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JP7560108B2 - 包装用容器 - Google Patents

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JP7560108B2
JP7560108B2 JP2020194365A JP2020194365A JP7560108B2 JP 7560108 B2 JP7560108 B2 JP 7560108B2 JP 2020194365 A JP2020194365 A JP 2020194365A JP 2020194365 A JP2020194365 A JP 2020194365A JP 7560108 B2 JP7560108 B2 JP 7560108B2
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Description

本発明は、包装用容器に関する。
コンビニエンスストアなどで販売される弁当などの食品類には、ドレッシングやソースなどの調味料が添付される場合がある。このような調味料は、包装用容器内で食品が付着するのを防ぐために、包装用容器の蓋などに取付けられることがある。例えば、従来のこの種の包装用容器が実開平06-44754号公報(特許文献1)に開示されている。特許文献1の包装用容器は、食品が収容される容器本体1と、容器本体1を覆う蓋2と、嵌入容器24と、を備えている。嵌入容器24は、例えばドレッシングなどの調味料が入った小容器である。嵌入容器24は、蓋2の上面22の中央部分から下方に窪むように形成された嵌入孔23に収容されている。そして、食事の際には、嵌入孔23の開口周縁から径方向外側に形成された取出孔233に指を差し込み、嵌入容器23を摘まんで上方に引っ張り上げることによって、嵌入孔23から嵌入容器23を取り出すことができる。
特許文献1の包装用容器は、蓋2の中央部分に設けられた嵌入孔23に例えば調味料等が収容された嵌入容器23を設置することで、食品に接触することなく衛生的に調味料を包装用容器に収容することができる。一方で、嵌入孔23の開口部分は蓋2の中央部分に設けられているため、嵌入容器24を取り出すための取出孔233を別途形成する必要がある。そして、嵌入容器24を取り出す際には、取出孔223に指を差し込む必要がある。さらに、嵌入容器24を嵌入孔23に収容する場合、嵌入孔23の開口部分に対し、真上から挿入する必要がある。従って、小容器である嵌入容器24の設置場所や収容方法、蓋2からの取出しの操作性について改善の余地があった。
実開平06-44754号公報
そこで、被収容物を衛生的に取り扱うことができるとともに、小容器の収容や取出しを行い易い包装用容器の実現が望まれる。
上記に鑑みた、包装用容器の特徴構成は、容器本体と、前記容器本体を覆うとともに天面部から下方に窪むように形成された窪み部を有する蓋体と、前記窪み部に収容される小容器と、を備える包装用容器であって、前記蓋体は、前記窪み部の内周壁に、前記小容器に設けられた被係止部に係止する係止部を有し、前記窪み部の上部開口の周縁である開口周縁部が、前記天面部の周縁である天面周縁部と上下方向視で部分的に重複している点にある。
本構成によれば、天面部から下方に窪むように窪み部が形成されているため、例えば調味料等の被収容物が入った小容器を、容器本体内の食品等の他の被収容物と触れることなく窪み部に収容することができる。よって、被収容物を衛生的に取り扱うことができる。また、窪み部の内周壁に、小容器に設けられた被係止部に係止する係止部を有しているため、小容器を窪み部に収容した収容状態において、小容器を窪み部に適切に保持することができる。さらに、窪み部の開口周縁部が、天面部の天面周縁部と上下方向視で部分的に重複している。そのため、開口周縁部のうち重複している天面周縁部側から、小容器を窪み部に収容したり、小容器を窪み部から取り出したりすることができる。例えば、窪み部の真上から小容器を出し入れする場合に比べて、小容器の収容や取出しの操作を行い易くすることができる。
