JPH0573754A

JPH0573754A - 循環式紙幣入出金機

Info

Publication number: JPH0573754A
Application number: JP15717691A
Authority: JP
Inventors: Tatsuyoshi Satou; 達佳佐藤
Original assignee: Laurel Bank Machine Co Ltd
Current assignee: Laurel Bank Machine Co Ltd
Priority date: 1991-06-27
Filing date: 1991-06-27
Publication date: 1993-03-26
Anticipated expiration: 2012-11-05
Also published as: JP2672726B2

Abstract

(57)【要約】【目的】スタッカ内の紙幣がニアエンドとなった場合
に、この不足した紙幣を該スタッカに効率良く補充し
て、出金処理が中断している時間を可能な限り短くする
ことができる循環式紙幣入出金機の提供を目的とする。【構成】出金紙幣として使用される枚数が少ない金種
（例えば五千券Ａ）の五千券スタッカ４内に、出金紙幣
として使用される枚数が多い金種（例えば万券Ｄ）を装
填しておき、万券スタッカ６がニアエンドになった場合
に、前記五千券スタッカ４に装填しておいた万券Ｄを、
取引処理の合間に繰り出して、紙幣が不足している万券
スタッカ６に補充する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、入金された紙幣を出金
紙幣として払い出すことができる循環式紙幣入出金機に
関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来、バラ紙幣（１枚ずつの紙幣）の入
金及び出金を行うことができる紙幣入出金機として、特
開平１−１１８９８７号公報に示すようなものがある。
この紙幣入出金機は、万券が収納される万券用スタッカ
と、五千券が収納される五千券用スタッカと、千券が収
納される千券用スタッカとを有するものであって、これ
らのスタッカには入金された紙幣が金種毎に分類されて
それぞれ収納されるとともに、出金指令が出力された場
合には、これらスタッカに収納された各金種の紙幣が出
金紙幣として払い出されるようになっている。なお、上
記従来例として示した特開平１−１１８９８７号公報に
は、紙幣の入出金とともに入金紙幣を１００枚毎に結束
して帯紙幣（１００枚束で帯封された紙幣）として放出
する機構も設けられている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】ところで、上記のよう
に構成された紙幣入出金機においては、例えば払い出し
枚数の一番多い金種である、万券用スタッカ内の万券の
収納枚数が残り少なくなった場合に、出金指令が出され
ても万券の枚数が足りなければ出金することができず、
これによって入金処理によって万券の収納枚数が増える
まで出金処理を一次中断させなければならず、この点に
おいて出金処理が非効率なものとなっていた。

【０００４】本発明は、上記の事情に鑑みてなされたも
のであって、スタッカに収納された紙幣がニアエンドに
なった場合に、不足した金種の紙幣を該スタッカに効率
良く補充して、出金処理が中断している時間を可能な限
り短くすることができる循環式紙幣入出金機の提供を目
的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明では、金種に対応した第１、第２のスタッカ
が少なくとも設けられ、これら各スタッカに対して、金
種毎に振り分けられた入金紙幣が上方側から収納される
とともに、出金指令が出力された場合に、これらスタッ
カにそれぞれ収納された紙幣が出金紙幣として下方側か
ら払い出される循環式紙幣入出金機であって、前記第２
のスタッカ内の紙幣がニアエンドになったことを検出す
るニアエンド検出部と、前記ニアエンド検出部から第２
のスタッカ内の紙幣がニアエンドになったことを示す検
出信号が出力された場合に、前記第１のスタッカに収納
された紙幣を出金して、前記第２のスタッカに振分収納
させる振分制御部とを具備するようにしている。

【０００６】

【作用】この発明によれば、例えば第１のスタッカが五
千券が収納される五千券用スタッカであり、かつ第２の
スタッカが万券が収納される万券用スタッカであるとす
ると、ニアエンド検出部から、第２のスタッカ内の万券
がニアエンドになったことを示す検出信号が、振分制御
部に出力された場合には、該振分制御部が、第１のスタ
ッカ内から紙幣を出金させ、更にこの出金された紙幣を
第２のスタッカに振分収納させる。そして、この場合、
前記第１のスタッカ内に、五千券とともに万券を予め収
納しておくことによって、紙幣が不足した状態にある第
２のスタッカに対して、前記第１のスタッカ内の万券を
振分収納させることができ、これによって、従来の紙幣
入出金機のように万券が第２のスタッカに入金されるの
を長時間待つ必要がなく、前記第２のスタッカ内に、前
記第１のスタッカ内の万券が振分収納され次第、直に紙
幣の出金処理を再開できるものである。

