JPH06177929A - 直交変調器およびその校正方法 - Google Patents
直交変調器およびその校正方法Info
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- JPH06177929A JPH06177929A JP4326876A JP32687692A JPH06177929A JP H06177929 A JPH06177929 A JP H06177929A JP 4326876 A JP4326876 A JP 4326876A JP 32687692 A JP32687692 A JP 32687692A JP H06177929 A JPH06177929 A JP H06177929A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 キャリア漏れ、IおよびQ信号の振幅不均
衡、直交位相誤差を校正する、回路規模が小さい直交変
調器およびその校正方法を提供する。 【構成】 直交変調器は、タイムベース1と、キャリア
信号発生器2と、振幅・位相可変キャリア信号発生器
3,4と、キャリア信号発生器2のキャリア信号をとI
信号を乗算する乗算器5と、振幅・位相可変キャリア信
号発生器3のキャリア信号とQ信号を乗算する乗算器6
と、乗算器5の出力と乗算器6の出力と振幅・位相可変
キャリア信号発生器4の出力を加算する加算器7と、加
算器7の合成RF出力信号を測定するスカラー検出器8
とからなる。
衡、直交位相誤差を校正する、回路規模が小さい直交変
調器およびその校正方法を提供する。 【構成】 直交変調器は、タイムベース1と、キャリア
信号発生器2と、振幅・位相可変キャリア信号発生器
3,4と、キャリア信号発生器2のキャリア信号をとI
信号を乗算する乗算器5と、振幅・位相可変キャリア信
号発生器3のキャリア信号とQ信号を乗算する乗算器6
と、乗算器5の出力と乗算器6の出力と振幅・位相可変
キャリア信号発生器4の出力を加算する加算器7と、加
算器7の合成RF出力信号を測定するスカラー検出器8
とからなる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、デジタル無線通信等で
利用される直交変調器およびその校正方法に関する。
利用される直交変調器およびその校正方法に関する。
【0002】
【従来の技術】キャリア漏れ、IおよびQ信号の振幅不
均衡、直交位相誤差を校正する直交変調器が特開昭63
−119339号公報に開示されている。
均衡、直交位相誤差を校正する直交変調器が特開昭63
−119339号公報に開示されている。
【0003】この直交変調器は、パワースプリッタの第
1出力及び第2出力のそれぞれに接続される第1移相器
及び第2移相器と、第1移相器の出力を1入力とし、他
入力に第1スイッチを介して第1変調信号、第1直流信
号源が選択的に接続される第1周波数ミクサと、第2移
相器の出力を1入力とし、他入力に第2スイッチを介し
て第2変調信号、第2直流信号源が選択的に接続される
第2周波数ミクサと、前記第1、第2周波数ミクサのそ
れぞれの出力を合成する電力コンバイナと、電力コンバ
イナからの合成RF出力信号を測定するスカラRF検出
器とを含み、第1及び第2直流信号源のそれぞれの正の
直流基準信号及び負の直流基準信号をそれぞれD1+,
D2+及びD1−,D2−とした時、これらから成る4
つの組み合わせの各組み合わせにおけるそれぞれの直流
基準信号を、それぞれ該直流基準信号に対応する第1、
及び第2周波数ミクサに、それぞれ第1、及び第2スイ
ッチを介して接続し、各組み合わせにおける前記合成R
F出力信号振幅を前記スカラRF検出器で測定し、(D
1+,D2+)及び(D1−,D2−)のそれぞれの組
み合わせにおけるそれぞれの前記合成RF出力信号振幅
の和が、(D1+,D2−)及び(D1−,D2+)の
各組み合わせにおけるそれぞれの前記合成RF出力信号
振幅の和に等しくなる様に第1及び第2移相器を調節す
るものである。
1出力及び第2出力のそれぞれに接続される第1移相器
及び第2移相器と、第1移相器の出力を1入力とし、他
入力に第1スイッチを介して第1変調信号、第1直流信
号源が選択的に接続される第1周波数ミクサと、第2移
相器の出力を1入力とし、他入力に第2スイッチを介し
て第2変調信号、第2直流信号源が選択的に接続される
