JPH06237922A - 採血デバイス - Google Patents
採血デバイスInfo
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- JPH06237922A JPH06237922A JP5026608A JP2660893A JPH06237922A JP H06237922 A JPH06237922 A JP H06237922A JP 5026608 A JP5026608 A JP 5026608A JP 2660893 A JP2660893 A JP 2660893A JP H06237922 A JPH06237922 A JP H06237922A
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- JP
- Japan
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- lancet body
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- lancet
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- Measurement Of The Respiration, Hearing Ability, Form, And Blood Characteristics Of Living Organisms (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 使用が簡単で、採血時の感染などの衛生上の
問題が無く、更に、採血後の廃棄時における安全上の問
題も無い採血デバイスを提供する。 【構成】 デバイスは、平刃先部分を有するランセット
本体および刃先部分が挿入される刃先保護部分を有する
ランセット、ランセット本体を取り付けるプリッキング
デバイスならびに採血に際してプリッキングデバイスに
取り付けることができ、また、刃先部分が通過する開口
部を有するエンドキャップを有する。更に、ランセット
本体は第1係止手段およびアーム手段を、エンドキャッ
プは内部に第1係止手段と協働する第1被係止手段およ
びアーム手段と協働する第2被係止手段を有する。採血
後においてはこれらの協働作用によりランセット本体
は、エンドキャップ内に隔離される。
問題が無く、更に、採血後の廃棄時における安全上の問
題も無い採血デバイスを提供する。 【構成】 デバイスは、平刃先部分を有するランセット
本体および刃先部分が挿入される刃先保護部分を有する
ランセット、ランセット本体を取り付けるプリッキング
デバイスならびに採血に際してプリッキングデバイスに
取り付けることができ、また、刃先部分が通過する開口
部を有するエンドキャップを有する。更に、ランセット
本体は第1係止手段およびアーム手段を、エンドキャッ
プは内部に第1係止手段と協働する第1被係止手段およ
びアーム手段と協働する第2被係止手段を有する。採血
後においてはこれらの協働作用によりランセット本体
は、エンドキャップ内に隔離される。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、採血用デバイス、特に
ランセット(lancet)とエンドキャップの協働を特徴と
するプリッキング(pricking)採血デバイス、より詳し
くは、採血部位を刺通する平刃先部分を有するランセッ
ト(以下、平刃ランセットとも呼ぶ)を使用するプリッ
キング採血デバイスに関する。
ランセット(lancet)とエンドキャップの協働を特徴と
するプリッキング(pricking)採血デバイス、より詳し
くは、採血部位を刺通する平刃先部分を有するランセッ
ト(以下、平刃ランセットとも呼ぶ)を使用するプリッ
キング採血デバイスに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、糖尿病患者の数は、全世界的に増
加の傾向にあり、各国の政府や種々の機関は糖尿病の早
期発見に傾注している。早期発見には、血液中の血糖値
を測定する検査が必要となる。近年の電子技術の急速な
進歩により、(糖尿病を初めとする種々の病気の情報を
得るための)血液検査装置や試薬のコンパクト化、簡素
化、低価格化が進み、一般家庭においても血糖値を容易
に実施できるようになってきた。この場合、検査すべき
血液を採取する必要があるが、これを一人で行う場合、
耳たぶからの採血は非常に困難であり、一般的には指先
から血液を採取している。
加の傾向にあり、各国の政府や種々の機関は糖尿病の早
期発見に傾注している。早期発見には、血液中の血糖値
を測定する検査が必要となる。近年の電子技術の急速な
進歩により、(糖尿病を初めとする種々の病気の情報を
得るための)血液検査装置や試薬のコンパクト化、簡素
化、低価格化が進み、一般家庭においても血糖値を容易
に実施できるようになってきた。この場合、検査すべき
血液を採取する必要があるが、これを一人で行う場合、
耳たぶからの採血は非常に困難であり、一般的には指先
から血液を採取している。
【0003】指先から採血する場合、フィンガー−プリ
ッキングデバイスが、病院や一般家庭でも広く使用され
ている。このフィンガー−プリッキングデバイスを使用
する場合、(必ずしもそうである必要はなく、他の部分
でもよいが、通常は)指先に刺通する針先部分を有す
る、使い捨てのランセットを用いる必要があり、種々の
タイプのものがこれまでに提案されている。
ッキングデバイスが、病院や一般家庭でも広く使用され
ている。このフィンガー−プリッキングデバイスを使用
する場合、(必ずしもそうである必要はなく、他の部分
でもよいが、通常は)指先に刺通する針先部分を有す
る、使い捨てのランセットを用いる必要があり、種々の
タイプのものがこれまでに提案されている。
【0004】ところで、採取すべき血液の量が多い場
合、上述のような針を有するランセットを使用していて
は、大きな傷口が形成されない。そこで、より大きな傷
口を形成するために、針に代えて平刃を有するランセッ
トが使用されている。特に、未熟児、新生児や幼児など
の血液検査に使用する血液サンプルを採取するために、
この平刃ランセットが使用されている。更に、大人や子
供の場合であっても、検査の種類に応じてより多量の血
液が必要な場合があり、この場合にも平刃ランセットが
使用されるは勿論である。
合、上述のような針を有するランセットを使用していて
は、大きな傷口が形成されない。そこで、より大きな傷
口を形成するために、針に代えて平刃を有するランセッ
トが使用されている。特に、未熟児、新生児や幼児など
の血液検査に使用する血液サンプルを採取するために、
この平刃ランセットが使用されている。更に、大人や子
供の場合であっても、検査の種類に応じてより多量の血
液が必要な場合があり、この場合にも平刃ランセットが
使用されるは勿論である。
【0005】従来、平刃ランセットを使用する採血デバ
イスとしては、2種類のものが使用されている。1つの
タイプは、スプリング機構を利用して、平刃ランセット
を射出する自動刺通用具(automatic incision devic
e)であり、もう1つのタイプは、手動により平刃ラン
セットを押し出して皮膚を傷つける治具である。
イスとしては、2種類のものが使用されている。1つの
タイプは、スプリング機構を利用して、平刃ランセット
を射出する自動刺通用具(automatic incision devic
e)であり、もう1つのタイプは、手動により平刃ラン
セットを押し出して皮膚を傷つける治具である。
【0006】前者のデバイスは、ベクトン・アンド・デ
ィッキンソン(Becton & Dickinson、アメリカ合衆国)
から市販されている商品名マイクロテイナー(Microtai
ner)に代表されるものである。後者のデバイスは、イ
ンターナショナル・テクニダイン・コーポレイション
(International Technidyne Corporation、アメリカ合
衆国)から市販されている商品名テンダーフット(tend
erfoot)およびテンダーレット(tenderlett)である。
ィッキンソン(Becton & Dickinson、アメリカ合衆国)
から市販されている商品名マイクロテイナー(Microtai
ner)に代表されるものである。後者のデバイスは、イ
ンターナショナル・テクニダイン・コーポレイション
(International Technidyne Corporation、アメリカ合
衆国)から市販されている商品名テンダーフット(tend
erfoot)およびテンダーレット(tenderlett)である。
【0007】このような平刃ランセットを使用するデバ
イスには、以下の要件を満足することが要求される:第
1に、必要な血液量が容易に採取できる必要がある。一
回の刺通で必要量の血液を採取できない場合には、再度
刺通を繰り返す必要があるが、これは、被採血者に不必
要な苦痛を与えることになる。第2に、採血に要する時
間が短時間であることが必要である。採血に時間を要す
る場合、病院やラボにおける能率が落ちることになり、
また、必要な時に必要な検査ができない可能性も生じ得
る。
イスには、以下の要件を満足することが要求される:第
1に、必要な血液量が容易に採取できる必要がある。一
回の刺通で必要量の血液を採取できない場合には、再度
刺通を繰り返す必要があるが、これは、被採血者に不必
要な苦痛を与えることになる。第2に、採血に要する時
間が短時間であることが必要である。採血に時間を要す
る場合、病院やラボにおける能率が落ちることになり、
また、必要な時に必要な検査ができない可能性も生じ得
る。
【0008】第3に、ランセットを取り扱う採血士(ph
lebotomist)や看護婦の個人的な技量に依存せず、誰が
行っても均質な採血ができる必要がある。第4に、採血
した血液サンプルの品質が一定である必要がある。採血
時の手際が悪いと血液は溶血を起こし、検査の精度や信
頼性、例えばカリウムのレベルに影響を与えることがあ
る。例えば、刺通による傷口の幅や深さや血液収集の時
間によっては、溶血が起こることがある。最後に、刺通
時の痛みが少ないことが必要である。
lebotomist)や看護婦の個人的な技量に依存せず、誰が
行っても均質な採血ができる必要がある。第4に、採血
した血液サンプルの品質が一定である必要がある。採血
時の手際が悪いと血液は溶血を起こし、検査の精度や信
頼性、例えばカリウムのレベルに影響を与えることがあ
る。例えば、刺通による傷口の幅や深さや血液収集の時
間によっては、溶血が起こることがある。最後に、刺通
時の痛みが少ないことが必要である。
【0009】自動刺通用具と手動刺通用具(双方とも平
刃を有する)を際を比較検討した実験結果が、モーリン
・アンドリュー(Maureen Andrew)とロン・ミューラー
(Ron Muller)のレポートに記載されている(ネオネイ
タル・インテンシブ・ケアー(Neonatal Intensive Car
e)、7月/8月号(1992年)、第18〜21頁参
照)。このレポートによれば、最も優れた採血方法は、
自動刺通用具を用いて平刃ランセットを射出することに
より、平刃ランセットが採血部位を刺通する方法であ
る。この方法は、手動でランセットを刺通する方法に比
べて、採血に要する時間が約57%に短縮され、また、
採血される量は、約2.4倍となるとのことである。更
に、溶血するサンプルの数も大きく減少するとのことで
ある。結果として、自動刺通用具による20の採血サン
プルの内、19のサンプルが分析に適していたのに対し
て、手動による刺通の場合では20の採血サンプルの
内、14のサンプルが分析に適していたに過ぎないと記
載されている。
刃を有する)を際を比較検討した実験結果が、モーリン
・アンドリュー(Maureen Andrew)とロン・ミューラー
(Ron Muller)のレポートに記載されている(ネオネイ
タル・インテンシブ・ケアー(Neonatal Intensive Car
e)、7月/8月号(1992年)、第18〜21頁参
照)。このレポートによれば、最も優れた採血方法は、
自動刺通用具を用いて平刃ランセットを射出することに
より、平刃ランセットが採血部位を刺通する方法であ
る。この方法は、手動でランセットを刺通する方法に比
べて、採血に要する時間が約57%に短縮され、また、
採血される量は、約2.4倍となるとのことである。更
に、溶血するサンプルの数も大きく減少するとのことで
ある。結果として、自動刺通用具による20の採血サン
プルの内、19のサンプルが分析に適していたのに対し
て、手動による刺通の場合では20の採血サンプルの
内、14のサンプルが分析に適していたに過ぎないと記
載されている。
【0010】このレポートから容易に理解できるよう
に、自動刺通用具による刺通では、個人差が出ないこ
と、スプリングを利用してランセットを射出するので皮
膚を刺通する際のスピードが遥かに速く、また、傷口か
らすばやく刃が後退するという特徴がある。逆に、手動
の刺通の場合では、個人差が生じ、また刺通するスピー
ドが遅く、また、傷口から刃が後退するのが遅いので、
被採血者が痛みを感じる時間が長くなり、更に、傷の深
さにもバラツキが出る。
に、自動刺通用具による刺通では、個人差が出ないこ
と、スプリングを利用してランセットを射出するので皮
膚を刺通する際のスピードが遥かに速く、また、傷口か
らすばやく刃が後退するという特徴がある。逆に、手動
の刺通の場合では、個人差が生じ、また刺通するスピー
ドが遅く、また、傷口から刃が後退するのが遅いので、
被採血者が痛みを感じる時間が長くなり、更に、傷の深
さにもバラツキが出る。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】上述のように、自動刺
通用具は、手動による刺通に比べて遥かに有用である
