JP7555730B2 - 画像処理装置、方法及びプログラム - Google Patents
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Description
また、明るさの違う写真を複数枚撮影して合成することで、より明るさの再現幅が広い画像を作り上げるHDR(High Dynamic Range)撮影技術が知られている。
例えば特許文献1には、第1の画像と、第1の画像よりも広ダイナミックレンジの第2の画像とを作成し、第1の画像中の主要被写体の明るさと第2の画像中の主要被写体の明るさとが略同じになるように、第2の画像情報のガンマ特性を調整し、第1の画像と第2の画像とを切り替えて表示させるようにした画像処理装置が開示されている。
図1に、実施形態に係る撮像装置100の構成を示す。本実施形態では、撮像装置100が本発明を適用した画像処理装置として機能する例を説明する。
撮像装置100は、光学系101と、撮像素子102と、A/D変換部103と、色調整処理部104と、階調変換処理部105と、輝度・色差符号化処理部106とを備える。また、撮像装置100は、記録処理部107と、表示処理部108と、表示部109と、ユーザ指示部110と、システム制御部111と、記憶部112とを備える。
システム制御部111は、撮像装置100全体の動作を制御する。本実施形態では、システム制御部111が本発明でいう制御手段として機能する。記憶部112は、システム制御部111が実行するプログラムの格納領域や、プログラム実行中のワーク領域として用いられる。
図2に、階調変換処理部105の構成例を示す。階調変換処理部105は、第1のガンマ処理部201と、第2のガンマ処理部202と、切り替え部203とを備える。第1のガンマ処理部201の処理結果が、記録処理部107に出力される。また、第1のガンマ処理部201の処理結果及び第2のガンマ処理部202の処理結果が、切り替え部203を介して選択的に表示処理部108に出力される。
図4に、第1のガンマ処理部201及び第2のガンマ処理部202の階調変換特性の例を示す。横軸は、入力信号値であるRAW画像の信号値を、シーンの明るさに対応付けて正規化した値を示す。信号値400は、反射率18%の被写体が適正露出になる信号値(以下、適露出と表記)に対応し、信号値401、402、403、404は、それぞれ適露出の明るさを18%としたときに、100%、200%、300%、400%の明るさに対応する。また、縦軸は、階調変換処理後の出力信号値を示す。
特性線420、421は第1のガンマ処理部201の階調変換特性を示す。また、特性線422は、第2のガンマ処理部202の階調変換特性を示す。
特性線420、421に示す階調変換特性は、共に第2のガンマ処理部202の特性線422に示す階調変換特性よりも、明部の輝度域の階調圧縮の度合いが大きい特性になっている。これは、それぞれの入力ダイナミックレンジにおいて、センサ飽和近傍の領域で急激なトーンジャンプを発生させないよう、目標の出力飽和レベルを下げるとともに、徐々に目標の出力飽和レベルに到達するよう階調圧縮しているためである。
一方で、特性線420、421に示す階調変換特性は、共に中間~明部の輝度域に主要な被写体が存在する場合に、白とびしたように見える場合がある。
本実施形態では、第1のガンマ処理部201、第2のガンマ処理部202、及び切り替え部203がそれぞれ本発明でいう第1の階調変換処理手段、第2の階調変換処理手段、及び切り替え手段として機能する。
ステップS301で、システム制御部111は、フレーム撮影時の入力ダイナミックレンジを参照する。
未現像のRAW画像を現像結果と同時に記録できるようにすることにより、階調変換処理を含む現像処理は、後から撮像装置内又はPCアプリでのRAW現像を行う際に、ユーザが所望の設定に変更することが可能である。しかしながら、RAW撮影の露出設定は、撮影時に確定してしまう。したがって、図4の特性線420、421のように、明部領域が白とびしたように見える特性で階調変換処理された画像を確認しながら撮影を行うと、必要以上にアンダー露出となる設定とし、暗部のノイズの多いRAW画像を撮影してしまう場合がある。
これにより、ユーザが露出調整を行っている期間中には、中間~明部の輝度域の階調圧縮の度合いが小さい現像結果を表示することにより、被写体の階調変換特性を実物に近い輝度振幅で確認することができる。また、露出調整以外の期間には、中間~明部領域の階調圧縮の度合いが大きく、出力飽和部に向かって、徐々に白に近づく現像結果を表示することにより、不自然なトーンジャンプの無い画像を確認することができる。