第2周波数ミクサと、前記第1、第2周波数ミクサのそ
れぞれの出力を合成する電力コンバイナと、電力コンバ
イナからの合成RF出力信号を測定するスカラRF検出
器とを含み、第1及び第2直流信号源のそれぞれの正の
直流基準信号及び負の直流基準信号をそれぞれD1+,
D2+及びD1−,D2−とした時、これらから成る4
つの組み合わせの各組み合わせにおけるそれぞれの直流
基準信号を、それぞれ該直流基準信号に対応する第1、
及び第2周波数ミクサに、それぞれ第1、及び第2スイ
ッチを介して接続し、各組み合わせにおける前記合成R
F出力信号振幅を前記スカラRF検出器で測定し、(D
1+,D2+)及び(D1−,D2−)のそれぞれの組
み合わせにおけるそれぞれの前記合成RF出力信号振幅
の和が、(D1+,D2−)及び(D1−,D2+)の
各組み合わせにおけるそれぞれの前記合成RF出力信号
振幅の和に等しくなる様に第1及び第2移相器を調節す
るものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来の直交変
調器は、キャリア漏れ、IおよびQ信号の振幅不均衡、
直交位相誤差を校正するために、可変減衰器、キャリア
漏れ補償用直流信号源、直交校正用直流信号源をI信
号、Q信号に対して備え、さらにバランス校正用信号源
を備えているので、回路規模が大きく、かつ複雑である
という欠点があった。
調器は、キャリア漏れ、IおよびQ信号の振幅不均衡、
直交位相誤差を校正するために、可変減衰器、キャリア
漏れ補償用直流信号源、直交校正用直流信号源をI信
号、Q信号に対して備え、さらにバランス校正用信号源
を備えているので、回路規模が大きく、かつ複雑である
という欠点があった。
【0005】本発明の目的は、キャリア漏れ、Iおよび
Q信号の振幅不均衡、直交位相誤差を校正する、回路規
模が小さい直交変調器およびその校正方法を提供するこ
とである。
Q信号の振幅不均衡、直交位相誤差を校正する、回路規
模が小さい直交変調器およびその校正方法を提供するこ
とである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の直交変調器は、
時刻tを発生するタイムベースと、キャリア信号cos
(2πfc t)(fc はキャリア周波数、tは時刻)を
発生するキャリア信号発生器と、振幅Aおよび位相Δφ
が可変のキャリア信号A・cos(2πfc t+90°
+Δφ)を発生する第1の振幅・位相可変キャリア信号
発生器と、振幅Bおよび位相Δψが可変のキャリア信号
B・cos(2πfc t+Δψ)を発生する第2の振幅
・位相可変キャリア信号発生器と、前記キャリア信号発
生器で発生したキャリア信号とI信号を乗算する第1の
乗算器と、第1の振幅・位相可変キャリア信号発生器で
発生したキャリア信号とQ信号を乗算する第2の乗算器
と、第1の乗算器の乗算結果と、第2の乗算器の乗算結
果と、第2の振幅・位相可変キャリア信号発生器で発生
したキャリア信号を加算する加算器と、前記加算器の合
成RF出力信号を測定するスカラー検出器とを有する。
時刻tを発生するタイムベースと、キャリア信号cos
(2πfc t)(fc はキャリア周波数、tは時刻)を
発生するキャリア信号発生器と、振幅Aおよび位相Δφ
が可変のキャリア信号A・cos(2πfc t+90°
+Δφ)を発生する第1の振幅・位相可変キャリア信号
発生器と、振幅Bおよび位相Δψが可変のキャリア信号
B・cos(2πfc t+Δψ)を発生する第2の振幅
・位相可変キャリア信号発生器と、前記キャリア信号発
生器で発生したキャリア信号とI信号を乗算する第1の
乗算器と、第1の振幅・位相可変キャリア信号発生器で
発生したキャリア信号とQ信号を乗算する第2の乗算器
と、第1の乗算器の乗算結果と、第2の乗算器の乗算結
果と、第2の振幅・位相可変キャリア信号発生器で発生
したキャリア信号を加算する加算器と、前記加算器の合
成RF出力信号を測定するスカラー検出器とを有する。
【0007】また、本発明の直交変調器の校正方法は、
I信号、前記Q信号をそれぞれcos(2πfa t),
sin(2πfa t)に設定し、第2の振幅・位相可変
キャリア信号発生器が発生するキャリア信号の振幅Bを
0にし、前記スカラー検出器にて、(fc +fa )の周
波数成分に対して(fc−fa )の周波数成分が小さく
なるように、第1の振幅・位相可変キャリア信号発生器
