JPH0510302U - 汚物廃棄装置および汚物入れ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 本考案は、汚物入れを収容物が見えたり悪臭
を発生させることなく衛生的に使用し得るようにする。 【構成】 ハウジング１内側の固定された台２上に、自
己接着性フィルムからなる複数の汚物収容袋３を載置
し、円柱状の付勢部材４を転動自在に配置し、ハウジン
グ１上部に最前端の袋３の後壁上縁を係止するストッパ
５を固定し、台２の前下方には傾斜板６を取り付け、開
袋用爪７を前後移動自在かつ爪先８を軸９回りに上下動
可能に取り付けた汚物廃棄装置とし、これを容器１０の
開口部に装着して汚物入れとする。開袋用爪７を手で持
ち上げて前方へ移動させると、袋３は強制開口し、汚物
収容後に自重で落下して、密封状態で収容される。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は浴室、水洗トイレ等で衛生的に汚物を廃棄する汚物廃棄装置および この装置を装着した汚物入れに関する。

【０００２】

【従来の技術】

一般に、ホテル、レストラン、デパートその他の公衆トイレ等、特に女性用ト イレに設置される汚物入れは、蓋付きの簡単な箱状の容器であって、使用者は手 で蓋を外して生理用ナプキン等の汚物を捨てるようにしている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかし、上記従来の汚物入れでは、蓋を開けるときに不快感があったり、悪臭 を放ったりするため、このものを清潔に気持ち良く使用できないという問題点が ある。

【０００４】 この考案は上記したように、従来の汚物入れが使用に際して衛生的に使用でき ないという問題点を解決し、汚物入れを使用する場合に、収容物が見えることな く、不潔感なく使用し得るようにすることを課題としている。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

上記の課題を解決するため、この考案においては自己接着性フィルムからなる 汚物収容袋の後壁を前壁より高く形成し、前記袋は離型性フィルムを介して前・ 後壁を対向するよう折り畳んでハウジング内の台上に立位状態で複数載置し、台 後部には最後端の袋を前方へ押し出す付勢部材を設け、ハウジング上部には最前 端の袋の後壁上縁を係止するストッパを設け、前記台前下方には後方へ下る傾斜 板を付設し、ハウジング内側に袋前壁上縁を係止する開袋用爪を前後移動自在か つ爪先を上下動可能に取り付けた構成を採用したのである。

【０００６】 また、容器開口部に上記した汚物包装装置を装着した汚物入れとしてもよい。

【０００７】

【作用】

上記したように構成されるこの考案に係る汚物廃棄装置は、台上最前端の袋の 前壁上縁を開袋用爪の下降した爪先で引掛け、この開袋用爪を手動で前方へ移動 させる。このとき、前記袋の後壁上縁は後方の袋とストッパーで挾圧保持されて おり、袋は強制的に開口する。開口した袋内に離型性フィルムと共に汚物が収容 されると、袋は自重で開袋用爪およびストッパーから離れて傾斜板上に落下し、 さらに転動した際、袋開口部が自己接着性によって密封される。その後、傾斜板 下方に落下した汚物はハウジング上方から見えることがない。また、上記汚物廃 棄装置は、汎用の容器に装着して使用できる。

【０００８】

【実施例】

この考案の実施例を以下、図面に基づいて説明する。

【０００９】 図１に示すように、実施例は、上端傾斜状に開口する蓋１ａ付きの方形状箱型 ハウジング１内側の固定された台２上に、自己接着性フィルムからなる汚物収容 袋３を複数載置し、台２後部には円柱状の付勢部材４を転動自在に配置し、ハウ ジング１上部に、最前端の袋３の後壁上縁を係止する板状のストッパ５を固定し 、台２の前下方には傾斜板６を取り付け、ハウジング１内側に袋３の前壁３ａ上 縁を係止する開袋用爪７を前後移動自在且つ爪先８を軸９回りに上下動可能に取 り付けた汚物廃棄装置とし、これを方形状箱型の容器１０の開口部に装着したも のである。

【００１０】 図２に示すように、袋３は、軟質塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリエチ レンその他の合成樹脂製フィルム素材、または紙等の成形材料に上記フィルムを ラミネートした材質から成る。これら軟質の合成樹脂は、空気中の水分を吸収す るかまたは帯電性が良いため重ね合わせると自己接着性を発揮する。上記袋３は 、その底部または開口部の形状を限定するものでないが、後壁１１の上縁１１ａ を延長して前壁３ａより高く形成している。このような袋３の内側上部には袋３ の開口面積に対応する底面を有する内袋３ｂを上下移動可能に内装している。こ の内袋３ｂは、袋３に対して離型性のある合成樹脂フィルム、薄肉紙もしくは、 シリコーンオイル等の離型剤を塗布したその他の離型性フィルム状素材からなり 、外面に粘着テープ等を有する生理用ナプキン等を収容する際に、これを袋３内 面に直接に付着させずに内袋３ａごと袋底部まで滑り落とすものである。また、 上記内袋３ｂに代えて、帯状の離型性フィルム（図示せず）を採用し、その一端 を前壁３ａに掛けて他端を袋３内側に垂らすようにしてもよい。