が、市販の平刃ランセットを使用する自動採血用具には
以下のような不充分な点がある。第1に、ランセットは
保持具内に組み込まれているが、平刃ランセットの刃先
はシールされていない。ランセットの刃先部分は、使用
寸前まで滅菌状態でシールされている必要があるが、市
販のランセットの場合、刃先部分のみのシールは実施さ
れておらず、また、困難であり、ランセットを組み込ん
だ保持具全体をブリスターパックのような形態で包装し
て、それを滅菌する必要がある。これでは、ブリスター
パックの費用が必用となり、また、嵩ばることとなり、
従って、包装コスト、輸送コストおよび保管コストなど
の流通コストが増えることになる。
通用具は、手動による刺通に比べて遥かに有用である
が、市販の平刃ランセットを使用する自動採血用具には
以下のような不充分な点がある。第1に、ランセットは
保持具内に組み込まれているが、平刃ランセットの刃先
はシールされていない。ランセットの刃先部分は、使用
寸前まで滅菌状態でシールされている必要があるが、市
販のランセットの場合、刃先部分のみのシールは実施さ
れておらず、また、困難であり、ランセットを組み込ん
だ保持具全体をブリスターパックのような形態で包装し
て、それを滅菌する必要がある。これでは、ブリスター
パックの費用が必用となり、また、嵩ばることとなり、
従って、包装コスト、輸送コストおよび保管コストなど
の流通コストが増えることになる。
【0012】また、針を使用するランセットの場合と異
なり、一回の刺通により多量の血液を採取するので、用
具の刃の飛び出し口付近に血液が付着する可能性が大き
い。従って、同じ自動刺通用具を繰り返して使用するな
ら、血液による用具の汚染が問題となる。従って、一回
の刺通毎に用具を交換することが望ましいが、これによ
り、採血費用がかさむことになる。
なり、一回の刺通により多量の血液を採取するので、用
具の刃の飛び出し口付近に血液が付着する可能性が大き
い。従って、同じ自動刺通用具を繰り返して使用するな
ら、血液による用具の汚染が問題となる。従って、一回
の刺通毎に用具を交換することが望ましいが、これによ
り、採血費用がかさむことになる。
【0013】
【課題を解決するための手段】上述の課題は、突出した
平刃先部分を有するランセット本体および突出した平刃
先部分が挿入されて保護される平刃先保護部分を有する
ランセット、ランセット本体を取り付けて採血部位に向
かって射出して平刃先部分を採血部位に刺通するプリッ
キングデバイス、ならびに採血に際してプリッキングデ
バイスに取り付けたランセット本体を収容するように、
一方の端部においてプリッキングデバイスに取り付ける
ことができ、また、他方の端部においてランセット本体
の射出に際してランセット本体の平刃先部分が通過する
開口部を有するエンドキャップを有して成る採血デバイ
スであって、ランセット本体は第1係止手段およびアー
ム手段を更に有して成り、エンドキャップは内側に第1
係止手段と協働する第1被係止手段およびアーム手段と
協働する第2被係止手段を更に有して成り、採血に際し
て、ランセット本体をプリッキングデバイスに取り付け
た後にエンドキャップをプリッキングデバイスに装着す
ると、ランセット本体の第1係止手段がエンドキャップ
の第1被係止手段を乗り越えた状態で、ランセット本体
がエンドキャップ内に収容され、ランセット本体を射出
した場合にアーム手段は弾性的に変形することによりラ
ンセット本体の平刃先部分が採血部位を刺通する際の阻
害とならず、採血後において、アーム手段が弾性的に変
形前の元の形状に回復して第2被係止手段と当接するこ
とにより平刃先部分がエンドキャップの他方の端部の開
口部から外部に露出せず、また、第1係止手段および第
1被係止手段が協働することによりランセット本体がエ
ンドキャップ内に収容されてエンドキャップの一方の端
部から脱落するのを防止するようになっている採血デバ
イスにより解決されることが見出された。
平刃先部分を有するランセット本体および突出した平刃
先部分が挿入されて保護される平刃先保護部分を有する
ランセット、ランセット本体を取り付けて採血部位に向
かって射出して平刃先部分を採血部位に刺通するプリッ
キングデバイス、ならびに採血に際してプリッキングデ
バイスに取り付けたランセット本体を収容するように、
一方の端部においてプリッキングデバイスに取り付ける
ことができ、また、他方の端部においてランセット本体
の射出に際してランセット本体の平刃先部分が通過する
開口部を有するエンドキャップを有して成る採血デバイ
スであって、ランセット本体は第1係止手段およびアー
ム手段を更に有して成り、エンドキャップは内側に第1
係止手段と協働する第1被係止手段およびアーム手段と
協働する第2被係止手段を更に有して成り、採血に際し
て、ランセット本体をプリッキングデバイスに取り付け
た後にエンドキャップをプリッキングデバイスに装着す
ると、ランセット本体の第1係止手段がエンドキャップ
の第1被係止手段を乗り越えた状態で、ランセット本体
がエンドキャップ内に収容され、ランセット本体を射出
した場合にアーム手段は弾性的に変形することによりラ
ンセット本体の平刃先部分が採血部位を刺通する際の阻
害とならず、採血後において、アーム手段が弾性的に変
形前の元の形状に回復して第2被係止手段と当接するこ
とにより平刃先部分がエンドキャップの他方の端部の開
口部から外部に露出せず、また、第1係止手段および第
1被係止手段が協働することによりランセット本体がエ
ンドキャップ内に収容されてエンドキャップの一方の端
部から脱落するのを防止するようになっている採血デバ
イスにより解決されることが見出された。
【0014】即ち、本発明の採血デバイスは、ランセッ
ト、プリッキングデバイスおよびエンドキャップを有し
て成り、以下、これらをそれぞれ説明する。本発明の採
血デバイスのランセットは、ランセット本体および平刃
先保護部分を有して成る。ランセット本体には採血部位
を刺通する平刃(刃渡り1.2〜2.3mm程度)が埋設さ
れ、平刃先部分が採血のために応じて適当な長さで突出
している。通常、ランセット本体から3.1〜3.3mm程
度突出している。本発明のランセットにおいて、使用す
る平刃は、被採血者の採血部位に刺通して採取すべき血
液を出血する傷口を形成するものである。一般的に使用
されている平刃ランセットに従来から用いられている平
刃と同様のもので十分である。ランセット本体は、この
ような平刃の少なくとも先端部分を突出させた状態で保
持している部材である。
ト、プリッキングデバイスおよびエンドキャップを有し
て成り、以下、これらをそれぞれ説明する。本発明の採
血デバイスのランセットは、ランセット本体および平刃
先保護部分を有して成る。ランセット本体には採血部位
を刺通する平刃(刃渡り1.2〜2.3mm程度)が埋設さ
れ、平刃先部分が採血のために応じて適当な長さで突出
している。通常、ランセット本体から3.1〜3.3mm程
度突出している。本発明のランセットにおいて、使用す
る平刃は、被採血者の採血部位に刺通して採取すべき血
液を出血する傷口を形成するものである。一般的に使用
されている平刃ランセットに従来から用いられている平
刃と同様のもので十分である。ランセット本体は、この
ような平刃の少なくとも先端部分を突出させた状態で保
持している部材である。
【0015】また、ランセット本体は、プリッキングデ
バイスに取り付けられるようになっている。このプリッ
キングデバイスは、針を有するランセットを射出する一
般的に使用されているプリッキングデバイスと実質的に
同様のものであれば十分である。ランセット本体は、プ
リッキングデバイスに取り付けるための取り付け手段
を、好ましくは刃先が突出している側の端部と反対側の
端部またはその近傍に、有する。一般的にプリッキング
デバイスは、ランセット本体を取り付けてそれを射出す
る射出手段を有するので、この射出手段は、ランセット
本体の取り付け手段と協働するランセット本体保持部を
有し、ランセット本体を取り付けることができるように
なっている。一般的に、市販のフィンガー−プリッキン
グデバイスでは、ランセット本体を射出手段のランセッ
ト本体保持部にプレスフィットすることにより取り付け
ることができるようになっているので、ランセット本体
をプリッキングデバイスの射出手段のランセット本体保
持部に嵌め込むことができるようにさえなっていれば、
特別の手段を供給する必要はない。通常、ランセット本
体の端部(従って、そこに位置する取り付け手段)とフ
ィンガー−プリッキングデバイスのランセット射出手段
のランセット本体保持部との寸法的関係がプレスフィッ
ト可能であるようになっていれば十分である。
バイスに取り付けられるようになっている。このプリッ
キングデバイスは、針を有するランセットを射出する一
般的に使用されているプリッキングデバイスと実質的に
同様のものであれば十分である。ランセット本体は、プ
リッキングデバイスに取り付けるための取り付け手段
を、好ましくは刃先が突出している側の端部と反対側の
端部またはその近傍に、有する。一般的にプリッキング
デバイスは、ランセット本体を取り付けてそれを射出す
る射出手段を有するので、この射出手段は、ランセット
本体の取り付け手段と協働するランセット本体保持部を
有し、ランセット本体を取り付けることができるように
なっている。一般的に、市販のフィンガー−プリッキン
グデバイスでは、ランセット本体を射出手段のランセッ
ト本体保持部にプレスフィットすることにより取り付け
ることができるようになっているので、ランセット本体
をプリッキングデバイスの射出手段のランセット本体保
持部に嵌め込むことができるようにさえなっていれば、
特別の手段を供給する必要はない。通常、ランセット本
体の端部(従って、そこに位置する取り付け手段)とフ
ィンガー−プリッキングデバイスのランセット射出手段
のランセット本体保持部との寸法的関係がプレスフィッ
ト可能であるようになっていれば十分である。
【0016】本発明のデバイスにおいて、ランセット本
体は、後述するエンドキャップの内側に有る第1被係止
手段と協働する第1係止手段および第2被係止手段と協
働するアーム手段を更に有して成るが、これらについて
は後述する。本発明のデバイスにおいて、ランセットは
刃先保護部分を有するが、これは、ランセット本体をプ
リッキングデバイスに装着するまでは、ランセット本体
から突出する刃先部分を保護すると共に、刃先部分を外
界から遮断(シール)して刃先部分が汚染されるのを防
止する機能を有する。
体は、後述するエンドキャップの内側に有る第1被係止
手段と協働する第1係止手段および第2被係止手段と協
働するアーム手段を更に有して成るが、これらについて
は後述する。本発明のデバイスにおいて、ランセットは
刃先保護部分を有するが、これは、ランセット本体をプ
リッキングデバイスに装着するまでは、ランセット本体
から突出する刃先部分を保護すると共に、刃先部分を外
界から遮断(シール)して刃先部分が汚染されるのを防
止する機能を有する。
【0017】従って、刃先保護部分は、ランセット本体
から突出する刃先部分を保護し、ランセットの使用前に
あっては、刃先部分は刃先保護部分内に位置する状態
(例えば挿入された状態、埋設された状態および貫入さ
れた状態などが含まれる)となっている。刃先部分の全
体を保護して遮断するという意味では、刃先保護部分は
ランセット本体と一体であるのが特に好ましく、適当な
プラスチック材料、例えばポリエチレン、ポリプロピレ
ンなどを使用することにより、ランセット本体および刃
先保護部分を一体に成形することができる。
から突出する刃先部分を保護し、ランセットの使用前に
あっては、刃先部分は刃先保護部分内に位置する状態
(例えば挿入された状態、埋設された状態および貫入さ
れた状態などが含まれる)となっている。刃先部分の全
体を保護して遮断するという意味では、刃先保護部分は
ランセット本体と一体であるのが特に好ましく、適当な
プラスチック材料、例えばポリエチレン、ポリプロピレ
ンなどを使用することにより、ランセット本体および刃
先保護部分を一体に成形することができる。
【0018】本発明のランセットでは、採血に際して、
刃先保護部分をランセット本体から(例えば手で引っ張
ることにより)容易に切り離すことができるように、ラ
ンセット本体と刃先保護部分とが隣接する部分において
平刃の上面および下面にノッチ部分(切り込み部分)が
形成され、その部分のプラスチック材料が極めて薄くな
っている(例えば、0.1〜0.15mm程度)。具体的に
は、成形時に隣接部分の刃の上面および下面のプラスチ
ック材料の厚みを約0.6〜0.7mmとし、成形後に隣接
部分を上下方向から適当な治具(例えば、プレス機)に
より圧縮することにより切り込みを形成する。このよう
にノッチ部分を設けることにより、ランセットをプリッ
キングデバイスに装着した後、ランセット本体と刃先保
護部分を相反する方向に引っ張って、ノッチ部分のプラ
スチック材料を破ることにより平刃を露出させることが
できる。
刃先保護部分をランセット本体から(例えば手で引っ張
ることにより)容易に切り離すことができるように、ラ
ンセット本体と刃先保護部分とが隣接する部分において
平刃の上面および下面にノッチ部分(切り込み部分)が
形成され、その部分のプラスチック材料が極めて薄くな
っている(例えば、0.1〜0.15mm程度)。具体的に
は、成形時に隣接部分の刃の上面および下面のプラスチ
ック材料の厚みを約0.6〜0.7mmとし、成形後に隣接
部分を上下方向から適当な治具(例えば、プレス機)に
より圧縮することにより切り込みを形成する。このよう
にノッチ部分を設けることにより、ランセットをプリッ
キングデバイスに装着した後、ランセット本体と刃先保
護部分を相反する方向に引っ張って、ノッチ部分のプラ
スチック材料を破ることにより平刃を露出させることが
できる。
【0019】本発明の好ましい態様では、刃先保護部分
