JPH06182409A - 複合スリーブロール及びその製造方法 - Google Patents
複合スリーブロール及びその製造方法Info
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 耐割損性に優れた焼結合金の外層と鋼材の内
層とからなる複合スリーブロールを提供する。 【構成】 このロールは、Ｃ１．０〜３．５％、Ｓｉ
２．０％以下、Ｍｎ２．０％以下、Ｃｒ１０．０％以
下、Ｗ３．０〜１５．０％、Ｍｏ２．０〜１０．０％、
Ｖ１．０〜１５．０％、残部実質的にＦｅよりなり、さ
らに追加してＣｏ３．０〜１５．０％を含むことができ
る合金粉末のＨＩＰ処理複合スリーブロールであって、
胴体端部において外層表面から胴体端面の内層側にかけ
て面取り加工が施されている。
層とからなる複合スリーブロールを提供する。 【構成】 このロールは、Ｃ１．０〜３．５％、Ｓｉ
２．０％以下、Ｍｎ２．０％以下、Ｃｒ１０．０％以
下、Ｗ３．０〜１５．０％、Ｍｏ２．０〜１０．０％、
Ｖ１．０〜１５．０％、残部実質的にＦｅよりなり、さ
らに追加してＣｏ３．０〜１５．０％を含むことができ
る合金粉末のＨＩＰ処理複合スリーブロールであって、
胴体端部において外層表面から胴体端面の内層側にかけ
て面取り加工が施されている。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は圧延用に適した複合スリ
ーブロールに関し、特に胴体端部において外層表面から
内層にかけて面取りを形成した耐割損性複合スリーブロ
ールに関する。
ーブロールに関し、特に胴体端部において外層表面から
内層にかけて面取りを形成した耐割損性複合スリーブロ
ールに関する。
【０００２】
【従来の技術】圧延ロールには、使用される胴部表面に
おいて、摩耗が少ないこと、肌荒れが生じにくいこと、
圧延材との焼付きが生じにくいこと、亀裂や欠けが発生
しないこと等が要求される。これらの目的のため、従来
から胴部に硬質の外層を有する鋳造複合ロールや、熱処
理により胴部を硬化させた鍛造ロール等があり、用途に
応じてこれら種々の材質や製法のロールが一般に用いら
れている。
おいて、摩耗が少ないこと、肌荒れが生じにくいこと、
圧延材との焼付きが生じにくいこと、亀裂や欠けが発生
しないこと等が要求される。これらの目的のため、従来
から胴部に硬質の外層を有する鋳造複合ロールや、熱処
理により胴部を硬化させた鍛造ロール等があり、用途に
応じてこれら種々の材質や製法のロールが一般に用いら
れている。
【０００３】さらに近年、圧延用ロールにいっそうの耐
摩耗性の向上が求められており、焼結合金の材料を用い
て外層を形成した複合ロールが提供されるようになって
きた。例えば、特開昭６２−７８０２号公報において
は、高速度鋼、高Ｍｏ鋳鉄、高合金Ｎｉ−Ｃｒ鋳鉄、Ｎ
ｉ−Ｃｒ合金等の粉末を、ＨＩＰ（熱間等方圧加圧）処
理により芯材の外周に外層材として焼結すると同時に、
拡散接合する複合ロールが記載されている。
摩耗性の向上が求められており、焼結合金の材料を用い
て外層を形成した複合ロールが提供されるようになって
きた。例えば、特開昭６２−７８０２号公報において
は、高速度鋼、高Ｍｏ鋳鉄、高合金Ｎｉ−Ｃｒ鋳鉄、Ｎ
ｉ−Ｃｒ合金等の粉末を、ＨＩＰ（熱間等方圧加圧）処
理により芯材の外周に外層材として焼結すると同時に、
拡散接合する複合ロールが記載されている。
【０００４】これら合金粉末の焼結ロールは、熱間圧延
の線材、棒鋼あるいは平鋼圧延の仕上スタンドから中間
スタンドにかけて、従来の鋳鉄ロールにかわって普及し
つつある。合金粉末の焼結ロールは、鋳鉄ロールと比較
して優れた耐摩耗性と耐肌荒性を有しているが、耐割損
性についてはまだ十分とは言えない。また上記従来の鋳
鉄ロールは、圧延時に発生した外層表面のヒートクラッ
クは、通常、研削により除去された状態で再使用される
が、上記焼結ロールはクラックが残存しているまま再使
用されたとき、圧延中にクラックが進展して割損事故に
結びつくという問題がある。
の線材、棒鋼あるいは平鋼圧延の仕上スタンドから中間
スタンドにかけて、従来の鋳鉄ロールにかわって普及し
つつある。合金粉末の焼結ロールは、鋳鉄ロールと比較
して優れた耐摩耗性と耐肌荒性を有しているが、耐割損
性についてはまだ十分とは言えない。また上記従来の鋳
鉄ロールは、圧延時に発生した外層表面のヒートクラッ
クは、通常、研削により除去された状態で再使用される
が、上記焼結ロールはクラックが残存しているまま再使
用されたとき、圧延中にクラックが進展して割損事故に
結びつくという問題がある。
【０００５】また、特開平２−８０１０９号公報には、
高合金粉末をＨＩＰ処理した複合ロールを熱処理する際
に発生する変態応力をロールの形状設計により緩和する
複合ロールが開示されている。すなわち、図７におい
て、ロール軸心部２１外周にロール胴部本体２２が形成
され、本体２２の両端部に外周壁部２４が凸設され、外
周壁部２４の間に圧延特性の優れた高合金材で形成され
た硬化層２３が接合一体化された複合ロール２０におい
て、外周壁部２４の外周面には硬化層２３の軸方向端面
２７近傍位置に周溝２５が設けられ、周溝２５によって
硬化層２３の熱処理に際して発生する変態応力を緩和す
