JP7527483B2 - 作業機械 - Google Patents

Description

この発明は、作業機械に関する。

たとえば、特開２０１７－１０７８号公報（特許文献１）には、ワークの除去加工のための工具を保持する工具主軸と、工具主軸に着脱可能に装着され、ワークの付加加工時に材料粉末を吐出するとともにレーザ光を照射する付加加工用ヘッドと、付加加工用ヘッドを加工エリア外に格納するヘッドストッカとを備える加工機械が開示されている。

特許文献１に開示される加工機械では、工具主軸に対する付加加工用ヘッドの装着時に、工具主軸を、その主軸端面が下方に向く姿勢でヘッドストッカ扉に向けて近接移動させる。次に、ヘッドストッカ扉を開状態とすることにより、加工エリア内と、加工エリア外との間を開通させる。次に、ヘッドストッカに保持された付加加工用ヘッドを加工エリア内に進出させる。工具主軸を付加加工用ヘッドに近接移動させるとともに、工具主軸により付加加工用ヘッドをクランプする。

特開２０１７－１０７８号公報

上述の特許文献１に開示される加工機械においては、付加加工用ヘッドが、加工エリアの内外で受け渡される姿勢を維持したまま、ヘッドストッカにより加工エリア外に格納されている。この場合、付加加工用ヘッドを加工エリア外における格納に適した姿勢に変化させることができず、加工機械において設計上の制約が生じる可能性がある。

そこでこの発明の目的は、上記の課題を解決することであり、作業用ヘッドを一時的に格納する場合に、作業用ヘッドを格納に適した姿勢に変化させることが可能な作業機械を提供することである。

この発明に従った作業機械は、第１空間と、第１空間と隔てられた第２空間とを形成するカバー体と、作業用ヘッドと、ヘッドストッカとを備える。作業用ヘッドは、第１空間においてワークに対して作業を行なう。ヘッドストッカは、作業用ヘッドを第２空間に格納する。ヘッドストッカは、作業用ヘッドを保持するヘッド保持部と、ヘッド保持部を所定軸を中心に旋回動作させる旋回機構部とを有する。

このように構成された作業機械によれば、旋回機構部によりヘッド保持部を所定軸を中心に旋回動作させることによって、作業用ヘッドを第２空間における格納に適した姿勢に変化させることができる。

また好ましくは、作業機械は、第１空間に移動可能に設けられ、ワークの除去加工のための工具を保持する工具保持部をさらに備える。作業用ヘッドは、工具保持部に着脱可能に装着される。

このように構成された作業機械によれば、作業用ヘッドを工具保持部に装着することによって第１空間で移動させることができる。

また好ましくは、旋回機構部は、第１空間において、作業用ヘッドがヘッド保持部に受け渡される場合に、ヘッド保持部に保持される作業用ヘッドが第１姿勢となるようにヘッド保持部を旋回動作させ、第２空間において、作業用ヘッドを格納する場合に、ヘッド保持部に保持される作業用ヘッドが第２姿勢となるようにヘッド保持部を旋回動作させる。所定軸は、水平方向に平行である。

このように構成された作業機械によれば、ヘッド保持部を水平方向に平行な所定軸を中心に旋回動作させることによって、作業用ヘッドを、第１空間におけるヘッド保持部に対する受け渡しに適した第１姿勢と、第２空間における格納に適した第２姿勢との間で変化させることができる。

また好ましくは、第２姿勢とされた作業用ヘッドの最下部は、第１姿勢とされた作業用ヘッドの最下部よりも上方に配置される。

このように構成された作業機械によれば、第２空間において作業用ヘッドをより高い位置で格納することができる。

また好ましくは、第２姿勢とされた作業用ヘッドの上下方向の全長は、第１姿勢とされた作業用ヘッドの上下方向の全長よりも小さい。

このように構成された作業機械によれば、第２空間を上下方向においてコンパクトに構成することができる。

また好ましくは、ヘッドストッカは、第２空間に設けられ、ヘッド保持部および旋回機構部を搭載する基台をさらに有する。

このように構成された作業機械によれば、ヘッドストッカの組み立て性および／またはメンテナンス性を高めることができる。

また好ましくは、ヘッドストッカは、基台に搭載され、ヘッド保持部を、水平方向に直動させることによって、第１空間および第２空間の間で進退させる直動機構部をさらに有する。

このように構成された作業機械によれば、ヘッドストッカの組み立て性および／またはメンテナンス性をさらに高めることができる。また、直動機構部によるヘッド保持部の直動方向が水平方向であるため、第２空間を上下方向においてコンパクトに構成することができる。

また好ましくは、作業用ヘッドは、ヘッド保持部により保持されるヘッド本体と、ヘッド本体から延出するケーブルとを有する。ヘッドストッカは、基台に搭載され、ケーブルを支持するケーブル支持部をさらに有する。

このように構成された作業機械によれば、ヘッドストッカの組み立て性および／またはメンテナンス性をさらに高めることができる。

また好ましくは、作業機械は、基台を、第２空間と、カバー体の外側の外部空間との間において、水平方向にスライド可能なように支持するヘッドストッカ支持部をさらに備える。

このように構成された作業機械によれば、ヘッド保持部および旋回機構部を基台ごとカバー体の外側の外部空間に引き出すことが可能となるため、ヘッドストッカのメンテナンス性をさらに高めることができる。

また好ましくは、作業用ヘッドは、ヘッド保持部により保持されるヘッド本体と、ヘッド本体から延出するケーブルとを有する。カバー体は、第１空間および第２空間の間を連通させる開口部が設けられた内カバーと、開口部に設けられ、開閉動作が可能な第１開閉カバーおよび第２開閉カバーとを有する。作業用ヘッドが第１空間でワークに対して作業を行なう場合、第１開閉カバーが閉状態とされ、第２開閉カバーが開状態とされることによって、ケーブルが、第１空間から開口部を通じて第２空間に引き込まれる。第１空間において、作業用ヘッドがヘッド保持部に受け渡される場合、第１開閉カバーおよび第２開閉カバーが開状態とされることによって、作業用ヘッドが、開口部を通じて第１空間および第２空間の間で移動する。作業用ヘッドが第２空間に格納される場合、第１開閉カバーおよび第２開閉カバーが閉状態とされることによって、第１空間および第２空間が隔てられる。

このように構成された作業機械によれば、作業用ヘッドが第１空間でワークに対して作業を行なう場合に、第１開閉カバーが閉状態とされるため、単一の開閉カバーが設けられ、その開閉カバーが開状態とされる場合と比較して、開口部の開口面積を小さくすることができる。これにより、第１空間から第２空間に向けて異物が侵入することを抑制できる。

また、第１空間において作業用ヘッドがヘッド保持部に受け渡される場合に、第１開閉カバーおよび第２開閉カバーが開状態とされるため、第１空間および第２空間の間における作業用ヘッドの移動に必要となる開口部の開口面積を確保することができる。

また、作業用ヘッドが第２空間に格納される場合に、第１開閉カバーおよび第２開閉カバーが閉状態されるため、第１空間から第２空間に向けて異物が侵入することを防止できる。

また好ましくは、作業機械は、第２空間に格納された作業用ヘッドの下方に設けられる、ワーク主軸、心押し台、または、ワーク振れ止め装置をさらに備える。

このように構成された作業機械によれば、旋回機構部によりヘッド保持部を所定軸を中心に旋回動作させることによって、作業用ヘッドを、ワーク主軸、心押し台、または、ワーク振れ止め装置と干渉しない姿勢に変化させることができる。

また好ましくは、作業用ヘッドは、ワークに対して材料粉末を供給しつつレーザ光を照射する付加加工用ヘッドである。

このように構成された作業機械によれば、旋回機構部によりヘッド保持部を所定軸を中心に旋回動作させることによって、付加加工用ヘッドを第２空間における格納に適した姿勢に変化させることができる。

以上に説明したように、この発明に従えば、作業用ヘッドを一時的に格納する場合に、作業用ヘッドを格納に適した姿勢に変化させることが可能な作業機械を提供することができる。