は、その一部分として、採血に際しては刃先部分が通過
するエンドキャップの開口部に嵌合する突起部分を有す
る。この突起部分は、エンドキャップの刃先部分が通過
する開口部にスナップフィットする形状および寸法を有
する凸部分であるのが特に好ましい。この突起部分は、
ランセット本体と刃先保護部分との間において、刃先保
護部分に隣接して設けてよい。(従って、厳密には、ノ
ッチ部分と刃先保護部分の突起部分が隣接する。)しか
しながら、特に好ましい態様では、後述するように刃先
保護部分の最も大きい面の中程に突起部分を設ける。こ
の場合、エンドキャップの開口部へのスナップフィット
が最も安全かつ容易に実施できる。
は、その一部分として、採血に際しては刃先部分が通過
するエンドキャップの開口部に嵌合する突起部分を有す
る。この突起部分は、エンドキャップの刃先部分が通過
する開口部にスナップフィットする形状および寸法を有
する凸部分であるのが特に好ましい。この突起部分は、
ランセット本体と刃先保護部分との間において、刃先保
護部分に隣接して設けてよい。(従って、厳密には、ノ
ッチ部分と刃先保護部分の突起部分が隣接する。)しか
しながら、特に好ましい態様では、後述するように刃先
保護部分の最も大きい面の中程に突起部分を設ける。こ
の場合、エンドキャップの開口部へのスナップフィット
が最も安全かつ容易に実施できる。
【0020】本発明の採血デバイスにおいて使用するプ
リッキングデバイスは、市販のいわゆる(針を有するラ
ンセット用の)フィンガー−プリッキングデバイスであ
れば十分である。このプリッキングデバイスは、ランセ
ット本体を取り付けて採血部位に向けてランセット本体
を射出できる構造のものである。即ち、プリッキングデ
バイスは、ランセット本体を取り付けることができるラ
ンセット本体保持部を有する射出手段、好ましくはプレ
スフィットによりランセット本体、特にその端部を嵌め
込むことができるランセット本体保持部を有する射出手
段を有する。
リッキングデバイスは、市販のいわゆる(針を有するラ
ンセット用の)フィンガー−プリッキングデバイスであ
れば十分である。このプリッキングデバイスは、ランセ
ット本体を取り付けて採血部位に向けてランセット本体
を射出できる構造のものである。即ち、プリッキングデ
バイスは、ランセット本体を取り付けることができるラ
ンセット本体保持部を有する射出手段、好ましくはプレ
スフィットによりランセット本体、特にその端部を嵌め
込むことができるランセット本体保持部を有する射出手
段を有する。
【0021】射出手段は、一般的にはバネ手段と組み合
わされてランセット本体を取り付けた後にランセット本
体を射出するようになっている。射出前においては、バ
ネ手段は、圧縮された状態で固定(ロック)され、この
固定状態を解除することによりバネ手段が元の状態に戻
る作用と連動してランセット本体が採血部位に向けて移
動するようになっている。刺通後は、射出手段は少し逆
に戻って採血部位から刃先部分が抜けるようになってい
る。ランセットを装着するタイプの市販されているフィ
ンガー−プリッキングデバイスは、別個に市販されてい
る大部分の種類のランセットをプレスフィットにより装
着できるようになっている。本発明のデバイスにおいて
も、そのようなフィンガー−プリッキングデバイスを使
用できる。勿論、特別にプリッキングデバイスを製造す
ることも可能である。
わされてランセット本体を取り付けた後にランセット本
体を射出するようになっている。射出前においては、バ
ネ手段は、圧縮された状態で固定(ロック)され、この
固定状態を解除することによりバネ手段が元の状態に戻
る作用と連動してランセット本体が採血部位に向けて移
動するようになっている。刺通後は、射出手段は少し逆
に戻って採血部位から刃先部分が抜けるようになってい
る。ランセットを装着するタイプの市販されているフィ
ンガー−プリッキングデバイスは、別個に市販されてい
る大部分の種類のランセットをプレスフィットにより装
着できるようになっている。本発明のデバイスにおいて
も、そのようなフィンガー−プリッキングデバイスを使
用できる。勿論、特別にプリッキングデバイスを製造す
ることも可能である。
【0022】本発明のデバイスにおいて、ランセットを
プリッキングデバイスの射出手段のランセット本体保持
部(いわゆるホルダー)に取り付けた後、ランセットか
ら刃先保護部分を除去し、プリッキングデバイスに、エ
ンドキャップを係合させる。プリッキングデバイスへの
エンドキャップの係合は、いずれの適当な方法により行
ってもよく、例えば、スナップフィット、プレスフィッ
トなどにより係合できるようになっている。エンドキャ
ップをプリッキングデバイスに装着することにより、採
血前において、射出手段に取り付けられたランセット本
体は、完全にエンドキャップ内に収容された状態とな
る。
プリッキングデバイスの射出手段のランセット本体保持
部(いわゆるホルダー)に取り付けた後、ランセットか
ら刃先保護部分を除去し、プリッキングデバイスに、エ
ンドキャップを係合させる。プリッキングデバイスへの
エンドキャップの係合は、いずれの適当な方法により行
ってもよく、例えば、スナップフィット、プレスフィッ
トなどにより係合できるようになっている。エンドキャ
ップをプリッキングデバイスに装着することにより、採
血前において、射出手段に取り付けられたランセット本
体は、完全にエンドキャップ内に収容された状態とな
る。
【0023】また、エンドキャップは、ランセットの射
出方向に垂直な面の断面形状が、ほぼ矩形、特に長方形
であり、採血部位を刺通する刃先部分が通過する開口部
を、プリッキングデバイスに係合する側と反対の側の端
部またはその付近に有する。プリッキングデバイスによ
り射出されたランセット本体から突出する刃先部分だけ
がこの開口部を通過し、この開口部に対して採血部位を
位置さておく。開口部は、刃先部分のみが通過できれ
ば、いずれの適当な大きさおよび形状であってもよい
が、好ましくは、刃先部分の断面形状に対応した、それ
よりやや大きめの断面形状を有するのが好ましい。具体
的には、例えば刃渡り2.0mmで刃の付け根部分(ラン
セット本体から突出している刃の付け根)の厚みが0.
15mmの平刃を用いる場合、5×3mm程度の矩形形状の
開口部とするのが適当である。開口部は、エンドキャッ
プの端部にあってもよい(即ち、エンドキャップの端面
が開口部を含む。)が、別の態様では、端部から少し、
例えば端面の肉厚を考慮して例えば2mm〜3mm程度内側
に後退した位置に存在する面が開口部を有する。
出方向に垂直な面の断面形状が、ほぼ矩形、特に長方形
であり、採血部位を刺通する刃先部分が通過する開口部
を、プリッキングデバイスに係合する側と反対の側の端
部またはその付近に有する。プリッキングデバイスによ
り射出されたランセット本体から突出する刃先部分だけ
がこの開口部を通過し、この開口部に対して採血部位を
位置さておく。開口部は、刃先部分のみが通過できれ
ば、いずれの適当な大きさおよび形状であってもよい
が、好ましくは、刃先部分の断面形状に対応した、それ
よりやや大きめの断面形状を有するのが好ましい。具体
的には、例えば刃渡り2.0mmで刃の付け根部分(ラン
セット本体から突出している刃の付け根)の厚みが0.
15mmの平刃を用いる場合、5×3mm程度の矩形形状の
開口部とするのが適当である。開口部は、エンドキャッ
プの端部にあってもよい(即ち、エンドキャップの端面
が開口部を含む。)が、別の態様では、端部から少し、
例えば端面の肉厚を考慮して例えば2mm〜3mm程度内側
に後退した位置に存在する面が開口部を有する。
【0024】本発明のデバイスにおいて、ランセット本
体は第1係止手段を有し、エンドキャップはこの第1係
止手段と協働する第1被係止手段を内側に有する。第1
係止手段および第1被係止手段の位置関係および形状
は、採血の前に、ランセット本体をプリッキングデバイ
スに取り付けて刃先保護部分を分離した後にエンドキャ
ップをプリッキングデバイスに装着した場合、ランセッ
ト本体の第1係止手段は、エンドキャップの内側に設け
た第1被係止手段を(エンドキャップの該開口部に向か
って)乗り越えてランセット本体がエンドキャップ内部
に位置するようになっており、この状態で採血待機状態
となる。また、採血後は、ランセット本体の第1係止手
段はエンドキャップの第1被係止手段を(プリッキング
デバイスとの係合部分の方向に)乗り越えることができ
ないようになっている。従って、第1係止手段および第
1被係止手段により、一旦エンドキャップがプリッキン
グデバイスに装着された後は、ランセット本体は開口部
と反対の側、即ち、プリッキングデバイスに装着する側
から脱落しないようになる。
体は第1係止手段を有し、エンドキャップはこの第1係
止手段と協働する第1被係止手段を内側に有する。第1
係止手段および第1被係止手段の位置関係および形状
は、採血の前に、ランセット本体をプリッキングデバイ
スに取り付けて刃先保護部分を分離した後にエンドキャ
ップをプリッキングデバイスに装着した場合、ランセッ
ト本体の第1係止手段は、エンドキャップの内側に設け
た第1被係止手段を(エンドキャップの該開口部に向か
って)乗り越えてランセット本体がエンドキャップ内部
に位置するようになっており、この状態で採血待機状態
となる。また、採血後は、ランセット本体の第1係止手
段はエンドキャップの第1被係止手段を(プリッキング
デバイスとの係合部分の方向に)乗り越えることができ
ないようになっている。従って、第1係止手段および第
1被係止手段により、一旦エンドキャップがプリッキン
グデバイスに装着された後は、ランセット本体は開口部
と反対の側、即ち、プリッキングデバイスに装着する側
から脱落しないようになる。
【0025】このような機能を有する第1係止手段およ
び第1被係止手段の具体的な態様としては、エンドキャ
ップの該開口部に向かって径が小さくなり、変形性(例
えば可撓性または弾性)を有するいわゆる「呼び込み」
と呼ばれるテーパー部分を、エンドキャップの長さ方向
に沿って適当な幅で、少なくとも1組の対向するエンド
キャップの内面のそれぞれの少なくとも一部分に設けて
第1被係止手段とし、端部同士の距離(ランセット本体
の軸方向に垂直な断面の仮想的な外接矩形の辺の長さに
相当)がエンドキャップのテーパー部分の最小距離(対
向する第1被係止手段の部分間の距離に相当)より少し
大きくなり、更に好ましくはエンドキャップの開口部に
向かう側に「呼び込み」を有する(反対側は、実質的に
「呼び込み」を有さない)部分をランセット本体の外部
で軸方向に垂直で相反する方向に延びるように設けた少
なくとも1組の手段を第1係止手段とすればよい。
び第1被係止手段の具体的な態様としては、エンドキャ
ップの該開口部に向かって径が小さくなり、変形性(例
えば可撓性または弾性)を有するいわゆる「呼び込み」
と呼ばれるテーパー部分を、エンドキャップの長さ方向
に沿って適当な幅で、少なくとも1組の対向するエンド
キャップの内面のそれぞれの少なくとも一部分に設けて
第1被係止手段とし、端部同士の距離(ランセット本体
の軸方向に垂直な断面の仮想的な外接矩形の辺の長さに
相当)がエンドキャップのテーパー部分の最小距離(対
向する第1被係止手段の部分間の距離に相当)より少し
大きくなり、更に好ましくはエンドキャップの開口部に
向かう側に「呼び込み」を有する(反対側は、実質的に
「呼び込み」を有さない)部分をランセット本体の外部
で軸方向に垂直で相反する方向に延びるように設けた少
なくとも1組の手段を第1係止手段とすればよい。
【0026】「呼び込み」は、上述の好ましい態様のよ
うに、第1被係止手段および第1係止手段の双方が有し
ても、あるいはいずれか一方だけ(例えば上述の初めの
態様のように、第1被係止手段のみ)が有してもよい。
逆に、第1係止手段が「呼び込み」を有し、第1被係止
手段は単にエンドキャップの断面が小さくなっている部
分(エンドキャップの内側表面から内向きに突出する鍔
状部分)であるだけでもよい。いずれを選択するのか
は、使用する材料の変形性(例えば可撓性や弾性)やラ
ンセット本体の第1係止手段の先端間の距離とエンドキ
ャップの第1被係止手段の距離との差によって決めるの
が適当である。例えば第1係止手段の先端間の長さと第
1被係止手段間の距離の差が小さい場合や可撓性が大き
い材料を使用する場合は、一般的に双方が「呼び込み」
を有する必要はない。
うに、第1被係止手段および第1係止手段の双方が有し
ても、あるいはいずれか一方だけ(例えば上述の初めの
態様のように、第1被係止手段のみ)が有してもよい。
逆に、第1係止手段が「呼び込み」を有し、第1被係止
手段は単にエンドキャップの断面が小さくなっている部
分(エンドキャップの内側表面から内向きに突出する鍔
状部分)であるだけでもよい。いずれを選択するのか
は、使用する材料の変形性(例えば可撓性や弾性)やラ
ンセット本体の第1係止手段の先端間の距離とエンドキ
ャップの第1被係止手段の距離との差によって決めるの
が適当である。例えば第1係止手段の先端間の長さと第
1被係止手段間の距離の差が小さい場合や可撓性が大き
い材料を使用する場合は、一般的に双方が「呼び込み」
を有する必要はない。
【0027】このようにすると、エンドキャップをプリ
ッキングデバイスに装着する場合は、たとえランセット
本体の第1係止手段の先端間の距離が第1被係止手段の
テーパー部分の間の距離より大きくとも、エンドキャッ
プを装着する場合の力(例えばキャップを押し込んでプ
リッキングデバイスに嵌め込む力)により、第1係止手
段および第1被係止手段の少なくとも一方が僅かに変形
してランセット本体の第1係止手段が第1被係止手段を
乗り越えて通過することができる。それは、第1係止手
段および/または第1被係止手段を構成する材料が、変
形可能な材料でできているからである。しかしながら、
採血後にランセット本体を開口部と反対側の方向に引き