るための緩衝壁部２６が硬化層２３の軸方向端面２７に
隣接して形成されている。
高合金粉末をＨＩＰ処理した複合ロールを熱処理する際
に発生する変態応力をロールの形状設計により緩和する
複合ロールが開示されている。すなわち、図７におい
て、ロール軸心部２１外周にロール胴部本体２２が形成
され、本体２２の両端部に外周壁部２４が凸設され、外
周壁部２４の間に圧延特性の優れた高合金材で形成され
た硬化層２３が接合一体化された複合ロール２０におい
て、外周壁部２４の外周面には硬化層２３の軸方向端面
２７近傍位置に周溝２５が設けられ、周溝２５によって
硬化層２３の熱処理に際して発生する変態応力を緩和す
るための緩衝壁部２６が硬化層２３の軸方向端面２７に
隣接して形成されている。
【０００６】
【発明が解決しようとする課題】高耐摩耗性の要求を満
たすための高合金粉末を焼結した外層は、靱性に優れて
いる内層に比べて、耐割損性が劣るにもかかわらず、ロ
ールにもともと内在する残留応力に加えて圧延圧力や熱
応力等の圧延時の応力のほとんどが外層に負荷されるた
め、特にロール端面近傍での割損事故が発生するという
問題がある。この為、圧延に際しては、ロール胴体の両
端面から各々約５０ｍｍの範囲は被圧延材を通過させな
いようにされているのが実状であり、生産効率の低下を
招くとともに、付随的にロールコストの上昇につながっ
ている。
たすための高合金粉末を焼結した外層は、靱性に優れて
いる内層に比べて、耐割損性が劣るにもかかわらず、ロ
ールにもともと内在する残留応力に加えて圧延圧力や熱
応力等の圧延時の応力のほとんどが外層に負荷されるた
め、特にロール端面近傍での割損事故が発生するという
問題がある。この為、圧延に際しては、ロール胴体の両
端面から各々約５０ｍｍの範囲は被圧延材を通過させな
いようにされているのが実状であり、生産効率の低下を
招くとともに、付随的にロールコストの上昇につながっ
ている。
【０００７】前記特開平２−８０１０９号公報に開示の
複合ロールの両端面における変態応力を緩和するロール
形状においても圧延に供される硬化層の軸方向使用可能
長さに制約を受けている。通常、ロール両端の角部は、
概略Ｃ１０（ロール軸方向１０ｍｍ、半径方向１０ｍ
ｍ）程度の面取り（角おとし）加工が施されているが、
これはロール端面の角部が鋭いため、取扱中、種々のも
のとの当接することによる欠損等を考慮したものであ
り、応力の緩和には寄与していない。
複合ロールの両端面における変態応力を緩和するロール
形状においても圧延に供される硬化層の軸方向使用可能
長さに制約を受けている。通常、ロール両端の角部は、
概略Ｃ１０（ロール軸方向１０ｍｍ、半径方向１０ｍ
ｍ）程度の面取り（角おとし）加工が施されているが、
これはロール端面の角部が鋭いため、取扱中、種々のも
のとの当接することによる欠損等を考慮したものであ
り、応力の緩和には寄与していない。
【０００８】従って、本発明の目的は、焼結合金の外層
を有する耐割損性に優れた複合スリーブロールを提供す
ることである。本発明のもう一つの目的は、かかる複合
スリーブロールを製造する方法を提供することである。
を有する耐割損性に優れた複合スリーブロールを提供す
ることである。本発明のもう一つの目的は、かかる複合
スリーブロールを製造する方法を提供することである。
【０００９】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記課題に
鑑み鋭意研究の結果、ロール表面の半径方向引張残留応
力をロール端面部において抑制する手段を発見し、本発
明を完成した。
鑑み鋭意研究の結果、ロール表面の半径方向引張残留応
力をロール端面部において抑制する手段を発見し、本発
明を完成した。
【００１０】すなわち、本発明の複合スリーブロール
は、焼結合金の外層と鋼材の内層とからなり、前記焼結
合金の外層成分は重量比でＣ１．０〜３．５％、Ｓｉ
２．０％以下、Ｍｎ２．０％以下、Ｃｒ１０．０％以
下、Ｗ３．０〜１５．０％、Ｍｏ２．０〜１０．０％、
Ｖ１．０〜１５．０％、残部実質的にＦｅ及び不可避的
不純物元素からなり、さらに追加してＣｏ３．０〜１
５．０％を含むことができ、ロール胴端角部の面取りし
た面内に前記外層と前記内層との境界が存在するように
面取りを形成したことを特徴とする。
は、焼結合金の外層と鋼材の内層とからなり、前記焼結
合金の外層成分は重量比でＣ１．０〜３．５％、Ｓｉ
２．０％以下、Ｍｎ２．０％以下、Ｃｒ１０．０％以
下、Ｗ３．０〜１５．０％、Ｍｏ２．０〜１０．０％、
Ｖ１．０〜１５．０％、残部実質的にＦｅ及び不可避的
不純物元素からなり、さらに追加してＣｏ３．０〜１
５．０％を含むことができ、ロール胴端角部の面取りし
た面内に前記外層と前記内層との境界が存在するように
面取りを形成したことを特徴とする。
【００１１】また、本発明の焼結合金の外層と鋼材の内
層とからなる複合スリーブロールの製造方法は、（ａ）
重量比でＣ１．０〜３．５％、Ｓｉ２．０％以下、Ｍｎ
２．０％以下、Ｃｒ１０．０％以下、Ｗ３．０〜１５．
０％、Ｍｏ２．０〜１０．０％、Ｖ１．０〜１５．０
％、残部実質的にＦｅ及び不可避的不純物元素からな
り、さらに追加してＣｏ３．０〜１５．０％を含むこと
ができる合金粉末を、ロール内層材の周囲に配設した金
属カプセルに充填し、（ｂ）脱気、密封の後、前記合金