【０００７】

【実施例】以下、本発明の一実施例を図１〜図５に基づ
いて説明する。まず、図１を参照して循環式紙幣入出金
機の基本構成について説明する。図１において符号１で
示すものは入金紙幣が積層状態で装填される入金ホッパ
であって、この入金ホッパ１に装填された紙幣は、繰出
機構（図示略）により搬送路２に一枚ずつ繰り出される
ようになっている。また、前記搬送路２に繰り出された
紙幣は、前記搬送路２の途中に設けられた入金判別部３
によって金種及び「偽券」か「真券」かが判別されると
ともに、この入金判別部３により、紙幣が「偽券」であ
る判別された場合には、該紙幣が振分フォークＦ４によ
り入金リジェクト部８に振り分けられるようになってい
る。また、前記入金判別部３により、紙幣が「真券」で
あると判別された場合には、振分フォークＦ４が動作さ
れずに該紙幣は搬送路２をそのまま直進するようになっ
ている。

【０００８】また、前記搬送路２に沿った振分フォーク
４の下流側には、振分フォークＦ１・Ｆ２・Ｆ３が順次
設けられている。これらの振分フォークＦ１・Ｆ２・Ｆ
３は、前記入金判別部３の判別結果に基づき動作され
る、具体的には入金判別部３により紙幣が五千券である
と判別された場合に振分フォークＦ１が五千券を五千券
スタッカ４に振り分け、また、紙幣が千券であると判別
された場合に振分フォークＦ２が千券を千券スタッカ５
に振り分け、更に、紙幣が万券であると判別された場合
に振分フォークＦ３が万券を万券スタッカ６に振り分け
るものである（但し、入金判別部３の判別結果に基づき
動作されるのは、入金処理の場合である）。

【０００９】なお、これら振分フォークＦ１・Ｆ２・Ｆ
３の上流側にそれぞれ設けられるものは、入金判別部３
で判別された紙幣を、これら振分フォークＦ１・Ｆ２・
Ｆ３でそれぞれタイミング良く振り分けるための振分タ
イミングセンサＳ１・Ｓ２・Ｓ３である。すなわち、振
分フォークＦ１、Ｆ２、Ｆ３は、各々タイミングセンサ
Ｓ１、Ｓ２、Ｓ３の紙幣検知信号に基づいてそれぞれ駆
動されるようになっている。また、前記搬送路２の末端
に設けられたものは入金スタッカ７であって、この入金
スタッカ７内には、例えばスタッカ４〜６が満杯であっ
て、該スタッカ４〜６に収納できなかった紙幣、すなわ
ちオーバーフロー紙幣が振り分けられるようになってい
る。

【００１０】前記スタッカ４〜７は、前記振分フォーク
Ｆ１〜Ｆ３によって振り分けられた紙幣が上方側から投
入されて、その内部において該紙幣が集積状態で収納さ
れるとともに、図示しない操作部から出金指令が出力さ
れた場合等に、その内部に集積された紙幣が下方側の繰
出機構により一枚ずつ繰り出されて、搬送路９に送り出
されるようになっている。なお、前記スタッカ４〜７の
下部にそれぞれ設けられたものは、これらスタッカ４〜
７内の紙幣がニアエンドになったことを検出するニアエ
ンド検出センサＳ８、Ｓ９、Ｓ１０、Ｓ１１である。