この発明の実施の形態における加工機械を示す正面図である。 図１中のヘッドストッカ（ヘッド保持部の第１状態）を示す正面図である。 図１中のヘッドストッカ（ヘッド保持部の第１状態）を示す斜視図である。 図１中のヘッドストッカ（ヘッド保持部の第１状態）を示す別の斜視図である。 図１中のヘッドストッカ（ヘッド保持部の第２状態）を示す正面図である。 図１中のヘッドストッカ（ヘッド保持部の第２状態）を示す斜視図である。 ヘッド保持部による付加加工用ヘッドの保持構造を説明するための斜視図である。 工具主軸に対する付加加工用ヘッドの着脱時の工具主軸、付加加工用ヘッドおよびヘッド保持部の動作を示す正面図である。 工具主軸に対する付加加工用ヘッドの着脱時の工具主軸、付加加工用ヘッドおよびヘッド保持部の動作を示す別の正面図である。 工具主軸に対する付加加工用ヘッドの着脱時の工具主軸、付加加工用ヘッドおよびヘッド保持部の動作を示すさらに別の正面図である。 工具主軸に対する付加加工用ヘッドの着脱時の工具主軸、付加加工用ヘッドおよびヘッド保持部の動作を示すさらに別の正面図である。 工具主軸に対する付加加工用ヘッドの装着時の第１ステップを示す斜視図である。 工具主軸に対する付加加工用ヘッドの装着時の第２ステップを示す斜視図である。 工具主軸に対する付加加工用ヘッドの装着時の第３ステップを示す斜視図である。 工具主軸に対する付加加工用ヘッドの装着時の第４ステップを示す斜視図である。 工具主軸に対する付加加工用ヘッドの装着時の第５ステップを示す斜視図である。 工具主軸に対する付加加工用ヘッドの装着時の第６ステップを示す斜視図である。 ヘッドストッカのメンテナンスのための構造を説明するための斜視図である。 ヘッドストッカのメンテナンスのための構造を説明するための別の斜視図である。

この発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。なお、以下で参照する図面では、同一またはそれに相当する部材には、同じ番号が付されている。

図１は、この発明の実施の形態における加工機械を示す正面図である。図１中には、加工機械の外観をなすカバー体を透視することにより、加工機械の内部が示されている。

図１を参照して、加工機械１００は、ワークの付加加工と、ワークの除去加工（切削加工）とが可能なＡＭ／ＳＭハイブリッド加工機である。加工機械１００は、ＳＭ加工の機能として、固定工具を用いた旋削機能と、回転工具を用いたミーリング機能とを有する。

加工機械１００は、コンピュータによる数値制御によって、ワーク加工のための各種動作が自動化されたＮＣ（Numerically Control）加工機械である。

なお、本明細書においては、加工機械１００の左右方向（幅方向）に平行で、水平方向に延びる軸を「Ｚ軸」といい、加工機械１００の前後方向（奥行き方向）に平行で、水平方向に延びる軸を「Ｙ軸」といい、鉛直方向に延びる軸を「Ｘ軸」という。Ｘ軸、Ｙ軸およびＺ軸は、互いに直交する３軸である。図１中における右方向を「＋Ｚ軸方向」といい、左方向を「－Ｚ軸方向」という。図１中における紙面の手前方向を「＋Ｙ軸方向」といい、奥方向を「－Ｙ軸方向」という。図１中における上方向を「＋Ｘ軸方向」といい、下方向を「－Ｘ軸方向」という。

まず、加工機械１００の全体構造について説明すると、加工機械１００は、カバー体１６６を有する。カバー体１６６は、加工エリア１６０および格納エリア１６１を形成するとともに、加工機械１００の外観をなしている。

加工エリア１６０は、ワークの加工が行なわれる空間であり、ワークの除去加工に伴う切屑およびクーラント（ミスト）、ならびに、ワークの付加加工に伴うヒュームが加工エリア１６０の外側に漏出しないように密閉されている。

加工機械１００は、ベッド１３６と、第１ワーク主軸１１１と、第２ワーク主軸１１６と、工具主軸１２１と、刃物台１３１とを有する。

ベッド１３６は、第１ワーク主軸１１１、第２ワーク主軸１１６、工具主軸１２１および刃物台１３１等を支持するためのベース部材であり、工場などの床面に設置されている。

第１ワーク主軸１１１および第２ワーク主軸１１６は、Ｚ軸方向において、互いに対向して配置されている。第１ワーク主軸１１１および第２ワーク主軸１１６の各ワーク主軸は、ワークを保持可能である。第１ワーク主軸１１１および第２ワーク主軸１１６の各ワーク主軸には、ワークを着脱可能に保持するためのチャック機構（不図示）が設けられている。第１ワーク主軸１１１は、保持したワークをＺ軸に平行な回転中心軸１０１を中心に回転させる。第２ワーク主軸１１６は、保持したワークをＺ軸に平行な回転中心軸１０２を中心に回転させる。

第１ワーク主軸１１１は、ベッド１３６に固定されている。第２ワーク主軸１１６は、各種の送り機構、案内機構およびサーボモータなどにより、Ｚ軸方向に移動可能である。第２ワーク主軸１１６は、ベッド１３６に固定される構成であってもよい。

なお、第２ワーク主軸１１６に替わって、第１ワーク主軸１１１に保持されたワークの回転中心を支持するための心押し台が設けられてもよいし、第１ワーク主軸１１１に保持されたワークをその外周上から支持し、ワークの振れを防ぐためのワーク振れ止め装置が設けられてもよい。

工具主軸１２１は、加工エリア１６０内に設けられている。工具主軸１２１は、ワークの除去加工のための工具を保持可能である。工具主軸１２１は、ワークのミーリング加工のための回転工具を保持可能である。工具主軸１２１には、工具を着脱可能に保持するための工具クランプ機構部（不図示）が設けられている。工具主軸１２１は、回転工具を用いたワークのミーリング加工時に、保持した回転工具をＸ軸－Ｚ軸平面に平行な回転中心軸１０５を中心に回転させる。

工具主軸１２１は、さらに、水平方向に平行な旋回中心軸１０４を中心に旋回可能である（Ｂ軸旋回）。旋回中心軸１０４は、Ｙ軸と平行である。工具主軸１２１の旋回範囲は、工具主軸１２１の主軸端面１２３（後出の図８等を参照）が下方を向く基準姿勢（図１中に示す姿勢）に対して±９０°以上の範囲であることが好ましい。工具主軸１２１の旋回範囲は、基準姿勢に対して±９０°の範囲であってもよいし、±１２０°の範囲であってもよい。

工具主軸１２１は、図示しないコラム等によりベッド１３６上に支持されている。工具主軸１２１は、コラム等に設けられた各種の送り機構、案内機構およびサーボモータなどにより、Ｘ軸方向、Ｙ軸方向およびＺ軸方向に移動可能である。工具主軸１２１に装着された回転工具による加工位置は、３次元的に移動する。

なお、図１中には示されていないが、第１ワーク主軸１１１の周辺には、工具主軸１２１に保持される工具を自動交換するための自動工具交換装置（ＡＴＣ：Automatic Tool Changer）と、工具主軸１２１に保持する交換用の工具を収容する工具マガジンとが設けられている。

刃物台１３１は、旋削加工のための複数の固定工具を装着する。刃物台１３１は、いわゆるタレット形であり、複数の固定工具が放射状に取り付けられ、旋回割り出しを行なう。

より具体的には、刃物台１３１は、旋回部１３２を有する。旋回部１３２は、Ｚ軸に平行な旋回中心軸１０６を中心に旋回可能である。旋回中心軸１０６を中心にその周方向に間隔を隔てた位置には、固定工具を保持するための工具ホルダが取り付けられている。旋回部１３２が旋回中心軸１０６を中心に旋回することによって、工具ホルダに保持された固定工具が周方向に移動し、旋削加工に用いられる固定工具が割り出される。

刃物台１３１は、図示しないサドル等によりベッド１３６上に支持されている。刃物台１３１は、サドル等に設けられた各種の送り機構、案内機構およびサーボモータなどにより、Ｘ軸方向およびＺ軸方向に移動可能である。刃物台１３１は、回転工具を回転させるミーリング機能を備えてもよい。