このように本構成によれば、被収容物を衛生的に取り扱うことができるとともに、小容器の収容や取出しを行い易い包装用容器を実現することができる。
ここで、複数の前記係止部が、前記内周壁の上部において周方向に断続的に設けられていると好適である。
本構成によれば、係止部が全周に亘って連続して設けられる場合と比べて、小さい力で窪み部に対して小容器の出し入れを行うことができる。従って、窪み部に対する小容器の収容や取出しを行い易くすることができる。
また、前記小容器は、外方に突出する小容器摘み部を有し、前記小容器を前記窪み部に収容した収容状態において、前記小容器摘み部と前記開口周縁部とが上下方向に離間して配置されると好適である。
本構成によれば、小容器摘み部と開口周縁部との上下方向の間に形成される空間に指先を差し込んで小容器摘み部を摘まむことができるため、窪み部から小容器を取り出し易くすることができる。
また、前記収容状態において、前記小容器摘み部の先端が前記開口周縁部よりも外側に配置されると好適である。
本構成によれば、小容器摘み部の先端を指で摘まみ易くすることができる。そのため窪み部から小容器を取り出す操作を行い易くすることができる。
また、前記蓋体は、外方に突出する蓋体摘み部を有し、前記小容器は、外方に突出する小容器摘み部を有し、前記小容器を前記窪み部に収容した収容状態において、前記小容器摘み部と前記蓋体摘み部とが上下方向に離間して配置されていると好適である。
本構成によれば、蓋体摘み部を利用して小容器を蓋体から取り出すことができる。例えば、蓋体摘み部を一方の手の指先で摘んだ状態で、他方の手の指先で小容器摘み部を摘まんで引き上げることによって、スムーズに小容器の取出し操作を行うことができる。
また、前記小容器を前記窪み部に収容した収容状態において、前記小容器の全体が前記天面部よりも下方に配置されると好適である。
本構成によれば、小容器が蓋体の天面部よりも上方に出っ張ることがなく、蓋体の外側からの小容器への引っかかりが起こりにくい。よって、小容器が不用意に窪み部から飛び出たり、落下したりすることを抑制することができる。また、複数の包装用容器を上下方向に適切に積み重ねることができる。
実施形態の包装用容器の分解斜視図 包装用容器の斜視図 包装用容器の平面図 図2におけるIV-IV断面図 図3の部分拡大図
以下に、包装用容器1について図面に基づいて説明する。図1及び図2に示すように、この包装用容器1は、主要な構成として、容器本体10と、容器本体10を覆うとともに天面部21から下方に窪むように形成された窪み部22を有する蓋体20と、窪み部22に収容される小容器30と、を備えている。
以下の説明において、包装用容器1及び小容器30の、それぞれの内部側を「内側」とし、外縁側から中央側に向かう方向を「内方」とする。また、包装用容器1及び小容器30の、それぞれの外部側を「外側」とし、中央側から外縁側に向かう方向を「外方」とする。
1.容器本体
容器本体10の構成について説明する。容器本体10は、例えばサラダや麺類などの食品(主被収容物)を収容する容器である。図1に示すように容器本体10は、底面部11と、底面部11から上方に延びる本体周壁部12と、本体周壁部12の上端から外側に延びる本体フランジ部13と、本体フランジ部13よりも外側に設けられて下方に延びる本体スカート部14と、本体スカート部14の外側に設けられた本体縁部15と、を備えている。これらは一体的に形成されている。
本実施形態では、底面部11は円形状に形成されている。本体周壁部12は、上方に向かうに従って外方に向かうように傾斜して形成されている。図示の例では、本体周壁部12には、容器本体10の全周に亘って凹凸形状の複数の第1リブ部16が設けられている。第1リブ部16は、本体周壁部12の強度向上や、手で掴んだ際の滑り止めとなる機能を果たす。
本体フランジ部13は、蓋体20を容器本体10に取付けた閉蓋状態において、後述する蓋体20の蓋体フランジ部7と当接する。本体縁部15は、閉蓋状態において、蓋体20の蓋体係止部50と係合する。本体縁部15は、蓋体係止部50の被係止部31としての役割を果たす。