【００１１】また、前記スタッカ４〜７の出金口付近に
は繰出計数センサＳ４、Ｓ５、Ｓ６、Ｓ７が設けられ、
これら繰出計数センサＳ４〜Ｓ７により、各スタッカ４
〜７からの紙幣の出金枚数がそれぞれ計数されるように
なっている。また、前記搬送路９には、紙幣の搬送方向
に沿って出金判別部１０、振分フォークＦ５、Ｆ６、Ｆ
７が順次設けられている。前記出金判別部１０は、各ス
タッカ４〜７より繰り出された紙幣の金種を判別すると
ともに、該紙幣が「偽券」であるか、「真券」であるか
を判別するものである。前記振分フォークＦ５は、後述
する補充処理が行われる際に、前記五千券スタッカ４か
ら繰り出された紙幣（五千券及び万券）を分配ルート１
１に送り込み、更に搬送路２を通じて、これら紙幣を五
千券スタッカ４、万券スタッカ６、あるいは入金スタッ
カ７にそれぞれ分配するためのものである。

【００１２】前記振分フォークＦ６は、搬送路９を通じ
て出金された同一金種の紙幣を、図中左側に設けられた
図示しない束処理機へ搬送するためのものである。な
お、この束処理機は、従来の技術で示した特開平１−１
１８９８７号公報の結束ユニットと同様の構成である。
前記振分フォークＦ７は、前記出金判別部１０により、
搬送路９を通じて供給された紙幣が「偽券」であること
が判別された場合に、該紙幣を出金リジェクト部１２に
振り分け、また、「真券」であることが判別された場合
に、該紙幣をバラ出金部１３に振り分けるものである
（出金指令があった場合の処理）。

【００１３】次に、上記のように構成された循環式紙幣
入出金機の制御機構について図２及び図３を参照して説
明する。まず、図２において符号２０で示すものは振分
制御部であり、この振分制御部２０の入力系統として、
五千券振分タイミングセンサＳ１、万券振分タイミング
センサＳ３、万券スタッカニアエンド検出部１９（Ｓ
８）、五千券スタッカ繰出計数センサＳ７がそれぞれ設
けられ、また、前記振分制御部２０の入出力を行う系統
として、在高情報記憶部２１が設けられている。また、
前記振分制御部２０の出力系統として、五千券スタッカ
振分駆動部２２、万券スタッカ振分駆動部２３、五千券
スタッカ繰出駆動部２４、搬送駆動部２５がそれぞれ設
けられている。

【００１４】前記振分制御部２０の入力系統について説
明すると、五千券振分タイミングセンサＳ１、万券振分
タイミングセンサＳ３は、前述したように振分フォーク
Ｆ１及びＦ３に対して紙幣を振り分けるタイミングを与
えるものであり、万券スタッカニアエンド検出部１９
は、ニアエンド検出センサＳ８の出力に基づき万券スタ
ッカ６内の紙幣がニアエンドになったことを検出するも
のであり、また、五千券スタッカ繰出計数センサＳ７は
五千券スタッカ４から繰り出された紙幣を計数するもの
である。また、在高情報記憶部２１は各スタッカ４〜７
内に存在する紙幣の金種、及び金種に対応した紙幣の枚
数等を記憶するものである、具体的には、在高情報記憶
部２１は、業務開始前にスタッカ４〜７内に装填してお
いた紙幣の金種及び枚数（在高）を記憶するとともに、
業務中に、振分制御部２０によって、各スタッカ４〜７
内に紙幣が入金され、あるいは各スタッカ４〜７から紙
幣が出金された場合に、入金及び出金された紙幣の金種
及び枚数値を、前記在高に対して加減算したところの結
果を逐次記憶するようにしている。すなわち、振分制御
部２０によって計算された各スタッカ４〜７内の紙幣の
金種及び枚数等の情報が、在高情報として逐次在高情報
記憶部２１に記憶されている。なお、前記在高情報記憶
部２１に、業務開始前のスタッカ４〜７内への紙幣の装
填金種及び枚数（在高）を記憶させる方式としては、操
作者により図示しない操作部において入力させる方式
と、装填させる紙幣をすべて入金処理同様に処理させ
て、入金判別部３の判別結果をそのまま記憶させる方式
とがある。

