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JP7550347B2 - 発光装置の製造方法 - Google Patents

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JP7550347B2
JP7550347B2 JP2021013878A JP2021013878A JP7550347B2 JP 7550347 B2 JP7550347 B2 JP 7550347B2 JP 2021013878 A JP2021013878 A JP 2021013878A JP 2021013878 A JP2021013878 A JP 2021013878A JP 7550347 B2 JP7550347 B2 JP 7550347B2
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Description

本発明は、発光装置の製造方法に関する。
半導体層と、半導体層上に配置された波長変換部材とを含む積層体をブレードを用いて個片化する際に、半導体層と波長変換部材との硬さの違いなどにより、半導体層に欠けが発生することがある。
特開2013-232539号公報
本発明は、半導体層を分離する際の半導体層の欠けを抑制することができる発光装置の製造方法を提供することを目的とする。
本発明の一態様によれば、発光装置の製造方法は、半導体層と、前記半導体層上に配置され、前記半導体層に達しない第1の溝部が形成された第1部分と、前記第1部分よりも厚い第2部分と、を有する波長変換部材とを含む積層体を準備する工程と、前記波長変換部材の前記第2部分をマスクにして前記積層体をエッチングし、前記第1の溝部の下に前記半導体層を複数の半導体部に分離する第2の溝部を形成する工程と、を備える。
本発明の発光装置の製造方法によれば、半導体層を分離する際の半導体層の欠けを抑制することができる。
本発明の第1実施形態の発光装置の製造方法を示す模式断面図である。 本発明の第1実施形態の発光装置の製造方法を示す模式断面図である。 本発明の第1実施形態の発光装置の製造方法を示す模式断面図である。 本発明の第1実施形態の発光装置の製造方法を示す模式断面図である。 本発明の第1実施形態の発光装置の製造方法を示す模式断面図である。 本発明の第1実施形態の発光装置の製造方法を示す模式断面図である。 本発明の第1実施形態の発光装置の製造方法を示す模式断面図である。 本発明の第1実施形態の発光装置の製造方法を示す模式断面図である。 本発明の第1実施形態の発光装置の製造方法を示す模式断面図である。 本発明の第1実施形態の発光装置の製造方法を示す模式断面図である。 本発明の第2実施形態の発光装置の製造方法を示す模式断面図である。 本発明の第2実施形態の発光装置の製造方法を示す模式断面図である。 本発明の第2実施形態の発光装置の製造方法を示す模式断面図である。 本発明の第2実施形態の発光装置の製造方法を示す模式断面図である。 本発明の実施形態の発光装置の模式断面図である。
以下、図面を参照し、本発明の一実施形態について説明する。なお、各図面中、同じ構成には同じ符号を付している。なお、断面図として、その切断面のみを示す端面図を用いている場合もある。
[第1実施形態]
図1~図6Dは第1実施形態の発光装置の製造方法を模式的に表す断面図である。以下、図1~図6Dを用いて第1実施形態の発光装置の製造方法を説明する。
第1実施形態の発光装置の製造方法は、図5に示す積層体100を準備する工程を有する。積層体100は、半導体層10を有する。
図1に示すように、半導体層10は基板11上に形成される。半導体層10は、例えば、InAlGa1-x-yN(0≦x、0≦y、x+y≦1)などの窒化物半導体を含む。基板11は、例えば、C面、R面、及びA面のいずれかを主面とするサファイアやスピネル(MgA124)のような絶縁性基板を用いることができる。また、基板11として、SiC(6H、4H、3Cを含む)、ZnS、ZnO、GaAs、Siなどの導電性の基板を用いても良い。