が発生するキャリア信号の振幅A、位相Δφを調整し、
次に、第2の振幅・位相可変キャリア信号発生器が発生
するキャリア信号の振幅Bを、前記スカラー検出器に
て、fc の周波数成分が小さくなるように調整するもの
である。
I信号、前記Q信号をそれぞれcos(2πfa t),
sin(2πfa t)に設定し、第2の振幅・位相可変
キャリア信号発生器が発生するキャリア信号の振幅Bを
0にし、前記スカラー検出器にて、(fc +fa )の周
波数成分に対して(fc−fa )の周波数成分が小さく
なるように、第1の振幅・位相可変キャリア信号発生器
が発生するキャリア信号の振幅A、位相Δφを調整し、
次に、第2の振幅・位相可変キャリア信号発生器が発生
するキャリア信号の振幅Bを、前記スカラー検出器に
て、fc の周波数成分が小さくなるように調整するもの
である。
【0008】
【作用】本発明は、理想的な直交変調器(図2)に対し
て、乗算器内での容量性・誘導性結合や、配線での結合
によるキャリア漏れ(1)と、I,Q信号の振幅不均衡
(2)を校正するものである。
て、乗算器内での容量性・誘導性結合や、配線での結合
によるキャリア漏れ(1)と、I,Q信号の振幅不均衡
(2)を校正するものである。
【0009】そこで、まず、理想的な直交変調器につい
て説明し、その上で(1)、(2)の影響を本発明によ
り校正できることを説明する。
て説明し、その上で(1)、(2)の影響を本発明によ
り校正できることを説明する。
【0010】全ての回路(タイムベース11、キャリア
信号発生器12,13、乗算器14,15、加算器1
6)が理想的であるとき、出力の変調信号は I(t)・cos(2πfct)+Q(t)・cos(2πfct +90°) ・・・ (1) と表わされる。I信号、Q信号はキャリア周波数fc と
は異なる周波数を持った信号で、それぞれ I(t)=AI(t)・ cos(2πfI(t)t+QI(t)) ・・・・(2) Q(t)=AQ(t)・ cos(2πfQ(t)t+QQ(t)) ・・・・(3) と表わされる。したがって、出力変調信号は AI(t)・ cos(2πfI(t)t+QI(t))・cos(2πfct) +AQ(t)・ cos(2πfQ(t)t+QQ(t))・cos(2πfct +90°) ・・・・(4) となる。三角関数の公式 cosx・cosy=(1/2){cos(x+y)+cos(x-y)} ・・・・(5) を使うと、(4)式は (AI(t)/2){ cos(2π(fI(t)+fc)t+QI(t)) + cos(2π(fI(t)−fc)t+QI(t))} +(AQ(t)/2){ cos(2π(fQ(t)+fc)t+QQ(t) +90°) + cos(2π(fQ(t)−fc)t+QQ(t) −90°)} ・・・・(6) となる。(6)式は理想的な直交変調器の出力である。
この出力信号には、fc +fI(t),fc −fI(t),fc
+fQ(t),fc −fQ(t)の4つの周波数成分が存在する
ことがわかる。 (キャリア漏れがある場合)キャリア漏れとはキャリア
周波数fc の周波数成分が直交変調器の出力に出てくる
ことで、その原因は、乗算器内での容量性・誘導性結合
によるものや、回路上の配線においての結合などが考え
られる。
信号発生器12,13、乗算器14,15、加算器1
6)が理想的であるとき、出力の変調信号は I(t)・cos(2πfct)+Q(t)・cos(2πfct +90°) ・・・ (1) と表わされる。I信号、Q信号はキャリア周波数fc と
は異なる周波数を持った信号で、それぞれ I(t)=AI(t)・ cos(2πfI(t)t+QI(t)) ・・・・(2) Q(t)=AQ(t)・ cos(2πfQ(t)t+QQ(t)) ・・・・(3) と表わされる。したがって、出力変調信号は AI(t)・ cos(2πfI(t)t+QI(t))・cos(2πfct) +AQ(t)・ cos(2πfQ(t)t+QQ(t))・cos(2πfct +90°) ・・・・(4) となる。三角関数の公式 cosx・cosy=(1/2){cos(x+y)+cos(x-y)} ・・・・(5) を使うと、(4)式は (AI(t)/2){ cos(2π(fI(t)+fc)t+QI(t)) + cos(2π(fI(t)−fc)t+QI(t))} +(AQ(t)/2){ cos(2π(fQ(t)+fc)t+QQ(t) +90°) + cos(2π(fQ(t)−fc)t+QQ(t) −90°)} ・・・・(6) となる。(6)式は理想的な直交変調器の出力である。