2.小容器
次に、小容器30の構成について説明する。小容器30は、例えばドレッシングやソース、タレなどの調味料(副被収容物)を収容する容器である。小容器30は蓋体20に形成された窪み部22に収容される。図1及び図3に示すように、小容器30には、被係止部31が設けられている。被係止部31は、小容器30を蓋体20の窪み部22に収容した状態(以下、「小容器30の収容状態」と言い、単に「収容状態」と言う場合もある。)において、後述する窪み部22に設けられた係止部24と係合する。これにより、小容器30が蓋体20から不用意に外れるのを抑制することができる。
小容器30は、小容器本体38と小容器蓋体39とを備えている。図示の例では、小容器本体38は、円形状の小容器本体底面33と、小容器本体底面33から上方に延びる小容器本体周壁部34と、小容器本体周壁部34から外側に延びる小容器本体フランジ部35と、小容器本体スカート部36と、小容器本体縁部37とを有している。小容器本体スカート部36は、小容器本体フランジ部35よりも外側に連続して設けられて、下方に向かうに従って内方に向かうように傾斜して形成されている。小容器本体縁部37は、小容器本体スカート部36の下端から水平方向に沿って外側に延在するように形成されている。本実施形態では、小容器本体縁部37は、蓋体20の窪み部22に形成された係止部24に係止される(図4参照)。
小容器蓋体39は、小容器蓋体天面部3と小容器蓋体凸部4とを備えている。小容器蓋体凸部4は、小容器蓋体天面部3の周縁よりも外側に、上方に突出するように連続して形成されている。また、小容器蓋体凸部4は、小容器蓋体縁部8を有している。小容器蓋体縁部8は、小容器蓋体凸部4における外側部分の下端部から更に外側に向かって水平面に沿って形成されている。本実施形態では、小容器蓋体縁部8は、小容器本体縁部37と共に、蓋体20の窪み部22に形成された係止部24に係止される(図4参照)。
図1及び図2に示すように、本実施形態では、小容器30は外方に突出する小容器摘み部32を有している。小容器摘み部32は薄板状に形成されており、指先で容易に摘むことができる。そして、小容器30の収容状態において、小容器摘み部32を摘んで上方に引き上げることで、小容器30を窪み部22から容易に取り出すことができる。図示の例では、小容器摘み部32は、外側に向かって細くなる三角形状に形成されている。但し、そのような構成に限定されることなく、小容器摘み部32の形状は、三角形状以外にも、矩形状や多角形状、湾曲形状などであっても良い。
本実施形態では、小容器摘み部32は、互いに同じ大きさの三角形状である第1摘み片32aと第2摘み片32bとを備えている。第1摘み片32aは小容器蓋体39に設けられており、第2摘み片32bは小容器本体38に設けられている。図示の例では、第1摘み片32aは、小容器蓋体縁部8の一部から、外側に向かって、水平面に沿って延在している。また、第2摘み片32bは小容器本体縁部37の一部から、外側に向かって、水平面に沿って延在している。第1摘み片32aと第2摘み片32bは、小容器蓋体39を小容器本体38に取り付けた状態で、上下方向Zに重ねて配置することができる。このように構成することで、第1摘み片32aと第2摘み片32bとを摘まんで小容器30を窪み部22から取り出すことができる。従って、蓋体20から小容器30を容易に取り出すことができる。また、小容器30を窪み部22から取り出す際に、小容器蓋体39が小容器本体38から不用意に外れて、例えば、収容されている調味料がこぼれたり、飛び散ったりすることを抑制することができる。
本実施形態では、小容器蓋体39を小容器本体38に上方から被せるように取付けることで、小容器30を閉蓋状態とすることができる。具体的には、小容器本体フランジ部35が、小容器蓋体凸部4の裏面側に形成された凹部に嵌合することで、小容器蓋体39が小容器本体38に固定され、閉蓋状態とすることができる。