【００１５】前記振分制御部２０の出力系統について説
明すると、前記五千券スタッカ振分駆動部２２は、振分
タイミングセンサＳ１により検出されたタイミングに基
づき、振分フォークＦ１を動作させ、これにより搬送さ
れた五千券を五千券スタッカ４に振分収納させるもので
ある。万券スタッカ振分駆動部２３は、振分タイミング
センサＳ３により検出されたタイミングに基づき、振分
フォークＦ３を動作させ、これにより搬送された万券を
万券スタッカ６に振分収納させるものである。五千券ス
タッカ繰出駆動部２４は、五千券スタッカ４の下部に設
けられた繰出機構（図示略）を動作させて、該五千券ス
タッカ４内に収納された紙幣を搬送路９に一枚ずつ送り
出すものである。搬送駆動部２５は、搬送路２、９及び
分配ルート１１を構成する搬送ベルトを駆動させるため
のものである。また、補充処理（後述する）において、
図示略の振分駆動部により振分フォークＦ５を、紙幣が
分配ルート１１側に進むように切り換えるようにしてい
る。

【００１６】次に、図２に示す振分制御部２０により実
行される補充処理のフローチャートを図３を参照してス
テップ（ＳＰ）毎に説明する。なお、以下のフローチャ
ートに示す紙幣の補充処理は取引（業務）の合間に行わ
れるものとする（このことは、以下の第２実施例につい
ても同様である）。また、取引を開始する前には以下の
ような作業を予め行うようにする。すなわち、五千券ス
タッカ４、千券スタッカ５、万券スタッカ６に予め各々
の金種の紙幣が動作開始前に予め装填し、更にこれらス
タッカ４〜６に対する装填金種及び枚数を紙幣入出金機
の操作手段（図示略）より予め入力しておく（この入力
データは前述した在高情報記憶部２１に記憶される）。
ここで、前記五千券スタッカ４、千券スタッカ５、万券
スタッカ６にはそれぞれの金種の紙幣（スタッカ４には
五千券Ａ、スタッカ５には千券Ｂ、スタッカ６には万券
Ｃ：図１参照）を装填するようにしているが、特に、前
記五千券スタッカ４には五千券Ａに加えて万券Ｄも装填
するようにする。具体的には、五千券スタッカ４内には
例えば下層に１００枚の五千券Ａを、また該五千券の上
層に例えば２００枚の万券Ｄを装填するようにする（こ
のことは、以下の第２実施例についても同様である）。

【００１７】《ステップ１》万券スタッカニアエンド検
出部１９の検出信号に基づき、万券スタッカ６内の万券
Ｃがニアエンドになったか否かを判断し、万券スタッカ
６がニアエンドになったＹＥＳの場合に次のステップ２
に進む。《ステップ２》五千券スタッカ繰出駆動部２４を駆動し
て、五千券スタッカ４の下層に装填された五千券Ａを繰
り出すようにする。このとき、（一）五千券スタッカ繰
出計数センサＳ７により紙幣の出金枚数を計数する、
（二）振分フォークＦ５を駆動して、五千券スタッカ４
から繰り出された紙幣を分配ルート１１側に送る、
（三）紙幣が偽券か否かを出金判別部１０により判別
し、該判別部１０により偽券であると判別された場合に
該紙幣を出金リジェクト部１２に送り込む。なお、取引
開始前に五千券スタッカ４内に装填した１００枚という
五千券Ａの枚数は、取引中において全て払い出されてし
まうことのない枚数であると仮定する。すなわち、図２
に示すフローチャートが実行される場合には、五千券ス
タッカ４の下層には必ず幾らかの五千券Ａが存在してい
るものである。

【００１８】《ステップ３》分配ルート１１及び搬送路
２を通じて搬送された紙幣が五千券Ａである場合に、振
分タイミングセンサＳ１の出力に基づいて五千券スタッ
カ振分駆動部２２により振分フォークＦ１を動作させ、
これにより前記五千券Ａを五千券スタッカ４に戻す。な
お、この場合、振分フォークＦ１により振り分けられる
紙幣が五千券Ａであるか否かは、在高情報記憶部２１に
記憶されている、五千券スタッカ４内に何枚の五千券Ａ
が装填されているかを示す在高情報に基づき行われる。
すなわち、前記在高情報に、五千券スタッカ繰出計数セ
ンサＳ７により計数された計数値（ステップ２の（一）
参照）が一致するまでの間に、五千券スタッカ４から繰
り出された紙幣が五千券Ａであるとして、該五千券Ａ
を、前記振分フォークＦ１により五千券スタッカ４に振
り分けるものである。