粉末を１１００〜１３００℃の温度でＨＩＰ処理した
後、加工により外側のカプセルを除去し、（ｃ）１１４
０〜１２２０℃の温度から焼入処理を行った後、５４０
〜６２０℃の温度で焼戻し処理を行うとともに、（ｄ）
前記外層と前記内層との境界がロール胴端角部の面取り
した面内に存在するように面取りを形成加工することを
特徴とする。
層とからなる複合スリーブロールの製造方法は、（ａ）
重量比でＣ１．０〜３．５％、Ｓｉ２．０％以下、Ｍｎ
２．０％以下、Ｃｒ１０．０％以下、Ｗ３．０〜１５．
０％、Ｍｏ２．０〜１０．０％、Ｖ１．０〜１５．０
％、残部実質的にＦｅ及び不可避的不純物元素からな
り、さらに追加してＣｏ３．０〜１５．０％を含むこと
ができる合金粉末を、ロール内層材の周囲に配設した金
属カプセルに充填し、（ｂ）脱気、密封の後、前記合金
粉末を１１００〜１３００℃の温度でＨＩＰ処理した
後、加工により外側のカプセルを除去し、（ｃ）１１４
０〜１２２０℃の温度から焼入処理を行った後、５４０
〜６２０℃の温度で焼戻し処理を行うとともに、（ｄ）
前記外層と前記内層との境界がロール胴端角部の面取り
した面内に存在するように面取りを形成加工することを
特徴とする。
【００１２】以下に本発明を詳述する。 〔１〕外層の焼結合金 本発明の耐摩耗複合ロールの外層を形成するのに用いる
合金粉末は、化学成分が重量比でＣ１．０〜３．５％、
Ｓｉ２．０％以下、Ｍｎ２．０％以下、Ｃｒ１０％以
下、Ｗ３．０〜１５．０％、Ｍｏ２．０〜１０．０％、
Ｖ１．０〜１５．０％、残部実質的にＦｅ及び不可避的
不純物元素を含み、さらにＣｏ３．０〜１５．０％を追
加して含むことができる合金からなる。
合金粉末は、化学成分が重量比でＣ１．０〜３．５％、
Ｓｉ２．０％以下、Ｍｎ２．０％以下、Ｃｒ１０％以
下、Ｗ３．０〜１５．０％、Ｍｏ２．０〜１０．０％、
Ｖ１．０〜１５．０％、残部実質的にＦｅ及び不可避的
不純物元素を含み、さらにＣｏ３．０〜１５．０％を追
加して含むことができる合金からなる。
【００１３】この合金において、Ｃは同時に含有するＣ
ｒ、Ｗ、Ｍｏ及びＶと結合して硬い炭化物を形成し、耐
摩耗性の向上に寄与する。しかし、過剰になると炭化物
量が過剰となり、材質が脆化する。さらに、Ｃは基地中
に固溶して基地を焼戻し硬化させる作用をもつが、過剰
になると基地の靱性を低下させる。従って、Ｃの含有量
は１．０〜３．５重量％である。好ましいＣ含有量は
１．５〜２．７重量％である。
ｒ、Ｗ、Ｍｏ及びＶと結合して硬い炭化物を形成し、耐
摩耗性の向上に寄与する。しかし、過剰になると炭化物
量が過剰となり、材質が脆化する。さらに、Ｃは基地中
に固溶して基地を焼戻し硬化させる作用をもつが、過剰
になると基地の靱性を低下させる。従って、Ｃの含有量
は１．０〜３．５重量％である。好ましいＣ含有量は
１．５〜２．７重量％である。
【００１４】Ｓｉは、脱酸効果の他に基地の硬さを高め
る効果、耐酸化性及び耐食性を高める効果、アトマイズ
作業性を高める効果を有するので、２．０重量％以下含
有させる。好ましいＳｉ含有量は０．２〜１．０重量％
である。
る効果、耐酸化性及び耐食性を高める効果、アトマイズ
作業性を高める効果を有するので、２．０重量％以下含
有させる。好ましいＳｉ含有量は０．２〜１．０重量％
である。
【００１５】Ｍｎも脱酸効果を有し、さらに焼入性を高
める作用を有するので、２．０重量％以下含有させる。
好ましいＭｎ含有量は０．２〜１．０重量％である。
める作用を有するので、２．０重量％以下含有させる。
好ましいＭｎ含有量は０．２〜１．０重量％である。
【００１６】ＣｒはＣと結合して炭化物を形成し、耐摩
耗性を付与するとともに、基地に固溶して焼入性を高
め、さらに焼もどし硬化性を高める効果がある。しか
し、過剰に含有すると基地の靱性を低下させるので、１
０．０重量％以下の含有量とする。好ましいＣｒ含有量
は３．０〜５．０重量％である。
耗性を付与するとともに、基地に固溶して焼入性を高
め、さらに焼もどし硬化性を高める効果がある。しか
し、過剰に含有すると基地の靱性を低下させるので、１
０．０重量％以下の含有量とする。好ましいＣｒ含有量
は３．０〜５．０重量％である。
【００１７】Ｗ及びＭｏは、Ｃと結合してＭ6 Ｃ型の炭
化物を形成して耐摩耗性を向上させるとともに、焼戻し
熱処理による二次硬化性を高める作用がある。しかし、
過剰に含有させると材料が高価になるのみならず靱性を
低下させるので、本発明における含有量として、Ｗは
３．０〜１５．０重量％、Ｍｏは２．０〜１０．０重量
％である。好ましいＷ含有量は３．０〜１０．０重量％
であり、好ましいＭｏ含有量は４．０〜１０．０重量％
である。
化物を形成して耐摩耗性を向上させるとともに、焼戻し
熱処理による二次硬化性を高める作用がある。しかし、
過剰に含有させると材料が高価になるのみならず靱性を
低下させるので、本発明における含有量として、Ｗは
３．０〜１５．０重量％、Ｍｏは２．０〜１０．０重量
％である。好ましいＷ含有量は３．０〜１０．０重量％
であり、好ましいＭｏ含有量は４．０〜１０．０重量％
である。
【００１８】ＶもＷ及びＭｏと同じくＣと結合する。得
られる炭化物はＭＣ型炭化物であるが、このＭＣ型炭化
物の硬さはＨｖ２５００〜３０００であり、Ｍ6 Ｃ型炭