半導体層10は、第1半導体層10nと、第2半導体層10pと、第1半導体層10nと第2半導体層10pとの間に位置する活性層10aとを有する。図1において第1半導体層10nの下面を半導体層10の第1面10bとし、第2半導体層10pの上面を半導体層10の第2面10cとする。本実施形態において、第1半導体層10nはn側半導体層であり、第2半導体層10pはp側半導体層である。活性層10aは、光を発する発光層である。活性層10aは、複数の障壁層と複数の井戸層とを含み、障壁層と井戸層とが交互に積層された多重量子井戸構造とすることができる。
例えば、MOCVD(Metal Organic Chemical Vapor Deposition)法により、基板11上に、第1半導体層10n、活性層10a、及び第2半導体層10pが順に形成される。
半導体層10は、凹部Rを有している。凹部Rは半導体層10の側面と側面の下に位置する面とで画定される部分である。側面の下に位置する面を第3面10dと称する。凹部Rを画定する側面は、第2半導体層10pの側面、活性層10aの側面、及び、第1半導体層10nの側面を含む。第3面10dは、第1半導体層10nの上面の一部である。言い換えると、第1半導体層10nは、活性層10a及び第2半導体層10pが積層されておらず、活性層10a及び第2半導体層10pから露出する第3面10dを有する。凹部Rの開口形状及び第3面10dの形状は、平面視で、例えば、円形または多角形である。凹部Rは、第2半導体層10p、活性層10a及び第1半導体層10nをドライエッチングやウェットエッチングなどで除去することで形成することができる。
また、半導体層10は、凹部Rを備える側と同じ側に溝17を有している。溝17は、凹部Rから離れた位置にある。溝17は、半導体層10の側面と、側面の下に位置する面とで画定される部分であり、側面の下に位置する面を第4面10eと称する。第4面10eは、第1半導体層10nの上面の一部である。溝17を画定する側面は、第2半導体層10pの側面、活性層10aの側面、及び、第1半導体層10nの側面を含む。溝17は、平面視において例えば格子状である。溝17は半導体層10の厚さ方向において半導体層10を貫通していない。第1半導体層10nにおいて、第4面10eと第1面10bとの間の距離は、第3面10dと第1面10bとの間の距離よりも短い。溝17は、第2半導体層10p、活性層10a及び第1半導体層10nをドライエッチングやウェットエッチングなどで除去することで形成することができる。
第2半導体層10p上に光反射性電極12が設けられている。言い換えると、光反射性電極12は、半導体層10の第2面10cに接している。光反射性電極12は、第2半導体層10pに電気的に接続されており、第2半導体層10pに電流を供給する役割を有する。また、光反射性電極12は、活性層10aから第2半導体層10p側に向かう光を第1半導体層10nの第1面10b側に反射させ、光取り出し効率を向上させる役割を有する。これらの観点から、光反射性電極12には、低い接触抵抗と高い光反射性とを備える金属材料を用いることが好ましい。光反射性電極12の金属材料としては、Ag、Al、Rh、Ni、Ti、Ptなどの金属材料、又はそれらを主成分とする合金等を用いることができる。光反射性電極12は、これらの金属材料からなる層の単層構造としてもよいし、複数層を積層した積層構造としてもよい。光反射性電極12は、スパッタ、蒸着法などの方法により形成することができる。
第2半導体層10p上には、光反射性電極12を覆う第1の絶縁膜15が設けられている。例えば、第1の絶縁膜15は、シリコン窒化膜である。第1の絶縁膜15は、スパッタ、蒸着法などの方法により形成することができる。
第2の絶縁膜16は、第2半導体層10pの側面、活性層10aの側面、及び、第1の絶縁膜を覆うように設けられている。また、第2の絶縁膜16は、第3面10dの一部を露出する開口を有している。また、第2の絶縁膜16は、第4面10eを覆っている。第2の絶縁膜16は、例えば、シリコン酸化膜である。第2の絶縁膜16は、スパッタ、蒸着法などの方法により形成することができる。
第2の絶縁膜16上に第1導電部材14が設けられている。第1導電部材14は、第1半導体層10nの第3面10dに接し、外部から供給された電流を第3面10dを通じて第1半導体層10nへ供給するための導電部材である。第1導電部材14の材料としては、Al、Rh、Ag、Ti、Pt、Au、Cu、Si、Ni、Sn等の金属材料や半導体材料、又はそれらを主成分とする合金を用いることができる。第1導電部材14は、これらの金属材料からなる層の単層構造としてもよいし、複数層を積層した積層構造としてもよい。第1導電部材14は、スパッタ、蒸着法などの方法により形成することができる。
