JPH0425326Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） この考案はスクリーン版上におけるスキージの
加圧摺動に伴い、テーブル上に載せられた印刷物
に印刷を行なうようにしたスクリーン印刷機に係
り、特にそのテーブル装置に関するものである。

（従来の技術） 一般に、この種のスクリーン印刷機においてプ
リント基板用の印刷を行う場合には、まずパター
ン印刷を多数枚の基板に接続して行い、次いで各
基板にレジスト印刷を行つたのち、続いてマーク
印刷を行う。この際、基板は各印刷毎にテーブル
から取り外されるため、次の印刷時には、スクリ
ーン版を上方から見て、テーブル上に載せた基板
をスクリーン版に正しく合わせる必要がある。こ
の場合、テーブルの上面が暗いと位置合わせ作業
が困難であるため、従来は第７図に示すように、
テーブル４１に複数本の蛍光燈４２を内装してテ
ーブル４１の上面を明るくするようにしていた。

（考案が解決しようとする問題点） ところが、この従来構成においてテーブル４１
上面の広い面積を明るくするためには、テーブル
４１の厚さを大きく設定する必要があり、それに
伴いテーブル４１全体を大形化するという問題点
があつた。特に、テーブル４１をスクリーン版４
３下側の印刷位置とそこから離れたセツテイング
位置との間で移動するように構成したスクリーン
印刷機においては、テーブル４１のみならず機械
全体が大型化するという不都合も生じた。

考案の構成 （問題点を解決するための手段） この考案は上記問題点に着目してなされスクリ
ーン版におけるスキージの加圧摺動に伴い、テー
ブル上に載せられた印刷物に印刷を行なうスクリ
ーン印刷機において、前記テーブルを板状のプリ
ントベースと、このプリントベース上に重合され
かつ上面に多数の凹部を有する光源支持板と、こ
の光源支持板上に重合された透明合成樹脂材料よ
りなる印刷物載置板とから構成し、前記光源支持
板の多数の凹部に、前記スクリーン版に向けて発
光する平面光源部材を設けたものである。

（作用） 従つて、この考案のテーブル装置においては、
前記平面光源部材１７によつてテーブル３の厚さ
を極めて薄くすることができ、それに伴いスクリ
ーン印刷機全体をコンパクトに構成することがで
きる。

（実施例） 以下、この考案を具体化した一実施例を第１〜
６図に基づいて説明する。

第２図に示すように、この実施例のスクリーン
印刷機は下部フレーム１と、それに対し昇降可能
な上部フレーム２とから構成され、下部フレーム
１の上面にはプリント基板等の印刷物を載せるた
めのテーブル３が同図に実線で示す印刷位置と鎖
線で示すセツテイング位置との間で往復移動可能
に支持されている。上部フレーム２にはスクリー
ン版４が支持され、そのスクリーン版４上にはス
キージ５とドクター６とがそれぞれ往復摺動可能
に配設されている。そして、スキージ５のスクリ
ーン版４上における加圧摺動に伴いテーブル３上
の印刷物に印刷が行われるとともに、ドクター６
の加圧摺動によつてインキ返しが行われるように
なつている。

第１図に示すように、前記テーブル３はそれぞ
れ四角板状のプリントベース８と光源支持板９と
印刷物載置板１０とから構成され、それらは第６
図に示すように互いに積層された状態で各角部に
おいて上下一対の取付具１１を介して分解可能に
組付保持されている。前記プリントベース８は下
側の基部８ａと上側の調整部８ｂとから構成さ
れ、基部８ａの前面には複数の位置合わせ用ハン
ドル１３が設けられ、各ハンドル１３の回転操作
によつて基部８ａに対し調整部８ｂの前後、左右
及び傾きの各位置が同一平面内において調整され
るようになつている。

前記光源支持板９はベースライト等の合成樹脂
板により構成され、その上面には多数個の凹部１
５が形成され、その一端部には透孔１６が設けら
れている。各凹部１５内には薄板状の平面光源部
材１７が光源支持板９の上面と同一平面を構成す
るように固着され、その端子１８は前記透孔１６
及び光源支持板９の下面に配線された図示しない
導電線を介して電源接続用端子１９に接続されて
いる。

第３図に示すようにこの実施例における各平面
光源部材１７は、鉄基板２１上に、チタン系白色
うわぐすりとチタン酸バリウム又は酸化チタン等
の高誘電物とからなる白色反射層２２、螢光体と
高誘電率透明ガラスとからなる発光層２３、酸化
すずを主成分とする透明導電膜２４、及び透光保
護層２５を順次積層したもので、全体の厚さは約
１〜1.9mmとなつている。そして、前記鉄基板２
１に設けられた一方の端子１８ａと前記透明導電
膜２４に接続された他方の端子１８ｂとの間に交
流電圧が印加された時には、前記発光層２３から
の発光が前記印刷物載置板１０を介して前記スク
リーン版４を照射するようになつている。