化物の硬さ（Ｈｖ１５００〜１８００）より硬い。この
ため、耐摩耗性を必要とするロールにＶ含有量の多い合
金を用いるとロール寿命が向上する。しかし、過剰に含
有させても、靱性の低下や被切削加工性の低下等が起こ
る。またＶ含有量が少量すぎても効果が発揮できない。
従ってＶ含有量は１．０〜１５．０重量％である。好ま
しいＶ含有量は４．０〜１０．０重量％である。
られる炭化物はＭＣ型炭化物であるが、このＭＣ型炭化
物の硬さはＨｖ２５００〜３０００であり、Ｍ6 Ｃ型炭
化物の硬さ（Ｈｖ１５００〜１８００）より硬い。この
ため、耐摩耗性を必要とするロールにＶ含有量の多い合
金を用いるとロール寿命が向上する。しかし、過剰に含
有させても、靱性の低下や被切削加工性の低下等が起こ
る。またＶ含有量が少量すぎても効果が発揮できない。
従ってＶ含有量は１．０〜１５．０重量％である。好ま
しいＶ含有量は４．０〜１０．０重量％である。
【００１９】Ｃｏは耐熱性を付与するために有効である
ので、任意元素として添加することができる。しかし、
過剰になると靱性が低下するので、その含有量を３．０
〜１５．０重量％とする。好ましいＣｏ含有量は５．０
〜１０．０重量％である。
ので、任意元素として添加することができる。しかし、
過剰になると靱性が低下するので、その含有量を３．０
〜１５．０重量％とする。好ましいＣｏ含有量は５．０
〜１０．０重量％である。
【００２０】上記の合金粉末を製造するには、上記組成
の合金を溶融した後で、公知の方法、例えばガスアトマ
イズ法等を用いることができる。このような方法により
得られる合金粉末の平均粒径は３０〜３００μｍである
ことが望ましい。
の合金を溶融した後で、公知の方法、例えばガスアトマ
イズ法等を用いることができる。このような方法により
得られる合金粉末の平均粒径は３０〜３００μｍである
ことが望ましい。
【００２１】〔２〕内層材 本発明の複合スリーブロールの内層材は、圧延負荷に耐
えるのに十分な強度を有する限り、鋳鋼、鍛鋼、圧延鋼
材等任意の鋼材を用いることができる。
えるのに十分な強度を有する限り、鋳鋼、鍛鋼、圧延鋼
材等任意の鋼材を用いることができる。
【００２２】〔３〕複合スリーブロールの製造方法 図４に示すように、アトマイズ法等により作られた合金
粉末Ｐを、ロール内層材１の周囲に配設した金属カプセ
ル２内に充填し、金属カプセル２の上部に設けた脱気口
３から脱気し、密封することにより金属カプセル２内を
真空に維持し、次いでＨＩＰ処理を施す。なお、金属カ
プセル２は約３〜１０ｍｍの厚さを有する鋼板又はステ
ンレス鋼板により形成することができる。
粉末Ｐを、ロール内層材１の周囲に配設した金属カプセ
ル２内に充填し、金属カプセル２の上部に設けた脱気口
３から脱気し、密封することにより金属カプセル２内を
真空に維持し、次いでＨＩＰ処理を施す。なお、金属カ
プセル２は約３〜１０ｍｍの厚さを有する鋼板又はステ
ンレス鋼板により形成することができる。
【００２３】ＨＩＰ処理を１１００〜１３００℃の温度
で行うことにより、耐摩耗性に優れた焼結合金の外層を
内層材の外周に拡散接合した複合スリーブロールを得る
ことができる。
で行うことにより、耐摩耗性に優れた焼結合金の外層を
内層材の外周に拡散接合した複合スリーブロールを得る
ことができる。
【００２４】ＨＩＰ処理後、金属カプセル２を旋盤によ
り除去し、次いで図５に示すような熱処理パターンに従
って熱処理を施す。最後に外層に仕上げ加工を施す。
り除去し、次いで図５に示すような熱処理パターンに従
って熱処理を施す。最後に外層に仕上げ加工を施す。
【００２５】
【実施例】本発明を以下の実施例により更に詳細に述べ
るが、本発明はこれに限定するものではない。
るが、本発明はこれに限定するものではない。
【００２６】実施例１ 表１に示す組成の合金粉末Ｐを図４に示すロール内層材
１の周囲に配設した金属カプセル２内に充填した。その
後、図４の装置全体を約５００℃に加熱しながら、上部
の脱気口３から脱気してカプセル２内を約１×１０-3Ｔ
ｏｒｒに保持し、脱気口３を密封した。次に、この装置
全体をアルゴンガス雰囲気中で、温度１２５０℃、圧力
１０００ａｔｍで２時間ＨＩＰ処理を行った。なお、内
層材としてはＳＣＭ４４０を使用した。
１の周囲に配設した金属カプセル２内に充填した。その
後、図４の装置全体を約５００℃に加熱しながら、上部
の脱気口３から脱気してカプセル２内を約１×１０-3Ｔ
ｏｒｒに保持し、脱気口３を密封した。次に、この装置
全体をアルゴンガス雰囲気中で、温度１２５０℃、圧力
１０００ａｔｍで２時間ＨＩＰ処理を行った。なお、内
層材としてはＳＣＭ４４０を使用した。
【００２７】
【表１】 合金粉末の化学成分（ｗｔ％） C Si Mn Cr Mo W V Co Fe 1.35 0.31 0.33 4.26 5.17 6.14 5.28 8.43 Bal.
【００２８】ＨＩＰ処理の後、旋盤加工により外側のカ
プセル２を除去し、図５のパターンの熱処理を施した。
その後仕上加工を施し、焼結合金の外層（外径３６０ｍ
ｍ、厚さ３０ｍｍ）及び内層材（内径２４０ｍｍ、長さ
６５０ｍｍ）を有する複合スリーブロールを得た。実施
例１における仕上加工においては、本発明の面取り形成
は行わなかった。このロールを実際の線材圧延用中間ス