また、どちらの階調変換特性においても、暗部~中間の輝度域の階調圧縮の度合いは同等であるので、表示部109において、2種類の階調変換処理の処理結果を切り替えても、適露出付近の被写体の明るさが変動することはない。
例えば実施形態では、撮像装置100が本発明を適用した画像処理装置として機能する例を説明したが、本発明を適用した画像処理装置は、撮像部を備える撮像装置と別体として構成されるようにしてもよい。
(その他の実施形態)
本発明は、上述の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサーがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
Claims (6)
- 撮像部の出力信号に対して階調変換処理を行う第1の階調変換処理手段と、
前記撮像部の出力信号に対して前記第1の階調変換処理手段の階調変換特性とは異なる階調変換特性の階調変換処理を行う第2の階調変換処理手段と、
前記第1の階調変換処理手段の処理結果及び前記第2の階調変換処理手段の処理結果を選択して、表示部に表示するように切り替える切り替え手段と、
前記切り替え手段を制御する制御手段とを備え、
前記第2の階調変換処理手段は、所定の値以下の信号値の範囲である低輝度域で、前記第1の階調変換処理手段の階調変換特性と略一致する階調変換特性で階調変換処理を行い、前記所定の値よりも大きい信号値の範囲である高輝度域で、前記第1の階調変換処理手段の階調変換特性よりも階調圧縮の度合いが小さい階調変換特性で階調変換処理を行い、
前記制御手段は、露出調整中に、前記第2の階調変換処理手段の処理結果を前記表示部に表示するように前記切り替え手段を制御することを特徴とする画像処理装置。 - 前記第1の階調変換処理手段の処理結果が、記録処理を実行する記録処理手段に出力されることを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
- 前記第2の階調変換処理手段の階調変換特性は、前記表示部の表示の絶対輝度に対応付けて圧縮する特性を有することを特徴とする請求項1又は2に記載の画像処理装置。
- 前記制御手段は、ユーザ指示部の出力に基づいて、前記切り替え手段を制御することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の画像処理装置。
- 撮像部の出力信号に対して第1の階調変換処理を行うステップと、
前記撮像部の出力信号に対して前記第1の階調変換処理の階調変換特性とは異なる階調変換特性の第2の階調変換処理を行うステップと、
前記第1の階調変換処理の処理結果及び前記第2の階調変換処理の処理結果を選択して、表示部に表示するように切り替えるステップとを有し、
前記第2の階調変換処理は、所定の値以下の信号値の範囲である低輝度域で、前記第1の階調変換処理の階調変換特性と略一致する階調変換特性で階調変換処理を行い、前記所定の値よりも大きい信号値の範囲である高輝度域で、前記第1の階調変換処理の階調変換特性よりも階調圧縮の度合いが小さい階調変換特性で階調変換処理を行い、
前記切り替えるステップでは、露出調整中に、前記第2の階調変換処理の処理結果を前記表示部に表示するように切り替えることを特徴とする画像処理方法。 - 撮像部の出力信号に対して第1の階調変換処理を行うステップと、
前記撮像部の出力信号に対して前記第1の階調変換処理の階調変換特性とは異なる階調変換特性の第2の階調変換処理を行うステップと、
前記第1の階調変換処理の処理結果及び前記第2の階調変換処理の処理結果を選択して、表示部に表示するように切り替えるステップとをコンピュータに実行させ、
前記第2の階調変換処理は、所定の値以下の信号値の範囲である低輝度域で、前記第1の階調変換処理の階調変換特性と略一致する階調変換特性で階調変換処理を行い、前記所定の値よりも大きい信号値の範囲である高輝度域で、前記第1の階調変換処理の階調変換特性よりも階調圧縮の度合いが小さい階調変換特性で階調変換処理を行い、
前記切り替えるステップでは、露出調整中に、前記第2の階調変換処理の処理結果を前記表示部に表示するように切り替えることを特徴とするプログラム。
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