一方、第１，４，５図に示すように、前記印刷
物載置板１０はアクリル等の透明合成樹脂材料に
より構成され、その上面には複数条の案内溝２７
が凹設されている。この案内溝２７には２又は３
個の位置決め部材２８（第４，５図に１個のみ図
示）が印刷物載置板１０の上面と同一平面を構成
するように摺動可能に嵌合させいる。各位置決め
部材２８の一端部にはスリツト２９を介して一対
の弾性片３０が一体形成され、両弾性片３０間に
螺合するビス３２によつて各位置決め部材２８が
案内溝２７の任意の位置に固定されるようになつ
ている。又、位置決め部材２８の他端部には挿通
孔３３が貫設され、その挿通孔３３には止めねじ
３４を介してピン３５がその上端部を上方に突出
させた状態で取外し可能に止着されている。そし
て、この印刷物載置板１０の上面には印刷物とし
てのプリント基板Ｐが載置され、そのプリント基
板Ｐに複数個設けた位置決め用の孔Ｈと前記各位
置決め部材２８のピン３５との嵌合によりプリン
ト基板Ｐが印刷物載置板１０上に位置決め保持さ
れるようになつている。

ところで、以上のように構成されたこの実施例
のスクリーン印刷機においてプリント基板Ｐに印
刷を行う場合には、テーブル３における印刷物載
置板１０の上面にプリント基板Ｐを載せ、そのプ
リント基板Ｐを前記各位置決め部材２８により定
位置に保持し、まず、パターン画像が描かれたス
クリーン版４とスキージ５およびドクター６の協
働によつてパターン印刷が行われる。次いで、こ
のプリント基板Ｐにレジスト印刷を行う際にはパ
ターン印刷済みのプリント基板Ｐをテーブル３上
に載せ、スクリーン版４を上方から見て、そのス
クリーン版４のレジスト画像がプリント基板Ｐの
パターンと一致するように前記各位置合わせ用ハ
ンドル１３を操作してプリント基板Ｐの位置合わ
せを行う。この時、前記各平面光源部材１７から
の発光が透明性を有するプリント基板Ｐを透過し
てスクリーン版４を照射しているため、作業者は
スクリーン版４とプリント基板Ｐとの画像をそれ
ぞれはつきりと確認することができて容易に位置
合わせ作業を行うことができる。

又、この実施例のテーブル装置においては前記
取付具１１を介して光源支持板９と印刷物載置板
１０とが前記プリントベース８に対し取外し可能
となつているので、テーブル３に光源を必要とし
ない印刷作業の場合には、光源支持板９及び印刷
物載置板１０を取外し、プリントベース８の上面
に直接印刷用紙を載せて印刷を行うことができ
る。ちなみに、蛍光燈を内装した従来のプリント
基板用テーブル装置においては、そのテーブル全
体を取外して別の用紙用テーブルに交換する必要
があつて、その作業が大変面倒であつた。

考案の効果 以上詳述したように、この考案によれば、テー
ブルに平面光源部材を設けたもので、テーブルの
厚さを極めて薄くすることができ、それに伴いス
クリーン印刷機全体をコンパクトに構成すること
ができる。又この考案では、光源を必要としない
印刷の場合には光源支持板と印刷物載置板とを取
外し、プリントベース８の上面に直接印刷用紙を
載せて印刷することができるので、従来のように
テーブル全体を交換する必要がなくテーブルの汎
用性を高めるという優れた効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案を具体化した一実施例を示す
テーブル装置の分解斜視図、第２図はスクリーン
印刷機の全体を示す正面図、第３図は平面光源部
材の構成を示す縦断面図、第４図はテーブルの部
分平面図、第５図は第４図のＡ−Ａ線拡大断面
図、第６図はテーブルの組付構成を示す要部斜視
図、第７図は従来装置を示す略体図である。 テーブル……３、スクリーン版……４、スキー
ジ……５、プリントベース……８、光源支持板…
…９、印刷物載置板……１０、平面光源部材……
１７、案内溝……２７、位置決め部材……２８、
ピン……３５、印刷物としてのプリント基板……
Ｐ、その孔……Ｈ。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 １ スクリーン版４におけるスキージ５の加圧摺
   動に伴い、テーブル３上に載せられた印刷物Ｐ
   に印刷を行なうスクリーン印刷機において、前
   記テーブル３を板状のプリントベース８と、こ
   のプリントベース８上に重合されかつ上面に多
   数の凹部１５を有する光源支持板９と、この光
   源支持板９上に重合された透明合成樹脂材料よ
   りなる印刷物載置板１０とから構成し、前記光
   源支持板９の多数の凹部１５に、前記スクリー
   ン版４に向けて発光する平面光源部材１７を設
   けたことを特徴とするスクリーン印刷機のテー
   ブル装置。 ２ 前記光源支持板９と印刷物載置板１０とを、
   取付具１１を介して前記プリントベース８を上
   に取り外し可能に組付けた実用新案登録請求の
   範囲第１項記載のスクリーン印刷機のテーブル
   装置。 ３ 前記テーブル３の印刷物載置板１０の上面に
   案内溝２７を形成し、この案内溝２７には印刷
   物Ｐの孔Ｈに勘合するピン３５を備えた位置決
   め部材２８を、この位置決部材２８と一体に形
   成された一対の弾性片３０と、両弾性片３０間
   に螺合するビス３２により位置調節可能に支持
   した実用新案登録請求の範囲第１項記載のスク
   リーン印刷機のテーブル位置。