加工機械１００は、付加加工用ヘッド１４１と、パウダーフィーダおよびレーザ発振装置（不図示）と、ケーブル１４６とをさらに有する。

付加加工用ヘッド１４１は、ワークに対して作業を行なう。付加加工用ヘッド１４１は、ワークに対して粉末（材料粉末）を吐出するとともにレーザ光を照射することにより付加加工を行なう（指向性エネルギ堆積法（Directed Energy Deposition））。粉末としては、ステンレス、ニッケル基合金、コバルト基合金もしくはチタン等の金属粉末を利用することができる。なお、粉末は、金属粉末に限られない。

付加加工用ヘッド１４１は、工具主軸１２１に対して着脱可能に設けられている。工具主軸１２１および付加加工用ヘッド１４１には、工具主軸１２１および付加加工用ヘッド１４１を相互に接続するための接続機構（不図示）が設けられている。接続機構は、ピンの嵌め合い構造を含んでもよいし、バネ力および／または油圧によるクランプ構造を含んでもよい。接続機構は、工具主軸１２１に備わる工具クランプ機構を利用してもよい。

ワークの付加加工時、付加加工用ヘッド１４１は、工具主軸１２１に装着されることにより、工具主軸１２１と一体となって、Ｘ軸方向、Ｙ軸方向およびＺ軸方向に移動したり、旋回中心軸１０４を中心に旋回したりする。ワークの除去加工時、付加加工用ヘッド１４１は、工具主軸１２１から脱離され、後述するヘッドストッカ２１０によって格納エリア１６１に格納される。

なお、付加加工用ヘッド１４１は、工具主軸１２１とは別に設けられた移動機構に対して着脱可能に設けられる構成であってもよい。ワークの付加加工時、付加加工用ヘッド１４１は、移動機構に装着されることにより加工エリア１６０内を移動し、工具主軸１２１は、加工エリア１６０の隅部で待機する。

パウダーフィーダおよびレーザ発振装置は、加工機械１００の機外に設置されている。パウダーフィーダは、付加加工に用いられる粉末を付加加工用ヘッド１４１に向けて送り出す。レーザ発振装置は、付加加工に用いられるレーザ光を発振する。

ケーブル１４６は、付加加工用ヘッド１４１から延出し、パウダーフィーダおよびレーザ発振装置に接続されている。ケーブル１４６は、パウダーフィーダからの粉末を付加加工用ヘッド１４１に供給し、レーザ発振装置からのレーザ光を付加加工用ヘッド１４１に供給する。ケーブル１４６は、レーザ光を導くための光ファイバと、粉末を導くための配管と、空気の流路となるエア配管と、不活性ガスの流路となるガス配管と、冷媒の流路となる冷却配管と、電気配線と、これらを収容するフレキシブルチューブとを含む。ケーブル１４６は、可撓性を有する。

付加加工用ヘッド１４１は、ヘッド本体１５１と、レーザツール１４２とを有する。ケーブル１４６は、ヘッド本体１５１から延出している。ヘッド本体１５１には、ケーブル１４６を通じて、レーザ光および粉末が導入される。ヘッド本体１５１には、レーザ光をレーザツール１４２に向けて導くためのミラー、および、レーザ光を平行光にするためのコリメーションレンズ等の各種の光学部品が内装されている。

ヘッド本体１５１には、第１ケーブルガイド部１４３が設けられている。第１ケーブルガイド部１４３は、筒形状を有し、その内側にはケーブル１４６が挿入されている。第１ケーブルガイド部１４３は、ケーブル１４６をヘッド本体１５１の内部に案内している。

レーザツール１４２は、ヘッド本体１５１に取り付けられている。レーザツール１４２は、ワークに向けてレーザ光を出射するとともに、ワークにおけるレーザ光の照射領域を定める。レーザツール１４２は、集光レンズを有してもよい。レーザツール１４２からワークに向けて出射されるレーザ光の光軸１０７は、工具主軸１２１の回転中心軸１０５と平行に延びている。レーザツール１４２には、ワークに向けて粉末を吐出するためのノズル孔が設けられている。なお、付加加工用ヘッド１４１は、パイプ形状を有するノズルを通じて粉末を吐出する構成であってもよい。

加工機械１００は、ワーク上に定められるレーザ光の照射領域の形状および／または大きさが異なる複数のレーザツール１４２を有してもよい。この場合に、ヘッド本体１５１には、実行する付加加工の条件に合わせて、複数のレーザツール１４２のうちいずれか１つのレーザツール１４２が選択的に装着されてもよい。

格納エリア１６１は、Ｚ軸方向において、加工エリア１６０と並んで設けられている。格納エリア１６１は、第２ワーク主軸１１６の上方に設けられている。

カバー体１６６は、内カバー１６７と、第１開閉カバー１７１と、第２開閉カバー１７２とをさらに有する。

内カバー１６７は、第２ワーク主軸１１６の上方に設けられている。内カバー１６７は、格納エリア１６１を形成している。内カバー１６７には、開口部１６８が設けられている。開口部１６８は、加工エリア１６０および格納エリア１６１の間を開通させる開口からなる。第１開閉カバー１７１および第２開閉カバー１７２は、開口部１６８に設けられている。第１開閉カバー１７１および第２開閉カバー１７２の各開閉カバーは、開口部１６８を閉塞する閉状態と、開口部１６８を開放する開状態との間で動作可能に設けられている。

なお、内カバー１６７、第１開閉カバー１７１および第２開閉カバー１７２の構造については、後で詳細に説明する。

加工機械１００は、ヘッドストッカ２１０と、ヘッドストッカ支持部２８１とをさらに有する。

ヘッドストッカ２１０は、格納エリア１６１に設けられている。ヘッドストッカ支持部２８１は、ベッド１３６に立設されている。ヘッドストッカ２１０は、ヘッドストッカ支持部２８１によって、第２ワーク主軸１１６の上方の位置に支持されている。ヘッドストッカ２１０は、ワークの除去加工時に、付加加工用ヘッド１４１を格納エリア１６１に格納する。

続いて、ヘッドストッカ２１０のより具体的な構造について説明する。図２は、図１中のヘッドストッカ（ヘッド保持部の第１状態）を示す正面図である。図３は、図１中のヘッドストッカ（ヘッド保持部の第１状態）を示す斜視図である。図４は、図１中のヘッドストッカ（ヘッド保持部の第１状態）を示す別の斜視図である。図５は、図１中のヘッドストッカ（ヘッド保持部の第２状態）を示す正面図である。図６は、図１中のヘッドストッカ（ヘッド保持部の第２状態）を示す斜視図である。図７は、ヘッド保持部による付加加工用ヘッドの保持構造を説明するための斜視図である。

図１から図７を参照して、ヘッドストッカ２１０は、基台２３１と、ヘッド保持部２２１と、旋回機構部２４１とを有する。

基台２３１は、Ｙ軸－Ｚ軸平面に平行に配置される板部材からなる。基台２３１には、ヘッド保持部２２１および旋回機構部２４１が搭載されている。基台２３１には、後述する直動機構部２５１およびケーブル支持部２６１がさらに搭載されている。

ヘッド保持部２２１は、付加加工用ヘッド１４１を保持する。ヘッド保持部２２１は、付加加工用ヘッド１４１を着脱可能に保持する。

旋回機構部２４１は、ヘッド保持部２２１を所定軸２０１を中心に旋回動作させる。所定軸２０１は、水平方向に延びている。所定軸２０１は、Ｙ軸方向に延びている。旋回機構部２４１は、ヘッド保持部２２１を、図２から図４に示される第１状態２２１Ｆと、図５および図６に示される第２状態２２１Ｓとの間で旋回動作させる。

ヘッド保持部２２１は、フレーム２２２と、シャフト部２２５とを有する。フレーム２２２は、ヘッド保持部２２１の骨格をなしている。フレーム２２２は、所定軸２０１を挟んでその両側に延出している。シャフト部２２５は、所定軸２０１の軸上で延びている。シャフト部２２５は、後述する第１スライド部材２３６に対して、所定軸２０１を中心に回転可能なように接続されている。