出そうとしても、第1係止手段の実質的に呼び込みが無
い部分が第1被係止手段に当たるので、係止部分は被係
止部分を乗り越えてエンドキャップから抜け出ることが
できない。
ッキングデバイスに装着する場合は、たとえランセット
本体の第1係止手段の先端間の距離が第1被係止手段の
テーパー部分の間の距離より大きくとも、エンドキャッ
プを装着する場合の力(例えばキャップを押し込んでプ
リッキングデバイスに嵌め込む力)により、第1係止手
段および第1被係止手段の少なくとも一方が僅かに変形
してランセット本体の第1係止手段が第1被係止手段を
乗り越えて通過することができる。それは、第1係止手
段および/または第1被係止手段を構成する材料が、変
形可能な材料でできているからである。しかしながら、
採血後にランセット本体を開口部と反対側の方向に引き
出そうとしても、第1係止手段の実質的に呼び込みが無
い部分が第1被係止手段に当たるので、係止部分は被係
止部分を乗り越えてエンドキャップから抜け出ることが
できない。
【0028】逆に、第1係止手段が、プリッキングデバ
イスとの係合側に呼び込みを有する場合であっても、第
1被係止手段が開口部側に呼び込みを有さないなら、第
1係止手段は、第1被係止手段を係合側に向かって乗り
越えることができず、先の場合と同じ効果がある。双方
が、呼び込みを有さない場合も、同様であることは勿論
である。従って、プリッキングデバイスからエンドキャ
ップを外そうとする場合、ランセット本体がエンドキャ
ップ内に位置した状態のままでエンドキャップをプリッ
キングデバイスから外す(即ち、ランセット本体とラン
セット本体射出手段のランセット本体保持部との間の係
合力の方が、第1被係止手段を乗り越えるために必要な
力より遥かに小さいので、ランセット本体がランセット
本体保持部から抜ける)ことができ、また、エンドキャ
ップをプリッキングデバイスから外した状態では、ラン
セット本体は、エンドキャップから脱落しないようにな
っている。
イスとの係合側に呼び込みを有する場合であっても、第
1被係止手段が開口部側に呼び込みを有さないなら、第
1係止手段は、第1被係止手段を係合側に向かって乗り
越えることができず、先の場合と同じ効果がある。双方
が、呼び込みを有さない場合も、同様であることは勿論
である。従って、プリッキングデバイスからエンドキャ
ップを外そうとする場合、ランセット本体がエンドキャ
ップ内に位置した状態のままでエンドキャップをプリッ
キングデバイスから外す(即ち、ランセット本体とラン
セット本体射出手段のランセット本体保持部との間の係
合力の方が、第1被係止手段を乗り越えるために必要な
力より遥かに小さいので、ランセット本体がランセット
本体保持部から抜ける)ことができ、また、エンドキャ
ップをプリッキングデバイスから外した状態では、ラン
セット本体は、エンドキャップから脱落しないようにな
っている。
【0029】この場合、第1係止手段は、第1被係止手
段の少なくとも一部分に当たるようになっていればよ
い。例えば、第1被係止手段がエンドキャップの内側で
全周に沿って存在しよてく、その場合、第1係止手段
は、第1被係止手段の全周において当接するように周状
である必要は必ずしもなく、例えばランセット本体の射
出方向に垂直な面で考えた場合、第1被係止手段の対向
する2箇所(例えば180°毎、即ち、反対側)または
4箇所(例えば90°毎)でのみ第1係止手段が当たる
ようになっていれば十分である。また、上述の態様の逆
の態様も可能である。即ち、ランセット本体の第1係止
手段が対向する側面側の全周にわたって存在し、エンド
キャップの第1被係止手段が部分的に存在してもよい。
いずれの場合であっても、第1係止手段と第1被係止手
段が少なくとも部分的に相互い当接すればよい。
段の少なくとも一部分に当たるようになっていればよ
い。例えば、第1被係止手段がエンドキャップの内側で
全周に沿って存在しよてく、その場合、第1係止手段
は、第1被係止手段の全周において当接するように周状
である必要は必ずしもなく、例えばランセット本体の射
出方向に垂直な面で考えた場合、第1被係止手段の対向
する2箇所(例えば180°毎、即ち、反対側)または
4箇所(例えば90°毎)でのみ第1係止手段が当たる
ようになっていれば十分である。また、上述の態様の逆
の態様も可能である。即ち、ランセット本体の第1係止
手段が対向する側面側の全周にわたって存在し、エンド
キャップの第1被係止手段が部分的に存在してもよい。
いずれの場合であっても、第1係止手段と第1被係止手
段が少なくとも部分的に相互い当接すればよい。
【0030】上述のように第1係止手段および第1被係
止手段が機能するために、本発明においてランセットお
よびエンドキャップは、ポリエチエレンやポリプロピレ
ンのようなプラスチック材料から製造する、特にそれぞ
れを一体成形により製造するのが好ましい。このような
材料は、成形の容易性という観点からも好ましいもので
ある。また、第1係止手段の先端間の距離(「図2」の
L1に相当)とそれよりやや小さい第1被係止手段間の
最小距離(「図3」のL2に相当)との差(L1−L2)
は、通常、0.3〜0.4mm程度であるのが好ましい。
止手段が機能するために、本発明においてランセットお
よびエンドキャップは、ポリエチエレンやポリプロピレ
ンのようなプラスチック材料から製造する、特にそれぞ
れを一体成形により製造するのが好ましい。このような
材料は、成形の容易性という観点からも好ましいもので
ある。また、第1係止手段の先端間の距離(「図2」の
L1に相当)とそれよりやや小さい第1被係止手段間の
最小距離(「図3」のL2に相当)との差(L1−L2)
は、通常、0.3〜0.4mm程度であるのが好ましい。
【0031】本発明のデバイスにおいて、ランセット本
体はアーム手段を有し、エンドキャップはこのアーム手
段と協働する第2被係止手段を内側に有する。アーム手
段は、弾性的に変形および回復が可能であり、ランセッ
ト本体と同じ材料によりランセット本体と一体にアーム
手段を形成することにより、この弾性的な変形および回
復の機能を付与できる。アーム手段および第2被係止手
段の位置関係および形状は、採血後にランセット本体を
ランセット本体保持部から解放した場合、ランセット本
体がエンドキャップ内の一定の範囲内でエンドキャップ
軸方向に移動可能となるが、アーム手段と第2被係止手
段が協働することにより、ランセット本体の刃先部分が
エンドキャップの開口部から突出しないようになってい
る。アーム手段および第2被係止手段は、それぞれラン
セット本体およびエンドキャップと一体に成形されてい
るのが好ましい。
体はアーム手段を有し、エンドキャップはこのアーム手
段と協働する第2被係止手段を内側に有する。アーム手
段は、弾性的に変形および回復が可能であり、ランセッ
ト本体と同じ材料によりランセット本体と一体にアーム
手段を形成することにより、この弾性的な変形および回
復の機能を付与できる。アーム手段および第2被係止手
段の位置関係および形状は、採血後にランセット本体を
ランセット本体保持部から解放した場合、ランセット本
体がエンドキャップ内の一定の範囲内でエンドキャップ
軸方向に移動可能となるが、アーム手段と第2被係止手
段が協働することにより、ランセット本体の刃先部分が
エンドキャップの開口部から突出しないようになってい
る。アーム手段および第2被係止手段は、それぞれラン
セット本体およびエンドキャップと一体に成形されてい
るのが好ましい。
【0032】アーム手段は、一般的にはランセット本体
から側方に突出する突出部であり、その形態は、棒状
物、柱状物、壁状物であってよい。また、アーム手段
は、その先端部分に曲面部分を有してよく、それにより
ランセット本体射出時におけるアーム手段と第2被係止
手段との摩擦が減少する。具体的には、アーム手段の先
端部分に円柱状部分(必ずしも完全な円柱を意味するも
のではなく、少なくとも一部分が円柱状であればよく、
例えば半円柱状を含み、場合により、エンドキャップの
内側表面に対応して湾曲していてもよい。)を設けたり
(添付図面参照)、あるいは球状部分(必ずしも完全な
球を意味するものではなく、少なくとも一部分が球状で
あればよく、例えば半球状部分を含む)を設けてもよ
い。
から側方に突出する突出部であり、その形態は、棒状
物、柱状物、壁状物であってよい。また、アーム手段
は、その先端部分に曲面部分を有してよく、それにより
ランセット本体射出時におけるアーム手段と第2被係止
手段との摩擦が減少する。具体的には、アーム手段の先
端部分に円柱状部分(必ずしも完全な円柱を意味するも
のではなく、少なくとも一部分が円柱状であればよく、
例えば半円柱状を含み、場合により、エンドキャップの
内側表面に対応して湾曲していてもよい。)を設けたり
(添付図面参照)、あるいは球状部分(必ずしも完全な
球を意味するものではなく、少なくとも一部分が球状で
あればよく、例えば半球状部分を含む)を設けてもよ
い。
【0033】このような機能を有するアーム手段および
第2被係止手段の具体的な態様としては、エンドキャッ
プの開口部に向かって径が小さくなるテーパー部分を、
エンドキャップの長さ方向に適当な幅で周状にエンドキ
ャップの内側に設けて第2被係止手段とし、突出部の先
端間の距離がエンドキャップのテーパー部分のある断面
(エンドキャップの軸方向に垂直な断面)における対向
する辺間の距離に等しい突出部分をアーム手段としてラ
ンセット本体の側方部に少なくとも1組設ける。第1係
止手段および第1被係止手段の場合と同様に、アーム手
段と第2被係止手段との係合が少なくともそれぞれの一
部分同士の間で確保されるのであれば、いずれを全周に
わたって設けてもまたは部分に設けてもよい。
第2被係止手段の具体的な態様としては、エンドキャッ
プの開口部に向かって径が小さくなるテーパー部分を、
エンドキャップの長さ方向に適当な幅で周状にエンドキ
ャップの内側に設けて第2被係止手段とし、突出部の先
端間の距離がエンドキャップのテーパー部分のある断面
(エンドキャップの軸方向に垂直な断面)における対向
する辺間の距離に等しい突出部分をアーム手段としてラ
ンセット本体の側方部に少なくとも1組設ける。第1係
止手段および第1被係止手段の場合と同様に、アーム手
段と第2被係止手段との係合が少なくともそれぞれの一
部分同士の間で確保されるのであれば、いずれを全周に
わたって設けてもまたは部分に設けてもよい。
【0034】この態様において、当該断面部分において
アーム手段と第2被係止手段とが当接する場合に、プリ
ッキングデバイスの射出時の力のような大きな力がラン
セット本体に外部から加わらない限り、第2被係止手段
は変形せず、従って、ランセット本体がエンドキャップ
内で解放されたとしても、ランセット本体のエンドキャ
ップ内での開口部に向かう方向の移動はアーム手段およ
び第2被係止手段の協働による係止作用により制限され
るようになっている(この状態を便宜的に「静止状態」
と呼ぶ)。ところが、ランセット本体の射出時のように
大きな力が加わっている場合、アーム手段は、第2被係
止手段に当接するが、加わる力が大きいため、アーム手
段が弾性的に変形して、ランセット本体は上述の静止状
態と比較してより開口部側に移動してランセット本体の
刃先部分が開口部から突出できるようになる(即ち、開
口部に対して採血部位を位置させている場合には、その
部位を刺通できる)ようになっている。刺通後は、ラン
セット本体はプリッキングデバイスの機構により後戻り
するようになっているので、アーム手段の形状は元の変
形前の状態に弾性的に回復している。
アーム手段と第2被係止手段とが当接する場合に、プリ
ッキングデバイスの射出時の力のような大きな力がラン
セット本体に外部から加わらない限り、第2被係止手段
は変形せず、従って、ランセット本体がエンドキャップ
内で解放されたとしても、ランセット本体のエンドキャ
ップ内での開口部に向かう方向の移動はアーム手段およ
び第2被係止手段の協働による係止作用により制限され
るようになっている(この状態を便宜的に「静止状態」
と呼ぶ)。ところが、ランセット本体の射出時のように
大きな力が加わっている場合、アーム手段は、第2被係
止手段に当接するが、加わる力が大きいため、アーム手
段が弾性的に変形して、ランセット本体は上述の静止状
態と比較してより開口部側に移動してランセット本体の
刃先部分が開口部から突出できるようになる(即ち、開
口部に対して採血部位を位置させている場合には、その
部位を刺通できる)ようになっている。刺通後は、ラン
セット本体はプリッキングデバイスの機構により後戻り
するようになっているので、アーム手段の形状は元の変
形前の状態に弾性的に回復している。
【0035】アーム手段および第2被係止手段が協働し
てこのような機能を果すようにするには、アーム手段お
よび第2被係止手段の相対的な位置関係、テーパーの角
度およびアーム手段の突出の程度を、アーム手段の弾性
的変形および回復特性の考慮の下に、相互に適当に調節
すればよく、この調節はアーム手段および第2被係止手
段の上述の機能に基づけば当業者には容易である。上述
のように、エンドキャップのテーパー部分の長さおよび
テーパーの角度は相互に関係し、ランセット本体のアー
ム手段の材料の性質(特に弾性)および突出の程度にも
依存する。一般的には、テーパー部分の長さは、エンド
キャップの軸方向長さとして8〜11mm程度、テーパー
部分の角度は、エンドキャップの軸方向からの傾きとし
て8〜11°程度であるが、このような範囲に特に限定
されるものではない。また、アーム手段の突出の程度
は、アーム手段の形状およびそれに使用する材料の性質
にとりわけ依存するが、一般的には、ランセット本体か
らアーム手段の先端までの距離として1.7〜2.0mm程
度であるが、これらの範囲に特に限定されるものではな
い。
てこのような機能を果すようにするには、アーム手段お
よび第2被係止手段の相対的な位置関係、テーパーの角