【００１１】 上記した袋３は、内袋３ｂを介して前壁３ａと後壁１１が対向するよう折り畳 んで両者偏平状とする。袋３の高さを低く折り畳む場合は、底壁３ｃを内側に折 り曲げさらに、その下端縁を外側に折り曲げればよい。

【００１２】 このようにして偏平状に折り畳んだ袋３は前後方向を揃えて２０枚〜３０枚を 重ね、立位状態で前方へ下る傾斜状の台２上に載置する。このとき、最前端の袋 ３の後壁上縁１１ａは、ストッパ５で係止し、最後端の袋３を付勢部材４の自重 分力で前方に付勢する。このような付勢部材４は台２との接触面の摩擦係数が低 い材質を採用すれば、多角柱状であってよく、また、ハウジング１内壁に圧縮ス プリング（図示せず）の一端を取り付けて代用してもよい。

【００１３】 図１および図３に示すように、開袋用爪７は、縦断面への字型の屈曲板の一側 部に角板状の爪先８を下向きに突出するよう取り付けたもので、左右両端にブラ ケット１３を取り付けて回転自在に軸９で支持され、前記したストッパ５に形成 した切り欠き５ａに沿って爪先８を下降させ得るようにしている。軸９は、下方 に延びる対のアーム１４を介してハウジング１内側に固定した対のレール１５に 支持させ、前後移動自在としている。図１に示すように、レール１５は、縦断面 コ字型とし、アーム１４下端に固定した滑り部材（図示せず）を、レール１５の 内形状に整合させて長手方向に摺動移動可能かつ回転不能にアーム１４を支持し ている。また、レール１５は、後方へ下る傾斜状に取り付け、使用後の開袋用爪 ７を自動的に袋３に接近させる。

【００１４】 上記した実施例を使用するには、図３の鎖線で示すように、片手で開袋用爪７ の前端を持ち上げ、爪先８を下降させて袋３の前壁上縁に係止し、開袋用爪７を 前方に移動して図４に示すように、袋３を強制開口し、汚物Ａを収容する。この とき、底部に汚物を収容した袋３は自重で落下し、傾斜板６上で転動して開口部 分が自己接着性によって密封され、その後容器１０内に落下する。開袋用爪７は レール１５の傾斜によって自動的に次の袋３の前方に接近し、袋３は付勢部材４ で順に前方へ押し出されるので、連続して使用することができる。また、容器１ ０からハウジング１を取り外して収容された汚物をまとめて捨てることができ、 容器１０の清掃も簡単である。

【００１５】 なお、前記したアーム１４、レール１５は、ハウジング１のデザインに対応し てその配置を変更して使用するものであってよく、例えば、ハウジング１内側に 溝（図示せず）を形成するか、開口縁に沿って軸９を前後移動自在に保持させて もよい。また、ハウジング１を円筒状、多角筒状として、種々の大きさの装置を 取り揃え、汎用の汚物入れ、バケツその他の容器にも着脱自在に取り付け得るの はもちろんである。

【００１６】

【効果】

この考案は、以上説明したように、廃棄された汚物がフィルムで密封された状 態で傾斜板下方に落下するので、汚物入れを使用する毎に収容物が見えたり、悪 臭を放つことがなく、汚物入れを清潔に気持ち良く使用できるという利点がある 。したがって、所要形状のハウジングの汚物廃棄装置を汎用の容器に取り付けて 、例えば病院等においても簡便にかつ衛生的に汚物入れとして使用でき、利用価 値の高いものであるということができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】汚物廃棄装置付き汚物入れの実施例を示す全体
斜視図

【図２】袋の斜視図

【図３】図１の縦断面図

【図４】開袋用爪の動作を説明する同上の縦断面図

【符号の説明】

１ ハウジング ２ 台 ３ 袋 ３ａ 前壁 ４ 付勢部材 ５ ストッパ ６ 傾斜板 ７ 開袋用爪 ８ 爪先 １１ 後壁

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 自己接着性フィルムからなる汚物収容袋
   の後壁を前壁より高く形成し、前記袋は離型性フィルム
   を介して前・後壁を対向するよう折り畳んでハウジング
   内の台上に立位状態で複数載置し、台後部には最後端の
   袋を前方へ押し出す付勢部材を設け、ハウジング上部に
   は最前端の袋の後壁上縁を係止するストッパを設け、前
   記台前下方には後方へ下る傾斜板を付設し、ハウジング
   内側に袋前壁上縁を係止する開袋用爪を前後移動自在か
   つ爪先を上下動可能に取り付けてなる汚物廃棄装置。
2. 【請求項２】 容器開口部に請求項１記載の汚物廃棄装
   置を装着した汚物入れ。