光反射性電極12上における第1の絶縁膜15と第2の絶縁膜16の積層部の一部には開口部が形成され、その開口部に第2導電部材13が設けられている。第2導電部材13は、光反射性電極12に接し、外部から供給された電流を光反射性電極12を通じて第2半導体層10pへ供給するための導電部材である。第2導電部材13の材料としては、Al、Rh、Ag、Ti、Pt、Au、Cu、Si等の金属材料や半導体材料、又はそれらを主成分とする合金を用いることができる。第2導電部材13は、これらの金属材料からなる層の単層構造としてもよいし、複数層を積層した積層構造としてもよい。第2導電部材13は、スパッタ、蒸着法などの方法により形成することができる。
図1に示す構造を形成又は準備した後、図2に示す工程に進む。図2において、半導体層10の上下の位置を図1とは逆に表している。
図1に示す構造を支持部材21上に支持させた状態で、基板11を除去する。支持部材21は、例えば、サファイア基板やシリコン基板などが挙げられる。第1導電部材14と第2導電部材13が、樹脂部材18を介して支持部材21に接合される。樹脂部材18は、例えば、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、又はポリイミド樹脂から主として構成される。
半導体層10の成長に用いた基板11は、LLO(Laser Lift Off)法、研削、エッチング等の方法によって除去する。本実施形態では、基板11はサファイア基板であるため、LLO法により除去することが好ましい。基板11を除去することで、第1半導体層10nの第1面10bが露出する。
露出した第1半導体層10nの第1面10bを粗面化し、第1面10bに凹凸を含む粗面を形成する。光の主な取り出し面である第1面10bに粗面を形成することで、発光装置の光取り出し効率を向上させることができる。第1面10bのRaを、例えば、1μm以上3μm以下程度にすることで、発光装置の光取り出し効率を向上させることができる。例えば、塩素を含むガスによるRIE(Reactive Ion Etching)法やTMAH(Tetramethylammonium hydroxide)等のアルカリ溶液を使用したウェットエッチングにより第1面10bを粗面化する。
次に、図3に示すように、第1半導体層10nの粗面化された第1面10b上に中間膜22を形成する。中間膜22は、無機材料の誘電体膜である。また、中間膜22は、活性層10aからの光に対する透光性を有する。中間膜22は活性層10aのピーク波長の光を90%以上透過することが好ましい。中間膜22を形成した後、CMP(Chemical Mechanical Polishing)等により、中間膜22の上面を研磨することで中間膜22の上面を平坦化してよい。中間膜22の上面を平坦化することで、後述する中間膜22に波長変換部材23を接合する工程の際に、中間膜22と波長変換部材23とを強い接合強度にすることができる。中間膜22の上面を平坦化した後の中間膜22の厚みは、例えば1μm以上50μm以下であり、好ましくは、2μm以上10μm以下である。中間膜22の厚みをこのような厚みにすることで、第1半導体層10nの第1面10bが粗面化されている場合に、粗面化による凹凸を中間膜22で埋めることができる。第1面10bが粗面である場合、中間膜22の厚みは、第1面10bの凹凸部のうち凹部上の中間膜22の厚みを指す。中間膜22は、シリコン酸化膜、シリコン窒化膜、シリコン酸窒化膜、又はアルミニウム酸化膜である。
次に、波長変換部材23を準備する。波長変換部材23は、発光装置において活性層10aからの光を変換する部材である。波長変換部材23は、平坦面を備えていることが好ましい。波長変換部材23が、平坦面を備えていることで中間膜22に波長変換部材23を接合する際に、接合強度を強くすることができる。次に、図4に示すように、中間膜22に波長変換部材23を接合する。波長変換部材23が蛍光体の焼結体である場合、中間膜22と波長変換部材23のそれぞれの接合面を表面処理により活性化し、中間膜22と波長変換部材23の平坦面同士を直接接合する。中間膜22と波長変換部材23のそれぞれの接合面を表面処理により活性化する方法は、例えば、中間膜22と波長変換部材23のそれぞれの接合面に真空中でArビームを照射することで行うことができる。中間膜22と波長変換部材23とを直接接合することで、例えば樹脂の接着剤を用いる場合と比較して、強い接合強度にすることができる。
