JPH05186654A - 硬化容易な含フッ素エラストマー加硫組成物 - Google Patents
硬化容易な含フッ素エラストマー加硫組成物Info
- Publication number
- JPH05186654A JPH05186654A JP454692A JP454692A JPH05186654A JP H05186654 A JPH05186654 A JP H05186654A JP 454692 A JP454692 A JP 454692A JP 454692 A JP454692 A JP 454692A JP H05186654 A JPH05186654 A JP H05186654A
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- JP
- Japan
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- weight
- fluorine
- containing elastomer
- unit
- organic peroxide
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Abstract
(57)【要約】
【構成】 (イ)フッ化ビニリデン単位と(ロ)ヘキサ
フルオロプロピレン単位及び場合により(ハ)35重量
%のテトラフルオロエチレン単位から成り、かつ(イ)
単位と(ロ)単位の重量比が40:60ないし80:2
0であり、極限粘度が70〜90ml/gの範囲にあ
り、分子鎖末端に0.01〜5重量%の結合ヨウ素を含
有する有機過酸化物で加硫可能な含フッ素エラストマー
共重合体、有機過酸化物、共架橋剤から成る硬化容易な
含フッ素エラストマー加硫組成物。 【効果】 二次加硫を行わなくても従来の含フッ素エラ
ストマー加硫物と同等の優れた引張特性、耐熱性、耐油
性、シール性などを発現する。
フルオロプロピレン単位及び場合により(ハ)35重量
%のテトラフルオロエチレン単位から成り、かつ(イ)
単位と(ロ)単位の重量比が40:60ないし80:2
0であり、極限粘度が70〜90ml/gの範囲にあ
り、分子鎖末端に0.01〜5重量%の結合ヨウ素を含
有する有機過酸化物で加硫可能な含フッ素エラストマー
共重合体、有機過酸化物、共架橋剤から成る硬化容易な
含フッ素エラストマー加硫組成物。 【効果】 二次加硫を行わなくても従来の含フッ素エラ
ストマー加硫物と同等の優れた引張特性、耐熱性、耐油
性、シール性などを発現する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は含フッ素エラストマーの
新規な加硫組成物に関するものである。さらに詳しくい
えば、本発明は二次加硫を行わなくても従来の含フッ素
エラストマー加硫物と同等の優れた引張特性、耐熱性、
耐油性、シール性などを発現する硬化容易な含フッ素エ
ラストマー加硫組成物に関するものである。
新規な加硫組成物に関するものである。さらに詳しくい
えば、本発明は二次加硫を行わなくても従来の含フッ素
エラストマー加硫物と同等の優れた引張特性、耐熱性、
耐油性、シール性などを発現する硬化容易な含フッ素エ
ラストマー加硫組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】含フッ素エラストマー加硫物は、優れた
耐熱性、耐油性などを有していることから、各種の工業
分野、例えば自動車、船舶、航空機、油圧機器、一般機
械工業、公害関連部門などにおいて、O−リング、ガス
ケット、オイルシール、ダイヤフラム、ホース、ロー
ル、シート材などに用いられている。しかしながら、こ
れらの優れた特性を引き出すためには温度180〜26
0℃、時間4〜24時間の範囲の二次加硫が不可欠であ
り、省エネルギー・生産性・経済性の面から大きな問題
になっている。そこで二次加硫を行わずに二次加硫品と
同等の性能を有するノンポストキュア化への移行が強く
要求されている。しかしながら、いまだに含フッ素エラ
ストマー加硫物のノンポストキュア化は実現されていな
い。
耐熱性、耐油性などを有していることから、各種の工業
分野、例えば自動車、船舶、航空機、油圧機器、一般機