【００１９】《ステップ４》五千券スタッカ４内の下層
に位置する五千券Ａが全て繰り出されてしまったか否か
を判断し、ＹＥＳの場合に次のステップ５に進み、ま
た、ＮＯの場合に元のステップ３に戻る。なお、このス
テップ３でなされる判断は、在高情報記憶部２１に記憶
されている、五千券スタッカ４内に何枚の五千券Ａが装
填されているかを示す在高情報と、前記ステップ２の
（一）で示した、五千券スタッカ繰出計数センサＳ７に
より計数された計数値とが一致した場合に、五千券スタ
ッカ４内から五千券Ａが全て払い出されたとの判断を下
すものである。

【００２０】《ステップ５》五千券スタッカ繰出駆動部
２４に対して、五千券スタッカ４からの紙幣の繰出を継
続して行わせるようにし、これにより前記五千券Ａに続
いて万券Ｄを繰り出す。そして、前記万券Ｄは、振分タ
イミングセンサＳ３の出力に基づいて、万券スタッカ振
分駆動部２３により振分フォークＦ３を動作させ、これ
により万券Ｄを万券スタッカ６に振り分ける。なお、こ
の場合、振分フォークＦ３により振り分けられる紙幣が
万券Ｄであるか否かは、五千券Ａの場合と同様、在高情
報記憶部２１に記憶されている在高情報に基づき行われ
る。

【００２１】《ステップ６》五千券スタッカ４内の万券
Ｄが全て繰り出されてしまったか否かを判断し、ＹＥＳ
の場合に次のステップ７に進み、また、ＮＯの場合に元
のステップ５に戻る。なお、このステップ６でなされる
判断は、ステップ４と同様、在高情報記憶部２１に記憶
されている、五千券スタッカ４内に何枚の五千券Ａが装
填されているかを示す在高情報（本実施例の場合は２０
０枚）と、五千券スタッカ繰出計数センサＳ７により計
数された計数値とが一致した場合に、五千券スタッカ４
内から万券Ｄが全て払い出されたとの判断を下すもので
ある。《ステップ７》搬送路９、分配ルート１１、搬送路２内
に存在する万券Ｄを全て、万券スタッカ６内に送り込ん
で、本フローチャートを終了する。

【００２２】以上詳細に説明したように本実施例に示す
循環式紙幣入出金機によれば、万券スタッカニアエンド
検出部１９において、万券スタッカ６内の万券Ｃがニア
エンドになったことが検出された場合に（ステップ
１）、五千券スタッカ４に予め装填しておいた万券Ｄ
を、紙幣が不足した状態にある万券スタッカ６に対して
振分収納させることができ（ステップ５）、これによっ
て、不足した金種（万券）の紙幣を万券スタッカ６に効
率よく補充できる効果が得られるものである。

【００２３】次に、本発明の第２実施例を図４及び図５
を参照して説明する。なお、前記第１実施例では、この
五千券スタッカ４から所定枚数の五千券Ａが繰り出さ
れ、かつ２００枚の万券Ｄが繰り出されたことを、五千
券スタッカ繰出計数センサＳ７の計数値に基づき判定す
るようにしたが、この第２実施例では、五千券スタッカ
４から五千券Ａ及び万券Ｄが繰出された否かを、出金判
別部１０から出力された紙幣の判別データに判定するよ
うにしている。

【００２４】まず、図４の制御機構について説明する。
なお、この図４において、図２の制御機構と構成を共通
とする部分に同一符号を付してその説明を簡略化する。
この図において符号３０で示すものは振分制御部であ
る。また、符号１０で示すものは、前述した搬送路９の
途中に設けられた、紙幣の金種、及び該紙幣が損券か否
かを判別する機能を有する出金判別部であって、この出
金判別部１０の判別結果に基づき、五千券スタッカ振分
駆動部２２、万券スタッカ振分駆動部２３をそれぞれ駆
動させるようにしている。また、本実施例に示す五千券
スタッカ振分駆動部２２は、出金判別部１０の判別デー
タに基づき、万券Ｄでも、五千券Ａでもないとの判定が
なされた（例えば千券であると判定された）場合には、
該紙幣を入金ボックス７に振り分ける機能を有してい
る。また、符号３１で示すものは、出金判別部１０の判
別データを記憶し、五千券スタッカ４から万券Ｄが繰り
出された後に、再度五千券が繰り出されたことを検出す
るための判別データ記憶部３１である（ステップ１２、
ステップ１５において後述する）。