波長変換部材23は蛍光体の焼結体や、エポキシ樹脂やシリコーン樹脂などの樹脂(バインダー)に蛍光体を含有させたものなどを用いることができる。蛍光体の焼結体とは、蛍光体を酸化アルミニウム、窒化アルミニウム、窒化ケイ素、炭化ケイ素、酸化ジルコニウム、酸化チタンなどのセラミックスとともに焼結した部材であり、樹脂を含まない部材を指す。波長変換部材23に蛍光体の焼結体を用いることで、樹脂(バインダー)に蛍光体を含有させたものと比較して、蛍光体の放熱性が良くなるので、波長変換効率の低下を抑制できる。蛍光体は、イットリウム・アルミニウム・ガーネット系蛍光体(例えば、Y(Al,Ga)12:Ce)、ルテチウム・アルミニウム・ガーネット系蛍光体(例えば、Lu(Al,Ga)12:Ce)、テルビウム・アルミニウム・ガーネット系蛍光体(例えば、Tb(Al,Ga)12:Ce)、βサイアロン系蛍光体(例えば、(Si,Al)(O,N):Eu)、α系サイアロン蛍光体(例えば、Ca(Si,Al)12(O,N)16:Eu)、CASN系蛍光体(例えば、CaAlSiN:Eu)若しくはSCASN系蛍光体(例えば、(Sr,Ca)AlSiN:Eu)等の窒化物系蛍光体、KSF系蛍光体(例えば、KSiF:Mn)、KSAF系蛍光体(例えば、K(Si,Al)F:Mn)若しくはMGF系蛍光体(例えば、3.5MgO・0.5MgF・GeO:Mn)等のフッ化物系蛍光体、ペロブスカイト構造を有する蛍光体(例えば、CsPb(F,Cl,Br,I))、又は、量子ドット蛍光体(例えば、CdSe、InP、AgInS又はAgInSe)等を用いることができる。波長変換部材23の厚みは、例えば、100μm以上500μm以下、好ましくは、120μm以上300μm以下、さらに好ましくは。130μm以上260μm以下である。波長変換部材23の厚みをこのようにすることで、発光装置において所望の波長変換機能を有する厚みでありつつ、後述する第2の溝部32を形成する工程において波長変換部材23の第2部分23bがマスクとして機能する十分な厚みとすることができる。
以上のようにして、図4に示す構造体90が得られる。また、構造体90は購入して準備してもよい。
構造体90の波長変換部材23に第1の溝部31を形成することで、図5に示すように、波長変換部材23に第1の溝部31を備える積層体100を準備する。つまり、積層体100を準備する工程は、波長変換部材23に第1の溝部31を形成する工程を有する。第1の溝部31が形成された波長変換部材23は、第1の溝部31の下に、第1部分23aを有する。また、第1の溝部31が形成された波長変換部材23は、第1部分23aよりも厚さが厚い第2部分23bを有する。例えば、ブレードを用いて第1の溝部31を形成する。ブレードを用いることで、エッチングで第1の溝部31を形成するよりも簡便に第1の溝部31を形成することができる。第1の溝部31は、溝17の上の領域に位置し、平面視で溝17と重なる位置に形成される。第1の溝部31は、平面視で溝17と重なる位置のすべてに形成されてよく、第1の溝部31は、平面視で溝17と重なる位置のうち一部には形成されなくてもよい。第1の溝部31は、半導体層10に達しない。本実施形態においては、第1の溝部31は、波長変換部材23を貫通せず、中間膜22に達しない。第1の溝部31が中間膜22に達しないように形成されることにより、第1の溝部31を形成する際のブレードによる圧力が、半導体層10の近傍に加わりにくくすることができる。例えば、第1の溝部31の深さは、波長変換部材23の厚みの10%以上90%以下、好ましくは、20%以上80%以下、さらに好ましくは、30%以上75%以下である。第1の溝部31の深さをこのような深さにすることで、半導体層10の近傍にブレードによる圧力が加わりにくくしつつ、後述する第2の溝部32の形成においてエッチング時間を短縮することができる。波長変換部材23に第1の溝部31が形成された積層体100は購入して準備してもよい。
次に、第1の溝部31が形成された波長変換部材23をマスクにして積層体100をエッチングする。これにより、図6Dに示すように、第1の溝部31の下に、半導体層10を複数の半導体部50に分離する第2の溝部32を形成する。