3.蓋体
次に、蓋体20の構成について説明する。図1に示すように、蓋体20は、天面部21と、天面部21から下方に窪むように形成された窪み部22とを有している。窪み部22は小容器30を収容することができる。また、窪み部22は下方に窪むように形成されているため、窪み部22の上方は開口している。そのため、小容器30は、天面部21の上方から窪み部22に差し込まれて収容される。従って、容器本体10内に小容器30を収容する場合と異なり、例えば食品などの主被収容物と小容器30が接触することがない。従って、小容器30に容器本体10内の食品が付着しないため、小容器蓋体39を取り外す際に、指先が汚れる機会を減らすことができる。図示の例では、天面部21は円形状に形成されている。また、窪み部22は、天面部21の中央部分よりも天面周縁部27側に形成されている。天面周縁部27は、天面部21の周縁部分を示している。
本実施形態では、蓋体20は、突条部6と、蓋体周壁部29と、蓋体フランジ部7と、蓋体スカート部5と、を更に有している。図1に示すように、突条部6は天面部21の表面から上方に突出するように設けられている。また、突条部6は円弧状に湾曲して、天面部21と一体的に形成されている。図示の例では、窪み部22の開口周縁部26から連続して、天面周縁部27に平行に2箇所に亘って形成されている。なお、当該円弧状の突条部6は、その直径が、容器本体10の底面部11の直径よりも少し大きくなるように形成されている。従って、包装用容器1を上下方向Zに積み重ねた際に、上段の包装用容器1が滑り落ちるのを抑制することができる。また、突条部6を設けることで、天面部21を補強することができる。
本実施形態では、図1及び図2に示すように、蓋体20は、蓋体周壁部29を備えている。蓋体周壁部29は、天面部21の周縁から外側に向かって連続して延在するように形成されている。また、蓋体周壁部29は天面部21の周縁である天面周縁部27から下方に向かうに従って外方に向かうように傾斜して形成されている。なお、後に詳細に述べるが、蓋体周壁部29には、切欠部Sが形成されており(図1参照)、本例での天面周縁部27は、切欠部Sが形成されていないと仮定した場合の天面部21における周縁(図1の破線箇所)を示している。
本実施形態では、図1及び図2に示すように、蓋体周壁部29から外側に延びるように蓋体フランジ部7が形成されている。また、蓋体フランジ部7の周縁から下方へ向うように蓋体スカート部5が形成されている。また、蓋体スカート部5から内側に窪むように、蓋体係止部50が帯状に形成されている。図示の例では、複数の蓋体係止部50が、蓋体スカート部5の全周に亘って断続的に設けられている。
本実施形態では、図1及び図5に示すように、蓋体20は、窪み部22の内周壁23に、小容器30に設けられた被係止部31に係止する係止部24を有している。係止部24は、小容器30の収容状態において、小容器30が窪み部22から不用意に外れないように保持する役割を果たす。本例では、係止部24は内周壁23と一体的に形成されている。係止部24は、内周壁23から内側に向かって突出する帯形状の係止突起24aとして形成されている。係止突起24aは、内周壁23の上方において水平面に沿うように形成されている。
本実施形態では、図1及び図5に示すように、複数の係止部24が、内周壁23の上部において周方向に断続的に設けられている。本例では内周壁23の周方向に、一定の間隔おきに、複数の係止突起24aが並んで形成されている。図示の例では、内周壁23の上方に、3つの係止突起24aが周方向に一定の間隔おきに一列で設けられている。そして、図4に示すように、小容器30の収容状態において、小容器蓋体縁部8と小容器本体縁部37とがこれら3つの係止突起24aのそれぞれに係止する。従って、小容器30が窪み部22から不用意に外れることを抑制することができる。本実施形態では、小容器蓋体縁部8及び小容器本体縁部37の両方が、小容器30の「被係止部31」に相当する。