械工業、公害関連部門などにおいて、O−リング、ガス
ケット、オイルシール、ダイヤフラム、ホース、ロー
ル、シート材などに用いられている。しかしながら、こ
れらの優れた特性を引き出すためには温度180〜26
0℃、時間4〜24時間の範囲の二次加硫が不可欠であ
り、省エネルギー・生産性・経済性の面から大きな問題
になっている。そこで二次加硫を行わずに二次加硫品と
同等の性能を有するノンポストキュア化への移行が強く
要求されている。しかしながら、いまだに含フッ素エラ
ストマー加硫物のノンポストキュア化は実現されていな
い。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、二次
加硫を行わなくても従来の含フッ素エラストマー加硫物
と同等の優れた引張特性、耐熱性、耐油性、シール性な
どを発現する硬化容易な含フッ素エラストマー加硫組成
物を提供することである。
加硫を行わなくても従来の含フッ素エラストマー加硫物
と同等の優れた引張特性、耐熱性、耐油性、シール性な
どを発現する硬化容易な含フッ素エラストマー加硫組成
物を提供することである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは鋭意研究を
重ねた結果、有機過酸化物で加硫可能な特定の含フッ素
エラストマーから成る加硫組成物が前記目的に適合する
ことを見出し、この知見に基づいて本発明を完成するに
至った。すなわち、本発明は(a)(イ)フッ化ビニリ
デン単位(以下VdFという)と(ロ)ヘキサフルオロ
プロピレン単位(以下HFPという)及び場合により
(ハ)35重量%以下のテトラフルオロエチレン単位
(以下TFEという)から成り、かつ(イ)単位と
(ロ)単位の重量比が40:60ないし80:20であ
り、極限粘度が70〜90ml/gの範囲にあり、分子
鎖末端に0.05〜1重量%の結合ヨウ素を含有する有
機過酸化物で加硫可能な含フッ素エラストマー共重合
体、(b)有機過酸化物、(c)共架橋剤から成る含フ
ッ素エラストマー加硫組成物を提供するものである。
重ねた結果、有機過酸化物で加硫可能な特定の含フッ素
エラストマーから成る加硫組成物が前記目的に適合する
ことを見出し、この知見に基づいて本発明を完成するに
至った。すなわち、本発明は(a)(イ)フッ化ビニリ
デン単位(以下VdFという)と(ロ)ヘキサフルオロ
プロピレン単位(以下HFPという)及び場合により
(ハ)35重量%以下のテトラフルオロエチレン単位
(以下TFEという)から成り、かつ(イ)単位と
(ロ)単位の重量比が40:60ないし80:20であ
り、極限粘度が70〜90ml/gの範囲にあり、分子
鎖末端に0.05〜1重量%の結合ヨウ素を含有する有
機過酸化物で加硫可能な含フッ素エラストマー共重合
体、(b)有機過酸化物、(c)共架橋剤から成る含フ
ッ素エラストマー加硫組成物を提供するものである。
【0005】本発明の含フッ素エラストマー加硫組成物
において(a)成分として用いる含フッ素エラストマー
は、(イ)VdFと(ロ)HFP及び場合により(ハ)
35重量%以下のTFEから成り、かつ(イ)単位と
(ロ)単位の重量比が40:60ないし80:20であ
り、極限粘度が70〜90ml/gの範囲にあり、分子
鎖末端に0.05〜1重量%の結合ヨウ素を含有して有
機過酸化物で加硫可能なことが必須である。含フッ素エ
ラストマーの分子鎖末端にヨウ素が結合していると、加
硫時に過酸化物によってヨウ素が容易に脱離してポリマ
ー鎖中にラジカルを形成させ、このラジカルが架橋点と
なる。このようにヨウ素が容易に脱離するので本発明の
含フッ素エラストマーは加硫速度がはやくなり容易に硬
化する。含フッ素エラストマーの分子鎖末端へヨウ素を
導入する方法としては、連鎖移動剤としてヨウ素化合物
を用いる方法(特公昭63−41928号、特開昭60
−221409号)が有効である。連鎖移動剤として
は、例えばモノヨードメタン、1−ヨードメタン、1−
ヨード−n−プロパン、ヨウ化イソプロピル、ジヨード
メタン、1,2−ジヨードエタン、1,3−ジヨード−
n−プロパン及びこれらの化合物の水素原子が全てフッ
素原子で置換されたそれぞれのパーフルオロヨウ化物な
どが好ましく用いられる。含フッ素エラストマー中のヨ