タンドの圧延に用いた結果、ロール胴体端面の内層と外
層の境界より外層表面にかけて割損した。そこで、この
ロールの内面からの距離１０ｍｍピッチで有限要素法に
より該ロール端面の半径方向残留応力（σｒ）を計算し
た。この計算値は実測値とよく一致することも確認し
た。その結果は、図６に示す通りであり、胴体端面の内
層と外層の境界（複合スリーブロールの内面からの距離
３０ｍｍの位置）の近傍の外層側に最高の引張端面残留
応力（σｒ）が存在することがわかった。この位置は、
クラックの破面観察から結論づけられた割損のクラック
起点位置とほとんど一致していた。
プセル２を除去し、図５のパターンの熱処理を施した。
その後仕上加工を施し、焼結合金の外層（外径３６０ｍ
ｍ、厚さ３０ｍｍ）及び内層材（内径２４０ｍｍ、長さ
６５０ｍｍ）を有する複合スリーブロールを得た。実施
例１における仕上加工においては、本発明の面取り形成
は行わなかった。このロールを実際の線材圧延用中間ス
タンドの圧延に用いた結果、ロール胴体端面の内層と外
層の境界より外層表面にかけて割損した。そこで、この
ロールの内面からの距離１０ｍｍピッチで有限要素法に
より該ロール端面の半径方向残留応力（σｒ）を計算し
た。この計算値は実測値とよく一致することも確認し
た。その結果は、図６に示す通りであり、胴体端面の内
層と外層の境界（複合スリーブロールの内面からの距離
３０ｍｍの位置）の近傍の外層側に最高の引張端面残留
応力（σｒ）が存在することがわかった。この位置は、
クラックの破面観察から結論づけられた割損のクラック
起点位置とほとんど一致していた。
【００２９】実施例２ 図５に示すパターンの熱処理を施す前に図１に示す３種
類の面取り加工を行い、その後図５の熱処理を施した以
外は、実施例１と同じ条件で複合スリーブロールを製作
した。図１は実施例における複合スリーブロールの面取
り形成を説明するロール胴端角部の部分断面図であり、
４は外層、５は内層を示す。同図において、３種類の面
取り加工、即ち、外層表面１１上の軸方向所定位置から
胴体端面１０における外層部にかけての面取り加工（以
下外層−外層面取り形成と記す）６、外層表面１１上の
軸方向所定位置から胴体端面１０における外層と内層と
の境界にかけての面取り加工（以下外層−境界面取り形
成と記す）７、外層表面１１上の軸方向所定位置から胴
体端面１０における内層部にかけての面取り加工（以下
外層−内層面取り形成と記す）８をした場合について、
実施例１と同様に半径方向の端面残留応力（σｒ）を計
算により求めた。当然であるが、外層−内層面取り形成
８の場合の面取りした面内には、外層と内層との境界が
存在している。
類の面取り加工を行い、その後図５の熱処理を施した以
外は、実施例１と同じ条件で複合スリーブロールを製作
した。図１は実施例における複合スリーブロールの面取
り形成を説明するロール胴端角部の部分断面図であり、
４は外層、５は内層を示す。同図において、３種類の面
取り加工、即ち、外層表面１１上の軸方向所定位置から
胴体端面１０における外層部にかけての面取り加工（以
下外層−外層面取り形成と記す）６、外層表面１１上の
軸方向所定位置から胴体端面１０における外層と内層と
の境界にかけての面取り加工（以下外層−境界面取り形
成と記す）７、外層表面１１上の軸方向所定位置から胴
体端面１０における内層部にかけての面取り加工（以下
外層−内層面取り形成と記す）８をした場合について、
実施例１と同様に半径方向の端面残留応力（σｒ）を計
算により求めた。当然であるが、外層−内層面取り形成
８の場合の面取りした面内には、外層と内層との境界が
存在している。
【００３０】その結果は図２に示す通りであり、特に外
層−内層面取り形成８の場合は、全体的に残留応力（σ
ｒ）値が低下している。そして、面取り形成前９におい
て、境界（図２の複合スリーブロールの内面からの距離
３０ｍｍの位置）近傍の外層側に存在していた最高の引
張残留応力（σｒ）は負側の値、即ち、圧縮残留応力
（σｒ）に変っている。
層−内層面取り形成８の場合は、全体的に残留応力（σ
ｒ）値が低下している。そして、面取り形成前９におい
て、境界（図２の複合スリーブロールの内面からの距離
３０ｍｍの位置）近傍の外層側に存在していた最高の引
張残留応力（σｒ）は負側の値、即ち、圧縮残留応力
（σｒ）に変っている。
【００３１】これにより、焼結合金の外層と鋼材の内層
とからなる複合スリーブロールを製作するとき、熱処理
時に発生する変態応力等により外層端部の割れる場合が
あるが、熱処理前にロールの仕上げ加工代を残した状態
で外層−内層面取り形成の加工を施しておき、熱処理後
に仕上げ加工を行なえば、割れを防止することができ
る。
とからなる複合スリーブロールを製作するとき、熱処理
時に発生する変態応力等により外層端部の割れる場合が
あるが、熱処理前にロールの仕上げ加工代を残した状態
で外層−内層面取り形成の加工を施しておき、熱処理後
に仕上げ加工を行なえば、割れを防止することができ
る。
【００３２】実施例３ 図５に示すパターンの熱処理を施した後に、実施例２と
同じ３種類の面取り形成加工を行った他は、実施例１と
同じ条件により複合スリーブロールを製作した。実施例
２と同様、３種類の面取り形成の場合について半径方向