この出力信号には、fc +fI(t),fc −fI(t),fc
+fQ(t),fc −fQ(t)の4つの周波数成分が存在する
ことがわかる。 (キャリア漏れがある場合)キャリア漏れとはキャリア
周波数fc の周波数成分が直交変調器の出力に出てくる
ことで、その原因は、乗算器内での容量性・誘導性結合
によるものや、回路上の配線においての結合などが考え
られる。
【0011】直交変調器の出力で見ると、(6)式は次
のようになる。
のようになる。
【0012】 (AI(t)/2){ cos(2π(fI(t)+fc)t+θI(t)) + cos(2π(fI(t)−fc)t+θI(t))} +(AQ(t)/2){ cos(2π(fQ(t)+fc)t+θQ(t)+90°) + cos(2π(fQ(t)−fc)t+θQ(t)−90°)} +Ar・cos(2πfct +θr) ・・・・(7) (7)式の Ar・cos(2πfct +θr)が、乗算されずに漏
れてきたfc 周波数成分である。
れてきたfc 周波数成分である。
【0013】この漏れ成分を含む(7)式から、漏れ成
分を校正して、(6)式を出すためには、漏れ成分 Ar
・cos(2πfct +θr)と同じ振幅Ar で、位相が180°
違う信号を入れればよい。そのことは三角関数の性質 cos(θ+180°)=−cos(θ) ・・・・(8) からも明らかである。この Ar・cos(2πfct +θr)を打
消す Ar・cos(2πfct +θr +180 °) ・・・・(9) の信号を第2の振幅・位相可変キャリア信号発生器で発
生して、出力信号に加算すれば、(7)式の理想直交変
調器の出力信号を出力することができる。 (振幅不均衡がある場合)振幅不均衡とはI,Q信号の
振幅が本来の比 AI(t)/AQ(t) に対して時間に関係なく
ずれていて AQ(t)→αAQ(t) ・・・・(10) となってしまう場合である。
分を校正して、(6)式を出すためには、漏れ成分 Ar
・cos(2πfct +θr)と同じ振幅Ar で、位相が180°
違う信号を入れればよい。そのことは三角関数の性質 cos(θ+180°)=−cos(θ) ・・・・(8) からも明らかである。この Ar・cos(2πfct +θr)を打
消す Ar・cos(2πfct +θr +180 °) ・・・・(9) の信号を第2の振幅・位相可変キャリア信号発生器で発
生して、出力信号に加算すれば、(7)式の理想直交変
調器の出力信号を出力することができる。 (振幅不均衡がある場合)振幅不均衡とはI,Q信号の
振幅が本来の比 AI(t)/AQ(t) に対して時間に関係なく
ずれていて AQ(t)→αAQ(t) ・・・・(10) となってしまう場合である。
【0014】このずれがある時のI,Qの信号は一般化
して と書ける。(11)式を使用して最終出力を書けば I(t) cos(2πfct)+αQ(t) cos(2πfct +90°) ・・・・(12) である。このとき、第1の振幅・位相可変キャリア信号
発生器の出力を (1/α)cos(2πfct +90°) ・・・・(13) とすれば、最終出力は I(t) cos(2πfct)+α・(1/α)・Q(t) cos(2πfct +90°) ・・・・(14) となり、理想直交変調器出力 I(t)・cos(2πfct)+Q(t)・cos(2πfct +90°) ・・・・(15) となる。 (直交変調器の校正)直交変調器を校正するためにI,
Q信号を次の様に設定する。
して と書ける。(11)式を使用して最終出力を書けば I(t) cos(2πfct)+αQ(t) cos(2πfct +90°) ・・・・(12) である。このとき、第1の振幅・位相可変キャリア信号
発生器の出力を (1/α)cos(2πfct +90°) ・・・・(13) とすれば、最終出力は I(t) cos(2πfct)+α・(1/α)・Q(t) cos(2πfct +90°) ・・・・(14) となり、理想直交変調器出力 I(t)・cos(2πfct)+Q(t)・cos(2πfct +90°) ・・・・(15) となる。 (直交変調器の校正)直交変調器を校正するためにI,
Q信号を次の様に設定する。
