JPH05203210A - レンジ給気装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 レンジフードの排気に対する給気を、ガスレ
ンジの周囲のレンジ吹出口から行ない、外気の冷風感を
なくし、調理により発生する蒸気、油煙等をレンジフー
ドで捕集しやすくすることを目的とする。 【構成】 キッチンのレンジ台１の内部に、チャンバー
ダクト４と給気送風ユニット１５、あるいは予熱給気送
風ユニット１７を接続して備え、前記給気送風ユニット
１５あるいは予熱給気送風ユニット１７とキッチンの外
壁５に設けられた外気吸込口６とを接続し、前記レンジ
台１の天面のガスレンジ３の周囲に複数のレンジ吹出口
９を設け、前記チャンバーダクト４と接続してなるレン
ジ給気装置で、外気をガスレンジ３の周囲へ導き、人体
への冷風感をなくし、調理によって発生する蒸気、油煙
等をレンジフードへ到達するまで拡散を防ぎ、調理時の
レンジフードの捕集効率を大幅に向上させることができ
る。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、キッチンのレンジフー
ドの排気に対する給気を行うレンジ給気装置に関するも
のである。

【０００２】

【従来の技術】従来、キッチンの排気を行うレンジフー
ドに対して給気装置というものを特に設けない例が多か
った。これは住宅の気密性があまり高くなくキッチンお
よび住宅の細部の隙間からレンジフードの排気に相当す
る外気を吸引することができ、また隙間風による不快感
等についても関心が低かったためである。

【０００３】しかしながら近年は住宅の気密性が向上し
レンジフード使用時には強制的に給気をする必要性が生
じてきており、住宅の快適性にも関心が高まってきてい
る。そこで以下に示すような給気装置等を設置する住宅
が増えてきている。

【０００４】従来、図４に示すように、レンジ台１０１
の上にガスレンジ１０２が設置されており、このガスレ
ンジ１０２の上方に、内部に排気用送風機１０３を備え
たレンジフード１０４が備えられ、排気ダクト１０５に
よりキッチン等の外壁１０６に設けられた室外排気口１
０７と、前記排気用送風機１０３とが接続されている。

【０００５】また一方、前記外壁１０６に設けられた外
気吸込口１０８から外気吸込ダクト１０９により、給気
用送風機１１０と、予熱を行うための熱交換器１１１を
備えている予熱給気装置１１２に接続され、さらに室内
吹出口１１３に吹出ダクト１１４で接続されており、前
記レンジフード１０４の運転と連動して、前記予熱給気
装置１１２が自動的に運転される。

【０００６】これによって前記レンジフード１０４によ
って排気された空気に相当する量の外気を、冬期等には
人体への冷風感を防止するために室温に近い温度まで暖
めて導入することができるものであった。

【０００７】またガスレンジ１０２による調理によって
発生する蒸気、油煙等がレンジフード１０４に到達する
前に拡散して広がり、うまくレンジフード１０４に吸引
されないのが一般的であった。

【０００８】

【発明が解決しようとする課題】このような従来のレン
ジ給気装置では、冬期等の外気温の低いときは、キッチ
ンへの冷風の侵入を防止するため温水等を用いて熱交換
器１１１によって外気を暖めて導入するため、エネルギ
ーロスが大きく、また温水を作るためのボイラー（図示
せず）および予熱給気装置１１２の設置が必要となり、
設備費用が相当高価なものになるという問題があった。

【０００９】またガスレンジ１０２による調理によって
発生する蒸気、油煙等がレンジフード１０４に到達する
前に、周囲の僅かな空気の対流により拡散して広がり、う
まくレンジフード１０４の内部に吸引されず油煙がキッ
チンに充満しキッチンが油煙で汚れるという問題もあっ
た。

【００１０】本発明は上記課題を解決するもので、予熱
装置を用いずに給気送風ユニットにより外気をガスレン
ジの周囲へ導き、人体への冷風感をなくし、予熱に必要
な熱交換器、ボイラー等の設備費用を削減することによ
り装置全体の価格を低減し、しかも調理によって発生す
る蒸気、油煙等をレンジフードへ到達するまで拡散を防
ぎ、レンジフードの捕集効率を大幅に向上させるレンジ
給気装置を提供することを第一の目的とする。

【００１１】第２の目的は、熱交換器を組み込んだ予熱
給気送風ユニットにより外気を予熱し、ガスレンジの周
囲へ導き、人体への冷風感をなくし、キッチンの冷暖房
効果を損なうことなく、しかも調理によって発生する蒸
気、油煙等をレンジフードへ到達するまで拡散を防ぎ、
レンジフードの捕集効率を大幅に向上させるレンジ給気
装置を提供することにある。