また、上記構成では、内周壁23の全周に亘って係止突起24aが連続して形成されている場合と比べて、小容器30を窪み部22から取り出すのに必要な力は小さくて良い。そのため例えば食事の際に、小容器30を蓋体20から取り外し易くなる。また、取り外しの際、勢い余って小容器30から窪み部22から飛び出し落下することも抑制できる。なお、係止部24は、帯状の係止突起24aに限定されるものではなく、例えば半球形状など、他の形状に形成されても良い。
本実施形態では、内周壁23における複数の係止突起24aよりも下方側の部分には、全周に亘って、凹凸形状の第2リブ部9が設けられている。第2リブ部9は、窪み部22の内周壁23の強度を補強している。
図1及び図3に示すように、窪み部22の上部開口25の周縁である開口周縁部26が、天面部21の周縁である天面周縁部27と上下方向Z視で部分的に重複している。このように構成することで、小容器30を窪み部22から取り出す操作や、小容器30を窪み部22に収容する操作を、天面周縁部27側から行うことができる。必ずしも上下方向Zからとする必要がなく、例えばやや斜めに出し入れすることもできるため、小容器30の窪み部22からの出し入れを行い易くすることができる。
本実施形態では、図1に示すように、蓋体周壁部29の周方向の一部の領域に切欠部Sが設けられている。切欠部Sは、蓋体周壁部29の周方向の一部の領域及び窪み部22の内周壁23のうち上方の一部を下方に切り欠くことで形成されている。そのため、窪み部22の上部開口25は、切欠部Sの領域を含んで構成されている。すなわち、上部開口25は、切欠部Sによって切り欠かれた蓋体周壁部29の仮想面(切欠部Sが無ければそこに存在していた蓋体周壁部29の表面)にも面している。こうして本実施形態では、開口周縁部26は、切欠部Sの周縁部分も含んで形成されている(図1の二点鎖線参照)。
上述したように、天面周縁部27は、本実施形態では切欠部Sが形成されていないと仮定した場合の天面部21における周縁(図1の破線箇所)である。この天面周縁部27と開口周縁部26との関係に注目すると、開口周縁部26と天面周縁部27とが、上下方向Z視で、2箇所で交差しており、これらの箇所において重複している。そして、本実施形態では、蓋体周壁部29に形成された開口周縁部26の一部が、天面周縁部27よりも上下方向Z視で外側に配置されている。
本実施形態では、図2及び図4に示すように、小容器30の収容状態において、小容器摘み部32と開口周縁部26とが上下方向Zに離間して配置されている。図示の例では、小容器30の収容状態において、切欠部Sの領域に小容器摘み部32(第1摘み片32a,第2摘み片32b)が配置されている。そして、小容器摘み部32と、開口周縁部26の一部である切欠部Sの蓋体周壁部29における周縁部分とが上下方向Zに離間している(図4参照)。このように構成することで、小容器摘み部32と開口周縁部26の一部との間の空間(切欠部Sのうち小容器摘み部32より下方の空間)に指先を挿通することによって、一方の手の指先で小容器摘み部32を摘まみ易くすることができる。
本実施形態では、図3及び図5に示すように、小容器30の収容状態において、小容器摘み部32の先端が開口周縁部26よりも外側に配置されている。図示の例では、切欠部Sの領域と小容器摘み部32とが上下方向Z視で重複し、三角形状の小容器摘み部32の先端部分が、切欠部Sに形成された開口周縁部26よりも外側に配置されている。従って、小容器30を窪み部22から取り出す際に、小容器摘み部32の先端部分を指先で摘み易くなっている。
本実施形態では、図1及び図2に示すように、蓋体20は、外方に突出する蓋体摘み部28を有している。蓋体摘み部28は薄板状に形成されている。図示の例では、三角形状の蓋体摘み部28が、蓋体スカート部5の下端の一部から更に外側に向かって、水平面に沿って延在するように形成されている。また、蓋体摘み部28は、外側に向かって細くなる三角形状に形成されている。本体周壁部12を一方の手で掴みながら、蓋体摘み部28を他方の指先で摘んで引き上げることで、蓋体20の容器本体10からの取り外しを容易にすることができる。但し、そのような構成に限定されることなく、蓋体摘み部28の形状は、三角形状以外にも、矩形状や多角形状、湾曲形状などであっても良い。