第2の溝部32を形成する工程は、波長変換部材23をエッチングすることで第1部分23aの一部を除去する第1工程と、波長変換部材23の第2部分23bをマスクにして中間膜22をエッチングすることで中間膜22の一部を除去する第2工程と、波長変換部材23の第2部分23bをマスクにして半導体層10をエッチングすることで半導体層10の一部を除去する第3工程とを有する。
図6Aに示すように、第1工程において、波長変換部材23を、例えば、塩素を含むガスを用いたRIE(Reactive Ion Etching)法でエッチングする。波長変換部材23における第1の溝部31の下の第1部分23aの一部がエッチングにより除去され、第1の溝部31の下方に中間膜22の上面が露出する。言い換えると、第2の溝部32が、波長変換部材23を貫通して中間膜22に達する。
第1工程において、波長変換部材23の上面にはマスクが形成されず、波長変換部材23の第1部分23aおよび第2部分23bがエッチングにより除去され、波長変換部材23の全体が薄くなる。つまり、第1工程後の波長変換部材23の第2部分23bの厚さは、第1工程前の波長変換部材23の第2部分23bの厚さよりも薄くなる。例えば、第1工程後の波長変換部材23の第2部分23bの厚さは、第1工程前の波長変換部材23の第2部分23bの厚さの60%以上90%以下の厚さになる。
図6Bに示すように、第2工程において、例えば、酸化ケイ素を含む中間膜22を、フッ素を含むガスを用いたRIE法でエッチングする。第2工程により、第2の溝部32は、中間膜22を貫通して第1半導体層10nに達する。
第2工程における中間膜22のエッチングレートは、第2工程における波長変換部材23のエッチングレートよりも大きい。例えば、第2工程における中間膜22のエッチングレートは、第2工程における波長変換部材23のエッチングレートの10倍以上である。第2工程における波長変換部材23のエッチング量は、第1工程における波長変換部材23のエッチング量に比較してわずかであり、第2工程において波長変換部材23の膜厚の低減量はわずかである。例えば、第2工程における波長変換部材23のエッチング量は、第1工程における波長変換部材23のエッチング量の10分の1以下である。
図6Cに示すように、第3工程において、例えば、窒化ガリウムを含む半導体層10を、塩素を含むガスを用いたRIE法でエッチングする。第3工程により、第2の溝部32は半導体層10を貫通し、半導体層10は複数の半導体部50に分離される。
第3工程では第1工程と同じ塩素を含むガスが用いられる。半導体層10の厚みは、波長変換部材23の厚みと比較して十分に薄いため、第3工程における波長変換部材23のエッチング量は、第1工程における波長変換部材23のエッチング量に比較してわずかである。第3工程における波長変換部材23のエッチング量は、第3工程において除去される半導体層10のエッチング量と同程度であり、例えば、1~3μm程度である。従って、第3工程において波長変換部材23の膜厚の低減量はわずかである。
第3工程の後、第2の溝部32の下に第2の絶縁膜16が残っている場合には、波長変換部材23の第2部分23bをマスクにして、第2工程と同じガスを用いたRIE法で第2の溝部32の下の第2の絶縁膜16をエッチングする(第4工程)。これにより、図6Dに示すように、第2の溝部32は第2の絶縁膜16を貫通し、溝17に配置された第2の絶縁膜16が分離される。または、図1に示す構造体を形成する際に、溝17の底面において第2の絶縁膜16を予め分離しておけば、上記第4工程を省略することができる。
第1の溝部31と第2の溝部32は積層体100の厚さ方向においてつながり、第1の溝部31と第2の溝部32によって、支持部材21上で、波長変換部材23、中間膜22、および半導体層10のそれぞれが複数に分離される。この後、例えば、樹脂部材18を溶解させる処理を行い、支持部材21を除去する。樹脂部材18を溶解させる液としては、例えば、アルカリ系の溶剤が用いられる。これにより、互いに分離された複数の発光装置が得られる。
本実施形態によれば、半導体層10上に波長変換部材23が形成された積層体100を分離するにあたって、半導体層10は第1の溝部31が形成された波長変換部材23をマスクにしたエッチングによって分離するので、半導体層10の欠けを抑制することができる。