【００２５】次に、図４に示す振分制御部３０の補充処
理を示すフローチャートを図５を参照して説明する。《ステップ１０》万券スタッカニアエンド検出部１９の
検出信号に基づき、万券スタッカ６内の紙幣がニアエン
ドになったか否かを判断し、万券スタッカ６がニアエン
ドになったＹＥＳの場合に次のステップ１１に進む。《ステップ１１》五千券スタッカ繰出駆動部２４を駆動
して、五千券スタッカ４の下層に装填された五千券Ａを
繰り出すようにする。このとき、振分フォークＦ５を駆
動して、五千券スタッカ４から繰り出された紙幣を分配
ルート１１側に送るようにする。《ステップ１２》出金判別部１０の判別データに基づ
き、五千券スタッカ４から繰り出された紙幣の金種及び
該紙幣が偽券か否かを判別する。なお、このステップ１
２及び以下のステップ１３〜２０での処理は、紙幣１枚
ずつについてなされるものである。また、このステップ
１２においてなされた判別結果は判別データ記憶部３１
に一枚ずつ記憶する。

【００２６】《ステップ１３》ステップ１２の判別結果
に基づき紙幣が五千券Ａか否かを判別し、ＹＥＳの場合
にステップ１４に進み、また、ＮＯの場合にステップ１
６に進む。《ステップ１４》振分タイミングセンサＳ１の出力に基
づいて五千券スタッカ振分駆動部２２により振分フォー
クＦ１を動作させ、これにより前記五千券Ａを五千券ス
タッカ４に戻す。《ステップ１５》前記ステップ１２において記憶した判
別データ記憶部３１のデータに基づき、出金判別部１０
において判別された五千券が、万券判別後のものか否か
を判定する、すなわち、後述するステップ１６〜１７を
経た後に、ステップ１２で判別された五千券か否かを判
定し、ＹＥＳの場合（万券判別後の五千券である場合）
にステップ１９に進み、ＮＯの場合（万券判別後の五千
券ではない場合）に元のステップ１２に戻る。

【００２７】《ステップ１６》ステップ１２の判別結果
に基づき紙幣が万券Ｄか否かを判別し、ＹＥＳの場合に
ステップ１７に進み、また、ＮＯの場合にステップ１８
に進む。《ステップ１７》振分タイミングセンサＳ３の出力に基
づいて、万券スタッカ振分駆動部２３により振分フォー
クＦ３を動作させ、これにより万券Ｄを万券スタッカ６
に振り分ける。《ステップ１８》前記ステップ１３、１６において五千
券Ａでも、万券Ｄでもないと判定された場合に、この紙
幣は、五千券スタッカ４に誤って装填された千券である
と判定して、該紙幣を入金ボックス７に案内する。な
お、このとき万券スタッカ振分駆動部２３により振分フ
ォークＦ３を動作させず、千券を直進させることによっ
て入金ボックス７に案内するものである。また、これに
限定されず、紙幣が千券である場合には、振分フォーク
Ｆ２により当該紙幣を千券スタッカ５に振り分けるよう
にしても良い。また、ステップ１２において、紙幣が
「損券」であると判別された場合には、振分フォークＦ
５〜Ｆ７を駆動させて、この「損券」を出金リジェクト
部１２に案内する。

【００２８】《ステップ１９》ステップ１５において、
出金判別部１０において判別された五千券Ａが、万券Ｄ
判別後のものであるとの判定がなされた場合、すなわち
五千券スタッカ４内に予め装填された２００枚の万券Ｄ
が繰り出された後に、この万券Ｄの更に積層された上層
の五千券（新たに入金された五千券、あるいはステップ
１４により循環した五千券Ａ）を検出した場合に、五千
券スタッカ繰出駆動部２４に対して五千券スタッカ４か
らの五千券繰出を停止させる。《ステップ２０》搬送路９、分配ルート１１、搬送路２
内に存在する五千券を五千券ボックス４に収納して、本
フローチャートを終了する。