【0015】 I(t)=cos(2πfat) ・・・・(16) Q(t)=cos(2πfat −90°) ・・・・(17) 1)I,Q信号が理想的直交変調器に入力された場合 理想的直交変調器に(16)式と(17)式のI,Q信
号が入力されたとき、理想的直交変調器出力は (1/2){ cos(2π(fa+fc)t) + cos(2π(fa-fc)t)} +(1/2){ cos(2π(fa+fc)t−90°+90°) + cos(2π(fa-fc)t−90°−90°)} =(1/2){ cos(2π(fa+fc)t) + cos(2π(fa-fc)t) + cos(2π(fa+fc)t) − cos(2π(fa-fc)t)} = cos(2π(fa+fc)t) ・・・・(18) (18)式の結果から、(16),(17)式の信号の
入力では理想的直交変調器出力はfa +fc の周波数信
号があるだけであるので、校正においても、fa+fc
の周波数成分以外は無くなる様に補正する。 2)I,Q信号が本発明の直交変調器に入力された場合 実際の直交変調器に(16),(17)式のI,Q信号
を入力すると、振幅不均衡とキャリア漏れのため、直交
変調器出力は cos(2πfat)× cos(2πfct) +α・cos(2πfat −90°)× cos(2πfct +90°) +Ar・cos(2πfct +θr) ・・・・(19) と表される。
号が入力されたとき、理想的直交変調器出力は (1/2){ cos(2π(fa+fc)t) + cos(2π(fa-fc)t)} +(1/2){ cos(2π(fa+fc)t−90°+90°) + cos(2π(fa-fc)t−90°−90°)} =(1/2){ cos(2π(fa+fc)t) + cos(2π(fa-fc)t) + cos(2π(fa+fc)t) − cos(2π(fa-fc)t)} = cos(2π(fa+fc)t) ・・・・(18) (18)式の結果から、(16),(17)式の信号の
入力では理想的直交変調器出力はfa +fc の周波数信
号があるだけであるので、校正においても、fa+fc
の周波数成分以外は無くなる様に補正する。 2)I,Q信号が本発明の直交変調器に入力された場合 実際の直交変調器に(16),(17)式のI,Q信号
を入力すると、振幅不均衡とキャリア漏れのため、直交
変調器出力は cos(2πfat)× cos(2πfct) +α・cos(2πfat −90°)× cos(2πfct +90°) +Ar・cos(2πfct +θr) ・・・・(19) と表される。
【0016】三角関数の公式(式(5))から、 (1/2){ cos(2π(fc+fa)t) + cos(2π(fc-fa)t)} +(α/2){ cos(2π(fc+fa)t) + cos(2π(fc-fa)t+ 180°)} +Ar・cos(2πfct +θr) ・・・・(20) となり、 ・fc(キャリア周波数)の成分 Ar・cos(2πfct +θr) ・・・・(21) ・fc−faの成分 (1/2){ cos[2π(fc-fa)t] +α cos[2π(fc-fa)t+180°]} =(1/2)(1-α)cos[2π(fc-fa)t] ・・・・(22) ・fc+faの成分 (1/2){ (1+α)cos[2π(fc+fa)t]} ・・・・(23) の三つの周波数成分となる。 3)校正方法 三つの周波数成分のうち、まず、fc −fa が小さくな
る様に校正する。
る様に校正する。
【0017】そのためには、まず、第2の振幅・位相可
変キャリア信号発生器の振幅Bを0にする。次に、第1
の振幅・位相可変キャリア信号発生器の振幅Aまたは位
相Δφを変えて、スカラー検出器でfc −fa 成分を見
て、その成分が最も小さくなる値をさがす。次に、振幅
Aまたは位相Δφの残った方を変えて、また、最も小さ
くなる値をさがす。必要に応じて、何度かこの操作をく
り返し、(fc −fa)の成分が十分に小さくなるよう
にする。(fc −fa )の成分が十分に小さくなった
ら、今度はfc の成分を小さくする。第2の振幅・位相
可変キャリア信号発生器の振幅Bに適当な初期値を与え
て、スカラー検出器でfc 成分を見る。第2の振幅・位
相可変キャリア信号発生器の位相Δψを変えて、そのf
c 成分が最も小さくなる値をさがす。次に、第2の振幅
・位相可変キャリア信号発生器の振幅Bを変えて、同様
にfc の成分が十分に小さくなるようにする。