ウ素含有量は、VdF、HFP、TFE及びヨウ素の合
計量に対して0.05〜1重量%、好ましくは0.1〜
0.5重量%の範囲が選ばれる。この量が0.05重量
%未満では架橋点間距離が長くなりすぎて架橋密度が大
幅に低下し金型粘着の発生や圧縮永久ひずみの悪化を招
き、1重量%を超えると架橋点間距離が短くなりすぎて
満足しうる弾性体が得られ難くなる傾向がある。さら
に、含フッ素エラストマーの極限粘度が70〜90ml
/gの範囲にあるのは、極限粘度が70ml/g未満で
は一次加硫だけでは良好な機械特性、耐圧縮永久ひずみ
性が得られず、極限粘度が90ml/gを超えると一次
加硫だけでは耐圧縮永久ひずみ性が劣るためである。
において(a)成分として用いる含フッ素エラストマー
は、(イ)VdFと(ロ)HFP及び場合により(ハ)
35重量%以下のTFEから成り、かつ(イ)単位と
(ロ)単位の重量比が40:60ないし80:20であ
り、極限粘度が70〜90ml/gの範囲にあり、分子
鎖末端に0.05〜1重量%の結合ヨウ素を含有して有
機過酸化物で加硫可能なことが必須である。含フッ素エ
ラストマーの分子鎖末端にヨウ素が結合していると、加
硫時に過酸化物によってヨウ素が容易に脱離してポリマ
ー鎖中にラジカルを形成させ、このラジカルが架橋点と
なる。このようにヨウ素が容易に脱離するので本発明の
含フッ素エラストマーは加硫速度がはやくなり容易に硬
化する。含フッ素エラストマーの分子鎖末端へヨウ素を
導入する方法としては、連鎖移動剤としてヨウ素化合物
を用いる方法(特公昭63−41928号、特開昭60
−221409号)が有効である。連鎖移動剤として
は、例えばモノヨードメタン、1−ヨードメタン、1−
ヨード−n−プロパン、ヨウ化イソプロピル、ジヨード
メタン、1,2−ジヨードエタン、1,3−ジヨード−
n−プロパン及びこれらの化合物の水素原子が全てフッ
素原子で置換されたそれぞれのパーフルオロヨウ化物な
どが好ましく用いられる。含フッ素エラストマー中のヨ
ウ素含有量は、VdF、HFP、TFE及びヨウ素の合
計量に対して0.05〜1重量%、好ましくは0.1〜
0.5重量%の範囲が選ばれる。この量が0.05重量
%未満では架橋点間距離が長くなりすぎて架橋密度が大
幅に低下し金型粘着の発生や圧縮永久ひずみの悪化を招
き、1重量%を超えると架橋点間距離が短くなりすぎて
満足しうる弾性体が得られ難くなる傾向がある。さら
に、含フッ素エラストマーの極限粘度が70〜90ml
/gの範囲にあるのは、極限粘度が70ml/g未満で
は一次加硫だけでは良好な機械特性、耐圧縮永久ひずみ
性が得られず、極限粘度が90ml/gを超えると一次
加硫だけでは耐圧縮永久ひずみ性が劣るためである。
【0006】(b)成分の有機過酸化物としては、加硫
条件下でパーオキサイドラジカルを発生するものであれ
ば良く、例えば1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)
−3,5,5−トリメチルシクロヘキサン、1,1−ビ
ス(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキサン、2,2−
ビス(t−ブチルパーオキシ)オクタン、n−ブチル
4,4−ビス(t−ブチルパーオキシ)バレラート、
2,2−ビス(t−ブチルパーオキシ)ブタン、2,5
−ジメチルヘキサン−2,5−ジヒドロキシパーオキシ
ド、ジ−t−ブチルパーオキシド、t−ブチルクミルパ
ーオキシド、ジクミルパーオキシド、α,α'−ビス
(t−ブチルパーオキシ−m−イソプロピル)ベンゼ
ン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオ
キシ)ヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−
ブチルパーオキシ)ヘキシン−3、ベンゾイルパーオキ
シド、t−ブチルパーオキシベンゼン、2,5−ジメチ
ル−2,5−ジ(ベンゾイルパーオキシ)ヘキサン、t
−ブチルパーオキシマレイン酸、t−ブチル−オキシイ
ソプロピルカーボネイトなどが挙げられる。
条件下でパーオキサイドラジカルを発生するものであれ
ば良く、例えば1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)
