JPH04137982U - 自動車用スペアタイヤの支持装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 スペアタイヤ７の装着及び取外し作業を容易
にする。 【構成】 車体１の下部にアーム２の基端を水平軸３ま
わりに回動可能に支持し、このアーム２の自由端にホル
ダ４を水平軸５まわりに回動可能に枢支する。そして、
このホルダ４の後側にスペアタイヤ７を着脱自在に取り
付ける。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は荒地走行用自動車等に好適な自動車用スペアタイヤの支持装置に関す る。

【０００２】

【従来の技術】

従来、この種自動車のスペアタイヤは車体背面に固着されたブラケットにボル ト等を用いて締結していたので、重いスペアタイヤを地上１ｍ以上に持ち上げ、 かつ、これをブラケットに脱着するために多大の労力を要するという不具合があ った。 これに対処するため、図３に示す支持装置が実開昭６０−６２３８６号公報に よって開示された。 この装置は車体01の背面下方にヒンジ02を介して保持アーム03を水平軸まわり に回動可能に取り付け、この保持アーム03の自由端部車体01側にスペアタイヤ04 を保持装置05を介して着脱自在に保持させ、この保持アーム03を固定手段06によ って車体01の背面に係止していた。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

上記従来の装置においては、スペアタイヤ04を保持アーム03に取り付けた状態 で保持アーム04を持ち上げ又は降ろす際に依然大きな力を要する。そして、スペ アタイヤ04の後方に保持アーム03が位置するので、その分だけ車長が長くなると いう問題があった。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

本考案は上記課題を解決するために提案されたものであって、その要旨とする ところは、車体の下部にアームの基端を水平軸まわりに回動可能に支持し、この アームの自由端に水平軸まわりに回動可能に枢支されたホルダの後側にスペアタ イヤを着脱自在に取り付けたことを特徴とする自動車用スペアタイヤの支持装置 にある。

【０００５】

【作用】

本考案においては、上記構成を具えているため、ホルダを後方に引くと、アー ムの基端及びホルダの上端が水平軸まわりに回動してホルダの下端が地面に接地 する。ホルダを更に引くと, その下端が地面と摺接しながらホルダ及びアームが 伸長し、この状態でホルダ上からスペアタイヤを取り外す。スペアタイヤを装着 するときは上記と逆の操作を行う。

【０００６】

【実施例】

本考案の１実施例が図１及び図２に示されている。 図１に示すように、車体１の背面下部にはアーム２の基端が水平軸３まわりに 回動可能に支持され、このアーム２の自由端にはホルダ４が水平軸５まわりに回 動可能に枢支されている。このホルダ４の後側、即ち、反車体側にはブラケット ６が溶接され、このブラケット６にスペアタイヤ７がボルト等を用いて着脱自在 に取り付けられる。そして、アーム２の自由端部は第１の係止手段９によって車 体１の背面に係止され、また、ホルダ４の下端部は第２の係止手段10によって車 体１の背面に係止される。

【０００７】 第１の係止手段９の１例が図２に示されている。 車体１の後面にフック11がピン12まわりに回動可能に枢着され、このフック11 はピン12に巻回されたリターンスプリング13によって反時計方向に賦勢されてい る。このフック11はその先端の爪11a が図示のようにロックレバー14の一端14a と係合したとき、アーム２の上端に架設されたバー15を抱持するようになってい る。ロックレバー14はその中央部においてピン16まわりに回動自在にブラケット 17に支持され、ロックスプリング18によって反時計方向に賦勢されてその他端14 b はストッパ19の上面に当接している。

【０００８】 この第１の係止手段９を解除する場合には、ロック解除ボタン20を白抜矢印方 向に押推する。すると、ロックレバー14はロックスプリング18を短縮させながら ピン16のまわりに時計方向に回動し、ロックレバー14の一端14a がフック11の爪 11a から外れる。かくして、フック11はリターンスプリング13の復元力によりピ ン12のまわりに反時計方向に回動し、バー15の抱持を解除する。

【０００９】 スペアタイヤ７を取り外す場合には、第１の係止手段９及び第２の係止手段10 を解除して、ホルダ４の下端部に設けたグリップ21を持って後方に引くと、アー ム２は水平軸３のまわりに回動しホルダ４は水平軸５のまわりに回動して図に一 点鎖線で示すように、ホルダ４の下端が地面22に接地する。更に、グリップ21を 後方に引くと、ホルダ４の下端が地面と摺接しながら後方に移動し、図に二点鎖 線で示すように、アーム２とホルダ４が伸長する。この状態で、スペアタイヤ７ をブラケット６から取り外す。 スペアタイヤ７を装着する場合には上記と逆の操作が行われる。

【００１０】 図示のように、ホルダ４とアーム２との間に引張ばね23を介装すれば、スペア タイヤ７を降ろす場合及び引き上げる場合の操作力を低減できる。この引張ばね 23の一端を車体１に取り付けることができるとともに引張ばね23に代えてダンパ を用いることができ、更に、アーム２の自由端と車体１との間に引張ばね23又は ダンパを介装することもできる。 更に、アーム２とホルダ４が図示のように伸長して一直線になった後は両者の これ以上の相対回転を阻止するために回転阻止機構を設けるのが望ましい。 更に、第１及び第２の係止手段９、10に代えてアーム２及びホルダ４の双方を 一緒に車体１に係止する係止手段を用いることもできる。また、スペアタイヤ７ は車体の背面のみならず前面又は側面に装着することもできる。

【００１１】

【考案の効果】

本考案においては、車体の下部にアームの基端を水平軸まわりに回動可能に支 持し、このアームの自由端に水平軸まわりに回動可能に枢支されたホルダにスペ アタイヤを着脱自在に取り付けたため、持ち勝手が悪いスプアタイヤを持つこと なく、これを地上に降してから脱着できる。そして、スペアタイヤを降ろす際、 ホルダを後方に引くだけでホルダの下端が接地し、以後、スペアタイヤの重量は 地面によって支持されるので、スペアタイヤの重量を人が支持する必要がない。 また、スペアタイヤを装着する際、ホルダにスペアタイヤを取り付けてこれを前 方に押すことによってホルダの下端が接地しながら前方に移動し、ホルダが鉛直 になった以後、ホルダの上端を前方に押すことによってスペアタイヤが自動的に 上昇して所定位置に装着されるので、スペアタイヤの装着時においてもスペアタ イヤの重量を人が支持する必要がない。 また、スペアタイヤを装着したとき、この後方にアームやホルダが位置しない ので、この分だけ車体の前後長さが短くなるとともに必要あればアームやホルダ を伸長させることなく従来と同じ要領でスペアタイヤをホルダに脱着できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の１実施例を示す側面図である。

【図２】上記実施例における第１の係止手段を示す側面
図である。

【図３】従来装置の１例を示す側面図である。

【符号の説明】

１ 車体 ２ アーム ４ ホルダ ７ スペアタイヤ

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 車体の下部にアームの基端を水平軸まわ
   りに回動可能に支持し、このアームの自由端に水平軸ま
   わりに回動可能に枢支されたホルダの後側にスペアタイ
   ヤを着脱自在に取り付けたことを特徴とする自動車用ス
   ペアタイヤの支持装置。