フレーム２２２は、上部フレーム部２２２ｐと、下部フレーム部２２２ｑとを有する。ヘッド保持部２２１が第１状態２２１Ｆとされた場合に、上部フレーム部２２２ｐは、所定軸２０１（シャフト部２２５）から上方（＋Ｘ軸方向）に向けて延出している。下部フレーム部２２２ｑは、所定軸２０１（シャフト部２２５）から下方（－Ｘ軸方向）に延出し、その先で折れ曲がって水平方向（－Ｚ軸方向）に延びている。

第１状態２２１Ｆから第２状態２２１Ｓに向けたヘッド保持部２２１の旋回動作に伴って、フレーム２２２が、所定軸２０１（シャフト部２２５）を中心に傾転する。ヘッド保持部２２１が第２状態２２１Ｓとされた場合に、上部フレーム部２２２ｐは、所定軸２０１（シャフト部２２５）から斜め上方向（＋Ｘ軸方向、かつ、＋Ｚ軸方向）に向けて延出している。下部フレーム部２２２ｑは、所定軸２０１（シャフト部２２５）から斜め下方向（－Ｘ軸方向、かつ、－Ｚ軸方向）に延出し、その先で折れ曲がって斜め上方向（＋Ｘ軸方向、かつ、－Ｚ軸方向）に延びている。

図７に示されるように、ヘッド保持部２２１に対する付加加工用ヘッド１４１の着脱時、ヘッド保持部２２１は、第１状態２２１Ｆとされ、付加加工用ヘッド１４１は、光軸１０７がＺ軸方向に延び、レーザツール１４２がＺ軸方向においてヘッド保持部２２１と対向する状態とされている。

ヘッド保持部２２１は、第１アクチュエータ２２３と、複数の第１ピン部材２３０（図２を参照）と、第２ピン部材２２６と、第３ピン部材２２７とをさらに有する。

第１アクチュエータ２２３は、上部フレーム部２２２ｐに取り付けられている。第１アクチュエータ２２３は、所定軸２０１と直交する方向において下部フレーム部２２２ｑと対向する位置に設けられている。第１アクチュエータ２２３は、ピストンシリンダーからなる。第１アクチュエータ２２３は、エア式である。第１アクチュエータ２２３は、上下方向（Ｘ軸方向）に伸縮動作するピストンを有する。

複数の第１ピン部材２３０は、プレート部材２２４を介して、第１アクチュエータ２２３のピストンに取り付けられている。複数の第１ピン部材２３０は、プレート部材２２４から下方（－Ｘ軸方向）に突出するように設けられている。複数の第１ピン部材２３０は、Ｙ軸方向において互いに間隔を開けて設けられている。

第２ピン部材２２６は、プレート部材２２８を介して、下部フレーム部２２２ｑに取り付けられている。第２ピン部材２２６は、プレート部材２２８から上方（＋Ｘ軸方向）に向けて突出するように設けられている。第３ピン部材２２７は、プレート部材２２９を介して、下部フレーム部２２２ｑに取り付けられている。第３ピン部材２２７は、プレート部材２２９から上方（＋Ｘ軸方向）に向けて突出するように設けられている。

付加加工用ヘッド１４１は、第１ブロック１５２と、第２ブロック１５５と、第３ブロック１５４とをさらに有する。第１ブロック１５２、第２ブロック１５５および第３ブロック１５４は、ヘッド本体１５１に取り付けられている。

第１ブロック１５２には、複数の第１ピン挿入孔１５３が設けられている。複数の第１ピン挿入孔１５３は、Ｘ軸方向に延び、上方（＋Ｘ軸方向）を向いて開口している。第２ブロック１５５および第３ブロック１５４には、それぞれ、第２ピン挿入孔および第３ピン挿入孔（不図示）が設けられている。第２ピン挿入孔および第３ピン挿入孔の各ピン挿入孔は、Ｘ軸方向に延び、下方（－Ｘ軸方向）を向いて開口している。

ヘッド保持部２２１に対する付加加工用ヘッド１４１の装着時、－Ｘ軸方向における付加加工用ヘッド１４１の移動に伴って、第２ピン部材２２６が、第２ブロック１５５に設けられた第２ピン挿入孔に挿入され、第３ピン部材２２７が、第３ブロック１５４に設けられた第３ピン挿入孔に挿入される。第１アクチュエータ２２３の伸張駆動に伴って、複数の第１ピン部材２３０が、複数の第１ピン挿入孔１５３にそれぞれ挿入されることによって、付加加工用ヘッド１４１がヘッド保持部２２１により保持される。

一方、ヘッド保持部２２１からの付加加工用ヘッド１４１の離脱時、第１アクチュエータ２２３の短縮駆動に伴って、複数の第１ピン部材２３０が、複数の第１ピン挿入孔１５３からそれぞれ抜ける。＋Ｘ軸方向における付加加工用ヘッド１４１の移動に伴って、第２ピン部材２２６が、第２ブロック１５５に設けられた第２ピン挿入孔から抜け、第３ピン部材２２７が、第３ブロック１５４に設けられた第３ピン挿入孔から抜けることによって、ヘッド保持部２２１による付加加工用ヘッド１４１の保持が解除される。

図２から図６に示されるように、旋回機構部２４１は、第２アクチュエータ２４２を有する。第２アクチュエータ２４２は、ヘッド保持部２２１に接続されている。第２アクチュエータ２４２は、ピストンシリンダーからなる。第２アクチュエータ２４２は、エア式である。第２アクチュエータ２４２は、後述する第１スライド部材２３６上に設けられている。

第２アクチュエータ２４２は、シリンダーケース２４３と、ピストン２４４とを有する。シリンダーケース２４３は、シリンダー支持金具２３７を介して、後述する第１スライド部材２３６に接続されている。シリンダーケース２４３は、第１スライド部材２３６に対して、Ｙ軸方向に延びる回転中心軸を中心に回転可能なように接続されている。

ピストン２４４は、シリンダーケース２４３に嵌装されている。ピストン２４４は、シリンダーケース２４３から斜め上方向（＋Ｘ軸方向、かつ、－Ｚ軸方向）に延出している。ピストン２４４は、シリンダーケース２４３から延出する先端において、ヘッド保持部２２１のフレーム２２２（上部フレーム部２２２ｐ）に接続されている。ピストン２４４は、フレーム２２２に対して、Ｙ軸方向に延びる回動中心軸を中心に回動可能なように接続されている。ピストン２４４は、Ｘ軸－Ｚ軸平面の面内で伸縮動作する。

第２アクチュエータ２４２の伸張駆動に伴って、ヘッド保持部２２１は、上部フレーム部２２２ｐが第１スライド部材２３６から起き上がるように旋回動作する。これにより、ヘッド保持部２２１は、第２状態２２１Ｓから第１状態２２１Ｆに移行する。一方、第２アクチュエータ２４２の短縮駆動に伴って、ヘッド保持部２２１は、上部フレーム部２２２ｐが第１スライド部材２３６に向けて倒れ込むように旋回動作する。これにより、ヘッド保持部２２１は、第１状態２２１Ｆから第２状態２２１Ｓに移行する。

図１から図６を参照して、ヘッドストッカ２１０は、直動機構部２５１をさらに有する。直動機構部２５１は、基台２３１に搭載されている。直動機構部２５１は、ヘッド保持部２２１を水平方向に直動させる。直動機構部２５１は、ヘッド保持部２２１をＺ軸方向にスライド移動させる。直動機構部２５１は、ヘッド保持部２２１を加工エリア１６０および格納エリア１６１の間で進退させる。

直動機構部２５１は、第１スライド部材２３６と、第３アクチュエータ２５２とを有する。第１スライド部材２３６は、基台２３１上に設けられている。第１スライド部材２３６は、リニアガイド２５６によって、Ｚ軸方向にスライド移動が可能なように支持されている。第３アクチュエータ２５２は、第１スライド部材２３６に接続されている。第３アクチュエータ２５２は、ピストンシリンダーからなる。第３アクチュエータ２５２は、エア式である。第３アクチュエータ２５２は、基台２３１上に設けられている。