−3,5,5−トリメチルシクロヘキサン、1,1−ビ
ス(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキサン、2,2−
ビス(t−ブチルパーオキシ)オクタン、n−ブチル
4,4−ビス(t−ブチルパーオキシ)バレラート、
2,2−ビス(t−ブチルパーオキシ)ブタン、2,5
−ジメチルヘキサン−2,5−ジヒドロキシパーオキシ
ド、ジ−t−ブチルパーオキシド、t−ブチルクミルパ
ーオキシド、ジクミルパーオキシド、α,α'−ビス
(t−ブチルパーオキシ−m−イソプロピル)ベンゼ
ン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオ
キシ)ヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−
ブチルパーオキシ)ヘキシン−3、ベンゾイルパーオキ
シド、t−ブチルパーオキシベンゼン、2,5−ジメチ
ル−2,5−ジ(ベンゾイルパーオキシ)ヘキサン、t
−ブチルパーオキシマレイン酸、t−ブチル−オキシイ
ソプロピルカーボネイトなどが挙げられる。
【0007】(c)成分の共架橋剤としては、例えばト
リアリルシアヌレート、トリメタリルイソシアヌレー
ト、トリアリルイソシアヌレート、トリアクリルホルマ
ール、トリアリルトリメリテート、N,N'−m−フェ
ニレンビスマレイミド、ジアリルフタレート、テトラア
リルテレフタールアミド、トリス(ジアリルアミン)−
s−トリアジン、亜燐酸トリアリル、N,N−ジアリル
アクリルアミドなどが挙げられ、特に好ましい共架橋剤
はトリアリルイソシアヌレートである。
リアリルシアヌレート、トリメタリルイソシアヌレー
ト、トリアリルイソシアヌレート、トリアクリルホルマ
ール、トリアリルトリメリテート、N,N'−m−フェ
ニレンビスマレイミド、ジアリルフタレート、テトラア
リルテレフタールアミド、トリス(ジアリルアミン)−
s−トリアジン、亜燐酸トリアリル、N,N−ジアリル
アクリルアミドなどが挙げられ、特に好ましい共架橋剤
はトリアリルイソシアヌレートである。
【0008】本発明の含フッ素エラストマー加硫組成物
における前記各成分の配合割合については、通常(a)
成分100重量部に対して、(b)成分0.1〜5重量
部、好ましくは0.5〜3重量部、(c)成分0.1〜
10重量部、好ましくは0.5〜5重量部である。本発
明の(b)成分がこの範囲にあるのは、0.1重量部未
満では十分な硬化速度が得られず、5重量部以上では加
硫物の常態物性が低下するためである。(c)成分がこ
の範囲にあるのは、0.1重量部未満では均一な加硫物
が得られず、10重量部以上では加硫物の常態物性が低
下するためである。
における前記各成分の配合割合については、通常(a)
成分100重量部に対して、(b)成分0.1〜5重量
部、好ましくは0.5〜3重量部、(c)成分0.1〜
10重量部、好ましくは0.5〜5重量部である。本発
明の(b)成分がこの範囲にあるのは、0.1重量部未
満では十分な硬化速度が得られず、5重量部以上では加
硫物の常態物性が低下するためである。(c)成分がこ
の範囲にあるのは、0.1重量部未満では均一な加硫物
が得られず、10重量部以上では加硫物の常態物性が低
下するためである。
【0009】さらに本発明の含フッ素エラストマー加硫
組成物においては、必要に応じ、他の成分、例えばカー
ボンブラック、オースチンブラック、グラファイト、シ
リカ、クレー、ケイソウ土、タルク、ウォラストナイ
ト、炭酸カルシウム、珪酸カルシウム、フッ化カルシウ
ム、硫酸バリウム、スルホン化合物、燐酸エステル、高
級脂肪酸エステル、低分子量ポリエチレン、シリコーン
オイル、シリコーングリース、金属石鹸、ステアリン
酸、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸ナトリウ
ム、脂肪アミン、チタンホワイト、ベンガラなどの充填
剤、加工助剤、可塑剤、着色剤等を配合することができ
るし、受酸剤として、例えば酸化鉛、亜燐酸第二鉛、酸
化マグネシウム、酸化亜鉛、酸化カルシウム、水酸化カ
ルシウム、ハイドロタルサイト化合物などを配合しても