本実施形態では、図2及び図4に示すように、小容器30の収容状態において、小容器摘み部32と蓋体摘み部28とが上下方向Zに離間して配置されている。小容器摘み部32は、収容状態において切欠部Sの領域に配置されている。そして、蓋体摘み部28は、切欠部Sよりも下方である蓋体スカート部5の下端の一部に形成されている。そのため、小容器摘み部32と蓋体摘み部28とは上下方向Zに離間して配置されている。小容器30の収容状態において、蓋体摘み部28を一方の手の指先で摘みながら、小容器摘み部32を他方の手の指先で摘んで上方に引き上げることで、必要以上の力を入れることなく、小容器30を蓋体20から容易に取り出すことができる。
本実施形態では、蓋体摘み部28は、窪み部22に臨む切欠部Sが形成された周方向領域に設けられている。窪み部22に小容器30が収容されたとき、小容器摘み部32は切欠部Sの位置に配置されるため、上記構成により、小容器摘み部32と蓋体摘み部28とが近接して配置されることになる。よって、蓋体20からの小容器30の取り出しをさらに容易とすることができる。さらに本実施形態では、切欠部Sにはさらに下方に窪む窪み溝2が形成されており、窪み溝2と蓋体摘み部28とが同じ周方向の位置に設けられている。窪み部22に小容器30を収容する際には、窪み溝2を目印として、これに小容器摘み部32を重ねるようにすることで、小容器摘み部32と蓋体摘み部28とを一直線状に近い状態に配置させることができる。よって、蓋体20からの小容器30の取り出しをより一層容易とすることができる。
本実施形態では、図4に示すように、小容器30の収容状態において、小容器30の全体が天面部21よりも下方に配置されている。このため、例えば小容器30の収容状態において、蓋体20の外側からの小容器30への引っかかりが起こりにくく、小容器蓋体39が不用意に外れるのを抑制することができる。また、包装用容器1を積み上げて保管する場合などにおいて、包装用容器1を複数段に亘って適切に積み重ねることができる。また、蓋体20は突条部6を備えているため、包装用容器1を積み重ねた際、上段の包装用容器1が滑り落ちてしまうのを抑制することができる。
4.その他の実施形態
次に、包装用容器のその他の実施形態について説明する。
(1)上記の実施形態では、小容器本体縁部37及び小容器蓋体縁部8の両方が、蓋体20の窪み部22の内周壁23に形成された係止部24に係止される構成を例として説明した。しかし、そのような構成に限定されることなく、例えば小容器30には小容器本体縁部37及び小容器蓋体縁部8のうちのいずれか1つだけが設けられてそれが係止部24に係止される構成としてもよい。この場合、小容器本体縁部37及び小容器蓋体縁部8のうち実際に係止部24に係止される方だけが小容器30に設けられた「被係止部31」に相当する。
(2)上記の実施形態では、内周壁23の上部に、3つの帯状の係止突起24aが周方向に断続的に設けられている構成を例として説明した。しかし、そのような構成に限定されることなく、例えば、2つ又は4つ以上の帯状の係止突起24aが周方向に断続的に設けられても良い。或いは、全周に亘って連続する係止突起24aを設ける構成としても良い。また、係止部24は内周壁23の下方に設けられている構成としても良いし、係止部24は複数段・複数列に亘って断続的に設ける構成としても良い。
(3)上記の実施形態では、蓋体周壁部29の周方向の一部を下方に切り欠いた切欠部Sを設け、小容器摘み部32と開口周縁部26とが上下方向Zに離間して配置される構成を例として説明した。しかし、そのような構成に限定されることなく、例えば、小容器摘み部32と開口周縁部26とが上下方向Zに離間せずに(すなわち、上下方向Zに当接して)配置されていても良い。