第1の溝部31はブレードやレーザー光を用いて形成される。第1の溝部31はブレードを用いて形成されることで、第1の溝部31の深さを制御し易くする事ができる。また、第1の溝部31をブレードを用いて形成することで、図5に示すように、第1の溝部31の幅を上方から下方に向かって狭くすることができる。第1の溝部31の幅が上方から下方に向かって狭くすることで、エッチングによって形成される第2の溝部32の最大幅を、第1の溝部31の最大幅よりも小さくできる。したがって、第2の溝部32が配置される溝17の幅も小さくでき、溝17を形成する際に活性層10aが除去される領域、すなわち発光領域の面積の低減を抑制することができる。
なお、本実施形態において、第1の溝部31及び第2の溝部32は、平面視で溝17と重なる位置のすべてに形成されてよく、図6Eに示すように、第1の溝部31及び第2の溝部32は、断面視で、一部の溝17の上には形成されなくてもよい。言い換えると、断面視で、半導体層10、中間膜22、及び、波長変換部材23が連続している。このように溝17の位置で分離しない箇所を設けることで、各溝17の位置で分離して個片化した発光装置に比べて広い発光面積の発光装置が得られる。また、この発光装置においては、溝17で区画されたそれぞれの領域に活性層10aが存在する。従って、活性層10aが存在するそれぞれの領域ごとに点灯と非点灯を制御することができる発光装置が得られる。
[第2実施形態]
次に、図7~図8Cを用いて第2実施形態の発光装置の製造方法を説明する。
第2実施形態においては、図7に示すように、第1の溝部31は、波長変換部材23を貫通して、中間膜22に達する。この場合でも、第1の溝部31は半導体層10には達しない。
そして、第1実施形態と同様に、第1の溝部31が形成された波長変換部材23をマスクにして積層体100をエッチングする。これにより、図8に示すように、第1の溝部31の下に、半導体層10を複数の半導体部50に分離する第2の溝部32を形成する。
第2実施形態において、第2の溝部32を形成する工程は、波長変換部材23の第2部分23bをマスクにして中間膜22をエッチングする工程と、波長変換部材23の第2部分23bをマスクにして半導体層10をエッチングする工程とを有する。
図8Aに示すように、波長変換部材23の第2部分23bをマスクにして中間膜22をエッチングする工程において、第2の溝部32は、中間膜22を貫通して第1半導体層10nに達する。
図8Bに示すように、波長変換部材23の第2部分23bをマスクにして半導体層10をエッチングする工程において、第2の溝部32は半導体層10を貫通し、半導体層10は複数の半導体部50に分離される。
図8Cに示すように、波長変換部材23をマスクにして第2の絶縁膜16をエッチングする工程を有してよい。第2の溝部32は、溝17に配置された第2の絶縁膜16を貫通する。または、図1に示す構造体を形成する際に、第4面10eにおいて第2の絶縁膜16を予め分離しておいてもよい。
第2実施形態においては、第1の溝部31が、波長変換部材23を貫通して中間膜22に達するように形成することで、第1実施形態と比較して、第2の溝部32を形成する工程を簡略化することができる。詳述すると、中間膜22を、フッ素を含むガスを用いたRIE法でエッチングした後、半導体層10を、塩素を含むガスを用いたRIE法でエッチングすることで、半導体層10を複数の半導体部50に分離することができる。従って、第1実施形態と比較して、第2の溝部32を形成する工程を簡略化することができる。
第2実施形態においても、第1実施形態において図6Eを参照して前述したように、第1の溝部31及び第2の溝部32は、断面視で、一部の溝17の上には形成されなくてもよい。言い換えると、断面視で、半導体層10及び波長変換部材23が連続している。
以上説明した実施形態1において、波長変換部材23として樹脂(バインダー)に蛍光体を含有させた構成を用いた場合には、中間膜22を設けずに、第1半導体層10nの第1面10b上に波長変換部材23を設けることができる。
図9は、本発明の実施形態の発光装置1の模式断面図である。発光装置1は、前述した第1実施形態または第2実施形態の製造方法により得られる。