の残留応力（σｒ）を計算により求めた。その結果は図
３に示す通りである。実施例２に述べたと同様、面取り
形成前９では境界（複合スリーブの内面からの距離３０
ｍｍの位置）近傍の外層側に最高の引張の残留応力（σ
ｒ）が存在しているが、熱処理後においては、外層−境
界面取り形成７においても境界近傍の外層側の引張の残
留応力（σｒ）は著しく零に近づいており、更に外層−
内層面取り形成８においては圧縮の残留応力（σｒ）に
変っている。
同じ３種類の面取り形成加工を行った他は、実施例１と
同じ条件により複合スリーブロールを製作した。実施例
２と同様、３種類の面取り形成の場合について半径方向
の残留応力（σｒ）を計算により求めた。その結果は図
３に示す通りである。実施例２に述べたと同様、面取り
形成前９では境界（複合スリーブの内面からの距離３０
ｍｍの位置）近傍の外層側に最高の引張の残留応力（σ
ｒ）が存在しているが、熱処理後においては、外層−境
界面取り形成７においても境界近傍の外層側の引張の残
留応力（σｒ）は著しく零に近づいており、更に外層−
内層面取り形成８においては圧縮の残留応力（σｒ）に
変っている。
【００３３】上記外層−内層面取り形成８のロールを実
施例１と同じ実際の線材圧延用中間スタンドに使用した
結果、割損事故は発生しなかった。このことは、本発明
の外層−内層面取り形成により、外層と内層との境界近
傍の外層側に存在していた引張の残留応力（σｒ）を圧
縮の残留応力（σｒ）付与の状態に変えることができた
ことが有効に作用しているからである。
施例１と同じ実際の線材圧延用中間スタンドに使用した
結果、割損事故は発生しなかった。このことは、本発明
の外層−内層面取り形成により、外層と内層との境界近
傍の外層側に存在していた引張の残留応力（σｒ）を圧
縮の残留応力（σｒ）付与の状態に変えることができた
ことが有効に作用しているからである。
【００３４】なお、面取りを形成する外層表面上の軸方
向位置は、実用性を考慮すれば、ロール胴体端面を基準
として５〜５０ｍｍが好ましい。また、図１に例示した
ように、実施例における面取り形成はすべて直線にて説
明したが、本発明はこれにこだわるものではなく、曲
線、角度が異なる直線どうしの複合、直線と曲線との複
合等であっても良い。そして、同様の効果を奏すること
は明らかである。
向位置は、実用性を考慮すれば、ロール胴体端面を基準
として５〜５０ｍｍが好ましい。また、図１に例示した
ように、実施例における面取り形成はすべて直線にて説
明したが、本発明はこれにこだわるものではなく、曲
線、角度が異なる直線どうしの複合、直線と曲線との複
合等であっても良い。そして、同様の効果を奏すること
は明らかである。
【００３５】
【発明の効果】焼結合金の外層と鋼材の内層とからなる
複合スリーブロールにおいて、ロール胴端角部の面取り
した面内に外層と内層との境界が存在するように面取り
を形成するという本発明によれば、ロール胴端面に発生
する半径方向の引張残留応力を抑制することができる。
これにより、製造時又は使用時に外層の境界近傍におけ
る割れの発生しない複合スリーブロールの提供が可能と
なった。
複合スリーブロールにおいて、ロール胴端角部の面取り
した面内に外層と内層との境界が存在するように面取り
を形成するという本発明によれば、ロール胴端面に発生
する半径方向の引張残留応力を抑制することができる。
これにより、製造時又は使用時に外層の境界近傍におけ
る割れの発生しない複合スリーブロールの提供が可能と
なった。
【図１】実施例２の複合スリーブロールのロール胴端角
部における実施例面取り形成の種類を説明する部分断面
図である。
部における実施例面取り形成の種類を説明する部分断面
図である。
【図２】実施例２の複合スリーブロールの熱処理前にお
いて面取り形成の種類別の端面半径方向残留応力の変化
状況を示すグラフである。
いて面取り形成の種類別の端面半径方向残留応力の変化
状況を示すグラフである。
【図３】実施例３の複合スリーブロールの熱処理後にお
いて、面取り形成の種類別の端面半径方向残留応力の変
化状況を示すグラフである。
いて、面取り形成の種類別の端面半径方向残留応力の変
化状況を示すグラフである。
【図４】本発明のロールを製造するための装置の断面図
である。
である。
【図５】本発明ロールを熱処理するときに適用する熱処
理パターンの例である。
理パターンの例である。
【図６】実施例１の複合スリーブロールの内面からの距
離と端面半径方向残留応力の関係を示すグラフである。
離と端面半径方向残留応力の関係を示すグラフである。
【図７】熱処理する際に発生する変態応力をロール形状
により緩和する複合ロール従来例の胴端角部の部分断面
図である。
により緩和する複合ロール従来例の胴端角部の部分断面
図である。
１ 内層材 ２ 金属カプセル ３ 脱気口 Ｐ 合金粉末 ４ 外層 ５ 内層 ６ 外層−外層面取り形成 ７ 外層−境界面取り形成 ８ 外層−内層面取り形成 ９ 面取り形成前 １０ ロール胴体端面 １１ ロール外層表面 ２０ 複合ロール ２１ ロール軸心部 ２２ ロール胴体本体 ２３ 硬化層 ２４ 外周壁部 ２５ 周溝 ２６ 緩衝壁部 ２７ 軸方向端面