度およびアーム手段の突出の程度を、アーム手段の弾性
的変形および回復特性の考慮の下に、相互に適当に調節
すればよく、この調節はアーム手段および第2被係止手
段の上述の機能に基づけば当業者には容易である。上述
のように、エンドキャップのテーパー部分の長さおよび
テーパーの角度は相互に関係し、ランセット本体のアー
ム手段の材料の性質(特に弾性)および突出の程度にも
依存する。一般的には、テーパー部分の長さは、エンド
キャップの軸方向長さとして8〜11mm程度、テーパー
部分の角度は、エンドキャップの軸方向からの傾きとし
て8〜11°程度であるが、このような範囲に特に限定
されるものではない。また、アーム手段の突出の程度
は、アーム手段の形状およびそれに使用する材料の性質
にとりわけ依存するが、一般的には、ランセット本体か
らアーム手段の先端までの距離として1.7〜2.0mm程
度であるが、これらの範囲に特に限定されるものではな
い。
【0036】上述のように、アーム手段としての突出部
は、ランセット本体から側方に突出して第2被係止手段
に当接すると共に、採血時にランセット本体を射出する
場合には弾性的に変形してランセット本体の開口部(従
って、採血部位)に向かう方向の移動を阻害してはなら
ない。従って、突出部はランセット本体の射出時に弾性
的に変形できる材料(例えばポリエチレン、ポリプロピ
レンなど)でできている。また、アーム手段は、ランセ
ット本体の軸方向に対してある程度の角度、例えば70
〜90°、特に好ましくは90°の角度で突出している
突起であるのが好ましい。この場合、角度は、ランセッ
ト本体の軸方向とアーム手段とが成す角度であって刃先
部分と反対側に存する角度を意味するものとして使用し
ている。
は、ランセット本体から側方に突出して第2被係止手段
に当接すると共に、採血時にランセット本体を射出する
場合には弾性的に変形してランセット本体の開口部(従
って、採血部位)に向かう方向の移動を阻害してはなら
ない。従って、突出部はランセット本体の射出時に弾性
的に変形できる材料(例えばポリエチレン、ポリプロピ
レンなど)でできている。また、アーム手段は、ランセ
ット本体の軸方向に対してある程度の角度、例えば70
〜90°、特に好ましくは90°の角度で突出している
突起であるのが好ましい。この場合、角度は、ランセッ
ト本体の軸方向とアーム手段とが成す角度であって刃先
部分と反対側に存する角度を意味するものとして使用し
ている。
【0037】本発明の別の態様では、第2被係止手段
は、エンドキャップ内に形成されたステップ部分であっ
てよい。このステップ状部分は、上述のテーパー部分の
角度を大きくして、90°とした場合と実質的に同じで
ある。この場合においても、射出時にはアーム手段は、
第2被係止手段に当接するが、ランセット本体の射出時
の勢いにより弾性的に変形してランセット本体の刃先部
分が開口部から突出するが、採血後にあっては、アーム
手段は元の形状に回復した状態でアーム手段に当接して
(外部から力が加わらないので)ランセット本体の移動
を制限する。ステップ部分の代わりに堰状部分をエンド
キャップの内側の全周にわたり、あるいは部分的に第2
被係止手段として設けてもよい。他の態様の第2被係止
手段の場合についても、アーム手段との当接が確保され
るのであれば、必ずしもエンドキャップの内側の全周に
わたり第2被係手段を設ける必要はない。
は、エンドキャップ内に形成されたステップ部分であっ
てよい。このステップ状部分は、上述のテーパー部分の
角度を大きくして、90°とした場合と実質的に同じで
ある。この場合においても、射出時にはアーム手段は、
第2被係止手段に当接するが、ランセット本体の射出時
の勢いにより弾性的に変形してランセット本体の刃先部
分が開口部から突出するが、採血後にあっては、アーム
手段は元の形状に回復した状態でアーム手段に当接して
(外部から力が加わらないので)ランセット本体の移動
を制限する。ステップ部分の代わりに堰状部分をエンド
キャップの内側の全周にわたり、あるいは部分的に第2
被係止手段として設けてもよい。他の態様の第2被係止
手段の場合についても、アーム手段との当接が確保され
るのであれば、必ずしもエンドキャップの内側の全周に
わたり第2被係手段を設ける必要はない。
【0038】更に、本発明の好ましい態様では、上述し
たように、エンドキャップの開口部は刃先保護部分の突
起部分を嵌め込むことができるようになっている。即
ち、開口部と突起部分は形状および寸法的に相補的関係
にある。上述のように、採血後は、ランセット本体は、
プリッキングデバイスから抜けた場合、第1係止手段お
よび第1被係止手段の協働作用によりエンドキャップの
プリッキングデバイス側から脱落しないが、エンドキャ
ップ内で移動でき、ランセット本体の刃先部分は開口部
から突出しないものの、開口部に接近する可能性があ
る。従って、エンドキャップの内部をその外部から完全
に隔離するように、本発明の好ましい態様では開口部を
突起部分に嵌合することにより完全に閉じることができ
るようになっている。これにより、採血後にあっては、
ランセット本体はエンドキャップから脱落せず、しか
も、刃の先部分は開口部において遮断され、従来のラン
セットと比較して、エンドキャップと共にランセット本
体をより一層安全に廃棄できる。別の要旨において、本
発明は、上述のデバイスに加えて、これに使用するラン
セットおよびエンドキャップをも提供する。
たように、エンドキャップの開口部は刃先保護部分の突
起部分を嵌め込むことができるようになっている。即
ち、開口部と突起部分は形状および寸法的に相補的関係
にある。上述のように、採血後は、ランセット本体は、
プリッキングデバイスから抜けた場合、第1係止手段お
よび第1被係止手段の協働作用によりエンドキャップの
プリッキングデバイス側から脱落しないが、エンドキャ
ップ内で移動でき、ランセット本体の刃先部分は開口部
から突出しないものの、開口部に接近する可能性があ
る。従って、エンドキャップの内部をその外部から完全
に隔離するように、本発明の好ましい態様では開口部を
突起部分に嵌合することにより完全に閉じることができ
るようになっている。これにより、採血後にあっては、
ランセット本体はエンドキャップから脱落せず、しか
も、刃の先部分は開口部において遮断され、従来のラン
セットと比較して、エンドキャップと共にランセット本
体をより一層安全に廃棄できる。別の要旨において、本
発明は、上述のデバイスに加えて、これに使用するラン
セットおよびエンドキャップをも提供する。
【0039】次に、本発明のデバイスを図面を参照して
説明する。本発明のランセット101を「図1」におい
て側面図にて、また、「図2」において平面図にて模式
的に示す。本発明のランセット101は、ランセット本
体102および刃先保護部分103から成る。図示した
態様では、ランセット本体102および刃先保護部分1
03は、例えばプラスチック材料の成形により、一体に
成形され、両者は相互に引き離すように力を加えること
により分離できる状態でノッチ部分104により接続さ
れている(図2において平刃の周囲にプラスチック材料
が薄く存在する状態を模式的に示している)。ランセッ
ト本体102は、その端部から突出した刃先部分105
を有して成り、刃先保護部分103を除去すると、ラン
セット本体102から刃先部分105が突出した状態で
露出する。ランセット本体102は、プリッキングデバ
イス11のランセット本体保持部13(「図10」参
照)に、ランセット本体を取り付けることができるよう
に、取り付け手段106を有する。取り付け手段106
は、プリッキングデバイス11のランセット本体保持部
13にプレスフィットできる寸法および形状になってい
る。
説明する。本発明のランセット101を「図1」におい
て側面図にて、また、「図2」において平面図にて模式
的に示す。本発明のランセット101は、ランセット本
体102および刃先保護部分103から成る。図示した
態様では、ランセット本体102および刃先保護部分1
03は、例えばプラスチック材料の成形により、一体に
成形され、両者は相互に引き離すように力を加えること
により分離できる状態でノッチ部分104により接続さ
れている(図2において平刃の周囲にプラスチック材料
が薄く存在する状態を模式的に示している)。ランセッ
ト本体102は、その端部から突出した刃先部分105
を有して成り、刃先保護部分103を除去すると、ラン
セット本体102から刃先部分105が突出した状態で
露出する。ランセット本体102は、プリッキングデバ
イス11のランセット本体保持部13(「図10」参
照)に、ランセット本体を取り付けることができるよう
に、取り付け手段106を有する。取り付け手段106
は、プリッキングデバイス11のランセット本体保持部
13にプレスフィットできる寸法および形状になってい
る。
【0040】更に、ランセット本体102は、第1係止
手段107を有して成る。第1係止手段107は、いわ
ゆる「呼び込み」と言われる、テーパー部分108およ
び非テーパー部分109を有して成る。テーパー部分1
08は、刃先部分105に向かって径が小さくなってい
る。非テーパー部分109は、実際には、第1係止手段
107がエンドキャップから脱落しないように第1被係
止手段に当接する程度のテーパーを有してもよい。即
ち、エンドキャップの端部から手で引っ張るとランセッ
ト本体が容易に抜け出る程度の「呼び込み」を形成する
テーパーでない限りテーパーを有してよい。このような
状態を本明細書では、実質的に「呼び込み」を有さない
という。第1係止手段107は、図示した態様ではラン
セットの対向する1組の側方に1対設けられているが、
2組の側方にそれぞれ1対ずつ設けてもよい。
手段107を有して成る。第1係止手段107は、いわ
ゆる「呼び込み」と言われる、テーパー部分108およ
び非テーパー部分109を有して成る。テーパー部分1
08は、刃先部分105に向かって径が小さくなってい
る。非テーパー部分109は、実際には、第1係止手段
107がエンドキャップから脱落しないように第1被係
止手段に当接する程度のテーパーを有してもよい。即
ち、エンドキャップの端部から手で引っ張るとランセッ
ト本体が容易に抜け出る程度の「呼び込み」を形成する
テーパーでない限りテーパーを有してよい。このような
状態を本明細書では、実質的に「呼び込み」を有さない
という。第1係止手段107は、図示した態様ではラン
セットの対向する1組の側方に1対設けられているが、
2組の側方にそれぞれ1対ずつ設けてもよい。
【0041】この第1係止手段107は、エンドキャッ
プをプリッキングデバイスに装着する時には、第1係止
手段の呼び込み部分108が機能して、好ましくは後述
するエンドキャップに設けた第1被係止手段の呼び込み
部分124と協働することにより、エンドキャップに設
けた第1被係止手段122を容易に乗り越えて採血部位
の方向に向かって進むことができ、採血待機状態となり
得る。しかしながら、採血後にランセット本体が後退し
ようとする場合、「呼び込み」を有さない非テーパー部
分109がエンドキャップの第1被係止手段に当たるの
で、ランセット本体は、エンドキャップから容易に脱落
しない。従って、エンドキャップをプリッキングデバイ
スから外すことにより、ランセット本体がプリッキング
デバイスのランセット本体保持部からエンドキャップに
保持されたまま自動的に抜けて外れるようになる。
プをプリッキングデバイスに装着する時には、第1係止
手段の呼び込み部分108が機能して、好ましくは後述
するエンドキャップに設けた第1被係止手段の呼び込み
部分124と協働することにより、エンドキャップに設
けた第1被係止手段122を容易に乗り越えて採血部位
の方向に向かって進むことができ、採血待機状態となり
得る。しかしながら、採血後にランセット本体が後退し
ようとする場合、「呼び込み」を有さない非テーパー部
分109がエンドキャップの第1被係止手段に当たるの
で、ランセット本体は、エンドキャップから容易に脱落
しない。従って、エンドキャップをプリッキングデバイ
スから外すことにより、ランセット本体がプリッキング
デバイスのランセット本体保持部からエンドキャップに
保持されたまま自動的に抜けて外れるようになる。
【0042】更に、ランセット本体102は、アーム手
段113を有して成る。図示した態様では、アーム手段
113はランセット本体102の側方から実質的に垂直
な方向に突出している柱状物であるが、先に説明したよ
うに、必ずしもそうである必要はなく、ランセット本体
の軸方向とアーム手段の為す角の内、刃先部分と反対側
の角度(図2の角度α)は、例えば70〜90°程度で
あってもよく、また、90°を少々越えてもよいが、一
般的には90°である。また、アーム手段の厚さ(ラン
セット本体の軸方向の長さ)、周方向の長さおよび突出
長さ(ランセット本体表面からアーム手段の頂点までの
長さ)をアーム手段の材料の性質と組み合わせることに
より、アーム手段の弾性変形および回復特性を容易に調
節することができる。
段113を有して成る。図示した態様では、アーム手段
113はランセット本体102の側方から実質的に垂直
な方向に突出している柱状物であるが、先に説明したよ
うに、必ずしもそうである必要はなく、ランセット本体
の軸方向とアーム手段の為す角の内、刃先部分と反対側
の角度(図2の角度α)は、例えば70〜90°程度で
あってもよく、また、90°を少々越えてもよいが、一
般的には90°である。また、アーム手段の厚さ(ラン
セット本体の軸方向の長さ)、周方向の長さおよび突出
長さ(ランセット本体表面からアーム手段の頂点までの
長さ)をアーム手段の材料の性質と組み合わせることに
より、アーム手段の弾性変形および回復特性を容易に調
節することができる。
【0043】一般的に使用されているフィンガープリッ
キングデバイスに使用する図示した態様のランセットの
場合、一般的に、アーム手段の厚さ(t)は0.6〜0.
