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JPH05219878A - 電子レンジ加熱に適するパン - Google Patents

電子レンジ加熱に適するパン

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Publication number
JPH05219878A
JPH05219878A JP4056656A JP5665692A JPH05219878A JP H05219878 A JPH05219878 A JP H05219878A JP 4056656 A JP4056656 A JP 4056656A JP 5665692 A JP5665692 A JP 5665692A JP H05219878 A JPH05219878 A JP H05219878A
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JP
Japan
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bread
weight
microwave oven
oils
heating
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Application number
JP4056656A
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English (en)
Other versions
JP3069715B2 (ja
Inventor
Kazumasa Koyaizu
和雅 小柳津
Toshiaki Hattori
利明 服部
Eriko Kanouchi
絵理子 叶内
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Miyoshi Yushi KK
Miyoshi Oil and Fat Co Ltd
Original Assignee
Miyoshi Yushi KK
Miyoshi Oil and Fat Co Ltd
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Publication date
Application filed by Miyoshi Yushi KK, Miyoshi Oil and Fat Co Ltd filed Critical Miyoshi Yushi KK
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Publication of JPH05219878A publication Critical patent/JPH05219878A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 冷凍、冷蔵又は室温貯蔵したパンを、電子レ
ンジで加熱しても水分の蒸発量が少なく、焼成した時の
食感を保つことができるパンを提供する。 【構成】 無水物換算にて食用油脂30〜90重量%、
ジアセチル酒石酸モノグリセリド0.1〜20重量%、
脂肪酸モノグリセリド0.1〜20重量%及びカゼイン
酸ナトリウム2〜30重量%を含有するO/W乳化組成
物もしくはそれを噴霧乾燥して得られる粉末油脂を、パ
ン生地の小麦粉100重量部に対して、無水物換算にて
1〜80重量部添加し、焼成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は電子レンジ加熱に適する
パンに関するものである。さらに詳しくは、焼成後冷
凍、冷蔵又は室温貯蔵したパンを電子レンジで加熱する
時、水分の蒸発量が少なく、焼成時の食感を保つことの
できる、電子レンジ加熱に適するパンに関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】食生活が洋風化しパンの消費量が増加す
るに従って、一度焼成したパンを冷凍し、販売店で電子
レンジを用いて加熱し消費者に供給する方法や、電子レ
ンジの普及に伴い冷凍食品の増加がめざましく、冷凍し
て流通販売されたパン類を家庭で電子レンジで加熱して
供する等の方法が行われるように成ってきている。従来
のパンは、冷凍、冷蔵あるいは室温保存したものを電子
レンジで加熱すると、水分が蒸発し、澱粉粒が崩壊して
パンが硬化する現象がおこり、硬くて歯切れの悪い食感
となり、いわゆるひきが強いものとなる。ハンバーガー