よい。また、本発明の主旨を逸脱しない範囲であれば、
従来公知の加硫剤や加硫促進剤を1種又は2種配合して
もよい。
組成物においては、必要に応じ、他の成分、例えばカー
ボンブラック、オースチンブラック、グラファイト、シ
リカ、クレー、ケイソウ土、タルク、ウォラストナイ
ト、炭酸カルシウム、珪酸カルシウム、フッ化カルシウ
ム、硫酸バリウム、スルホン化合物、燐酸エステル、高
級脂肪酸エステル、低分子量ポリエチレン、シリコーン
オイル、シリコーングリース、金属石鹸、ステアリン
酸、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸ナトリウ
ム、脂肪アミン、チタンホワイト、ベンガラなどの充填
剤、加工助剤、可塑剤、着色剤等を配合することができ
るし、受酸剤として、例えば酸化鉛、亜燐酸第二鉛、酸
化マグネシウム、酸化亜鉛、酸化カルシウム、水酸化カ
ルシウム、ハイドロタルサイト化合物などを配合しても
よい。また、本発明の主旨を逸脱しない範囲であれば、
従来公知の加硫剤や加硫促進剤を1種又は2種配合して
もよい。
【0010】このようにして得られた含フッ素エラスト
マー加硫組成物の加硫方法としては、例えば開放型練り
ロール又は密閉式練りロール(バンバリーミキサー、加
圧式ニーダー等)で混練後、型に入れ加圧して加硫する
方法が挙げられる。一般に、加硫の条件として温度12
0〜200℃、時間1〜180分、圧力20〜150k
g/m2の範囲が採用される。また、他の加硫手段とし
て、射出又は押出しなどの予備成形をした後に加硫する
方法、あるいはメチルエチルケトン、アセトンなどのケ
トン類、エチルエーテル、テトラヒドロフランなどのエ
ーテル類などの1種又は2種以上を媒体とする溶液もし
くは分散液を調整し、これで紙、繊維、フィルム、シー
ト、板、チューブ、パイプ、タンク、大型容器その他の
成形品の表面上を被覆し加硫する方法などを用いること
もできる。
マー加硫組成物の加硫方法としては、例えば開放型練り
ロール又は密閉式練りロール(バンバリーミキサー、加
圧式ニーダー等)で混練後、型に入れ加圧して加硫する
方法が挙げられる。一般に、加硫の条件として温度12
0〜200℃、時間1〜180分、圧力20〜150k
g/m2の範囲が採用される。また、他の加硫手段とし
て、射出又は押出しなどの予備成形をした後に加硫する
方法、あるいはメチルエチルケトン、アセトンなどのケ
トン類、エチルエーテル、テトラヒドロフランなどのエ
ーテル類などの1種又は2種以上を媒体とする溶液もし
くは分散液を調整し、これで紙、繊維、フィルム、シー
ト、板、チューブ、パイプ、タンク、大型容器その他の
成形品の表面上を被覆し加硫する方法などを用いること
もできる。
【0011】
【実施例】次に実施例により本発明をさらに詳細に説明
するが、本発明はこれらの例によってなんら限定される
ものではない。なお、含フッ素エラストマーの各特性や
加硫物の物性は次に示す方法により求めた。
するが、本発明はこれらの例によってなんら限定される
ものではない。なお、含フッ素エラストマーの各特性や
加硫物の物性は次に示す方法により求めた。
【0012】(1)モノマー単位の組成 含フッ素エラストマーをアセトン溶解後、19F−NMR
(日立計測製R−24F型)で測定した。 (2)極限粘度 メチルエチルケトンを溶媒とする0.1g/100ml
の濃度溶液を毛細管粘度計を用いて35℃で測定した。
(日立計測製R−24F型)で測定した。 (2)極限粘度 メチルエチルケトンを溶媒とする0.1g/100ml
の濃度溶液を毛細管粘度計を用いて35℃で測定した。
【0013】(3)含フッ素エラストマー中のヨウ素含
量 蛍光X線法(理学電気工業製System3070)に
より測定した。 (4)加硫物の硬さ[JIS−A]、100%引張応力
、引張強さ、伸びはJIS−K6301に準じて測定
した。 (5)圧縮永久ひずみはサイズP−24のO−リングを
使用し200℃×72時間の条件でJIS−K6301
に準じて測定した。
量 蛍光X線法(理学電気工業製System3070)に
より測定した。 (4)加硫物の硬さ[JIS−A]、100%引張応力
、引張強さ、伸びはJIS−K6301に準じて測定
した。 (5)圧縮永久ひずみはサイズP−24のO−リングを