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 ＦＩ 技術表示箇所 Ｂ２２Ｆ 7/04 Ａ Ｃ２１Ｄ 9/38 Ｃ２２Ｃ 38/00 ３０２ Ｅ 38/38 (72)発明者 是永 逸生 北九州市若松区北浜一丁目９番１号 日立 金属株式会社若松工場内
Claims (5)
- 【請求項１】 焼結合金の外層と鋼材の内層とからな
り、前記外層と前記内層との境界がロール胴端角部の面
取りした面内に存在するように面取りを形成したことを
特徴とする複合スリーブロール。 - 【請求項２】 請求項１において、前記焼結合金の外層
成分は重量比でＣ１．０〜３．５％、Ｓｉ２．０％以
下、Ｍｎ２．０％以下、Ｃｒ１０．０％以下、Ｗ３．０
〜１５．０％、Ｍｏ２．０〜１０．０％、Ｖ１．０〜１
５．０％、残部実質的にＦｅ及び不可避的不純物元素か
らなることを特徴とする複合スリーブロール。 - 【請求項３】 請求項２において、前記焼結合金の外層
成分はさらに重量比でＣｏ３．０〜１５．０％を含むこ
とを特徴とする複合スリーブロール。 - 【請求項４】 焼結合金の外層と鋼材の内層とからなる
複合スリーブロールの製造方法において、（ａ）重量比
でＣ１．０〜３．５％、Ｓｉ２．０％以下、Ｍｎ２．０
％以下、Ｃｒ１０．０％以下、Ｗ３．０〜１５．０％、
Ｍｏ２．０〜１０．０％、Ｖ１．０〜１５．０％、残部
実質的にＦｅ及び不可避的不純物元素からなる合金粉末
を、ロール芯材の周囲に配設した金属カプセルに充填
し、（ｂ）脱気、密封の後、前記合金粉末を１１００〜
１３００℃の温度でＨＩＰ処理した後、加工により外側
のカプセルを除去し、（ｃ）１１４０〜１２２０℃の温
度から焼入処理を行った後、５４０〜６２０℃の温度で
の焼戻し処理を行うとともに、（ｄ）前記外層と前記内
層との境界がロール胴端角部の面取りした面内に存在す
るように面取りを形成加工することを特徴とする複合ス
リーブロールの製造方法。 - 【請求項５】 請求項４において、前記合金粉末はさら
に重量比でＣｏ３．０〜１５．０％を含むことを特徴と
する複合スリーブロールの製造方法。
Priority Applications (4)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP4340234A JPH06182409A (ja) | 1992-12-21 | 1992-12-21 | 複合スリーブロール及びその製造方法 |
| EP93120331A EP0603749B1 (en) | 1992-12-21 | 1993-12-16 | Compound sleeve roll and method for producing same |
| DE69302798T DE69302798T2 (de) | 1992-12-21 | 1993-12-16 | Hülsenförmige Verbundwalze und Verfahren zu ihrer Herstellung |
| US08/170,867 US5403670A (en) | 1992-12-21 | 1993-12-21 | Compound sleeve roll and method for producing same comprising chamfered axial ends |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP4340234A JPH06182409A (ja) | 1992-12-21 | 1992-12-21 | 複合スリーブロール及びその製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH06182409A true JPH06182409A (ja) | 1994-07-05 |
Family
ID=18334989
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP4340234A Pending JPH06182409A (ja) | 1992-12-21 | 1992-12-21 | 複合スリーブロール及びその製造方法 |
Country Status (4)
| Country | Link |
|---|---|
| US (1) | US5403670A (ja) |
| EP (1) | EP0603749B1 (ja) |
| JP (1) | JPH06182409A (ja) |
| DE (1) | DE69302798T2 (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN107737935A (zh) * | 2017-10-25 | 2018-02-27 | 福建省万龙新材料科技有限公司 | 一种弧面聚晶金刚石复合片及其制备方法 |
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| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| FI106054B (fi) * | 1999-03-29 | 2000-11-15 | Valmet Corp | Paperi-/kartonkikoneen tai jälkikäsittelykoneen termotela ja menetelmä termotelan valmistamiseksi |