8mm、周方向長さ(l)は1.3〜1.6mm、突出長さ
(h)は1.7〜2.0mm程度である。また、図示した態
様では、アーム手段113の先端に円柱状部分を設けて
いる。アーム手段113は、図示した態様ではランセッ
ト本体の周囲で180°毎(対向する側方)に2箇所設
けられているが、採血時にランセット本体の刃先部分が
採血部位を刺通して、採血後にあっては、アーム手段お
よび第2被係止手段との協働作用により刃先部分がエン
トキャップから露出しない限り、例えばそれより多い箇
所に設けてよい。特に好ましい態様では、ランセット本
体の周方向に適当間隔で離れた少なくとも2箇所、例え
ば図示するようにランセット本体の長手方向に垂直な断
面でランセット本体の軸を中心として90°毎に4箇
所、あるいは180°毎に2箇所程度設ける。この数の
選択に当たっては、アーム手段の変形特性および成形時
の金型からの離型を妨げないことを特に考慮する必要が
ある。
キングデバイスに使用する図示した態様のランセットの
場合、一般的に、アーム手段の厚さ(t)は0.6〜0.
8mm、周方向長さ(l)は1.3〜1.6mm、突出長さ
(h)は1.7〜2.0mm程度である。また、図示した態
様では、アーム手段113の先端に円柱状部分を設けて
いる。アーム手段113は、図示した態様ではランセッ
ト本体の周囲で180°毎(対向する側方)に2箇所設
けられているが、採血時にランセット本体の刃先部分が
採血部位を刺通して、採血後にあっては、アーム手段お
よび第2被係止手段との協働作用により刃先部分がエン
トキャップから露出しない限り、例えばそれより多い箇
所に設けてよい。特に好ましい態様では、ランセット本
体の周方向に適当間隔で離れた少なくとも2箇所、例え
ば図示するようにランセット本体の長手方向に垂直な断
面でランセット本体の軸を中心として90°毎に4箇
所、あるいは180°毎に2箇所程度設ける。この数の
選択に当たっては、アーム手段の変形特性および成形時
の金型からの離型を妨げないことを特に考慮する必要が
ある。
【0044】好ましい態様では、本発明のランセットの
刃先保護部分103は凸部分110を有して成るが、こ
れは、エンドキャップの開口部に嵌合する突起部分であ
る。図1および図2に示した態様では、突起部分は開口
部にスナップフィットできるように、その一部分の断面
が少し大きくなっている(111)。一旦、凸部分が開
口部に嵌合したら、容易に外れないのが好ましく、その
ため、スナップフィットによる結合が特に好ましいが、
プレスフィットにより結合する態様も可能である。本発
明の特に好ましい態様では、突起部分110は、刃先保
護部分の最も広い面に存在する。図9および図10にこ
の態様を示している。図から明らかなように矢印Aの方
向から嵌合させる場合の方が、矢印Bの方向から嵌合さ
せるよりも容易である。従って、採血後に突起部分をエ
ンドキャップの開口部に容易かつ安全に「図10」の矢
印Cで示す方向に嵌め込むことができる。
刃先保護部分103は凸部分110を有して成るが、こ
れは、エンドキャップの開口部に嵌合する突起部分であ
る。図1および図2に示した態様では、突起部分は開口
部にスナップフィットできるように、その一部分の断面
が少し大きくなっている(111)。一旦、凸部分が開
口部に嵌合したら、容易に外れないのが好ましく、その
ため、スナップフィットによる結合が特に好ましいが、
プレスフィットにより結合する態様も可能である。本発
明の特に好ましい態様では、突起部分110は、刃先保
護部分の最も広い面に存在する。図9および図10にこ
の態様を示している。図から明らかなように矢印Aの方
向から嵌合させる場合の方が、矢印Bの方向から嵌合さ
せるよりも容易である。従って、採血後に突起部分をエ
ンドキャップの開口部に容易かつ安全に「図10」の矢
印Cで示す方向に嵌め込むことができる。
【0045】本発明のエンドキャップ121を「図3」
において長手方向断面図にて模式的に示す。エンドキャ
ップ121は、その内部に第1被係止手段122および
開口部123を有して成る。第1被係止手段122は、
ランセット本体102を取り付けた状態のプリッキング
デバイスにエンドキャップを装着することにより、ラン
セット本体の第1係止手段107がエンドキャップの第
1被係止手段122を乗り越えてランセット本体102
がエンドキャップ内に位置するような位置に配置され、
またそのような形状になっている。即ち、第1被係止手
段122は、ランセット本体102のテーパー部分10
8と当たる側に、ランセット本体と同様に「呼び込み」
としてのテーパー部分124を有するのが好ましく、エ
ンドキャップを装着した状態にあっては、第1被係止手
段122は第1係止手段107の非テーパー部分109
に少なくとも隣接するか、それから離れて非テーパー部
分109の側に位置する状態となる。
において長手方向断面図にて模式的に示す。エンドキャ
ップ121は、その内部に第1被係止手段122および
開口部123を有して成る。第1被係止手段122は、
ランセット本体102を取り付けた状態のプリッキング
デバイスにエンドキャップを装着することにより、ラン
セット本体の第1係止手段107がエンドキャップの第
1被係止手段122を乗り越えてランセット本体102
がエンドキャップ内に位置するような位置に配置され、
またそのような形状になっている。即ち、第1被係止手
段122は、ランセット本体102のテーパー部分10
8と当たる側に、ランセット本体と同様に「呼び込み」
としてのテーパー部分124を有するのが好ましく、エ
ンドキャップを装着した状態にあっては、第1被係止手
段122は第1係止手段107の非テーパー部分109
に少なくとも隣接するか、それから離れて非テーパー部
分109の側に位置する状態となる。
【0046】このように、ランセット本体およびエンド
キャップの双方にテーパー部分(108および124)
を設けることにより、プリッキングデバイスにエンドキ
ャップを装着すると、ランセット本体102の第1係止
手段107は容易に第1被係止手段122を乗り越えて
開口部123に向かって進むことができる。エンドキャ
ップの被係止部分テーパー部分124の角度(即ち、テ
ーパー部分の斜面の傾き)は、ランセット本体の係止部
分のテーパー部分108の角度に応じて、また、エンド
キャップおよびランセット本体、特に第1被係止手段お
よび第1係止手段を構成する材料、第1係止手段の最大
外径と第1被係止手段の最小内径との差に応じて、エン
ドキャップをプリッキングデバイスに装着するときに
は、ランセット本体の第1係止手段がエンドキャップの
第1被係止手段を乗り越えるが、採血後には容易に乗り
越えることができないように、適当に変えることができ
る。一般的には、第1係止手段のテーパー部分の角度
(図2のβ)は、20〜35°程度、第1被係止手段の
テーパー部分の角度(図3のγ)は、45〜50°程度
であり、例えば第1係止手段のテーパー部分108の角
度が30°であり、第1被係止手段のテーパー部分12
4の角度が45°である。
キャップの双方にテーパー部分(108および124)
を設けることにより、プリッキングデバイスにエンドキ
ャップを装着すると、ランセット本体102の第1係止
手段107は容易に第1被係止手段122を乗り越えて
開口部123に向かって進むことができる。エンドキャ
ップの被係止部分テーパー部分124の角度(即ち、テ
ーパー部分の斜面の傾き)は、ランセット本体の係止部
分のテーパー部分108の角度に応じて、また、エンド
キャップおよびランセット本体、特に第1被係止手段お
よび第1係止手段を構成する材料、第1係止手段の最大
外径と第1被係止手段の最小内径との差に応じて、エン
ドキャップをプリッキングデバイスに装着するときに
は、ランセット本体の第1係止手段がエンドキャップの
第1被係止手段を乗り越えるが、採血後には容易に乗り
越えることができないように、適当に変えることができ
る。一般的には、第1係止手段のテーパー部分の角度
(図2のβ)は、20〜35°程度、第1被係止手段の
テーパー部分の角度(図3のγ)は、45〜50°程度
であり、例えば第1係止手段のテーパー部分108の角
度が30°であり、第1被係止手段のテーパー部分12
4の角度が45°である。
【0047】第1係止手段107の非テーパー部分10
9が当接する第1被係止手段の側(125)は、テーパ
ー部分を設けない態様の方がランセット本体の脱落を確
保する観点からは好ましいが、エンドキャップを一体に
成形するという製造上の観点からは、ある程度の角度
(例えば45〜50°程度)を有するテーパー部分を設
けるのが好ましいこともある。このような非テーパー部
分の特徴は、ランセット本体の非テーパー部分109に
ついても同様である。
9が当接する第1被係止手段の側(125)は、テーパ
ー部分を設けない態様の方がランセット本体の脱落を確
保する観点からは好ましいが、エンドキャップを一体に
成形するという製造上の観点からは、ある程度の角度
(例えば45〜50°程度)を有するテーパー部分を設
けるのが好ましいこともある。このような非テーパー部
分の特徴は、ランセット本体の非テーパー部分109に
ついても同様である。
【0048】テーパー部分を設ける態様としては、第1
係止手段が第1被係止手段を乗り越えることができるよ
うに、双方の手段の一方の側においてテーパー部分を設
ける態様、いずれかの一方の手段の一方の側にテーパー
部分を設ける態様がある。逆に、採血後ランセット本体
がエンドキャップの中から抜け出さないことを確保する
ために第1係止手段が第1被係止手段を乗り越えること
ができないように、双方の手段の他方の側において非テ
ーパー部分を設ける態様、いずれかの一方の手段の他方
の側に非テーパー部分を設ける態様が考えられる。上述
のように径の差、手段に使用する材料、テーパーの角度
等に応じて目的を達成するようにいずれかの態様を適当
に選択する。
係止手段が第1被係止手段を乗り越えることができるよ
うに、双方の手段の一方の側においてテーパー部分を設
ける態様、いずれかの一方の手段の一方の側にテーパー
部分を設ける態様がある。逆に、採血後ランセット本体
がエンドキャップの中から抜け出さないことを確保する
ために第1係止手段が第1被係止手段を乗り越えること
ができないように、双方の手段の他方の側において非テ
ーパー部分を設ける態様、いずれかの一方の手段の他方
の側に非テーパー部分を設ける態様が考えられる。上述
のように径の差、手段に使用する材料、テーパーの角度
等に応じて目的を達成するようにいずれかの態様を適当
に選択する。
【0049】エンドキャップ121は、開口部123と
反対側の端部分に、プリッキングデバイスへの取り付け
手段126を有して成る。「図3」に示した態様では、
取り付け手段126は、プリッキングデバイスに相補的
なスナップフィット部分を有して成るが、別の態様、例
えばプレスフィットによりプリッキングデバイスにエン
ドキャップを取り付けることできる態様であってもよ
い。更に、本発明のデバイスでは、エンドキャップは第
2被係止手段141を有する。図3に示した態様では、
第2被係止手段は、エンドキャップの端部に存在するテ
ーパー部分141である。このテーパー部分141はエ
ンドキャップの軸方向に対して適当な角度(図3のω)
を成している。この角度はアーム手段113を考慮して
適当に決めることができるが、一般的には、8〜11°
程度である。第2被係止手段のランセット本体の軸方向
のいずれかの部分にてアーム手段113が当接する。
反対側の端部分に、プリッキングデバイスへの取り付け
手段126を有して成る。「図3」に示した態様では、
取り付け手段126は、プリッキングデバイスに相補的
なスナップフィット部分を有して成るが、別の態様、例
えばプレスフィットによりプリッキングデバイスにエン
ドキャップを取り付けることできる態様であってもよ
い。更に、本発明のデバイスでは、エンドキャップは第
2被係止手段141を有する。図3に示した態様では、
第2被係止手段は、エンドキャップの端部に存在するテ
ーパー部分141である。このテーパー部分141はエ
ンドキャップの軸方向に対して適当な角度(図3のω)
を成している。この角度はアーム手段113を考慮して
適当に決めることができるが、一般的には、8〜11°
程度である。第2被係止手段のランセット本体の軸方向
のいずれかの部分にてアーム手段113が当接する。
【0050】即ち、エンドキャップの内側断面が開口部
に向かって小さくなっているので、いずれかの位置にお
いてアーム手段がエンドキャップの内側面と接触するこ
とになり、ランセット本体に力が加わっていないか、あ
るいはその力が小さくてアーム手段113が変形しない
場合はその箇所てランセット本体の動きは制限され、ま
た、ランセット本体に力が加わっている場合は、その力
の大きさに応じてエンドキャップの内側面とアーム手段
との接触によりアーム手段113が変形し、当接する箇
所は「図3」の右方向に移動する。テーパー部分141
に代えてステップ状部分142または堰状部分143
(それぞれ破線にて図示)をエンドキャップ内側に形成
することにより第2被係止手段を供給してもよい。図3
において、エンドキャップの端部分は上半分と下半分は
異なる態様で第2被係止手段を示しているが、実際には
上下対称である。
に向かって小さくなっているので、いずれかの位置にお
いてアーム手段がエンドキャップの内側面と接触するこ
とになり、ランセット本体に力が加わっていないか、あ
るいはその力が小さくてアーム手段113が変形しない
場合はその箇所てランセット本体の動きは制限され、ま
た、ランセット本体に力が加わっている場合は、その力
の大きさに応じてエンドキャップの内側面とアーム手段
との接触によりアーム手段113が変形し、当接する箇
所は「図3」の右方向に移動する。テーパー部分141
に代えてステップ状部分142または堰状部分143
(それぞれ破線にて図示)をエンドキャップ内側に形成
することにより第2被係止手段を供給してもよい。図3
において、エンドキャップの端部分は上半分と下半分は