使用し200℃×72時間の条件でJIS−K6301
に準じて測定した。
【0014】(6)熱老化試験は230℃×72時間の
条件でJIS−K6301に準じて測定した。 (7)耐油試験は潤滑油No.3油を使用し175℃×
72時間の条件でJIS−K6301に準じて測定し
た。
条件でJIS−K6301に準じて測定した。 (7)耐油試験は潤滑油No.3油を使用し175℃×
72時間の条件でJIS−K6301に準じて測定し
た。
【0015】
【参考例1】電磁誘導式撹拌機を備えた内容積約50リ
ットルのオートクレーブを窒素ガスで十分に掃気し、減
圧−窒素充填を3回繰り返して、窒素置換をした後、減
圧状態で脱酸素した純水24kg、1,1,2−トリク
ロロ−1,2,2−トリフルオロエタン370g、懸濁
安定剤としてメチルセルロース(粘度50cp)24g
及び連鎖移動剤としてジヨードメタン33gを仕込み、
475rpmでかきまぜながら温度50℃に保った。次
いでVdF15.5重量%、HFP78重量%及びTF
E6.5重量%から成る混合モノマーを24kg/cm
2・Gになるまで仕込んだ。次に触媒としてジイソプロ
ピルパーオキシジカーボネート5gを圧入し重合を開始
させた。重合により圧力が23.5kg/cm2・Gま
で低下したらVdF47.5重量%、HFP31.5重
量%及びTFE21重量%から成る混合モノマーを追添
し、再び圧力を24kg/cm2・Gに戻した。このよ
うな操作を繰り返し10.6時間重合反応を行った。重
合反応終了後、残存する混合モノマーを掃気し、得られ
た懸濁液を遠心分離機で脱水し、十分水洗したのち、1
00℃で真空乾燥して含フッ素エラストマー約5.8k
gを得た。得られた含フッ素エラストマーはVdF4
7.5重量%、HFP31.5重量%及びTFE21重
量%であり、極限粘度は50ml/gであった。また、
含フッ素エラストマー中のヨウ素含量は0.5重量%で
あった。
ットルのオートクレーブを窒素ガスで十分に掃気し、減
圧−窒素充填を3回繰り返して、窒素置換をした後、減
圧状態で脱酸素した純水24kg、1,1,2−トリク
ロロ−1,2,2−トリフルオロエタン370g、懸濁
安定剤としてメチルセルロース(粘度50cp)24g
及び連鎖移動剤としてジヨードメタン33gを仕込み、
475rpmでかきまぜながら温度50℃に保った。次
いでVdF15.5重量%、HFP78重量%及びTF
E6.5重量%から成る混合モノマーを24kg/cm
2・Gになるまで仕込んだ。次に触媒としてジイソプロ
ピルパーオキシジカーボネート5gを圧入し重合を開始
させた。重合により圧力が23.5kg/cm2・Gま
で低下したらVdF47.5重量%、HFP31.5重
量%及びTFE21重量%から成る混合モノマーを追添
し、再び圧力を24kg/cm2・Gに戻した。このよ
うな操作を繰り返し10.6時間重合反応を行った。重
合反応終了後、残存する混合モノマーを掃気し、得られ
た懸濁液を遠心分離機で脱水し、十分水洗したのち、1
00℃で真空乾燥して含フッ素エラストマー約5.8k
gを得た。得られた含フッ素エラストマーはVdF4
7.5重量%、HFP31.5重量%及びTFE21重
量%であり、極限粘度は50ml/gであった。また、
含フッ素エラストマー中のヨウ素含量は0.5重量%で
あった。
【0016】
【参考例2】参考例1と同様の方法で13時間重合反応
を行い8.6kgの含フッ素エラストマーを得た。得ら
れた含フッ素エラストマーはVdF47.5重量%、H
FP31.5重量%及びTFE21重量%であり、極限
粘度は65ml/gであった。また、含フッ素エラスト
マー中のヨウ素含量は0.26重量%であった。
を行い8.6kgの含フッ素エラストマーを得た。得ら
れた含フッ素エラストマーはVdF47.5重量%、H
FP31.5重量%及びTFE21重量%であり、極限
粘度は65ml/gであった。また、含フッ素エラスト
マー中のヨウ素含量は0.26重量%であった。
【0017】
【参考例3】参考例1と同様の方法で14時間重合反応
を行い10.5kgの含フッ素エラストマーを得た。得
られた含フッ素エラストマーはVdF47.5重量%、
HFP31.5重量%及びTFE21重量%であり、極
限粘度は75ml/gであった。また、含フッ素エラス