| SE470521B (sv) * | 1992-11-16 | 1994-07-04 | Erasteel Kloster Ab | Sätt vid pulvermetallurgisk framställning av en kropp |
| GB9500503D0 (en) * | 1995-01-11 | 1995-03-01 | Saveker Jonathan J | High speed cutting tool |
| FI103829B1 (fi) * | 1998-05-14 | 1999-09-30 | Valmet Corp | Imutela |
| EP2660344A1 (en) | 2012-05-04 | 2013-11-06 | Akers AB | Centrifugally cast roll for last finishing stands in hot strip mills |
| WO2014168545A1 (en) | 2013-04-09 | 2014-10-16 | Aktiebolaget Skf | Bearing component and its manufacturing method |
| CN110977144B (zh) * | 2013-04-10 | 2022-09-23 | 斯凯孚公司 | 通过扩散焊接接合两种材料的方法 |
| DE102019122638A1 (de) * | 2019-08-22 | 2021-02-25 | Voestalpine Böhler Edelstahl Gmbh & Co Kg | Werkzeugstahl für Kaltarbeits- und Schnellarbeitsanwendungen |
| CN115138846B (zh) * | 2022-09-02 | 2022-11-25 | 中国航发北京航空材料研究院 | 一种粉末冶金用包套双重型芯的制备方法 |
Family Cites Families (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US3718956A (en) * | 1971-10-07 | 1973-03-06 | Hitachi Metals Ltd | Built-up sleeve roll for rolling and method of making the same |
| FR2509640A1 (fr) * | 1981-07-17 | 1983-01-21 | Creusot Loire | Procede de fabrication d'une piece metallique composite et produits obtenus |
| JP2593529B2 (ja) * | 1988-09-13 | 1997-03-26 | 株式会社クボタ | 複合ロール |
| US5053284A (en) * | 1989-02-02 | 1991-10-01 | Hitachi Metals, Ltd. | Wear-resistant compound roll |
| EP0510598B1 (en) * | 1991-04-22 | 1996-07-10 | Hitachi Metals, Ltd. | Wear-resistant compound roll |
-
1992
- 1992-12-21 JP JP4340234A patent/JPH06182409A/ja active Pending
-
1993
- 1993-12-16 DE DE69302798T patent/DE69302798T2/de not_active Expired - Lifetime
- 1993-12-16 EP EP93120331A patent/EP0603749B1/en not_active Expired - Lifetime
- 1993-12-21 US US08/170,867 patent/US5403670A/en not_active Expired - Lifetime
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| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN107737935A (zh) * | 2017-10-25 | 2018-02-27 | 福建省万龙新材料科技有限公司 | 一种弧面聚晶金刚石复合片及其制备方法 |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| DE69302798T2 (de) | 1996-10-31 |
| EP0603749A1 (en) | 1994-06-29 |
| EP0603749B1 (en) | 1996-05-22 |
| DE69302798D1 (de) | 1996-06-27 |
| US5403670A (en) | 1995-04-04 |
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