【００１２】

【課題を解決するための手段】本発明のレンジ給気装置
は上記第１の目的を達成するために本発明の第１の手段
は、キッチンのレンジ台にガスレンジを設け、前記レン
ジ台の内部に不燃材料により構成されたチャンバーダク
トと、内部に給気送風機を備えた給気送風ユニットを備
え、この給気送風ユニットとチャンバーダクトとを接続
するとともに、前記給気送風ユニットとキッチンの外壁
に設けられた外気吸込口とを接続し、前記レンジ台の天
面のガスレンジの周囲に、前記チャンバーダクトと連通
した複数のレンジ吹出口を設けて構成したものである。

【００１３】第２の目的を達成するために第２の手段
は、キッチンのレンジ台にガスレンジを設け、前記レン
ジ台の内部に不燃材料により構成されたチャンバーダク
トと内部に給気送風機と熱交換器を備えた予熱給気送風
ユニットを備え、この予熱給気送風ユニットとチャンバ
ーダクトとを接続するとともに、前記予熱給気送風ユニ
ットとキッチンの外壁に設けられた外気吸込口とを接続
し、前記レンジ台の天面のガスレンジの周囲に、前記チ
ャンバーダクトと連通した複数のレンジ吹出口を設けて
構成したものである。

【００１４】

【作用】本発明は上記した第１の手段の構成により、レ
ンジフードの運転に連動して給気送風ユニットが運転さ
れ、レンジフードの排気相当量の外気を、キッチンの外
壁に設けられた外気吸込口よりチャンバーダクトを経
て、ガスレンジの周囲に設けられた複数のレンジ吹出口
へ導き、ガスレンジを包み込むように吹き出し、エアー
カーテンのように気流の層ができ、調理によって発生す
る蒸気、油煙等の拡散を防ぐことができるものである。

【００１５】また、第２の手段の構成により、レンジフ
ードの運転に連動して予熱給気送風ユニットが運転さ
れ、レンジフードの排気相当量の外気をキッチンの外壁
に設けられた外気吸込口より吸い込み、熱交換器で予熱
し、チャンバーダクトを経てガスレンジの周囲へ導き、
人体への冷風感をなくし、キッチンの冷暖房効果を損な
うことなく、しかも調理によって発生する蒸気、油煙等
の拡散を防ぐことができるものである。

【００１６】

【実施例】以下、本発明の第１実施例について図１およ
び図２を参照しながら説明する。

【００１７】図１に示すように、キッチンのレンジ台１
の下方に埋め込まれる形態あるいは露出形態となるガス
レンジ置き場２にガスレンジ３を設置し、前記レンジ台
１の内部に不燃材料により構成されたチャンバーダクト
４を備え、このチャンバーダクト４は給気送風機１４を
備えた給気送風ユニット１５に接続されており、さら
に、前記給気送風ユニット１５はキッチンの外壁５に設
けられた外気吸込口６と、外気吸込ダクト７で接続され
屋外と連通している。前記チャンバーダクト４は図２に
示すように、前記レンジ台１の天面８の前記ガスレンジ
３の周囲に設けられた複数のレンジ吹出口９に接続され
ている。

【００１８】一方、前記ガスレンジ３の上方部には、内
部に排気用送風機１０を備えたレンジフード１１が設け
られ、排気ダクト１２により前記外壁５に設けられた室
外排気口１３と接続されている。

【００１９】上記構成において、ガスレンジ３を使用し
て調理等を行うときは、レンジフード１１を運転すると
レンジフード１１の運転に連動して給気送風ユニット１
５が運転され、外気吸込口６より外気が吸引され、外気
吸込ダクト７、チャンバーダクト４を経て前記レンジ台
１の天面８の前記ガスレンジ３の周囲に設けられた複数
のレンジ吹出口９より前記ガスレンジ３の周囲に導かれ
る。レンジ吹出口９はスリット形状で図２に示すよう
に、ガスレンジ３を取り囲むように形成されている。

【００２０】これによって冬期等外気温の低い場合で
も、導入された外気がキッチンの室内を通過することが
なく、レンジ吹出口９より吹き出す空気はガスレンジ３
の周囲にエアーカーテンとしての役目を果たしすぐにレ
ンジフード１１に吸引されるので、人体への冷風感もな
く、キッチンの室内の空気を排気する量が少ないのでエ
ネルギーロスを防ぐことができるのである。すなわち、
ガスレンジ３の周囲に設けられた複数のレンジ吹出口９
よりガスレンジ３を包み込むように外気が吹き出し図１
の破線の部分にエアーカーテンのように気流の層がで
き、調理によって発生する蒸気、油煙等のレンジフード
１１へ到達するまで拡散を防ぐことができるのである。

