じることなく、安全に投与することができる。
本発明の外用治療薬は、そのミコフェノール酸の薬理作
用により、アレルギー性疾患や、自己免疫疾患、湿疹、
壊疸膿皮症、天疱瘡、類天疱瘡、後天性表皮水疱症、化
膿性汗腺炎、毛孔性紅色粃糠疹等の各種疾患に対して高
い治療効果を示す。この場合、アレルギー性疾患には、
アトピー性皮膚炎、じんましん、接触性皮膚炎、日光皮
膚炎等が包含され、一方、自己免疫疾患には、乾癬をは
じめとする各種の角化症(乾癬、扁平苔癬、尋常性魚
癬、滴状類乾癬等)等が包含される。
外用治療薬を直接的に1日数回例えば1〜3回患部に塗
布するか、あるいはパッチ、プラスター、パップ等の形
態に加工し、これを同様に1日数回患部に適用すること
ができる。適用回数は該当する疾患の重篤度により適宜
増減することができる。本発明の外用治療薬は、それに
含まれるミコフェノール酸が有機液体中に溶解して存在
するため、起炎性を示さず、すぐれた皮膚吸収性ないし
粘膜吸収性を有し、高い治療効果を示す。また、本発明
の外用治療薬は、全身投与ではなく、疾患部位に投与す
るものであることから、皮膚刺激や発赤、かゆみ等の副
作用を生じることなく、安全に投与することができる。
本発明の外用治療薬は、そのミコフェノール酸の薬理作
用により、アレルギー性疾患や、自己免疫疾患、湿疹、
壊疸膿皮症、天疱瘡、類天疱瘡、後天性表皮水疱症、化
膿性汗腺炎、毛孔性紅色粃糠疹等の各種疾患に対して高
い治療効果を示す。この場合、アレルギー性疾患には、
アトピー性皮膚炎、じんましん、接触性皮膚炎、日光皮
膚炎等が包含され、一方、自己免疫疾患には、乾癬をは
じめとする各種の角化症(乾癬、扁平苔癬、尋常性魚
癬、滴状類乾癬等)等が包含される。
【0030】
【実施例】次に本発明を実施例によりさらに詳細に説明
する。なお、以下において示す部及び%はいずれも重量
基準である。
する。なお、以下において示す部及び%はいずれも重量
基準である。
【0031】実施例1 (1)ミコフェノール酸 0.5% (2)N−メチル−2−ピロリドン 1.0% (3)炭酸プロピレン 2.5% (4)プロピレングリコール 2.0% (5)ファルネソール 2.0% (6)ミリスチン酸イソプロピル 2.0% (7)セバシン酸ジエチル 1.0% (8)ココナツオイル 2.0% (9)パルミチン酸セチル 4.0% (10)POE(9)ラウリルエーテル 0.5% (11)ソルビタンモノオレート 3.0% (12)POE(2)セチルエーテル 0.5% (13)白色ワセリン 78.8% (14)メチルパラベン 0.1% (15)プロピルパラベン 0.1%
【0032】前記成分(1)〜(15)のうち、成分
(1)〜(3)及び成分(14)を混合し、ミコフェノ
ール酸溶液Aを調製した。一方、成分(4)〜(13)
及び成分(15)を約60℃の加温下において混合し、
混合液Bを調製した。次に、約60℃に加温された混合
液Bに対し、撹拌下、約60℃に加温されたミコフェノ
ール酸溶液Aを徐々に添加混合し、次いで得られた混合
物を放冷し、軟膏状の外用治療薬を得た。
(1)〜(3)及び成分(14)を混合し、ミコフェノ
ール酸溶液Aを調製した。一方、成分(4)〜(13)
及び成分(15)を約60℃の加温下において混合し、
混合液Bを調製した。次に、約60℃に加温された混合
液Bに対し、撹拌下、約60℃に加温されたミコフェノ
ール酸溶液Aを徐々に添加混合し、次いで得られた混合
物を放冷し、軟膏状の外用治療薬を得た。
【0033】実施例2 (A剤) ミコフェノール酸 0.5% N−メチルピロリドン 1.0% 炭酸プロピレン 2.5% ブチレングリコール 2.0% メチルパラベン 0.1% カルボキシビニルポリマー 0.5% ジイソプロパノールアミン 2.0% 精製水 55.3% (B剤) オリーブ油 3.0% モノステアリン酸POE(5) 5.0% グリセリル ステアリン酸 4.0% セバシン酸ジエチル 4.0% ファルネソール 5.0% ミリスチン酸イソプロピル 3.0% セタノール 5.0% パルミチン酸セチル 4.0% モノステアリン酸ポリエチレン 2.0% グリコール(40EO) モノステアリン酸ソルビタン 1.0% プロピルパラベン 0.1%
【0034】A剤を構成する各成分を約70℃の加温下
で均一に混合して水性混合液Aを調製した。一方、B剤
を構成する各成分を約70℃で加温して均一に混合して
油性の混合液Bを調製した。次に、混合液Bを約70℃
の温度で激しく撹拌しながら、これに約70℃の混合液
Aを少しづつ加えて乳化する。混合液Aの添加後、全体
を室温に放置して冷却し、クリーム状の外用治療薬を得
た。
で均一に混合して水性混合液Aを調製した。一方、B剤
を構成する各成分を約70℃で加温して均一に混合して
油性の混合液Bを調製した。次に、混合液Bを約70℃
の温度で激しく撹拌しながら、これに約70℃の混合液
Aを少しづつ加えて乳化する。混合液Aの添加後、全体
を室温に放置して冷却し、クリーム状の外用治療薬を得
た。
【0035】実施例3 ミコフェノール酸 0.5% 無水エタノール 10% 炭酸プロピレン 10% ブチレングリコール 5% メチルパラベン 0.1% ヒドロキシプロピルセルロース 1.5%
【0036】実施例1 乾癬疾患(small plaque)を有する28才
の女性に対し、その下肢の角化皮疹部に実施例1の軟膏
状外用治療薬を1日4回塗擦した。治療開始後、5日目
より皮疹の色は消退し、同時に角化面も改善された。
の女性に対し、その下肢の角化皮疹部に実施例1の軟膏
状外用治療薬を1日4回塗擦した。治療開始後、5日目