トマー中のヨウ素含量は0.18重量%であった。
を行い10.5kgの含フッ素エラストマーを得た。得
られた含フッ素エラストマーはVdF47.5重量%、
HFP31.5重量%及びTFE21重量%であり、極
限粘度は75ml/gであった。また、含フッ素エラス
トマー中のヨウ素含量は0.18重量%であった。
【0018】
【参考例4】参考例1と同様の方法で16時間重合反応
を行い12.7kgの含フッ素エラストマーを得た。得
られた含フッ素エラストマーはVdF47.5重量%、
HFP31.5重量%及びTFE21重量%であり、極
限粘度は85ml/gであった。また、含フッ素エラス
トマー中のヨウ素含量は0.16重量%であった。
を行い12.7kgの含フッ素エラストマーを得た。得
られた含フッ素エラストマーはVdF47.5重量%、
HFP31.5重量%及びTFE21重量%であり、極
限粘度は85ml/gであった。また、含フッ素エラス
トマー中のヨウ素含量は0.16重量%であった。
【0019】
【参考例5】参考例1と同様の方法で17.5時間重合
反応を行い15.4kgの含フッ素エラストマーを得
た。得られた含フッ素エラストマーはVdF47.5重
量%、HFP31.5重量%及びTFE21重量%であ
り、極限粘度は95ml/gであった。また、含フッ素
エラストマー中のヨウ素含量は0.14重量%であっ
た。
反応を行い15.4kgの含フッ素エラストマーを得
た。得られた含フッ素エラストマーはVdF47.5重
量%、HFP31.5重量%及びTFE21重量%であ
り、極限粘度は95ml/gであった。また、含フッ素
エラストマー中のヨウ素含量は0.14重量%であっ
た。
【0020】
【実施例1】参考例3の含フッ素エラストマー100重
量部を開放型練りロールに巻付け、CANCARB社製
「サーマックスN−990」30重量部と協和化学工業
株式会社製「キョーワマグ30」3重量部を練り込む。
次ぎに、日本化成株式会社製トリアリルイソシアヌレー
ト「TAIC」4重量部、日本油脂株式会社製有機過酸
化物「パーヘキサ25B」1.5重量部を練り込んだ
後、そのまま一夜放置して熟成させた。
量部を開放型練りロールに巻付け、CANCARB社製
「サーマックスN−990」30重量部と協和化学工業
株式会社製「キョーワマグ30」3重量部を練り込む。
次ぎに、日本化成株式会社製トリアリルイソシアヌレー
ト「TAIC」4重量部、日本油脂株式会社製有機過酸
化物「パーヘキサ25B」1.5重量部を練り込んだ
後、そのまま一夜放置して熟成させた。
【0021】その後、再練りを行ってから金型に入れ、
温度160℃でプレス加硫を10分間行いシートに成形
し各種試験を行った。
温度160℃でプレス加硫を10分間行いシートに成形
し各種試験を行った。
【0022】
【実施例2】参考例3の含フッ素エラストマーのかわり
に参考例4の含フッ素エラストマーを使用する以外は実
施例1と同様にして加硫成形物を調整し各種試験を行っ
た。
に参考例4の含フッ素エラストマーを使用する以外は実
施例1と同様にして加硫成形物を調整し各種試験を行っ
た。
【0023】
【比較例1】参考例3の含フッ素エラストマーのかわり
に参考例1の含フッ素エラストマーを使用し、プレス加
硫を実施した後、さらに温度180℃の空気循環式炉内
で4時間加熱して二次加硫を行う以外は実施例1と同様
にして加硫成形物を調整し各種試験を行った。
に参考例1の含フッ素エラストマーを使用し、プレス加
硫を実施した後、さらに温度180℃の空気循環式炉内
で4時間加熱して二次加硫を行う以外は実施例1と同様
にして加硫成形物を調整し各種試験を行った。
【0024】
【比較例2】参考例1の含フッ素エラストマーのかわり
に参考例2の含フッ素エラストマーを使用する以外は比
較例1と同様にして加硫成形物を調整し各種試験を行っ
た。
に参考例2の含フッ素エラストマーを使用する以外は比
較例1と同様にして加硫成形物を調整し各種試験を行っ
た。
【0025】
【比較例3】参考例1の含フッ素エラストマーのかわり
に参考例5の含フッ素エラストマーを使用する以外は比
較例1と同様にして加硫成形物を調整し各種試験を行っ
た。以上の結果を表1にまとめた。実施例1、2は一次
加硫のみで、比較例1、2、3の二次加硫を行った場合