第３アクチュエータ２５２は、シリンダーケース２５３と、ピストン２５４とを有する。シリンダーケース２５３は、基台２３１により支持されている。ピストン２５４は、シリンダーケース２５３に嵌装されている。ピストン２５４は、シリンダーケース２５３から－Ｚ軸方向に延出している。ピストン２５４は、シリンダーケース２５３から延出する先端において、第１スライド部材２３６に接続されている。ピストン２５４は、Ｚ軸方向に伸縮動作する。

第３アクチュエータ２５２の伸張駆動に伴って、第１スライド部材２３６は、ヘッド保持部２２１および旋回機構部２４１とともに－Ｚ軸方向にスライド移動する。第３アクチュエータ２５２の短縮駆動に伴って、第１スライド部材２３６は、ヘッド保持部２２１および旋回機構部２４１とともに＋Ｚ軸方向にスライド移動する。

ヘッドストッカ２１０は、ケーブル支持部２６１をさらに有する。ケーブル支持部２６１は、ケーブル１４６を支持している。ケーブル支持部２６１は、基台２３１に搭載されている。ケーブル支持部２６１は、付加加工用ヘッド１４１から延出するケーブル１４６を格納エリア１６１において支持している。

ケーブル支持部２６１は、滑車部２６２と、第２スライド部材２６３と、弾性部材２６６と、第２ケーブルガイド部２６４と、第３ケーブルガイド部２６５とを有する。

滑車部２６２は、Ｙ軸方向に平行な回転中心軸２０２を中心に回転可能で、かつ、Ｚ軸方向にスライド移動が可能である。

滑車部２６２は、第２スライド部材２６３により支持されている。第２スライド部材２６３は、リニアガイド２６７によって、Ｚ軸方向にスライド移動が可能なように支持されている。第２スライド部材２６３は、第１スライド部材２３６から＋Ｙ軸方向にずれた位置でスライド移動する。滑車部２６２は、第２スライド部材２６３と一体となって、Ｚ軸方向にスライド移動する。

弾性部材２６６は、滑車部２６２（第２スライド部材２６３）に対して、加工エリア１６０から格納エリア１６１に向けた弾性力を付与している。弾性部材２６６は、滑車部２６２（第２スライド部材２６３）に対して、Ｚ軸方向において、加工エリア１６０内の付加加工用ヘッド１４１から遠ざかる方向の弾性力を付与している。弾性部材２６６は、滑車部２６２（第２スライド部材２６３）に対して、＋Ｚ軸方向の弾性力を付与している。

弾性部材２６６は、コイルバネからなる。弾性部材２６６は、Ｚ軸方向に延びている。＋Ｚ軸方向における弾性部材２６６の端部は、基台２３１に対して接続されている。－Ｚ軸方向における弾性部材２６６の端部は、第２スライド部材２６３に対して接続されている。

付加加工用ヘッド１４１から延出するケーブル１４６は、基台２３１上において、＋Ｚ軸方向に延びている。ケーブル１４６は、滑車部２６２に掛け回され、１８０°反転して－Ｚ軸方向に延びている。－Ｚ軸方向に延びるケーブル１４６の先端部は、基台２３１により支持されている。

第２ケーブルガイド部２６４および第３ケーブルガイド部２６５の各ケーブルガイド部は、ケーブル１４６をＺ軸方向に案内している。第２ケーブルガイド部２６４は、滑車部２６２に掛け回される直前のケーブル１４６を案内している。第３ケーブルガイド部２６５は、滑車部２６２に掛け回された直後のケーブル１４６を案内している。

第２ケーブルガイド部２６４は、第２スライド部材２６３に取り付けられている。第２ケーブルガイド部２６４は、滑車部２６２とともにＺ軸方向にスライド移動する。第２ケーブルガイド部２６４は、滑車部２６２の上端部に向けて＋Ｚ軸方向に延びる溝形状を有する。滑車部２６２に向けて延びるケーブル１４６は、第２ケーブルガイド部２６４に挿入されている。

第３ケーブルガイド部２６５は、基台２３１に取り付けられている。第３ケーブルガイド部２６５は、滑車部２６２の下端部に向けて＋Ｚ軸方向に延びる溝形状を有する。滑車部２６２から引き出されたケーブル１４６は、第３ケーブルガイド部２６５に挿入されている。

このような構成を備えるケーブル支持部２６１によって、加工エリア１６０内におけるケーブル１４６の撓みを抑制することができる。また、滑車部２６２がＺ軸方向にスライド移動することによって、付加加工用ヘッド１４１の位置に合わせて加工エリア１６０内におけるケーブル１４６の長さを自動的に調整することができる。

本実施の形態では、ヘッド保持部２２１を搭載する基台２３１に、旋回機構部２４１、直動機構部２５１およびケーブル支持部２６１がさらに搭載されている。このような構成によれば、ヘッド保持部２２１、旋回機構部２４１、直動機構部２５１およびケーブル支持部２６１を一体に扱うことが可能となるため、ヘッドストッカ２１０の組み立て性およびメンテナンス性を向上させることができる。

図８から図１１は、工具主軸に対する付加加工用ヘッドの着脱時の工具主軸、付加加工用ヘッドおよびヘッド保持部の動作を示す正面図である。

工具主軸１２１に対する付加加工用ヘッド１４１の装着時には、図８に示されるステップ、図９に示されるステップ、図１０に示されるステップ、および、図１１に示されるステップが、挙げた順に実行され、工具主軸１２１からの付加加工用ヘッド１４１の離脱時には、図１１に示されるステップ、図１０に示されるステップ、図９に示されるステップ、および、図８に示されるステップが、挙げた順に実行される。

図８から図１１を参照して、加工機械１００におけるワーク加工を除去加工から付加加工に移行する場合、ヘッド保持部２２１に保持された付加加工用ヘッド１４１を格納エリア１６１から加工エリア１６０に移動させ、工具主軸１２１に装着する。加工エリア１６０におけるワーク加工を付加加工から除去加工に移行する場合、付加加工用ヘッド１４１を工具主軸１２１から離脱させつつ、ヘッド保持部２２１によって保持し、ヘッド保持部２２１により保持された付加加工用ヘッド１４１を加工エリア１６０から格納エリア１６１に移動させる。

加工エリア１６０において、付加加工用ヘッド１４１が工具主軸１２１からヘッド保持部２２１に受け渡される場合に、旋回機構部２４１は、ヘッド保持部２２１に保持される付加加工用ヘッド１４１が第１姿勢１４１ｆとなるようにヘッド保持部２２１を旋回動作させる。直動機構部２５１は、ヘッド保持部２２１を格納エリア１６１から加工エリア１６０に進出させるように－Ｚ軸方向にスライド移動させる。

格納エリア１６１において、付加加工用ヘッド１４１を格納する場合に、旋回機構部２４１は、ヘッド保持部２２１に保持される付加加工用ヘッド１４１が第２姿勢１４１ｓとなるようにヘッド保持部２２１を旋回動作させる。直動機構部２５１は、ヘッド保持部２２１を加工エリア１６０から格納エリア１６１に進入させるように＋Ｚ軸方向にスライド移動させる。

図１０に示されるように、付加加工用ヘッド１４１が工具主軸１２１およびヘッド保持部２２１の間で受け渡される場合、工具主軸１２１は、主軸端面１２３が＋Ｚ軸方向を向き、回転中心軸１０５がＺ軸方向に延びる姿勢に旋回動作され、ヘッド保持部２２１は、第１状態２２１Ｆに旋回動作され、付加加工用ヘッド１４１は、第１姿勢１４１ｆとされている。付加加工用ヘッド１４１の第１姿勢１４１ｆにおいて、レーザツール１４２は、＋Ｚ軸方向を向き、光軸１０７は、Ｚ軸方向に延びている。ケーブル１４６は、ヘッド本体１５１から＋Ｘ軸方向に向けて引き出され、円弧を描きながら＋Ｚ軸方向に曲げられている。

第１姿勢１４１ｆとされた付加加工用ヘッド１４１の上下方向（Ｘ軸方向）における全長は、ｈである。第１姿勢１４１ｆとされた付加加工用ヘッド１４１の最上部は、ケーブル１４６の曲げ部であり、第１姿勢１４１ｆとされた付加加工用ヘッド１４１の最下部は、ヘッド本体１５１である。