異なる態様で第2被係止手段を示しているが、実際には
上下対称である。
【0051】エンドキャップは、取り付け手段126と
反対側の端部分に開口部123を有する。好ましい態様
では、この開口部123は、ランセット本体の射出時に
は刃先部分が通過するが、採血後にあっては、ランセッ
トの刃先保護部分の凸部分110が嵌合して開口部を閉
じるような寸法および形状を有する。これは、採血後
に、ランセット本体をプリッキングデバイスのランセッ
ト本体保持部から解放した場合、本発明のランセット本
体は、アーム手段および第2被係止手段の協働作用によ
り開口部から刃先部分が露出することは無く、刃先部分
に触れることは考えられないが、開口部が閉鎖状態にな
っていないため、万が一のことを考えると、開口部を閉
鎖しておくほうがが万全であると考えられる。そこで、
採血後、開口部を突起部分により閉じると、ランセット
本体はエントキャップ内に完全に保持されることにな
り、安全性が一層増すことになる。開口部123を含む
面127は「図3」に示すようにエンドキャップの端部
に位置してよいが、必ずしもそうである必要はなく、開
口部123を含む面127は、エンドキャップの端部か
ら少し、例えば2〜3mm程度後退した部分に位置し、エ
ンドキャップの端部には周状の土手部分を形成してよ
い。
反対側の端部分に開口部123を有する。好ましい態様
では、この開口部123は、ランセット本体の射出時に
は刃先部分が通過するが、採血後にあっては、ランセッ
トの刃先保護部分の凸部分110が嵌合して開口部を閉
じるような寸法および形状を有する。これは、採血後
に、ランセット本体をプリッキングデバイスのランセッ
ト本体保持部から解放した場合、本発明のランセット本
体は、アーム手段および第2被係止手段の協働作用によ
り開口部から刃先部分が露出することは無く、刃先部分
に触れることは考えられないが、開口部が閉鎖状態にな
っていないため、万が一のことを考えると、開口部を閉
鎖しておくほうがが万全であると考えられる。そこで、
採血後、開口部を突起部分により閉じると、ランセット
本体はエントキャップ内に完全に保持されることにな
り、安全性が一層増すことになる。開口部123を含む
面127は「図3」に示すようにエンドキャップの端部
に位置してよいが、必ずしもそうである必要はなく、開
口部123を含む面127は、エンドキャップの端部か
ら少し、例えば2〜3mm程度後退した部分に位置し、エ
ンドキャップの端部には周状の土手部分を形成してよ
い。
【0052】このように土手部分を形成することによ
り、次のような利点がある:プリッキングデバイスを用
いて採血する場合、採血部位に刺通後、採血部位に血液
の液滴が生成するが、その一部分が開口部を含む面12
7に付着することがある。従って、面127がエンドキ
ャップの端部に位置して露出している場合、採血後の操
作において、例えば看護婦が、誤って面127に付着し
た血液に触れることが有り得る。しかしながら、本発明
のように面127がエンドキャップの端面から後退して
位置する場合、付着した血液に接触する確率が大きく減
少するという利点がある。更に、上述のように開口部に
刃先保護部分の凸部分を嵌合する前には、刃先部分がと
び出ることがあるが、土手部分が存在することにより平
刃の先端がエンドキャップの端面から出ないようにでき
るので、血液の付着した刃に誤って触れる可能性が大き
く減少するという利点もある。
り、次のような利点がある:プリッキングデバイスを用
いて採血する場合、採血部位に刺通後、採血部位に血液
の液滴が生成するが、その一部分が開口部を含む面12
7に付着することがある。従って、面127がエンドキ
ャップの端部に位置して露出している場合、採血後の操
作において、例えば看護婦が、誤って面127に付着し
た血液に触れることが有り得る。しかしながら、本発明
のように面127がエンドキャップの端面から後退して
位置する場合、付着した血液に接触する確率が大きく減
少するという利点がある。更に、上述のように開口部に
刃先保護部分の凸部分を嵌合する前には、刃先部分がと
び出ることがあるが、土手部分が存在することにより平
刃の先端がエンドキャップの端面から出ないようにでき
るので、血液の付着した刃に誤って触れる可能性が大き
く減少するという利点もある。
【0053】更に、土手部分に対して採血部位を押し付
ける程度を適当に調節することにより、採血部位の圧迫
の程度を強くして採血部位の充血の程度を大きくした
り、その逆を行うことも可能である。また、圧迫の程度
を変えることにより、エンドキャップの端面からエンド
キャップの内部に押し込まれる採血部位の深さが変わ
り、それにより刺通深さを変えることができ、異なる量
を採血することも可能となる。
ける程度を適当に調節することにより、採血部位の圧迫
の程度を強くして採血部位の充血の程度を大きくした
り、その逆を行うことも可能である。また、圧迫の程度
を変えることにより、エンドキャップの端面からエンド
キャップの内部に押し込まれる採血部位の深さが変わ
り、それにより刺通深さを変えることができ、異なる量
を採血することも可能となる。
【0054】尚、図1および図2において、第1係止手
段107およびアーム手段113がそれぞれ1対ずつラ
ンセット本体の対向する側方に存在する態様を図示して
いるが、本発明のランセット本体において、第1係止手
段およびアーム手段は、必ずしも1対である必要はな
く、例えば2対であってもよく、また、その位置は、図
示する態様以外に図2の紙面に垂直な方向にいずれかま
たは一方が存在してもよい。図3に示すエンドキャップ
は、ランセット本体の平面図である図2と同じ方向から
見た場合のエンドキャップの断面を示している。即ち、
例示したエンドキャップは、断面が比較的平たい矩形
(図5〜8参照)であり、矩形の短い辺に垂直に切断し
た場合の断面図である。しかしながら、エンドキャップ
の断面は、必ずしも平たい矩形である必要はなく、例え
ば第1係止手段とアーム手段が同じ側に無い場合には、
断面形状は正方形に近づくことになる。次に、本発明の
ランセットの使用方法の一例を「図4〜8」を参照して
説明する。
段107およびアーム手段113がそれぞれ1対ずつラ
ンセット本体の対向する側方に存在する態様を図示して
いるが、本発明のランセット本体において、第1係止手
段およびアーム手段は、必ずしも1対である必要はな
く、例えば2対であってもよく、また、その位置は、図
示する態様以外に図2の紙面に垂直な方向にいずれかま
たは一方が存在してもよい。図3に示すエンドキャップ
は、ランセット本体の平面図である図2と同じ方向から
見た場合のエンドキャップの断面を示している。即ち、
例示したエンドキャップは、断面が比較的平たい矩形
(図5〜8参照)であり、矩形の短い辺に垂直に切断し
た場合の断面図である。しかしながら、エンドキャップ
の断面は、必ずしも平たい矩形である必要はなく、例え
ば第1係止手段とアーム手段が同じ側に無い場合には、
断面形状は正方形に近づくことになる。次に、本発明の
ランセットの使用方法の一例を「図4〜8」を参照して
説明する。
【0055】採血に際して、ランセット101は、例え
ば「図4」において斜視図に示すような状態で供給され
る。このランセットをそのままの状態でランセット本体
取り付け手段106を協働するプリッキングデバイスの
ランセット本体保持部(「図10」の13に相当)に押
し込んで取り付ける。次に、ランセットを取り付けた状
態で刃先保護部分103を手で引っ張ることにより取り
外して、刃先部分105を突出させる。次に、「図5」
に示すように、エンドキャップ121をプリッキングデ
バイス11(エンドキャップのみを図示、プリッキング
デバイスは図示せず。)に、例えば図示するようにスナ
ップフィット(図10参照)により取り付けることによ
り、(「図5」にエンドキャップを断面斜視図で、ラン
セット本体を斜視図で示すように)ランセット本体の第
1係止手段107がエンドキャップの第1被係止手段1
22を乗り越えた状態となり、これで採血待機状態とな
る。図示した態様では、第1係止手段107と第1被係
止手段122が隣接しているが、第1係止手段107が
第1被係止手段122の右側に位置すればよく、両者は
離れていてもよい。
ば「図4」において斜視図に示すような状態で供給され
る。このランセットをそのままの状態でランセット本体
取り付け手段106を協働するプリッキングデバイスの
ランセット本体保持部(「図10」の13に相当)に押
し込んで取り付ける。次に、ランセットを取り付けた状
態で刃先保護部分103を手で引っ張ることにより取り
外して、刃先部分105を突出させる。次に、「図5」
に示すように、エンドキャップ121をプリッキングデ
バイス11(エンドキャップのみを図示、プリッキング
デバイスは図示せず。)に、例えば図示するようにスナ
ップフィット(図10参照)により取り付けることによ
り、(「図5」にエンドキャップを断面斜視図で、ラン
セット本体を斜視図で示すように)ランセット本体の第
1係止手段107がエンドキャップの第1被係止手段1
22を乗り越えた状態となり、これで採血待機状態とな
る。図示した態様では、第1係止手段107と第1被係
止手段122が隣接しているが、第1係止手段107が
第1被係止手段122の右側に位置すればよく、両者は
離れていてもよい。
【0056】次に、エンドキャップの端面に採血部位
(図示せず)を位置させた後にロックを解除してランセ
ット本体を射出する。ランセット本体102が射出され
て採血部位を刺通した瞬間の状態を「図6」に示してい
る。「図6」から明らかなように、アーム手段113は
エンドキャップのテーパー部分141に当接している
が、射出方向に対して後方に(従って、角度αが小さく
なるように)弾性的に変形しているので、ランセット本
体の刃先部分105は開口部123から露出し、従っ
て、採血部位を刺通することに関しては全く問題がな
い。「図6」に示した刺通直後に、ランセット本体はプ
リッキングデバイスの機能により後方に後退して採血部
位から遠ざかり、アーム手段は元の形状に回復する。
(図示せず)を位置させた後にロックを解除してランセ
ット本体を射出する。ランセット本体102が射出され
て採血部位を刺通した瞬間の状態を「図6」に示してい
る。「図6」から明らかなように、アーム手段113は
エンドキャップのテーパー部分141に当接している
が、射出方向に対して後方に(従って、角度αが小さく
なるように)弾性的に変形しているので、ランセット本
体の刃先部分105は開口部123から露出し、従っ
て、採血部位を刺通することに関しては全く問題がな
い。「図6」に示した刺通直後に、ランセット本体はプ
リッキングデバイスの機能により後方に後退して採血部
位から遠ざかり、アーム手段は元の形状に回復する。
【0057】次に、エンドキャップ121をプリッキン
グデバイス11から取り外す。この場合、エンドキャッ
プとプリッキングデバイスとの間のスナップフィットを
解除した後、エンドキャップ121とプリッキングデバ
イス11を引き離すように力を加えると、第1係止手段
107の非テーパー部分109と第1被係止手段122
の非テーパー部分125が当接して、ランセット本体は
「図5」に示すような状態となり、第1係止手段および
第1被係止手段の少なくとも一方(図示の場合は双方)
に呼び込みが実質的に存在しないので、ランセット本体
102の第1係止手段107は、エンドキャップの第1
被係止手段122を乗り越えることができない。それに
も拘わらず、エンドキャップ121とプリッキングデバ
イス11を引き離そうとすると、スナップフィットで結
合しているランセット本体保持部13からランセット本
体102が自動的に抜ける。
グデバイス11から取り外す。この場合、エンドキャッ
プとプリッキングデバイスとの間のスナップフィットを
解除した後、エンドキャップ121とプリッキングデバ
イス11を引き離すように力を加えると、第1係止手段
107の非テーパー部分109と第1被係止手段122
の非テーパー部分125が当接して、ランセット本体は
「図5」に示すような状態となり、第1係止手段および
第1被係止手段の少なくとも一方(図示の場合は双方)
に呼び込みが実質的に存在しないので、ランセット本体
102の第1係止手段107は、エンドキャップの第1
被係止手段122を乗り越えることができない。それに
も拘わらず、エンドキャップ121とプリッキングデバ
イス11を引き離そうとすると、スナップフィットで結
合しているランセット本体保持部13からランセット本
体102が自動的に抜ける。
【0058】「図5」から明らかなように、第1係止手
段107と第1被係止手段122が当接するので、ラン
セット本体102がエンドキャップ121から脱落する
こともない。更に、「図5」から理解できるように、ア
ーム手段113は元の形状に戻っている。従って、ラン
セット本体が右側に移動した場合、アーム手段が第2被
係止手段141と当接する位置は、「図6」において当
接している位置より左側となる。この状態を「図7」に
示す。これは、第2被係止手段がテーパー部分である場
合である。第2被係止手段がステップ状部分である態様
および堰状部分である態様では、当接する位置は変わら
ない(代わりに角度αが変わる)。「図7」から明らか
なように、ランセット本体の刃先部分105は、エンド
キャップの開口部123から突出することはなく、刃先
部分に誤って触れる可能性を大きく減少させることがで
きる。
段107と第1被係止手段122が当接するので、ラン
セット本体102がエンドキャップ121から脱落する
こともない。更に、「図5」から理解できるように、ア
ーム手段113は元の形状に戻っている。従って、ラン
セット本体が右側に移動した場合、アーム手段が第2被
係止手段141と当接する位置は、「図6」において当
接している位置より左側となる。この状態を「図7」に
示す。これは、第2被係止手段がテーパー部分である場
合である。第2被係止手段がステップ状部分である態様
および堰状部分である態様では、当接する位置は変わら