のような惣菜類を使用したパンを冷凍後電子レンジで加
熱する時に、惣菜部分の加熱に時間がかかるため、パン
の部分が加熱され過ぎ、この現象がより強く現れる。
【0003】このような電子レンジを用いてパンを加熱
して現れる欠点を改善する方法として、従来、電子レン
ジ皿上に特定の構造をした解凍容器を乗せ、冷凍パンを
解凍する方法(特公昭56−27207)、乾熱工程・
湿熱工程・高周波処理工程等を組合せて冷凍パンを解凍
する方法(特公昭64−3449)、特定配合のパン生
地を麩切りにして焼成し電子レンジ加熱に適するように
冷凍したパン(特開昭63−287435)、小麦粉を
主体とするパン生地に乳化剤1〜6重量%を配合して焼
成してなる電子レンジ加熱に適する冷凍パン(特開平2
−222639)等が知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来知られているこれ
らの解凍方法又は冷凍パンは、電子レンジを用いて冷凍
したパンを解凍する場合に、水分の蒸発を防ぎあるいは
パン生地中のグルテンを切ることにより食感を軽くし、
焼成した時の食感を保持するパンを提供しようとするも
のであるが、種々の欠点を有するものであった。例え
ば、特公昭56−27207あるいは、特公昭64−3
449の冷凍パンを解凍する方法は、特殊な解凍容器を
必要としたり、数工程を必要とするもので、一般の家庭
や迅速を必要とする販売店では採用することが難しい。
また特開昭63−287435の冷凍パンは、パン生地
の形状に制限があるため品種のバラエティー化をはかる
ことができず、特開平2−222639の冷凍パンは乳
化剤の添加量が多いため、乳化剤の味が強くでて、パン
の風味、食感が低下する等の問題点がある。
【0005】本発明は、上記の点に着目し行ったもの
で、冷凍、冷蔵又は室温貯蔵したパンを電子レンジで加
熱する時、水分の蒸発量が少なく、焼成時の食感を保つ
ことができ、また加熱時に、特定の容器、装置を必要と
せず、一般的な電子レンジで容易に加熱することのでき
る、電子レンジ加熱に適するパンを提供することを目的
とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者等は上記課題を
解決するため鋭意研究を行った結果、特定な組成のO/
W乳化組成物もしくは、それから得られる粉末油脂を、
パン生地に特定量配合し、焼成して得られるパンが、こ
れを冷凍し、電子レンジで加熱しても水分の蒸発量が少
なく、焼成した時と変わらない風味と食感を有するパン
を得ることができることを見出し、本発明を完成するに
至った。
【0007】即ち、本発明は、小麦粉を主体とするパン
において、無水物換算にて食用油脂30〜90重量%、
ジアセチル酒石酸モノグリセリド(以下、DATEMと
称する)0.1〜20重量%、脂肪酸モノグリセリド
(以下、MGと称する)0.1〜20重量%及びカゼイ
ン酸ナトリウム2〜30重量%を含有するO/W乳化組
成物もしくはそれを噴霧乾燥して得られる粉末油脂を、
パン生地の小麦粉100重量部に対して、無水物換算に
て1〜80重量部添加し、焼成して得られる電子レンジ
加熱に適するパンである。
【0008】本発明において、食用油脂としては、液
体、固体の動植物性油脂、硬化した動植物性油脂、エス
テル交換油脂、分別した液体油又は固体脂等が挙げられ
る。具体的にはナタネ油、コーン油、大豆油、綿実油、
サフラワー油、パーム油、ヤシ油、米糠油等の植物性油
脂、牛脂、ラード、乳脂、魚油等の動物性油脂及び、こ
れらの油脂の硬化油又はエステル交換油、あるいはこれ
らの油脂を分別して得られる液体油、固体脂等が挙げら
れ、これらより選ばれた1種又は2種以上を用いること
ができる
【0009】DATEMは炭素数8〜20の脂肪酸のモ
ノグリセライド1分子と、ジアセチル酒石酸1分子とが
エステル結合した構造の化合物である。
【0010】本発明おいて、O/W乳化組成物は、所定
量の食用油脂、DATEM、MG及びカゼイン酸ナトリ
ウムを用い、常法に従って製造することができる。例え
ば、まずカゼイン酸ナトリウムを水に溶解して水溶液と
する。カゼイン酸ナトリウム水溶液を調製する時、過剰
な水酸化ナトリウムの存在によってアルカリ性を示す場
合、DATEMを加水分解する虞があり、酸を添加して
pHを7以下に調整することが好ましい。調整に用いる
酸としては、酢酸、乳酸、フマル酸、リンゴ酸、酒石
酸、アジピン酸、クエン酸、グルコン酸、コハク酸、リ
ン酸等が挙げられる。
【0011】上記カゼイン酸ナトリウムの水溶液に食用
油脂を徐々に添加しながらホモジナイザー等によって撹