変キャリア信号発生器の振幅Bを0にする。次に、第1
の振幅・位相可変キャリア信号発生器の振幅Aまたは位
相Δφを変えて、スカラー検出器でfc −fa 成分を見
て、その成分が最も小さくなる値をさがす。次に、振幅
Aまたは位相Δφの残った方を変えて、また、最も小さ
くなる値をさがす。必要に応じて、何度かこの操作をく
り返し、(fc −fa)の成分が十分に小さくなるよう
にする。(fc −fa )の成分が十分に小さくなった
ら、今度はfc の成分を小さくする。第2の振幅・位相
可変キャリア信号発生器の振幅Bに適当な初期値を与え
て、スカラー検出器でfc 成分を見る。第2の振幅・位
相可変キャリア信号発生器の位相Δψを変えて、そのf
c 成分が最も小さくなる値をさがす。次に、第2の振幅
・位相可変キャリア信号発生器の振幅Bを変えて、同様
にfc の成分が十分に小さくなるようにする。
【0018】以上で出力には校正されたfc +fa のみ
の成分が出力され、この直交変調器は校正された。 4)本発明の直交変調器の構成上の利点 今まで使用されてきた直交変調器は、2つのキャリア信
号発生器しかもたず、それに対して本発明の直交変調器
は、3つのキャリア信号発生器を持つため、特にキャリ
ア漏れの校正法が簡単になり、2つのキャリア信号発生
器しかもたない場合の校正に必要であった、複雑な回路
を別に付け加える必要がなくなる。
の成分が出力され、この直交変調器は校正された。 4)本発明の直交変調器の構成上の利点 今まで使用されてきた直交変調器は、2つのキャリア信
号発生器しかもたず、それに対して本発明の直交変調器
は、3つのキャリア信号発生器を持つため、特にキャリ
ア漏れの校正法が簡単になり、2つのキャリア信号発生
器しかもたない場合の校正に必要であった、複雑な回路
を別に付け加える必要がなくなる。
【0019】
【実施例】次に、本発明の実施例について図面を参照し
て説明する。
て説明する。
【0020】図1は本発明の一実施例の直交変調器のブ
ロック図である。
ロック図である。
【0021】本実施例の直交変調器は、時刻を発生する
タイムベース1と、キャリア信号cos(2πfc t)
(fc はキャリア周波数、tは時刻)を発生するキャリ
ア信号発生器2と、振幅Aおよび位相Δφが可変のキャ
リア信号A・cos(2πf c t+90°+Δφ)を発
生する振幅・位相可変キャリア信号発生器3と、振幅B
および位相Δψが可変のキャリア信号B・cos(2π
fc t+Δψ)を発生する振幅・位相可変キャリア信号
発生器4と、キャリア信号発生器2で発生したキャリア
信号とI信号を乗算する乗算器5と、振幅・位相可変キ
ャリア信号発生器3で発生したキャリア信号とQ信号を
乗算する乗算器6と、乗算器5の乗算結果と、乗算器6
の乗算結果と、振幅・位相可変キャリア信号発生器4で
発生したキャリア信号を加算する加算器7と、加算器7
の合成RF出力信号を測定するスカラー検出器8とから
構成されている。
タイムベース1と、キャリア信号cos(2πfc t)
(fc はキャリア周波数、tは時刻)を発生するキャリ
ア信号発生器2と、振幅Aおよび位相Δφが可変のキャ
リア信号A・cos(2πf c t+90°+Δφ)を発
生する振幅・位相可変キャリア信号発生器3と、振幅B
および位相Δψが可変のキャリア信号B・cos(2π
fc t+Δψ)を発生する振幅・位相可変キャリア信号
発生器4と、キャリア信号発生器2で発生したキャリア
信号とI信号を乗算する乗算器5と、振幅・位相可変キ
ャリア信号発生器3で発生したキャリア信号とQ信号を
乗算する乗算器6と、乗算器5の乗算結果と、乗算器6
の乗算結果と、振幅・位相可変キャリア信号発生器4で
発生したキャリア信号を加算する加算器7と、加算器7
の合成RF出力信号を測定するスカラー検出器8とから
構成されている。
【0022】次に、本実施例の直交変調器の校正方法を
説明する。
説明する。
【0023】まず、I信号、前記Q信号をそれぞれco
s(2πfa t),sin(2πf a t)に設定する。
次に、振幅・位相可変キャリア信号発生器4が発生する
キャリア信号の振幅Bを0にし、スカラー検出器8に
て、(fc +fa )の周波数成分に対して(fc −f
a )の周波数成分が小さくなるように、振幅・位相可変
キャリア信号発生器3が発生するキャリア信号の振幅
A、位相Δφを調整する。このとき、もし、I信号,Q
信号にディレイがあったり、振幅不均衡があってもキャ