と同等の常態物性、耐圧縮永久ひずみ性、耐熱性、耐油
性を示している。
に参考例5の含フッ素エラストマーを使用する以外は比
較例1と同様にして加硫成形物を調整し各種試験を行っ
た。以上の結果を表1にまとめた。実施例1、2は一次
加硫のみで、比較例1、2、3の二次加硫を行った場合
と同等の常態物性、耐圧縮永久ひずみ性、耐熱性、耐油
性を示している。
【0026】
【表1】
【0027】
【発明の効果】本発明の特定の含フッ素エラストマーの
加硫組成物は一次加硫のみで容易に硬化が完結するた
め、得られた加硫物は従来公知の含フッ素エラストマー
加硫組成物を二次加硫した物と同等の優れた常態物性、
耐圧縮永久ひずみ性、耐熱性、耐油性を有している。従
って、省エネルギー・生産性・経済性の面から二次加硫
不要である本発明の工業的価値は極めて高い。
加硫組成物は一次加硫のみで容易に硬化が完結するた
め、得られた加硫物は従来公知の含フッ素エラストマー
加硫組成物を二次加硫した物と同等の優れた常態物性、
耐圧縮永久ひずみ性、耐熱性、耐油性を有している。従
って、省エネルギー・生産性・経済性の面から二次加硫
不要である本発明の工業的価値は極めて高い。
Claims (2)
- 【請求項1】 (a)(イ)フッ化ビニリデン単位と
(ロ)ヘキサフルオロプロピレン単位及び場合により
(ハ)35重量%以下のテトラフルオロエチレン単位か
ら成り、かつ(イ)単位と(ロ)単位の重量比が40:
60ないし80:20であり、極限粘度が70〜90m
l/gの範囲にあり、分子鎖末端に0.05〜1重量%
の結合ヨウ素を含有する有機過酸化物で加硫可能な含フ
ッ素エラストマー共重合体、(b)有機過酸化物、
(c)共架橋剤から成る硬化容易な含フッ素エラストマ
ー加硫組成物。 - 【請求項2】 (a)成分100重量部当たり、(b)
成分が0.1〜5重量部、(c)成分0.1〜10重量
部である請求項1の含フッ素エラストマー加硫組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP454692A JPH05186654A (ja) | 1992-01-14 | 1992-01-14 | 硬化容易な含フッ素エラストマー加硫組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP454692A JPH05186654A (ja) | 1992-01-14 | 1992-01-14 | 硬化容易な含フッ素エラストマー加硫組成物 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05186654A true JPH05186654A (ja) | 1993-07-27 |
Family
ID=11587051
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP454692A Pending JPH05186654A (ja) | 1992-01-14 | 1992-01-14 | 硬化容易な含フッ素エラストマー加硫組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH05186654A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2007103318A3 (en) * | 2006-03-03 | 2007-11-01 | 3M Innovative Properties Co | Fluoropolymer curing compositions |
-
1992
- 1992-01-14 JP JP454692A patent/JPH05186654A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2007103318A3 (en) * | 2006-03-03 | 2007-11-01 | 3M Innovative Properties Co | Fluoropolymer curing compositions |
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