拌することにより食用油脂のO/W乳化組成物が得られ
る。DATEM、MG等は水中に添加しても、食用油脂
に添加しても良い。DATEM、MG等は食用油脂を乳
化するに際し乳化作用を有するが、さらに必要によりそ
の他の乳化剤を併用しても良い。他に併用することの出
来る乳化剤としては、脂肪酸ポリグリセリンエステル、
脂肪酸蔗糖エステル、脂肪酸ソルビトールエステル、脂
肪酸プロピレングリコールエステル、レシチン等が挙げ
られる。これらの乳化剤を構成する脂肪酸としては炭素
数12〜20の脂肪酸、例えばラウリン酸、ミリスチン
酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、リノー
ル酸、エルシン酸およびこれらの混合脂肪酸が好まし
い。上記乳化剤はこれらの脂肪酸とポリグリセリン(グ
リセリンの重合度2〜10程度の物が好ましい。)、蔗
糖、ソルビトール、プロピレングリコール等の多価アル
コールとの間でエステル化反応を行って得られる。また
これらのエステル型乳化剤の他に親水性に変性したレシ
チンを用いることもできる。
【0012】本発明O/W乳化組成物中または粉末油脂
中における、食用油脂、DATEM、MG及びカゼイン
酸ナトリウムの割合は、水分を除いた成分で食用油脂3
0〜90重量%、DATEM0.1〜20重量%、MG
0.1〜20重量%、カゼイン酸ナトリウム2〜30重
量%となるように添加することが好ましく、さらに各々
40〜80重量%、1〜10重量%、1〜10重量%、
3〜10重量%がより好ましい。またDATEM、MG
以外の乳化剤を添加する場合、その使用量は10重量%
程度以下となるように添加することが好ましい。O/W
乳化組成物中における水分は特に規定はないが乳化後の
粘度及び粉末化の際の効率の点から30〜70重量%程
度が好ましい。
【0013】O/W乳化組成物中または粉末油脂中にお
ける、食用油脂の含量が30重量%未満であると、電子
レンジで加熱した時にパンのソフトさが欠け、90重量
%を越えると乳化した時の状態が不安定となり好ましく
ない。同様にDATEMの含量が0.1重量%未満であ
るとデンプン粒の保護力が弱まり、電子レンジで加熱し
た時にパンが硬いものとなり、20重量%を越えるとD
ATEMの味が強く出て風味が悪くなり好ましくない。
MGの含量が0.1重量%未満であるとデンプン粒の保
護ができず、電子レンジで加熱した時にパンが硬くな
り、20重量%を越えると食感の劣ったパンとなり好ま
しくない。カゼインナトリウムの含量が2重量%未満で
あると、乳化組成物の状態が不安定で分離し易いものと
なり、30重量%を越えると乳化組成物の粘度が上昇
し、パン生地への分散性が低下する、噴霧乾燥し難い、
パンがソフトさに欠ける、食感が悪い等の欠点を生じ好
ましくない。
【0014】O/W乳化組成物を粉末化する方法として
は、噴霧乾燥、凍結乾燥等の公知の粉末化法を採用する
ことができる。粉末化を行い易くするために、上記O/
W乳化組成物に被膜形成剤としての作用を有する物質を
添加することができる。この被膜形成剤として作用する
物質としては、乳蛋白、大豆蛋白、小麦蛋白、全脂粉
乳、脱脂粉乳、小麦粉、デンプン、糖類、ゼラチン、ホ
エー、ガム質、デキストリン等が挙げられる。またデン
プンとしては馬鈴薯デンプン、コーンスターチ、小麦粉
デンプン等が、糖類としては蔗糖、ブドウ糖、麦芽糖、
乳糖、果糖、デンプン糖が、ガム質にはキサンタンガ
ム、グァーガム、アラビアガム、トラガントガム等が挙
げられる。被膜形成剤としての作用を有する物質を使用
する場合、これらのO/W乳化組成物中における添加量
は20重量%以下が好ましい。
【0015】本発明の電子レンジ加熱に適するパンは、
小麦粉を主成分とし、必要により食塩、糖、油脂、卵、
香料、イースト、イーストフードその他の副資材を原料
とする通常知られている組成のパン生地に、パン生地の
小麦粉100重量部に対してO/W乳化組成物もしくは
それから得られる粉末油脂を1〜80重量部、より好ま
しくは3〜30重量部添加し、焼成して得られる。パン
生地の小麦粉100重量部に対するO/W乳化組成物も
しくは粉末油脂の添加量が、1重量部に満たないと焼成
したパンを電子レンジで加熱した時に、水分が蒸発して
硬くなり効果を発揮しない。又、80重量%を越える
と、ボリューム感が無いと共に食感の劣ったパンとなり
好ましくない。パン生地の製造法は、中種法、直捏法等
のいずれの方法でも良い。またO/W乳化組成物もしく
は粉末油脂の添加は全量を一度に添加しても、数回に分
けて添加すこともでき、中種法の中種、あるいは本捏ま