ンセルされる。次に、振幅・位相可変キャリア信号発生
器4が発生するキャリア信号の振幅を、スカラー検出器
8にて、fc の周波数成分が小さくなるように調整す
る。このとき、もし、I信号,Q信号に直流成分があっ
たり、乗算器5,6内での容量性、誘導性結合、配線で
の結合などによるキャリア漏れがあってもキャンセルさ
れる。
s(2πfa t),sin(2πf a t)に設定する。
次に、振幅・位相可変キャリア信号発生器4が発生する
キャリア信号の振幅Bを0にし、スカラー検出器8に
て、(fc +fa )の周波数成分に対して(fc −f
a )の周波数成分が小さくなるように、振幅・位相可変
キャリア信号発生器3が発生するキャリア信号の振幅
A、位相Δφを調整する。このとき、もし、I信号,Q
信号にディレイがあったり、振幅不均衡があってもキャ
ンセルされる。次に、振幅・位相可変キャリア信号発生
器4が発生するキャリア信号の振幅を、スカラー検出器
8にて、fc の周波数成分が小さくなるように調整す
る。このとき、もし、I信号,Q信号に直流成分があっ
たり、乗算器5,6内での容量性、誘導性結合、配線で
の結合などによるキャリア漏れがあってもキャンセルさ
れる。
【0024】なお、キャリア信号発生器2を振幅可変、
または出力にスイッチを接続して振幅をゼロまたは出力
をゼロに出来るようにする。上記構成にて、キャリア信
号発生器3,4の振幅をゼロにし、キャリア信号発生器
2のみが出力した時の(fc+fa )周波数のレベルと
キャリア信号発生器2,4の振幅をゼロにし、キャリア
信号発生器3のみ出力した時の(fc +fa )周波数の
レベルが同じ大きさになるように振幅を調整するように
してもよい。後は前記実施例と同じである。
または出力にスイッチを接続して振幅をゼロまたは出力
をゼロに出来るようにする。上記構成にて、キャリア信
号発生器3,4の振幅をゼロにし、キャリア信号発生器
2のみが出力した時の(fc+fa )周波数のレベルと
キャリア信号発生器2,4の振幅をゼロにし、キャリア
信号発生器3のみ出力した時の(fc +fa )周波数の
レベルが同じ大きさになるように振幅を調整するように
してもよい。後は前記実施例と同じである。
【0025】
【発明の効果】以上説明したように本発明は、キャリア
信号発生器と2つの振幅・位相可変キャリア信号発生器
と2つの乗算器と加算器を組合せることにより、簡単な
回路構成で、キャリア漏れ、IおよびQ信号の振幅不均
衡、直交位相誤差を校正することができる効果がある。
信号発生器と2つの振幅・位相可変キャリア信号発生器
と2つの乗算器と加算器を組合せることにより、簡単な
回路構成で、キャリア漏れ、IおよびQ信号の振幅不均
衡、直交位相誤差を校正することができる効果がある。
【図1】本発明の一実施例の直交変調器のブロック図で
ある。
ある。
【図2】理想的な直交変調器の構成図である。
1 タイムベース 2 キャリア信号発生器 3,4 振幅・位相可変キャリア信号発生器 5,6 乗算器 7 加算器 8 スカラー検出器
Claims (2)
- 【請求項1】 時刻tを発生するタイムベースと、 キャリア信号cos(2πfc t)(fc はキャリア周
波数、tは時刻)を発生するキャリア信号発生器と、 振幅Aおよび位相Δφが可変のキャリア信号A・cos
(2πfc t+90°+Δφ)を発生する第1の振幅・
位相可変キャリア信号発生器と、 振幅Bおよび位相Δψが可変のキャリア信号B・cos
(2πfc t+Δψ)を発生する第2の振幅・位相可変
キャリア信号発生器と、 前記キャリア信号発生器で発生したキャリア信号とI信
号を乗算する第1の乗算器と、 第1の振幅・位相可変キャリア信号発生器で発生したキ
ャリア信号とQ信号を乗算する第2の乗算器と、 第1の乗算器の乗算結果と、第2の乗算器の乗算結果
と、第2の振幅・位相可変キャリア信号発生器で発生し
たキャリア信号を加算する加算器と、 前記加算器の合成RF出力信号を測定するスカラー検出
器とを有する直交変調器。 - 【請求項2】 前記I信号、前記Q信号をそれぞれco
s(2πfa t),sin(2πfa t)に設定し、 第2の振幅・位相可変キャリア信号発生器が発生するキ
ャリア信号の振幅Bを0にし、前記スカラー検出器に
て、(fc +fa )の周波数成分に対して(fc−f
a )の周波数成分が小さくなるように、第1の振幅・位