より皮疹の色は消退し、同時に角化面も改善された。
【0037】実施例2 アトピー性皮膚炎疾患を有する21才の男性に対し、そ
の体幹の掻痒を伴う乾燥ビラン面と、肘関節内側の苔癬
化面に、実施例1の軟膏状外用治療薬を塗擦した。治療
開始後2日目には乾燥ビラン面の掻痒は消失し、また、
その乾燥ビラン面は改善された。一方、苔癬化面も3日
目でかゆみはなくなり、軽快になった。
の体幹の掻痒を伴う乾燥ビラン面と、肘関節内側の苔癬
化面に、実施例1の軟膏状外用治療薬を塗擦した。治療
開始後2日目には乾燥ビラン面の掻痒は消失し、また、
その乾燥ビラン面は改善された。一方、苔癬化面も3日
目でかゆみはなくなり、軽快になった。
【0038】実施例3 湿疹疾患の57才の男性のその湿疹部に実施例2のクリ
ーム状外用治療薬を1日3回塗擦したところ、その翌日
には湿疹部は改善された。
ーム状外用治療薬を1日3回塗擦したところ、その翌日
には湿疹部は改善された。
Claims (5)
- 【請求項1】 ミコフェノール酸と油性物質を含有する
外用治療薬であって、該ミコフェノール酸は、N−アル
キルピロリドン、N,N−ジアルキルアセトアミド、ジ
アルキルスルホキシド、炭酸アルキレン、一価又は多価
アルコール、多価アルコールの部分エステル又はそのア
ルキレンオキシド付加物、一価又は多価アルコールのア
ルキレンオキシド付加物及び脂肪族2価カルボン酸ジエ
ステルの中から選ばれる少なくとも1種の有機液体中に
溶解状態で存在することを特徴とするミコフェノール酸
含有外用治療薬。 - 【請求項2】 界面活性剤を含有する請求項1のミコフ
ェノール酸含有外用治療薬。 - 【請求項3】 水を含有する請求項1又は2のミコフェ
ノール酸含有外用治療薬。 - 【請求項4】 ミコフェノール酸が、N−メチルピロリ
ドン、N,N−ジメチルアセトアミド及びジメチルスル
ホキシドの中から選ばれる少なくとも1種の有機液体中
に溶解状態で存在する請求項1〜3のいずれかのミコフ
ェノール酸含有外用治療薬。 - 【請求項5】 ミコフェノール酸を、N−アルキルピロ
リドン、N,N−ジアルキルアセトアミド、ジアルキル
スルホキシド、炭酸アルキレン、一価又は多価アルコー
ル、多価アルコールの部分エステル又はそのアルキレン
オキシド付加物、一価又は多価アルコールのアルキレン
オキシド付加物及び脂肪族2価カルボン酸ジエステルの
中から選ばれる少なくとも1種の有機液体中に溶解させ
た溶液からなるミコフェノール酸含有ローション。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5290393A JPH06239740A (ja) | 1993-02-18 | 1993-02-18 | ミコフェノール酸含有外用治療薬 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5290393A JPH06239740A (ja) | 1993-02-18 | 1993-02-18 | ミコフェノール酸含有外用治療薬 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06239740A true JPH06239740A (ja) | 1994-08-30 |
Family
ID=12927808
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5290393A Pending JPH06239740A (ja) | 1993-02-18 | 1993-02-18 | ミコフェノール酸含有外用治療薬 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06239740A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO1995017179A1 (fr) * | 1993-12-22 | 1995-06-29 | Toko Yakuhin Kogyo Kabushiki Kaisha | Preparation dermatologique stable contenant de l'acide mycophenolique |
WO2004006960A1 (ja) * | 2002-07-16 | 2004-01-22 | Ssp Co., Ltd. | 経皮吸収製剤 |
JP2006160707A (ja) * | 2004-12-10 | 2006-06-22 | Hisamitsu Medical Kk | ジクロフェナク含有乳剤性軟膏剤 |
CN116687913B (zh) * | 2023-07-25 | 2024-01-26 | 北京中医药大学 | 霉酚酸在制备治疗食管癌药物中的应用 |
-
1993
- 1993-02-18 JP JP5290393A patent/JPH06239740A/ja active Pending
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO1995017179A1 (fr) * | 1993-12-22 | 1995-06-29 | Toko Yakuhin Kogyo Kabushiki Kaisha | Preparation dermatologique stable contenant de l'acide mycophenolique |
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