発光装置1は、前述した半導体層10を有する。半導体層10における第1半導体層10nの第1面10bは粗面化されている。その粗面化された第1面10b上に中間膜22が設けられ、中間膜22上に波長変換部材23が設けられている。波長変換部材23は、上面23cと、上面23cに対して鈍角を形成して傾斜した側面23dを有する。
第2半導体層10p上に光反射性電極12が設けられている。光反射性電極12は、第2半導体層10pに接している。第2半導体層10p上には、光反射性電極12を覆う第1の絶縁膜15が設けられている。第1半導体層10nの第1面10bの反対側の面に、第2の絶縁膜16が設けられている。第2の絶縁膜16は、第1の絶縁膜15を覆っている。また、第2の絶縁膜16は、半導体層10における第1面10bの反対側の面を覆っている。
第2の絶縁膜16上に第1導電部材14が設けられている。第1導電部材14は、第1半導体層10nにおける活性層10a及び第2半導体層10pから露出する第3面10dに接している。光反射性電極12上における第1の絶縁膜15と第2の絶縁膜16の積層部の一部には開口部が形成され、その開口部に第2導電部材13が設けられている。第2導電部材13は、光反射性電極12に接している。
発光装置1の断面視において、発光装置1の最大幅と、半導体部50の最大幅とが、略同じである。従って、半導体部50の最大幅が、比較的大きいため半導体部50を伝搬した光が波長変換部材23などを通じて外部に取り出されやすい。
1…発光装置、10…半導体層、22…中間膜、23…波長変換部材、31…第1の溝部、32…第2の溝部、50…半導体部、100…積層体

Claims (8)

  1. 半導体層と、前記半導体層上に配置され、前記半導体層に達しない第1の溝部が形成された第1部分と、前記第1部分よりも厚い第2部分と、を有する波長変換部材とを含む積層体を準備する工程と、
    前記波長変換部材の前記第2部分をマスクにして前記積層体をエッチングし、前記第1の溝部の下に前記半導体層を複数の半導体部に分離する第2の溝部を形成する工程と、
    を備える発光装置の製造方法。
  2. 前記積層体を準備する工程は、前記波長変換部材に前記第1の溝部を形成する工程を有する請求項1に記載の発光装置の製造方法。
  3. 前記積層体を準備する工程は、
    前記半導体層上に、無機材料の中間膜を形成する工程と、
    前記波長変換部材として、蛍光体の焼結体を準備する工程と、
    前記中間膜に、前記波長変換部材を接合する工程と、
    を有する請求項1または2に記載の発光装置の製造方法。
  4. 前記中間膜を形成する工程の前に、前記半導体層の表面を粗面化し前記半導体層に粗面を形成する工程をさらに有し、
    前記中間膜を形成する工程において、前記半導体層の前記粗面上に、前記中間膜を形成する請求項3に記載の発光装置の製造方法。
  5. 前記第2の溝部を形成する工程は、
    前記波長変換部材をエッチングすることで前記第1部分の一部を除去する第1工程と、
    前記波長変換部材の前記第2部分をマスクにして前記中間膜をエッチングすることで前記中間膜の一部を除去する第2工程と、
    前記波長変換部材の前記第2部分をマスクにして前記半導体層をエッチングすることで前記半導体層の一部を除去する第3工程と、
    を有し、
    前記第2工程における前記中間膜のエッチングレートは、前記第2工程における前記波長変換部材のエッチングレートよりも大きい請求項3または4に記載の発光装置の製造方法。
  6. 前記第1工程において、前記波長変換部材を、塩素を含むガスを用いたRIE法でエッチングし、
    前記第2工程において、酸化ケイ素を含む前記中間膜を、フッ素を含むガスを用いたRIE法でエッチングし、
    前記第3工程において、窒化ガリウムを含む前記半導体層を、塩素を含むガスを用いたRIE法でエッチングする請求項5に記載の発光装置の製造方法。
  7. 前記第1の溝部をブレードで形成し、
    前記第2の溝部の最大幅は、前記第1の溝部の最大幅よりも小さい請求項1~6のいずれか1つに記載の発光装置の製造方法。
  8. 前記第1の溝部の深さは、前記波長変換部材の厚みの10%以上90%以下である請求項1~7のいずれか1つに記載の発光装置の製造方法。
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