相可変キャリア信号発生器が発生するキャリア信号の振
幅A、位相Δφを調整し、 次に、第2の振幅・位相可変キャリア信号発生器が発生
するキャリア信号の振幅Bを、前記スカラー検出器に
て、fc の周波数成分が小さくなるように調整する、請
求項1記載の直交変調器の校正方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32687692A JP3401033B2 (ja) | 1992-12-07 | 1992-12-07 | 直交変調器およびその校正方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32687692A JP3401033B2 (ja) | 1992-12-07 | 1992-12-07 | 直交変調器およびその校正方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06177929A true JPH06177929A (ja) | 1994-06-24 |
JP3401033B2 JP3401033B2 (ja) | 2003-04-28 |
Family
ID=18192727
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP32687692A Expired - Fee Related JP3401033B2 (ja) | 1992-12-07 | 1992-12-07 | 直交変調器およびその校正方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3401033B2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2005027449A1 (ja) * | 2003-09-11 | 2005-03-24 | Advantest Corporation | 誤差補正信号生成装置および該誤差補正信号生成装置を備えた直交変調装置 |
GB2558296A (en) * | 2016-12-23 | 2018-07-11 | Edgar Beesley Graham | Radio frequency modulator |
-
1992
- 1992-12-07 JP JP32687692A patent/JP3401033B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2005027449A1 (ja) * | 2003-09-11 | 2005-03-24 | Advantest Corporation | 誤差補正信号生成装置および該誤差補正信号生成装置を備えた直交変調装置 |
JPWO2005027449A1 (ja) * | 2003-09-11 | 2006-11-24 | 株式会社アドバンテスト | 誤差補正信号生成装置および該誤差補正信号生成装置を備えた直交変調装置 |
US7701306B2 (en) | 2003-09-11 | 2010-04-20 | Advantest Corporation | Error correction signal generating device and orthogonal modulator equipped with the error correction signal generating device |
JP4555778B2 (ja) * | 2003-09-11 | 2010-10-06 | 株式会社アドバンテスト | 誤差補正信号生成装置および該誤差補正信号生成装置を備えた直交変調装置 |
GB2558296A (en) * | 2016-12-23 | 2018-07-11 | Edgar Beesley Graham | Radio frequency modulator |
GB2558296B (en) * | 2016-12-23 | 2020-09-02 | Edgar Beesley Graham | Radio frequency modulator |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP3401033B2 (ja) | 2003-04-28 |
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