図８に示されるように、付加加工用ヘッド１４１が格納エリア１６１に格納される場合、ヘッド保持部２２１は、第２状態２２１Ｓに旋回動作され、付加加工用ヘッド１４１は、第２姿勢１４１ｓとされている。付加加工用ヘッド１４１の第２姿勢１４１ｓにおいて、レーザツール１４２は、斜め下方向（－Ｘ軸方向、かつ、＋Ｚ軸方向）を向いている。

第２姿勢１４１ｓとされた付加加工用ヘッド１４１の上下方向（Ｘ軸方向）における全長は、Ｈである。第２姿勢１４１ｓとされた付加加工用ヘッド１４１の最上部は、工具主軸１２１および付加加工用ヘッド１４１の接続機構を構成するピストンシリンダー（不図示）を覆うカバー１４４であり、第２姿勢１４１ｓとされた付加加工用ヘッド１４１の最下部は、レーザツール１４２である。

図８および図１０に示されるように、第２姿勢１４１ｓとされた付加加工用ヘッド１４１の上下方向における全長Ｈは、第１姿勢１４１ｆとされた付加加工用ヘッド１４１の上下方向における全長ｈよりも小さい（Ｈ＜ｈ）。第２姿勢１４１ｓとされた付加加工用ヘッド１４１の最下部は、第１姿勢１４１ｆとされた付加加工用ヘッド１４１の最下部よりも上方に配置されている。

本実施の形態では、加工機械１００が、ヘッド保持部２２１を水平方向（Ｙ軸方向）に平行な所定軸２０１を中心に旋回動作させることが可能な旋回機構部２４１を有する。このような構成により、加工エリア１６０においては、付加加工用ヘッド１４１を、工具主軸１２１およびヘッド保持部２２１の間における付加加工用ヘッド１４１の受け渡しに適した第１姿勢１４１ｆとし、格納エリア１６１においては、付加加工用ヘッド１４１を、ヘッドストッカ２１０による付加加工用ヘッド１４１の格納に適した第２姿勢１４１ｓとすることができる。

より具体的には、加工機械１００では、第２ワーク主軸１１６の上方に付加加工用ヘッド１４１を格納するための格納エリア１６１が配置されている。この場合、加工機械１００の機械高さが予め定められている関係上、上下方向における格納エリア１６１の長さ（全高）を十分に確保することが難しい。また、工具主軸１２１の＋Ｘ軸方向における移動端（上端側のストロークエンド）に対して、格納エリア１６１の位置が高いため、加工エリア１６０において工具主軸１２１およびヘッド保持部２２１の間で受け渡される時の付加加工用ヘッド１４１の上下方向の位置と、格納エリア１６１に格納される時の付加加工用ヘッド１４１の上下方向の位置とを、合わせることができない。

これに対して、本実施の形態では、格納エリア１６１において第２姿勢１４１ｓとされた付加加工用ヘッド１４１の上下方向における全長Ｈが、加工エリア１６０において第１姿勢１４１ｆとされた付加加工用ヘッド１４１の上下方向における全長ｈよりも小さい。このような構成により、格納エリア１６１の全高を小さく抑えつつ、格納エリア１６１における付加加工用ヘッド１４１の格納を可能にできる。加えて、本実施の形態では、直動機構部２５１によるヘッド保持部２２１の直動方向が水平方向（Ｚ軸方向）であるため、格納エリア１６１の全高をさらに小さく抑えることができる。

また、本実施の形態では、格納エリア１６１において第２姿勢１４１ｓとされた付加加工用ヘッド１４１の最下部が、加工エリア１６０において第１姿勢１４１ｆとされた付加加工用ヘッド１４１の最下部よりも上方に配置されている。このような構成により、付加加工用ヘッド１４１を、第２ワーク主軸１１６と干渉させることなく、加工エリア１６０から格納エリア１６１に移動させることができる。

図１２から図１７は、工具主軸に対する付加加工用ヘッドの装着時のステップを示す斜視図である。なお、図１３から図１７中では、ケーブル１４６の図示が省略されている。

図１２から図１７を参照して、開口部１６８は、Ｘ軸－Ｙ軸平面に平行な開口面をなしている。開口部１６８は、矩形形状の開口面をなしている。開口部１６８は、第２ワーク主軸１１６の直上で開口している。

開口部１６８は、第１開口部１６８Ａと、第２開口部１６８Ｂとを有する。第１開口部１６８Ａおよび第２開口部１６８Ｂの各開口部は、矩形形状の開口面をなしている。第１開口部１６８Ａおよび第２開口部１６８Ｂは、Ｙ軸方向に並んでいる。第２開口部１６８Ｂは、第１開口部１６８Ａよりも、作業者が立つ加工機械１００の前方側（＋Ｙ軸方向の側）に配置されている。第１開口部１６８Ａおよび第２開口部１６８Ｂがなす開口面は、Ｚ軸方向において、ヘッド保持部２２１と対向している。第２開口部１６８Ｂがなす開口面は、Ｚ軸方向において、ケーブル支持部２６１（滑車部２６２）と対向している。

第１開口部１６８Ａの開口面積は、第２開口部１６８Ｂの開口面積よりも小さい。Ｙ軸方向における第１開口部１６８Ａの開口幅は、Ｙ軸方向における第２開口部１６８Ｂの開口幅よりも小さい。

第１開閉カバー１７１は、第１開口部１６８Ａに設けられている。第１開閉カバー１７１は、第１開口部１６８Ａを閉塞する閉状態と、第１開口部１６８Ａを開放する開状態との間で動作可能である。第２開閉カバー１７２は、第２開口部１６８Ｂに設けられている。第２開閉カバー１７２は、第２開口部１６８Ｂを閉塞する閉状態と、第２開口部１６８Ｂを開放する開状態との間で動作可能である。

第１開閉カバー１７１は、内カバー１６７によって、回転中心軸２０６を中心に回転可能に支持されている。回転中心軸２０６は、Ｙ軸方向に延びている。回転中心軸２０６は、＋Ｘ軸方向における第１開閉カバー１７１の端部（上端部）に配置されている。第２開閉カバー１７２は、内カバー１６７によって、回転中心軸２０７を中心に回転可能に支持されている。回転中心軸２０７は、Ｘ軸方向に延びている。回転中心軸２０７は、＋Ｙ軸方向における第２開閉カバー１７２の端部に配置されている。後出の図１８に示されるように、内カバー１６７には、第１開閉カバー１７１および第２開閉カバー１７２をそれぞれ動作させるためのピストンシリンダー１７３およびピストンシリンダー１７４が取り付けられている。

続いて、工具主軸１２１に対する付加加工用ヘッド１４１の装着時のステップについて説明する。

なお、図８に示されるステップは、図１２に示されるステップに対応している。図９に示されるステップは、図１２に示されるステップと、図１３に示されるステップとの間のステップに対応している。図１０に示されるステップは、図１３に示されるステップに対応している。図１１に示されるステップは、図１４に示されるステップに対応している。

図８および図１２を参照して、工具主軸１２１を、Ｚ軸方向において、第１開閉カバー１７１および第２開閉カバー１７２と対向する位置に移動させる。工具主軸１２１を、主軸端面１２３が＋Ｚ軸方向を向き、回転中心軸１０５がＺ軸方向に延びる姿勢に旋回動作させる。

図９、図１０および図１３を参照して、次に、第１開閉カバー１７１および第２開閉カバー１７２の各開閉カバーを開状態に動作させることによって、開口部１６８（第１開口部１６８Ａ，第２開口部１６８Ｂ）を開放する。

次に、直動機構部２５１によって、ヘッド保持部２２１を－Ｚ軸方向にスライド移動させる。旋回機構部２４１によって、ヘッド保持部２２１を第２状態２２１Ｓから第１状態２２１Ｆに旋回動作させる。これにより、ヘッド保持部２２１に保持された付加加工用ヘッド１４１が、格納エリア１６１から加工エリア１６０に進出するとともに、加工エリア１６０において第１姿勢１４１ｆとされる。