【００２９】以上説明したように、本実施例に示す循環
式紙幣入出金機によれば、万券スタッカ６内の万券Ｃが
ニアエンドになったことが検出された場合に（ステップ
１０）、五千券スタッカ４に予め装填しておいた万券Ｄ
を、紙幣が不足した状態にある万券スタッカ６に対して
振分収納させることができ（ステップ１４）、これによ
って不足した金種（万券）の紙幣を万券スタッカ６に効
率よく補充できる効果が得られるとともに、出金判別部
１０において判別した金種に基づき、五千券スタッカ４
内に予め収納した万券Ｄが該スタッカ４から繰り出され
たか否かを判定するようにしたので（ステップ１２、１
３、１５、１６）、第１実施例のように、紙幣装填時に
必ずしも正確な万券Ｄの装填枚数を把握し、かつこの枚
数を操作部（図示略）を通じて在高情報記憶部２１に記
憶させる必要がない。

【００３０】すなわち、大まかな枚数の万券Ｄを五千券
スタッカ４に装填したとしても、該スタッカ４から万券
Ｄが繰り出されたか否かを出金判別部１０が検出し、こ
の検出結果に基づいて振分フォークＦ１、Ｆ３を駆動さ
せることができるので、第１実施例に示すような、紙幣
装填時を操作部（図示略）を通じて在高情報記憶部２１
に記憶させる作業を省略することができ、これによって
作業の一層の効率化を図ることができるものである。な
お、上記実施例において、五千券スタッカ４に、万券ス
タッカ６に分配すべき万券Ｄを装填するようにしたが、
これは、万券が流通量が最も多く、また、五千券が流通
量が最も少ない紙幣であるからである。すなわち、最も
流通量の多い金種のスタッカを請求の範囲に示す第２の
スタッカとし、かつ最も流通量の少ない金種のスタッカ
を請求の範囲に示す第１のスタッカとしている。

【００３１】

【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
に示す循環式紙幣入出金機によれば、第１のスタッカ内
に、五千券とともに万券を予め収納しておくことによっ
て、紙幣が不足した状態にある第２のスタッカに対し
て、前記第１のスタッカ内の万券を振分収納させること
ができ、これによって、従来の紙幣入出金機のように万
券が第２のスタッカに入金されるのを長時間待つ必要が
なく、前記第２のスタッカ内に、前記第１のスタッカ内
の万券が振分収納され次第、直に紙幣の出金処理を再開
できるものである。すなわち、本発明の循環式紙幣入出
金機では、第２のスタッカに対して、不足した金種の紙
幣を補充する時間を可能な限り短くすることができ、こ
れによって効率の良い紙幣の出金処理を可能とするもの
である。

【図面の簡単な説明】

【図１】循環式紙幣入出金機の概略図である。

【図２】第１実施例の制御機構を示すブロック図であ
る。

【図３】図２の振分制御部２０の補充処理を示すフロー
チャートである。

【図４】第２実施例の制御機構を示すブロック図であ
る。

【図５】図４の振分制御部３０の補充処理を示すフロー
チャートである。

【符号の説明】

４五千券スタッカ（第１のスタッカ）６万券スタッカ（第２のスタッカ）１９ニアエンド検出部２０振分制御部３０振分制御部

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】金種に対応した第１、第２のスタッカが
少なくとも設けられ、これら各スタッカに対して、金種
毎に振り分けられた入金紙幣が上方側から収納されると
ともに、出金指令が出力された場合に、これらスタッカ
にそれぞれ収納された紙幣が出金紙幣として下方側から
払い出される循環式紙幣入出金機であって、前記第２のスタッカ内の紙幣がニアエンドになったこと
を検出するニアエンド検出部と、前記ニアエンド検出部から第２のスタッカ内の紙幣がニ
アエンドになったことを示す検出信号が出力された場合
に、前記第１のスタッカに収納された紙幣を出金して、
前記第２のスタッカに振分収納させる振分制御部とを有
することを特徴とする循環式紙幣入出金機。