たは、中種と本捏の両方に添加しても良く、添加する時
期はミキシング工程の最初に添加しても良いし、又ミキ
シングの途中で添加しても良い。O/W乳化組成物もし
くは粉末油脂を添加したパン生地を次に醗酵、分割、ベ
ンチタイム、成型、ホイロ等の工程を経た後、焼成して
本発明の電子レンジ加熱に適するパンが得られる。
【0016】本発明の電子レンジ加熱に適するパンは、
副資材の種類、添加量の違いにより、バターロール、ホ
ットドッグロール、ハンバーガーバンズ、ワンローフ、
山形食パン、中華マンジュウ等、種々のパンが挙げられ
るが、通常知られているパンに比べて、冷凍した後、電
子レンジで加熱しても水分の蒸発量が少なく、焼成した
時のソフトさ、食感を保つことが出来るので、特に電子
レンジを用いた長時間の加熱を必要とする冷凍ハンバー
ガー、冷凍ホットドッグ、冷凍中華マンジュウ等に適し
ている。
【0017】以下、実施例により本発明を更に詳細に説
明するが、本発明はその要旨を越えない限り、これらに
限定されない。
【0018】
【実施例】
実施例1〜4、比較例1〜10 表1に示す配合により、所定量の水にカゼイン酸ナトリ
ウム、pH調整剤、DATEM、MGを溶解して水溶液
とし、次にこの水溶液に食用油脂を徐々に添加しながら
ホモジナイザーを用いて撹拌し、O/W乳化組成物(N
O.1〜14)を調製した。実施例4、比較例2、4、
5、7、8にはO/W乳化組成物NO.4、6、8、
9、11、12を、それ以外はO/W乳化組成物を常法
に従って噴霧乾燥して得られた粉末油脂を用いてバター
ロールの生地を調整し、200℃で9分間焼成してバタ
ーロールを得た(実施例1〜4、比較例1〜10)。焼
成したバターロールを−20℃に7日間保って、冷凍
し、冷凍したバターロールを家庭用電子レンジ(三洋株
式会社製、EW−M401型)を用い、出力200W
(3ケ/1回の加熱)で加熱した。1,及び2分間加熱
した時の水分の蒸発量、2分間加熱したあとのバターロ
ールの食感を測定し、その結果を表1に示す。
【0019】実施例1〜4、比較例1〜10におけるバ
ターロールは、以下の様に配合し、混捏後、28℃で4
0分醗酵、35gに分割、ベンチタイムを15分とった
後成型し、36〜38℃、湿度85%で30分ホイロ
後、焼成した。 ・バターロールの組成 強力粉 100.0 部 砂糖 12.0 〃 食塩 1.8 〃 脱脂粉乳 3.0 〃 イースト 3.0 〃 O/W乳化組成物あるいはその噴霧乾燥品(表1に記載の量) イーストフード 0.1 〃 水 50.0 〃 (但し、水の配合量は、O/W乳化組成物(水分50%
含有)、噴霧乾燥品に含まれる水分(水分1%以下含
有)を50部から引いた量とする)
【0020】バターロールパンを加熱した時の水分の蒸
発量及び食感の試験方法を以下に示す。 ・水分の蒸発量 電子レンシで加熱する前と後のバターロールの重量を測
定し、その差を水分の蒸発量とし、100分率で表し
た。 ・食感試験。 電子レンジで加熱したバターロールをパネラー10人に
食せしめ、以下の基準に従ってバターロールの食感を評
価した。 ◎:ソフトさが焼成したものと変わらず、食べておいしいと判定した人が8〜1 0人。 ○: 〃 5〜7人。 △: 〃 1〜4人。 ×: 〃 0〜1人。
【0021】
【表1】
【0022】
【発明の効果】以上説明した様に、本発明は特定の粉末
油脂をパン生地に配合し焼成して得られる電子レンジ加
熱に適するパンであり、本発明のパンは焼成した製品を
冷凍、冷蔵又は室温貯蔵した後、電子レンジで加熱して
も水分の蒸発量が少なく、焼成した時の食感を保つこと
ができるので、家庭や店頭にて焼成したてのものと同様
な食感を有するパンを簡単に提供することができる等の
効果を発揮する。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 小麦粉を主体とするパンにおいて、無水
    物換算にて食用油脂30〜90重量%、ジアセチル酒石
    酸モノグリセリド0.1〜20重量%、脂肪酸モノグリ
    セリド0.1〜20重量%及びカゼイン酸ナトリウム2
    〜30重量%を含有するO/W乳化組成物もしくはそれ
    を噴霧乾燥して得られる粉末油脂を、パン生地の小麦粉
    100重量部に対して、無水物換算にて1〜80重量部
    添加し、焼成して得られることを特徴とする電子レンジ
    加熱に適するパン。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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