図１１、図１４および図１５を参照して、次に、工具主軸１２１に対して付加加工用ヘッド１４１を装着し、ヘッド保持部２２１による付加加工用ヘッド１４１の保持を解除することによって、付加加工用ヘッド１４１をヘッド保持部２２１から工具主軸１２１に受け渡す。

より具体的には、工具主軸１２１を＋Ｚ軸方向に移動させ、付加加工用ヘッド１４１に接近させる。次に、接続機構（不図示）を動作させることによって、工具主軸１２１に対して付加加工用ヘッド１４１を装着する。第１アクチュエータ２２３を短縮駆動させることによって、付加加工用ヘッド１４１側の複数の第１ピン部材２３０を、それぞれ、工具主軸１２１側の複数の第１ピン挿入孔１５３から抜く（図２および図７を参照）。

工具主軸１２１を＋Ｘ軸方向に微小移動させることにより、工具主軸１２１側の第２ブロック１５５に設けられた第２ピン挿入孔から、付加加工用ヘッド１４１側の第２ピン部材２２６を抜き、工具主軸１２１側の第３ブロック１５４に設けられた第３ピン挿入孔から、付加加工用ヘッド１４１側の第３ピン部材２２７を抜く（図７を参照）。次に、工具主軸１２１を－Ｚ軸方向に移動させる。

図１６および図１７を参照して、旋回機構部２４１によって、ヘッド保持部２２１を第１状態２２１Ｆから第２状態２２１Ｓに旋回動作させる。直動機構部２５１によって、ヘッド保持部２２１を＋Ｚ軸方向にスライド移動させる。これにより、ヘッド保持部２２１が、加工エリア１６０から格納エリア１６１に進入する。

次に、第１開閉カバー１７１を閉状態に動作させることによって、第１開口部１６８Ａおよび第２開口部１６８Ｂのうちの第１開口部１６８Ａのみを閉塞する。加工エリア１６０内の付加加工用ヘッド１４１から延出するケーブル１４６は、第２開口部１６８Ｂを通って、格納エリア１６１に進入している。

ワークの除去加工時、付加加工用ヘッド１４１が格納エリア１６１に格納される場合に、第１開口部１６８Ａおよび第２開口部１６８Ｂは、それぞれ、第１開閉カバー１７１および第２開閉カバー１７２によって閉塞されている。これにより、ワークの除去加工に伴う切屑およびクーラント等が、加工エリア１６０から格納エリア１６１に侵入することを防止できる。

ワークの付加加工時、付加加工用ヘッド１４１から引き出されたケーブル１４６が加工エリア１６０から格納エリア１６１に進入する場合に、第１開口部１６８Ａが、第１開閉カバー１７１によって閉塞され、第２開口部１６８Ｂが開放されている。これにより、開口部１６８の全体が開放される場合と比較して、開口部１６８の開口面積が小さく抑えられるため、ワークの付加加工に伴うヒューム等が、加工エリア１６０から格納エリア１６１に侵入することを抑制できる。また、単一の開閉カバーが設けられる場合と比較して、第２開閉カバー１７２の面積が小さくなるため、開状態とされた第２開閉カバー１７２が加工機械１００の前方に立つ作業者の遮蔽物となる弊害を抑制できる。

ワークの除去加工から付加加工への移行時、および、ワークの付加加工から除去加工への移行時、加工エリア１６０において付加加工用ヘッド１４１が工具主軸１２１およびヘッド保持部２２１の間で受け渡される場合に、第１開口部１６８Ａおよび第２開口部１６８Ｂが開放されている。これにより、加工エリア１６０および格納エリア１６１の間におけるヘッド保持部２２１および付加加工用ヘッド１４１の移動に必要となる開口部１６８の開口面積を確保することができる。

なお、内カバー１６７に設けられる開口部１６８は、第２開口部１６８Ｂの開口面積が、第１開口部１６８Ａの開口面積よりも小さい構成であってもよい。この場合、図１７に示されるワークの付加加工時、第１開口部１６８Ａが第１開閉カバー１７１により閉塞され、第２開口部１６８Ｂが開放される場合に、開口部１６８の開口面積をさらに小さく抑えることができる。

ヘッド保持部２２１からの付加加工用ヘッド１４１の離脱は、上記の工具主軸１２１に対する付加加工用ヘッド１４１の装着時のステップを逆の順番で実行することにより実現される。

図１８は、ヘッドストッカのメンテナンスのための構造を説明するための斜視図である。図１９は、ヘッドストッカのメンテナンスのための構造を説明するための別の斜視図である。

図１、図１８および図１９を参照して、ヘッドストッカ支持部２８１は、基台２３１を、格納エリア１６１と、カバー体１６６の外側の外部空間との間において、水平方向にスライド可能なように支持している。

より具体的には、ヘッドストッカ支持部２８１は、支持台２８２と、複数の脚部２８３とを有する。支持台２８２は、Ｙ軸－Ｚ軸平面に平行に配置され、Ｘ軸方向が厚み方向となる板部材からなる。複数の脚部２８３は、ベッド１３６から上方に向けて延出する柱形状を有する。支持台２８２は、複数の脚部２８３の先端部に接続されている。

ヘッドストッカ支持部２８１は、複数のレール２８６をさらに有する。複数のレール２８６は、支持台２８２に設けられている。各レール２８６は、支持台２８２から上方に向けて突出し、Ｚ軸方向に延びている。複数のレール２８６は、Ｙ軸方向に間隔を開けて設けられている。

基台２３１は、支持台２８２上に設けられている。ヘッドストッカ２１０は、複数の車輪２３２をさらに有する（図１８に合わせて図４も参照）。複数の車輪２３２は、基台２３１に取り付けられている。各車輪２３２は、Ｙ軸方向に延びる回転中心軸を中心に回転可能である。車輪２３２がレ－ル２８６に係合されることによって、基台２３１は、支持台２８２上で水平方向（Ｚ軸方向）にスライド可能に設けられている。

図１および図１９に示されるように、カバー体１６６は、側面カバー１９６と、蓋部材１９２とをさらに有する。側面カバー１９６は、Ｘ軸－Ｙ軸平面と平行に配置されている。側面カバー１９６は、＋Ｚ軸方向における端部において、加工機械１００の外観をなしている。

カバー体１６６（側面カバー１９６）には、メンテナンス用開口部１９１が設けられている。メンテナンス用開口部１９１は、カバー体１６６の外側の外部空間と、格納エリア１６１との間を開通させる開口からなる。メンテナンス用開口部１９１は、Ｚ軸方向において、ヘッドストッカ２１０と対向している。蓋部材１９２は、メンテナンス用開口部１９１を閉塞するように設けられている。蓋部材１９２は、ボルト等を用いて、側面カバー１９６に対して着脱可能に取り付けられている。

このような構成によれば、側面カバー１９６から蓋部材１９２を取り外し、基台２３１を＋Ｚ軸方向にスライド移動させることによって、ヘッドストッカ２１０をメンテナンス用開口部１９１を通じてカバー体１６６の外側に引き出すことができる。これにより、基台２３１に搭載されるヘッド保持部２２１、旋回機構部２４１、直動機構部２５１またはケーブル支持部２６１に故障が生じた場合のメンテナンス性を向上させることができる。

以上に説明した、この発明の実施の形態における加工機械１００の構造についてまとめると、本実施の形態における作業機械としての加工機械１００は、第１空間としての加工エリア１６０と、加工エリア１６０と隔てられた第２空間としての格納エリア１６１とを形成するカバー体１６６と、作業用ヘッドとしての付加加工用ヘッド１４１と、ヘッドストッカ２１０とを備える。付加加工用ヘッド１４１は、加工エリア１６０において、ワークに対して作業としての付加加工を行なう。ヘッドストッカ２１０は、付加加工用ヘッド１４１を格納エリア１６１に格納する。ヘッドストッカ２１０は、付加加工用ヘッド１４１を保持するヘッド保持部２２１と、ヘッド保持部２２１を所定軸２０１を中心に旋回動作させる旋回機構部２４１とを有する。

このように構成された、この発明の実施の形態における加工機械１００によれば、旋回機構部２４１によりヘッド保持部２２１を所定軸２０１を中心に旋回動作させることによって、付加加工用ヘッド１４１を格納エリア１６１における格納に適した姿勢に変化させることができる。