【００２１】つぎに、本発明の第２実施例について図２
および図３を参照しながら説明するする。

【００２２】図３に示すように、キッチンのレンジ台１
のガスレンジ置き場２にガスレンジ３を設置し、前記レ
ンジ台１の内部に不燃材料により構成されたチャンバー
ダクト４を備え、このチャンバーダクト４は給気送風機
１４と熱交換器１６とを内蔵した予熱給気送風ユニット
１７に接続されており、さらにその予熱給気送風ユニッ
ト１７はキッチンの外壁５に設けられた外気吸込口６と
外気吸込ダクト７で接続され屋外と連通しており、また
前記チャンバーダクト４は図２に示すように、前記レン
ジ台１の天面８の前記ガスレンジ３の周囲に設けられた
複数のレンジ吹出口９に接続されている。

【００２３】また前記ガスレンジ３の上方には、内部に
排気用送風機１０を備えたレンジフード１１が設けら
れ、排気ダクト１２により前記外壁５に設けられた室外
排気口１３と接続されている。

【００２４】上記構成において、ガスレンジ３を使用し
て調理等を行うときは、レンジフード１１を運転すると
レンジフード１１の運転に連動して予熱給気送風ユニッ
ト１７が運転され、給気送風機１４によって外気吸込口
５より外気が吸引され、熱交換器１６によって予熱さ
れ、外気吸込ダクト７、チャンバーダクト４を経て前記
レンジ台１の天面８の前記ガスレンジ３の周囲に設けら
れた複数のレンジ吹出口９より前記ガスレンジ３の周囲
に導かれる。レンジ吹出口９はスリット形状で図２に示
すように、ガスレンジ３を取り囲むように形成されてい
る。

【００２５】これによって冬期等外気温の低い場合で
も、導入された外気は熱交換器１６によりキッチンの室
温とほぼ同程度の温度まで予熱をされており、またキッ
チンの室内を通過することがなく、レンジ吹出口９より
吹き出す空気はガスレンジ３の周囲にエアーカーテンと
しての役目を果たし、すぐにレンジフード１１に吸引さ
れるので、人体への冷風感もなくキッチンの冷暖房効果
を損なうこともないのである。すなわち、ガスレンジ３
の周囲に設けられた複数のレンジ吹出口９よりガスレン
ジ３を包み込むように外気が吹き出し、図１の破線の部
分にエアーカーテンのように気流の層ができ、調理によ
って発生する蒸気、油煙等のレンジフード１１へ到達す
るまで拡散を防ぐことができるのである。

【００２６】

【発明の効果】以上の実施例から明らかなように、本発
明によれば外気を暖めたり冷やしたりして室内へ供給す
る予熱給気装置を用いる場合も、また用いない場合も共
に、給気送風ユニットによりレンジフードの排気相当量
の外気をガスレンジの周囲へ導き、人体への冷風感をな
くし、キッチンの冷暖房効果を損なうことなく、しかも
調理によって発生する蒸気、油煙等をレンジフードへ到
達するまで拡散を防ぎ、調理時のレンジフードの捕集効
率を大幅に向上させることができるレンジ給気装置を提
供できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の第１実施例のレンジ給気装置の構成を
示す側面図

【図２】同レンジ給気装置の平面図

【図３】同第２実施例のレンジ給気装置の構成を示す側
面図

【図４】従来のレンジ給気装置の構成を示す側面図

【符号の説明】

１ レンジ台 ３ ガスレンジ ４ チャンバーダクト ５ 外壁 ６ 外気吸込口 ８ 天面 ９ レンジ吹出口 １４ 給気送風機 １５ 給気送風ユニット １６ 熱交換器 １７ 予熱給気送風ユニット

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 キッチンのレンジ台にガスレンジを設
   け、前記レンジ台の内部に不燃材料により構成されたチ
   ャンバーダクトと、内部に給気送風機を備えた給気送風
   ユニットを備え、この給気送風ユニットとチャンバーダ
   クトとを接続するとともに、前記給気送風ユニットとキ
   ッチンの外壁に設けられた外気吸込口とを接続し、前記
   レンジ台の天面のガスレンジの周囲に、前記チャンバー
   ダクトと連通した複数のレンジ吹出口を設けてなるレン
   ジ給気装置。
2. 【請求項２】 キッチンのレンジ台にガスレンジを設
   け、前記レンジ台の内部に不燃材料により構成されたチ
   ャンバーダクトと、内部に給気送風機と熱交換器を備え
   た予熱給気送風ユニットを備え、この予熱給気送風ユニ
   ットとチャンバーダクトとを接続するとともに、前記予
   熱給気送風ユニットとキッチンの外壁に設けられた外気
   吸込口とを接続し、前記レンジ台の天面のガスレンジの
   周囲に、前記チャンバーダクトと連通した複数のレンジ
   吹出口を設けてなるレンジ給気装置。