(4)上記の実施形態では、小容器30の収容状態において、小容器摘み部32の先端が開口周縁部26よりも外側に配置される構成を例として説明した。しかし、そのような構成に限定されることなく、小容器摘み部32の先端が開口周縁部26よりも内側に配置される構成としても良い。この場合において、小容器摘み部32と開口周縁部26とが上下方向Zに当接する場合には、当該部位に、小容器摘み部32を指先で摘める程度の取出し孔を設けると好適である。
(5)上記の実施形態では、蓋体摘み部28と小容器摘み部32とが上下方向Zに離間して配置された構成を例として説明した。しかし、そのような構成に限定されることなく、蓋体摘み部28と小容器摘み部32とが上下方向Zに離間せずに(すなわち、上下方向Zに当接して)配置されていても良い。また、上記の実施形態では、小容器摘み部32(第1摘み片32a,第2摘み片32b)は小容器本体38と小容器蓋体39とにそれぞれ一枚ずつ設ける構成としたが、複数枚設ける構成としても良い。
(6)上記の実施形態では、小容器30の収容状態において、小容器30の全体が天面部21よりも下方に配置される構成を例として説明した。しかし、そのような構成に限定されることなく、例えば、小容器蓋体39や小容器本体38の一部が天面部21よりも上方に突出するように配置されていても良い。
(7)なお、上述した各実施形態で開示された構成は、矛盾が生じない限り、他の実施形態で開示された構成と組み合わせて適用することも可能である。その他の構成に関しても、本明細書において開示された実施形態は全ての点で単なる例示に過ぎない。従って、本開示の趣旨を逸脱しない範囲内で、適宜、種々の改変を行うことが可能である。
本開示に係る技術は、小容器を備えた包装用容器に利用することができる。
1:包装用容器
10:容器本体
12:本体周壁部
20:蓋体
21:天面部
22:窪み部
24:係止部
25:上部開口
26:開口周縁部
27:天面周縁部
30:小容器
31:被係止部
32:小容器摘み部
38:小容器本体
39:小容器蓋体
S:切欠部
Z:上下方向

Claims (7)

  1. 容器本体と、前記容器本体を覆うとともに天面部から下方に窪むように形成された窪み部を有する蓋体と、前記窪み部に収容される小容器と、を備える包装用容器であって、
    前記蓋体は、前記窪み部の内周壁に、前記小容器に設けられた被係止部に係止する係止部を有し、
    前記窪み部の上部開口の周縁である開口周縁部が、前記天面部の周縁である天面周縁部と上下方向視で部分的に重複しており、
    前記蓋体は、前記天面周縁部から下方に延びる蓋体周壁部と、外方に突出する蓋体摘み部と、を有し、
    前記小容器は、外方に突出する小容器摘み部を有し、
    前記蓋体に、前記蓋体周壁部の周方向の一部の領域及び前記窪み部の前記内周壁のうち上方の一部を下方に切り欠いて形成された切欠部が設けられ、
    前記蓋体摘み部が、前記切欠部が形成された周方向領域に設けられ、
    前記小容器を前記窪み部に収容した収容状態において、前記小容器摘み部が前記切欠部の位置に配置され、前記小容器摘み部と前記蓋体摘み部とが上下方向に離間して配置される包装用容器。
  2. 複数の前記係止部が、前記内周壁の上部において周方向に断続的に設けられている請求項1に記載の包装用容器。
  3. 前記収容状態において、前記小容器摘み部と前記開口周縁部とが上下方向に離間して配置される請求項1又は2に記載の包装用容器。
  4. 前記収容状態において、前記小容器摘み部の先端が前記開口周縁部よりも外側に配置される請求項3に記載の包装用容器。
  5. 前記切欠部にはさらに下方に窪む窪み溝が形成されており、
    前記蓋体摘み部が、前記窪み溝と同じ周方向の位置に設けられている請求項1から4のいずれか一項に記載の包装用容器。
  6. 前記窪み溝が、前記切欠部における周方向の中央位置に形成されている請求項5に記載の包装用容器。
  7. 前記収容状態において、前記小容器の全体が前記天面部よりも下方に配置される請求項1からのいずれか一項に記載の包装用容器。
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