なお、本発明における作業用ヘッドは、付加加工用ヘッド１４１に限られず、たとえば、ワークのレーザ加工に用いられるレーザ加工用ヘッドであってもよいし、ワークを測定するためのプローブを備えた測定用ヘッドであってもよい。

今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて請求の範囲によって示され、請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。

この発明は、たとえば、ワークの除去加工と、付加加工とが可能な加工機械に適用される。

１００ 加工機械、１０１，１０２，１０５，２０２，２０６，２０７ 回転中心軸、１０４，１０６ 旋回中心軸、１０７ 光軸、１１１ 第１ワーク主軸、１１６ 第２ワーク主軸、１２１ 工具主軸、１２３ 主軸端面、１３１ 刃物台、１３２ 旋回部、１３６ ベッド、１４１ 付加加工用ヘッド、１４１ｆ 第１姿勢、１４１ｓ 第２姿勢、１４２ レーザツール、１４３ 第１ケーブルガイド部、１４４ カバー、１４６ ケーブル、１５１ ヘッド本体、１５２ 第１ブロック、１５３ 第１ピン挿入孔、１５４ 第３ブロック、１５５ 第２ブロック、１６０ 加工エリア、１６１ 格納エリア、１６６ カバー体、１６７ 内カバー、１６８ 開口部、１６８Ａ 第１開口部、１６８Ｂ 第２開口部、１７１ 第１開閉カバー、１７２ 第２開閉カバー、１７３，１７４ ピストンシリンダー、１９１ メンテナンス用開口部、１９２ 蓋部材、１９６ 側面カバー、２０１ 所定軸、２１０ ヘッドストッカ、２２１ ヘッド保持部、２２１Ｆ 第１状態、２２１Ｓ 第２状態、２２２ フレーム、２２２ｐ 上部フレーム部、２２２ｑ 下部フレーム部、２２３ 第１アクチュエータ、２２４，２２８，２２９ プレート部材、２２５ シャフト部、２２６ 第２ピン部材、２２７ 第３ピン部材、２３０ 第１ピン部材、２３１ 基台、２３２ 車輪、２３６ 第１スライド部材、２３７ シリンダー支持金具、２４１ 旋回機構部、２４２ 第２アクチュエータ、２４３，２５３ シリンダーケース、２４４，２５４ ピストン、２５１ 直動機構部、２５２ 第３アクチュエータ、２５６，２６７ リニアガイド、２６１ ケーブル支持部、２６２ 滑車部、２６３ 第２スライド部材、２６４ 第２ケーブルガイド部、２６５ 第３ケーブルガイド部、２６６ 弾性部材、２８１ ヘッドストッカ支持部、２８２ 支持台、２８３ 脚部、２８６ レール。

Claims (13)

1. 第１空間と、前記第１空間と隔てられた第２空間とを形成するカバー体と、
   前記第１空間において、ワークに対して作業を行なう作業用ヘッドと、
   前記作業用ヘッドを前記第２空間に格納するヘッドストッカとを備え、
   前記ヘッドストッカは、
   前記作業用ヘッドを保持するヘッド保持部と、
   前記ヘッド保持部を所定軸を中心に旋回動作させる旋回機構部とを有し、
   前記旋回機構部は、前記作業用ヘッドが前記ヘッド保持部に受け渡される場合に、前記ヘッド保持部に保持される前記作業用ヘッドが第１姿勢となるように前記ヘッド保持部を旋回動作させ、前記作業用ヘッドが前記第２空間に格納される場合に、前記ヘッド保持部に保持される前記作業用ヘッドが第２姿勢となるように前記ヘッド保持部を旋回動作させる、作業機械。
2. 前記第１空間に移動可能に設けられ、ワークの除去加工のための工具を保持する工具保持部をさらに備え、
   前記作業用ヘッドは、前記工具保持部に着脱可能に装着される、請求項１に記載の作業機械。
3. 前記旋回機構部は、前記第１空間において、前記作業用ヘッドが前記ヘッド保持部に受け渡される場合に、前記ヘッド保持部に保持される前記作業用ヘッドが第１姿勢となるように前記ヘッド保持部を旋回動作させ、
   前記所定軸は、水平方向に平行である、請求項１または２に記載の作業機械。
4. 前記第２姿勢とされた前記作業用ヘッドの最下部は、前記第１姿勢とされた前記作業用ヘッドの最下部よりも上方に配置される、請求項３に記載の作業機械。
5. 前記第２姿勢とされた前記作業用ヘッドの上下方向の全長は、前記第１姿勢とされた前記作業用ヘッドの上下方向の全長よりも小さい、請求項３または４に記載の作業機械。
6. 前記ヘッドストッカは、前記第２空間に設けられ、前記ヘッド保持部および前記旋回機構部を搭載する基台をさらに有する、請求項１から５のいずれか１項に記載の作業機械。
7. 前記ヘッドストッカは、前記基台に搭載され、前記ヘッド保持部を、水平方向に直動させることによって、前記第１空間および前記第２空間の間で進退させる直動機構部をさらに有する、請求項６に記載の作業機械。
8. 前記作業用ヘッドは、前記ヘッド保持部により保持されるヘッド本体と、前記ヘッド本体から延出するケーブルとを有し、
   前記ヘッドストッカは、前記基台に搭載され、前記ケーブルを支持するケーブル支持部をさらに有する、請求項６または７に記載の作業機械。
9. 前記基台を、前記第２空間と、前記カバー体の外側の外部空間との間において、水平方向にスライド可能なように支持するヘッドストッカ支持部をさらに備える、請求項６から８のいずれか１項に記載の作業機械。
10. 前記作業用ヘッドは、前記ヘッド保持部により保持されるヘッド本体と、前記ヘッド本体から延出するケーブルとを有し、
    前記カバー体は、
    前記第１空間および前記第２空間の間を連通させる開口部が設けられた内カバーと、
    前記開口部に設けられ、開閉動作が可能な第１開閉カバーおよび第２開閉カバーとを有し、
    前記作業用ヘッドが前記第１空間でワークに対して作業を行なう場合、前記第１開閉カバーが閉状態とされ、前記第２開閉カバーが開状態とされることによって、前記ケーブルが、前記第１空間から前記開口部を通じて前記第２空間に引き込まれ、
    前記第１空間において、前記作業用ヘッドが前記ヘッド保持部に受け渡される場合、前記第１開閉カバーおよび前記第２開閉カバーが開状態とされることによって、前記作業用ヘッドが、前記開口部を通じて前記第１空間および前記第２空間の間で移動し、
    前記作業用ヘッドが前記第２空間に格納される場合、前記第１開閉カバーおよび前記第２開閉カバーが閉状態とされることによって、前記第１空間および前記第２空間が隔てられる、請求項１から９のいずれか１項に記載の作業機械。
11. 前記第２空間に格納された前記作業用ヘッドの下方に設けられる、ワーク主軸、心押し台、または、ワーク振れ止め装置をさらに備える、請求項１から１０のいずれか１項に記載の作業機械。
12. 前記作業用ヘッドは、ワークに対して材料粉末を供給しつつレーザ光を照射する付加加工用ヘッドである、請求項１から１１のいずれか１項に記載の作業機械。
13. 第１空間と、前記第１空間と隔てられた第２空間とを形成するカバー体と、
    前記第１空間において、ワークに対して作業を行なう作業用ヘッドと、
    前記作業用ヘッドを前記第２空間に格納するヘッドストッカとを備え、
    前記ヘッドストッカは、
    前記作業用ヘッドを保持するヘッド保持部と、
    前記ヘッド保持部を所定軸を中心に旋回動作させる旋回機構部とを有し、
    前記旋回機構部は、
    前記第１空間において、前記作業用ヘッドが前記ヘッド保持部に受け渡される場合に、前記ヘッド保持部に保持される前記作業用ヘッドが第１姿勢となるように前記ヘッド保持部を旋回動作させ、
    前記第２空間において、前記作業用ヘッドを格納する場合に、前記ヘッド保持部に保持される前記作業用ヘッドが第２姿勢となるように前記ヘッド保持部を旋回動作させ、
    前記所定軸は、水平方向に平行である、作業機械。

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