ない(代わりに角度αが変わる)。「図7」から明らか
なように、ランセット本体の刃先部分105は、エンド
キャップの開口部123から突出することはなく、刃先
部分に誤って触れる可能性を大きく減少させることがで
きる。
【0059】更に、本発明の採血デバイスにおいては、
「図8」にエンドキャップ121を断面斜視図で示すよ
うに、刃先保護部分103の突起部分110をエンドキ
ャップの開口部123に、例えば図示するようにプレス
フィットで嵌め込んで栓をする。「図9」に示したラン
セットでは、「図10」の矢印Cの方向に嵌合させる。
この栓をする操作は、「図10」に示すように、ランセ
ット本体およびエンドキャップがプリッキングデバイス
に装着された状態のままで、従って、刺通直後に、エン
ドキャップ121をプリッキングデバイスから外す前に
実施するのが特に好ましい。即ち、採血後直ちに栓をす
ることにより、ランセット本体の刃先部分が採血後に一
度も開口部からのぞくことがないようにするのがより安
全である。「図7」の態様では、刃先部分に触れる可能
性が皆無ではないが、「図8」のようにすることによ
り、刃先部分に触れる可能性が全く無くなり、エンドキ
ャップ内にランセット本体を収容した状態で安全に廃棄
できる。また、「図8」から明らかなように、エンドキ
ャップの端部に付着した血液に接触する可能性を最大限
に減らすために、突起部分110を開口部123に嵌合
させた時に、エンドキャップの端の面127が刃先保護
部分により全部覆われるようになっているのが特に好ま
しい。即ち、刃先保護部分の断面がエンドキャップの端
部の断面に少なくとも等しい大きさである。
「図8」にエンドキャップ121を断面斜視図で示すよ
うに、刃先保護部分103の突起部分110をエンドキ
ャップの開口部123に、例えば図示するようにプレス
フィットで嵌め込んで栓をする。「図9」に示したラン
セットでは、「図10」の矢印Cの方向に嵌合させる。
この栓をする操作は、「図10」に示すように、ランセ
ット本体およびエンドキャップがプリッキングデバイス
に装着された状態のままで、従って、刺通直後に、エン
ドキャップ121をプリッキングデバイスから外す前に
実施するのが特に好ましい。即ち、採血後直ちに栓をす
ることにより、ランセット本体の刃先部分が採血後に一
度も開口部からのぞくことがないようにするのがより安
全である。「図7」の態様では、刃先部分に触れる可能
性が皆無ではないが、「図8」のようにすることによ
り、刃先部分に触れる可能性が全く無くなり、エンドキ
ャップ内にランセット本体を収容した状態で安全に廃棄
できる。また、「図8」から明らかなように、エンドキ
ャップの端部に付着した血液に接触する可能性を最大限
に減らすために、突起部分110を開口部123に嵌合
させた時に、エンドキャップの端の面127が刃先保護
部分により全部覆われるようになっているのが特に好ま
しい。即ち、刃先保護部分の断面がエンドキャップの端
部の断面に少なくとも等しい大きさである。
【0060】
(1)従来のランセットを用いてフィンガープリッキン
グデバイスを使用する場合と同様に、ランセットを装着
した後にエンドキャップを取り付けて採血し、採血後に
あっては、ランセット本体を解放するだけで、ランセッ
ト本体がエンドキャップ内部に収容された状態を保持す
ることができ、ランセットの刃先部分との接触する可能
性が無くなるので、ランセットを安全に廃棄できる。 (2)エンドキャップの構造が非常に簡単であるため、
エンドキャップの製造が非常に容易であり、エンドキャ
ップの製造コストが安くなる。従って、ランセット本体
と共にエンドキャップを廃棄しても経済的な問題はな
い。 (3)従来から使用されているフィンガープリッキング
デバイスと共に本発明のランセットおよびエンドキャッ
プを使用できる。
グデバイスを使用する場合と同様に、ランセットを装着
した後にエンドキャップを取り付けて採血し、採血後に
あっては、ランセット本体を解放するだけで、ランセッ
ト本体がエンドキャップ内部に収容された状態を保持す
ることができ、ランセットの刃先部分との接触する可能
性が無くなるので、ランセットを安全に廃棄できる。 (2)エンドキャップの構造が非常に簡単であるため、
エンドキャップの製造が非常に容易であり、エンドキャ
ップの製造コストが安くなる。従って、ランセット本体
と共にエンドキャップを廃棄しても経済的な問題はな
い。 (3)従来から使用されているフィンガープリッキング
デバイスと共に本発明のランセットおよびエンドキャッ
プを使用できる。
【0061】(4)好ましい態様では、ランセットの刃
先保護部分の一部分である突起部分をエンドキャップの
開口部に嵌合させることにより、ランセット本体がエン
ドキャップ内に完全に隔離され、更に、エンドキャップ
の端面に付着している可能性のある血液が他のものに接
触することが無くなり、安全性が一層増す。具体例を参
照しつつ、本発明を説明したが、本発明は上述の態様に
限定されるものではなく、当業者であれば本発明の概念
の範囲内において種々の変更や修正が可能であり、これ
らも本発明の範囲に含まれることが理解されよう。
先保護部分の一部分である突起部分をエンドキャップの
開口部に嵌合させることにより、ランセット本体がエン
ドキャップ内に完全に隔離され、更に、エンドキャップ
の端面に付着している可能性のある血液が他のものに接
触することが無くなり、安全性が一層増す。具体例を参
照しつつ、本発明を説明したが、本発明は上述の態様に
限定されるものではなく、当業者であれば本発明の概念
の範囲内において種々の変更や修正が可能であり、これ
らも本発明の範囲に含まれることが理解されよう。
【図1】 「図1」は、本発明のランセットの模式側面
図(破線により平刃を示す)である。
図(破線により平刃を示す)である。
【図2】 「図2」は、本発明のランセットの模式平面
図(破線により平刃を示す)である。
図(破線により平刃を示す)である。
【図3】 「図3」は、本発明のエンドキャップの模式
断面図(開口部付近は、異なる態様を同時に図示する)
である。
断面図(開口部付近は、異なる態様を同時に図示する)
である。
【図4】 「図4」は、本発明のランセットの模式斜視
図である。
図である。
【図5】 「図5」は、本発明の採血デバイスの使用方
法を示す模式的な部分断面斜視図であり、プリッキング
デバイス(図示せず)に装着されたランセット本体(斜
視図)がエンドキャップ(斜視断面図)内に存在する状
態を示す。
法を示す模式的な部分断面斜視図であり、プリッキング
デバイス(図示せず)に装着されたランセット本体(斜
視図)がエンドキャップ(斜視断面図)内に存在する状
態を示す。
【図6】 「図6」は、本発明の採血デバイスの使用方
法を示す、「図5」と同様の模式的な部分断面斜視図で
あり、平刃が採血部位(図示せず)を刺通した状態を示
す。
法を示す、「図5」と同様の模式的な部分断面斜視図で
あり、平刃が採血部位(図示せず)を刺通した状態を示
す。
【図7】 「図7」は、本発明の採血デバイスの使用方
法を示す、「図5」と同様の模式的な部分断面斜視図で
あり、採血後に、ランセット本体がプリッキングデバイ
スから解放された状態を示す。
法を示す、「図5」と同様の模式的な部分断面斜視図で
あり、採血後に、ランセット本体がプリッキングデバイ
スから解放された状態を示す。
【図8】 「図8」は、本発明のランセットの好ましい
廃棄状態を示す模式的な部分断面斜視図であり、「図
5」同様に、エンドキャップを斜視断面図にて示す。
廃棄状態を示す模式的な部分断面斜視図であり、「図
5」同様に、エンドキャップを斜視断面図にて示す。
【図9】 「図9」は、本発明のランセットの別の態様
の模式斜視図であり、刃先保護部分とランセット本体を
分離した状態を示す。
の模式斜視図であり、刃先保護部分とランセット本体を
分離した状態を示す。
【図10】 「図10」は、「図9」のランセットをプ
リッキングデバイスに装着した様子およびランセットを
廃棄する場合の突起部分の嵌合を模式的に示し、エンド
キャップおよび刃先保護部分を断面斜視図で示す。
リッキングデバイスに装着した様子およびランセットを
廃棄する場合の突起部分の嵌合を模式的に示し、エンド
キャップおよび刃先保護部分を断面斜視図で示す。
11…フィンガー−プリッキングデバイス、13…ラン
セット本体保持部、101…ランセット、102…ラン
セット本体、103…刃先保護部分、104…ツイスト
オフ部分、105…刃先保護部分、106…取り付け手
段、107…第1係止手段、108…テーパー部分、1
09…非テーパー部分、110…突起部分、111…拡
大部分、112…端部、113…アーム手段、121…
エンドキャップ、122…第1被係止手段、123…開
口部、124…テーパー部分、125…非テーパー部
分、126…取り付け手段、127…面、141…第2
被係止手段、142…ステップ状部分、143…堰状部
分。
セット本体保持部、101…ランセット、102…ラン
セット本体、103…刃先保護部分、104…ツイスト
オフ部分、105…刃先保護部分、106…取り付け手
段、107…第1係止手段、108…テーパー部分、1
09…非テーパー部分、110…突起部分、111…拡
大部分、112…端部、113…アーム手段、121…
エンドキャップ、122…第1被係止手段、123…開
口部、124…テーパー部分、125…非テーパー部
分、126…取り付け手段、127…面、141…第2
被係止手段、142…ステップ状部分、143…堰状部
分。
Claims (4)
- 【請求項1】 突出した平刃先部分を有するランセット
本体および突出した平刃先部分が挿入されて保護される
平刃先保護部分を有するランセット、 ランセット本体を取り付けて採血部位に向かって射出し
て平刃先部分を採血部位に刺通するプリッキングデバイ
ス、ならびに採血に際してプリッキングデバイスに取り
付けたランセット本体を収容するように、一方の端部に
おいてプリッキングデバイスに取り付けることができ、
また、他方の端部においてランセット本体の射出に際し
てランセット本体の平刃先部分が通過する開口部を有す
るエンドキャップを有して成る採血デバイスであって、 ランセット本体は第1係止手段およびアーム手段を更に
有して成り、エンドキャップは内側に第1係止手段と協
働する第1被係止手段およびアーム手段と協働する第2
被係止手段を更に有して成り、 採血に際して、ランセット本体をプリッキングデバイス
に取り付けた後にエンドキャップをプリッキングデバイ
スに装着すると、ランセット本体の第1係止手段がエン
ドキャップの第1被係止手段を乗り越えた状態で、ラン
セット本体がエンドキャップ内に収容され、ランセット
本体を射出した場合にアーム手段は弾性的に変形するこ
とによりランセット本体の平刃先部分が採血部位を刺通
する際の阻害とならず、 採血後において、アーム手段が弾性的に変形前の元の形
状に回復して第2被係止手段と当接することにより平刃
先部分がエンドキャップの他方の端部の開口部から外部
に露出せず、また、第1係止手段および第1被係止手段
が協働することによりランセット本体がエンドキャップ
内に収容されてエンドキャップの一方の端部から脱落す
るのを防止するようになっている採血デバイス。 - 【請求項2】 平刃先保護部分が突起部分を更に有して
成り、該突起部分は、エンドキャップの他方の端部の開
口部に嵌合するようになっている請求の範囲第1項記載
の採血デバイス。 - 【請求項3】第1係止手段およびアーム手段を有するラ
ンセット本体を有して成る請求項1または2記載のデバ
イスに使用するランセット。 - 【請求項4】 第1被係止手段、第2被係止手段および
開口部を有する請求項1または2記載のデバイスに使用
するエンドキャップ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5026608A JPH06237922A (ja) | 1993-02-16 | 1993-02-16 | 採血デバイス |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5026608A JPH06237922A (ja) | 1993-02-16 | 1993-02-16 | 採血デバイス |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06237922A true JPH06237922A (ja) | 1994-08-30 |
Family
ID=12198223
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5026608A Pending JPH06237922A (ja) | 1993-02-16 | 1993-02-16 | 採血デバイス |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06237922A (ja) |
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2000516496A (ja) * | 1996-08-13 | 2000-12-12 | オーエン マムフォード リミテッド | 皮膚プリッカ |
JPWO2002056769A1 (ja) * | 2001-01-19 | 2004-05-20 | 松下電器産業株式会社 | ランセット一体型センサ、ランセット一体型センサ用測定装置及びカートリッジ |
JP2005111135A (ja) * | 2003-10-10 | 2005-04-28 | Asahi Polyslider Co Ltd | ランセットカセットおよびランセット投射デバイス、ならびにこれらから構成されるランセットアッセンブリ |
JP2005230570A (ja) * | 1994-11-29 | 2005-09-02 | Apurusu Kk | ランセットアッセンブリ |
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